V Rising — 吸血鬼として城を建て、夜の支配者になるサバイバルアクション
最初の夜、太陽が沈んだ瞬間から始まる。長い眠りから覚めた吸血鬼として、まず目の前にある草木を集め、石を拾い、粗末な拠点の基盤を作る。これだけ聞くとよくあるサバイバルゲームと変わらないように聞こえるが、V Risingは少し違う。気づいたら「血の追跡」を使って森の中をさまよう魔法使いのボスを追い回し、血を吸い取って新しい魔法を覚え、それを使って次のボスを倒すための装備を作る。そのループが恐ろしくよくできていて、気づいたら朝4時になっている。
V Risingはスウェーデンのインディースタジオ・Stunlock Studiosが開発した、見下ろし視点の吸血鬼サバイバルアクションRPGだ。2022年5月に早期アクセスとして配信が始まり、リリース初日に同時接続プレイヤーが4万人を超え、わずか数日で7万人、10万人と記録を塗り替えていった。2024年5月8日に正式リリース(v1.0)を迎えた現在、売上本数は500万本を突破し、最終的に600万人以上のプレイヤーが吸血鬼の世界に足を踏み入れている。
Steamのユーザーレビューは約11万件が集まっており、89%が好評という「非常に好評」の評価を維持している。海外の専門誌もメタスコア85点をマークしており、インディーサバイバルゲームとしては破格の評価だ。正式リリース版には新エリア「モルティウムの遺跡」が追加され、KONAMIの「悪魔城ドラキュラ」とのコラボコンテンツも実装された。2025年5月には大型アップデート「Invaders of Oakveil」が配信され、Steam同時接続が再び7万人を超えて盛り上がりを見せている現役タイトルだ。
「V Rising」公式トレーラー
この記事はこんな人に読んでほしい

- サバイバルクラフト系ゲームが好きだが、いつも同じゲームに飽きてきた人
- 吸血鬼テーマのゲームが気になっていて、何かとっかかりを探している人
- ソロでもマルチでも楽しめるゲームを探している人
- ボス討伐で強くなっていくシステムに引かれる人
- 城建設やインテリアに凝りたいタイプのプレイヤー
- ARKやValheimを遊んだことがあり、新しいサバイバル体験を探している人
V Risingとはどんなゲームか

一言で言うなら「吸血鬼版Valheim+ディアブロ」だ。ただしその足し算はちょっとした化学変化を起こしていて、どちらのゲームとも似ていないものができあがっている。
ゲームの基本的な流れは、オープンワールドの夜に資源を集め、城を建設・拡張しながら、各地にいるボスを倒して新しいスキルや設備のレシピを解放していく、というサイクルだ。マインクラフトやARKのようなクラフト要素に、ディアブロ系の見下ろしアクション戦闘が組み合わさっている。ドロップアイテムは敵固有のクラフト素材であり、ハクスラ的な「強い装備が落ちる」ゲームではない。倒したボスから吸い取る「血の力」がプレイヤーの成長源であり、その設計が吸血鬼というテーマと見事にかみ合っている。
ゲームを進める上での軸となるのが「血の追跡」システムだ。マップ各地に配置されたボスキャラクター(「Vブラッドキャリア」と呼ばれる)の血の匂いを追いかけて発見し、討伐することで新しい魔法、クラフトレシピ、建築設備を解放できる。このシステムがゲーム全体の方向性を決めていて、「次はどのボスを倒せば何が作れるようになるか」という逆算的な目標設定を自然に促してくれる。
吸血鬼ならではのサバイバル制約
一般的なサバイバルゲームと決定的に違う点がある。それが「太陽光」の問題だ。V Risingの主人公である吸血鬼は、日光に当たると体が燃え始める。昼間に外を歩くには、木の影や建物の陰を伝いながら移動しなければならない。開けた広場を横切るのが昼間は命がけだ。
この制約は最初、単なる不便に思えるかもしれない。でも実際にプレイしてみると、この「昼間の行動制限」がゲームプレイに絶妙な緊張感を加えていることがわかる。資源集めや探索は基本的に夜の時間帯が中心になり、日が昇る前に安全な場所へ逃げ込む必要が生まれる。時間管理という新たな戦略要素として機能している。
食料の問題もない。吸血鬼に腹は減らない。食べ物の代わりに「血液」を管理する必要がある。敵のHPを一定以下まで削ると吸血が可能になり、飲んだ血はブラッドプールに蓄えられる。この血液が魔法を使うためのエネルギー源になり、また「ブラッドタイプ」によってプレイヤーに異なるバフを与えてくれる仕組みだ。ワーウルフの血を吸えば移動速度や物理系のバフが、魔法使いの血を吸えば魔法効果の増強が得られる、といった具合だ。どの血を吸って戦うか、という選択が戦闘スタイルに直結する。
城の建設と管理
サバイバルゲームのお約束である「拠点建設」も、V Risingでは吸血鬼城というコンセプトに沿って設計されている。最初に置く「キャッスルハート」が城の核となり、そこに「ブラッドエッセンス」を投入し続けることで城が維持される。ブラッドエッセンスが尽きると城が崩壊し始めるため、定期的な補充が必要だ。
城内には鍛冶場、錬金術工房、墓地(部下となるアンデッドを生産する施設)など、ゲームの進行に必要な設備を配置していく。最初は粗末な木材の城が、徐々に石造りに変わり、やがて豪華な内装を持つ本格的な吸血鬼城へと変貌していく過程が楽しい。フェンスで敷地を囲い、石像を立て、庭を作る。建築の自由度は高く、実用性だけでなく美観にこだわることもできる。
城の「テリトリー」はキャッスルハートから一定半径の範囲内に設定される。複数のキャッスルハートを配置することで城の規模を拡大できるが、維持コストも増えていく。どこまで城を広げるか、という経営判断もゲームの一要素だ。
PvPサーバーでは他プレイヤーが城を攻撃・破壊できる。攻城戦の要素が加わり、防衛のための城レイアウトを考える必要が生まれる。コミュニティサーバーではさまざまなルール設定ができ、完全Co-opのPvEから熾烈なPvPまで、プレイスタイルに合った環境を選べる。
ゲームシステムを深掘りする
Vブラッドボスと進行構造
V Risingの進行を支えているのが、マップ各地に配置された37体以上のVブラッドキャリア(ボス)だ。これらのボスを倒すと特定のスキルやクラフトレシピが解放されるため、「どのボスを倒せば次のステージに進めるか」が明確に示されている。ストーリーが強制的に進行する一本道RPGでも、自由放任のオープンサンドボックスでもない、ちょうど中間の設計だ。
ゲアリック・ミルのボスを倒して「大工仕事」のスキルを得れば城の建築範囲が広がり、ポロラの狼長を討伐すれば「クレートを走り抜ける」スキルが使えるようになる、というように、各ボスに固有のご褒美が設定されている。「あのボスを倒さないと次の設備が作れない」という流れで、自然にプレイの目標が設定されていく。
ボスの攻略情報はSteamガイドやコミュニティWikiに豊富にあり、詰まったときに参照しやすい環境が整っている。ただし初見でパターンを読んで倒す体験は格別なため、まずは自力で挑戦してから攻略情報を参照するのがおすすめだ。「初見でクリアできないのは当たり前」というゲームデザインなので、2〜3回死んで試行錯誤するのも楽しみのうちだ。
ボスのレベルは8から84まで幅広く分布している。自分のレベルより明らかに格上のボスに挑んで返り討ちにあい、「まず先にあっちを倒してこよう」と方針転換することも日常茶飯事だ。このゲームにはレベルアップの概念がなく、装備品のギアレベルが実質的なキャラクターパワーになっている。装備を整えて格上のボスに再挑戦し、勝てたときの達成感がひとしおだ。
戦闘システムとスキル構成
戦闘は見下ろし型のリアルタイムアクションで、マウスで移動方向を見ながら攻撃やスキルを使う。武器種は剣、メイス、斧、槍、長剣、弓など複数あり、それぞれ異なる攻撃モーションと固有スキルを持つ。最終的には3種類の武器タイプと複数の魔法スキルを組み合わせてビルドを構成する。
魔法は4系統(血・闇・冥・嵐)に分かれており、ボスから習得した魔法をスロットに装備して戦う。血魔法は回復や強化系、闇魔法はバフ・デバフ系、冥魔法は爆発的なダメージ型、嵐魔法は機動力と範囲攻撃の組み合わせ、という大まかな傾向がある。特定の武器と魔法を組み合わせることで固有のシナジーが生まれ、「このビルドで行くと強い」という発見が楽しい。
1.1アップデート「Invaders of Oakveil」では新武器3種と新魔法7つが追加され、さらに「フュージョンフォージ」というシステムで武器と防具のカスタマイズが可能になった。2025年5月時点でのビルド幅は序盤に比べて格段に広がっており、自分だけの吸血鬼スタイルを作る楽しさが増している。
血液タイプシステムの奥深さ
敵から吸う血には「ブラッドタイプ」があり、戦士の血・農民の血・魔法使いの血・クモの血・ワーウルフの血など、敵の種族によって異なるタイプが存在する。どのタイプの血を飲んでいるかによって、プレイヤーに与えられるバフが変わる仕組みだ。
さらに同じブラッドタイプでも「品質」があり、1〜100%という数値で表される。品質が高い血を持つ敵ほど倒した際に得られるバフが強くなる。「80%品質の戦士の血を持つ敵を見つけた!」という小さな発見が積み重なって、探索モチベーションになっていく。
v1.0では血液タイプシステムが大幅にリワークされ、城内に「血液混合装置」が設置できるようになった。異なる血液をブレンドして、自分の戦闘スタイルに合わせた「カスタム血液」を作る機能だ。これにより理想のバフ構成を追い求める深みが増している。
なぜこんなに人気になったのか

早期アクセス開始から数日で10万人超の同時接続プレイヤーを記録し、最終的に600万人が遊んだゲームに育った理由は何か。いくつかの要因がある。
「吸血鬼」というテーマがシステムに完璧に統合されている
多くのサバイバルゲームにおいて、テーマはキャラクターの見た目に過ぎない。恐竜の世界であろうと宇宙であろうと、ゲームプレイの根幹部分(木を集めて建物を作り、敵を倒して素材を得る)は変わらない。
V Risingが違うのは、「吸血鬼」というテーマがシステムの隅々まで反映されている点だ。食料の代わりに血を管理する、太陽を避けながら行動する、城を根城にして夜の闇に潜む、敵の血を吸って能力を得る。これらはゲームを「吸血鬼っぽく見せるための装飾」ではなく、ゲームプレイの根幹だ。テーマとメカニクスの一体感が、他のサバイバルゲームにはない体験を生み出している。
進行の設計が絶妙
サバイバルゲームの課題として挙げられるのが「何をしたらいいかわからない問題」だ。マインクラフトやARKは自由度が高すぎて、初心者がとっかかりを見つけにくい側面がある。
V Risingはこの問題を「Vブラッドボスの追跡・討伐」というメインループで解決している。次に倒すべきボスが画面上に示され、そのボスを倒すために何が必要かも逆算できる。自由なサンドボックスでありながら、方向性を失わないように設計されているのが巧みだ。
「どうせまたARKと同じで、強いやつがいたらどうにもならないんでしょ」と思っていたプレイヤーが、「思ったより手が届く範囲で楽しめる」と感じるバランスだ、という意見が多い。ボスのレベル設計もよく調整されており、順当に進めれば詰まることなく、かつ難易度は確実に上がっていく。
マルチプレイとソロ両方で完成している
サバイバルゲームにありがちなのが「マルチ前提で設計されていてソロが辛い」問題だ。V Risingはソロプレイでもゲーム全体を楽しめるよう設計されており、難易度設定も細かくカスタマイズできる。ソロで遊ぶか友達と遊ぶかで全体のテンポが変わるが、どちらが正解ということはない。
公式サーバーではPvEとPvPが選べる。PvEは他プレイヤーと協力して世界を探索し、PvPではプレイヤー同士の城攻撃戦が加わる緊張感が生まれる。どちらのプレイスタイルを好むかによって選べる設計だ。
マルチプレイでの協力による利便性も高い。クラフトの手間を分担できるため、特にリソース収集の負荷がソロより大幅に軽くなる。同じ城を共有して役割分担する感覚は、「2人で城主をやっている」という独特の満足感を生む。
友達3人と始めたんだけど、最初の夜に4人が4方向に散って素材集め始めて、城に帰って「これ持ってきた」「これ得意」みたいな会話が自然に生まれた。明確なロール分担とか設定してないのに勝手に分業体制ができていくのがすごかった
引用元:Twitter @gamelover_jp
インディーとは思えない作り込み
Stunlock Studiosは2005年設立のスウェーデンのスタジオで、V Risingはチーム数十人規模で開発された。予算規模からすると信じられないほどの完成度で、グラフィック、サウンド、UI設計、コンテンツ量のどれをとってもAAA級のタイトルと比較できるレベルにある。
Game*Sparkは「太陽から隠れるのがこんなに楽しいとは思わなかった」とレビューし、Automatonは「攻略自由度と快適さがぐっとアップし、新規も既プレイヤーも始めやすく沼にハマりやすく」と評した。海外では「Vampire Survivors of the year」的な位置づけで語られることも多い。
コラボコンテンツの面でも、v1.0でKONAMI「悪魔城ドラキュラ」シリーズとのコラボが実現した。シモン・ベルモンドが強敵として登場し、倒すとムチ(ウィップ)という新武器が手に入る。このコラボは吸血鬼というテーマへのリスペクトを感じさせる演出で、ファンから好意的に受け取られた。
マップと世界観:ファードウェルの土地
V Risingの舞台となるのは「ファードウェル」という名のゴシックファンタジー世界だ。長い眠りから覚めた吸血鬼として目覚める「ファルベイン森林」から始まり、砂漠地帯「ダンリー砂漠」、中世都市「シルバーライト丘陵」、そして上位ゾーンとして機能する「マーロウの廃墟(Sacred Mountains)」へと続く構成になっている。
v1.0で追加された「モルティウムの遺跡」はかつてのヴァンパイア文明の中心地だったという設定で、寒冷地にある広大なエリアだ。ドラキュラ教の残党カルト集団が支配しており、最終的にはドラキュラとの決戦が待っている。
さらに2025年5月のアップデート「Invaders of Oakveil」では新エリア「オークヴェイル」が追加された。腐敗に侵された森林地帯で、毒を操る新勢力「ヴェノムブレード」が侵略してきているという設定だ。ヘビをモチーフにしたボスや新敵が登場し、アリーナコンバットという新モードも実装された。
世界観はゴシックホラーを下敷きにしつつ、暗すぎないバランスに保たれている。月明かりに浮かぶ古城のシルエット、枯れた林を駆け抜ける狼人間、霧が立ち込める沼地。ビジュアルデザインとしての「吸血鬼の世界」への愛着が、このスタジオのプレイヤーへのリスペクトとして伝わってくる。
ファードウェルに生きる人間たち
この世界には人間も生きている。村や農場、教会などがあり、人間の兵士や農民、聖職者が存在する。吸血鬼であるプレイヤーはこれらの人間から血を奪う側だ。ただし人間は「従属」させることもでき、城に連れ帰って労働力として使役する選択肢もある。
サン・ラファエルという聖職者の街は昼間でも活発に動いており、吸血鬼にとっては危険な場所だ。聖水を帯びた兵士は吸血鬼に対して特効属性を持つ。こうした「敵陣」の設計が、探索に緊張感と達成感を与えてくれる。
世界の随所に散らばる書物やノートを読むと、ファードウェルの歴史や各キャラクターの背景が少しずつ明らかになる。ストーリー部分はゴリゴリのメインクエスト形式ではなく、探索して見つける形式だ。すべて読む必要はないが、読めば読むほどこの世界への愛着が深まる設計になっている。
類似ゲームとの比較

V Risingに似たゲームとして名前が挙がることが多いのは、Valheim、ARK: Survival Evolved、そしてディアブロシリーズだ。それぞれとの違いを整理しながら、どんなプレイヤーにV Risingが向いているかを考えてみる。
Valheimとの違い
Valheimは一人称視点の北欧神話サバイバルゲームで、進行の骨格がV Risingに近い。ボスを倒して次のバイオームへ進む、クラフトで設備を充実させる、という流れが共通している。Valheimのリリースは2021年2月で、早期アクセス開始から10日で500万本を売り上げるという驚異的なスタートを切ったゲームだ。
V Risingとの最大の違いは視点とアクションの質だ。V Risingは見下ろし型の精密なアクション戦闘が醍醐味であり、ボスの攻撃パターンを読んで回避するシビアさがある。Valheimのほうが戦闘はシンプルな分、建築の自由度では圧倒的にValheimが上だ。巨大な木造の屋敷から船まで作れるValheimの建築自由度は、V Risingの城建築より広い意味での創造性を発揮できる。しかし戦闘の奥深さ、そしてビルドを考える楽しさではV Risingに軍配が上がる。どちらを選ぶかは「何を中心に楽しみたいか」次第だ。
両タイトルを遊んだプレイヤーからは「Valheimはのんびり建築したいときに、V Risingはガッツリ戦闘に集中したいときに」という使い分けをしているという声もある。2024年時点でどちらも現役として遊べる完成したゲームであり、サバイバル好きならどちらも手元に置いておく価値がある。
ARKとの違い
ARK: Survival Evolvedはオープンワールドでの自由度とマルチプレイの規模感が特徴だ。大規模PvPサーバーでの部族戦は他のゲームにない体験だが、その分の複雑さとハードルも高い。ティラノサウルスに乗って戦場を駆け回る爽快感はARK独自のものだし、恐竜のテイムと育成という要素はV Risingにはない。
V RisingはARKよりコンパクトにまとまっており、ソロプレイの完成度が高い。ARKのように「100時間やらないと何もわからない」という状況になりにくく、最初の数時間で「これは自分に合う」か「合わない」かが判断できる。サバイバルゲーム初心者にはV Risingのほうが入りやすい。逆に言えば、超大規模コンテンツや数百時間の遊びごたえを求めるなら、ARKの圧倒的なボリュームには勝てない。

Green Hellやリアル系サバイバルとの違い
Green Hellに代表されるリアル系サバイバルは、食料・水・気温管理という現実的なサバイバル要素がメインだ。植物を見分けて食べられるものを探し、傷の手当てをして、精神力を保つ。アマゾンの熱帯雨林でのサバイバルをリアルに模した体験は、V Risingとは根本的に方向性が異なる。
V Risingは吸血鬼ファンタジーという設定のおかげで、こういった複雑なサバイバル管理要素がない。血液管理は必要だが、食料腐敗や体温計算よりずっとシンプルだ。「リアルなサバイバル管理が苦手、でも建設と戦闘は好き」というプレイヤーにはV Risingのほうが向いている。逆に「本物のサバイバル感」を求めるならGreen Hellは圧倒的な没入感を提供してくれる。

Sons of the ForestやDying Light 2との比較
Sons of the ForestはホラーサバイバルとV Risingは雰囲気が近いが、一人称視点のホラーとゴシックファンタジーというジャンルの違いがある。Sons of the Forestは森の中での生存と謎解きが中心で、拠点建設も存在するが、城を作る規模感はない。「怖い体験をしたい」ならSons of the Forestが勝るが、「かっこいい城主になりたい」ならV Risingだ。
Dying Light 2はオープンワールドのパルクールアクションが核で、V Risingのような城建設要素はない。ゾンビ世界での生存サバイバルとしての共通点はあるが、ゲームプレイの質感はかなり異なる。オープンワールドを縦横無尽に走り回る感覚はDying Light 2が上だが、RPG的な成長と建設の組み合わせではV Risingが充実している。


Core KeeperやSoulmaskとの共通点
Core Keeperは採掘ベースの見下ろし型サバイバルで、V Risingと視点が近く、ボスを倒して進行するメカニクスも共通している。地下世界を掘り進む探索と拠点建設の組み合わせはCore Keeperの個性であり、V Risingとは雰囲気が全く違うが、「見下ろしサバイバルで何かを作りながら進む」という基本的な面白さは共有している。V Risingのほうがアクション要素が強く戦闘難易度が高いため、Core Keeperで見下ろしサバイバルが好きだとわかったプレイヤーは、次のステップとしてV Risingに挑戦するのがいい順番かもしれない。

Soulmaskも同じくオープンワールドサバイバルで、部族管理と建設要素が特徴だ。NPCを仲間として管理しながら集落を発展させる要素はSoulmask独自の強みで、V Risingの人間「従属」システムよりも深い管理シミュレーション性がある。V Risingと比べるとPvE協力プレイに重きが置かれており、城建設の壮大さよりも集落の発展を楽しみたいならSoulmaskが向いている。

ユーザーの声:実際にプレイした人の感想
Steamの日本語レビュー11万件のうち89%が好評という数字は、単なるバズで終わらないゲームとしての持続力を示している。2022年の早期アクセスから2024年の正式リリース、そして2025年の大型アップデートと、3年以上にわたってレビューが積み上がっているのが特徴だ。実際にどんな層のプレイヤーが、どんな体験をしているのかを見ていきたい。
ハマる理由として挙げられること
「ボスを倒した瞬間の達成感」という声が多い。V Risingのボス戦は難易度が低くなく、特に初見では複数回の挑戦が必要なボスも多い。その分、倒したときの達成感は大きい。ボスの攻撃パターンを覚えて、回避タイミングを掴んで、「次こそ行ける」という手応えを積み重ねてクリアする体験は、ソウルライクゲームのボス撃破に近い達成感がある。
メギューシャという序盤のボスで3回死んで、やっと倒せたとき思わず声出た。難しいけどちゃんと倒せる絶妙な難易度設定だと思う
引用元:Steam レビュー
「気づいたら時間が吹き飛んでいる」という表現を使うレビューが日本語・英語問わず散見される。ゲームプレイのループが「次のボスを倒す→新しいものを作れるようになる→もう少し先へ」という連続した報酬設計になっているため、止め時がない。「あとちょっとで次のボスのところに行ける」「この素材を集め終わったらやめよう」という小目標を積み重ねているうちに深夜になっている、という体験はV Risingの洗練されたゲームデザインを示している。
夜10時にゲーム起動して気づいたら朝4時でした。翌日仕事あったのに。ありがとう(怒)
引用元:Twitter @pcgamer_note
「城のデザインにこだわりすぎた」という声も面白い。城の内装や外観の自由度が高いため、必要最低限の設備を置いて終わり、ではなく「もっとかっこいい城にしたい」という欲求が生まれるプレイヤーが多い。SNSには自作の城のスクリーンショットが大量に投稿されており、城建築ゲームとしての側面も人気を支えている。Redditの「r/vrising」コミュニティでは「Castle Showcase」として美麗な城の写真が毎日投稿されており、建築の参考にする日本人プレイヤーも多い。
「友人と始めたら自然にロール分担が生まれた」という体験談もよく見られる。V Risingのマルチプレイは役割分担のシステムが明示されているわけではないが、遊んでいくうちに「採掘担当」「戦闘担当」「建築担当」という分業が生まれやすい設計になっている。
友達3人と始めたんだけど、最初の夜に4人が4方向に散って素材集め始めて、城に帰って「これ持ってきた」「これ得意」みたいな会話が自然に生まれた。明確なロール分担とか設定してないのに勝手に分業体制ができていくのがすごかった
引用元:Twitter @gamelover_jp
批判・不満点も正直に書く
好評一色ではない。正直に言うと、いくつかの不満点もある。Steamのネガティブレビューに共通するいくつかのテーマがあり、購入前に把握しておくことで期待値のズレを防げる。
まず「リソース収集の量が多い」という問題だ。上位装備の素材として要求される鉱石や繊維の量が膨大で、時間がかかる。ソロプレイでこれをやると単純作業になりがちな部分がある。マルチプレイで分担することで緩和できるが、一人で全部やろうとするとテンポが悪くなる場面がある。特に中盤から後半にかけての素材集めは、「このゲームが面白い」と感じている感覚を維持しながらこなせるかどうかが、ソロプレイのカギになる。
装備アップグレードに必要な素材が多すぎる。採掘時間が長くて、戦闘したい気持ちをちょっと削ぐ。サーバー設定でドロップ量増やして調整した
引用元:Steam レビュー
「移動速度が遅い、特に重いアイテムを持っているとワープ(テレポートウェイポイント)が使えない」という指摘も多い。マップが広いわりに移動コストが高く、序盤は特にこれがストレスになる。石材などの重い素材をバックパックに詰め込んでいる状態ではワープポイントが使えないため、遠くの採掘場から徒歩で帰城するシーンが発生する。進行するにつれてスピードアップの魔法や変身スキルが解放されるので改善されるが、序盤の徒歩移動のモッサリ感は事前に覚悟しておいたほうがいい。
「PvPサーバーはガチ勢が強すぎて参入しにくい」という声もある。公式サーバーのPvPは先行してプレイした上位プレイヤーと戦わされる場面もあり、後から参入する場合は既に城を構えた強者たちに攻められるリスクがある。城を全壊させられてゼロに戻るという体験は、PvPの緊張感であると同時に新規プレイヤーには大きな障壁になりうる。一方でコミュニティサーバーでは参入タイミングを揃えるなどのルールを設けているところも多く、PvPで遊ぶならコミュニティサーバーのほうが体験が良いという意見もある。
また「シナリオが薄い」という批判もある。ストーリー部分は大まかな流れはあるものの、RPGのように丁寧に語られるわけではない。探索で見つかるログを読まないと背景が掴みにくく、ストーリーを楽しみたいプレイヤーには物足りない側面がある。「吸血鬼として覚醒した主人公がドラキュラと対峙する」という大枠はあるが、キャラクターの掘り下げやドラマチックな展開を期待すると肩透かしをくらう可能性がある。
ただし、これらの不満点の多くはサーバー設定のカスタマイズで緩和できる。ドロップ量の増加、資源の豊富化、昼間の行動制限の軽減など、細かい設定変更が可能だ。サーバー設定は接続先を作る際に決める仕様で、ソロプレイのプライベートサーバーでも変更できる。「デフォルト設定が合わなかった」からといって諦めず、自分のプレイスタイルに合った設定を探してみることをコミュニティでは薦める声が多い。
正式リリース版(v1.0)と最新アップデートで何が変わったか

v1.0:完成形としての正式リリース
2024年5月8日の正式リリースは、早期アクセスから2年かけて磨き上げたゲームの集大成となった。新エリア「モルティウムの遺跡」、新ボス群、悪魔城ドラキュラとのコラボ、バランス調整、UI改善など、多数のコンテンツが同時追加された。
Automatonは正式リリース版の先行プレイレポートで「攻略自由度と快適さがぐっとアップし、新規も既プレイヤーも始めやすく沼にハマりやすく」と評した。早期アクセス時代にプレイして積んでいたプレイヤーが戻ってくるきっかけになったケースも多く、リリース初週にSteam同時接続が大きく伸びた背景がある。
正式リリース時の価格は3,400円(税込)。インディーゲームとしてはやや高めだが、コンテンツ量からすれば妥当という評価が多い。セール時は大幅割引になることがあり、Steamセールのタイミングを狙うのも手だ。
悪魔城ドラキュラコラボの意義
正式リリースに合わせて実装されたコナミとのコラボは、業界的にも注目を集めた。シモン・ベルモンドはボスとして登場し、特殊なスキルで戦ってくる難敵だ。倒すと「ウィップ」という武器が入手でき、悪魔城ドラキュラシリーズを知るプレイヤーには感慨深いものがある。
このコラボが示しているのは、Stunlock Studiosのゲームへの敬意と「吸血鬼ゲームの文脈」への自覚だ。吸血鬼ゲームの古典である悪魔城ドラキュラとV Risingが同じ土俵で出会う演出は、単なるプロモーション施策以上の意味を持っている。
v1.1「Invaders of Oakveil」:2025年5月の大型アップデート
2025年5月8日(ちょうど正式リリースから1年後)に配信されたアップデート「Invaders of Oakveil」は、無料コンテンツとしては破格の規模だった。新エリア、新ボス複数体、武器3種(クローウェポン・片手斧・追加武器)、魔法7つ、アリーナシステム、フュージョンフォージ、PvPデュエルモードが一度に追加された。
このアップデートを受けて、Steam同時接続プレイヤー数が7万人を超えた。ゲームの発売から3年近く経っているにもかかわらず、この数字を叩き出したのはコンテンツの質と量に対するプレイヤーコミュニティの信頼の表れだ。
「オークヴェイル」は腐敗した森という設定で、毒と蛇をモチーフにした新敵が登場する。ボスの「メガラ、蛇の女王」を中心としたナラティブが展開されており、v1.0で完結したと思われていたメインストーリーの先が見えてきた形だ。
Invaders of Oakveilのアップデートで久しぶりに起動したら止まらなくなった。無料でこれだけコンテンツ追加してくれるスタジオは信頼できる
引用元:Twitter @indie_gamer
次の展開:Stunlock Studiosの新プロジェクト
2026年3月、Stunlock Studiosは公式ブログで「V Risingの世界を舞台にした次なる新作を開発中」と発表した。スタジオ15年の歴史で最も野心的なプロジェクトになるとしており、V Risingの後継的な作品になる見込みだ。
V Rising自体は今後も継続してバランス・バグ修正パッチが当たる予定だが、大型コンテンツアップデートは「Invaders of Oakveil」が当面の最後になる可能性が高い。スタジオのリソースが新作へ移行する段階だ。ただし「次回作もこの世界が舞台」という発表がある以上、V Risingで積み上げた世界観と経験がそのまま活かせる形での展開が期待される。
V Risingのサーバー構成とオンラインプレイ
V Risingにはいくつかのサーバー形式があり、どれを選ぶかでプレイ体験が大きく変わる。購入前に知っておくと最初の選択で迷わなくて済む。
公式サーバー
Stunlock Studiosが運営する公式サーバーは、PvEとPvPの2タイプがある。PvEサーバーはプレイヤー間のPvPが発生せず、純粋に探索・建設・ボス攻略を楽しめる。最大10〜40人規模のサーバーが複数用意されており、他のプレイヤーと同じワールドに共存しながら各自で城を建てて進める形式だ。
PvPサーバーは他プレイヤーの城を攻撃・破壊できるルールが加わる。昼間(吸血鬼が身動きを取れない時間帯)に城へ攻め込む「レイド」と呼ばれる攻城戦が発生し、防衛設備の配置や城の構造が重要になる。リスクが高い分、攻防の緊張感は他のモードにないものだ。公式PvPサーバーはリセット(ワイプ)が定期的に行われるケースもあり、参入タイミングが重要になる。
プライベートサーバー
V Risingは自分でサーバーを立てるプライベートプレイが非常に充実している。友人だけを招待してクローズドな環境でプレイでき、サーバー設定も細かくカスタマイズできる。ゲームを購入するとサーバーホスト機能が標準で付いており、追加費用なしで自宅PCからサーバーを立てられる。
専用サーバーをレンタルすることも可能で、常時起動の環境であればホストが落ちていても他のプレイヤーが遊び続けられる。G-PORTALやNitradoなどのゲームサーバーホスティングサービスが対応しており、月額数百〜千円程度で借りられる。長期的に友人グループで遊ぶなら専用サーバーレンタルが便利だ。
コミュニティサーバー
有志が運営するコミュニティサーバーには、独自ルールを設けているものが多い。「参入日を揃えてリセットから一緒に始める」「PvPエリアとPvEエリアを分ける」「レイドは週末のみ許可」など、特定のプレイスタイルを好むプレイヤー向けにカスタマイズされたサーバーが存在する。日本語コミュニティのDiscordではこうしたサーバーの情報が共有されており、一人ではなく気の合うプレイヤーと遊びたい場合の選択肢として活用できる。
クランシステム
V Risingにはクラン(ギルド)機能があり、複数プレイヤーが同じ城を共有してプレイできる。クラン内では城の設備やストレージを共用するため、効率的な資源管理と分業が可能だ。クランの人数上限はサーバー設定に依存するが、基本は最大4人程度での共同城主が一般的だ。
2〜4人の友人グループでクランを組み、役割分担しながら城を発展させていく体験は、V Risingのマルチプレイの真骨頂だ。「俺が資源集めている間にボスのところ行ってくれ」「帰ってきたら新しい設備を作るから待ってて」という会話が自然に生まれる。オンラインゲームでありながら、小さいグループでのプレイが最も楽しい設計になっている。
プレイ環境と初心者向けアドバイス

推奨スペックと動作環境
V Risingは比較的軽量なゲームで、中程度のPCスペックがあれば快適に動作する。推奨スペックはCPUがRyzen 5 1600もしくはCore i7-8700程度、GPUはRTX 2060またはRX 580相当で、ゲームとしては中〜高性能帯のPCが必要だ。4K解像度でも対応しており、ハイエンドPCならフレームレートの余裕も大きい。マルチプレイ時のサーバーとのネットワーク遅延がゲームプレイに影響する場面もあるため、有線接続が望ましい。
2024年6月にはPS5版もリリースされており、コントローラー操作に最適化された快適な操作感が実現されている。4Gamerのレビューでは「見下ろし型アクションながらもコントローラーでの快適なプレイが実現されている」と評価されており、PC版でもコントローラーを接続してプレイするユーザーがいる。キーボード&マウスのほうが精密な操作ができるため、アクション重視のプレイにはK&Mが有利だが、建築や探索メインであればコントローラーも十分使い物になる。
ソロで始めるか、マルチで始めるか
初心者がよく迷う「ソロかマルチか」という問題について。結論から言うと、はじめてプレイするなら「プライベートサーバーのソロ」か「信頼できる友人1〜2人とのCo-op」が最良の選択肢だ。公式のオープンPvPサーバーへの参入は、ゲームシステムを理解してからのほうが楽しめる。
ソロプレイのデメリットとして挙げられるリソース収集の負荷は、サーバー設定でドロップ量を増やすことで調整できる。「ゲームにどれだけ時間を使えるか」に合わせて設定を変えることを躊躇わないほうがいい。ゲームの難易度設定は正直カスタマイズフレンドリーに作られており、「デフォルト設定が正解」という固定観念は捨てていい。
序盤の進め方のコツ
最初の目標は「キャッスルハートを設置して城の基礎を作る」こと。木材と石を集めて拠点を確立し、最初のボス(ファルベイン森林のレベル16前後のボス群)を討伐するのが第一段階だ。
血の追跡は積極的に使う。マップ上で「血の追跡」を起動すると、次に目指すべきボスの方向が赤い霧で示される。これを使って次の目標を常に把握しながら動くのが基本だ。
昼間の行動に慣れるまで時間がかかるが、「日中は城の中で設備を整える時間」と割り切ると苦にならなくなる。城のアップグレードや素材の精錬、スキルの確認など、昼間にできることは意外と多い。
装備のギアレベルは、次のボスのレベルと最低5以上の差をつけておくと安心感が増す。装備の更新を怠ったまま格上のボスに挑んで全滅するのは、V Risingでよくある失敗パターンだ。特に中盤以降は、同じ素材でも精錬度の違いによって作れる装備のグレードが変わるため、レシピを確認しながら装備更新の計画を立てると効率がよい。
ゲームをより楽しくするための設定カスタマイズ
V Risingのサーバー設定はかなり細かくカスタマイズできる。特にソロやプライベートサーバーで遊ぶ場合、自分に合った設定を見つけることで満足度が大きく変わる。
よく調整されるのは「素材ドロップ量(資源収集速度)」だ。デフォルト値は1倍だが、1.5〜2倍に設定するとリソース収集のテンポが改善する。「クラフトしたい、建てたい、でも素材集めがしんどい」と感じるなら試してみる価値がある。この設定は後から変更もできるので、最初はデフォルトで試してみて、しんどければ調整するアプローチでも問題ない。
「昼間の太陽ダメージ量」も変更できる。初期設定では開けた場所での太陽光ダメージが厳しいが、ダメージ量を下げるか完全にオフにすることで昼間の自由な探索が可能になる。「太陽を気にせずにプレイしたい」という人向けだが、吸血鬼の醍醐味が薄れる面もあるのは否定できない。自分がどのくらい制約を楽しみたいかによって調整するのが正解だ。
「城ハートの消費レート(ブラッドエッセンスの減少速度)」も変更可能だ。オフラインにしている時間が長いプレイヤーには城が崩壊するリスクがあるが、消費レートを下げることでその不安を解消できる。仕事や学校で1週間ログインできなかったら城が消えていた、という事態を避けたい場合は設定しておくといい。「ゲームのペースよりも、生活リズムを優先させてプレイしたい」という人には必須の設定だ。
コミュニティサーバーの活用
V Risingのコミュニティには日本語のDiscordサーバーも複数存在しており、初心者向けのPvEサーバーを立てているコミュニティもある。公式サーバーのPvPに参入するより、コミュニティサーバーで参入タイミングを揃えて遊ぶほうが、初心者に優しい環境が整っている場合が多い。攻略情報の共有や、詰まったときの質問も活発で、初心者が孤立せずに遊べる環境が整っている。
SteamコミュニティのガイドにもV Risingの日本語攻略ガイドが多数投稿されており、「序盤の優先ボス順」「効率的なリソース採取ルート」「ビルド別の最強スキル構成」など、ゲームをスムーズに進めるための情報が充実している。Steamのガイドは無料で閲覧でき、随時更新されるため、詰まった箇所は気軽に参照するとよい。英語コミュニティはさらに活発で、Redditの「r/vrising」は30万人以上のメンバーを抱える大規模コミュニティだ。プレイ画面のスクリーンショットや動画クリップ、ビルド論議、初心者の質問への回答が毎日大量に投稿されている。日本語情報が見つからなかったときの最後の砦として頭に入れておくと安心だ。
吸血鬼の城主として、何を楽しめるか
V Risingで過ごす時間には、いくつかの異なる楽しみ方がある。どれを主軸に置くかで、同じゲームまったく違う体験になる。ボス討伐を最優先に駆け抜けるプレイヤーもいれば、城の建築だけで数十時間溶かすプレイヤーもいる。どちらも正しいV Risingの遊び方だ。
探索と発見の楽しさ
ファードウェルのマップには隠し宝箱、秘密の通路、特定の条件を満たすと出現するレアイベントなどが配置されている。道中で偶然見つける廃墟や、奥地に潜む名もなきエリートモンスターとの遭遇。「地図に乗っていない場所に何かある」という期待感が探索を駆動する。
夜のファードウェルを歩いていると、霧に包まれた沼地、廃墟になった修道院、朽ちかけた橋の向こうにそびえる砦、といったゴシックな情景が次々と目に入ってくる。それぞれのエリアには独自の敵グループがいて、縄張りに踏み込むと一斉に攻撃してくる。この「見て、戦って、探索する」というオープンワールドの基本体験が、V Risingでは吸血鬼テーマの外衣をまとって生き生きとしている。
また、ボスのVブラッドを使ったスキルはそれぞれ独自の演出があり、次のスキルがどんなものか試してみる楽しみもある。クモの糸を使って敵を拘束するスキル、稲妻を落とすスキル、霧に変化して逃げるスキル。一つひとつのスキルに吸血鬼テーマが織り込まれていて、習得する度に「これは使える」「このビルドと組み合わせたい」という発想が湧く。スキルのエフェクトが派手で見栄えもよく、戦闘中の視覚的な気持ちよさも高い。
マップの隅には「特定の素材を手に入れないと解錠できないエリア」もある。後から戻ってきて「あの宝箱をようやく開けられる」という体験が探索に奥行きを与えている。一度では全部を見つけられない密度で作られており、周回しても新しい発見がある。
城建築の創造性
SNSで検索すると、V Risingプレイヤーによる美麗な城の写真が大量にヒットする。実用的な最小構成ではなく、「絵になる吸血鬼城」を目指して建築に数十時間を費やすプレイヤーは珍しくない。ゴシック様式の尖塔、石畳の中庭、血の噴水(作れる)、各部屋のテーマに合わせた家具配置。「主寝室」「血液実験室」「拷問部屋」など、部屋ごとにテーマを持たせて内装を整えるプレイヤーは多い。
建築パーツの種類は木材・石材・強化石材など素材に応じて見た目が変わり、上位素材に解禁されるほどゴシック建築らしい重厚感が増す。城壁の形や高さも調整できるため、遠目から見てもシルエットにこだわった城を作れる。
建築クリエイターとしてのV Risingは、同ジャンルの中でも個性的な立ち位置にある。「サバイバルゲームをやりたいわけじゃないけど、城を作る部分だけで何十時間も遊べた」という声はSteamレビューでよく見られる。城の規模がゲームの進行に直接影響する(上位の設備を置くスペースが必要になる)ため、建築への投資はゲームプレイとしても意味のある行動として機能している。
まとめると、V Risingは「城を作る遊び」と「戦闘で強くなる遊び」が相互に繋がっている設計になっている。城の設備を充実させるには素材が必要で、素材を効率よく集めるには戦闘力が必要で、戦闘力を上げるには城の設備が必要だ。この三角形のループがゲームのテンポを保っている。
戦闘ビルドの追求
武器・魔法・血液タイプの組み合わせで多様なビルドが構築できる。「魔法寄りのウィザードビルド」「高速近接のアサシンビルド」「遠距離弓矢特化ビルド」など、特定の戦闘スタイルへの特化が可能だ。ゲームをクリアするだけなら特定の最強ビルドはなく、どんな構成でもボス撃破は可能な設計になっているが、特定のビルドはPvP環境では有利・不利が生まれる。
武器ごとに固有のパッシブスキルと「特殊スキル」が設定されており、同じ剣でも「エコー」スキルか「エンチャント」スキルかによって戦闘スタイルが変わる。武器の持ち替えを使った「2武器ビルド」では、2種類の武器の特殊スキルを組み合わせることができ、ビルドの幅が広がる。
特にv1.1で追加されたフュージョンフォージは、装備のカスタマイズ自由度を大きく引き上げた。ベース装備に特定の素材を組み合わせることで、ステータスや追加効果をカスタマイズした「自分だけの装備」を作れる。自分の戦闘スタイルに合わせた「理想の装備セット」を作り上げる作業が、ゲームの後半を支える楽しみになっている。PvPで勝てるビルドを探すのか、PvEのボス攻略に特化するのか、コンセプトによって最適解が変わるのが面白いところだ。
コミュニティには「V Rising ビルド解説」の動画や記事が多数存在しており、攻略情報が活発に共有されている。新しいビルドのアイデアを試す場としてもゲームが機能しており、「このスキルと武器の組み合わせを試してみたら想像以上に強かった」という発見の楽しさが長期的なプレイ継続に繋がっている。

まとめ:V Risingが今も遊ばれ続ける理由
早期アクセスから4年近く経ち、600万人が遊び、今なお大型アップデートが届いているゲーム。V Risingがここまで長く愛されている理由は、「吸血鬼であること」をゲームプレイの隅々まで体験させてくれる設計の完成度だ。
太陽を避けながら夜の世界を駆け回り、強敵の血を吸って新しい力を得て、少しずつ豪華になっていく城を見上げる。これらの体験は、テーマとゲームメカニクスが一体化しているからこそ生まれる。「吸血鬼ゲームをやっている」ではなく「吸血鬼として生きている」感覚が、他のサバイバルゲームとは一線を画す体験だ。
不満点もある。リソース収集の単調さ、ソロプレイの負荷、移動速度の問題。これらは完全には消えないが、サーバー設定のカスタマイズで多くを緩和できるし、慣れてくると気にならなくなる部分も多い。サバイバルゲームに100時間以上費やす覚悟がある人なら、これらは慣れてしまえば大した問題にならない。
Stunlock Studiosは次の新作を準備しているが、V Rising自体は2025年時点でも現役の完成されたゲームとして遊べる。早期アクセス時代のプレイを積んでいた人も、完全初見で始める人も、「今から始めるのに遅すぎる」ことはない。むしろv1.0とv1.1の追加コンテンツを全部楽しめる今が、始め時として理想的かもしれない。バランス調整とバグ修正は今後も継続されるという発表があるため、長期的に安心して遊べる環境も維持されている。
v1.0「モルティウムの遺跡」とドラキュラ討伐、v1.1「Invaders of Oakveil」のオークヴェイルとメガラ戦まで、すべてのコンテンツが遊べる状態でスタートできる。早期アクセス当初の荒削りな部分はとっくに磨かれており、現時点のV Risingは最もよく作られたV Risingだ。
「吸血鬼テーマのゲームを作る」と言葉で言うのは簡単だ。しかし血液システム、太陽光制限、城建設、ボス討伐で力を得るという設計のすべてが一貫したテーマの下に統合されたゲームは、実際にはそう多くない。V Risingはそれをやり切ったゲームだ。600万人が遊んだ事実がその完成度を証明している。早期アクセス→正式リリース→大型アップデートという長期的なサポートを経て、今のV Risingはスタジオが作りたかったものの完成形に到達していると感じる。
Stunlock Studiosが次の新作で「この世界の続き」を描くと発表している以上、今のうちにV Risingでファードウェルの世界に慣れ親しんでおくのは無駄にはならない。世界観のベースを知っている状態で次回作を遊べるというのは、長く続くフランチャイズに早く乗るのと同じ意味がある。
吸血鬼として目覚め、城を築き、夜の世界の支配者を目指す。そのシンプルな前提から生まれるゲームプレイの豊かさを、ぜひ体験してほしい。インディースタジオが4年以上かけて磨き続けてきたこのゲームは、サバイバルジャンルの中でも特別な場所を占めるに値する完成度に仕上がっている。日が沈んだとき、どんな城主になるかはあなた次第だ。ファードウェルの深い夜は長く、今夜もまだ始まったばかりだ。

V Rising
| 価格 | ¥3,400 |
|---|---|
| 開発 | Stunlock Studios |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル / マルチ |

