DOOM Eternal



DOOM Eternal|超高速で駆け抜ける地獄の戦場——現代FPSの頂点がここにある

最初の30分間、ひたすら死に続けた。画面の中では地獄の悪魔たちが四方八方から迫ってきて、気づいたら体力が0になっている。「FPSは得意なはずなのに、なんでこんなに死ぬんだ」と思いながら何度もコンティニューした。そして1時間後、ようやく気づいた。このゲームは「物陰に隠れて回復を待つ」ゲームではなく「動き続けることで生き残るゲーム」なのだと。

その瞬間から、DOOM Eternalは別のゲームになった。ダッシュを連発しながら弾幕をかわし、グローリーキルで体力を回復し、チェーンソーで弾薬を補給し、火炎放射器でアーマーを削り出す——これらを全部同時に、一切の停止なしでやり続ける。「ゲームに操られている」ではなく「自分がゲームを操っている」という感覚が、プレイを重ねるにつれてはっきりと手に入ってくる。

DOOM Eternalは2020年3月に発売された、id Softwareによる一人称視点アクションFPSだ。元祖FPSシリーズ「DOOM」の最新作として、2016年の「DOOM」リブートから続く系譜に位置する。Steamでの評価は「非常に好評」で、Metacriticスコアは89点(PC版)。発売から5年以上が経過した2026年現在も、コアなファンが「現代FPSの最高傑作」として推し続けている作品だ。

このゲームの何がそこまで特別なのか。なぜ「超高速FPS」と呼ばれるのか。初心者にはどこが難しくて、どう乗り越えればいいのか。この記事でその全部を書いていく。

目次

こんな人に刺さるゲームです

DOOM Eternal FPS スクリーンショット1

  • 「動き回りながら戦う」スピード感の高いFPSを探している人
  • 一人用のFPSキャンペーンが好きで、歯ごたえのある難易度を求めている人
  • 敵の弱点を狙い分けたり、武器を使い分けたりする「パズル的な戦闘」が好きな人
  • 少しの練習で「上手くなった」と感じられる、上達の実感が大きいゲームがやりたい人
  • 派手な演出とメタルミュージックで熱狂的な気分になりたい人
  • 地獄・悪魔・ダークファンタジー的な世界観が好きな人
  • 物陰に隠れるカバーシューターではなく、常に動き続けるアクティブな戦闘スタイルが好きな人

逆に「じっくり回復を待ちながら戦うリアル志向のFPSが好き」「ゆったりとした探索や物語を楽しみたい」「難易度が高いゲームはストレスになる」という人には少し合わないかもしれない。DOOM Eternalは「常に動き、考え、判断し続ける」ゲームで、一瞬立ち止まっても死ぬ局面がある。ただし難易度設定は細かく、「HURT ME PLENTY(通常)」より下の設定を選べばかなり遊びやすくなる。「なんとなくアクションゲームが好き」という人でも、難易度を調整すれば十分楽しめる間口の広さがある。

ゲーム概要——地獄の侵略を止める宇宙の最強戦士

DOOMシリーズとid Softwareの歴史

DOOMというタイトルは、ゲーム史上最も重要なシリーズの一つだ。1993年にid Softwareがリリースした初代「DOOM」は、FPS(一人称視点シューティング)というジャンルそのものの礎を築いた。当時の技術的・表現的な限界を突破し「こんなゲームができるのか」という衝撃をゲーム業界全体に与えた作品で、「FPSの始祖」として今でも語り継がれる。

id Softwareはテキサス州に拠点を置くゲームスタジオで、DOOMの他にもQuake(クエイク)シリーズを生み出した。「FPSとはどうあるべきか」を時代ごとに再定義してきたスタジオで、現在はZeniMax Media経由でMicrosoftの傘下にある。

2016年に発売されたDOOMリブートは、シリーズを現代に甦らせた作品として高く評価された。「DOOM 2016」と呼ばれるこの作品は、高速移動と「栄光の殺害(グローリーキル)」というシステムを導入し、「動き続けることが生き残りの核心」というゲームデザインを確立した。DOOM Eternalはその直接の続編で、すべてのシステムをさらに洗練・拡張した作品だ。

DOOM Eternalの開発ディレクターはHugo Martin(ヒューゴ・マーティン)。彼は「このゲームはパズルゲームだ」と何度もインタビューで発言しており、その言葉がDOOM Eternalのデザイン哲学を端的に表している。「悪魔を素早く倒すことがパズルで、武器と能力の組み合わせがその答え」——これがDOOM Eternalの本質だ。

主人公「DOOM SLAYER」とは何者か

DOOM Eternalの主人公は「DOOM SLAYER(ドゥームスレイヤー)」と呼ばれる、人類の守護者にして地獄の天敵だ。正式な名前はなく、悪魔たちからは「Slayer(スレイヤー)」「Beast(獣)」「Hellwalker(地獄を歩く者)」などと呼ばれて恐れられている。

ゲーム内でSlayerがどれだけ強大な存在かを示す描写は随所にある。地獄の軍勢が地球に侵攻してきたとき、天使の軍団も悪魔の軍団も、唯一恐れているのがこのSlayerだという設定だ。彼は怒りそのものを動力源にしており、「神聖な存在にも悪の存在にも属さない、純粋な破壊の意志」として機能している。

ゲームプレイとして見ると、Slayerは「超高速で移動し、どんな武器も使いこなし、生身の力で悪魔を引き裂く」キャラクターだ。回復はしないが、敵を倒すことで資源(体力・弾薬・アーマー)を回収できる。「攻撃が最大の防御」を文字通り体現するキャラクター設計になっており、止まっているよりも動き続けて敵を倒し続ける方が生き残りやすい——というゲームプレイの核心が、キャラクター設計にも反映されている。

ストーリー概要——地獄の侵略と宇宙規模の陰謀

DOOM Eternalのストーリーは、地球が地獄の悪魔に侵略された状態から始まる。地球の人口の60%が48時間以内に失われた——という重大な事実が序盤で語られ、Slayerはその侵略の黒幕を追って地球・地獄・天界と複数の世界を渡り歩く。

前作「DOOM 2016」ではSlayerが地球のエネルギー企業UAC(Union Aerospace Corporation)の施設で悪魔を倒す話だったが、今作では規模が一気に宇宙的に広がる。地獄の軍勢を操る「Dark Lord(暗黒の主)」の存在、天界の組織「Maykrs(メイカーズ)」との関係、そしてSlayer自身の過去が少しずつ明らかになっていく。

物語の前提として、DOOM 2016のプレイは必須ではないが、あるに越したことはない。Slayerの背景や世界観の基礎知識があると、DOOM Eternalのストーリーがより深く楽しめる。ただし本作単体でも十分に楽しめる構成になっており、「シリーズ初プレイ」でも問題なく入れる。

ストーリーの語り方はやや独特で、ゲームプレイ中は最低限のカットシーンとナレーションで進み、詳細な設定は「Slayer’s Testament(スレイヤーの証言)」と呼ばれる収集コーデックに書かれている。「戦っている間は戦いに集中、細かい設定は探索で拾う」というスタイルで、ゲームプレイの邪魔をせずに世界観を積み上げる設計だ。

前作「DOOM 2016」との違い

DOOM Eternalと前作DOOM 2016の最大の違いは「戦闘の複雑さ」だ。DOOM 2016は「素早く動いて好きな武器で敵を倒す」というシンプルな設計だった。Eternalはこれに「武器の弱点属性」「資源管理」「能力のクールタイム管理」という複数の層を重ねた。

具体的には、DOOM 2016では特定の武器にこだわって戦い続けることも十分できたが、EternalではMarauder(マーロウダー)のような敵が「特定のウィンドウでしかダメージが入らない」設計になっており、「すべての武器を使い分けることが前提」の戦闘になっている。

これを「2016の方が良かった」と評価するプレイヤーもいれば、「Eternalの複雑さがずっと好き」というプレイヤーもいる。ただ多くのレビューでは「2016から始めてEternalに移行するのが理想的」とされており、まったくのシリーズ初プレイなら2016から入ることを勧める声が多い。

戦闘システム詳細——すべては「リソース管理」の戦場

DOOM Eternal FPS スクリーンショット2

「攻撃で回復する」という革命的なデザイン

DOOM Eternalの戦闘で最初に理解すべきことは、「攻撃することがそのまま回復につながる」という仕組みだ。通常のFPSでは「体力が減ったら隠れて回復を待つ」か「ヒールアイテムを探す」のが基本だが、DOOMではその発想を根本から逆転させている。

体力(Health)の回復方法は「グローリーキル(Glory Kill)」だ。体力が一定以下になった敵を近接攻撃でフィニッシュすると、敵が光って「グローリーキル可能」状態になる。この状態の敵を近距離でEキー(デフォルト)を押すと、Slayerが敵を引き裂く短いアニメーションが発生し、大量のヘルスオーブが飛び出す。これで体力を回復できる。つまり「体力が減ってきたら近くの敵をグローリーキルする」のが正しい立ち回りだ。

弾薬(Ammo)の補給方法は「チェーンソー(Chainsaw)」だ。チェーンソーには「燃料(Fuel)」というゲージがあり、時間経過で少しずつ回復する。小型の悪魔なら燃料1本分、大型の悪魔なら3本分消費してチェーンソーを使うと、敵が弾薬をバラまきながら死ぬ。弾薬が尽きかけたらチェーンソーで補給する——これが正しい立ち回りだ。

アーマー(Armor)の補給方法は「火炎放射器(Flame Belch)」だ。敵に火炎放射器を当てると、敵が炎を纏い、その後敵がダメージを受けるたびにアーマーシャードが飛び出す。アーマーが減ってきたら火炎放射器を使う——これが正しい立ち回りだ。

この3つのサイクルを理解することが、DOOM Eternal攻略の第一歩だ。「体力はグローリーキルで、弾薬はチェーンソーで、アーマーは火炎放射器で」——これを頭に叩き込むだけで、最初の死にまくりフェーズから一気に抜け出せる。

「死ぬ理由がわかった瞬間からゲームが変わった。体力が尽きる前にグローリーキルをするだけでいい。それだけのことがわかるのに1時間かかった」

Steamレビュー

武器とその使い分け

DOOM Eternalには13種類の武器があり、それぞれに2種類の「モード(Mod)」が存在する。合計26種類の攻撃オプションを状況に応じて切り替えながら戦うのがDOOM Eternalの戦闘だ。武器は大きく「メイン武器」と「クールタイム武器」に分類できる。

Combat Shotgun(コンバットショットガン)は序盤から使える近距離の基本武器だ。モードは「Sticky Bombs(粘着爆弾)」と「Full Auto Mod(フルオート)」で、粘着爆弾は装甲系の敵に複数貼り付けて一気に起爆する使い方が有効だ。

Super Shotgun(スーパーショットガン)は近距離で圧倒的な火力を誇る二連式ショットガンで、「Meat Hook(ミートフック)」という鉤爪を搭載している。ミートフックを敵に射出して一気に引き寄せられる独特のモードで、遠距離の敵への急接近に使える。近距離で撃つと単発で大型悪魔も大きく削れる強力な武器だ。

Heavy Cannon(ヘビーキャノン)は中距離での汎用ライフルで、「Precision Bolt(精密ボルト)」モードでスコープを使った精密射撃が可能になる。小型の飛行系悪魔(カコデーモン、ペインエレメンタルなど)の目玉を狙い撃つのに有効で、「目玉に1発で気絶→グローリーキル」という素早い処理に使える。

Rocket Launcher(ロケットランチャー)は爆発物で範囲ダメージを与える武器だ。「Remote Detonation(リモート起爆)」モードで着弾前に爆発させることができ、タイミングを合わせれば空中の敵にも当てやすくなる。複数の敵が密集した状況で有効な武器だ。

Plasma Rifle(プラズマライフル)はプラズマ弾を高レートで連射できる武器で、「Heat Blast(ヒートブラスト)」モードでチャージしてから放つ爆発を使うと、盾持ちの敵(ArchVile、Screecher等)に有効だ。また「Microwave Beam(マイクロウェーブビーム)」モードは敵を一時的にスタンさせる効果があり、グローリーキルに繋げやすくなる。

BFG-9000は言わずと知れたDOOMシリーズの象徴的兵器だ。大量のエネルギー球が画面全体に放射されて周囲の悪魔に大ダメージを与える。弾数は非常に限られているため、多数の強敵が出現した局面での切り札として温存するのが基本だ。

Crucible(クルーシブル)はエネルギーを使う近接用の剣で、どんな強敵も1撃でほぼ即死させる。使用回数が限られているため、ボス戦や詰まった局面での切り札として使う。

これらを全部使いこなす必要があるのがDOOM Eternalの難しさであり、面白さだ。「この敵にはこの武器のこのモードが効く」という知識が積み上がるにつれ、戦闘が「パズルを解く」感覚に変わっていく。

敵の種類と弱点——「戦闘のパズル」の正体

DOOM Eternalには20種類以上の悪魔が登場し、それぞれに弱点と対処法がある。これを覚えることが「DOOM Eternalが上手くなる」ということの核心だ。

Zombie(ゾンビ)・Imp(インプ)は基本的な小型敵で、どんな武器でも倒せる。ただしこれらを倒すよりも、弾薬のチェーンソー補給の対象として使う方が効率的な場面も多い。

Cacodemon(カコデーモン)は空中を浮遊する球状の敵で、口が弱点だ。Grenade(グレネード)やSticky Bombを口に直接当てるとスタンして即グローリーキルが可能になる。大量の体力回収源として優先的に処理する価値がある。

Arachnotron(アラクノトロン)はプラズマキャノンを持つ蜘蛛型の敵で、背中に搭載された砲台を破壊するとプラズマ攻撃が使えなくなる。Heavy Canonで砲台を狙い撃つのが有効だ。

Pain Elemental(ペインエレメンタル)は放置すると無限にLost Soul(ロストソウル)を生み出す厄介な敵だ。優先的に処理する必要があり、目玉へのPrecision Boltが有効。

Revenant(レヴェナント)は肩に搭載されたロケット発射装置が危険なアンデッドタイプの敵だ。肩のロケット装置を破壊すると遠距離攻撃を封じられる。Super Shotgunが有効だが、ロケットを避けながら接近する必要がある。

Marauder(マーロウダー)は上級者の壁として有名な敵で、盾を持ち、特定のタイミング(緑の瞳が光った瞬間)にしか有効ダメージが入らない。近すぎても遠すぎてもダメで、「適切な中距離を保ちながら緑光を待つ」というリズムが重要だ。初見では意味がわからず死に続けるプレイヤーが続出する敵だが、パターンを理解すると「気持ちいいリズムの戦闘」に変わる。

Archvile(アーチヴァイル)は死亡した悪魔を蘇らせる最悪の特殊能力を持つ。Archvileが生きている間は他の悪魔を倒しても無駄なので、最優先で処理しなければならない。炎攻撃も強力で、登場した瞬間に「まずArchvileを倒す」という判断が求められる。

Tyrant(タイラント)は大型の強敵で、エネルギーシールドが弱点だ。BFGやRocket Launcherで素早くシールドを剥がして一気に削るのが基本戦術になる。

これらの敵が同時に複数出現する「闘技場(Arena)」形式のエンカウンターが、DOOM Eternalの戦闘の舞台だ。Cacodemonを口にグレネードで処理しながら、Arachnotronの砲台を狙い、Archvileを最優先で倒しつつ、Marauderのタイミングを待つ——これを全部ほぼ同時進行でやることが上級者の戦闘だ。最初は無理でも、一つひとつの処理を学んで積み上げていくことで、見違えるほど動けるようになる。

移動システム——止まると死ぬ、動くと生き残る

DOOM Eternalの移動システムは「ダッシュ(Dash)」「ダブルジャンプ」「クライム(Climb)」「スウィング(Swing)」の組み合わせで成り立っている。

ダッシュは最大2回連続で使え、クールタイム後にリチャージされる。ほぼすべての悪魔の攻撃はダッシュで避けられる設計になっており、「次の攻撃が来るタイミングでダッシュで横にかわす」という動作が基本的な防御だ。

ダブルジャンプはシンプルだが、高所への移動・攻撃の回避・縦の位置取り変更に使う。ジャンプ中に特定の攻撃が当たりにくくなる設計もあり、「常にジャンプしながら戦う」状況も多い。

クライムはマップの壁に特定の「クライムウォール(Climb Wall)」がある場所で、ジャンプ中に壁に向かって入力し続けると張り付いて登れる機能だ。高所への移動やショートカットに使う。

スウィングは戦闘フィールドに置かれたポール(棒)や鎖を掴んで空中でスイングできる機能で、移動の流れを切らさず高速移動できる。これを使いこなせるかどうかで移動の流暢さが大きく変わる。

これらの組み合わせで「常に移動し続ける」ことがDOOM Eternalの基本だ。「止まったらすぐに複数の攻撃が重なって死ぬ」という設計になっており、「動き続けることで生き残る」が最も的確な表現になる。特定の攻撃は「じっとしていれば当たらない」ではなく「動き続けていれば当たりにくい」という方向に設計されている。

武器のアップグレードシステム

DOOM Eternalには各武器をアップグレードする「Weapon Mastery」システムがある。武器ごとに「Mod Bot(改造ポイント)」を集めることで、Modの能力を強化できる。

たとえばCombat ShotgunのSticky Bombは、アップグレードすると「爆発前にもダメージが入る」「爆発半径が広がる」などの強化ができる。Super ShotgunのMeat Hookは「ヒット後にバーストダイヤモンドを放出する」強化が特に有用で、群衆へのダメージ効率が大幅に向上する。

Mod Botはマップのあちこちに置かれているほか、ミッション達成で入手できる。「このMod Botをどの武器に使うか」という選択が、プレイスタイルの差別化に繋がる。

武器以外にも「Praetor Suit(プレイターシュート)」と呼ばれるSlayerのアーマーのアップグレードシステムがある。「Praetor Suit Token(スーツトークン)」を消費してパッシブ能力を強化できる。たとえば「Uncharged Glory Kill(未チャージグローリーキル可能範囲を拡大)」「Armor Bonus(アーマー獲得量を増加)」「Equipment Launcher Upgrade(能力クールタイム短縮)」などが選択肢として並ぶ。

さらに「Sentinel Crystal(センチネルクリスタル)」を集めることで最大体力や最大アーマーを増やすことができ、「Sentinel Battery(センチネルバッテリー)」を集めると基地の改良(後述)に使える。これらの収集要素が、各ステージを探索する動機付けになっている。

基地「FORTRESS OF DOOM」——Slayerの拠点

DOOM Eternalには「FORTRESS OF DOOM(ドゥームの要塞)」と呼ばれるハブ拠点がある。ミッション間にここに戻り、次のミッションの選択や装備のアップグレード、コーデック(設定資料)の閲覧などができる。

要塞の内部には「武器mod botの改造台」「プレイターシュートのアップグレード台」「コーデックの資料室」「プールルーム(特別なコレクション)」などが設置されており、ゲームの世界観設定を深掘りしたい人はここで多くの情報を拾える。

また「Cheat Code(チートコード)」と呼ばれるアイテムを収集すると、すでにクリアしたミッションを特殊な条件(無限弾薬、無敵モードなど)で再プレイできるようになる。クリア後に「もっと気軽に遊びたい」という場合の選択肢として用意されている。

DOOM Eternalが人気な理由——なぜこのゲームはこれほど評価されるのか

「FPSの進化の頂点」という評価

DOOM Eternalが「現代FPS最高傑作」と呼ばれる最も根本的な理由は、「FPSというジャンルの可能性を最大限に引き出した」という設計の密度だ。多くのFPSは「撃つ・隠れる・進む」というシンプルなループを中心に構成されているが、DOOM Eternalはその設計を根本から覆している。

「体力・弾薬・アーマーをすべて攻撃することで補充する」という設計は、「防御より攻撃」という行動を常に最適解にする。「敵の弱点を使い分けないと非効率」という設計は、「武器を1つに絞ってもプレイできない」状況を作る。「動き続けることで攻撃を避ける」という設計は、「立ち止まる」という選択肢をほぼ消す。

これらが組み合わさることで、DOOM Eternalの戦闘は「FPS版のリズムゲーム」とも言える状態になる。すべての行動が連続し、停止が許されず、正しいリズムで動けたときに圧倒的な爽快感が生まれる。

「これはFPSではなくシューティングゲーム版の格ゲーだ。敵ごとのコンボを覚えて、リズムに乗って動く。完璧にやれたときの感覚はほかに例えようがない」

Redditユーザー

Mick Gordon(ミック・ゴードン)のサウンドトラック

DOOM Eternalの音楽は、ゲームの評価を語るうえで絶対に外せない要素だ。作曲したのはオーストラリア出身のミュージシャン、Mick Gordon(ミック・ゴードン)で、前作DOOM 2016でも音楽を担当し高い評価を受けた人物だ。

DOOM Eternalの音楽は「インダストリアル・メタル」「ヘビーメタル」「エレクトロニック」が混在する極めて独特のスタイルで、ギターのリフ、ドラムの轟音、シンセサイザーのノイズが複雑に絡み合う。「ゲームのサウンドトラックとしては別格」という評価が世界中で共通していて、一部の楽曲はメタルバンドのアルバムとして出してもいいレベルの完成度だという声も多い。

特に評価が高い曲に「THE ONLY THING THEY FEAR IS YOU」がある。ボス戦の前後で流れるこの楽曲は、緊張と興奮を極限まで高める効果があり、「この曲が流れ始めたときの感覚」をゲームの最高の瞬間の一つとして挙げるプレイヤーが非常に多い。

音楽はゲームプレイに動的に連動する「アダプティブミュージック」システムで作られており、戦闘中の状況(敵の数、プレイヤーの動き)に応じてBGMの強度が変化する。「戦闘が激化するほど音楽も激化する」という体験が、プレイヤーを自然にテンションの高い状態に引き込む。

「THE ONLY THING THEY FEAR IS YOUが流れ始めると、理由もなく自信が出てくる。それだけで難しい局面を突破できる気がしてくる」

Steamレビュー

マップデザインの巧みさ

DOOM Eternalのマップ設計は、単なる「通路と広場の組み合わせ」ではない。各ステージはゲームプレイ的な機能(戦闘フィールド、移動チャレンジ、収集要素)と世界観的な演出が高密度に組み合わさっている。

序盤ステージ「Super Gore Nest」は崩壊した都市に地獄的な有機物が融合した異常な景観で、見るだけで「地獄が地球に根を張った」世界観が直感的に伝わる。「ARC Complex(ARCコンプレックス)」はUACの研究施設を舞台にしており、近未来的な清潔感のある施設が段階的に悪魔に侵食されていく様子が見える。「Sentinel Prime(センチネル・プライム)」は天界の法廷都市を舞台に、巨大な石造りの城塞と空中回廊を進む壮大なステージだ。

各ステージには「闘技場(Arena)」と「移動チャレンジ(platforming section)」が交互に配置されている。闘技場は「この場所で悪魔と戦え」という密閉空間で、処理しきれば扉が開く。移動チャレンジは壁クライム・スウィング・ダッシュを組み合わせて進むアクション区間で、「純粋な移動のうまさ」が試される。この交互の繰り返しが「緊張→弛緩→緊張→弛緩」のリズムを作り、プレイヤーが疲れすぎずに続けられるテンポを生んでいる。

「上手くなる喜び」が持続するゲームデザイン

DOOM Eternalが長く遊ばれる理由の一つは、「上手くなるにつれてゲームが全く別の体験になる」という設計だ。最初の数時間は「なんで死ぬのかわからない」状態だが、適切な理解が積み上がるにつれて「死なない理由がわかる」状態になり、最終的には「戦闘をコントロールしている」感覚に至る。

特にこの変化が顕著なのが「Marauder(マーロウダー)」という中盤以降に登場する敵だ。初見では「何をやってもダメージが入らない」という壁に感じるが、「緑の瞳が光った一瞬だけ有効」というパターンを理解すると、一気に「リズムの良い戦闘」に変わる。「Marauderの倒し方がわかった瞬間」をゲームの転換点として挙げるプレイヤーが非常に多い。

またゲームには「MASTERY(マスタリー)」と呼ばれる武器習熟チャレンジがあり、特定の条件を達成することで武器の追加アビリティが解放される。「Super Shotgunで30回Meat Hookでの接近を成功させる」「Plasma RifleのMicrowave Beamで敵を20回スタンさせる」などの課題が、自然に「各武器の正しい使い方」を学ばせる設計になっている。

繰り返しプレイへの対応——「マスター難易度」とスピードラン

DOOM Eternalには「Nightmare(ナイトメア)」「Ultra Nightmare(ウルトラナイトメア)」という高難易度設定がある。特にUltra Nightmareは「1回死んだらクリアデータが消えるパーマデス(Permadeath)モード」で、完全なワンライフクリアが求められる。世界中でクリアしたプレイヤーは現時点でも限られており、これをクリアすることが「DOOM Eternalの真の攻略」とされている。

スピードランコミュニティも活発で、各ミッションを最速でクリアするためのルートやテクニックが日々研究されている。「完全クリア」「武器未使用縛り」など様々なカテゴリが存在し、通常プレイをクリアした後も競い続けられる奥深さがある。

steamのウィークリーチャレンジとして特定のミッションが選ばれることもあり、「同じミッションを何度も遊んで最適解を磨く」という動機付けも機能している。1周クリアで終わらず、何度も遊ぶ価値があるゲームとしての設計が、長期にわたるプレイヤー数の維持に繋がっている。

2026年現在のプレイヤーコミュニティ

DOOM Eternalは2020年発売から6年以上が経過した2026年現在も、Steam上でコンスタントにプレイヤーが存在している。同時接続数はピーク時(発売直後の10万人超)から大幅に減少したものの、デイリーで数千人規模のプレイヤーが今も遊んでいる。

コミュニティはDiscordサーバーやRedditのr/Doomサブレディットを中心に活発だ。「初めてDOOM Eternalを始めた」という新規プレイヤーを歓迎する雰囲気があり、攻略情報の共有やティップスの投稿が日常的に行われている。「DOOM Eternal攻略」を日本語で検索しても、丁寧な攻略情報が多く見つかる。

特に「Marauder(マーロウダー)をどう倒すか」という質問はコミュニティ内で何千回と繰り返されており、それだけ多くの人が同じ壁に当たっていることの証明でもある。「自分だけが下手なのではなく、みんな最初は同じ壁に当たる」という安心感があるコミュニティだ。

「6年前に途中で諦めて、先週また起動したら今度はスラスラ進んだ。あのときより少しゲームが上手くなっていた。それだけで変わる」

Steamレビュー

「FPSの教科書」としての側面

DOOM Eternalには「FPSが上手くなるためのトレーニングゲーム」という側面がある。移動しながら正確に撃つ能力、複数の敵を同時に管理するスキル、限られたリソースを最大限に活用する判断力——これらはFPS全般で必要なスキルであり、DOOM Eternalはこれらを「極端に高い密度で要求する練習場」として機能する。

「DOOM Eternalを数週間プレイしてから他のFPSに戻ったら急に上手くなっていた」という体験談は非常に多い。移動しながらのエイム精度が上がり、複数の脅威を管理する意識が自然に身につく。特にエイム練習として活用しているプレイヤーも一定数おり、「DOOM Eternalは別ゲーの上達にも役立つ」という評価がある。

もちろん「DOOM Eternalを上達の道具として使う」という必要はまったくない。純粋に楽しむゲームとして遊んで十分すぎるほどの価値がある。ただ「FPSが苦手だったけどDOOM Eternalをやってから得意になった」という体験が実際に多く報告されているのは、ゲームデザインの優秀さの証明だ。

DLC「The Ancient Gods」——本編後のさらなる挑戦

DOOM Eternal FPS スクリーンショット3

Part 1——新勢力と新たな脅威

「DOOM Eternal: The Ancient Gods – Part One(ジ・エンシェント・ゴッズ パート1)」は2020年10月にリリースされたDLCで、本編クリア後の続きを描く。本編で断ち切れなかった地獄の侵略の根本原因に、Slayerが向き合う物語だ。

Part 1ではいくつかの新敵が追加されており、中でも「Blood Maykr(ブラッドメイカー)」と「Turret(タレット)」は戦闘の質を変える厄介な敵だ。Blood Maykrは空中を移動しながら誘導弾を放ち、倒すためには特定の状態にする必要がある。Turretは固定砲台で、撃ち続けながら素早く破壊しなければならない。

新ステージは本編で登場した場所とは全く異なる環境で構成されており、「Dark World(暗黒の次元)」と呼ばれる幻想的な空間が印象的なステージだ。本編より全体的な難易度が高く、本編をクリアした人向けに設計されている。

また本DLCから「血の海(Blood Swamp)」という新しいタイプの環境ハザードが追加され、「移動中に床に触れるとダメージを受ける」状況でのリソース管理が求められる。本編から積み上げたスキルをさらに試される設計だ。

Part 2——シリーズ最高難度の究極章

「DOOM Eternal: The Ancient Gods – Part Two(ジ・エンシェント・ゴッズ パート2)」は2021年3月にリリースされた最終DLCだ。Part 1に続くストーリーで、Slayerが「Dark Lord(暗黒の主)」と直接対決する最終決戦を描く。DOOM Eternalの物語的な完結編に当たる。

Part 2はシリーズ中で最も難易度が高い内容とされている。新敵「Armored Baron(アーモードバロン)」は全身を装甲で覆った強化版Baronで、正面からでは弾き返されるため特定のタイミングを狙う必要がある。「Zombie Makyr(ゾンビメイカー)」も新登場で、倒すと一定時間後に蘇る厄介な特性を持つ。

ボス戦も本編・Part 1から継続して登場する強敵との再戦が含まれており、「全シリーズの集大成」としてのデザインが見える。Part 2をクリアすることで、DOOM Eternalという作品が完全に「完結」する。

SteamではDLC2本がセットになった「Year One Pass」が販売されており、本編と合わせてセット購入できる「DOOM Eternal Deluxe Edition」もある。本編をクリアして「続きをやりたい」と感じたなら、DLCへの移行は自然な流れだ。

注意点——このゲームのここは事前に知っておいてほしい

最初の数時間は確実に死にまくる

DOOM Eternalの最大の「引っかかりポイント」は、初心者が最初の数時間で確実に死にまくるということだ。これは難易度設定を間違えているわけでも、ゲームが不親切なわけでもなく、「新しいゲームの文法を覚えるために必要な時間」だ。

グローリーキルで体力を回復すること、チェーンソーで弾薬を補充すること、火炎放射器でアーマーを削り出すこと——これらの仕組みを「知っている」だけでなく「反射的に使える」ようになるまでに時間がかかる。頭でわかっていても、緊急時に正しい選択肢が出てこないのが初期の壁だ。

この段階を乗り越えるためには「まず難易度を下げる」「チュートリアルを実際に活用する」「一つのシステムずつ意識して使う練習をする」という段階的なアプローチが有効だ。「難易度を下げると楽しくない」という感覚は一切ない。DOOM Eternalは難易度を下げても戦闘の骨格は変わらず、「動き続けて攻撃する」という楽しさは同じままあるからだ。

難易度設定の種類と選び方

DOOM Eternalの難易度設定は5段階だ。

I’M TOO YOUNG TO DIE(最低難易度):敵の攻撃力が非常に低く、死にやすい要素が大幅に緩和されている。「まずゲームの仕組みを理解したい」「ストーリーを楽しみたい」人に向いている。

HURT ME PLENTY(通常難易度):開発者が「標準」として設定した難易度。初めてDOOMシリーズをプレイする人に推薦されることが多い。ただし「FPSに慣れていない」人には少し難しい場面がある。

ULTRA-VIOLENCE(高難度):DOOM 2016の同名難易度に相当する硬派な設定。リソース管理と移動の両方を高いレベルで求められる。FPS経験者や「難しい方が楽しい」人向け。

Nightmare(ナイトメア):敵が積極的に攻撃し、プレイヤーのダメージが増加する。「かなり上手い」人でも死ぬことが多い厳しい設定。

Ultra-Nightmare(ウルトラナイトメア):前述のパーマデスモード。死亡=最初からやり直しの究極難易度。シリーズを熟知した人向け。

最初のプレイは「HURT ME PLENTY」か、少し不安なら「I’M TOO YOUNG TO DIE」から始めて、慣れてきたら上げていくのが一般的に推薦されるアプローチだ。難易度はゲームプレイ中にいつでも変更できる。

マルチプレイ「Battlemode」の現状

DOOM Eternalには「Battlemode(バトルモード)」という非対称対戦マルチプレイが搭載されている。1人がSlayerとしてプレイし、2人が悪魔としてプレイする3人制の対戦モードだ。悪魔プレイヤーはAIには存在しない特殊な行動(復活、アビリティの使用タイミング制御など)ができ、Slayerを協力して倒すことが目標になる。

ただし2026年4月現在、BattlemodeのアクティブなプレイヤーはSteamでは非常に少ない。マッチングに時間がかかることがあり、「マルチプレイのためにこのゲームを買う」のはおすすめしない。DOOM Eternalはあくまでシングルプレイのゲームとして評価するべきで、Battlemodeはおまけ程度に考えておくのが正直なところだ。

PC版の動作要件と最適化

DOOM Eternalは2020年発売のゲームで、2026年現在の標準的なPCであれば問題なく動作する。推奨スペックはNVIDIA GTX 1080 / AMD RX 5700相当で、1080p・High設定・60fps以上を目安としている。ただし実際にはこれより低いスペックでも、設定調整で快適に動く報告が多い。

フレームレートの観点から言うと、DOOM Eternalは「高フレームレートで動くほど操作感が良くなる」ゲームだ。60fpsと120fpsでは操作の反応性が体感でわかるほど違う。RTX系のGPUを持っているなら144fps以上を狙える設定を探すことをすすめる。

また本ゲームはUltra-wide(21:9)画面への対応も良好で、4K解像度でのプレイにも対応している。Bethesda Launcherが廃止されてからは完全にSteamで管理されており、プラットフォームの面での不便さはなくなっている。

DLC購入の判断タイミング

DLC「The Ancient Gods Part 1 & 2」は、本編をクリアしてから購入を検討することをすすめる。本編だけで20〜30時間程度の内容があり、DLCは「本編が好きでもっとやりたい」人向けの追加コンテンツだ。本編クリア前にDLCまで付いたDeluxe Editionを購入するのも悪くはないが、まず本編だけ購入して気に入ったらDLCを追加する方が、金銭的なリスクが低い。

セール時のDISCOUNT率は本編・DLC共に高く、年に何度かスチームセールで70〜80%オフになることがある。「気になっているけど定価はちょっと…」という人はウィッシュリストに入れておいて、セールを待つのが賢明だ。

「Slayer Gate」——やりこみ勢向けの隠し挑戦

各ミッションの中に「Slayer Gate(スレイヤーゲート)」と呼ばれる隠し挑戦エリアが設置されている。専用の鍵(Slayer Gate Key)を入手してゲートを開けると、通常の闘技場より格段に難しい連続戦闘チャレンジが始まる。

Slayer Gateをクリアすると「Empyrean Key(エンピリアンキー)」という特別なアイテムが手に入り、これを集めると要塞(FORTRESS OF DOOM)内の特別な場所でプレミアムスキンが解放される。隠し要素でありながら、やりこみプレイヤーへの報酬として機能している。

初回プレイでは無理に攻略しなくてよい。Slayer Gateは「本編に慣れた後でやる追加チャレンジ」として設計されており、本編のレベルよりかなり難しい。「本編はクリアしたけどもっと難しいことがしたい」というタイミングで挑戦するのがちょうどいい。

ゲームのボリュームとプレイ時間の目安

DOOM Eternalのキャンペーンは全13ミッション構成だ。難易度「HURT ME PLENTY(通常)」で初回クリアにかかる時間は、プレイヤーのFPS経験や習熟速度によって大きく変わるが、平均的には15〜25時間程度とされている。FPSに慣れていて詰まる場面が少なければ12〜15時間でクリアできるが、初心者や探索を丁寧にやる人は25〜30時間かかることも珍しくない。

DLC「The Ancient Gods Part 1」は4〜7時間、「Part 2」は3〜6時間程度が目安で、全部合わせると本編+DLCで25〜40時間程度のボリュームになる。さらにNightmare難易度での2周目、Slayer Gate完全攻略、スピードランに挑戦し始めると、容易に100時間を超える。「短時間で終わるゲームを買いたくない」という人には十分すぎるボリュームだ。

また各ミッションはクリア後にいつでも再挑戦できる。収集要素を集め直したり、違う武器構成で戦ったり、タイムアタックで遊んだりと、1周クリア後も遊び方が豊富にある。これがDOOM Eternalの「長く遊べる」理由の一つだ。

初心者へのアドバイス——最初の壁を乗り越えるために

DOOM Eternal FPS スクリーンショット4

最初にやること——チュートリアルを真剣にやる

DOOM Eternalにはゲーム内チュートリアルが用意されており、「Slayer Gate Tutorial(スレイヤーゲートチュートリアル)」と呼ばれる練習エリアがある。要塞(FORTRESS OF DOOM)からいつでもアクセスできるため、ゲームを始めたばかりで「よくわからない」という段階で積極的に活用してほしい。

特に最初に覚えるべき3つは「グローリーキル(体力回復)」「チェーンソー(弾薬補充)」「火炎放射器(アーマー補充)」の使いどころだ。チュートリアルでこれらを1つずつ試しながら「いつ、なぜ使うのか」を体で覚えることが最初の難関突破の最短ルートだ。

特に「弾薬が尽きそうになったらチェーンソーを使う」という反射を作るのに意識が必要だ。普通のFPSでは「弾薬が少なくなったら補給アイテムを拾う」が正しいが、DOOM Eternalでは「補給は自分で作る」のが基本だ。この発想の転換が一番大きい。

グローリーキルのタイミングの見極め

グローリーキルは「敵の体力が一定以下になると光る(ハイライトされる)」ことで可能になる。最初のうちは「光ったらすぐグローリーキル」という癖をつけることを優先してほしい。

体力が十分あるうちは、グローリーキルをするよりも銃で素早く倒した方が効率的な場面もある。しかし最初のうちは「光ったらグローリーキル」という単純ルールを徹底する方が生き残りやすい。体力管理のコツが掴めてきたら、「本当に体力が足りないときだけグローリーキルする」という柔軟な判断に移行していける。

カコデーモン(空中を浮く球状の敵)はグローリーキルの宝庫だ。口にグレネードを叩き込むと即座にグローリーキル可能になり、大量のヘルスが手に入る。「体力が減ってきたらカコデーモンを探す」という意識を持つだけで生存率が大きく変わる。

「優先ターゲット」という概念を持つ

DOOM Eternalの闘技場では複数の悪魔が同時に出現するが、「全部を満遍なく攻撃する」よりも「この敵を先に倒す」という優先順位が重要だ。特に初心者が覚えるべき優先順位は以下の通りだ。

最最優先で倒すべき敵は「Archvile(アーチヴァイル)」だ。生きている間に他の悪魔を蘇らせ続けるため、Archvileを無視すると倒した悪魔が無限に戻ってくる。「Archvileが見えたら全力で倒す」が基本ルールだ。

次に優先するのは「Pain Elemental(ペインエレメンタル)」だ。放置するとLost Soulを無限に生み出し、画面が敵だらけになる。素早く処理することで敵の数の増加を防げる。

その次は移動が制限される「Turret(タレット)」や「Blood Maykr(ブラッドメイカー)」で、これらが生きている間は回避しながら動ける空間が制限される。

大型のBoron(バロン)やPinky(ピンキー)などは体力が多いが、攻撃パターンが読みやすく後回しにしやすい。この優先順位を意識するだけで、闘技場の制御感が格段に上がる。

移動に慣れる練習——ダッシュをすべてに使う

最初の数時間で最も意識してほしいことが「ダッシュを積極的に使う」ことだ。多くのFPSでは「ダッシュ(スプリント)」はAキーを長押しするような単純な高速移動だが、DOOM EternalのDashは「特定の方向に一瞬で移動する回避行動」だ。

悪魔の攻撃のほとんどは、「攻撃モーションが始まったタイミングでダッシュで横に避ける」ことで回避できる。「攻撃が来る前に動く」ではなく「攻撃が来る瞬間に動く」というタイミングが重要だ。最初はこのタイミングが掴みにくいが、数時間プレイすれば「あ、ダッシュすれば避けられた」という感覚がわかり始める。

また「常にジャンプしながら動く」という習慣も有効だ。一部の悪魔の攻撃は地面を這うタイプで、空中にいる間は当たらない。「戦闘中に地面に立ち続けない」という意識を持つだけで回避できる攻撃が増える。

どうしても詰まったら——一段階下げるという選択

DOOM Eternalで同じ場所で何度も死んで前に進めなくなったとき、難易度を下げることは恥ずかしいことでも失敗でもない。このゲームの難易度設計は「高難度で遊ぶのが正しい」ではなく「楽しく遊べる難易度で遊ぶのが正しい」だ。難易度はゲームプレイ中にいつでも変更できるので、詰まったら「この場面だけ下げて乗り越える」という使い方も十分ありだ。

特定の場面で「どうしても倒せない」という状況は、多くの場合「正しい戦略を知らない」が原因だ。YouTube等で「DOOM Eternal [ミッション名] [敵の名前] 攻略」と検索すると、動画で正しい戦い方を確認できる。「知らなかったから負けた」のであれば、知識を得てからまた試す——その繰り返しがDOOM Eternalの上達方法だ。

収集要素を拾いながら進む価値

各ミッションには収集要素として「Extra Life(エクストラライフ)」「Praetor Suit Token」「Sentinel Crystal」「Sentinel Battery」「Codex(コーデックス)」「Secret Encounter(シークレットエンカウンター)」などが隠されている。

初回プレイでこれらを全部集める必要はないが、「Praetor Suit Token」と「Sentinel Crystal」は早めに集めるとプレイが楽になる。Suit Tokenでスーツをアップグレードすることでリソース管理が効率化され、Sentinel Crystalで最大体力・アーマーが増えることで死ににくくなる。

各ステージの収集要素の場所はゲーム内マップで確認できるほか、クリア後に再挑戦(ミッション選択)で戻って回収もできる。「1周目は戦闘優先、2周目以降で収集」という戦略でも問題ない。ただし「Extra Life(エクストラライフ)」は特定の高難度設定でのみ機能するシステムで、通常プレイでは直接的な効果がない点には注意が必要だ。

まとめ——このゲームは「始め方を知れば」誰でも熱狂できる

DOOM Eternalは「FPSが得意な人向けのゲーム」ではない。正しい。難しい。最初は確実に死ぬ。でも「正しい動き方を知っている人向けのゲーム」なのかというと、それも違う。このゲームは「正しい動き方を覚えていくプロセス自体が楽しい」という設計になっている。

グローリーキルで体力を回復すること、チェーンソーで弾薬を補充すること、火炎放射器でアーマーを確保すること、敵の弱点を使い分けること、ダッシュで攻撃を回避すること——これらを一つひとつ覚えるたびに、ゲームが変わる。「最初の自分」と「10時間後の自分」のプレイは全く別のゲームだ。その変化の大きさが、DOOM Eternalが「現代FPSの最高傑作」と呼ばれ続ける理由のひとつだ。

Mick Gordonの音楽が鳴り響く中、地獄の悪魔を一体ずつ処理しながら、完璧なリズムで動き続けられた瞬間——「これが気持ちいい」という感覚は、ゲームの中でも特別な体験のひとつだ。最初の壁を越えた先に、その体験が待っている。

Steam価格は4,480円(定価、2026年時点)。セール時は60〜80%オフになることも多い。「1,000円以下で手に入るFPS史上最高クラスの体験」として紹介されることも珍しくない。「やってみたい気持ちがある」なら、セールを待って始めてみてほしい。

関連ゲームも気になるなら

DOOM Eternalが気に入ったなら、こんなゲームも試してみてほしい。

Titanfall 2——「動くことが楽しい」という感覚の別解釈

DOOM Eternalと共通するのは「動き続けることが前提のFPS」という設計思想だ。壁走りと巨大ロボットを組み合わせたTitanfall 2の移動系FPSは、方向性こそ違えど「移動そのものが報酬になるゲーム」という点でDOOM Eternalと共鳴する。FPSキャンペーン史上最高傑作とも称される作品で、DOOM Eternalが好きなら必ず気に入る。

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DOOM Eternal

id Software
リリース日 2020年3月19日
サービス中
価格¥4,400
開発id Software
販売Bethesda Softworks
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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