Dying Light 2 Stay Human: Reloaded Edition — パルクールとゾンビが融合した選択型オープンワールド
夜中の2時に「もう寝ようかな」と思いながらゲームを起動して、気づいたら外が明るくなっていた——そんな体験を最後にしたのはいつだろうか。『Dying Light 2 Stay Human: Reloaded Edition(ダイイングライト2 ステイ ヒューマン)』でそれをやった。ゾンビだらけの街を屋根から屋根へ飛び移りながら夜明けまで駆け抜けていたら、現実の夜明けが先に来てしまった。
2022年2月4日に発売されたこのゲームは、発売から最初の24時間でSteamの同時接続プレイヤーが約27万5,000人を記録した。それほどの注目を集めた本作は、2024年2月22日——発売2周年のタイミングで「Reloaded Edition」としてリニューアルされた。銃器の実装、新たなサイドストーリー、10本以上のアップデートで積み上げたコンテンツがすべてまとまった決定版だ。当時の標準版所有者はそのまま無料でアップグレードされており、現在新たに手に取るなら間違いなくこのReloaded Editionが入口になる。
この記事では、パルクールアクションとゾンビサバイバルが溶け合った本作の魅力を、正直な不満点も交えながら書いていく。「オープンワールドに飽きた」という人にも、「怖いのは苦手だけどアクションは好き」という人にも、一度読んでもらえれば損はないはずだ。
Dying Light 2とはどんなゲームか
ゾンビがあふれる終末世界が舞台のオープンワールドアクションRPGだ。プレイヤーは「エイデン・カルドウェル」というピルグリム(旅の使者)として、ヴィルドールと呼ばれる都市に降り立つ。そこでは複数の勢力が支配権を争っており、エイデンは失われた記憶と行方不明の妹を追いながら、この混沌とした街に深く関わっていくことになる。
戦闘とパルクール——このふたつのスキルツリーが本作の根幹だ。ゾンビを倒せば「戦闘経験値」が溜まり、建物をよじ登ったり屋根を駆けたりすれば「パルクール経験値」が溜まる。それぞれのスキルが解放されるにつれて、エイデンは「近接攻撃で敵を吹き飛ばす豪快なファイター」にも「ゾンビをかわしながら街を高速移動するランナー」にも育てられる。どちらに特化するかはプレイヤーの好み次第だ。
もうひとつの大きな柱が「勢力システム」だ。街には給水塔と変電所という施設があり、どちらの勢力に引き渡すかをプレイヤーが決める。秩序を重んじる軍事組織「ピースキーパー」に渡せば、そのエリアに罠や哨戒部隊が設置される。一般市民のコミュニティ「サバイバー」に渡せば、移動をサポートするジップラインや農地が広がる。このひとつひとつの選択が、文字通りマップの景色を変えていく。
ピースキーパーに渡すと治安は上がるんだけど、なんか息苦しい雰囲気になる。サバイバーに渡すと街が生き生きしてくる感じ。どっちも正解で、どっちも悲しい。
引用元:Steamユーザーレビュー
ストーリーの分岐は勢力だけにとどまらない。メインクエストのなかでも重要な選択肢がいくつか用意されており、誰を生かして誰を犠牲にするかがエンディングに直接影響する。マルチエンディングが採用されており、選んだルートによって最後のムービーや生き残るキャラクターが変わってくる。1周クリアしたあとに「もう一度別の選択で遊んでみたい」と思わせるつくりだ。
発売前に積み上がった期待の重さ
開発を担当したのはポーランドのゲームスタジオ「Techland」だ。前作『Dying Light』(2015年)が世界的な好評を得たこともあり、続編への期待値はもともとかなり高かった。2019年のE3でのゲームプレイ発表以降、「500年分のコンテンツを用意した」という開発者の発言が一人歩きし、プレイヤーコミュニティの期待はさらに膨れ上がっていった。
実際の発売は2022年2月。発表から約3年という長い開発期間を経て届けられた本作は、27万人超の同接を記録するスタートを切ったものの、一部のコアファンからは「宣言通りではなかった」という失望の声も上がった。この「期待と現実のギャップ」は本作への評価を語るうえで避けられない文脈だ。
ただし公平に言えば、その後のアップデート対応はTechlandが誠実に取り組んでくれたと感じる。定期的なパッチリリース、無料コンテンツの追加、Reloaded Editionという形での集大成——発売後も開発チームがゲームを放置せず改善し続けたことは評価に値する。
昼と夜でまるで別のゲームになる
Dying Light 2の最大の特徴のひとつが、昼夜の明確な区別だ。昼間は比較的安全で、ゾンビの多くは室内に潜んでいるか、日光を避けるように動いている。開けた場所ならそこまで危険ではなく、探索や施設の制圧が主な行動になる。
しかし夜になると話が変わる。エイデンはゲーム開始時点でハランウイルスに感染しており、日光やUVライトから離れると免疫力が低下する。夜間に外をうろついていると、感染ゲージが徐々に蓄積されていき、放置すれば強制的に「ウイルス感染」状態に陥る仕組みだ。免疫を維持するには、街灯の下を通ったり、UVライトのアイテムを使ったりしながら移動する必要がある。
そして夜には「ボラタイル」と呼ばれる特別なゾンビが出現する。こいつが厄介だ。通常のゾンビとは比べものにならない速さで動き、プレイヤーに追いつくだけでなく建物もよじ登ってくる。見つかったら最後、グループで追いかけてくる。逃げ切れれば大量の報酬があるが、夜間の野外でボラタイルに囲まれたときの絶望感は格別だ。
夜間探索してたらボラタイル3匹に追われて、屋根から屋根に必死で飛び移ってたら一瞬足を踏み外して……あの心拍数の上がり方はリアルだった。
引用元:Steamユーザーレビュー
一方で夜間には「ダークゾーン」の恩恵もある。昼間は閉まっている扉が夜には開いていることがあり、貴重な資源やスキルアップグレード素材が手に入る。ハイリスクハイリターンな夜間探索を選ぶか、安全に昼間行動するかは完全にプレイヤーの判断に委ねられている。この設計が、本作にゲームとしての緊張感を与えている。
ボラタイルとの鬼ごっこが最高の瞬間をつくる
夜間のボラタイル討伐クエストは、このゲームで最も記憶に残るコンテンツのひとつだ。ボラタイルは昼間はダークゾーン(暗所)に潜んでいて、素材集めのために踏み込んでくれと言わんばかりの配置になっている。しかし夜は逆で、彼らが街全体をテリトリーとして扱い始める。
ボラタイルは視覚だけでなく聴覚にも敏感で、足音や着地音でも追跡を始める。街灯の下を移動し、なるべく音を立てずに目的地へ向かいながら、見つかったときは全力で逃走する——この「隠密と逃走の組み合わせ」が夜間プレイの本質的な楽しさだ。逃げ切ってミッションを完遂できたときの達成感は、普通のゾンビ討伐では味わえない類のものだった。
恐怖ゲームとしての純度という点では

パルクールの気持ちよさは本物だった
このゲームで一番最初に「買ってよかった」と思う瞬間が来るとしたら、おそらくパルクールのスキルがある程度成長したタイミングだ。
序盤はスタミナも少なく、高いところに登るのも一苦労で、ゾンビが追ってきたらすぐに逃げ場を失う。しかし「二段ジャンプ」「スライディング」「ウォールラン」「グラップリングフック」などのスキルを解放していくと、移動がまるで変わる。屋根を走りながらジャンプし、空中で向きを変えてグラップリングを引っかけ、ブランコの要領で勢いをつけて着地する——このシーケンスがスムーズに決まった瞬間の爽快感は、他のオープンワールドゲームではなかなか味わえない。
ヴィルドールという都市の設計がこのパルクールに最適化されている。廃墟化したビル群、渡り廊下、ロープ、足場——ゲームの世界全体が「走り回るためのコース」として設計されているのが伝わってくる。徒歩で地面を歩くよりも、屋根伝いに飛んでいくほうが圧倒的に速い。この移動感覚を一度体験すると、他のゲームで地面を歩くのが物足りなく感じてしまうほどだ。
グラップリングフック解放してからゲームが本番になった。それまでとまったく別のゲームになる感覚。
引用元:Steamユーザーレビュー
パラグライダーも忘れてはいけない。高い建物から飛び降りてパラグライダーを開き、街を滑空しながら目的地に向かう。夕暮れ時のヴィルドールを空から眺めながら降下するシーンは、ゾンビゲームということを一瞬忘れるほど美しかった。
パルクールスキルの解放順序と成長の実感
パルクールスキルは大きく「基本移動」「高速移動」「応用技」の3カテゴリに分けられる。序盤に解放すべきは何と言っても「スタミナアップグレード」だ。スタミナが足りないとウォールランもロープスイングも途中で息切れして落下してしまう。ここに最初のポイントを集中投資するのがおすすめだ。
中盤以降で大きく移動を変えるのは「グラップリングフック」と「パラグライダー」の解放だ。この2つが手に入ってから、ヴィルドールの探索スタイルは根本的に変わる。高台からパラグライダーで降下しながら目的地の近くでグラップリングで急制動する——この動きが決まったとき、プレイヤーは「このゲームが本当に面白くなってきた」と感じるはずだ。
終盤スキルの「スタント系」——高所からの踏みつけ攻撃、壁を蹴った反動での強攻撃、スライディングからのコンボ——は、パルクールと戦闘の垣根をなくしてくれる。敵の群れに飛び込みながら次々と倒していく感覚は、アクション映画の主人公になったような錯覚を覚えさせる。
サバイバルゲームの要素を備えつつ、広大なフィールドを自由に移動することを楽しむという点では

Reloaded Editionで大きく変わったこと——銃器の追加
発売から丸2年が経過した2024年2月22日、Dying Light 2は「Reloaded Edition」として大きくリニューアルされた。このアップデートで最も話題になったのが、銃器の実装だ。
発売当初から「なぜ近未来の終末世界なのに銃がないんだ」という声はコミュニティに根強くあった。Techlandもそれを承知していたようで、2年越しにピストル・SMG・ライフル・ショットガンの4種が追加された。「フィッシュアイ」という拠点にいる「ジェイ」というキャラクターから受け取れるクエストをこなすことで、それぞれ解放していく仕組みだ。
ただし、銃はゲームを根本から変えるほどの存在にはなっていない。弾薬の入手が限られており、消耗品的な扱いに近い。メイン武器というよりは「いざというときの切り札」として機能する位置づけだ。銃を持っているからといって近接戦闘を避けて銃だけで攻略できる、というゲームにはなっていない——これはプレイヤーによって評価が分かれる部分で、近接アクションの爽快感を守ろうとしたTechlandの判断とも取れる。
銃の追加と同時に、50段階のレジェンドレベルも実装された。スタミナ消費軽減、攻撃時の回復、クリティカル率上昇などの強化項目が追加され、キャラクターの成長の余地がさらに広がった。ゲーム本編をクリアした後でも、より高みを目指す理由ができた形だ。
さらにReloaded Editionには、前作『Dying Light』からのキャラクターが登場する新サイドストーリーも収録されている。前作をプレイしていたファンには、懐かしい顔に再会できる機会になった。主人公カイルの足跡を感じさせる演出があり、前作との繋がりを楽しむコンテンツとしても機能している。
Bloody Ties——グラディエーターアリーナのDLC
Reloaded Editionにはストーリーダウンロードコンテンツ「Bloody Ties」も含まれている。2022年11月にリリースされたこのDLCは、かつてのオペラハウスが改造された闘技場「カーネイジホール」が舞台だ。
エイデンは謎の呼び出しを受けてカーネイジホールに足を踏み入れ、チャンピオンの座を目指してアリーナの試合に参加していく。メインストーリーとは切り離された独立した物語で、オーガーというカリスマ的な元チャンピオンや、ホールを牛耳るアストリッドといったキャラクターたちとの関係が描かれる。
闘技場という舞台を活かして、メインゲームとは異なるウェーブ型の戦闘が楽しめる。限られたスペースで多数の敵と戦う設計は、本編の広大な街での戦いとは違う緊張感を生み出している。武器の種類もアリーナ専用のものが登場し、バリエーションが増す。
DLCの評価は「悪くはないが物足りない」という声が多い。アリーナのバトル自体は楽しいが、ストーリーの密度がメイン本編と比べると薄く感じるという意見も見受けられた。ただしReloaded Editionでは無料で収録されているため、「ついでに遊んでみる」くらいの気持ちで接するなら十分楽しめる内容だ。
Bloody Tiesのカーネイジホールでやってる闘技場が意外と楽しかった。本編と空気が全然違って、これはこれでアリ。
引用元:Steamユーザーレビュー
世界観とストーリーの深み——ヴィルドールという都市
ヴィルドールという都市は、ゾンビパンデミックが起きる以前の「人間の文明」の残骸のうえに成り立っている。廃墟となったビルの屋上に農地が広がり、屋根の間にロープが張られ、人々が独自のルールで生き延びている。文明崩壊から数十年が経過し、かつての現代都市がどのように「生きた廃墟」に変わっていったか——その説得力のある描写がこのゲームの世界観を支えている。
前述の通り、街はサバイバーとピースキーパーという2つの主要勢力が対立しており、どちらに肩入れするかでエリアの雰囲気が変わる。ピースキーパーに渡した区画には検問所と武装した兵士が増え、サバイバーに渡した区画には活気のある市場と風車が回る景色が広がる。プレイヤーが自分の手で街を変えていく感覚は、「プレイヤーが世界に存在している」というリアリティを与えてくれる。
3つの勢力とその思想
ピースキーパーは軍事組織として厳格な秩序を重んじる。リーダーのジャック・マット少佐は、終末世界でも規律と力によって人間社会を守れると信じている。彼らに区画を渡せば犯罪は減り、ゾンビの出没も抑制されるが、市民に対する統制が強くなる。「守られる代わりに自由を失う」トレードオフだ。
サバイバーは組織立ったグループではなく、街のあちこちに点在するコミュニティの集合体だ。武力よりも文化と技術で人間性を守ろうとする思想を持ち、農業や工芸を通じた自給自足を目指している。区画をサバイバーに渡すと、移動を助けるジップラインや風車型の発電設備が設置される。
そして3つ目の「レネゲイド」は、どちらの勢力とも交わらない武装集団だ。強さだけが正義という価値観で動いており、ストーリーの要所で敵として立ちはだかる。単純な悪役ではなく、なぜ彼らがその道を選んだかの背景が描かれており、プレイを進めるうちに彼らへの見方が変わる瞬間もある。
主人公エイデンが行方不明の妹マイアを探すというメインプロットは、ゾンビサバイバルゲームとしては珍しく、感情的な核を持っている。人体実験の過去、記憶の断片、そして妹との再会——すべてが明らかになるクライマックスは、アクションゲームとしての面白さを超えた「物語への没入感」を生み出していた。
エンディングで泣くとは思ってなかった。ゾンビゲームでこんなに感情が揺さぶられるとは。
引用元:Steamユーザーレビュー
選択肢がエンディングをどう変えるか
本作のマルチエンディングは、単純な「どの勢力に多くの施設を渡したか」だけでは決まらない。ストーリー中盤と終盤の重要な選択肢でも分岐し、誰を生かして誰を犠牲にしたかが最後のムービーを変える。報告では5種類以上の異なるエンディングが存在するとされている。
特に終盤の「犠牲にするか止めるか」という選択はシティ全体の命運を左右し、その後に生き残るキャラクターも変わる。1周目のクリア後に「別のルートを見たい」という動機でもう一度プレイする気になれるかどうかは、このエンディングの質にかかっている。
一方で、「選択肢が多いわりに大きな流れは変わらない」という批判もある。自分がどこかで何を選んでも同じクライマックスに収束する感覚を覚えるプレイヤーは一定数いる。「無数の選択肢」という発売前の宣言と比較すると、期待値との落差がここに集中した形だ。
戦闘の手触り——近接武器からコンボまで
近接武器による戦闘は、Dying Light 2の基本だ。バット、斧、刀、ナイフ、ハンマー——様々な武器が拾えるが、どれも耐久度が設定されており使い続けると壊れる。修理して使い続けるか、新しい武器に乗り換えるかを常に判断しながら戦う。
武器にはモディファイア(改造)を施すことができ、炎・毒・電撃・放血といった属性を付与できる。炎上させたゾンビが走り回って仲間のゾンビにも燃え移る、毒を塗った刃で少しずつ敵のHPを削る——こういったギミックを活用するとゾンビ相手の戦闘が格段に楽になる。特定の属性に弱い敵種もおり、ここで初めて武器の選択に戦略性が生まれる。
さらに「闘争技」と呼ばれるスキルにより、パルクールと戦闘を融合させたアクションが可能になる。壁を蹴った反動でゾンビを吹き飛ばす、走りながらスライディングキックを叩き込む、高いところから落下しながら叩き割る——こういった動きが気持ちよく決まると、それだけで時間が溶けていく。
ただし、正直に言うと戦闘が単調になりやすいという問題はある。中盤以降にスキルが充実してくると、ほとんどの敵に同じパターンで対処できてしまう。剣でブンブン、来たら後ろに回避、また連撃——この繰り返しになりがちだ。ボスのような強い敵はまた違う対応が必要になるが、通常のゾンビ相手にはマンネリを感じるプレイヤーも少なくない。
パルクールはずっと楽しいんだけど、戦闘は30時間もやってると飽きてくる。同じ技ばかり使ってる自分に気づく。
引用元:Steamユーザーレビュー
武器の改造と属性システム
武器改造はゲームを通じてかなり重要な要素だ。改造パーツは世界中のチェストや廃墟に隠されており、探索の動機のひとつになっている。炎属性の刃、毒塗りのナイフ、電撃付きのハンマー——同じ武器でも改造によってまったく使い勝手が変わる。
電撃属性の武器は水浸しの場所で効果が増大し、炎属性は石油の染みた床で連鎖爆発を引き起こす。環境と属性の組み合わせを意識した戦い方ができるようになってから、ゲームのリプレイ性が大幅に上がった。敵に向かって油壺を投げてから炎剣で点火するという方法は、序盤から使える基本戦術だが、後半も変わらず有効な手段であり続ける。
近接戦闘の奥深さという点では、タクティカルシューターとはまったく異なるゲーム体験だが、

4人Co-opで変わるゲーム体験
Dying Light 2は最大4人でのCo-opに対応している。ホストのワールドに最大3人のゲストが参加し、ホストのストーリーを一緒に進めるスタイルだ。
4人でプレイしたときのゲーム体験は、ソロとはまったく別物だ。4人がそれぞれ別の敵に対処しながら、「そっちに行ったぞ!」「回復必要な人いる?」という声掛けが飛び交うカオスは、ソロのシリアスな緊張感とは異なる楽しさがある。ゾンビの集団に囲まれながらなんとか切り抜けたときの連帯感は格別だ。
近接戦闘では背後からの挟み撃ちが有効で、複数人で囲めば通常では手強い敵でも比較的楽に倒せる。仲間が倒れても回復で助け起こせる。ソロでは攻略が辛いミッションも、Co-opなら突破口が開ける場面が多い。
夜間のボラタイル対峙もCo-opになると印象が変わる。ソロだと全力で逃げるしかない状況でも、4人いれば囲んで各個撃破できる場合がある。逆に4人全員が追いかけられるパニック状態になることもあり、そのカオスが「このゲームをやってよかった」と思わせる思い出になりやすい。
友達4人でボラタイルを倒しに行ったら全員が別々の方向に逃げ始めてパニックになった。笑いすぎて死んだ。
引用元:Steamユーザーレビュー
フレンドとのプレイで注意したいこと
Co-opで遊ぶ際には「縦マルチ非対応」という制約を事前に確認しておく必要がある。PC版はPC版同士、PlayStation版はPlayStation版同士でしか一緒に遊べない。異なるプラットフォームの友人と遊ぶことはできないため、購入前に友人と相談しておくことをすすめる。
また、ゲストプレイヤーのセーブデータはホストのワールドに依存する。ゲスト側で進めたストーリー進行はゲストのデータには反映されないため、自分のデータを進めたければ自分がホストになる必要がある。
ゲストプレイヤーにはストーリーの選択肢を決める権限がない点も覚えておきたい。あくまでホストの判断に従うことになる。また、Co-opでのマルチプレイはバグが起きやすく、動作が不安定になることもあるため、重要なクエストは安定した通信環境で進めることをすすめる。
友人と一緒にゾンビの群れを蹴散らしながら夜の街を生き延びる体験は、ソロゲームでは得られない種類の楽しさだ。複数人でパルクールを活かした探索を楽しむなら、

グラフィックとパフォーマンスについて
Dying Light 2のビジュアルは、同世代のオープンワールドゲームのなかでも水準が高い。廃墟化した都市の景観、感染者の造形、昼夜の光の変化——特に夕暮れ時の空と廃ビル群の組み合わせは、ゲームの内容とは関係なく絵として美しいと感じる場面がある。
特に照明表現が優れており、夜間の路地に差し込む街灯の光と影のコントラスト、夜明け直前の空の色の変化は、このゲームのアート方向性の高さを感じさせる。昼間の廃ビル群と夜間の同じ場所では、光の入り方でまるで別の場所のように見える。この演出効果が昼夜の「雰囲気の切り替わり」を視覚的にも強化している。
パフォーマンスについては、発売当初は深刻な最適化問題があった。RTX3070を使っていても設定次第ではフレームレートが安定しないという報告が続いた。ただしその後のアップデートで改善が進み、現在はそれほど深刻な問題ではなくなっている。推奨スペックはそこまで高くなく、GTX 1080Ti程度のGPUでも快適にプレイできる。
ただし最高画質設定でレイトレーシングをフルに使うには、それなりの構成が必要になる。レイトレーシング有効時の照明表現はかなり見栄えがするが、フレームレートへの影響も大きい。RTX4070以上のGPUがあれば最高設定でも安定した動作が期待できる。
日本語対応は字幕・インターフェース・音声(吹替)すべてに対応しており、日本語でのプレイに不便は感じない。吹替の演技の質も概ね好評で、特にエイデン役の声優の演技は物語への没入感を高めてくれる。
ボリュームとやり込み要素
メインストーリーのクリアだけを目指すなら20〜25時間程度、サイドクエストも含めてやり込めば60時間以上は楽しめる。クリア後にもレジェンドレベルの育成やサイドコンテンツが残っており、強くてニューゲームで別ルートの選択肢を試す周回プレイにも対応している。
「強くてニューゲーム」は一度クリア後に解放されるモードで、前周回のスキルや装備を引き継いだ状態でストーリーをやり直せる。序盤から強化されたエイデンで快適に動き回れるため、別の選択肢を選んで違うエンディングを見たいという人にとっては嬉しい要素だ。
サイドクエストはメインストーリーと比べると全体的に丁寧に作られているという評価が多い。個々のキャラクターの事情や感情が込められた短編ストーリーとして機能しており、ヴィルドールという街の深みを増すものになっている。「これがメインストーリーより面白かった」という感想も珍しくなく、この世界観のファンには特に響く内容だ。
アノマリーと呼ばれる特殊なゾンビとのボス戦も点在しており、通常の敵とは別の戦い方が求められる。こういった「強敵を攻略する」という目標が随所に置かれているため、レベル上げのためだけの単純作業にならない工夫がされている。
メインクリアしてもやること山積みで困ってる。いい意味で終わらない。
引用元:Steamユーザーレビュー
コンテンツ量という点では文句のつけようがない。問題があるとすれば、後半は「こなす作業」的なクエストも増えてくること。特にサブクエストのなかには「AまでアイテムBを届けてくれ」という単純なおつかいものが混じっており、この辺りは質のムラを感じる部分だ。
コレクタブルと探索の楽しさ
ヴィルドールの街には大量のコレクタブル要素が散りばめられている。終末世界を生きた人々の日記、廃墟に残された過去の記録、スキルアップグレードの素材——これらを集める過程が街の探索に意味を与えてくれる。
特にスキルアップグレードのための「インヒビター」集めは、プレイヤーに積極的な探索を促す仕組みとして機能している。インヒビターはエイデンの免疫システムを強化するアイテムで、3個集めるとスタミナまたはHPのどちらかを強化できる。これが廃墟のチェストや特定のゾンビのドロップに隠されているため、マップを見ながらひとつひとつ回収していく楽しみが生まれる。
カーネイジホール、VNCタワー、電波塔——各エリアのランドマークに登ったり攻略したりすることで、周辺マップのフォグが晴れる仕組みも採用されている。高い建物に登って眼下に広がるヴィルドールの全景を見るとき、「このすべてを自分の足で駆け回ったんだ」という感慨がある。
ネガティブな声も正直に——不満点まとめ
ここまで魅力を中心に書いてきたが、批判的な声も無視できない。
最も多い不満が「前作(Dying Light 1)から後退した部分がある」という意見だ。前作で人気だった感染者タイプのゾンビの種類が減った、夜の恐怖感が薄れた、ストーリーの自由度が低下したという指摘がある。前作をプレイしていたファンのなかには、続編として期待したものと違う、という落差を感じた人も多かった。
次に多いのがバグ関連だ。発売直後は進行不能バグが頻発し、ムービーが突然スキップされる、NPCが壁に埋まって会話が始まらない、マルチプレイで相手の位置がズレるといった問題が報告された。現在は大部分が修正されているが、アップデートのたびに新たなバグが生まれることもある。
ストーリーの整合性についても批判がある。選択肢が多いわりに、大きな流れは変わらないという感想が散見される。自分が何を選んでも同じ場所に着地するような感覚を覚えたプレイヤーが一定数いるのは事実だ。「選択肢の多さ」が売りのひとつだっただけに、期待値が高かった分の落差がある。
スタミナ管理についても言及しておく必要がある。序盤はスタミナが少なく、パルクールで少し動いただけで止まってしまう場面が多い。スキルを解放するための素材集めも地味に手間がかかる。「スタミナを増やすためだけに何時間も地道な作業をしなければならない」という点を苦痛に感じるプレイヤーも少なくなかった。
序盤のスタミナ不足が本当につらい。屋根に登ろうとするたびに落ちて、ゲームを楽しむ前にストレスが溜まる。最初の5時間が鬼門。
引用元:Steamユーザーレビュー
「期待しすぎた」という感想が多かったのは、発売前の長い開発期間と高まったハードルのせいでもある。2019年のE3で発表されてから発売まで3年近くかかり、「500年分のコンテンツ」という開発者の発言が一人歩きして過剰な期待が形成されてしまったことも影響している。純粋に評価するなら良作だが、過去の宣言との乖離に失望したプレイヤーがいたことも事実だ。
ホラー要素を求めるなら

同ジャンルのゲームと比べたときの立ち位置
サバイバルアクションというジャンルを横断的に見ると、Dying Light 2の立ち位置が見えてくる。
ゾンビが登場するサバイバルゲームとの比較でいえば、

ホラーゲームとの比較では、

タクティカルシューターとしての深みを求めるなら別のゲームに軍配が上がるかもしれないが、

Dying Light 2が独自に提供しているのは、「都市を垂直に移動しながら昼夜の切り替えで緊張感が変化する」という体験だ。これは他のゲームでは代替できない部分であり、本作の価値はまさにここにある。
Dying Light 2を楽しめる人、そうでない人
このゲームが刺さるプレイヤー像は比較的はっきりしている。
パルクールで街を縦横無尽に移動することに楽しさを見出せるなら、まず間違いなく楽しめる。アクションゲームとして操作の爽快感が高く、スキルが育てば育つほど移動が気持ちよくなる成長曲線はよくできている。
友人と一緒にCo-opで遊べる環境があるなら、楽しさはさらに倍増する。深夜に4人でゾンビの大群に囲まれながらパニックになる体験は、このゲームならではの思い出になる。
オープンワールドで「自分の選択が世界を変える」感覚を求めるプレイヤーにも向いている。勢力への割り振りによって街の見た目が変わり、エンディングが変わる構造は、「物語に参加している感覚」を重視するタイプに特にフィットする。
一方で、こういうプレイヤーには向かないかもしれない。発売当初にプレイして「前作より劣る」と感じた経験がある人は、Reloaded Editionで改めて試してみる価値はあるが、根本的なゲームデザインは変わっていない点を念頭に置いておくといい。また、ストーリー重視の一本道RPGを期待して入ると、オープンワールドの散漫さに戸惑うかもしれない。
純粋な恐怖体験を求める場合は別方向のタイトルのほうが求めているものに近いだろう。Dying Light 2の恐怖はあくまでアクションゲームの演出の一部であり、ホラーゲームとしての没入感を期待するには物足りないかもしれない。
ダンジョン探索やハクスラ的な要素に惹かれるプレイヤーには

Dying Light 2の前作との比較——初代『Dying Light』から何が変わったか
前作『Dying Light』(2015年)は、パルクールとゾンビサバイバルを組み合わせるという当時としては斬新なアプローチで高い評価を得た。Steam評価は現在も「非常に好評」を維持しており、10年以上経った現在もプレイされ続けている息の長い作品だ。
2作を比較したときに最もよく語られる変化が「主人公の転換」だ。前作の主人公カイル・クレインは感染都市ハランに送り込まれた特殊エージェントで、外部の人間として街を観察する視点があった。一方、続編のエイデンは記憶をなくした放浪者であり、最初から街に溶け込んでいくタイプの主人公だ。
ゲームシステムの変化としては、昼夜のメカニクスが大幅に強化された。前作でも昼夜の違いはあったが、続編では「ダークゾーン」「感染ゲージ」「UVライトへの依存」という三重の仕組みで夜間の緊張感が高まった。夜の探索が単なる「敵が強くなる時間帯」から「生存をかけた判断の連続」に変わった点は、純粋な進化といえる。
一方で前作のほうが評価される点もある。前作の主人公カイルの方がキャラクターとしての存在感が強く、ストーリーもより一本筋が通っているという意見は根強い。前作にあった農場を舞台にした大型DLC「ザ・フォロイング」のような、本編とは異なる広大なエリアでの体験が続編では薄いという指摘もある。
「前作の完全な後継作」を期待して入ると若干の違和感を感じる場合がある。しかしゲームとして独立した作品として見るなら、Dying Light 2は十分に楽しめるオープンワールドアクションだ。前作未プレイでも問題なく楽しめる。
前作はストーリーが好きだった。2はパルクールが更に進化したのは認める。でもハランとカイルが好きだったんだよなあ。
引用元:Steamユーザーレビュー
システム要件とSteamセールについて
PCでプレイする場合の動作環境について。最低要件はGTX 1050Ti(4GB)またはRX560(4GB)程度で、比較的古めのPCでも起動はできる。ただし快適なプレイのためには推奨要件——GTX 1080Ti(11GB)以上が必要で、高解像度や高画質設定でのプレイにはそれ以上のスペックが求められる。
SSDへのインストールが推奨されており、ロードタイムやオープンワールドのストリーミングに影響する。HDDでもプレイは可能だが、エリア間の移動時にテクスチャの読み込みが遅れる場面が発生しやすい。
価格については定期的なセールでかなり値下がりする。通常価格は7,590円(スタンダード版)だが、Steamの夏セールや冬セールでは70〜75%オフになることが多く、2,000円以下で手に入ることもある。Reloaded Editionへのアップグレードも既存のスタンダード版所有者には無料で提供されており、今から購入するならReloaded Editionを選ぶのが最もコストパフォーマンスが高い。
ゲームパッドでのプレイにも完全対応しており、PCでもコントローラーでのプレイを選べる。パルクールの操作はキーボードでも悪くないが、スティックとトリガーの組み合わせで操作するコントローラーのほうがより直感的に動けるという意見が多い。
BioShockシリーズとの世界観的な類似点
閉じた都市のなかで複数の勢力が対立し、主人公が巻き込まれながら真相を追うという構造は、

BioShockがラプチャーという海底都市の崩壊を描いたのと同様に、Dying Light 2はヴィルドールという都市が文明崩壊後にどう再編されたかを丁寧に見せてくれる。壁に残された落書き、廃墟に残された日記、物言わぬ建物の傷——これらが積み重なって「生きた廃墟」という感覚を生む手法は共通している。
Dying Light 2の現在地——2026年時点での評価
2026年4月現在、Dying Light 2 Stay Human: Reloaded EditionのSteam評価は「おおむね好評」を維持している。発売直後の混乱期を乗り越え、4年分のアップデートが積み重なった現在のゲームは、2022年2月に発売されたバージョンとは別物だ。Steamレビューの件数は22万件を超えており、それだけの数のプレイヤーが何かを書き残したくなるほどゲームと向き合ったことが伺える。
Techlandはその後も新たなタイトル展開を続けている。Dying Light 2の精神的後継となる方向性を模索しながら、本作への継続的なサポートも行っている姿勢は、スタジオとしての誠実さを感じさせる。発売直後に噴出した批判に対しても、Techlandは弁解よりも行動で応えようとしてきた。これはプレイヤーとしてリスペクトできる対応だったと思う。
Steam同時接続数のピークは27万人超(2022年2月)から現在は数千人規模に落ち着いているが、Reloaded Edition発表時の2024年2月には一時3万人を超える復活があった。こういった節目に戻ってくるプレイヤーがいること自体、このゲームが愛されてきた証拠だ。
「今から始めるのに遅すぎるか?」という問いへの答えは明確だ。遅くない。むしろ今が最もクリーンな状態でゲームを始められるタイミングだ。バグは修正され、コンテンツは充実し、価格はセール時に大幅に下がっている。これほど整った状態で入れる機会はあまり多くない。
アップデートのロードマップと今後
Reloaded Edition以降もTechlandは継続的なアップデートを行っている。2025年8月には新たなDLCが配信されており、追加の武器・衣装・装備品が解放された。ゲームの核心部分に手を入れる大型アップデートではないものの、「まだ動いているゲーム」としての生命線を保ち続けている。
コスメティック系のDLCには有料のものも含まれており、これをネガティブに受け取るプレイヤーもいる。ゲームプレイに直接影響しない外見系コンテンツに課金する仕組みは今日のゲーム業界では珍しくないが、それを好まないなら基本ゲームと無料コンテンツだけでも十分すぎるほどの量がある。
武器の種類と調達方法——どう集めてどう使うか
Dying Light 2の武器システムは「ランダムドロップ」と「クラフト」の2軸で成り立っている。ゾンビを倒すと装備品が落ちることがあり、街の各地に設置されたチェストからも武器が手に入る。ドロップする武器の質はエイデンのレベルに応じて変化するため、ゲームを進めるにつれて手に入る武器もどんどん強くなっていく。
武器には「白・緑・青・紫・オレンジ」のようなレアリティが設定されている。白は一般的な武器で性能は低め、青以上になると改造スロットが増えたり固有の特性が付いたりする。紫やオレンジのレア武器は特定の場所に固定スポーンしているものや、特別なクエストの報酬として手に入るものがある。
武器の耐久度は使い続けると低下し、最終的に壊れてしまう。修理はメインメニューから可能だが、修理回数にも上限がある。そのため「お気に入りの武器をずっと使い続ける」というプレイスタイルには限界があり、常に新しい武器を探し続ける動機が生まれる。この仕組みが探索の緊張感と直結している。
Reloaded Edition追加の銃器についても詳しく触れておこう。ピストルは最も弾薬消費が少なく汎用性が高い。SMGは近距離での制圧に向いており、引き金を引き続けるだけで多数の敵を処理できる。ライフルは精度と射程に優れており、遠くのアノマリーや特定の敵を狙い撃ちするのに使いやすい。ショットガンはリロードが遅いが、至近距離での一撃は強力だ。どれも「ここぞ」という場面で使う消耗品的な位置づけなので、弾薬の節約を意識しながら戦うスタイルになる。
序盤に優先すべき武器と改造素材
序盤は何でも拾える武器の中からダメージが高いものを選べばいい。改造パーツは最初から炎・毒・電撃のどれかひとつに絞って集めると効率がいい。序盤のゾンビは炎属性に弱いものが多く、炎改造の武器一本で序盤のほとんどの戦闘をこなせる。
中盤以降は改造スロットが2つ以上ある青・紫の武器を優先し、複数属性を組み合わせた改造武器を作ることで戦略的な幅が広がる。炎と電撃の二重付与は多くの敵種に有効で、中盤の定番装備になりやすい。
武器の入手場所として覚えておきたいのが「GRE補給箱」だ。これはヘリコプターの墜落地点などに設置されている特殊なコンテナで、通常よりも高品質な武器が手に入る。場所はマップ上にアイコンとして表示されているが、到達するためにパルクールの腕前が問われる場所に設置されていることが多い。難所にあるGRE補給箱を開けたとき、中に入っている装備が強力であるほど「このルートを攻略した達成感」と「報酬」が一致するという設計になっている。
Dying Light 2のよくある疑問に答える
前作をプレイしていなくても楽しめるか?
完全に楽しめる。ストーリーは独立しており、前作の知識は必須ではない。前作の主人公カイル・クレインへの言及はあるものの、それを知らなくても本作のストーリーを理解するうえで問題はない。むしろ前作未プレイのほうが、今作で発覚する情報を「新鮮な驚き」として受け取れる場合もある。
ただし前作をプレイしていると、Reloaded Editionで追加された旧作キャラクターの登場に喜びを感じられる。前作ファンへのサービスコンテンツとして機能している部分があるため、前作を後から遊んでから今作に戻るという順番も悪くない。
ソロとCo-opはどちらがおすすめか?
初めてプレイするならソロをすすめる。ストーリーの選択肢を自分で決められ、夜間の恐怖感もソロのほうが強い。一通り物語を体験してからフレンドのワールドに参加するか、あるいは自分がホストになってフレンドを招待する形が理想的だ。
Co-opは確かに楽しいが、他のプレイヤーの存在がゲームの緊張感を薄める側面もある。「4人でワイワイしながら遊ぶゲーム」として割り切るか、「ひとりで没入するゲーム」として遊ぶかで体験はかなり変わる。両方試せるなら両方試してほしい。
難易度はどう設定すればよいか?
初プレイはノーマル難易度をすすめる。序盤はスタミナ不足で苦労する場面が必ず出てくるが、それも含めてゲームの成長曲線の一部だ。ハード難易度はスキルが揃った2周目以降のための設定と考えておくと良い。
「ストーリーを楽しみたいがアクションは得意でない」という場合はイージーでも問題ない。難易度によってストーリー内容は変わらないため、遠慮せずに自分の楽しめる難易度を選ぶべきだ。
どの勢力を選ぶべきか?
正解はない——というのが正直な答えだ。ピースキーパーを選べばエリアの治安と防御力が上がり、サバイバーを選べば移動の便利さが増す。プレイスタイルとして「戦ってクリア」が好きならピースキーパー寄り、「逃げながら探索」が好きならサバイバー寄りが合うかもしれない。
ただしゲームを1周だけする場合は、どちらか一方に全振りするより両方をバランスよく割り振ったほうが、ゲーム全体の体験が豊かになる。エリアによって使い分けるという戦略も有効だ。
最初のプレイはピースキーパーに全部渡して、2周目はサバイバーに全部渡した。同じゲームなのに街の雰囲気がまったく違って面白かった。
引用元:Steamユーザーレビュー
本作はオフラインでも遊べるか?
基本的にはオフラインでも問題なくプレイできる。シングルプレイが本作の基本形であり、インターネット接続がなくてもメインストーリーやサイドクエストをすべて楽しめる。Co-opやオンライン要素を使わない限り、ネット接続は必須ではない。
ただしSteam版ではゲームの起動にSteamクライアントのインストールが必要だ。オフラインモードで起動する場合も、一度Steamへのログインが完了していれば、その後はオフラインでのプレイが可能になる。
DLCは本編クリア前に遊んでもいいか?
Bloody TiesのDLCはメインストーリーのある程度の進行が推奨されている。具体的にはストーリー中盤以降に解放されるエリアに関連するため、本編を60〜70%ほど進めてからプレイするのが一番楽しめる。ただし明確なロック機能があるわけではなく、該当エリアに到達できればいつでもプレイ可能だ。
DLCのカーネイジホールは本編マップとは別の独立したロケーションなので、メインストーリーを中断してDLCに専念するという遊び方もできる。本編に飽きたときの気分転換として活用するのも悪くない選択だ。
まとめ——Reloaded Editionは今から入るのに最適な形
Dying Light 2 Stay Human: Reloaded Editionは、欠点を抱えながらもパルクールアクションの爽快感というコアな魅力をしっかり持ったゲームだ。2022年の発売から2年をかけて磨き上げられた現在の状態は、リリース直後とは別物と言っていい。銃器の追加、レジェンドレベルの拡充、Bloody Ties DLCの同梱——これだけのコンテンツがひとつのパッケージに収まったReloaded Editionは、今から始めるなら間違いなくベストな入口だ。
序盤のスタミナ不足や発売当初のバグへの不満はリアルだったし、前作から期待していたものとの乖離を感じたプレイヤーがいたことも事実だ。それを差し引いたうえでも、「パルクールで都市を飛び回る」というゲームとしての核心は本物だ。グラップリングフックが解放されてヴィルドールを縦横無尽に飛び回れるようになった瞬間、このゲームの楽しさが一気に開花する。
夜のボラタイルから全力で逃げながらグラップリングフックで橋の下を潜り抜けた瞬間、「このゲーム買ってよかった」という確信に変わる体験がある。それを一度でも味わえれば、このゲームに費やした時間は決して無駄じゃなかったと思えるはずだ。
友人と4人でCo-opプレイをするなら、深夜にボラタイルに追い回されながら全員で叫ぶ体験が待っている。ソロプレイならヴィルドールという廃墟都市を少しずつ自分のものにしていく静かな達成感がある。ゲームの冒頭で「また別の廃墟か」と思いながら起動したのに、気づけば朝になっていたという体験が、このゲームを語るときに最も正直な評価だ。
勢力の選択でマップが変わり、エンディングが変わり、誰が生き残るかが変わる。プレイヤーが下した判断ひとつひとつが積み重なって「自分だけのヴィルドール」が形成される——そこがDying Light 2という作品の本当の価値だと思っている。セールのたびに70〜75%オフになることも多く、その価格で手に入るコンテンツ量を考えれば、コストパフォーマンスの観点でも文句のつけようがない。気になっていながらまだ試していないなら、次のセールで手に取ってみる価値は十分にある。
このゲームをひとことで表すなら「雑然としているけど、やめられない」だ。決して完璧ではない。ストーリーに粗があって、戦闘が単調になることもある。でも夜明け前の廃都市の屋根の上で、ボラタイルの叫び声を聞きながらパラグライダーを広げて逃げる瞬間——あそこで感じた「生きてる感覚」は他のゲームでなかなか味わえないものだった。それだけで、このゲームをすすめる理由として十分だと思っている。
Dying Light 2はプレイヤーが自分の手でヴィルドールという廃墟都市を変えていく体験を与えてくれる。どの勢力を支持し、誰を生かし、どの夜を生き延びたか——それが積み重なって、あなただけのエイデンの物語が出来上がる。同じゲームをプレイした2人が語り合ったとき、まったく異なるエピソードを持っていることが珍しくない。それがDying Light 2という作品の奥行きだ。
「またゾンビゲームか」と思っていた人にこそ一度試してほしい。ヴィルドールの屋根の上を夜明けに向けて走り続ける体験は、ゾンビというテーマを超えた何かを持っている。このゲームが問いかけてくるのは「生き残るために何を選ぶか」という単純な問いだ。その問いに向き合う時間は、けっして退屈ではない。走りながら、戦いながら、逃げながら——ヴィルドールはあなたを待っている。
Dying Light 2 Stay Human: Reloaded Edition
| 価格 | ¥8,090-75% ¥2,022 |
|---|---|
| 開発 | Techland |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル / マルチ |
