現在もサービス継続中ですが、開発スタジオMoonshot Gamesは2026年初頭に一部人員削減を実施しています。この記事ではゲームの魅力・特徴を詳しく紹介するとともに、現在の状況も正直にお伝えします。
「元Blizzardの人たちが作った宇宙版Sea of Thieves」――そう聞いた瞬間、思わず前のめりになった人は多いんじゃないだろうか。
Wildgateは2025年7月に鳴り物入りで登場したSFクルーシューターだ。Blizzard共同創設者Mike Morhaimeが立ち上げたDreamhaven傘下のスタジオ、Moonshot Gamesが開発した作品で、「宇宙海賊のクルーを組んで、アーティファクトを巡って他のチームと命懸けで争う」というコンセプトが注目を集めた。
Open Betaではウィッシュリスト50万件を突破し、Steam Next Fest最多プレイランキング2位という実績も残している。「これは絶対に来る」という期待値で始まったタイトルだった。
でも実際に蓋を開けてみると――コンセプトは天才的なのに、プレイヤーが集まらないという歯がゆい現実が待っていた。Steamのレビューは80%肯定的なのに、同時接続プレイヤー数は数百人台に落ち込むことも。2026年初頭には開発チームのレイオフ(人員削減)という報せも届いた。
じゃあこのゲームはダメなのか? そうじゃない。むしろ「なぜこんなに面白いゲームがここまで苦しんでいるのか」を理解することが、Wildgateというタイトルを正しく評価するためにすごく重要だと思う。
この記事では、Wildgateがどんなゲームで、何が面白くて、どんな問題を抱えているのかを、できるだけ正直に書いていく。
公式トレーラー
「Sea of ThievesとOverwatchを混ぜたら?」その答えがここにある
- 「宇宙が舞台の協力シューターを探している」
- 「Sea of ThievesやHunt: Showdownが好き」
- 「元Blizzardスタッフの新作が気になる」
- 「2025〜2026年の新作PCゲームをチェックしたい」
- 「Wildgateを買おうか迷っている」
Wildgateとはどんなゲームか

一言で表すなら「宇宙を舞台にした協力型PvPvEエクストラクションシューター」だ。でもこれだけ聞いてもピンと来ない人のために、もう少し丁寧に説明する。
ゲームの舞台は「The Reach」と呼ばれる謎めいた宇宙空間。プレイヤーは「プロスペクター(採掘者・探索者)」と呼ばれるキャラクターのひとりとして、4人のクルーで宇宙船に乗り込み、この危険な宙域に飛び込む。
目標はただひとつ:伝説の遺物「アーティファクト」を見つけ出し、”Wildgate”(宇宙ゲート)から脱出すること。ただし同じ目標を持つ他の4チーム(計16人)も同じ宙域にいる。見つけたら独り占めしたい。でも他のクルーも同じことを考えている。
ここが面白いところで、このゲームには2つの勝利条件がある。アーティファクトを取ってゲートから脱出するか、他のすべての宇宙船を撃破して最後の1隻になるかだ。「奪うか、全滅させるか」という緊張感が常にある。
さらにPvEの敵(AIが操る宇宙船や宙域の危険物)も存在するので、プレイヤー同士の戦いだけでなく、環境との闘いも必要になる。これが「PvPvE」たるゆえんだ。
マップはプロシージャル生成(毎回ランダム生成)なので、同じ展開が二度と起きない。どこにアーティファクトがあるか、どのルートが安全か、敵チームがどこにいるか――すべてが不確定で、毎ゲームが「初めての体験」になる。
「Wildgateは元Blizzardの人たちが作っているという話は聞いていたけど、実際に遊んでみてびっくりした。宇宙船を操縦しながら砲撃して、隙を見て敵船に乗り込んで内側から制圧する……こんな体験、他のゲームで見たことがない」
— Steam ユーザーレビューより(意訳)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Wildgate |
| ジャンル | クルーベース宇宙PvPvEシューター / エクストラクションシューター |
| 開発 | Moonshot Games |
| パブリッシャー | Dreamhaven |
| 発売日 | 2025年7月22日 |
| 対応プラットフォーム | PC(Steam・Epic Games Store)/ PlayStation 5 / Xbox Series X|S |
| 価格 | $29.99(通常版)/ $49.99(Renegade Edition) |
| プレイ人数 | 最大4人クルー × 5チーム(1試合20人)、クロスプレイ対応 |
| 言語 | 英語ほか複数言語対応(日本語テキストは未確認) |
| Steam評価 | 肯定的 80%(約3,900件) |
| OpenCritic | 76点(Strong / 推薦率55%) |
| IGNスコア | 7/10 |
開発者について — Blizzard OGたちが作った新スタジオ

Wildgateを語るうえで、開発チームの背景は外せない。というのも、このゲームを作ったMoonshot Gamesは、ゲーム業界のレジェンドたちが集まった場所だからだ。
Dreamhaven — Mike Morhaimeの新たな挑戦
まず親会社のDreamhavenから話すと、これはBlizzard Entertainmentの共同創設者であり元社長のMike Morhaimeが2020年9月に立ち上げた会社だ。Morhaimeといえば、StarCraft、Diablo、Warcraft、Overwatchといった歴史的名作を世に送り出してきた人物。そのMorhaimeが2018年にBlizzardを離れた後、妻のAmy Morhaimeとともに「ゲーム開発者が情熱を持って作れる場所」を目指して設立したのがDreamhaven。
初期スタッフ27人のうち26人が元Blizzard社員というのも驚きで、完全に「Blizzardのスピンオフ」的な雰囲気がある。Dreamhaven傘下には2つの開発スタジオがあり、そのひとつがWildgateを手がけたMoonshot Gamesだ。
Moonshot Games — ヒーローゲームのレジェンドが集結
Moonshot Gamesのキーメンバーを見ていくと、名前だけでテンションが上がる。
Jason ChayesはBlizzardでHearthstoneのエグゼクティブプロデューサーを務めた人物。Hearthstoneが世界で数千万人にプレイされるカードゲームに育つまでの中心的な存在だった。
Dustin Browderは25年以上のキャリアを持つベテランで、StarCraft II・Heroes of the Stormのゲームディレクターとして知られる。Command and ConquerやThe Lord of the Ringsゲームにも携わった経歴を持つ。実はWildgateの開発インタビューでBrowder自身が「Sea of Thieves、Overwatch、Apex Legends、Subnauticaがインスピレーション源だ」と明かしている。どの作品も現代マルチプレイゲームの金字塔ばかりで、その影響がWildgateの随所に現れているのがわかる。
Ben ThompsonはHearthstoneのクリエイティブディレクターとして同ゲームのビジュアルアイデンティティを確立した人物。Dungeons & DragonsやMagic: The Gatheringのカードアートにも貢献してきた。Wildgateのカラフルでポップながら宇宙らしいアートスタイルは、彼のセンスが色濃く出ている。
そして2025年3月の発表はThe Game Awardsとのパートナーシップによる「Dreamhaven独占ショーケース」という形で行われた。業界全体が「あのメンバーが何を作るのか」と注目していた。
「Dreamhaven・Moonshot Gamesの連中が作ったという話を聞いて、絶対に面白いはずだと思った。実際に遊んでみたら、確かにBlizzardゲームの”遊びの密度”みたいなものを感じた」
— Reddit / ゲームコミュニティより(意訳)
ゲームシステム詳細 — 宇宙船×FPS×チームワークの三層構造
Wildgateが「他にないゲーム」と言われる理由は、3つの要素が絡み合った独自の構造にある。
第一層:宇宙船バトル
試合が始まると、クルー4人は宇宙船に乗り込んでThe Reachへ出発する。この宇宙船そのものが「動く戦場」だ。
各船にはハードポイント(装備スロット)があり、そこに様々な装置を搭載できる。弾薬を自動生成する装置、シールドを強化するもの、船体に電流を流して乗り込んできた敵にダメージを与えるものなど、カスタマイズの幅は広い。
船の種類は複数あり、それぞれ個性がはっきりしている。
- Bastion:最高のHP。防衛的な内部ドアを持ち、敵の搭乗が非常に難しい要塞型
- Privateer:強力な砲力と高耐久性を両立した「最強の捕食者」向け
- Scout:高機動・ヒットアンドラン特化。敵の砲撃を交わしながら撹乱するのが得意
- Outlaw:1〜2人で運用できるコンパクトな船(Emergenceアップデートで追加)
そして船の生存には「管理作業」が必要だ。燃料が切れると機動力を失って的になる。リアクターが過熱すると爆発する。これらを怠ると、どれだけ射撃が上手くても負ける。「ゲームが上手いだけでは勝てない」のがWildgateの面白さでもあり、とっつきにくさでもある。
第二層:FPS戦闘と「搭乗」システム
宇宙船に乗りながら、プレイヤーは宇宙船の中でも自由に動ける。そして最も特徴的なのが「搭乗(ボーディング)」だ。
敵の宇宙船に飛び移り、内部から制圧する。砲撃では落とせない強敵を内側から崩す戦術だ。乗り込んだ船の中ではFPSとして戦うので、宇宙船戦闘とFPS戦闘が一試合の中で交互に展開する。
さらに「ハイジャック(乗っ取り)」も可能で、敵のクルーを全員倒せばその船を奪って乗り回すこともできる。「自分の船が沈んでも別の船を奪って逆転する」というドラマが生まれやすい設計だ。
ただし搭乗戦闘が有利になりすぎると、結局「先に相手を見つけた方が勝つアリーナシューター」になってしまうという批判もある。このバランス調整がWildgateの課題のひとつとして継続的に語られてきた。
第三層:プロスペクターの個性
クルーの各メンバーは「プロスペクター」と呼ばれるキャラクターを選ぶ。全員が固有のスキルセットを持ち、チーム構成に意味が生まれる。
- Adrian:ジェットパック装備の強襲型。ほかのキャラが使うMagHook(磁気フックで移動)の代わりにジェットで飛び回る
- Venture:ロボット型で酸素不要。宇宙服なしで艦外活動ができるため、探索・搭乗に特化
- Sal:アホロートルが宇宙服(水槽型ヘルメット)に入っているという独特のキャラ。修理・防衛バフを持つサポート型
- Charlie:サイオニック(超能力)系プロスペクター(Emergenceアップデートで追加)
Overwatchで培ったキャラクター設計の哲学が随所に感じられる。見た目のポップさと実際の役割が一致していて、「このキャラを使いたい」という動機がそのまま戦術につながる。
プロシージャル生成マップ「The Reach」
毎試合ランダム生成されるThe Reachには、特殊なゾーンも存在する。たとえばEmergenceアップデートで追加された「Dead Worlds」は氷資源が乏しく、吸血デバイスで難破船や謎の塔からエネルギーを吸収しないと生存できない高難度エリア。毎ゲームでどこにこういった危険ゾーンが出現するかも変わるため、偵察と判断が重要になる。
発売前の熱狂 — ウィッシュリスト50万件の背景

Wildgateは2025年3月にThe Game Awards / Dreamhaven独占ショーケースで初公開された。発表と同時に業界全体が沸いた理由は、前述のとおり「元Blizzardの精鋭たちの新作」という看板があったからだ。でもそれだけじゃない。
ゲームのコンセプト自体がキャッチーだった。「宇宙を舞台にしたSea of Thieves」という表現はKotakuやPC Gamerが見出しに使い、英語圏のゲームコミュニティで大きく拡散された。Sea of Thievesは「仲間と海賊ごっこをする体験」として高い評価を受けているゲームで、「あれの宇宙版が出る」というだけで夢が広がる。
そして2025年6月9〜16日のOpen Betaが決定的だった。
- Steam Next Festデモランキングで2位を記録
- Open Beta参加者は10万人以上
- ウィッシュリスト登録数が50万件を突破
「面白いゲームが来る」という期待が数字として可視化されたわけで、開発チームも「皆さんの熱意に深く感謝している」とコメントしていた。この時点では、誰もが成功を信じていた。
批評家・プレイヤーの評価 — 「面白い、でも難しすぎる」
2025年7月22日に正式リリースされたWildgateに対する評価は、概ね「コンセプトは◎、実装はまだ課題あり」というものだった。
メディアレビューの傾向
IGNは7/10をつけ、「4人での混沌が楽しい。現時点では本当に素晴らしいものの証明だが、まだプルーフ・オブ・コンセプトの段階」と評した。OpenCriticの総合では76点(Strong)、20人のレビュアーが参加し推薦率は55%。
PC Gamerは「天才的なコンセプトだが、頭でっかちすぎる」というタイトルで、システムの面白さは認めつつも学習曲線の急峻さを問題視した。具体的には「チュートリアルがほぼ機能していない状態で新規プレイヤーがベテランと同じマッチに入れられる」という点が繰り返し指摘された。
一方でGame Informerは「宇宙でのカオスな船レース」として楽しさを前面に押し出したレビューを書き、DualShockersもPvPvEの緊張感とチームワーク体験を高く評価した。
Steamユーザーレビュー(80%肯定的)
約3,900件のSteamレビューのうち80%が肯定的というのは、実は非常に健全な数字だ。問題はプレイヤーが集まらないことであって、遊んでいる人の満足度は高い。
「最近で一番楽しかったゲーム。友達と一緒だと無限に良くなる。早い展開の中に深い戦略もある」
— Steam ユーザーレビュー(意訳)
「Wildgateはどんなゲームを目指しているかを完全に理解して作られている。メカニクスはタイトで、複雑になりすぎず、飽きないくらいには奥深い」
— Steam ユーザーレビュー(意訳)
「このコンセプトが大好きで、プレイヤーベースが育てば絶対また買う。開発者を応援したいから10点をつける。本物のポテンシャルがある」
— Steam ユーザーレビュー(意訳)
ポジティブなレビューに共通しているのは「友達と遊んだときの体験が最高」という点だ。ランダムマッチングで見知らぬ人と遊ぶより、仲間を集めてクルーを組んだときに真価を発揮するゲームだという評価が多い。
批判的なレビューの声
一方でネガティブなレビューも率直に見ておきたい。
「チュートリアルが全く機能していない。新規がベテランに即つぶされる状況でマッチメイキングもない。ランク制が来るまでは新規に勧められない」
— Steam ディスカッション(意訳)
「コアゲームプレイは本当に好き。でもマッチングが壊れていて同じレベルの人と当たれない。初心者がベテランに潰されて即辞めるサイクルが止まらない」
— Steam ディスカッション(意訳)
「面白いのはわかってる、でも一人じゃ遊べない」「仲間を誘いたいけど$30払わせるのが申し訳ない」という声も目立った。PvPゲームにとってプレイヤー母数は命綱なので、この問題は単なるゲームの質の話ではなく構造的な課題だった。
Massively Overpoweredは「Wildgateの最大の課題はゲームシステムではなく、プレイヤー側にある」と指摘した。良いチームと遊べれば最高の体験なのに、そのチームを安定して確保するのが難しいという問題は、発売直後から一貫してWildgateについて回った。
プレイヤー数の苦戦と、それでも続く開発

正直に書く。Wildgateはプレイヤー数という点では苦戦している。
数字が語る現実
発売月(2025年7月)の販売数は約13万本。決して少ない数字ではないが、開発チームが期待していた水準には届かなかった。Steam上の24時間ピーク同時接続数は最盛期で約7,000人、その後は数百人台に落ち込む時間帯も出てきた。
PvPゲームにとってこれは深刻だ。5チーム×4人で試合が成立するゲームなので、プレイヤーが少ないとマッチングに時間がかかる。マッチングが遅れるとプレイヤーが離れる。プレイヤーが離れるとさらに遅れる――という負のループが発生した。
Steamのディスカッションには「今日はピーク時に50人しかいなくてマッチに20分かかった」「人数さえいれば最高のゲームなのに」という投稿が相次いだ。
Epic Games Store参入と無料配布(2026年1月)
状況を打開しようと、2026年1月にEpic Games Storeへの展開と1週間の無料配布プロモーションが実施された。これで確かにプレイヤー数は一時的に増加し、コミュニティは「やっと盛り上がってきた!」と沸いた。
ただし、無料期間が終わると数は元の水準に近づいていった。プロモーションで試したプレイヤーが定着するほどの勢いは作れなかった。
Moonshot Gamesのレイオフ(2026年初頭)
そして2026年初頭、Moonshot Gamesが人員削減を実施したというニュースが入ってきた。削減人数は非公開だが、Game Developerなど複数のメディアが報じた。
Dreamhavenの声明は次のようなものだった:「プレイヤー数の増加は見られたが、現在の規模では開発チームを持続可能な形で維持できない。チームの規模を調整することで、ゲームのサポートを継続できる体制を整えた。次のコンテンツアップデートの開発は続けている」。
レイオフは悲しいニュースだ。でも同時に、ゲーム自体は終わっていないというのも事実だ。開発継続の意志は明確に示されており、コミュニティへの丁寧な対応は続いている。
「プレイヤーが少ないのは辛いけど、開発チームはちゃんとコミュニティの声を聞いてアップデートを出してくれている。まだ諦めていないし、このゲームに諦めてほしくない」
— Steam ディスカッション(意訳)
なぜ定着しなかったのか——構造的な問題を考える
なぜWildgateはここまで苦戦したのか。レビューや議論を総合すると、いくつかの要因が見えてくる。
1. 学習コストの高さ
宇宙船の管理、FPS戦闘、搭乗戦術、キャラクタースキルの組み合わせ——覚えることが多い。チュートリアルが不十分なまま発売されたため、新規プレイヤーが「面白さに到達する前に離脱する」問題が発生した。
2. 「友達がいないと楽しみにくい」設計
4人クルーのコミュニケーションが核心にあるゲームなので、見知らぬ人とのランダムマッチでは真価が出にくい。でも4人の友達を集めてPCゲームをするのは、2025年においてもなかなかハードルが高い。
3. $29.99という価格設定
「試してみたい」という人が$30を払うかどうかは大きな壁だ。無料プレイが当たり前になったオンラインゲーム市場で、有料PvPゲームが新規を集めるのは以前より難しくなっている。Steamのディスカッションでは「$30は適正価格だ」という擁護の声と「高すぎる」という批判が真っ向から対立した。
4. マッチメイキングの問題
ランクシステムが発売時点では未実装(後に追加予定だった)で、初心者とベテランが同じマッチに混在する状況が長期間続いた。これが新規プレイヤーの体験を著しく損なった。
これらはどれも「ゲームがつまらない」という問題ではない。「良いゲームを多くの人に届けるための設計・タイミング・戦略」の問題だ。だからこそ、「遊んでいる人の満足度は高いのに人が集まらない」という歯がゆい状況が続いた。
アップデートとロードマップ — 開発は止まっていない
レイオフのニュースが暗い影を落としているが、Wildgateのコンテンツ開発は実際に続いている。発売後の動きを振り返っておく。
Emergence アップデート(2025年11月19日)
発売から約4ヶ月後に投入された第1回大型アップデート「Emergence」は、ゲームの幅を大きく広げる内容だった。
新ゲームモード「Treasure Hunt」は、通常モードより緊張感を抑えたリラックス系体験。AIコントロールの船と戦いながら宝を集め、好きなタイミングで脱出できる。「PvPが苦手な人でも楽しめる入口」としての機能を果たしている。
新ゲームモード「Fleet Battle」は逆に純粋な対戦志向。3チームがリスポーン(復活)しながらアーティファクトを巡って争う連続戦形式で、上達したプレイヤー向けの高強度体験を提供する。
さらに新プロスペクター「Charlie」(サイオニック能力者)、1〜2人用の新船「Outlaw」、高難度エリア「Dead Worlds」の追加、そしてコミュニティから強く要望されていたカスタムロビー機能も実装された。
Emergenceは「開発チームはちゃんとゲームを育てていく気がある」ということを示したアップデートとして、コミュニティに好意的に受け取られた。
今後の方向性(2026年以降)
レイオフ後のDreamhavenは、次のアップデートでプレイヤーから長く要望されていた進行システム(プログレッションシステム)の強化と、QoL(品質向上)改善を予定していると発表している。
長期的なロードマップとしては、少なくとも2シーズン分の新エリア追加計画が存在する。ゲームの「世界」としてのThe Reachを広げていく方針は変わっていない。
チームの規模は小さくなったが、逆に「コアを絞って大事なものを確実に届ける」という方向性にシフトしたとも解釈できる。Wildgateが今後どうなるかは正直まだわからないが、少なくとも今この瞬間は生きているゲームだ。
Wildgateはどんな人に向いているか

ここまで読んでくれた人なら、このゲームが「全員に勧められる万能ゲーム」ではないことはわかってもらえたと思う。だからこそ、向いている人・向いていない人をはっきり書いておきたい。
こんな人には刺さる
- 仲のいい友達3人と一緒に遊べる環境がある人——クルー4人でのコミュニケーションが最大の楽しさなので、固定メンバーがいると体験が劇的に変わる
- Sea of ThievesやHunt: Showdownが好きな人——どちらも好きなら、Wildgateの「緊張と協力が混在する空気感」は間違いなくハマる
- Overwatchのようなキャラクター設計が好きな人——各プロスペクターの個性が戦術に直結する設計は、Overwatch世代には馴染みやすい
- 「毎回違う体験」を求めている人——プロシージャル生成マップと予測不能な他プレイヤーの行動により、同じ試合は二度とない
- SFの世界観・宇宙海賊のロマンに弱い人——ビジュアルデザインとキャラクター造形のセンスは本物で、「このゲームの世界に浸りたい」と思わせる力がある
今は様子を見た方がいい人
- ソロでサクっと遊びたい人——ランダムマッチングでの体験は現時点では不安定。一人でも楽しめる設計にはなっていない
- すぐに仲間に追いつきたい新規プレイヤー——学習曲線が急で、チュートリアルも十分ではない。「気合いで覚える」覚悟が必要
- プレイヤー数の安定を重視する人——現状の同接数は正直不安定。長期サービスの保証はどのゲームにもないが、Wildgateは特にその懸念が大きい
- $30の元を取れるか不安な人——今の状況を踏まえると、セールや無料配布のタイミングを待つのも賢い選択だ
「友達と息を合わせて難敵を倒せた瞬間、最高すぎる。宇宙船ゲームのシミュレーター要素とFPSが完璧にかみ合ってる。でもソロだと楽しさが半分以下になるのは正直なところ」
— Steam ユーザーレビュー(意訳)
似た系統のゲームも探しているなら
Wildgateの「協力×緊張×宇宙・海賊テイスト」が気になっているなら、こういったゲームも合わせてチェックしてみてほしい。
まず宇宙での協力体験という観点で真っ先に名前が挙がるのがDeep Rock Galacticだ。ドワーフの採掘士たちが宇宙の洞窟でミッションをこなすPvEシューターで、役割分担とチームワークの楽しさという点でWildgateと共鳴する部分が多い。こちらはPvPなしのPvEオンリーなので、「戦うのはAIだけでいい」という人にはむしろこちらの方が向いているかもしれない。

「海賊的なPvPvEで宇宙じゃなくてもいい」というならHunt: Showdownが近い体験を提供してくれる。小チームで未知の敵と戦いながら他のプレイヤーとも争う構造はWildgateの直接の先祖のひとつで、Dustin Browder自身もインスピレーション源として挙げている。
もっとライトに協力シューターを遊びたいなら、Helldivers 2という選択肢もある。SF世界を舞台にした4人協力シューターで、こちらは役割分担よりも「全員で突撃する一体感」が魅力。アクション重視でWildgateより学習コストは低い。
投稿が見つかりません。そして原点回帰として、Sea of Thievesも改めて紹介しておきたい。「Wildgateの比較対象」として何度も名前が出てきたこのゲームは、実際に今もプレイヤーが多く、継続的なアップデートが続いている。「宇宙じゃなくて海でいいなら」これが一番安牌かもしれない。
まとめ — Wildgateというゲームの本質
Wildgateは、面白い。これははっきり言える。
元Blizzardの精鋭たちが「自分たちが本当に作りたかったゲーム」を作ったという熱量は、実際にプレイすると伝わってくる。宇宙船を操りながら内部でFPS戦闘して、敵船を乗っ取って、アーティファクトを巡って5チームが入り乱れる——こんな体験はほかでは味わえない。
ただ、「面白い」と「成功する」は別の話だ。プレイヤー数の壁、学習コストの高さ、有料モデルの難しさ——これらはゲームの質とは別次元の問題として、Wildgateの前に立ちはだかった。
2026年現在、開発チームはレイオフという痛みを経ながらも、ゲームを続けていく意志を持っている。コミュニティには今でも「このゲームが好きだ、生き残ってほしい」という声がある。Steamの総合評価は80%肯定的のまま維持されている。
それがどういう意味を持つか——Wildgateが長く愛されるゲームになるか、それとも「惜しいゲームだったね」で終わるか——は、これからのアップデートとプレイヤーコミュニティの動き次第だ。
少なくとも今この記事を書いている時点では、Wildgateはまだ戦っている。友達を集めて宇宙海賊ごっこをする体験は、今日でもできる。それだけは確かだ。
ワイルドゲート
| 価格 | ¥3,400 |
|---|---|
| 開発 | Moonshot Games |
| 販売 | Dreamhaven |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | マルチ |
