「Soulmask」仮面と部族で生き残るオープンワールドサバイバル

「仮面をかぶった原始人が、蛮人を殴り倒して部下にする」。このフレーズだけ聞くと頭のおかしいゲームに聞こえるが、実際に始めてみると気づいたら3時間が飛んでいた。

2024年5月31日にSteamアーリーアクセスが始まった『Soulmask(ソウルマスク)』は、原始時代の広大なオープンワールドを舞台に、プレイヤーが部族を率いて生き延びるサバイバルクラフトゲームだ。開発はCampFire Studio、パブリッシュはシンガポールのQooland Gamesが担当している。

ローンチからわずか5日で販売本数が20万本を突破し、ピーク時の同時接続者数は4万6,833人を記録。アーリーアクセスを終えた2026年4月10日の1.0正式版リリースまでに、販売本数は80万本を超えた。チュートリアルの作り込みが丁寧で、サバイバル系に不慣れなプレイヤーでもスッと入れる間口の広さが評価されている。Steamレビューは17,000件以上が集まって「非常に好評」、スコアは81/100という水準だ。

そして2026年4月10日には1.0正式版と同時に、古代エジプトを舞台にした大型DLC「Shifting Sands(流砂)」が発表された。しかもリリースから1ヶ月間(2026年5月10日まで)は無料で入手できるという太っ腹な展開で、SNSやゲームメディアで一気に話題になった。DLCの規模は本編に匹敵するほどで、500時間超のコンテンツが詰まっているとも言われている。

この記事では、Soulmaskがどんなゲームなのかを徹底的に掘り下げていく。何が面白くて、どこが気になるか。買う前に知っておくべき情報を整理した。

目次

「Soulmask」公式トレーラー

こんな人に読んでほしい

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット1

Soulmaskをおすすめしたいのは、こういうプレイヤーだ。

  • サバイバルクラフト系(ARK、コナンエグザイル、Sons Of The Forestなど)が好きで、新しい定番を探している
  • 部下や仲間にNPCを動かせる「経営×サバイバル」の組み合わせに興味がある
  • 友達と一緒に最大50人規模で協力プレイをしたい
  • 原始時代・部族テーマの世界観が好き
  • アクション寄りの戦闘が楽しめるサバイバル系を求めている
  • じっくり長期間、100時間〜数百時間単位で遊べるゲームを探している
  • 古代文明の遺跡を探索してボスを倒すサイクルが好き

逆に、こういうプレイヤーは購入前に少し慎重に考えたほうがいいかもしれない。

  • サバイバル系の序盤グラインドが苦手で、すぐ飽きてしまう傾向がある
  • マルチプレイ前提で遊びたいのに、一緒に遊ぶ友人がいない
  • PvPサーバーで中国プレイヤーとのトラブルリスクを避けたい(後述)
  • 戦闘よりも物語・会話・ナラティブ重視のゲームが好き
  • ゲームテンポが速くてサクサク進むものでないと続かない

「友人と一緒に、荒野でゼロから文明を築く」というイメージがピンとくるなら、ほぼ間違いなくハマれる。

Soulmaskの世界観:霧の大陸で始まる生存

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット2

ゲームの舞台は「クラウドミストフォレスト(霧の森)」と呼ばれる、文明以前の原始大陸だ。プレイヤーはひとりの蛮族として目覚め、古代の仮面の力を手に入れながら部族を築き上げていく。

この大陸は単一の地形ではなく、複数のバイオームで構成されている。最初のスポーン地帯となる熱帯雨林から始まり、草原、丘陵地帯、湿地帯、高原、火山エリアと探索範囲が広がっていく。それぞれのバイオームに固有の資源・動物・敵部族・気候が存在し、「次のエリアに踏み込んでみたい」という探索欲を常にかき立ててくれる設計になっている。

マップの各所に点在する古代遺跡が、このゲームの主要な目的地だ。遺跡には謎のギミックとボスが待ち受けており、攻略することで新しい技術・素材・仮面を手に入れることができる。遺跡の周辺には敵の蛮族が陣営を構えており、単なる探索ではなく戦闘ゾーンとしての機能も果たしている。

マップの霧を晴らすには、蛮族の陣営にいる斥候キャラクターを尋問する方法が有効だ。斥候(マップ上で目のようなアイコンで表示される)を捕まえて情報を引き出すことで、周辺のロケーションが明らかになる。この「情報収集→探索」のサイクルが自然に形成されていて、マップを少しずつ開拓していく楽しさがある。

世界観として特徴的なのが、純粋な「原始時代ゲーム」ではないという点だ。古代遺跡にはSF的な技術の痕跡が混在しており、仮面そのものも科学的に説明のつかない超常の力を持っている。エジプトDLC「Shifting Sands」ではこのSF×古代文明の融合がさらに強調されており、宙に浮かぶ逆さピラミッド、エイリアンテクノロジーを模した建造物など、独特のビジュアルが展開される。原始時代の世界を舞台にしながら、ファンタジー×SFの世界観を楽しめる、他のサバイバルゲームにはない雰囲気がある。

このゲームの核心:「仮面」と「部族員」の二本柱

Soulmaskを他のサバイバルクラフトと差別化しているのが、「仮面(Mask)」システムと「部族員管理」の二本柱だ。この組み合わせが、このゲームが「ただのサバイバルクラフト」以上の存在になっている理由だと思う。

仮面システムの仕組みと奥深さ

プレイヤーが装備する「仮面」は、単なる防具ではない。仮面には固有の能力があり、部族員の上限人数の拡張、特定のスキルバフ、特殊なアクションの解放などがひもづいている。

ゲーム開始時に仮面を選択するが、これが後から変更できる点も重要だ。プレイが進むにつれて新しい仮面を入手・強化していくことができ、古代遺跡のボスを倒したり特定の素材を集めたりすることでコレクションが充実していく。仮面を複数所持して状況に応じて使い分ける、という戦略的な運用もできる。

仮面の修理には緑色のクリスタル(グリーンクリスタル)が必要で、このクリスタルは古代遺跡のあちこちで入手できる。「Y」キーで仮面の管理画面を開くことができ、耐久値の確認と修理がここから行える。序盤は「仮面の管理」という概念があることを知らないまま進んでしまい、いつの間にか壊れていたという事態が起きがちなので、探索前に必ず確認しておきたい。

仮面にはランクの概念があり、素材と技術を集めることで上位の仮面を生成できる。上位仮面は能力が高く、部族員の上限もより大きく拡張される。つまり「強い仮面を作るために素材が必要→素材のために遺跡を攻略→遺跡攻略で新しい仮面素材が手に入る」というサイクルが自然に形成されている。

DLC「Shifting Sands」では、ホルス(鷹の神)、アヌビス(死の神)といったエジプトの神々をモチーフにした新仮面が4種類追加された。神話の力を身にまとうというコンセプトが、原始時代の世界観とうまく噛み合っていて、SFと古代文明が混在するビジュアルはかなり独特だ。

部族員を「殴り倒して採用する」ユニークな仕組み

このゲームで部族員を増やす方法がかなりユニークだ。フィールドにいる敵の蛮族を殴り倒して気絶させ、食料(肉のスープなど流動食)を与えながら意識が戻るのを待ち、仲間として迎える。「君が仲間になるまで殴るのをやめない!」という評が日本語コミュニティで広まったのも納得の仕組みだ。

採用した部族員はそれぞれランダムなスキルと「天性の才能」を持っている。採掘が得意な蛮人、農業が得意な蛮人、戦闘が得意な蛮人など、個体によってキャラクターとしての個性がある。初期の部族員よりもはるかに優秀なスペックを持つ個体も存在するので、探索を続けるほど部族の質も上がっていく。

スキルだけでなく、天性の才能(パッシブ能力)もランダムで決まる。これが部族員を単なる「労働力」ではなく、「個性を持つキャラクター」として捉えさせてくれる。「こいつ採掘のスキルは低いけど、農業の才能がすごく高い。農業専門にしよう」という判断が自然に生まれる。

「優秀な人材を採用するために周辺を探索する」という動機付けが成立していて、これが探索意欲を持続させてくれる。ARKで恐竜をテイムするのと似た満足感が、人間NPCを仲間にする形で得られる、と言えば伝わりやすいかもしれない。

1.0正式版では、部族員のスキルをコピーする機能(「Evolution of Masks」アップデートで追加)や、出撃上限人数の撤廃など、部族員管理に関する大きな改善が積み重なっている。アーリーアクセス初期にあった「うまく動かせない」「指示が通らない」という声は、かなりの部分が解消されている。

類似の「部下NPCを管理する」サバイバルゲームとして比較されるのがICARUSだ。あちらは宇宙開拓がテーマだが、「探索して資源を回収する」という骨格は似通っている。

あわせて読みたい
「ICARUS」セッション制で惑星に降りるCo-opサバイバルクラフト 「宇宙ステーションから惑星に降り立ち、資源を集め、嵐が来る前に軌道上に帰還する」——そんな一文だけで、もうハートを掴まれた人は少なくないはずだ。 2021年12月4日...

部族員に仕事を振り分ける「内政」の楽しさ

採用した部族員には、具体的な仕事を割り当てることができる。農場での作業、素材の加工、武器・装備の製造、拠点の警備・パトロール、自動修理……これらのタスクをNPCたちが自律的にこなしてくれる。

1.0正式版では「総合部族管理」メニューが追加されて、拠点内の作業台に遠隔でアイテムの製造指示を入れたり、担当者を一括で配置したりできるようになった。蛮人の稼働状況は「I」キーからいつでも確認できる。この改善によって、「複数の作業台を個別に見て回る」という手間が大幅に軽減された。

この内政要素がSoulmaskの面白さを支える大きな柱になっていて、「自分で採掘する」から「優秀な採掘担当を見つけてきて任せる」への移行が自然に発生する。プレイの進行とともに、プレイヤー自身の役割が現場作業者から部族の長へとシフトしていく感覚がある。

拠点にはた織り機、皮なめし台、建設工房、武器工房、鎧加工台、かまど、陶芸窯、屠殺台、製粉機、調理台、肥料ドラム、発酵樽、乾燥棚、井戸などの作業台を設置できる。それぞれに担当の部族員を配置して、素材の流れを設計するのが内政の醍醐味だ。

「どこに何の作業台を置いて、誰を担当させるか。素材の流れはどうするか」を考え始めると、かなりの時間を飲み込まれる。Soulmaskが「時間溶かし系」と言われるのはここからも来ている。

ゲームモードの選択肢——1.0で大きく変わった部分

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット3

1.0正式版リリース時に追加された大きな変更点のひとつが、ゲーム開始時のモード選択だ。3種類のプレイスタイルが用意されていて、最初に選べるようになった。これによって「自分はどのSoulmaskを遊びたいのか」を明確にして始められるようになった。

サバイバルモード

食料管理、体力管理、拠点の防衛など、サバイバル要素が全部有効な、いわゆる「通常のサバイバルゲーム」として楽しむモード。飢えや負傷をちゃんと管理しながら遊びたい人向けで、Soulmaskの緊張感をフルに味わえる選択肢だ。

このモードで遊ぶ場合、食料の確保が序盤の最重要課題になる。食肉の調理、農作物の栽培、料理レシピの解放を進めながら、拠点の食料供給を安定させることがゲームの根幹になる。手を抜いていると気づいた時には部族員が動かなくなっている、という事態も起きる。

経営モード(部族モード)

戦闘よりも部族の運営・建築・農業に集中したい人向けのモード。純粋に「内政ゲー」として楽しめる。サバイバル的なストレスを減らして、拠点作りに没頭したい人にはこちらがおすすめだ。

Timberbornのような都市経営寄りのゲームが好きな人、建築に時間をかけて理想の拠点を作り込みたい人、部族員の配置と生産ラインの最適化を楽しみたい人には、このモードが向いている。

あわせて読みたい
「Timberborn」ビーバーで水を制して街を築く都市建設サバイバル 川の水が引いていく。土が乾いていく。丹精込めて育てた畑が、音もなく枯れていく。そして、画面の中のビーバーたちが次々と倒れ始める。 「また干ばつで全滅した」——Ti...

勇者モード(ウォリアーモード)

アクション・戦闘重視のモード。内政よりも探索と戦闘を楽しみたい人向けで、ダンジョン攻略や強敵との戦いにフォーカスしたい場合はこちら。序盤から積極的に古代遺跡に突っ込んでいきたい人に向いている。

アーリーアクセス時代には「サバイバルと経営どっちつかずで中途半端」という声もあったが、1.0でこの3モード制を導入したことで、各プレイヤーが自分のスタイルに合ったゲームを選べるようになった。これはコミュニティからのフィードバックを開発チームが真摯に受け止めた結果だと思う。

戦闘システム:75種類以上のスキルと武器の組み合わせ

Soulmaskの戦闘はアクション寄りで、単純なクリックゲーではない。8種類の武器カテゴリ(槍、弓、ハンマー、片手剣+盾、拳、両手剣、二刀流)があり、それぞれに固有のコンバットスキルが75種類以上用意されている。

敵の攻撃パターンを読んでローリングで回避する、というアクションゲーム的な要素がある。ボス戦では特に「ちゃんと動きを覚えないとゴリ押しは通じない」という設計になっていて、戦闘に一定の緊張感が出ている。Steamレビューで「コナンより動きが派手なのでSoulmaskの方が好み」という声があるのも、このアクション性の高さが理由だろう。

武器には各種の改造が可能で、出血ダメージ、スタンダメージ、麻痺ダメージといった属性を付与できる。これらの改造素材はピラミッドボスや古代遺跡から入手できるので、探索と戦闘強化のサイクルが自然に成立している。

装備にはセット効果もあり、特定の部位を揃えることでボーナスが発動する。「どの武器種・スキルセットでビルドするか」「どのセット装備を目指すか」というキャラクター育成の方向性を考える楽しさが生まれている。

部族員を連れて戦う「集団戦」

Soulmaskの戦闘のもうひとつの柱が、部族員を引き連れての集団戦だ。プレイヤー単体で戦うだけでなく、戦闘担当の部族員を連れ歩いて一緒に戦えるのがこのゲームの特徴だ。

「Evolution of Masks」アップデート(2024年7月)で出撃上限人数の制限が撤廃され、複数の部族員を戦闘に連れ出せるようになった。強い部族員を複数育てて、大規模な戦闘を繰り広げるダイナミックさが増している。

部族員を連れた集団での遺跡攻略は、「NPCを生かしながらボスを倒す」という判断を求められる。単なる個人の戦闘技術だけでなく、部族員の配置や動かし方も戦略の一部になっている。

ボスとダンジョンの攻略:各地に潜む強敵たち

フィールドには古代遺跡が点在しており、その奥にはボスが待ち受けている。ボスを倒すことで強力な素材や仮面強化に必要なアイテムが手に入る。ボスの種類はエリアごとに異なり、熱帯雨林、湿地帯、高原、火山など複数の地帯が存在する。

1.0正式版では6体の強力なボスが実装されており、うち5体はピラミッド型のダンジョンに潜む強敵、1体は隠し要素的なSFボスという構成になっている。それぞれに固有の攻撃パターンがあり、初見殺しの攻撃もあるため、事前にパターンを把握してから挑むことが重要だ。

DLC「Shifting Sands」ではさらに3体のメインストーリーボスと3体のメカニカルボスが追加された。10箇所以上の遺跡・ダンジョンが新規に用意されており、ボスコンテンツ好きにはかなり大きなボリュームアップだ。

ダンジョン攻略の楽しさという点では、Baronyのようなローグライクダンジョン系とも共通する魅力がある。ジャンルは大きく違うが、「強敵を倒して素材を集める」サイクルの達成感は似たものがある。

あわせて読みたい
「Barony」一人称視点で潜る高難易度Co-opローグライクダンジョン Barony — 最大4人で挑む一人称視点ローグライクダンジョン 友達4人でボイスチャットをつなぎながら、薄暗いダンジョンに踏み込む。序盤はワイワイと余裕で進んでいたの...

拠点建築と農業:「自分の集落を作る」面白さ

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット4

Soulmaskの建築システムは、素材ごとに「パーツをひとつずつクラフトして設置する」方式だ。壁のパーツ、床のパーツを作業台でひとつずつ作ってから設置していく。

建築素材は初期の木・石から始まり、ゲームが進むにつれてより耐久性の高い素材にアップグレードできる。拠点のデザインも自由度が高く、単なる機能的な箱を作るだけでなく、景観や動線を考えた設計に凝るプレイヤーも多い。

拠点の中核になるのが「焚き火(キャンプファイア)」だ。焚き火の有効範囲内に設置した建物は時間劣化が起きないという仕様で、拠点のレイアウトを考える際にこの有効範囲を意識した設計が重要になる。焚き火から外れた位置に施設を置くと、時間とともに劣化していくので、後から「ここじゃなかった」と後悔することになる。

建築パーツを一個ずつ作業台でクラフトする手間については、「大規模な建築をしようとするとしんどい」という批判もある。ただし部族員に建材クラフトを任せることができるので、序盤を乗り越えると自動化できる部分も増えてくる。Factorioのような「生産ラインを組み上げて自動化する」快感とは違うが、着実に拠点が充実していく感覚は確かにある。

あわせて読みたい
「Factorio」面倒な調達は機械で全部自動化!工場を作って作業の効率化が出来るクラフトゲーム! 「Factorio」は他のクラフトゲームとは一線を画すPCゲームです。工場を作ることで面倒な資源調達や加工が全部自動化できます。汚染度が一定数を超えると原住民が襲って...

農業・牧畜・料理のサイクル

食料供給も重要な要素で、農業と牧畜がゲームに組み込まれている。農場に作物を植えて収穫サイクルを管理し、動物を捕獲して飼育場で繁殖させる。獲れた食材を調理台で料理して、部族員の食料を安定供給することがサバイバルモードでは特に重要だ。

動物の捕獲と飼育も独自のシステムになっていて、捕獲トラップで捕まえた動物を柵で囲まれた場所に放し、飼料を与えて繁殖させることができる。アルパカを飼育して毛を採取してはた織り機で布を作る、というように、資源の生産チェーンを構築していく楽しさがある。

料理は単純に食材を焼くだけでなく、複数の食材を組み合わせたレシピが多数存在する。スープ、焼き料理、干し肉、酒類など、種類が豊富で食料管理だけでも結構なゲーム性がある。

「農業→牧畜→料理→食料安定供給→探索に余裕が生まれる」というサイクルが回り始めると、部族運営の手応えが増してくる。この成長感がSoulmaskの中毒性のひとつになっている。

拠点防衛とパトロールシステム

拠点はプレイヤーが離れている間も敵に襲われることがある。これに対応するために、部族員をパトロールコースに沿って見張りとして配置できる「巡回拠点」システムが用意されている。

強い部族員を戦闘担当として育てて拠点防衛に配置する、という人材育成と防衛戦略の観点が生まれるのもSoulmaskの奥深さだ。探索中に「拠点は大丈夫だろうか」と気にかける感覚が、ゲームへの愛着を深めてくれる。

PvPサーバーでは他のプレイヤーが拠点を攻撃してくることもあるので、防衛の重要性はさらに増す。強力な守備担当部族員の確保と、拠点の構造的な防御設計の両方が求められる。

Sons Of The Forestの仲間キャラクターが自律的に動くシステムとはまた違った楽しさがある。あちらは少人数でのサバイバルが中心だが、Soulmaskは「集落全体を動かす」スケール感がある。

あわせて読みたい
「Sons Of The Forest」食人族の島でAI仲間と生き抜くサバイバルホラー 食人族の島でサバイバルするホラーゲーム 友達から「一緒にやらない?」と誘われて深夜に起動したら、次の朝には「もう一回だけ」と言いながら7時間連続でプレイしてい...

マルチプレイ:最大50人の部族間競争

Soulmaskは最大50人が参加できるマルチプレイサーバーに対応している。PvE(協力)とPvP(対戦)の両方が選べて、プレイスタイルに合わせた環境を選択できる。友人グループで遊ぶためのプライベートサーバーも簡単に立てられる。

PvEの楽しさ:協力して部族を育てる

PvEモードでは他プレイヤーへのダメージ判定がなく、純粋な協力プレイになる。友達と一緒に役割分担して部族を運営する遊び方が、このゲームの魅力を最大限に引き出せる形だと思う。

「採掘担当」「戦闘担当」「農業担当」「建築担当」と自然に分業が生まれて、ひとりよりはるかに効率よく部族が成長していく。1人では手が届かなかった大規模な遺跡攻略も、複数人で役割分担すれば突破できる。友人と一緒に声を上げながら探索して、ボスを初めて倒した瞬間の達成感は格別だ。

フレンドと一緒に遊ぶ際は、Steamのオーバーレイから招待する方法が確実だ。サーバーブラウズでの検索がうまくいかないケースがあるという報告があり、招待経由の方が安定している。2回目以降も同じ手順が必要な場合があるので、最初から招待経由に慣れておくといい。

PvPサーバーの楽しさと注意点

PvPモードでは他のプレイヤーの部族と対戦できる。部族間の資源争い、拠点の攻防戦、フィールドでの遭遇戦など、プレイヤー対プレイヤーの緊張感がゲームに加わる。

ただし、アジアの公式PvPサーバーでは中国語圏のプレイヤーとのトラブルが報告されている。誤BANや通報問題、モデレーション対応の遅さなどが批判されており、Steamレビューでも言及している日本人プレイヤーがいる。開発元が中国のスタジオということも相まって、この問題は敏感なトピックになっている。

この点についてはフレンドとプライベートサーバーを立てる、または信頼できるコミュニティが運営するサーバーを探す、という回避策が有効だ。PvEサーバーやプライベートサーバーで遊ぶなら、この問題はほぼ関係ない。

プライベートサーバーのカスタマイズ

プライベートサーバーを立てると、各種倍率を細かく調整できる。マインド強度の獲得速度、資源の豊富さ、難易度、部族員スキルの成長速度……自分たちのプレイスタイルに合わせてカスタマイズできるので、友達と遊ぶなら専用サーバーを立てるのが一番おすすめだ。

マインド強度経験値の倍率を5倍程度に設定すると、ゲームのテンポがかなり改善される。「グラインドが重い」と感じる人はここを調整するのが手っ取り早い。

Civilization Vのような文明の発展を友達と競うゲームが好きな人も、Soulmaskのマルチで「部族間競争」を楽しめると思う。あちらはターン制ストラテジーだが、「一から文明を育てて強くしていく」方向性は共通している。

あわせて読みたい
「Civilization V」あと1ターンが止まらない文明育成ストラテジー 「あと1ターンだけ……」と呟いて、気づいたら朝になっていた。 Civilization V(シヴィライゼーション5、略称:Civ5)を遊んだことがある人なら、この感覚を体で知ってい...

DLC「Shifting Sands」:エジプトと飛空艇が変えるゲーム体験

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット5

2026年4月10日の1.0リリースと同時に発表されたDLC「Shifting Sands(流砂)」は、Soulmaskのゲーム体験を根本から変える規模のコンテンツだ。古代エジプト神話とSFが融合した全く新しいマップを追加するもので、規模は本編に匹敵し、プレイ時間の目安は500時間以上とも言われている。

新マップの規模と世界観

DLCの舞台となる「ゴールデン・シフティング・サンズ(砂金の砂漠)」は、本編の「クラウドミストフォレスト」と同等のスケールを持つ新マップだ。砂漠の大地にピラミッド、オベリスク、宙に浮かぶ逆さピラミッドなど、現実のエジプト文明要素とSF的な異形テクノロジーが混在するビジュアルが展開される。

空中に浮かぶ構造物が点在する世界観は、本編の霧の森とは全く異なる空気感で、「同じゲームの続き」ではなく「新しい世界に来た」という感覚を与えてくれる。

エジプトの神々をモチーフにした新仮面

DLCで追加される4種類の新仮面は、ホルス(鷹の神)、アヌビス(死の神)などエジプト神話由来の神々をモチーフにしている。それぞれの仮面に固有の神の力がひもづいていて、使い方によって戦略が大きく変わる。

部族員には325種類の新タレントも追加され、DLC専用のスキルセットを持つ部族員が登場する。本編とDLCを合わせた部族員のカスタマイズの幅は、かなりの奥深さになっている。

飛空艇(エアシップ)システム——空を飛ぶ拠点

DLCで最も話題になっているのが飛空艇(エアシップ)システムだ。100種類以上のパーツと6種類の艦船武器を使って、自分だけの空中拠点を設計・構築できる。

飛空艇は単なる移動手段ではなく、居住スペース、資源保管場所、戦闘施設を備えた「空を飛ぶ拠点」として機能する。艦隊を組んでPvP・PvEの空中戦を繰り広げることもできる。「地上の部族拠点」と「空中の飛空艇拠点」を二本立てで運営する、というSoulmaskならではの発展形が生まれた。

飛空艇のサイズは複数あり、速度重視の小型木製艇(スターター向けの機動力重視タイプ)、拠点として活用できる中型ファルコンクラス、そして大型の本格的な空中要塞まで規模が選べる。

Gas Station Simulatorのような「拠点を少しずつ充実させていく」ゲームが好きなプレイヤーにとって、飛空艇の建築と拡張は独特の満足感をくれるはずだ。「地上の拠点が完成したら、次は空に出る」という新しい目標が生まれる。

あわせて読みたい
「Gas Station Simulator」砂漠の廃スタンドを一から再建する経営シム Gas Station Simulator ― 砂漠の廃ガソリンスタンドを一から再建する本気の経営体験 最初の1時間、ひたすらほうきで砂を掃いていた。 砂漠のど真ん中に打ち捨てられたガ...

新しいボスとダンジョン

DLCでは3体のメインストーリーボス、3体のメカニカルボス、そして10箇所以上の大規模な遺跡・ダンジョンが追加される。本編ボスに匹敵する歯ごたえのある強敵たちで、装備や戦略を練らないと歯が立たない設計になっている。

メカニカルボスというカテゴリは本編にはなかった新要素で、エジプト×SF世界観から生まれた機械的な強敵との戦いが楽しめる。

アーリーアクセス2年間の歩み:1,500回のアップデートが語るもの

Soulmaskのアーリーアクセス期間は約2年(2024年5月〜2026年4月)で、この期間中に1,500回以上のアップデートが行われた。コミュニティからのフィードバックを受けて機能改善を繰り返し、1.0リリース時点では初期バージョンとは別ゲームと言っていいほどの進化を遂げている。

主要アップデートの流れ

アーリーアクセス期間中の大型アップデートのうち、特に話題になったものを振り返ってみよう。

2024年7月の「Evolution of Masks」では、部族員の特殊能力をコピーできる新機能、出撃上限人数の撤廃、クラフト時の自動資源呼び出し機能などが追加された。部族員管理の快適性が大幅に向上した転換点だ。

2024年11月の「Wild Ride」アップデートでは、騎乗システムが大幅に強化された。バリスタを装備した象に乗って戦闘できるようになり、冬の季節にはそりを引くトナカイなど、状況に合った乗り物が追加された。さらにグライダーも実装されて、フィールド移動の選択肢が大きく広がった。それ以前にあった「移動が遅い・面倒」という批判は、このアップデートを境にかなり解消された。

「Wild Ride」では騎乗システム以外にもランダムイベント「略奪者襲来」、NPCとの「中立の闘技場」での対戦など、コンテンツが大幅に充実した。

その後も継続的にUI改善、バランス調整、バグ修正が繰り返されて、1.0リリースに至っている。

コミュニティとの対話姿勢

開発チームのCampFire Studioは、アーリーアクセス期間中を通じてSteamのフォーラムやDiscordで積極的にコミュニティと対話してきた。プレイヤーの提案が実際のアップデートに反映されることも珍しくなく、「プレイヤーと一緒に作ってきたゲーム」という性格がある。

2年間のアーリーアクセスで着実に改善を続け、1.0でやっとゲームとしての完成度を感じた。序盤の入り方が親切で、複雑なシステムを少しずつ教えてもらえる作りになってる。

引用元:Steamレビュー(日本語)

AutomatonのインタビューでリードプロデューサーのZIMA氏は「日本のユーザーからのフィードバックが面白かった」とも語っており、日本のプレイヤーコミュニティを特に意識していることがうかがえる。日本語ローカライズも対応しており、言語的なハードルはない。

開発チームのこの姿勢が、80万本以上の販売とNYX Game Awards「Best Survival Game of 2024」受賞という評価につながっている。

ネガティブな声も正直に:気になるポイントを整理する

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット6

ここまで良いところを書いてきたが、Steamレビューやコミュニティを見ていると批判の声も少なくない。買う前に知っておいてほしいネガティブポイントを正直に書いておく。

序盤のグラインドが重い

マインド強度のレシピ解放がゲームの進行速度を決定づけているが、「必要なレシピを開放するために単純作業を繰り返す必要がある」と感じるプレイヤーは一定数いる。木を切る、石を掘る、料理をする……これらの行動を繰り返すことで経験値が溜まるシステムは、序盤の手作業感が強い。

ゲームの進行がスローであることは、長く遊べる魅力でもあるが、テンポが合わない人にとってはストレスになる。プライベートサーバーなら倍率設定で改善できるが、公式サーバーはそのままのテンポで遊ぶことになる。

NPCのAIが時々おかしい

部族員AIが特定の状況でスタックしたり、指示した仕事から外れて違うことをし始めたりするケースがある。1.0でかなり改善されたが、まだゼロではない。大量のNPCを管理するゲームの宿命的な問題でもあるが、「頑張って育てた部族員が謎の行動をする」のはやはりモヤっとする。

建築の手間がかかる

建築パーツをひとつずつ作業台でクラフトしてから設置する必要があり、大規模な拠点を建てようとするとかなりの手間がかかる。「壁100枚作るのに材料を揃えて一枚ずつクラフト」という工程が面倒だという声がある。後半は部族員に任せられるが、序盤は自力でこなす必要がある。

マルチサーバーの安定性問題

公式サーバーは無料で利用できるが、プレイヤーが集中すると重くなることがある。また、フレンドとの接続でサーバーブラウズが機能しないケースも報告されている。安定したマルチ環境を求めるなら、レンタルサーバーを契約するのが確実だ。

PvPサーバーでのモデレーション問題

前述したが、アジアの公式PvPサーバーでのモデレーション問題は現時点でも解消されているとは言えない。誤BANの報告や、通報による一方的なBAN、対応の遅さについては2026年時点でも批判の声が続いている。PvPを楽しみたいなら、プライベートサーバーか信頼できるコミュニティサーバーを選ぶことを強くおすすめする。

建築は素材が揃ってても一個ずつ作業台でクラフトしないといけないのが面倒。まあ部族員に任せればいいんだけど、序盤は人手が足りないのでそこがしんどかった。

引用元:Steamレビュー(日本語)

こういった声は開発チームも認識していて、アップデートのたびに改善が進んでいる。ネガティブな部分も含めて「まだ改善中」と理解した上で遊ぶ気持ちがあれば、アップデートごとの進化を楽しめる。

同ジャンルのゲームと比べると何が違うのか

サバイバルクラフト系は競合タイトルが多いジャンルだ。Soulmaskがその中でどういうポジションにあるか、比較しながら整理してみる。

ARK: Survival Evolvedとの比較

恐竜サバイバルの代表格ARKとSoulmaskは「野生の生物がいる広大なフィールドで生き延びる」という大枠は似ているが、ARKが恐竜のテイムを中心に据えているのに対し、Soulmaskは「人間NPCのマネジメント」がコアになっている点が大きく異なる。戦略性の軸が「動物か人間か」という違いだ。どちらが好きかは完全に好みの問題で、どちらが優れているとは言えない。

コナンエグザイルとの比較

コナンエグザイルも奴隷システムを持つ原始系サバイバルで、Soulmaskと最もよく比較されるタイトルだ。Steamレビューでも「コナンより動きが派手なのでSoulmaskの方が好き」という声がある。戦闘のアクション性という点では、Soulmaskの方が評価されているようだ。一方、コナンのダークな世界観や成人向けコンテンツの充実を好む層はそちらを選ぶことになる。

Valheimとの比較

Valheimはバイキング神話の世界観でシングル〜少人数マルチが楽しめるサバイバルゲームで、Soulmaskとは「探索して強くなるサイクル」が似ている。ただしValheimはNPC管理の要素がほぼなく、純粋な探索・戦闘・建築に特化している。Soulmaskに比べてコンテンツは少ないが、まとまりのある体験ができる。どちらが好きかは「内政の深さを求めるか、すっきりしたサバイバルを求めるか」で分かれる。

Soulmaskならではの独自性

「部族を動かす経営感覚が楽しい」というSoulmaskの独自性は、他のサバイバルゲームにはなかなかない要素だ。「採掘してクラフトして建築する」のプレイヤー一人の行動だけでなく、「部族員を育てて動かして、自分は指揮官として動く」というスケールへの移行が、このゲームの面白さの核心にある。

Hero Siegeのようなアクション重視のゲームとはジャンルが全く異なるが、「キャラクターを育てて強くしていく」部分では共通する楽しさがある。

あわせて読みたい
「Hero Siege」13年現役のドット絵ハクスラARPG 「1000時間プレイしてもまだ終わらない」——そんな感想がSteamコミュニティに並ぶゲームを見かけたことはあるだろうか。 2014年のSteamリリースから12年。フィンランドの...

価格と買い時:DLC無料配布期間を逃すな

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット7

1.0リリース時点(2026年4月)でSoulmaskのSteam通常価格は3,000〜4,000円台だ(セール時は10〜30%オフで購入できることもある)。そこに無料でついてくるDLC「Shifting Sands」の通常価格は約2,700円($19.99)の予定で、2026年5月10日(UTC)以降は有料になる予定だ。

つまり、2026年5月10日までに購入すると本編+大型DLCがセットになる、というタイミングが一番お得だ。DLCのコンテンツ量を考えると、この期間内に購入するのはコスパの面でも申し分ない。

「デモを試したい」という場合、過去にはデモ版が配信されていたが、1.0リリース以降は通常版のみとなっている。レビュー動画や他のプレイヤーのレポートを参考にして判断するのが現実的だ。

序盤の進め方:知っておくと楽になるポイント

Soulmaskはチュートリアルが充実していて、ゲームが進むにつれてシステムを少しずつ教えてくれる設計になっている。それでも最初のうちは迷う部分があるので、知っておくと楽になるポイントをまとめておく。

拠点場所は川沿いを優先する

拠点の場所選びは序盤の快適さに直結する。川沿いには粘土や水資源があり、基本的な素材を効率よく収集できる。また、動物も水辺に集まりやすいので食料確保もしやすい。高台や森の奥より、川沿いの平地に最初の拠点を構えるのが定石だ。

焚き火の有効範囲内にすべての施設を置く

焚き火(キャンプファイア)の有効範囲内に設置した施設は時間劣化が起きない。拠点を設計する際は焚き火を中心に考えて、すべての施設がその範囲に収まるようにレイアウトしよう。後から気づいて拠点を作り直す羽目になるのが、序盤の典型的な失敗だ。

仮面の耐久値を定期的に確認する

仮面は耐久値が落ちていくので定期的な修理が必要だ。緑色のクリスタル(古代遺跡で入手)を使って修理する。仮面が壊れてしまうと機能が失われるので、探索前に必ず「Y」キーで確認しておきたい。最初に知らずに壊してしまった、という声は多い。

序盤の部族員3人を使い分ける

序盤は仮面の能力に応じて部族員が最大3人まで雇える。この3人に農業・採掘・戦闘の役割を分担させることで、序盤の基盤が安定する。優秀な個体を探索中に見つけたら入れ替えを検討するのも戦略のうちだ。

斥候を尋問してマップを開拓する

マップの霧を効率よく晴らすには、蛮族の陣営にいる斥候キャラクター(マップ上で目のようなアイコンで表示)を捕まえて尋問する方法が有効だ。周辺の地理情報を一気に開示してくれるので、効率的な探索ルートを組み立てられる。

序盤ボス「サーベルタイガー」の推奨レベル

序盤の壁になりやすいのが「サーベルタイガー」系の強敵だ。推奨の討伐レベルはおよそ20前後。レベルが足りないうちに挑むと一方的にやられるので、周辺を探索してレベルを上げてから挑むのが定石だ。焦らず周辺の中型敵を倒しながら経験値を積み上げよう。

Soulmaskをもっと楽しむための視点

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット8

Soulmaskを100時間以上遊んだプレイヤーたちが語る「このゲームの面白さの本質」を見ると、共通するキーワードが浮かんでくる。それは「自分の部族が育っていく過程」だ。

序盤は何もない荒野でひとり、食べることに必死だった状態から、少しずつ仲間が増えて、仕事が分業化されて、立派な拠点が完成して、強いボスを倒せるようになって……その変化を自分で体験したプレイヤーが「気づいたら週末が消えてた」と語る。これがSoulmaskの本質的な面白さだ。

最初はパン焼くのに必死だったのに、気づいたら20人以上の部族員が自動で工場みたいに動いてる。その変化を自分で育てた感が好き。

引用元:Steamレビュー(日本語)

この「成長の感覚」を楽しめるかどうかが、Soulmaskへの向き不向きを決める一番の基準だと思う。「最初は何もないところから始まって、気づいたら立派な集落になっている」という体験が好きなら、確実に刺さる。

シングルプレイでも十分楽しめるが、友人と一緒に始めると役割分担が生まれて、楽しさが数倍になる。「今週末、友達と新しいサバイバルゲームを始めよう」という時の選択肢として、Soulmaskは今かなり有力な候補だ。

友達4人でサーバー立てて遊んだら、気づいたらみんなで徹夜してた。「次のボスまでいこう」「もう少しだけ建築させて」ってなって止まらない。

引用元:Steamレビュー(日本語)

技術ツリーとマインド強度:成長の根幹を理解する

Soulmaskのキャラクター成長システムにおいて、最も重要な概念が「マインド強度(Mind Intensity)」だ。プレイヤーのキャラクターが持つ技術的な習熟度を表す指標で、これがゲームの進行速度を大きく左右する。

マインド強度は特定の行動を繰り返すことで上昇する。木を切れば伐採系のマインド強度が上がり、石を掘れば採掘系が上がり、料理をすれば調理系が上がる——という仕組みだ。マインド強度が一定値に達すると、新しいレシピや技術が解放される。つまり「やっていたことが自然にスキルになる」という設計になっている。

この仕組みのメリットは、「今やりたいことをやっているうちに、関連スキルが上がる」という自然な成長感だ。農業をやりたければ農業をやっていればいい。武器を作りたければ素材を集めて作ればいい。プレイヤーの行動が直接キャラクターの成長につながる。

一方でデメリットとして指摘されるのが、「全体的にゆっくりすぎる」という点だ。特に序盤は、次のレシピを解放するまでのグラインドが長く感じることがある。前述のとおり、プライベートサーバーなら倍率設定でテンポを調整できるが、公式サーバーではそのままのペースで進める必要がある。

マインド強度はプレイヤーキャラクターだけでなく、部族員にも適用される概念だ。部族員にも各スキルのレベルがあり、得意分野の作業をさせることでそちらが上昇する。プレイヤーと部族員の両方を同時に成長させていく管理ゲームの側面がある。

技術ツリーの構造

Soulmaskの技術ツリーは「T」キーで開くことができる(知識と技術メニュー)。採掘、建築、農業、戦闘、料理、動物管理など、カテゴリごとに技術が整理されている。

技術を解放するには対応するマインド強度の達成と、素材の消費が必要だ。素材は古代遺跡や採掘・採集で入手できる。ゲームを進めると「あの技術を解放するためにこの素材が必要。その素材を集めるためにあの遺跡に行かないと」という目標連鎖が自然に形成される。

技術ツリーの全解放を目指すのは長期のプロジェクトになる。序盤はやりたいことに近いカテゴリから優先的に解放していくのが効率的だ。

動物との関わり:捕獲・飼育・騎乗

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット9

Soulmaskには動物との関わりも豊富に用意されている。フィールドには多様な野生動物が生息していて、食料、素材、乗り物、そして戦力として多角的に活用できる。

野生動物との戦闘と採取

フィールドの野生動物は、食料と素材の初期供給源だ。猪、鹿、ウサギ、鳥などは食肉と皮を落とし、これらが序盤の食料と衣服素材になる。危険な肉食動物(狼、クーガー、ティラノサウルス系の巨大生物など)との戦闘は序盤の緊張感を生み出す要素になっている。

フィールドの動物は生態系として機能していて、草食動物が肉食動物に狩られる様子も見ることができる。拠点の近くに動物が多く生息している場所を選ぶと、食料確保の手間が減る。

動物の捕獲と飼育

野生動物は捕獲トラップを使って生け捕りにし、飼育場で繁殖させることができる。アルパカ、牛、豚、鶏など、様々な動物を飼育場に放して繁殖させることで、安定的に食料と素材を供給できる。

動物にはそれぞれ好みの飼料があり、「T」キーの技術ツリーから飼料の製造レシピを解放して与える必要がある。飼育場の担当部族員を配置しておけば、給餌から収穫まで自動化できる。食料の自動供給ラインを確立できると、探索に集中する余裕が生まれる。

騎乗システム:象、トナカイ、グライダー

「Wild Ride」アップデート(2024年11月)で大幅に強化されたのが騎乗システムだ。馬や古代生物に騎乗してフィールドを移動できるようになり、移動速度が格段に向上した。

特に話題になったのが象への騎乗だ。象の背中にバリスタや他の設備を設置して移動要塞として活用できる。荷物の運搬量も圧倒的で、大規模な資源回収の際に大活躍する。

冬の季節にはトナカイに引かせたそりでの移動も可能になった。季節に応じた乗り物が変わる、というゲームの世界観への没入感を高める演出だ。グライダーも実装されており、崖や高台からの滑空で移動の選択肢がさらに広がっている。

騎乗システムの追加は「移動が面倒」という序盤のフラストレーションを大きく解消した。広大なマップを探索する際の快適さが、このアップデートを境に別次元になった。

グラフィックスとサウンド:原始世界の没入感

Soulmaskのビジュアル面は、原始時代の大自然を丁寧に描き出している。熱帯雨林の鬱蒼とした木々の下で過ごす朝と夜の変化、霧が漂う湿地帯の不気味な雰囲気、火山地帯の赤く染まった岩肌……それぞれのバイオームが固有のビジュアルを持っていて、探索するたびに新鮮な景色に出会える。

天候システムも実装されていて、雨、霧、快晴などが変化する。天候によって視界や移動のしやすさが変わるので、探索のタイミングを考える要素にもなっている。

古代遺跡のビジュアルは特に力が入っていて、巨大な石造建築の中に入るとそれだけでテンションが上がる。遺跡内部のギミックや壁画、仕掛けなどが丁寧に作り込まれており、「ここに何があるのか探りたい」という好奇心をかき立ててくれる。

サウンドデザインも水準が高く、フィールドの環境音(鳥の声、川のせせらぎ、草が風に揺れる音)が世界への没入感を高めてくれる。戦闘時の効果音も迫力があり、武器の種類ごとに異なる打撃感がある。

グラフィックスの要求スペックはほどほどで、最低スペックは中堅クラスのPC(GTX 1070相当)から動作する。推奨スペックは上位GPU(RTX 2080相当以上)が求められるが、最高設定でなければ多くの環境で快適にプレイできる。

日本語対応と日本コミュニティの状況

Soulmask アドベンチャー スクリーンショット10

Soulmaskはアーリーアクセス期間中から日本語ローカライズに対応しており、ゲーム内テキストは日本語で表示される。チュートリアルや技術ツリーの説明も日本語なので、英語が苦手でも問題なくプレイできる。

日本語コミュニティも比較的活発だ。5chのゲーム板には「Soulmask」専用のスレッドが複数立っており、攻略情報の共有や雑談が行われている。攻略wikiも有志が日本語で整備しており(wicurio.com/soulmask)、序盤の進め方からボス攻略まで情報が充実している。

リードプロデューサーのZIMA氏が日本のユーザーからのフィードバックに言及していたことからも、日本市場を重要視していることがわかる。アップデートの内容が日本語でも迅速に翻訳・展開されてきたことも、その表れだ。

日本人向けサーバーの探し方

公式サーバーのアジアリージョンは日本人プレイヤーも多いが、前述のトラブル問題もある。安心して遊ぶなら、以下の選択肢がある。

  • フレンドと一緒にプライベートサーバーを立てる(最も確実)
  • 5chや日本のゲームコミュニティで参加者を募ったサーバーを探す
  • Discord上のSoulmask日本語コミュニティに参加する
  • XServer GAMEsなどのゲームサーバーレンタルサービスを使う(Soulmask対応サーバーが提供されている)

プライベートサーバーの場合、レンタルゲームサーバーを使うのが最も手軽だ。月額数百円〜数千円でSoulmask専用サーバーを借りることができ、設定の自由度も高い。

Soulmaskのこれから:1.0以降の展開

1.0の正式リリースとDLC「Shifting Sands」の発表によって、Soulmaskは新たなフェーズに入った。アーリーアクセス期間中の「まだ完成していないゲーム」から、「完成した本作+追加コンテンツ」という構造に移行した。

今後の展開については、DLC「Shifting Sands」の反響次第で追加コンテンツや新シーズンの可能性があると思われる。CampFire Studioは今回のDLCで「古代エジプト」という新しいテーマに挑戦したが、他の古代文明(メソポタミア、マヤ、中国古代など)へと展開していくポテンシャルも十分ある。

アーリーアクセス期間の実績を見る限り、開発チームがゲームの改善を続ける姿勢は本物だ。1.0リリース後も定期的なアップデートが続くことは、ほぼ間違いないだろう。

アーリーアクセス中もずっとアップデートされ続けて、1.0になってもう完成版か、という完成度になった。エジプトDLCが無料でもらえるうちに買っておかないと損。

引用元:Steamレビュー(日本語)

「ゲームに長期間投資したい」「100時間以上遊べるコンテンツを求めている」というプレイヤーにとって、今のSoulmaskはかなり好条件のタイミングだ。DLC無料期間中に参入して、これからの展開も楽しんでいくのが一番おいしい遊び方になる。

まとめ:Soulmaskはこんなゲームだ

Soulmaskは、サバイバルクラフト・部族経営・アクション戦闘を組み合わせた、独自の面白さを持つゲームだ。

「仮面の力で蛮人を仲間にして、部族を育てながら原始の大陸で生き延びる」というコンセプトは、一見すると「またサバイバルゲームか」と思われるかもしれない。しかし実際に遊んでみると「部族員に仕事を任せて経営する感覚」が他のゲームにはない独自性を生み出している。

アーリーアクセス2年間で1,500回以上のアップデートを繰り返し、1.0でやっと「完成形に近づいた」と言える品質になった。2026年4月10日〜5月10日の無料DLC配布期間は、新規参入のベストタイミングとも言えるだろう。

ネガティブな部分も正直に書いたが、「サバイバル系が好き」「友達と一緒に遊びたい」「部族を育てて大きくしたい」という気持ちが少しでもあれば、十分楽しめる内容になっている。序盤の取っ掛かりさえ乗り越えれば、気づいたら週末が消えている——そういうゲームだ。

同じサバイバル系に興味があるなら、Sons Of The ForestやICARUSも合わせてチェックしてみてほしい。それぞれ違う切り口で「生き延びる楽しさ」を提供していて、Soulmaskと並行して遊んでも面白い。

Soulmaskの魅力を一言でまとめるなら「部族を育てる経営ゲームと、アクションサバイバルゲームが合体した」という表現が一番近い。どちらか一方の要素が好きなプレイヤーにはもちろん刺さるし、両方が好きなプレイヤーには「なんでこんなゲームが今まで存在しなかったんだ」と思わせるほどハマる。

80万本超の販売本数と2年以上の地道な改善、そして2026年4月の1.0完成という節目を経て、Soulmaskは「今遊ぶべきサバイバルゲーム」の上位に確実に入っている。DLC「Shifting Sands」の無料期間中に始めて損をすることは、まずないはずだ。

Soulmask

CampFire Studio
リリース日 2026年4月9日 新作
サービス中
価格¥3,900-10% ¥3,510
開発CampFire Studio
販売Qooland Games
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次