「Supermarket Together」友達と一緒にカオスなスーパーを経営するCo-opシム

目次

Supermarket Together ― 友達と一緒にカオスなスーパーを経営するCo-opシム

「お前、また棚の補充してないじゃないか!」「いや俺はレジ担当だって言ったろ!」「万引き犯が3人同時に来てるのに誰も気づいてない!!」

これが筆者が初めてSupermarket Togetherを遊んだときの会話だ。フレンド3人と始めたスーパーマーケット経営は、開店10分後には既に大混乱を迎えていた。客は棚を漁り、レジには行列ができ、誰かが万引き犯を追いかけて店の外まで飛び出していく。平和なスーパー経営ゲームのはずが、いつの間にかてんやわんやのドタバタコメディになっていた。

Supermarket Togetherは2024年4月にSteamでアーリーアクセスを開始した、最大8人でプレイできるCo-opスーパーマーケット経営シミュレーターだ。ひとりで黙々と経営するゲームは世の中にたくさんある。でもこのゲームが目を引いたのは、「友達と一緒に経営する」というコンセプトに特化していること。ひとりのプレイヤーが全部をこなすソロシムと違い、役割を分担して店を回す体験がある。そしてその分担がうまくいかないときに生まれるカオスが、このゲームの魅力の核心にある。

アーリーアクセス開始からSteamレビューは「好評」を維持しており、アップデートのたびに新しい要素が追加されてきた。価格は約1,300円と手頃で、フレンドを誘いやすいのも特徴だ。フランスの小規模スタジオが開発しているにもかかわらず、アップデート対応の丁寧さが評判になっていて、プレイヤーコミュニティの信頼を着実に積み上げてきた。

この記事では、Supermarket Togetherがどんなゲームなのか、実際の遊び方はどうなっているのか、そして「一緒に遊ぶと何が楽しいのか」を、良い点も悪い点も含めて正直に書いていく。購入を迷っている人の判断材料になれば幸いだ。


こんな人に読んでほしい

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット1

Supermarket Togetherは万人受けするゲームではない。向いている人と向いていない人の差がはっきりしているタイプのゲームだ。購入前に判断材料を整理しておく。

こういう人には刺さる

  • 友達2〜8人と協力してなにかを作り上げる体験が好き
  • 役割分担をしながらリアルタイムで動く経営ゲームが好き
  • Supermarket Simulatorをやって「誰かと一緒に遊べたらな」と思った
  • カオスな状況でも笑いながら乗り越えるタイプのゲームが好き
  • ゲーム実況・配信ネタになるコンテンツを探している
  • 約1,300円という手頃な価格でフレンドと盛り上がれるゲームを探している
  • Gas Station SimulatorやSatisfactoryみたいな経営・作業系のマルチが好き
  • まったりした雰囲気で長く遊べるゲームを求めている

こういう人には合わないかも

  • ソロプレイが中心で、フレンドと一緒に遊ぶ環境がない
  • 明確なストーリーとエンディングを求めている
  • 戦略的な経営シミュレーションで頭を使いたい(難易度はゆるめ)
  • アーリーアクセス特有のバグやコンテンツの薄さが気になる
  • 会話しながら遊ぶのが難しいプレイ環境にある

一言で言うと「友達が集まったときに最高に輝くゲーム」だ。ソロでも遊べるが、本来の楽しさはマルチプレイにある。


Supermarket Togetherとはどんなゲームか

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット2

ジャンルはCo-opスーパーマーケット経営シミュレーション。最大8人のプレイヤーが協力して、ひとつのスーパーマーケットを開店・運営・成長させていくゲームだ。

ゲームの流れとしては、最初は空っぽの店舗に棚を設置するところからスタートする。商品の仕入れを行い、棚に並べ、レジを設置して、客が来るのを待つ。売り上げが積み重なるとお金が入り、そのお金で店舗を拡張したり新しい商品カテゴリを開放したりする。スーパーの規模を少しずつ大きくしていくのが基本的な進行だ。

ソロプレイでも遊べるが、このゲームが本領を発揮するのはマルチプレイ時だ。ひとりが仕入れを担当して、もうひとりが棚の補充をして、別の誰かがレジを打ちながら万引き監視もこなして——という役割分担が自然に生まれる。うまく分担できているときは本物のスーパーのように店が回る。そしてうまくいかないときは、全員が同じ作業に集中してレジが無人になったり、補充担当がいなくて棚がスカスカになったりする。

開発はフランスのインディースタジオ「DR Studios」。小さなチームが作ったゲームだが、アップデートの頻度は高く、プレイヤーのフィードバックに丁寧に対応してきた印象がある。

他のスーパー経営ゲームとの違い

同じ「スーパーマーケット経営」というジャンルのゲームで、よく比較されるのがSupermarket Simulatorだ。Supermarket Simulatorはソロプレイ中心で、ゆっくりじっくり自分のペースで経営を楽しむゲーム。落ち着いた一人遊びとして向いている。

Supermarket Togetherはその名前の通り「Together(一緒に)」がテーマ。複数人で協力してリアルタイムに店を回す体験に特化している。静かな一人遊びよりも、ワイワイと会話しながらトラブルを解決していく過程を楽しみたい人向けだ。

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Gas Station Simulatorも似た系統の作業系シムだが、あちらはソロプレイが基本。Supermarket Togetherは「複数人でひとつのことに取り組む」という点で、また違った楽しさがある。


ゲームシステムの詳細 ― 開店準備から万引き対応まで

実際のゲームシステムを順番に見ていこう。「経営ゲームって何をするの?」という人向けに、一日の流れを追いながら説明する。

仕入れと在庫管理

ゲームの起点となるのが仕入れだ。店内にある端末(コンピューター)を操作して、売りたい商品を選んで注文する。注文した商品は翌日(ゲーム内の時間)に店のバックヤードに届く。段ボール箱が山積みになるので、それを開けて棚に並べていく作業が発生する。

何をどれくらい仕入れるかは、売れ行きを見ながら調整していく。売れ筋商品を切らすと客が不満を抱えて帰ってしまうし、売れない商品を大量に仕入れると資金繰りが悪化する。「この商品、思ったより売れるな」「逆にこれ全然はけないな」というデータを積み重ねながら、品揃えを最適化していく。

マルチプレイ時は「仕入れは誰がやるの?」という話し合いが自然に発生する。仕入れを誰かひとりが全部管理するのか、複数人で相談しながら決めるのか。ここで意見が割れることもあるのだが、そのやり取り自体がゲームの一部になっている。

棚の設置とレイアウト

店内のレイアウトは自由に変更できる。棚の種類もいくつかあって、一般的な縦型の棚、冷蔵ショーケース、フルーツや野菜用のディスプレイ台など、商品のカテゴリに合わせて使い分ける。

「野菜コーナーはここ、お菓子コーナーはここ」と決めてレイアウトを組む作業が、意外なほど楽しい。現実のスーパーでよく見るような動線を再現してみたり、逆に完全にオリジナルのレイアウトを試してみたり。友達と「ここにこの棚置いてみようよ」とあれこれ議論しながら店内を作り上げる時間は、このゲームの大事な楽しみのひとつだ。

レイアウトが完成したら、棚に対して「どの商品を陳列するか」をアサインしていく。アサインした棚は在庫が減るたびに補充が必要になる。特定の棚の担当を決めておくと管理しやすい。

開店と接客

準備が整ったら開店だ。ドアを開けると客が入ってきて、リストに従って商品を探し回る。棚から商品を手に取って、最終的にレジへと向かう。

レジ作業はこのゲームで最も「仕事してる感」のある瞬間だ。客がカゴを置くと商品をスキャンして合計金額を出し、支払いを受け取って釣り銭を渡す。これを素早くこなすことが重要で、レジに行列を作らせると客満足度が落ちる。

レジは複数台設置できるので、客が多くなってきたらレジを増設して人員を配置する必要がある。「俺、しばらくレジに張り付くから」と誰かが言ってくれると、他のプレイヤーは棚の補充や万引き対応に専念できる。この自然な役割分担が生まれる瞬間が、マルチプレイの楽しさの核心にある。

万引き対応 ― 意外とシビアな治安管理

このゲームで最も「え、そんな要素あるの」と思わせてくれるのが万引き犯の存在だ。

普通の客に混じって、万引きを狙った客が店に入ってくる。彼らは商品をこっそりポケットに隠して、レジを通らずに店を出ようとする。これを見逃すと商品をタダで持っていかれてしまう。

万引き犯を捕まえるためには、怪しい動きをしている客を監視して、手持ちのアイテムで制止する必要がある。捕まえると商品が戻ってきて、制裁(ゲーム内での処理)ができる。逃げられると損失になる。

問題なのは、これを棚の補充やレジ作業と並行してやらなければならないことだ。複数人でプレイしていても、全員がレジや補充に集中していると万引き犯が堂々と商品を持ち出していく。「誰か万引き犯の監視もしてくれ!」「俺は今レジから離れられない!」というやり取りが頻繁に起きる。

特に混雑する時間帯に万引き犯が複数同時に来ると、店内がてんやわんやになる。1人が犯人を追いかけている間に別の犯人が別のルートから商品を持ち出していく、というカオスな状況が生まれやすい。これが「笑えるトラブル」として機能していて、このゲームの一番面白いシーンを生み出している。

スタッフ雇用

ゲームが進むと、NPCのスタッフを雇えるようになる。雇ったスタッフは自動的に棚の補充やレジ作業をこなしてくれる。プレイヤーが全部を手動でやらなくていい状態になっていく。

スタッフを増やすと人件費がかかるので、売り上げとのバランスを見ながら適切な人数を雇うのが経営の肝のひとつだ。「このスタッフ、仕事が遅いな」「もう1人雇えば補充が追いつくか」という判断を繰り返しながら、店の規模を拡大していく。

ソロプレイの場合はスタッフに頼る部分が大きくなるが、マルチプレイ中はプレイヤー同士で動けるうちはスタッフを最小限に抑えて、自分たちで店を回す方が楽しい。スタッフに全部委託してしまうと、ゲームが自動化されすぎて見ているだけになってしまうから。

店舗拡張と新カテゴリ解放

稼いだお金は店舗拡張に使える。最初は狭い売り場しかないが、隣の区画を購入して店のフロアを広げていくことができる。広くなった売り場に新しい棚を設置して、品揃えを増やしていく。

商品カテゴリも段階的に解放されていく。最初は基本的な食料品しか取り扱えないが、進めていくと冷凍食品、酒類、日用品、薬品など、より多様なカテゴリを扱えるようになる。カテゴリが増えると単価の高い商品も仕入れられるようになり、売り上げが伸びる。

「次はどのカテゴリを解放しようか」という話し合いも、フレンドと一緒に遊んでいるとひとつのコミュニケーションになる。それぞれが欲しいカテゴリに意見を持つので、限られた予算をどこに使うかで議論が生まれる。


マルチプレイの醍醐味 ― 分担が機能するときと崩壊するとき

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット3

Supermarket Togetherをソロで遊んだ場合とマルチで遊んだ場合、体験の質が全然違う。ここではマルチプレイ特有の楽しさを掘り下げていく。

自然発生する役割分担

このゲームの面白い特徴のひとつは、誰も強制していないのに役割分担が自然に生まれることだ。

4人でプレイしているとすると、ひとりがレジに座り続けることが多い。「レジが得意」「レジが好き」という人が固定担当になって、他の人は仕入れ、補充、万引き対応に散らばる。誰かが「僕は仕入れをまとめてやるよ」と言えば、その人が在庫管理の責任者になる。

これはゲームが強制しているわけではなく、「やってくれる人がいると他の人が楽になる」という構造から自然に発生する。現実のスーパーで働く人たちの間にも同じような自然な役割分担があるはずで、それを疑似体験できるのが楽しい。

レジ担当固定してから本当にゲームが楽しくなった。「俺のレジが最速」って謎の職人感が出てくる

引用元:Steamレビュー

この「謎の職人感」がまさにSupermarket Togetherの核心的な楽しさだ。ゲーム内の作業に意外なほどのめり込んでしまう。

コミュニケーションが必要な場面

黙っていても遊べるゲームではある。でも声を出して会話すると、体験の密度が格段に上がる。

「あの棚の牛乳切れてる!」「今在庫あったっけ?」「昨日の仕入れが来てるはずだから持ってきて」という具合に、リアルタイムの情報共有が必要な場面が頻繁に発生する。監視カメラを見ている人が「3番レジの客、怪しい動きしてるぞ」と言えば、近くにいるプレイヤーが対応に向かう。

このコミュニケーションが楽しいのは、会話の内容が「ゲームを楽しむための会話」ではなく「仕事の指示・連絡」になっているからだ。「今、本当にスーパーで働いている」という没入感がある。

崩壊のパターン ― 混乱が笑いに変わる

うまくいっているときの達成感も楽しいが、崩壊するときもそれはそれで楽しい。いくつかある崩壊パターンを紹介する。

一番よくあるのが「全員が同じ作業に集中するケース」だ。仕入れた荷物が届いたとき、全員がバックヤードの荷物を運ぶのに集中してしまい、その間にレジが無人になって客が待ちぼうけになる。「ちょっと待って、誰かレジ!」と誰かが叫ぶ頃には長蛇の列ができている。

次によくあるのが「万引き犯の連続出現」だ。混雑時間帯に万引き犯が複数同時に来ると、対応できるプレイヤーが足りなくなる。1人が犯人を追いかけている隙に、別の犯人がもう1人を引きつけて、3人目の犯人が悠々と商品を持ち出す——という連携をされると、誰かが爆笑しながら「こいつら組んでる!」と言い出す。

3つ目は「在庫切れの連鎖」だ。売れ筋商品の仕入れを忘れていると、客が棚を見て「ない」→次の棚も「ない」→満足できずに帰る、という状況が連続する。そのとき仕入れ担当の人が「あ、頼むの忘れてた……」と言うと、その場の雰囲気が一気に和む。ミスが笑いに変わる構造がこのゲームにはある。

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Golf It!のように「ミスがそのまま笑いになる」というゲームデザインは、Co-opゲームの鉄板のひとつだ。Supermarket Togetherも同じ発想で作られていて、失敗してもペナルティが致命的にならないゆるさが、プレイヤーを寛容にさせる。

8人プレイの特殊な体験

最大8人まで対応しているのが、このゲームの大きな特徴のひとつだ。4人以上になると店内の雰囲気が変わる。

6〜8人でプレイすると、そもそも「仕事がない」状態になりやすい。4人でちょうどいい人員配置のところに8人入ると、明らかに人が余っている。「俺、何もすることないぞ」という状態になる。

これが逆に面白くて、「じゃあシュリンク担当(商品に保護フィルムをかける作業)になる」「俺は監視カメラ専任で見張りをやる」という、普段は誰もやらない細かい役職に人が流れていく。大人数になったときの自然なポジション探しが、また別の楽しさを生んでいる。

8人で遊んだら完全にカオスだった。でも誰かが「総合案内係」とか言い出して店員ロールプレイが始まったのは笑った

引用元:Steamレビュー


実際のゲームプレイ ― 1時間の体験を追う

実際にどんな流れでゲームが進んでいくのか、フレンド4人でプレイしたときの1時間を振り返ってみる。

0〜15分:店の立ち上げ

最初はほぼ何もない空っぽの店舗からスタートした。まず「何を売ろうか」という話し合いから始まる。一番売れやすそうな食料品をメインにすることにして、仕入れを担当するフレンドが端末を操作し始める。その間に他の3人が棚の組み立てを始める。

棚の組み立ては思ったよりも手間がかかる。設置場所を決めて、棚のパーツを組み合わせて、しっかり固定する。初めてのプレイではこの作業に戸惑って、最初の15分は主に棚作りで終わった。ようやく4本の棚が並んだとき、「なんかスーパーっぽくなってきたな」という実感が出てきた。

15〜30分:開店直後の洗礼

仕入れた商品が届いたので棚に並べ、ドアを開けた。最初の客が入ってくる。「来た!」という緊張感。レジ担当がすぐにポジションについて、お客さんがカゴを持ってくるのを待つ。

最初の客の支払いが終わったとき、なんとも言えない達成感があった。「俺たちのスーパー、開店したな」という感じ。その後も少しずつ客が増えてきて、棚の補充も追いついているうちはスムーズに進んだ。

問題は開店20分頃に起きた。レジに行列ができ始めたのに、レジ担当のフレンドがバックヤードで荷物の整理をしていた。「ちょっと、レジ誰もいない!」と誰かが叫んで、全員がレジのほうを見る。慌てて戻ったが、その間に2〜3人の客が帰ってしまった。初めてのトラブル発生。でもその場は笑って終わった。

30〜50分:万引き犯との遭遇

しばらく順調に進んでいたところで、初めての万引き犯が現れた。「あいつ、なんか挙動不審じゃない?」とひとりが気づいて、監視し始めた。果たして商品をポケットに入れて出口に向かうところを発見。「待て!」と追いかけて捕まえた。

この一連の流れが4人全員で盛り上がった。「今の万引き犯捕まえたぞ!」「え、いたの?気づかなかった」という会話が生まれる。捕まえた達成感と、「俺は全然気づいてなかった」という反省が混ざった不思議な感情になった。

問題はその後だ。万引き犯を捕まえた興奮で全員がそっちに注目していた10秒間で、別の万引き犯が商品を持ち出していた。全員で「気が散っている間に盗まれた」という状況になり、これまた笑いが起きた。

50〜60分:初めての売り上げ集計

1時間ほど経ったところで、少し落ち着いたタイミングで売り上げを確認した。予想以上に数字が積み上がっていて、「思ったよりちゃんと稼げるな」という感想が出た。

次の仕入れでどの商品を増やすか、新しいカテゴリを解放するかどうかを話し合う。「野菜を増やそう」「いや先に棚を増やしたい」という意見が出てきて、また議論が始まる。この「次に何をするか」を会話しながら決める時間が、このゲームの中でも特に好きな時間のひとつだ。


ゲームの成長システム ― 長く遊ぶための仕掛け

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット4

Supermarket Togetherには、長く遊び続けるためのいくつかの成長システムが用意されている。

店舗ランクアップとアンロック要素

売り上げを重ねると店舗のランクが上がっていく。ランクアップすると新しい商品カテゴリがアンロックされたり、店舗の拡張エリアが解放されたりする。最初は食料品しか扱えなかったのが、徐々に幅広い商品ラインナップになっていく。

この解放の順序が適切に設計されていて、「次は何が解放されるんだろう」というモチベーションを維持しやすい。ランクアップのたびに新しい選択肢が増えるので、同じ作業の繰り返しになりにくい。

店舗デザインのカスタマイズ

レイアウト変更に加えて、店内のデザインをカスタマイズする要素もある。床材や壁のカラーを変えたり、レジ台のデザインを変えたり。機能的な影響はないが、「自分たちの店を作る」という感覚を強める要素として機能している。

フレンドと一緒に遊んでいると「ここの床の色変えない?」という会話が生まれる。ゲームの進行と直接関係ない話をしながら店内を改装する時間が、意外と長くなる。

難易度調整の仕組み

客の数や万引き犯の出現頻度などを設定で調整できる。最初から難しく設定すると経営が苦しくなるし、優しく設定すると余裕を持って遊べる。フレンドのメンバーに経営ゲームが得意でない人がいれば設定を緩くするなど、グループに合わせた調整ができる。

この柔軟性がCo-opゲームとしての敷居の低さにつながっている。「難しそうで挑戦できない」という人を減らして、幅広い層が参加しやすい設計だ。

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TimberbornやIcarusのような経営・サバイバル系のゲームが複数人プレイに対応しているのと同じように、Supermarket Togetherも難易度を調整することで「経験者と初心者が一緒に楽しめる」バランスを作っている。


アーリーアクセスの現状 ― 正直な評価

Supermarket Togetherはアーリーアクセスで提供されているゲームだ。良い部分だけでなく、現時点での課題についても正直に書いておく。

良い点

まず良い点から。アーリーアクセスのゲームとしてはコンテンツ量が充実している。最初にプレイしたとき、「これが早期アクセス?」と思うくらい完成度が高かった。操作が直感的で、説明なしでもある程度は進められる。

開発チームがアップデートをコンスタントに出しているのも評価できる。Steamのアップデート履歴を見ると、コンテンツの追加だけでなくバグ修正や操作感の改善が定期的に行われている。プレイヤーからのフィードバックに反応してくれる姿勢が感じられる。

価格設定が手頃なのも大きい。約1,300円という価格は、フレンドを誘う際のハードルを下げる。「安いし試してみようか」という軽い気持ちで始められる。

課題と注意点

一方で正直に言うと、コンテンツの深さという面では物足りなさを感じるプレイヤーもいる。

ゲームを20〜30時間ほどプレイすると、「やることが一通り見えてきた」と感じ始める。基本的な流れは「仕入れ→補充→接客→売り上げ→拡張」の繰り返しで、これを延々と繰り返す形になる。根本的なゲームシステムに変化を加える要素が少ないため、単調さを感じる人が出てくる。

ソロプレイでの体験も、マルチプレイと比較すると物足りない。人手が足りないので進行が遅く、会話もないため淡々とした作業感が強まる。ソロ専用のユーザーには他の経営シムの方が向いているかもしれない。

日本語対応については、時期によって対応状況が変わっているので最新情報を確認してほしい。テキストの翻訳品質にムラがある部分も見受けられる。

友達と遊ぶためだけに買ったゲームだけど、正直その用途では十分すぎるくらい楽しい。ソロで遊ぶ気にはならないけど

引用元:Steamレビュー

このレビューが端的に示しているように、「友達と遊ぶ専用ゲーム」として買うならコスパがいいが、一人でも楽しみたいという期待を持って買うと肩透かしを食らう可能性がある。

バグについて

アーリーアクセスである以上、バグは一定数存在する。客がオブジェクトに引っかかって動けなくなる、棚の補充がうまく認識されない、といった問題が報告されている。ゲームの進行を妨げる深刻なバグよりは、軽微な挙動の問題が多い印象だ。

開発チームがバグ報告に対応してくれている様子はあるが、アーリーアクセスゲームとしての不安定さはまだ残っている。「完成品を求めている」という人には、正式リリースまで待つ選択肢もある。

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Icarusのようなゲームもアーリーアクセスから大幅にアップデートを重ねて完成度を高めてきた例がある。Supermarket Togetherも同じような成長が期待できる状態にある。


他のCo-opゲームとの比較

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット5

Supermarket Togetherと同じ「友達と一緒に遊ぶ」ゲームをいくつか比較してみる。どれが自分に合うか判断する参考にしてほしい。

Supermarket Togetherの立ち位置

Co-opゲームの中でこのゲームが特徴的なのは、「戦闘なし・競争なし・純粋に協力して仕事をする」という点だ。

多くのCo-opゲームは敵と戦ったり、チーム同士で競ったりする要素がある。Supermarket Togetherにはそれがない。あるのは「店を回す」という共通の目標と、それを達成するための役割分担だけだ。緊張感がない分、会話しながらのんびり遊べる。

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Sons Of The ForestのようなサバイバルCo-opは緊張感と達成感がある一方で、ゲームに慣れていない人を誘いにくい面もある。Supermarket Togetherはゲームが苦手なフレンドも含めて誘いやすいという利点がある。

R.E.P.O.との比較

2025年にヒットしたR.E.P.O.もCo-opで「物を運ぶ」要素があるゲームで、よく比較される。R.E.P.O.はホラー要素があり、物理演算のカオスが売りだ。Supermarket Togetherはホラー要素がなく、管理・経営のカオスが売り。「怖いのが苦手な人でも遊べるCo-opゲームを探している」という場合は、Supermarket Togetherのほうが向いている。

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Climber: Animals Togetherのような協力ゲームと共通しているのは、「プレイヤー同士のコミュニケーションが自然に生まれる設計」だ。指示を出したり確認したりする会話が、ゲームを面白くする要素として機能している。

価格帯で考えるコスパ

約1,300円という価格帯は、Co-opゲームの中でもかなり安い。フレンド3〜4人で一緒に買って遊ぶなら、合計でも4,000〜5,000円程度で済む。映画や食事に誘う費用と比較すると、コスパはかなり高い。

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よくある疑問に答える

購入前に気になりがちな疑問をまとめておく。

ひとりでも遊べますか?

ソロプレイは対応している。ただしゲームはマルチプレイを前提に設計されているので、ソロだと手が足りない感覚が強い。NPCスタッフを雇って補填はできるが、体験としてはマルチに劣る。「ひとりでじっくり経営を楽しみたい」ならSupermarket Simulatorの方が向いているかもしれない。

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日本語に対応していますか?

アーリーアクセス中のゲームなので、対応状況は時期によって変わる可能性がある。購入前にSteamのゲームページで最新の言語対応状況を確認してほしい。

フレンドと別々のペースで遊べますか?

Supermarket Togetherはリアルタイムのマルチプレイが基本で、全員が同時にオンラインである必要がある。Stardew Valleyのように「ホストがオフラインでもゲームが進む」という仕組みはない。「フレンドの予定が合わないと遊べない」という制約は理解しておく必要がある。

どのくらいのスペックが必要ですか?

グラフィックス的には重いゲームではない。推奨スペックはSteamのゲームページで確認してほしいが、最近購入したゲーミングPCであればほぼ問題なく動作するレベルだ。ノートPCでも遊べる場合が多い。

コントローラーで遊べますか?

キーボード&マウスでの操作が基本だ。コントローラー対応の状況についても、最新情報をSteamページで確認することを推奨する。


プレイヤーの声 ― Steamレビューから見る評価の実態

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット6

Steamのレビューには好意的な意見もシビアな意見も集まっている。肯定的な声と批判的な声の両方を紹介する。

満足しているプレイヤーの声

友達5人でプレイしたら爆笑の連続だった。万引き犯が来るたびに誰かが「俺が行く!」って言って、結果として全員が万引き犯を追いかけてレジが無人になる。

引用元:Steamレビュー

価格が安いのでフレンドを誘いやすかった。ゲームに詳しくない友達でも30分で慣れてくれた。みんなで「今日の売り上げいくらだった?」って話してる。

引用元:Steamレビュー

最初は「スーパーを経営するだけ?」と思ってたけど、実際にやると役割分担の試行錯誤が面白くて全然やめられない。レジ打ちが意外と楽しいことに気づいた。

引用元:Steamレビュー

批判的な声

ひとりで遊んだらかなり退屈だった。フレンドと遊ぶためのゲームと割り切れるなら問題ない。

引用元:Steamレビュー

20時間くらい遊んでコンテンツを一通り見た感じ。アーリーアクセスなので今後のアップデートに期待したい。現状は繰り返しになりやすい。

引用元:Steamレビュー

バグはそれなりにある。客がオブジェクトに挟まって動けなくなることが何度かあった。開発が修正してくれるといいな。

引用元:Steamレビュー

総合すると、「フレンドと遊ぶ用として買った人は満足度が高く、ソロや深いゲームプレイを求めた人は物足りなさを感じる」という傾向がある。このゲームに何を求めるかによって評価が変わる典型的なパターンだ。


商品カテゴリの広がりと経営の奥行き

Supermarket Togetherの経営の醍醐味のひとつが、商品ラインナップの拡大だ。ゲーム序盤は限られた種類の食料品しか取り扱えないが、売り上げを積み上げて店のランクを上げていくと、取り扱える商品の幅が広がっていく。

食料品から日用品へ

最初に解放されるのは基本的な食料品が中心だ。パン、牛乳、缶詰、冷凍食品といった、スーパーの定番商品から始まる。これらは客の需要が高く、回転率が良いので序盤の安定した売り上げを支えてくれる。

ランクが上がってくると、日用品カテゴリが解放される。洗剤、シャンプー、ティッシュペーパーといった、単価は食料品より高めだが需要が読みにくい商品群だ。「日用品って思ったより売れないな」とか「週末になると洗剤の消費が増える」といった発見が出てきて、在庫管理の面白さが増してくる。

酒類・薬品などの高単価カテゴリ

さらにランクが上がると、酒類や薬品などの高単価カテゴリが解放される。これらは単価が高い分、売れたときの利益も大きい。ただし需要の変動も大きく、入れすぎると在庫を抱えることになる。

「今週は酒類を多めに仕入れよう」「いや薬品を増やした方が利益率がいいんじゃないか」という議論が生まれるのが、このフェーズの楽しさだ。単純に棚を並べるだけじゃなく、「何を売るか」という判断が経営の質を左右するようになってくる。

季節やイベントとの連動

ゲーム内では特定のタイミングで需要が変化する要素もある。セール期間中は客の購買意欲が上がり、店が混雑しやすくなる。この時間帯にいかに在庫を切らさず、レジを滞らせずに対応できるかが試される。フレンドと「今日はセール日だから全員レジに集中しよう」という作戦会議が生まれる瞬間が面白い。


スーパー経営の「リアルな感触」がなぜ楽しいのか

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット7

Supermarket Togetherをプレイして気づくのは、ゲームが意外なほど「現実のスーパーの仕事」を丁寧に再現していることだ。

バーコードスキャンと支払い処理の手触り

レジ作業で客の商品をスキャンするとき、一品ごとにビープ音が鳴って金額が積み上がっていく。最後に合計金額を確認して、客から支払いを受け取る。現実のスーパーのレジとほぼ同じ流れだ。

この手触りが思いのほか楽しい。素早くスキャンを終わらせて行列を解消すると、なんとも言えない達成感がある。「俺のレジ打ち、めちゃくちゃ速くなってきた」という謎の自己成長感が出てくる。

現実のスーパーでバイトをしたことがある人は特にわかると思うのだが、レジ打ちには「流れ」がある。スキャン→会計→次の客→スキャン→会計——このリズムに乗れているときの感覚がゲーム内でも再現されている。

品出しの「埋まっていく感覚」

棚の補充作業も、地味だけど楽しい。バックヤードから商品を取り出して、アサインされた棚まで運んで、商品を並べていく。スカスカだった棚が商品で埋まっていくと、視覚的な達成感がある。

現実のスーパーで品出しをやっている店員さんが、どういうやりがいを感じているのかが少しわかる気がする。「整然と並んだ棚」という状態を作ることへの満足感は、ゲームの中でも確かに存在する。

在庫管理の判断が面白い

「何をどれくらい仕入れるか」という判断が、ゲームの経営部分の核心だ。現実のスーパーのバイヤーも同じような判断を毎日やっているはずで、それを疑似体験できる。

「先週、この商品がよく売れたから今週は多めに仕入れよう」という判断が正解のこともあれば、「先週がたまたまよかっただけ」で在庫を抱えてしまうこともある。需要予測という経営の基本的な難しさが、ゲームの中で適度にリアルに体験できる。

マルチプレイで「仕入れ担当」が特定のプレイヤーに固定されてくると、そのプレイヤーが「先週はパンが飛ぶように売れたから今週は3倍発注した」などと言い出す。他のプレイヤーたちがそれを信頼して任せる——この関係性が、チームとしての連帯感を生む。


初心者が陥りやすい失敗パターンと対策

Supermarket Togetherを始めたばかりの人がよくハマる失敗パターンをまとめておく。これを読んでから始めれば、最初のつまずきを少しは減らせるはずだ。

開店初日に仕入れすぎる

最初によくあるのが「張り切って大量に仕入れすぎる」ミスだ。序盤はお金が少ないのに、全部の商品を仕入れようとして資金が底をつく。まずは数種類の商品に絞って、売れ行きを見ながら徐々に広げていくのが正解だ。

「とりあえず食料品をひと通り揃えよう」という発想で始めると、バックヤードに段ボールが山積みになって、全員で荷解き作業に追われる。その間にレジが無人になる——という最初の洗礼を受けることになる。

棚の補充タイミングを見逃す

棚の在庫が切れると、客がその商品を求めて店内を彷徨い、見つからないと帰ってしまう。棚が空になる前に補充するのが理想だが、最初は補充のタイミングを読むのが難しい。

対策としては「補充担当を明確に決める」ことだ。全員が他の作業をやっていると補充が後回しになりがちなので、誰かが「棚の監視役」を担うと安定しやすい。棚のどこが空いているかを把握するだけの専任が、実は店の安定に大きく貢献する。

レジを無人にする

一番多いミスが「全員がレジから離れる」状態だ。荷物の受け取り、棚の補充、万引き対応——これらに全員が引っ張られると、いつの間にかレジが誰もいない状態になる。

慣れてくると「今のレジ状況どう?」「3人待ってるからレジ戻って」という声かけが自然にできるようになる。最初は混乱するが、2〜3回のプレイで「レジを絶対に無人にしない」という意識が全員に育ってくる。

スタッフを雇いすぎて赤字になる

NPCスタッフは毎日給料がかかる。売り上げが伸びていない段階でスタッフを大量に雇うと、固定費が重くなって赤字になりやすい。スタッフは売り上げが安定してから徐々に増やすのが安全だ。

マルチプレイで人数が多い場合は特に、「スタッフより人間が動いた方が安い」という状況がしばらく続く。プレイヤー自身が積極的に動ける間は、スタッフへの依存を最小限にするのが経営の効率を上げる。

万引き犯を意識しすぎる

初めて万引き犯に遭遇すると、全員がそっちに注目してしまう。万引き犯の対応は大事だが、それに全員のリソースを使うと他の業務が止まる。「誰かひとりが対応して、残りは通常業務を続ける」という切り分けが重要だ。

万引きによる損失は確かにあるが、レジに行列ができて客が帰る方が損失として大きいケースも多い。優先順位の判断力が、プレイを重ねるほど上がっていく。


マルチプレイをより楽しむためのヒント

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット8

Supermarket Togetherで友達と遊ぶときに、体験の質を上げるためのヒントをまとめておく。

最初に役割を大まかに決めておく

いきなり開店すると誰が何をすればいいか分からなくなりがちだ。開始前に「誰がレジ、誰が補充、誰が仕入れ管理」という基本的な役割分担を話し合っておくと、最初の混乱が減る。

もちろんゲームが進むにつれて状況は変わる。「今は空いてるからレジ担当も補充手伝う」「セール時間は全員レジ優先」という柔軟な対応も必要だ。でも最初のベースラインがあると動きやすい。

ボイスチャットを使う

テキストチャットでも遊べるが、ボイスチャットを使うと体験が格段に上がる。「今、万引き犯が野菜コーナーにいる!」「了解、向かう!」という即時のコミュニケーションが、ゲームの臨場感を何倍にも高める。

テキストだと打つ間に状況が変わってしまうため、リアルタイムの連携が難しい。Discordなどを使った音声通話が前提のゲームだと理解して遊ぶのがいい。

定期的に店の状況を全体で確認する

それぞれが自分のポジションに集中していると、店全体の状況が把握できなくなる。少し余裕ができたタイミングで「今日の売り上げどう?」「どの棚が空になりやすい?」と全体確認をする習慣をつけると、チームとしての判断精度が上がる。

在庫を管理している端末を定期的に見るプレイヤーを決めておくと、「もうすぐ牛乳が切れそう」「パスタが全然売れてない」という情報をチームに共有できる。

混乱を楽しむ心構え

どれだけ準備しても混乱は起きる。それは仕方ないことだし、その混乱こそがSupermarket Togetherの楽しさの源泉でもある。「なんでこうなった?」と笑いながら振り返れるマインドセットで遊ぶと、失敗もいい思い出になる。

完璧な運営を目指して真剣になりすぎると、ゲームが窮屈になる。このゲームの適切な温度感は「それなりに真剣だけど、ミスっても笑える」くらいだ。


Supermarket Togetherが生む「語れる思い出」

このゲームの隠れた価値のひとつが、「後で語れる話題」を生む力だ。

「あのとき」の話題が尽きない

Supermarket Togetherで遊んだあと、フレンドと「あのときの万引き犯の件、ひどすぎたよな」「セール時間に全員棚の補充してたやつ、誰だったっけ」という会話が自然に生まれる。ゲーム内の体験が「共通の思い出」として残りやすい。

これはこのゲームが「ストーリーのないゲーム」であるにもかかわらず、プレイヤー同士の間に「自分たちだけのストーリー」が生まれるからだと思う。万引き犯との攻防も、棚の補充ミスも、開店初日のカオスも、それぞれが「うちのスーパーの歴史」になっていく。

次に遊ぶのが楽しみになる

「次は仕入れをもっとうまくやろう」「次は役割分担をもっとちゃんと決めよう」という改善への意欲が、プレイ後に自然に出てくる。前回の反省を活かして次のプレイに臨む——というサイクルが、継続的に遊びたくなる動機を作る。

特定のゲームで連続してセッションをこなすことで、チーム全体が「成長している感覚」を共有できる。最初はカオスだったレジ対応が、回を重ねるごとにスムーズになっていく。この成長の実感が、長く遊び続ける理由になる。

配信・実況コンテンツとしての強さ

Supermarket Togetherはゲーム実況との相性がいい。視聴者から見ても「何が起きているか」がわかりやすく、プレイヤーたちの会話がそのままコンテンツになる。万引き犯が捕まるか逃げるかのスリル、棚の補充が間に合うかの展開、混雑時のパニック——これらがすべて「見て面白い」場面を生む。

YouTube やTwitchで配信しながら遊ぶグループには特に向いていて、視聴者も「あそこの棚が空いてる!」と気づいてコメントできる参加感がある。


アップデートの歴史と今後への期待

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット9

Supermarket Togetherはアーリーアクセス開始からどのような道を歩んできたのか、アップデートの流れを見ておこう。

アーリーアクセス開始時の状態

2024年4月のアーリーアクセス開始時点では、基本的なゲームシステムが整っていた。仕入れ、棚の設置、接客、万引き対応という中核の要素は最初から動いていた。価格も手頃で、Co-opゲームとしての体験の核心はこの時点で成立していた。

ただしコンテンツ量は現在と比べると少なかった。商品カテゴリも限られており、店舗拡張の選択肢も少なかった。「面白いけど、もうちょっとコンテンツがほしい」という意見が初期のレビューには多かった。

定期的なアップデートによる拡充

開発チームはアーリーアクセス期間中を通じて、コンスタントにアップデートを出してきた。新しい商品カテゴリの追加、店舗拡張オプションの追加、スタッフ管理の改善、バグ修正——といった内容が積み重なってきた。

プレイヤーからのフィードバックをSteamのコミュニティフォーラムで受け付けていて、要望が多い改善は優先的に対応してくれる傾向がある。「この操作が不便」「こういう要素があると面白い」という声が実際に反映されてきた経緯がある。

正式リリースに向けた方向性

アーリーアクセスのロードマップとして、開発チームが公開している方向性を見ると、より多様なゲームモードや、店舗の種類の追加(スーパー以外の小売店など)が検討されているようだ。ソロプレイの体験向上も課題として認識されている模様で、今後の対応が期待される。

正式リリースのタイミングはまだ未定だが、アーリーアクセスとしての完成度は十分に高い。「今すぐ買って楽しめる状態」にあることは間違いない。


Supermarket Togetherをおすすめする最大の理由

最後に、筆者がこのゲームを人に勧めるときに必ず伝えている理由を書いておく。

「仕事」が「遊び」に変わる不思議な体験

このゲームの一番不思議なところは、「誰かの仕事をゲームにしただけ」なのに、それが純粋に楽しいことだ。

レジを打つ、棚を補充する、万引き犯を捕まえる——これは現実のスーパーで実際に働いている人たちが毎日やっていることだ。それをゲームにしただけで、なぜか楽しくなる。「仕事シミュレーター」という不思議なジャンルのゲームが一定数の支持を集め続けている理由が、Supermarket Togetherを遊ぶとよく分かる。スーパーで長年アルバイトをしていた人が「これリアルすぎる」と笑いながら遊んでいる光景は、実際によく見かける。

「自分がコントロールしている感覚」と「役割を果たした達成感」が、ゲームの中でも成立するということなのだと思う。しかも友達と一緒にやることで、それぞれの「コントロール感」が組み合わさって、ひとつの大きな達成感になる。

「一緒に」遊ぶ体験の価値

Supermarket Togetherというタイトルは正直だ。「Together(一緒に)」というキーワードがゲームのすべてを言い表している。このゲームの本質は、スーパー経営というテーマを通じて「誰かと一緒に何かを成し遂げる体験」を提供することにある。

会話しながら作業する。分担して協力する。失敗しても笑い合う。そういう時間を友達と過ごしたいなら、このゲームはその場を作ってくれる。

もしフレンドに「一緒に遊べる安いゲーム知らない?」と聞かれたら、Supermarket Togetherは間違いなく候補に入れる価値がある。

アーリーアクセスの今に期待する部分

アーリーアクセス中という状態は課題でもあるが、伸び代でもある。現状でも十分楽しめるが、今後のアップデートで新しい商品カテゴリやゲームモード、店舗の種類などが追加されれば、さらに長く楽しめるゲームになる可能性がある。

開発チームの対応の丁寧さを見ていると、プレイヤーのフィードバックを真剣に受け止めてくれている印象だ。今後どう育っていくかが楽しみなゲームのひとつだ。


Supermarket Togetherの遊び方バリエーション

Supermarket Together サンドボックス・クラフト スクリーンショット10

このゲームには「正しい遊び方」はない。どんなスタイルで楽しむかは、グループの雰囲気次第だ。いくつかある遊び方の例を紹介する。

効率重視の経営スタイル

売り上げを最大化することを目指して、データを見ながら在庫管理を最適化していく遊び方だ。「どの商品が一番利益率が高いか」「どの時間帯にどの商品が売れるか」を分析して、常に最適な在庫を維持しようとする。

このスタイルは経営ゲームが好きなプレイヤー向きだ。数字を見ながら判断する快感があって、店が効率よく回っているときの達成感が格別だ。

カオス全振りのスタイル

とにかく笑って楽しむことを優先する遊び方だ。効率はそれほど気にせず、起きるトラブルを楽しみながらその場その場で対応していく。万引き犯を追いかけることに全員が熱中して、気づいたら棚がガラガラ——というカオスを笑い飛ばしながら遊ぶ。

ゲームが不慣れなフレンドが混じっている場合は、このスタイルが一番受け入れやすい。「失敗してもいいか」という安心感があると、不慣れな人でも積極的に動ける。

ロールプレイ的なスタイル

「俺たちは本当のスーパーの従業員だ」という設定でプレイする遊び方だ。「いらっしゃいませ!」「ただいま品出し中です!」という会話が飛び交い、店員としてのロールプレイに没入していく。

大人数(6人以上)でプレイするときに生まれやすいスタイルで、余裕が出てきた分をロールプレイに使うグループが多い。客への対応を演じながら、気づいたら全員が謎のキャラクターを作り上げている——というのは、よく聞く話だ。

競争要素を取り入れたスタイル

ゲーム自体に競争要素はないが、グループで「今日の一番の貢献者を決めよう」という独自ルールを作って遊ぶこともできる。「今日一番多くの万引き犯を捕まえた人が勝ち」「一日の売り上げ目標を決めてみんなで達成を目指す」といった遊び方が自然発生することがある。

このゲームには勝敗の概念がない分、プレイヤー自身がゲームの中に目標を設定する余地が大きい。それがゲームプレイの幅を広げている。


Supermarket Togetherと「仕事シム」ジャンルの面白さ

Supermarket Togetherが属する「仕事シミュレーター」というジャンルは、ここ数年でSteamの中でひとつの確立したカテゴリになっている。

なぜ「仕事をするゲーム」が楽しいのか

現実の仕事はストレスが伴うことも多い。ミスをすると叱られるし、締め切りがあるし、人間関係の摩擦もある。でもゲームの中の「仕事」は、失敗しても本当の損失はない。プレッシャーなく仕事の「楽しい部分」だけを体験できる。

それが「仕事シム」が楽しい理由のひとつだと思う。レジを打つことが現実では単調な作業でも、ゲームの中では「仕事をこなしている充実感」だけが残る。現実の煩雑さを取り除いた「仕事の本質的な楽しさ」を体験できる装置が、仕事シミュレーターだ。

スーパーマーケットという舞台の親しみやすさ

仕事シムの中でもスーパーという舞台は特に親しみやすい。農場、工場、宇宙基地——いろんな設定の仕事シムがあるが、スーパーマーケットは誰もが毎週のように訪れる場所だ。「あの棚の商品はこうやって補充されていたのか」「レジの人ってこういう流れで仕事してるんだな」という発見が、プレイ体験をより意味深いものにする。

知らない世界を体験するゲームも楽しいが、知っている世界の「裏側」を体験するゲームはまた別の面白さがある。Supermarket Togetherはその「裏側体験」の楽しさを、Co-opというスタイルで提供している。

Co-op形式との親和性

仕事シムがCo-opと組み合わさったとき、体験が大きく豊かになる。一人で黙々とこなす仕事も楽しいが、誰かと分担して協力する仕事はまた違う喜びがある。「あなたはここを担当して、私はここを担当する」という分担の達成感は、Co-opゲームだからこそ得られるものだ。

Supermarket Togetherはこの「Co-op仕事シム」というジャンルの先駆けのひとつとして、今後も同ジャンルの新作が増えていく流れの中で、先行事例として評価され続けると思う。


まとめ ― Supermarket Togetherはどんな人に向くか

Supermarket Togetherを一言で言い表すなら「友達と遊ぶ専用の、手頃で楽しいCo-op経営ゲーム」だ。

フレンドと声を出しながら遊べる環境があるなら、このゲームの本来の楽しさを体験できる。役割分担が自然に生まれ、ミスが笑いに変わり、万引き犯との攻防戦が毎回新鮮なエピソードを生む。「一緒に作り上げる」という感覚が、他のジャンルのゲームとは違う種類の楽しさを提供してくれる。

一方で、ソロプレイや深い戦略性を求めている人には物足りない部分がある。アーリーアクセス特有の荒削りな部分も残っている。「完成品を求める」「ひとりでじっくり遊びたい」という人は、今すぐ飛び込むよりも正式リリースを待つか、他のゲームを選ぶ方がいいかもしれない。

「今週末、フレンドと集まって一緒に何か遊ぶゲームを探している」——その状況に置かれているなら、Supermarket Togetherは答えになれるゲームだ。約1,300円という価格は、その体験への入場料として決して高くない。

スーパーのレジを打ちながら「なんでこんなに楽しいんだろう」と思う体験を、ぜひフレンドと一緒にやってみてほしい。

開店初日から万引き犯に翻弄されて、棚の補充が間に合わなくて、全員でレジに群がって——そのカオスの中に、確かな「一緒にやった感」がある。それがSupermarket Togetherを遊ぶ一番の理由だ。フレンドが集まる週末の夜、選択肢のひとつとして頭に入れておいてほしい。

Supermarket Together

DeadDevsTellNoLies
リリース日 2024年8月9日
サービス中
価格基本無料
開発DeadDevsTellNoLies
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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