「MY HERO ULTRA RUMBLE」ヒロアカキャラの個性で戦うバトルロイヤル

マッチ開始直後、空から降り立った瞬間に爆発音が聞こえた。振り向くと、緑の炎をまとったデク(緑谷出久)がパンチを繰り出しながら真っすぐこちらに突っ込んでくる。咄嗟にエリのスキルで時間を巻き戻してかわし、逃げようとした矢先に別方向から爆豪勝己の爆破が飛んでくる——。

「ヒロアカのキャラで本気で戦える、ちゃんとしたバトルロイヤルがついにきた」と思った。

MY HERO ULTRA RUMBLE(マイヒーローウルトラランブル)は、大人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」を題材にした基本プレイ無料のバトルロイヤルゲームだ。最大24人が3人チームに分かれ、「個性(クセ)」を使いながら戦うチームバトルロイヤルで、2023年9月に正式リリースされた。

リリース直後は同時接続者数がSteamピーク約2.7万人を記録し、ヒロアカファンのみならずバトルロイヤル好きも取り込んで話題を集めた。2024年以降もシーズンを重ねながら定期アップデートが続き、新キャラクター追加やゲームバランスの調整が行われている。

この記事では、MY HERO ULTRA RUMBLEの魅力と課題点を正直に書いていく。「ヒロアカファンが楽しめるのはわかるけど、ゲームとして面白いのか?」という疑問に、プレイした体験ベースで答える。

目次

こんな人におすすめ / こんな人には合わないかも

結論から先に確認しておこう。

こんな人におすすめ

  • ヒロアカアニメ・漫画が好きな人——好きなキャラクターで戦える喜びは本物
  • 基本無料でアクションゲームを遊びたい人——基本機能は無料で揃っている
  • チームプレイが好きな人——3人チームで役割分担しながら戦う設計
  • ApexやFortniteに少し疲れた人——アニメ系のビジュアルで気分転換になる
  • 複雑な操作より直感的なアクションを求める人——難しい入力不要でスキルが発動できる
  • キャラクターのコレクション・カスタマイズが好きな人——コスチュームやエモートが豊富
  • 友達と気軽に盛り上がりたい人——ヒロアカ仲間で遊ぶと会話が弾む
こんな人には合わないかも

  • 「ゲームシステムの深み」を求める人——戦略的な読み合いは他のバトルロイヤルより薄め
  • ヒロアカをまったく知らない人——世界観を知らないとキャラの個性が楽しみにくい
  • 競技・ランクプレイにこだわる人——格差マッチや運要素が強めでランクの意味が薄れがち
  • 日本語コミュニティを重視する人——国内プレイヤー比率はそれほど高くない
  • ガチャ・課金ゲームが嫌いな人——コスチュームはガチャ形式が中心
  • 長期的にプレイヤー人口を期待する人——ピーク比では人口が減少傾向にある

MY HERO ULTRA RUMBLEとは何か——ヒロアカの個性でバトルロイヤル

MY HERO ULTRA RUMBLEは、「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の登場キャラクターがそれぞれの「個性」を使って戦うバトルロイヤルゲームだ。Bandai Namco Entertainment(バンダイナムコエンターテインメント)が開発・運営しており、2023年9月に正式リリースされた(PC版はSteamで配信、PS4/PS5・Xbox・Nintendo Switchにも対応)。

最大24人が8チームに分かれ、最後まで生き残ったチームが勝利するチームバトルロイヤル形式だ。1チーム3人という構成が基本で、ヒーロー同士・ヴィランキャラ同士という構図ではなく、どのキャラでも好きな組み合わせでチームを組める。

最大の特徴は各キャラクターの「個性」をそのままゲームシステムに落とし込んでいる点だ。爆豪勝己なら爆破を使った連続攻撃と急速移動、デクなら強力なパンチと跳躍、轟焦凍なら左半身の氷と右半身の炎を使い分けた広範囲攻撃——アニメで見た技がほぼそのまま再現されている。

ジャンルは「バトルロイヤル」だが、フォートナイトのような建築要素はなく、ApexやPUBGのような銃撃戦もない。どちらかといえば「アニメアクションゲーム+バトルロイヤルのフィールド」という感覚に近い。

ロールシステム——3種類の役割分担

MY HERO ULTRA RUMBLEには「ロール(役割)」という概念がある。各キャラクターは以下の3種類のロールに分類されている。

  • ストライカー——近距離での攻撃を得意とするアタッカー。爆豪・デク・轟など人気キャラが多い
  • エミッター——遠距離からの攻撃や範囲スキルを持つ。障害物越しのスキルが使えるキャラも
  • スポッター——支援・回復・索敵が得意なサポーター役。回復アイテムを増やしたり、仲間を遠距離から補助できる

3人チームで異なるロールを組み合わせることが推奨されており、「全員ストライカー」よりも「ストライカー・エミッター・スポッター」の組み合わせの方が安定する設計になっている。

ロール分けのおかげで「誰が何をすべきか」が明確で、初心者でもチームの動き方が理解しやすかった。スポッターで回復しながらついていくだけでも貢献できるのがよかった。

引用元:Steamレビュー

フィールドとマップ構成

バトルフィールドは「ムスタファー市街地」を中心とした架空の都市マップだ。アニメの「ヴィラン解放軍編」「USJ編」などの雰囲気を取り入れたエリアが複数存在し、建物の中・上・路地裏と立体的なエリア構成になっている。

マップ自体はバトルロイヤルの定番に沿った「収縮するフィールド」システムを採用。時間経過とともに安全エリアが狭まり、端に逃げ続けることができない。

アイテムは各エリアの地面や建物内にランダムで配置されており、「ライフポーション」「スキルゲージを回復するアイテム」「装備強化アイテム」などを拾いながら戦闘に備える仕様だ。

キャラクター一覧と個性の再現度

MY HERO ULTRA RUMBLEの最大の売りはキャラクターの個性再現度だ。ここはヒロアカファンなら間違いなく「よくできてる」と感じるポイントで、アニメで見た技がゲームの中でほぼそのまま動く。

ヒーロー側の主要キャラクター

緑谷出久(デク)はリリース時から実装されている主人公枠。「デトロイト・スマッシュ」のパンチは近距離での大ダメージ、「空中移動」で高いところから奇襲をかけられる。ゲーム内でも「強いが扱いに慣れが必要」なキャラクターとして設計されており、使いこなせたときの爽快感は高い。

爆豪勝己(かっちゃん)は攻撃的なストライカーの代表格。爆破で移動しながら連続攻撃を叩き込むスタイルで、機動力と攻撃力が両立している。「かっちゃん使ったら強すぎてびっくりした」という声が初期から多く、人気キャラ上位を維持している。

轟焦凍(しょうと)は氷と炎を使い分けるエミッター系のキャラクター。氷で敵の動きを止めながら炎で追撃するコンボが強力で、遠距離から敵を凍らせるスキルは戦略的な使い方ができる。チームの要として機能しやすい。

お茶子(麗日お茶子)はスポッター系のキャラクター。「無重力」の個性で敵を宙に浮かせる妨害スキルが独特で、チームメイトのサポートにも活躍できる。派手さは少ないが「浮かせてから仲間に倒してもらう」コンボは決まると気持ちいい。

相澤消太(イレイザーヘッド)は教師キャラながら強力なロールで実装されている。キャプチャーウェポンで敵を拘束し、「個性消去」で相手のスキルを封じるという、アニメと同じ能力がゲームに落とし込まれている。ただし操作に習熟が必要なため上級者向けだ。

ヴィラン側の主要キャラクター

オール・フォー・ワン(AFO)は後から追加された強キャラ枠。複数のスキルを持ち、リリース後のアップデートで実装されたが、「強すぎる」という意見がプレイヤーから多く上がり、調整が入った経緯がある。

死柄木弔(しがらき)はヴィラン陣営のメインキャラクター。「崩壊」の個性で触れた建物や地形を破壊できるのが独特で、フィールドの地形を変えながら戦うことができる。使い方次第で戦局を大きく変えられるが、単体での火力は控えめ。

荼毘(だび)は蒼炎を使うエミッター系キャラクターで、遠距離から範囲に炎を撒く戦い方が強い。「ヴィランの中で使いやすい」という評価が多く、初めてヴィランキャラを試したい人に向いている。

アップデートで追加されたキャラクターたち

MY HERO ULTRA RUMBLEはリリース後も継続的にキャラクターを追加してきた。シーズン1以降では「トガヒミコ」「切島鋭児郎」「セメントス」「エリ」などが追加されており、2026年4月時点で30キャラクター以上が実装されている。

新キャラのバランスについては物議を醸すことが多く、リリース直後は「明らかに強すぎる」「他のキャラが霞む」という状況が繰り返されてきた。Bandai Namcoの調整速度については後述する。

バトルロイヤルジャンルでキャラクターの個性を競い合うといえば、NARAKAもその一つだ。あちらは刀や槍の読み合いをメインにした設計で、MY HERO ULTRA RUMBLEとはかなり異なるアプローチをとっている。

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ゲームの流れ——1マッチで何が起きるか

実際の1マッチの流れを整理しておこう。

マッチ開始〜降下フェーズ

マッチはロビーで3人チームを確認してからスタートする。ソロキューの場合はオートマッチングでチームが組まれる。

降下ポイントは自分たちで選択できる。激戦区(アイテムが多い中心エリア)に降りるか、外縁部に降りて安全にアイテムを集めるかでその後の展開が大きく変わる。序盤の降下先選択はバトルロイヤルの定番的な戦略要素だ。

アイテム収集と序盤の立ち回り

降下後はまず装備強化アイテムとポーションを集める。MY HERO ULTRA RUMBLEのアイテムはシンプルで、「体力回復系」「スキルゲージ回復系」「装備強化(レアリティアップ)系」の3カテゴリに大別される。

装備にはレアリティ(白・青・紫・金)があり、拾ったアイテムでアップグレードするとスキルダメージや基礎ステータスが上昇する。このレアリティシステムはフォートナイトのアイテムランクに近い感覚だ。

序盤は他チームと鉢合わせしなければ比較的安全に動けるが、フィールドが縮むにつれて必然的に交戦機会が増える。

個性バトルの実際

各キャラクターは「通常攻撃」と「スキル(個性)」を使って戦う。スキルはそれぞれのキャラクターごとに異なり、1試合中に複数回使える仕様だ。スキルゲージを消費して発動し、時間経過やアイテムでゲージを回復する。

操作感はかなり直感的で、難しいコマンド入力は不要だ。ボタン1つでスキルが発動するため、アクションゲームに慣れていない人でも基本的な動きはすぐできるようになる。一方で「上手い人と何が違うのか」という部分は、スキルの当て方・回避のタイミング・チームとの連携にある。

操作自体は簡単なのに、うまい人と戦うと別ゲームのような差を感じる。スキルをどこに撃つかの判断力と、チームとの連携がすべてだと気づいてから少しずつ勝てるようになった。

引用元:Steamレビュー

チーム全滅・復活システム

MY HERO ULTRA RUMBLEには「復活システム」がある。倒されたチームメイトはすぐには消えず、「救助マーカー」が残る。生き残ったメンバーがそのマーカーに触れることで復活させられる。

この仕組みのおかげで「仲間がやられた瞬間に詰む」ということが減り、1人が頑張って2人を守りながら逃げながら復活を繰り返すという展開が生まれる。逆転劇が起きやすい設計だ。

ただし復活中は無防備になるため、敵がいる状況での復活には大きなリスクが伴う。「復活かけたら別の敵に攻撃されて全滅した」という経験は誰でもあるはずだ。

なぜヒロアカファンをここまで熱狂させたのか

MY HERO ULTRA RUMBLEがリリース直後にSteamで2万人超えのピークを記録できた最大の理由は、「好きなキャラで戦えるという感情的な満足感」だ。

アニメの技が「ちゃんと動く」感覚

バンダイナムコのキャラクターゲームは数多くあるが、MY HERO ULTRA RUMBLEが評価されたのは、各個性がゲームシステムとして意味を持っている点だ。

たとえば「エリ」の個性「巻き戻し(リワインド)」は、ゲーム内では「敵のスキルを無効化して押し返す」という形で実装されている。「トガヒミコ」の「変身」は敵プレイヤーに変装して接近できるという、原作再現度の高いスキルになっている。

「このキャラのこの技、アニメでもこうやって使ってたな」という一致感が積み重なると、単なる「ヒロアカの皮をかぶったゲーム」以上の体験になる。

トガちゃんで変身して敵に近づいてスタブするの、アニメそのままで笑った。ヴィランプレイが楽しすぎる。

引用元:Steamレビュー

チームで「ヒーローごっこ」ができる

友達3人で「デク・かっちゃん・轟」のメインキャラ組んで遊ぶ体験は、ヒロアカファンにとって特別なものだ。「原作でありそうなチーム編成」を作ること自体が楽しみの一つになっている。

ディスコードで通話しながら「俺デク行く」「じゃあ俺爆豪」「しょうとで回復サポートする」というやり取りが生まれるだけで、もうヒロアカごっこになる。これはIPゲームとしての強みで、ゲーム単体のクオリティとは別次元の楽しさだ。

無料で遊べる設計

基本プレイ無料という点も大きかった。「試しにヒロアカゲームやってみるか」という気軽なエントリーが可能で、ヒロアカのアニメ・漫画のファン層がそのままゲームに流入した。

リリースタイミングがアニメシーズンとも重なっていたこともあり、「アニメ見ながらゲームもやる」という入口が自然にできていた。

チームで競うバトルロイヤルといえば、アニメIPではないがRivals of Aether IIも独自のキャラクター個性を活かした対戦ゲームとして注目されている。プラットフォームファイターというジャンルだが、「キャラの特性を活かして戦う」という楽しさは近いものがある。

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課題と正直な評価——褒めるだけじゃない

MY HERO ULTRA RUMBLEには明確な課題もある。「ヒロアカが好きなら楽しい」という前提は変わらないが、ゲームとしての完成度という点では素直に褒められない部分もある。

バランス調整の遅さ

最もよく指摘される問題が「新キャラのバランス崩壊とその修正の遅さ」だ。

新キャラ実装のたびに「明らかに強すぎる」状態でリリースされることが繰り返されてきた。その後のパッチで調整が入るのだが、「リリースからパッチまでの期間が長い」という声が多い。

新キャラ出るたびに「また無双じゃん」ってなる。1〜2週間は対戦ゲームとして機能してない感じ。楽しいは楽しいんだけど、競技として真剣にやりたい人には向いてない。

引用元:Steamレビュー

Bandai Namcoがバランス調整を意識的にやっていないわけではなく、定期的なパッチで修正は入っている。ただし「IPゲームとしての集客(話題の新キャラを強くして注目させる)」と「ゲームバランス」の間でどちらを優先するかというビジネス上の判断が透けて見える場面もある。

マッチング待機時間とプレイヤー人口

リリース直後のピーク(Steam同接約2.7万人)と比べると、2025〜2026年時点でのSteamの同接数は数百〜数千人台に落ち着いている。PS4/PS5やSwitch版のプレイヤーも存在するためSteam数値だけが全体ではないが、それでも「マッチングまでに時間がかかることがある」という状況は現実だ。

特にランク戦やピーク時間帯外になると、待機時間が長くなるという報告が出ている。フレンドと一緒に遊ぶ分には問題ないが、ソロでランク戦をやり込もうとすると人口不足を感じやすい。

ランク戦で夜中にやろうとしたら5分待っても入らなかった。平日深夜はキツい。週末の昼はすぐ入れる。

引用元:Steamレビュー

課金要素とガチャ

スキン(コスチューム)とエモートは主にガチャ形式(有料の「ヒーローチケット」を使うランダムボックス)で提供されている。原作で人気の衣装(デクの「フルカウル」姿や、爆豪のヒーロースーツなど)がガチャに入っており、集めようとするとそれなりの課金が必要になる。

ゲームプレイ面での課金有利は少ないが、「見た目のカスタマイズのために大量課金が必要になりがち」という構造は変わらない。コスチューム課金については他のバトルロイヤルタイトル(ApexやFortniteなど)と同じ構造だが、「ガチャ形式」という点でFortniteのショップ直販より不透明感がある。

操作の天井の低さ

「簡単に遊べる」というメリットの裏返しで、「操作が上手くなっても限界を感じる」という中〜上級者の声がある。

NARAKAのような三すくみシステムや、格闘ゲームのようなコマンド入力・フレーム単位の読み合いは存在しない。スキルを当てるタイミングと連携のうまさが腕前の差に直結するが、「これ以上うまくなるには?」という問いへの答えが薄い。

長期的にやり込んでいくタイプのゲームというより、「友達と一緒にヒロアカの世界で遊ぶゲーム」として楽しむのが正解かもしれない。深い戦略性でやり込むという観点でいえば、Slay the Spireのようなローグライクデッキ構築ゲームの方が長く楽しめる。

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シーズンアップデートと運営の現状

MY HERO ULTRA RUMBLEは2023年9月のリリース後、シーズン制でアップデートを継続している。

シーズンごとの追加コンテンツ

各シーズンでは主に以下の要素が追加・更新される。

  • 新キャラクター追加——ほぼ毎シーズン1〜2名の新キャラが実装
  • シーズンパス(バトルパス)——プレイで報酬が得られるパスシステム
  • 期間限定イベント——特定のキャラクターやアニメイベントに合わせた特別ルール戦
  • バランスパッチ——前シーズンの不満要素への対応

シーズンパスは「無料報酬コース」と「プレミアムコース(課金)」に分かれており、無料でも一定の報酬は得られる設計だ。課金コースはコスチュームやエモートなど見た目要素が中心で、プレイ面での優位性はほぼない。

アニメとの連動イベント

「僕のヒーローアカデミア」のアニメ放映に合わせたイベントや、原作の重要シーンを題材にしたイベントが定期的に開催されてきた。アニメ本編で話題になったシーンのキャラクターがイベント衣装として実装されることがあり、「アニメを見ながらゲームもやる」という連動体験はファンに好評だ。

アニメ最終章放映に合わせたイベントが来たときはテンション上がった。ゲームとアニメの両方を同時進行で追ってる人向けのコンテンツがちゃんとある。

引用元:Steamレビュー

運営の継続性について

2026年4月時点でサービスは継続中だ。Bandai Namcoは比較的資金力のある大手パブリッシャーであり、ヒロアカという国際的に人気のあるIPを持つゲームをそう簡単にサービス終了させる可能性は低いと見られる。

ただし「プレイヤー人口が右肩下がりである」という事実はある。Steam側の数値では2023年のピーク後、緩やかに減少が続いている。プレイヤーが完全に離れているわけではなく、「ライトに続けているコアファン層」が残っている状態と見るのが現実的だ。

他のバトルロイヤルと何が違うのか

「バトルロイヤル」という括りで考えると、MY HERO ULTRA RUMBLEはどんな位置付けにあるのか整理しておこう。

Apex Legends・Fortniteとの違い

ApexやFortniteと比較すると、最大の違いは「銃撃戦がない」点だ。MY HERO ULTRA RUMBLEは遠距離攻撃が存在するキャラクターもいるが、基本は近〜中距離のスキルバトルだ。「エイム力」「銃の精度」という要素がほぼなく、代わりに「スキルの使い方とタイミング」が重要になる。

Fortniteの建築のような複雑な戦略要素もなく、よりシンプルにスキルを当て合うゲーム性になっている。「Apexが難しくてついていけない」という人がMY HERO ULTRA RUMBLEを遊んで「これなら楽しめる」となるケースも実際にあった。

NARAKAとの比較

同じ「銃がないバトルロイヤル」として比較されることの多いNARAKA: BLADEPOINTとは、方向性が異なる。

NARAKAは近接格闘の「三すくみ」という深い読み合いシステムと、グラップリングフックを活用した立体的な移動が核心にある。格闘ゲームに近い技術的習熟が求められ、上達の幅が広い分、覚えることも多い。

MY HERO ULTRA RUMBLEはそれと比べると操作のハードルが低く、「好きなキャラで遊びたい」というIP優先の楽しみ方にフォーカスしている。「どちらが上か」ではなく「何を求めているか」で分かれる。

SPLITGATEとの比較

ポータルを使った独自のギミックを持つSPLITGATEも、銃撃戦がありながら「移動の特殊性」という独自要素でApexやFortniteとの差別化を図ってきたバトルロイヤルだ。MY HERO ULTRA RUMBLEとは性格がかなり異なるが、「既存バトルロイヤルに飽きてきた人向けの別アプローチ」という位置付けは共通している。

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PCスペックと動作環境について

Steam版のMY HERO ULTRA RUMBLEの動作については、推奨スペックはそれほど高くない。2019〜2020年代前半のミドルレンジPC(GTX 1060相当のGPU、Core i5程度のCPU、8GB RAM)があれば十分動作するとされている。

ただし実際のプレイヤーからは「最適化が完全ではなく、仕様以上のフレームドロップが起きることがある」という報告もある。基本プレイ無料なので試してみること自体のリスクはないが、「環境によってはカクツキがある」という点は頭に入れておいた方がいい。

推奨スペック以上のPCなのにたまにカクつく。最適化に関しては他のAAA級タイトルと比べると甘い部分がある。ゲームプレイ自体は面白いのに、もったいない。

引用元:Steamレビュー

PS4/PS5版やSwitch版でも遊べるため、PCよりもコンソール版の方が快適という意見も見られる。PCにこだわらない場合は、コンソール版も選択肢に入れてみるといいかもしれない。

日本語対応と国内コミュニティ

MY HERO ULTRA RUMBLEはバンダイナムコが日本の会社であり、ゲームの日本語対応は完全だ。インターフェース、ストーリーイベント、キャラクターのセリフ——すべて日本語でプレイできる。キャラクターのボイスも日本語(アニメの声優陣)と英語を選べる設定になっている。

ヒロアカの声優がそのままゲームに出演しているという点は、日本のファンにとって大きな加点要素だ。轟くんが轟くんの声で必殺技を叫ぶ体験は、テキストで説明するより実際に聞いてもらった方が早い。

国内コミュニティについては、TwitterやDiscordでの日本語コミュニティは存在する。ただし「ゲームの主戦場は海外プレイヤーが多め」という状況で、国内ランク上位や対戦コミュニティは規模が大きいとは言い切れない。友達を誘って遊ぶ分には問題ないが、「日本語コミュニティで攻略を深掘りしたい」という方向性には限界がある。

バンダイナムコの公式SNS(Twitter・YouTube)では日本語での公式情報発信が行われており、新キャラ情報やイベント告知はこちらで確認できる。

「誰かと一緒に遊ぶ」ゲームとして捉える

プレイを重ねていくと、MY HERO ULTRA RUMBLEが最も輝くシチュエーションが見えてきた。それは「ヒロアカが好きな友達と一緒に遊ぶとき」だ。

ソロプレイの正直な感想

ソロでランクマッチを回し続けるという遊び方は、正直なところ長続きしない。理由はいくつかある。

まずマッチングの安定性。人口が多い時間帯外では待ちが長くなるため、「サクッと1戦やろう」という気分のときに入れない場面がある。次に「やり込みの深さ」。ソロで上達を追求しようとしたとき、「もっと上手くなるにはどうすれば?」というゲーム側からの答えが薄い。スキルの当て方とチームとのタイミング合わせが腕前の差だが、そこを磨くための明確な練習方法やシステムがゲーム内に充実しているわけではない。

ソロでやってると「なんで負けたのか」が分かりにくいことが多い。チームゲームなので1対3になる状況が多くて、個人の腕前だけでカバーできる範囲が見えにくい。

引用元:Steamレビュー

フレンドと遊ぶと変わる体験

一方でフレンドと3人でフルパーティを組んで遊ぶと、体験はかなり変わる。「俺爆豪で突っ込むから後ろから支援して」「エリのスキルで時間稼ぎしてる間に詰めよう」というコミュニケーションが自然に生まれ、それがヒロアカのチームバトル感に直結する。

3人が好きなキャラで思い思いに動きながら、結果として連携が決まって1位を取ったときの達成感は確かにある。「ゲームの完成度」より「一緒に楽しんだ記憶」として残るゲームだ。

ヒロアカアニメ・漫画の入口として

逆のパターンとして、「ゲームからヒロアカに入った」という人もいる。「MY HERO ULTRA RUMBLEで初めてヒロアカのキャラを知って、アニメを見始めた」という声はSteamレビューやSNSで散見される。

IPゲームとしてのMY HERO ULTRA RUMBLEが「ヒロアカという作品の窓口」になるケースも一定数あるということで、バンダイナムコの狙いどおりの使われ方とも言える。

アクション・バトルロイヤルの文脈で類似タイトルを見る

MY HERO ULTRA RUMBLEのようなアクション系バトルロイヤルや対戦ゲームは、近年いくつかのアプローチで多様化している。

格闘ゲームの文脈でいえば、GUILTY GEAR STRIVEは対戦格闘ゲームの「読み合いと技術の追求」という方向性で別種の深みを持っている。バトルロイヤルではないが、「対戦アクションゲームを本気でやりたい」という方向性ではこちらが筆頭格だ。

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完全に異なるジャンルに目を向けると、戦略性とコレクション要素を持つSuper Auto PetsやBloons TD 6のような放置・タワーディフェンス系も、「戦闘」の楽しみ方として全く違うアプローチを見せてくれる。「対人戦に疲れた」ときの気分転換にも使える。

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「無料で始められるゲーム」という観点で見ると、Bananaのような超シンプルなクリッカーゲームが一時期Steamで大ブームになったことも記憶に新しい。ゲームのクオリティとは関係ない「話題性」や「無料」という要素がプレイヤーを動かす現象は、MY HERO ULTRA RUMBLEのヒロアカIPによる集客とも似た構造がある。

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MY HERO ULTRA RUMBLEは今プレイする価値があるか

これが一番知りたい人が多いだろう質問に、正直に答えたい。

「ヒロアカが好きな人」への答え

間違いなくやってみる価値はある。基本プレイ無料なので何も失うものはなく、「好きなキャラでバトルロイヤルを戦える体験」は他のゲームでは絶対に得られない。

デクのデトロイト・スマッシュをぶち当てたとき、爆豪の爆破で上空から奇襲をかけたとき、轟の炎と氷で敵チームを足止めしたとき——「ヒロアカのキャラを操作している感覚」は、ゲームとして完成されているかどうかとは別に、感情として正直に嬉しい。

最初は「またIP消費ゲーかよ」と思ってたけど、実際やってみたらキャラの個性がちゃんとゲームになってて驚いた。雑に作ってないのはわかる。

引用元:Steamレビュー

「バトルロイヤルファン」への答え

「アニメが好きではないが、バトルロイヤルとして評価できるか」という目線では少し評価が下がる。

操作の習熟曲線がそれほど深くなく、長期的にやり込むシステム設計が手薄な点、マッチングの人口問題、バランス調整の課題——この辺りは純粋なバトルロイヤルゲームとして見たときにマイナスになる。

「今から始めてランクでトップを目指したい」という用途には向いていない。「友達誘って週末に遊ぶ」くらいの温度感が一番合っている。

長くプレイするための姿勢

長く楽しむコツは「ランク上位を目指す」よりも「好きなキャラを極める」方向性の方が健全だ。

好きなキャラのスキルを把握し、そのキャラが最もかっこよく動ける場面を作ることに集中すると、勝ち負けよりも「デクでこんなプレイができた」という達成感が生まれる。バトルロイヤルの「最後まで生き残る」という目的と、「好きなキャラを使いこなす」という目的を並走させると、モチベーションが続きやすい。

まとめ——「ヒロアカが好きなら一度は遊んでほしい」ゲーム

MY HERO ULTRA RUMBLEを一言で括るなら、「ヒロアカという作品への愛があれば、ゲームの粗さを上回る楽しさがあるゲーム」だ。

バトルロイヤルとして純粋に評価すると、バランス調整の遅さ・プレイヤー人口の減少・やり込みの天井の低さという課題は確かに存在する。「ガチなバトルロイヤルをやりたい」という人にはApexやNARAKAを先に勧めたい。

ただし「ヒロアカが好きで、友達と一緒にキャラを使って遊びたい」という人には、今でも十分な価値がある。基本プレイ無料なのでダウンロードのコストはゼロで、「デクのパンチをぶち当てる体験」だけで元は取れる。

アニメ最終章が放映・完結したこともあり、「ヒロアカの世界でもう少し遊びたい」という人が戻ってくる、あるいは新規で触れてみるタイミングとしては今は悪くない。

シーズンを重ねるごとに追加キャラクターが増え、「好きなキャラが実装されたから始めた(戻ってきた)」という人の動きがこれからも続くだろう。

ヒロアカファンで、バトルロイヤル形式に違和感がない人なら、まず試してみることをすすめる。

僕のヒーローアカデミア ULTRA RUMBLE

Byking Inc.
リリース日 2023年9月28日
サービス中
価格基本無料
開発Byking Inc.
販売Bandai Namco Entertainment
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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