Age of Empires IV: Anniversary Edition — 歴史と戦略が交差するRTSの最高傑作
初めてAoE4のキャンペーンを起動したとき、ゲームが始まる前に本格的なドキュメンタリー映像が流れてきた。実際のバイユーの刺繍や中世の城塞の映像を使って、ノルマン人の征服がどのように行われたかを解説する3分間の映像だ。「これはゲームなのか、NHKの歴史番組なのか」と思いながら見ていたら、その映像が終わってやっとミッションが始まる。プレイする前からすでに頭の中に世界観が構築されている。こんなアプローチのRTSはかつてなかった。
Age of Empires IVは2021年10月にRelic Entertainmentが開発し、World’s EdgeとMicrosoftがリリースしたRTSだ。シリーズのナンバリング新作としては、2005年の「Age of Empires III」から16年ぶり。その長い空白期間に積み上がった期待と不安を背負って登場した本作は、2025年現在もアップデートが続く現役タイトルとして多くのプレイヤーを集めている。
Steamの全体レビューは「非常に好評」で、91,000件を超えるレビューのうち86%以上が好評という数字を維持し続けている。リリースから4年近く経った2025年においても、毎月何百人もの新規レビューが投稿されている。これはゲームとして相当な実績だ。
「Age of Empires IV: Anniversary Edition」公式トレーラー
この記事はこんな人に読んでほしい


- AoEシリーズを昔プレイしていて、最新作が気になっている人
- RTSというジャンルに入門したいけど何から始めればいいか迷っている人
- シングルプレイのキャンペーンでじっくり歴史を楽しみたい人
- マルチプレイのランク対戦でしっかり実力を試したい人
- 歴史好きで、ゲームで中世の戦術を体感してみたい人
- AoE2 DEとAoE4どちらを選ぶか迷っている人
Age of Empires IVとは何か
一言で言うなら「中世RTSの教科書」だ。資源を採取して建物を建て、軍隊を育成して相手の拠点を落とす。このRTSの基本をここまで丁寧に、かつ奥深く実装したゲームは少ない。
プレイヤーは中世の文明を率いて、町の人(ビレジャー)を操作しながら食料・木材・金・石という4種類の資源を集める。集めた資源で建物を建て、時代を進化させながら、最終的には軍事力で相手を倒す。「暗黒時代」「封建時代」「城塞時代」「帝国時代」という4つの時代区分は、シリーズファンにはおなじみのシステムだ。
ただしAoE4では、ただ資源を集めて攻撃するだけでは勝てない。資源の優先順位、時代進化のタイミング、どの建物をどこに建てるか、という「ビルドオーダー」と呼ばれる戦術の最適化が勝敗を大きく左右する。上手い相手と対戦すると、資源採取効率の差が10分後の軍事力の差として目に見えてわかる。そのシビアさが、上達するほど面白くなる理由の一つだ。
また、AoE4が過去作と異なる点として「ランドマーク」システムがある。時代を上げる際に、2つある「歴史的建造物」のどちらかを建設することで次の時代へ進む。ランドマークはどちらを選ぶかによって、その後の戦術の方向性が変わる設計になっていて、文明ごとに4時代で合計8択の分岐が用意されている。「このゲーム内で重要な歴史的建造物を自分の手で建てている」というロールプレイ感が、単純な時代進化ボタンよりも没入感を高めてくれる。
Anniversary Editionに含まれるもの
Steam上で販売されている「Age of Empires IV: Anniversary Edition」は、基本ゲームに加えて「サウンドトラック」「デジタルアートブック」「コンテンツクリエイターパック」が同梱されたバンドル版だ。価格はセール時に大幅に割引されることが多く、最大60%オフになることもある。
2025年時点でゲーム本体に含まれる文明は、基本の8文明に加えて、無料アップデートで追加されたオスマン帝国とマリ帝国(2022年)の2文明を含む10文明が標準で遊べる。さらに有料DLC「The Sultans Ascend」(2023年)の6文明、2025年の「Knights of Cross and Rose」の2文明、「Dynasties of the East」の4文明を加えると、DLC込みで22文明以上がプレイ可能だ。
これだけの文明数でありながら、それぞれのプレイスタイルが本当に異なる。「全部同じゲームを文明の絵柄だけ変えた水増し」ではなく、文明ごとに根本的な戦略が変わる。この「文明の個性」こそが、AoE4の長期人気を支える柱だ。
ゲームの主なモード構成


キャンペーンモード:歴史を追体験する旅
4つの歴史キャンペーンが収録されている。ウィリアム征服王のノルマン人キャンペーン、百年戦争、モンゴル帝国の拡張、モスクワ大公国の台頭、という中世史の主要な出来事を題材にしている。それぞれのキャンペーンは独立したストーリーを持ち、実写映像のドキュメンタリーが各ミッションの前後に挟まれる。
このドキュメンタリー部分が本当によく作られている。ゲームの開発チームはロンドンのLion Television社と組んで、実際の歴史遺跡でロケを行い、専門家のインタビューを収録した。「石弓の射程はどれくらいか」「モンゴル騎馬部隊の機動性はどの程度だったか」という具体的なトピックを、当時の武器を実際に使用しながら解説する映像は合計1時間以上になる。単なるゲームの説明映像ではなく、歴史教育コンテンツとして見ても十分に価値がある。
Relic Entertainmentの元ナラティブディレクター、ボニー・ジーン・マー氏が「ドキュメンタリー映像を使ってゲームのナラティブを届ける」というアイデアを提案した経緯が、開発者インタビューで語られている。「Top Gearが車に興味のない視聴者を引き込むように、歴史に興味のない人でも夢中にさせられるものを作りたかった」というコンセプトだ。結果として生まれた映像群は、ゲームクリアの達成感に歴史的な文脈の厚みを加えてくれる。
難易度設定は「ストーリー」「イージー」「ミディアム」「ハード」「エクストリーム」の5段階。ストーリーモードは正真正銘のお散歩難易度で、RTS初心者でもキャンペーンの世界観を楽しめるように設計されている。逆にハード以上は、中世の戦術を本気で考えないと詰まる場面も出てくる。
キャンペーンの各ミッションは15分〜60分程度の長さで設計されており、プレイを区切りやすい。仕事の合間に1ミッションだけ、という遊び方ができる点も、社会人プレイヤーには嬉しい配慮だ。
スカーミッシュ・AIモード
マルチプレイに挑む前の練習場として、AIを相手に自由対戦できるモード。AIの難易度は5段階で設定でき、上位難易度のAIはかなり手強い。「孫子の兵法」と名付けられたチュートリアルシナリオも用意されており、各文明の特性を学びながら操作を習得できる。
AI戦の活用法として特に有効なのが「ビルドオーダーの練習」だ。「封建時代に8分台で進化する」「騎兵を序盤から量産する」といった特定の動きを実戦前に体に染み込ませる練習台として、難易度「ハード」のAIがちょうどよい。完璧なビルドオーダーを実行しないと負けてしまうが、丁寧に動けば勝てる、という絶妙な難易度だ。
一人でプレイするときはAI戦でも十分に楽しめる。AIは時代が上がるにつれて戦術の複雑さが増し、「エクストリーム」難易度のAIはビルドオーダーを最適化したうえで軍隊を大量に送り込んでくる。RTSの経験がある人でも油断すると負ける。
マルチプレイ:対人戦の醍醐味
最大8人(4v4など)でのオンライン対戦が可能。クイックマッチとランクマッチに分かれており、ランクマッチではブロンズからコンカラーまでランク帯がある。Steamの同時接続プレイヤー数は落ち着いた時期でも数千人規模を維持しており、マッチングに時間がかかることはほぼない。
マルチプレイの対人戦で感じる緊張感は、AIとの対戦とは別物だ。相手も同じように資源を集め、軍備を整えている状況で、「5分後に攻撃が来るか来ないか」を読みながらプレイする。偵察(スカウト)で相手の動きを探り、自分も相手に情報を与えないよう行動する。この「情報戦」の要素がAoE4の対人戦に深みを加えている。
協力プレイ(Coop)も充実しており、友人と組んでAI相手に対戦する形式が気軽に楽しめる。RTSが苦手でも友人のサポートを受けながらプレイできるため、入門としてCoopから始めるプレイヤーも多い。Steam上の日本語レビューでも「友人とCoop戦をしているが、難易度の幅が広くてどんなレベルの人とでも楽しめる」という声が複数ある。

ヒストリカルバトルとThe Crucible(DLCコンテンツ)
2025年追加のDLCコンテンツとして、シングルプレイに2つの新しいモードが加わった。
「ヒストリカルバトル」(Knights of Cross and Rose収録)は、実際の歴史上の戦いを再現したシナリオを攻略するモードだ。十字軍や百年戦争の主要な戦闘を題材にしており、特定の軍構成で特定の目標を達成するパズル的なやり込み要素がある。キャンペーンとは異なり、ビルドオーダーから組み立てる部分はなく、特定の場面でいかに最適な戦術を実行できるかが問われる。
「The Crucible」(Dynasties of the East収録)はローグライト要素を取り入れた新モードで、毎回ランダムに変化する条件の中でチャレンジを繰り返す設計になっている。Steamのレビューはやや賛否が分かれており(63%好評)、期待していたものとのギャップを感じたプレイヤーも一定数いるようだ。ただし「新しいシングルプレイの遊び方を模索している」という姿勢は評価できる。
Modsとカスタムコンテンツ
ゲーム内にModブラウザが内蔵されており、コミュニティ製のマップや独自ルールのシナリオを簡単に導入できる。Steamのワークショップとも連携しており、2025年時点でかなりの数のModが公開されている。公式が提供するMod作成ツールも用意されているため、本格的なカスタムコンテンツを作って公開しているユーザーも少なくない。
特に人気のあるModは、マップの自由配置を変えたカスタムシナリオや、特定の文明だけを使用するチャレンジマップなどだ。標準のゲームプレイに飽きてきた人でも、Modを通じて新鮮な体験が得られる環境が整っている。
全文明の個性という、このゲームの核心
AoE4の最大の魅力は、文明ごとのプレイスタイルが本当に異なる点だ。「文明を上から評価する」つもりはないが、各文明の特徴を知らずに対戦すると、まったく違う戦い方を要求されて面食らうことになる。ここでは主要文明の個性と魅力を整理する。
イングランド:守りの名手、弓矢の達人
イングランドは農場経済と弓矢による遠距離攻撃が得意な文明だ。固有ユニットのロングボウマンは、射程が長く、封建時代から非常に強力な遠距離ユニットとして機能する。城壁や防衛施設の近くでは攻撃速度が上昇する「城塞網」という固有技術もあり、守りを固めながら時代を上げる「タートル」戦術に最も向いている文明だ。
農場の効率向上、ロングボウによる引き撃ち、城壁沿いの徹底防衛、という流れが基本戦術になる。攻め気が強い相手に対して「城壁の内側に陣取って矢を降らせる」という戦い方が機能したときの快感は格別だ。初心者にも扱いやすく、最初に選ぶ文明として人気が高い。
フランス:騎馬で荒らし回る攻撃型
フランスは経済効率が高く、騎馬ユニットが強い文明。封建時代から生産できる「近衛騎士」という固有ユニットが序盤から脅威で、農民を2回の攻撃で倒せるほどの攻撃力を持つ。この騎兵で相手の農民を荒らし回り、経済を崩してから時代を上げる「ハラス」戦術が基本だ。
また、フランスは交易による金収入が安定しているため後半も息切れしにくい。騎馬ユニット特有の自動回復機能もあり、多少消耗しても引かずに戦い続けられる。「攻め気でいきたい、相手を揺さぶり続けたい」という人向けの文明だ。
中国:王朝システムで多彩な戦略
中国は「王朝」システムが独特で、時代を進めるたびに追加の建物やユニットが解放される。「官庁」「銀行」「火薬技術」など、時代ごとに選択できる専用建物が増えていき、プレイごとに異なる発展経路を選べる。
固有ユニット「ネスト・オブ・ビーズ」は複数のロケット矢を一斉発射する火薬兵器で、固まった歩兵部隊に対して一発で壊滅的なダメージを与える。「諸葛弩(ジューグーナー)」という連射弓ユニットも独特の火力を誇る。全体として操作量は多めだが、理解したときの奥深さは他の文明を凌ぐ。
モンゴル:移動できる建物、遊牧民の軍団
全文明の中で最も特異なプレイスタイルを持つ。建物を移動できるという唯一の特性があり、拠点の位置を状況に応じて変えながら戦う遊牧民的な戦術が特徴だ。騎馬部隊による機動力と嫌がらせが主な武器で、相手の経済を崩すことに長けている。
暗黒時代から偵察と嫌がらせを始め、相手の金鉱や農場を斥候のたいまつ攻撃で破壊するムーブが強力だ。固定拠点を守るような戦い方は基本的に向いておらず、常に動き続けることが求められる。「攻撃こそ最大の防御」を体現するハイリスク・ハイリターンな文明だ。AoEシリーズの中でもモンゴルは独自の地位を持つ文明で、慣れると爽快感が高い。
神聖ローマ帝国:信仰と重歩兵の組み合わせ
歩兵と宗教ユニットの組み合わせが強みで、プレラートという牧師ユニットが町の人の作業効率を上げる特殊能力を持つ。プレラートを農場や採掘場の近くに配置することで、経済効率が底上げされる独特の仕組みだ。
固有ユニット「ランドスクネヒト」は重装備の傭兵歩兵で、周囲の複数のユニットに同時ダメージを与える大剣を振り回す。コスト高だが、一撃の重さが際立つ。全体として「守りながらじっくり技術を上げ、強力な重歩兵で一気に押す」という戦術が骨格になる。
デリー・スルタン国:研究無料の超遅延型
全技術研究が無料という破格の特性を持つ。ただし研究時間が通常の文明より長く(最初は2〜3倍かかる)、宗教建物「マドラサ」の数を増やすことで研究速度を短縮できる。
固有ユニットのウォー・エレファントは、その名の通り象を戦争に用いるユニットで、驚異的な体力と攻撃力を誇る。騎馬対策にも強い。ただし非常に高コストで動きが遅いため、撃たれ弱い相手には圧倒的だが、機動力のある相手には翻弄される面もある。「序盤を生き延びれば後半は強くなる」という展開が多い文明だ。
アッバース朝:柔軟な発展経路
「知恵の館」という中核建物を中心に、4つの学派(農業、通商、軍事、文化)のいずれかを選んで特化した発展ができる文明。選んだ学派によって技術の解放順や経済の方針が変わるため、対戦相手の文明に応じて戦略を変えやすい。
固有ユニットのラクダ系部隊は、騎馬ユニットに対して特攻ダメージを与える。フランスやルーシのような騎馬主体の文明に対しては特に有効で、「騎馬文明のカウンター」という立ち位置だ。じっくり技術を上げて長期戦を得意とする。
ルーシ:狩りと略奪で経済を回す
ハンティングと略奪による独自の経済システムが特徴。農民が狩猟をするたびに金を得られる「バウンティ」システムがあり、序中盤の経済の伸びが他の文明より速い。固有ユニット「ストレルトーツィ」は射程が長く、集団での運用が強力な遠距離歩兵だ。
もう一つの固有ユニット「修道院騎士」は宗教的な効果と戦闘能力を兼ね備えており、長期戦での持続力を高めてくれる。経済の立ち上がりの速さを活かして序盤から積極的に動く戦術が得意だ。
オスマン帝国(無料追加):自動生産の軍隊
2022年の無料アップデートで追加された文明。軍事建物が自動的にユニットを生産し続けるという独特のシステムを持つ。他の文明と違い、軍事ユニットの生産は金を使わない(一部を除く)。そのため、操作量が少なくても軍備が整う。
固有ユニット「グレート・ボンバード」は巨大な大砲で、建物や密集した部隊に対して壊滅的なダメージを与える。城壁を破砕する能力が高く、篭城した相手への攻め手になる。また「メフテル」という軍楽隊ユニットが周囲の軍隊にバフをかける独特の仕組みもある。
マリ帝国(無料追加):金経済とステルス戦術
金経済と牛群の管理が独特で、牛を育てて売却することで食料・金を得るシステムがある。固有ユニット「ムソファディ」はステルス能力を持ち、奇襲戦術で機能する。建物に火をつけて撤退し、次の奇襲に備えるゲリラ的な戦い方が基本だ。
また「コールナット採掘」という独自の金収集システムもあり、通常の金鉱が枯渇した後も経済を維持しやすい。長期戦になるほど有利になる傾向がある文明だ。
ビルドオーダーとゲームの仕組みを理解する


RTSとしてのAoE4を楽しむためには、ゲームの基本的な流れを理解しておく必要がある。「農民を増やす」「資源を集める」「時代を上げる」という大まかな流れは直感的だが、勝敗を分けるのはその具体的な「順序」だ。
試合の基本的な流れ
AoE4の対戦は、大まかに「内政フェーズ」「移行フェーズ」「戦闘フェーズ」に分かれている。ゲーム開始直後の暗黒時代は純粋な内政フェーズで、町の人を量産しながら資源を集め、時代進化のためのランドマーク建設を急ぐ。
封建時代(2時代目)に進化したら、軍隊を作るか、さらに内政を伸ばして城塞時代(3時代目)を目指すか、の判断が求められる。ここが対戦の分岐点で、「早い攻撃(フュードル・ラッシュ)」「安全な3時代進化」「経済特化の内政ビルド」など、大まかな戦略の方向性が決まる。
理想的なゲームの流れでは、城塞時代が「最初の本格的な戦闘フェーズ」になることが多い。城塞時代のユニットは封建時代より格段に強力で、投石機や大砲などの攻城兵器も使えるようになる。この時代から本格的な戦闘が始まり、相手の内政を崩すか守り切るかの本番が来る。
ビルドオーダーとは何か
ビルドオーダーとは、ゲーム開始からある時点(多くは封建時代進化まで)の農民の動かし方と建物建設の順序を最適化したものだ。「最初の農民7人は羊の餌付けに使い、8人目は木材に送る、9人目に兵舎を建て…」という具体的な手順がある。
これを事前に覚えておくことで、ゲーム中に「どこに農民を送るか」という判断コストが大幅に下がる。序盤の動きが自動化されることで、偵察や戦闘への注意を向ける余裕が生まれる。上位プレイヤーとの差の多くは、この「序盤の最適化の精度」から来ている。
ビルドオーダーは文明ごとに異なり、状況によって複数の選択肢がある。すべてを覚える必要はなく、まず好きな文明の「標準的なビルドオーダー1種類」をマスターすることが上達への近道だ。「AoE4情報局」や「AoE4攻略Wiki」などのコミュニティサイトには、各文明のビルドオーダーが丁寧に解説されている。
カウンター関係の仕組み
AoE4のユニットには明確なカウンター関係がある。「歩兵は騎馬に弱く、槍兵は騎馬に強く、弓兵は歩兵に強い」という基本のじゃんけんがあり、これに加えて各文明の固有ユニットの特性が絡んでくる。
戦場で「自分のユニットが不利なカウンター関係にある」と気づいたときに、撤退して別のユニットに切り替えられるかどうかが中級者と上級者の差になってくる。AoE4はカウンター関係が比較的明確で、ゲーム内のユニット情報画面でも「何に強く何に弱いか」が表示されるため、初心者でも学びやすい設計になっている。
資源管理の優先順位
食料は農民の生産に必要で、すべての生産活動の基盤になる。木材は建物建設と一部ユニット生産に必要で、序盤の建物ラッシュには大量に消費する。金は上位時代のユニット生産や技術研究に必要で、後半になるほど重要度が増す。石は城壁や城、石の建物建設に使う。
対戦の序盤は「食料と木材」で農民と建物を増やし、中盤から「金」を増産する体制に移行する流れが基本だ。金鉱が枯渇した場合のバックアップとして、交易路による金収入を確立しておくと長期戦での経済が安定する。
なぜ2025年になっても人気が続くのか
Steam全体のレビューは「非常に好評」で、86%以上の好評率を長期にわたって維持している。91,000件を超えるレビューの数字はゲームとして相当な実績だ。この人気がリリースから4年近く続いている理由を考えると、いくつかの要因が浮かぶ。
継続的なアップデート体制
World’s EdgeとRelic Entertainmentは、リリース後も定期的なバランスパッチとコンテンツ更新を続けている。2022年には無料で2文明を追加、2023年にはThe Sultans Ascend、2025年にはKnights of Cross and RoseとDynasties of the Eastという新DLCが発売された。PlayStation 5版も2025年にリリースされており、プラットフォームを超えたコミュニティの拡大が図られている。
有料DLCを必要とするコンテンツもあるが、基本ゲームだけでも10文明(無料追加2文明を含めば12文明)あり、何百時間でも遊べるボリュームがある。コアシステムのバランスパッチは無料で配布されており、対戦環境が定期的に更新されている点も長期人気の要因だ。
RTSとして真剣に作られている
2021年当時、RTSというジャンル自体が市場的に縮小傾向にあった。StarCraft IIのプロシーンが落ち着き、AOE2が根強い人気を持ちながらも新規参入が少ない状況だった。そこにAoE4が16年ぶりのナンバリング新作として登場した意義は大きい。
Relic Entertainmentはこれまで「Company of Heroes」「Dawn of War」などのRTSを手掛けており、RTSの設計を熟知している。AoE4はその経験を活かして、現代の標準的なゲームデザインのベストプラクティスを丁寧に取り込んでいる。チュートリアルの充実、カウンター関係の可視化、カメラ操作の改善など、RTSの「入りにくさ」を減らす工夫が随所にある。
特に評価されているのが、上述のドキュメンタリー映像だ。世界中の歴史遺跡でロケを行い、専門家のインタビューを組み合わせた映像コンテンツを作るために相当な制作費を投じている。これは通常のゲーム開発の発想ではなく、「ゲームを通じて歴史を伝えたい」という開発者の意志の表れだ。
ランク対戦システムの成熟
マルチプレイのランクシステムは、ブロンズからコンカラーまでの段階的なランク帯があり、同じレベルの相手とマッチングされる仕組みが機能している。日本語レビューでも「ビルドオーダーを考えながら1v1をするのが楽しい」という声が多く、実力を競いたいプレイヤーにとっての受け皿になっている。
RTSのマルチプレイは「APM(1分あたりの操作数)が高い上位勢が圧倒的に有利」というイメージがある。AoE4はこの問題を、上位文明に行くほど要求される判断の質が高くなる設計で緩和している。操作速度だけではなく、資源配分や攻め時の判断などの「戦略的判断力」でも差がつく構造だ。
また、ランクシーズン制を採用しており、シーズンごとにリセットや報酬が設定されている。「今シーズンはゴールドまで上がる」という具体的な目標設定ができるため、モチベーションを維持しやすい。
将棋に例えられるゲーム性の深み
日本のプレイヤーの間では「将棋に近いゲームだ」という感想が多い。将棋と同様に、AoE4にも「定跡(ビルドオーダー)」があり、序盤の動きを最適化することが基本だ。しかし将棋と違うのは、AoE4はリアルタイムで動き続けているため、「考える時間がない中での判断」が常に求められる点だ。
「一度買えば一生遊べる将棋のようなゲーム」という表現は、AoE4の本質をよく捉えている。基本的なシステムを学ぶのに時間はかかるが、一度理解すると対人戦でのやり取りが将棋や囲碁のように深くなる。100時間遊んでも「まだ学べることがある」という発見が続く。

ユーザーの声から見えるリアルな評価


Steam、4Gamer、各種レビューサイトから集めたユーザーの声を整理すると、ゲームのリアルな姿が見えてくる。ポジティブな声も、ネガティブな声も、実際のプレイから出てきたものだ。
熱量の高いポジティブな声
「ビルドオーダーを考えながらプレイするのが面白い。1v1は毎試合緊張感があって、勝つとすごく達成感がある。ただフランスとルーシが強すぎる時期があって、そこは正直しんどかった」
引用元:Steamレビュー(日本語)
「友人とCoop戦をしているが、難易度の幅が広くてどんなレベルの人とでも楽しめる。MODも充実していてコンテンツが尽きない。一度買えば本当に長く遊べるゲームだと思う」
引用元:Steamレビュー(日本語)
「AoE2の正統進化版という感じ。民兵が建物を壊せたり、城壁の上にユニットを配置できたりと細かい改善が多い。グラフィックも綺麗になって、長時間プレイしても目が疲れにくい」
引用元:Steamレビュー(日本語)
「Honestly one of the best games I’ve played recently. It’s super balanced — almost every civ is viable, they all look unique and are good fun. Personally it’s my favorite Age game in the series」(最近プレイした中で一番良いゲームの一つ。バランスが優れていて、どの文明も個性があって楽しい。シリーズの中で一番好きなAgeゲームだ)
引用元:Steamレビュー(英語)
「As someone who took a long break from this franchise I was surprised how fun 4 is, looks and plays good. It has a lot of quality of life improvements over previous games in the series」(しばらくシリーズから離れていたが、4がこんなに面白いとは驚いた。見た目も操作感も良く、過去作よりも快適さが大幅に向上している)
引用元:Steamレビュー(英語)
正直なネガティブな声
「UI周りやショートカットキーがAoE2 DEと比べて削減されていて、慣れているプレイヤーほど不満を感じる。AoE2 DEでできていたことがAoE4でできなくなっているものが多すぎる」
引用元:Steamレビュー(日本語)
「It is wild that a game made in 2006 looks better to me than a game made in 2021… I got Age of Empires 4 on sale and can honestly say I wasn’t missing out on much. Very underwhelming to be honest」(2006年のゲームの方が見栄えが良い。セールで買ったが正直期待外れだった)
引用元:Steamレビュー(英語)
「The game seems pretty fun, but it’s extremely unstable. Three times I tried to play the tutorial mission, each time the game hard crashed within 5-10 minutes」(ゲーム自体は面白そうだが、動作が不安定。チュートリアルで3回連続クラッシュした)
引用元:Steamレビュー(英語)、初期リリース当時のもの
ユーザーの声から読み取れること
ネガティブな声の多くは、AoE2 DEと比較したときの不満や、初期バージョンの操作性の問題を指摘するものだ。特にショートカットキーの削減については、2021年リリース時から継続して指摘されている課題で、その後のアップデートで一部改善されているが、完全に解消されたわけではない。
グラフィックへの批判も一定数ある。RTSは俯瞰視点で見るため、ズームインすると個々のユニットのモデリングが見えるが、ズームアウトした状態では「豆粒」に見えることが多い。これはRTSというジャンル全体の課題でもあり、AoE4特有の問題ではないが、批判が出るのも事実だ。
一方でクラッシュや技術的な問題は、2025年現在はかなり解消されている。リリース初期のバグ報告は多かったが、継続的なパッチ適用で安定性は大幅に向上した。今から新規で買うなら、初期リリース時の問題のほとんどは既に修正済みと考えていい。

2025年最新情報:この1年間のアップデート
2025年は、AoE4にとって活発なアップデートの年となった。新しいDLCの発売だけでなく、PlayStation 5への展開もあり、ゲームのコミュニティ規模が拡大した。
Knights of Cross and Rose(2025年4月リリース)
このDLCではテンプル騎士団とランカスター家という2つのバリアント文明が追加された。バリアント文明とは、既存文明(それぞれフランスとイングランド)をベースにしつつ、独自のユニットや特性を持つ文明のことだ。テンプル騎士団は宗教的な側面と強力な重騎兵を組み合わせた文明で、信仰心による強化効果が特徴的だ。ランカスター家はイングランドのロングボウ戦術を引き継ぎながら、百年戦争時代の独自要素が加わっている。
新モード「ヒストリカルバトル」には十字軍や百年戦争を題材にしたシナリオが4つ収録されており、歴史的な戦闘を再現した戦術パズルとして楽しめる。キャンペーンのドキュメンタリー精神を引き継いだコンテンツで、歴史好きには特に刺さる内容だ。
Dynasties of the East(2025年11月リリース)
ゴールデン・ホード(モンゴルのバリアント)、マケドニア王朝(ビザンツのバリアント)、戦国大名(日本のバリアント)、トゥグルク朝(デリー・スルタン国のバリアント)の4文明が追加されたDLCだ。日本文明のバリアントとして戦国大名が登場しており、安土桃山時代の日本の軍事・政治システムを反映した独自要素がある。
「The Crucible」という新シングルプレイモードはローグライト要素を持ち、毎回変化するランダム条件の中でチャレンジを繰り返す設計になっている。Steamのレビューは賛否があり(63%好評)、「ローグライトとRTSの融合」に対する期待のハードルが人によって異なったようだ。新しいことに挑戦している姿勢は評価できるし、今後のアップデートでブラッシュアップが続く可能性もある。
PlayStation 5版の登場
2025年に入ってPS5版がリリースされたことで、PCゲームとして始まったAoE4がコンソールでも遊べるようになった。コントローラーに対応したUIの再設計が行われており、コンソール向けの操作感が丁寧に作られている。PCのキーボード・マウスの優位性は対人戦では依然として大きいが、シングルプレイを中心に楽しむPS5ユーザーの参入でコミュニティが広がっている。

AoE4が特に刺さるプレイヤー層


歴史好きには最高の入口
本作最大の差別化要因は、やはりドキュメンタリー映像の質の高さだ。ノルマン征服、百年戦争、モンゴル帝国の西方遠征、ロシアの統一。これだけの歴史的事件を、実際の遺跡映像と専門家インタビューで解説してくれるゲームは他にない。
ゲームのミッションをクリアするたびに、その戦いの歴史的な意義が映像で説明される。「あのミッションで自分が守った城がこの歴史上の出来事につながっていたのか」という発見が、単なるゲームクリアとは違う達成感をもたらす。歴史好きがRTSを楽しむための入口として、これほど親切なタイトルは希少だ。
また、中世の戦術について深く知りたい人にとっても面白い素材になる。石弓vs長弓の射程の違い、モンゴル騎馬部隊の分散攻撃と集結の戦術、百年戦争での火薬兵器の登場と要塞攻撃の変化——これらがゲームの仕組みとして実装されていることで、「歴史的事実が戦術設計に反映されている」という手触りが常にある。
RTSに入門したい人への正直な話
「RTSが初めて」という人にも一定おすすめできるが、正直に言うとマルチプレイの対人戦に入るまでの学習曲線は急だ。チュートリアルと孫子の兵法モードで基礎は学べるが、実際に対人戦をはじめると「ビルドオーダーを覚えていないと話にならない」段階に直面する。
ただし、これはAoE4特有の問題ではなく、RTSというジャンル全体の特性だ。AoE4はむしろ、RTSの中では「入りやすい」部類に入る。チュートリアルの充実度、AI戦の難易度設定の幅広さ、Coop対戦による協力プレイの充実など、初心者への配慮が随所に見られる。
慌ててランクマッチに飛び込まず、最低でも各文明のチュートリアルをこなし、好みの文明のビルドオーダーを一つ覚えてから対人に挑むことを強くすすめる。AI「ハード」に安定して勝てるようになってからが、対人戦のスタートラインだ。
AoE2 DEからの移行組への見解
これが一番デリケートなところだ。AoE2 DEには長年の熟成があり、完成度という意味では現在のAoE4と甲乙つけがたい。AoE4が優れているのはドキュメンタリー映像、グラフィック、文明の個性の豊かさ、マルチプレイ環境の快適さ(マッチング速度など)、継続的な新コンテンツ追加などだ。
逆にAoE2 DEが優れているのは、膨大なコンテンツ量(35文明以上)と、長年のバランス調整によって磨かれた緻密な対戦環境だ。AoE2の1v1ランク対戦は、20年以上の歴史が積み重なった競技シーンとしての成熟度がある。
両方買って遊ぶのが理想だが、どちらか一方を選ぶなら、「歴史とシングルプレイを重視するならAoE4、マルチの競技性と圧倒的なコンテンツ量を重視するならAoE2 DE」という大まかな目安になる。ショートカットキーの「指の動き」を一から覚え直す必要があることも念頭に置いておいてほしい。
動作環境と推奨スペック
AoE4の動作要件は比較的抑えめで、2015年前後のミドルレンジPCでも最低設定なら動作する。
最低動作環境はIntel Core i5-6300U(ノートPC向けの旧世代CPU)、8GB RAM、Intel HD 520という構成で、これは2021年当時でも廉価ノートPCの水準だった。開発チームがローエンド環境での最適化に注力した成果が出ている。ストレージは50GB程度の空き容量が必要だ。
快適にプレイするための推奨環境としては、Core i7かRyzen 5の第10世代以降のCPU、16GB RAM、GTX 1070以上のGPUがあれば、1080p最高設定での60fps安定が期待できる。大規模な団体戦や後半の大軍衝突では処理負荷が高まるため、RTSを長く遊ぶつもりなら16GB RAMは確保しておきたい。
4K解像度での最高設定を目指すなら、RTX 2060 SUPER以上のGPUが推奨される。ただしAoE4はグラフィック設定を落としても大きくゲームプレイに影響しないため、まずは低設定で動作確認してから徐々に上げていくアプローチが現実的だ。
RTSはCPU依存度がGPUよりも高いジャンルだ。多数のユニットと建物が同時に動くため、処理速度の高さが快適さに直結する。低スペックPCで遊ぶ場合、まずCPUのボトルネックを疑うのが正しいアプローチだ。

同ジャンルのゲームと比べてどうか


RTSやストラテジーというジャンルには、AoE4と比較されることの多いタイトルがいくつかある。購入前に「他の何と違うのか」を理解しておくと、自分に合ったゲームを選びやすくなる。
AoE2 DEとの比較
同じシリーズで最も比較されるのがAoE2 DEだ。上でも触れたが、改めて整理すると:AoE4は文明ごとの個性が強く、ドキュメンタリー映像という独自の価値を持つ。AoE2 DEは文明数が多く(35以上)、長年のバランス調整で競技シーンが成熟しており、コンテンツ量で圧倒的だ。
どちらも現役で遊ばれているタイトルで、Steamの同時接続プレイヤー数はAoE2 DEの方が多い時期もある。「RTSシリーズとして入門するならどちらか」という質問に正解はないが、2025年に新規参入するなら、継続的なDLC追加が続くAoE4の方が「これからの伸び代」を感じやすいかもしれない。
Civilization Vとの比較
「ストラテジーゲームが好き」という人からAoE4との比較でよく名前が出るのがCivilization V(シヴィライゼーション5)だ。Civシリーズは文明を率いて歴史を通じた発展を楽しむという点ではAoE4と通じるが、ターン制という根本的な違いがある。
CivはPCの前でじっくり考え、「自分が決断するまでゲームは止まっている」という安心感がある。AoE4のリアルタイムの緊張感とは正反対だ。「戦略ゲームは好きだが反射神経や操作速度に自信がない」という人にはCivが向いているかもしれない。逆に「スリルと緊張感の中で判断したい」ならAoE4だ。どちらが優れているというわけではなく、性質が根本的に違う。

Total War: WARHAMMER IIIとの比較
Total War: WARHAMMER IIIはリアルタイムの戦術戦闘と大局的なターン制マップを組み合わせたハイブリッドで、AoE4とは根本的に異なる設計だ。Total Warは個々の戦闘のスケールが圧倒的に大きく、「何万人の軍隊がぶつかり合う」視覚的な迫力がある。
一方AoE4は、資源管理・建設・軍隊運用をリアルタイムで同時にこなす「マルチタスク」が核心にある。Total Warでは戦場での戦術指揮に集中できる場面が多いが、AoE4は「内政しながら戦う」という状況が常に続く。「戦略を練る時間があってじっくり楽しみたい」ならTotal Warが向いているが、「リアルタイムの緊張感の中で資源管理と戦闘を両立したい」ならAoE4が刺さる。

Crusader Kings IIIとの比較
Crusader Kings IIIは同じ中世を舞台にしながら、政治・外交・家系管理を主軸にしたまったく別物のゲームだ。軍事的な要素もあるが、ゲームの中心は「誰と結婚するか」「どこの封臣に何を許すか」という人間関係の管理だ。「中世ヨーロッパを題材にした戦略ゲーム」という大枠は共通しているが、プレイ感はAoE4と全く異なる。
両方楽しめるプレイヤーは多く、「CK3で戦略的な政治ゲームを楽しみ、AoE4で軍事的なRTSを楽しむ」という使い分けができる。

長期間楽しむためのコツと心構え
まず1文明を決めて深く入る
初心者が最もやりがちなミスは、いろんな文明を少しずつ試しすぎることだ。AoE4の文明は個性が強いため、一通り触れることは大切だが、マルチプレイを楽しむためにはまず1文明のビルドオーダーを体で覚えることが近道だ。
おすすめの入門文明はイングランドかフランスだ。イングランドは農場経済で安定した発展ができ、ロングボウマンの遠距離攻撃で序盤の防衛もできる。「守りながら内政を伸ばす」という基本的なRTSの動きを学びやすい。フランスは経済効率が高く、騎馬ユニットで積極的に動けるため、「攻撃が好き」なプレイヤーに向いている。
外部コミュニティと攻略サイトを積極活用する
ビルドオーダーの情報はゲーム内よりも外部のコミュニティの方が充実している。日本語では「AoE4攻略Wiki」や「AoE4情報局」が有用で、各文明の基本的な動きから上級者向けの戦術まで体系的にまとめられている。YouTube上には上位ランクプレイヤーの解説動画も豊富で、視覚的に学べる環境が整っている。
「aoedb.net」という英語サイトでは、各文明のランキングや対戦成績のデータが公開されており、現在の対戦環境でどの文明が強いかを把握できる。英語だが数字で見れる部分が多いため、英語が苦手でも活用しやすい。
Coopから対人戦へのスムーズな移行
一人でAIと対戦するよりも、友人と組んでAI相手のCoop戦から始めると学習効率が上がる。「この場面でどう動くべきか」を相談しながらプレイできるため、ゲームの理解が早まる。Coopで難易度「ハード」相手に安定して勝てるようになったら、クイックマッチへ移行するタイミングだ。
クイックマッチは最初のうち連敗することが多い。これは当然のことで、対戦相手にも経験値の蓄積がある。10試合連敗しても落ち込む必要はなく、毎試合「相手のどの動きが効いたか」を振り返ることが上達への近道だ。AoE4のリプレイ機能を使って自分の試合を見直すことで、客観的な視点での反省ができる。
カスタムゲームとModも長期プレイの友
ランク対戦に疲れたときは、カスタムゲームやMod環境での遊び方も検討してほしい。コミュニティ製のカスタムマップには独自ルールのものも多く、全く違う遊び方でAoE4を楽しめる。公式Modツールを使ったコンテンツ作成に手を出してみるのも、長期プレイヤーの一つの選択肢だ。
「シーズン2リセット後に新しい文明を試す」「DLCが追加されたら新文明でAIと練習する」という形で、アップデートのタイミングをゲームへの再入門のきっかけにする使い方もある。継続的なコンテンツ追加があることで、こういった「新鮮さの維持」がしやすい環境になっている。
Game Passで試してから購入を検討する
Xbox Game PassにはAoE4が含まれており、加入者は追加費用なしで遊べる。「RTSが向いているかどうかわからない」という人は、まずGame Passで10〜20時間試して、自分の肌に合うかどうかを確認してから購入を判断するのが賢い選択だ。
一方でSteam版にはModとSteamコミュニティの利便性という利点がある。Modを本格的に楽しみたい、Steamの実績やトレーディングカードが欲しいという人はSteam版を選ぶ価値がある。プレイ環境の選択肢が多い点も、本作の強みの一つだ。
購入前に知っておきたいQ&A


実際にAoE4の購入を検討している人から、よく出てくる疑問をまとめた。
Q. 日本語対応していますか?
ゲームインターフェース、字幕、ドキュメンタリー映像の字幕、すべて日本語対応している。音声はキャンペーンの場合、文明によって英語(または各言語の実音声)が基本だが、字幕で完全にフォローできる。日本語でのプレイに不満を感じる場面はほぼない。
ただし、攻略情報やコミュニティの発信は英語の方が圧倒的に多い。「aoe4 build order」で検索すると英語の動画や解説記事が多く出てくる。英語の情報も活用できると、上達速度が上がる。
Q. ソロプレイだけで十分楽しめますか?
キャンペーン4本、AI戦(5段階難易度)、ヒストリカルバトル(DLC)、The Crucible(DLC)と、シングルプレイのコンテンツだけでも100時間以上は十分に遊べる。マルチプレイ未経験でも「元は取れた」と言えるボリュームだ。
一方でAoE4の設計はマルチプレイ・対人戦も視野に入れており、AIとの対戦では感じにくい「情報戦」や「心理的プレッシャー」の面白さがある。ソロで楽しんだ後に自然とマルチに興味が向く人も多い。
Q. PCスペックが低くても大丈夫ですか?
最低動作環境の敷居は低い。ただし、推奨スペックを下回る環境では後半の大規模戦闘(ユニットが100体以上ぶつかる場面)でフレームレートが落ちることがある。「4v4の大規模マルチ」をしたいなら推奨スペック以上を確保した方が安心だ。シングルプレイや2v2程度なら最低スペックに近い環境でも動作することが多い。
Q. DLCは必須ですか?
基本ゲームだけで10〜12文明(無料追加を含む)が遊べ、マルチプレイのランク対戦も問題なく参加できる。DLCは「もっと文明の選択肢が欲しい」「新しいシングルプレイモードを遊びたい」という需要に応えるものだ。まず基本ゲームを遊んで気に入ったら、セール時にDLCを追加するアプローチが失敗しにくい。
ただし、DLC文明を相手に対戦する状況はランクマッチで頻繁に起きる。自分でDLC文明を使わなくても、相手の使う文明の特性を知識として持っておく必要はある。その点でも、攻略サイトやコミュニティの情報を定期的にチェックする習慣が役立つ。
Q. Steam版とXbox版(Game Pass)の違いは?
Steamの同時接続プレイヤーとGame Pass版のプレイヤーはクロスプレイ対応しているため、マッチングの母数は共通だ。Game Passはサブスクリプション継続中のみプレイできるが、月数百円で最初から遊べる手軽さがある。Steamは一度購入すれば永続的にプレイできる点と、Modやワークショップへのアクセスという強みがある。
「試したい」ならGame Pass、「長期で遊ぶ」ならSteam購入という選択基準が実用的だ。Game Passで試してSteamで購入するというパターンも珍しくない。
Q. 女性や歴史初心者でも楽しめますか?
AoE4のコミュニティはRTSの中でも多様なプレイヤー層を持っている。歴史の知識がゲームの有利不利に直接影響するわけではないため、歴史初心者でも対戦は問題なく楽しめる。キャンペーンのドキュメンタリーが歴史の入門書的な役割を果たしてくれるため、「ゲームをきっかけに中世史に興味を持ちました」というパターンも珍しくない。
RTSというジャンル自体はマウス操作と素早い判断が必要だが、ゲームがうまく設計されていれば性別や年齢よりも「練習量と戦術理解」の方が影響する。
AoE4を100時間以上遊んでわかること
ここからは、長期プレイヤーが語る「100時間以上遊んでわかること」をまとめる。短期間の評価では見えにくい、このゲームの本当の深さについてだ。
文明の組み合わせで無限に変わる対戦
AoE4の対戦が飽きにくい最大の理由は、「自分の文明×相手の文明×マップ」の組み合わせが毎回異なるからだ。10文明だけでも1v1の組み合わせは45通りあり、それぞれに違う対策が求められる。「フランス相手にはラクダ騎士を使えばいい」という単純な答えだけでなく、相手のランドマーク選択や初動のビルドによって最適な対応が変わってくる。
対戦を積み重ねると「あの相手はルーシだったから序盤に金鉱周辺を守るべきだった」「モンゴル相手に城壁を全周囲に張ろうとしたのは間違いだった」という具体的な学びが積み上がっていく。この「試合ごとの発見」が長期プレイの醍醐味だ。
マップ理解の奥深さ
AoE4のマップは毎回ランダム生成される(ランク対戦では特定のマッププールからランダムに選択される)。高台・森・資源の配置がゲームのうちに大きく影響するため、「マップ読み」というスキルが重要になってくる。
「川沿いのマップでは木材採取の効率が上がりやすい」「高台を先に占領すれば射撃ユニットが有利になる」「資源の少ない方向に相手が来やすい」といった判断は、プレイ時間が増えるほど自然に身についてくる。地形を読む能力は、対人戦の経験値として着実に蓄積されていく。
技術研究の優先順位という永遠の課題
ゲーム内の技術研究はかなりの種類があり、どれを優先するかの判断が戦況を左右する。「早い段階で農場技術を上げて内政を伸ばすか、軍事技術を優先して戦力を維持するか」というジレンマは、対戦のたびに直面する問いだ。
資源が余っていると「何でも研究しよう」という誘惑があるが、資源を特定の技術に注ぎ込むことで別の選択肢を失う。この「選択とトレードオフ」の繰り返しが、RTSとしてのAoE4の思考ゲームとしての深みを支えている。
長い時間をかけて形成されるプレイスタイル
50〜100時間プレイすると、自分の「好みのプレイスタイル」が見えてくる。「守りながら内政を伸ばして圧倒するのが好き」「序盤から積極的に嫌がらせしてペースを乱すのが好き」「3文明以上の選択肢を持ちながら状況に応じて変える」など、RTSのプレイスタイルは将棋の棋風のように個性が出てくる。
自分のスタイルと相性の良い文明が見つかると、対戦の勝率と楽しさが同時に上がる。「スタイルと文明のマッチング探し」もAoE4の長期プレイの面白さの一つだ。
まとめ:RTSの歴史に刻まれた1本
Age of Empires IVは完璧なゲームではない。AoE2 DEに慣れたプレイヤーからのショートカット削減への不満、リリース初期のバランス問題、グラフィックへの賛否——これらの批判には正当な部分がある。正直にそれを言っておくのが誠実な評価だと思う。
それでも、RTSというジャンルの入口として、あるいは中世史を体感する道具として、このゲームの設計思想は本物だ。16年の空白を経て、Relic EntertainmentとWorld’s Edgeが「RTSをどう現代に届けるか」を真剣に考えた結果が詰まっている。ドキュメンタリー映像との融合、文明ごとの徹底した個性づけ、初心者から上位プレイヤーまでをカバーする難易度設計——どれをとっても妥協のない作りだ。
2025年現在、継続的なDLCと無料アップデートでゲームは成長し続けている。リリースから4年近く経っても「非常に好評」を維持し、91,000件以上のレビューが積み重なるゲームは、それだけの理由がある。RTSが気になっているなら、今がその扉を叩く良いタイミングだ。
まずはGame Passで試し、気に入ったらAnniversary Editionをセール時に購入する——そのルートが現時点では一番コストパフォーマンスが高い入り方だと思う。1,000時間遊んでもまだ学べることがある、そういうゲームはそう多くない。

Age of Empires IV: Anniversary Edition
| 価格 | ¥4,290 |
|---|---|
| 開発 | World's Edge, Relic Entertainment, Forgotten Empires, Climax Studios |
| 販売 | Xbox Game Studios |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル / マルチ |

