「島に閉じ込められた19人の実験体が、互いに殺し合う」——この設定を聞いたとき、正直「またバトロワか」と思った。でも実際に起動した瞬間、それが根本から違うゲームだと気づかされた。
マウスを動かすと、上から島全体が見える。見下ろし型。アイテムをクラフトして、装備を整えて、野生動物を倒して、そして他のプレイヤーと戦う——ここまで聞くとサバイバル系に聞こえるが、動きが完全にMOBAなのだ。スキルには射程があって、当てる判断があって、ポジショニングがある。
Eternal Return(エターナルリターン)は、韓国のNimble Neuronが開発した基本プレイ無料のバトルロワイヤル×MOBAハイブリッドゲームだ。2021年にSteamで正式リリースされ、2026年現在もアップデートが続いている。Steam同時接続のピークは4万7,000人超を記録した時期もあり、特にMOBAファンや韓国ゲーム好きのプレイヤーから根強い支持を得ている。
「キャラクター(実験体)」ごとにプレイスタイルが完全に違って、育成ルートも千通りある。バトロワなのに、試合ごとにビルドを考える楽しさがある。「MOBA好きだけどバトロワも気になっていた」という人にとっては、ド直球に刺さるゲームだ。
この記事では、Eternal Returnの世界観・システム・キャラクター・よかった点・気になった点を、プレイ体験を交えながらまとめていく。
「Eternal Return」公式トレーラー
こんな人におすすめ / こんな人には合わない

- MOBA(League of Legends・DOTA 2など)が好きで、バトロワ的な要素も楽しんでみたい人
- キャラクターごとに異なるスキルセットと育成ルートを探求するのが好きな人
- 見下ろし型アクションが好きで、コントロールに馴染みがある人
- 無料でしっかりとしたコンテンツ量のゲームを探している人
- 韓国産ゲームの雰囲気(アニメ調グラフィック、世界観の厚さ)が好きな人
- 1試合15〜30分で収まる中程度の長さのバトロワが好きな人
- フレンドと2〜3人でチームを組んで戦いたい人
- FPS/TPS視点のバトロワ(Apex・PUBG・Warzone)しか経験がない人——操作感が根本的に違う
- バトロワの「スクワッドでわちゃわちゃ」を期待している人——本作はかなり戦略的で孤独な場面が多い
- クラフト・育成ルートを覚えるのが面倒だと感じる人——初期の学習コストは高い
- キャラクター数が多くて何から手をつければいい分からない状態が苦手な人
- 勝てるようになるまでの時間を掛けたくない人——習得が難しめのゲームだと思っておいた方がいい
- PC以外でプレイしたい人——基本的にPC中心の展開
Eternal Returnとは——「実験体」たちの孤島生存劇
Eternal Returnの舞台は「LUMIA ISLAND(ルミア島)」という閉鎖された人工の島だ。
島には電力が通り、建物があり、市場や学校や病院の廃墟がある。かつて人が生活していた痕跡がそこかしこにある。でも今、そこにいるのは「実験体」と呼ばれる戦闘に特化した人間たちだけだ。
世界観の設定は、簡単にいえば「Squid Game的な死のゲームを強制されるサバイバル」だ。政府・研究機関・謎の組織が絡み合う暗い背景があり、「なぜ彼らはここにいるのか」というキャラクターごとのバックストーリーが用意されている。
キャラクター数は2026年時点で60人以上。それぞれに固有のスキルセット、武器タイプ、ボイス、ストーリーがある。少女ファイター、謎の科学者、超能力者、剣士、射手——見た目も性格もバラバラで、プレイスタイルも完全に違う。「このキャラを使いこなしたい」という動機でゲームに没頭できる設計になっている。
「バトロワ×MOBA」という組み合わせを実現するために、Nimble Neuronが採用したのが「見下ろし型の2.5Dビュー」だ。League of LegendsやDOTA 2と同じカメラアングルで、マウスクリックで移動し、スキルはQWERに割り当てられている。MOBAをやっていた人なら、操作の基本は5分で理解できる。
ただし、Eternal ReturnはMOBAではない。タワーがないし、ミニオンもない。試合の目的は「最後の1人または1チームになること」で、そこはバトルロワイヤルの文法だ。プレイヤーは島のエリアを回り、アイテムを集め、装備を作り、野生動物を狩り、そして他のプレイヤーと戦う。
この「MOBA操作でバトロワをやる」という体験が、他にはない独特の感覚を生んでいる。
ゲームの流れ——1試合で何をするのか

Eternal Returnの1試合は、おおよそ以下の流れで進む。
序盤:素材集めとクラフト
試合が始まると、まず島のどこかに降り立つ。最初にやることはクラフトだ。
各エリアには固有の素材が落ちていて、それらを組み合わせることで装備を作る。武器・防具・アクセサリーのそれぞれにクラフトレシピがあり、素材を集めながら徐々に強化していく。シューズを作れば移動速度が上がる。武器を強化すれば攻撃力が上がる。
クラフトツリーは非常に複雑で、「どのルートを通ってどの装備を完成させるか」が戦略の核心になる。事前に「今日はこのビルドを試す」と決めてから試合に入ることもできるし、拾えた素材に合わせてその場で判断することもある。
Steamのレビューには「クラフトシステムを覚えるのに2〜3時間かかったけど、一度わかると抜け出せない」という声が複数ある。この「最初の壁」を越えられるかが、ゲームと仲良くなれるかどうかの分岐点だと思う。
中盤:野生動物と他プレイヤーとの戦い
素材が集まってきたら、野生動物(アルファモンスター)を倒して経験値を稼ぐ段階に入る。
このゲームにはレベル制度があり、レベルが上がるほどスキルが強化され、ステータスも伸びる。序盤から他のプレイヤーと戦うことも可能だが、装備とレベルが整っていない状態で無理に戦いを仕掛けるのはリスクが高い。
プレイヤーはお互いの位置情報を常に持っているわけではなく、「このエリアにいそうだな」という推測と索敵が重要になる。MOBAで言えば「ジャングリングとマップ管理」に近い感覚だ。
終盤:エリア縮小と最終決戦
試合が進むと、島の各エリアが順次「制限区域」になっていく。バトロワ定番のフィールド縮小ルールだ。
制限区域に入るとHPが継続的に減っていくため、プレイヤーは安全なエリアに移動しながら戦う必要がある。島が狭くなるにつれ、必然的に他プレイヤーとの遭遇頻度が上がる。
終盤の戦いは、装備・レベル・スキル理解・立ち回りすべてが試される。1対1のキャラクター対決になることも多く、MOBAの「チャンピオン対決」に近いスリルがある。
キャラクター(実験体)システム——60人以上の個性と育成
Eternal Returnの一番の強みは、キャラクターの多様性だと思う。
2026年時点で60人以上の実験体が存在し、定期的に新キャラクターが追加されている。各キャラクターは武器カテゴリ(剣・銃・格闘・魔法など)と固有スキルセットを持っていて、プレイフィールが全員違う。
主なキャラクタータイプ
大きく分けると、以下のようなタイプが存在する。
アサシン型(キャリー)——スキルのコンボで一気に相手を倒すタイプ。操作難度は高めだが、決まったときのリターンも大きい。「Yuki(雪)」「Fiora」などが代表格。LoLのアサシンチャンピオンに近いプレイ感覚だ。
마상(テンク)型——体力が高く、前線に出て相手を引きつける役割。スキルで味方を守ったり、敵の動きを阻害したりする。「Jackie」が代表例で、MOBAのフロントライン役に相当する。
スナイパー・射手型——遠距離から安全に攻撃する。ポジショニングの巧さが問われる。1対1で被発見されると危険だが、チームで護衛してもらえれば強い。
マジシャン・サポート型——範囲スキルや回復、CC(行動阻害)で味方を支援する。チームゲームで輝くタイプ。
この分類はLoLやDOTA 2のロールに近い考え方なので、MOBAをやっていた人は「ああ、このキャラはこのポジションね」と直感的に理解できる。
キャラクター解放システム
基本プレイ無料のゲームなので、全キャラクターが最初から使えるわけではない。一部のキャラクターはゲーム内通貨「NP」で解放できる。NPはプレイすることで少しずつ貯まるため、課金なしで徐々に解放していくことが可能だ。
ただし、新キャラクターのリリース直後は課金通貨が必要な期間があるなど、ある程度の課金要素は存在する。スキン(コスチューム)は課金専用で、プレイで集めることはできない。
Pay to Winの要素はなく、課金で強くなれるゲームではない。この点はSteamのレビューでも評価されていて、「ガチャがないのが好き」という声をよく見かける。
ビルドシステム——装備の組み合わせが戦略の核心
Eternal Returnを他のバトロワゲームと根本的に区別するものが、このクラフトビルドシステムだ。
試合中に作れる装備アイテムの種類は膨大で、それぞれに「クラフトツリー」がある。素材AとBを組み合わせると中間素材Cができて、そこにDを加えると最終装備Eが完成する——という段階的な製作システムだ。
重要なのは、キャラクターごとに「相性の良い装備」が存在するという点だ。攻撃速度を活かすキャラなら「攻撃速度が上がる装備ルート」が強く、魔法ダメージが主体のキャラなら「魔法力特化ルート」が正解になる。
これがLeague of Legendsのアイテム購入システムに近い体験を生んでいる。「このビルドだと強い」「このキャラにはこのアイテムが必須」という知識の蓄積が、プレイの深みになる。
事前ビルドの設定
Eternal Returnには「マイルート」機能があり、試合前に「このキャラを使うときはこのルートで素材を集めてこの装備を作る」という計画を事前に登録できる。
初心者のうちは、コミュニティで共有されている高評価ビルドを参考にするのが一番だ。どのエリアで何の素材を拾って、どの順番でクラフトするかが細かく指定されているものもあり、それをなぞるだけでも試合が成立する。
ただし、他のプレイヤーが同じエリアに先に入っていたり、必要な素材が取られていたりすると計画が崩れる。そういった状況への対応力も、上手くなるにつれて身についていく。
装備カテゴリと主な効果
装備は大きく「武器」「頭部」「胴体」「腕」「脚部」「アクセサリー」に分かれている。それぞれのスロットに対応したアイテムを作って装備する。
武器の種類によって基本の攻撃スタイルが変わる。剣は近距離ダメージ型、ライフルは遠距離型、魔法書は魔法ダメージ特化型といった具合だ。キャラクターと武器タイプの組み合わせが、最終的なビルドの方向性を決める。
マルチプレイとソロプレイ——一人でも複数人でも成立する設計

Eternal Returnには、ソロ・デュオ・スクワッド(3人チーム)のモードがある。
ソロモード
完全に1対1対……という形で、全員が単独で島に入り最後の1人を目指す。クラフトもスキルも自分だけで完結させる必要があるため、自己完結型のビルドが好まれる。
一度戦闘が起きたら自分一人で勝つか負けるか——このシンプルな緊張感がソロの魅力だ。「フレンドがいないけど遊びたい」という人でも十分楽しめる。
デュオ・スクワッドモード
2人または3人でチームを組んで戦うモードだ。チームメンバーが同じエリアで連携して素材を集めたり、役割分担してカバーし合ったりする。
MOBAのチームコンプ(キャラクターの組み合わせ)を考える楽しさがここでも活きる。「タンクとキャリーとサポートで組む」「全員がファイターで押し切る」といったチーム構成の選択肢がある。
フレンドと一緒にプレイする場合、「誰がどのキャラを担当するか」を決める過程がすでに楽しい。複数人で遊ぶと戦略の幅が広がって、ゲームの別の顔が見えてくる。
スクワッドで戦う楽しさという意味では、NARAKAと比べると方向性が全然違う。NARAKAが「3人でリアルタイムに連携してド派手なアクションをする」ゲームなら、Eternal Returnは「3人で計画的に島を攻略していく戦略ゲーム」という印象だ。

MOBAとの比較——LoLやDOTA 2との違いと共通点
Eternal Returnはよく「MOBAとバトロワの融合」と説明されるが、それぞれのジャンルとどう違うのかを整理しておく。
MOBAとの共通点
- スキル操作(QWER割り当て)
- キャラクターごとに固有のスキルセットがある
- アイテム(装備)を集めてキャラクターを強化する
- 役割(ロール)によって動き方が変わる
- スキルの判定・当て感・コンボ
MOBAとの違い
- タワーもミニオンもない——「レーン」という概念が存在しない
- 他のプレイヤーが何人もいる島を1人または少人数で攻略する
- マップ全体を自由に動ける——「レーニング」という概念がない
- 一度死んだらリスポーンなし(バトロワのルール)
- 素材を拾って自分でクラフトする(アイテムショップで買う形式ではない)
バトロワとの違い
- 銃で打ち合うのではなく、スキルのコンボで戦う
- ランダムな武器拾いではなく、自分でビルドを選んでクラフトする
- 視点が見下ろし型で、FPS/TPS視点ではない
- 野生動物(モンスター)を倒してレベルアップする仕組みがある
つまり、「MOBA的な操作とビルド選択を、バトロワの生存ルールの中でやる」というゲームだ。どちらのジャンルを経験している人にも「これ知ってる、でも全然違う」という感覚を与えてくる。
MOBAの経験があれば序盤の習得が早い。バトロワの経験があれば「最後の1人を目指す」という目標設定に馴染みがある。両方経験済みなら、かなり短時間でゲームの全体像を把握できる。
ちなみに、格闘ゲームやアクション系の経験がある人もスキルコンボの感覚には馴染みやすいと思う。スキルの使い方という意味では、GUILTY GEAR STRIVEのようなコンボゲームと似た「タイミングと順番を覚える快感」がある。

実験体ごとのプレイ体験——いくつか触れてみた感想
60人以上いるキャラクター全員を語るのは難しいが、プレイしてみた中で印象に残ったキャラクターについて書いておく。
Aya(アヤ)——初心者向けシューター
銃を使う遠距離キャラで、Eternal Returnに入門するときにまず選ばれやすい実験体の一人だ。
スキルが比較的わかりやすく、「遠くから安全に攻撃する」という行動指針がシンプル。近づかれると苦しいが、距離管理さえできていればそこそこ戦える。
最初にMOBAをやったとき、「まずはポークキャラ(遠距離攻撃型)から入る」という定番のアドバイスがある。Eternal Returnでも同じで、射手系キャラから入ると「立ち回りの基本」を学びやすい。
Jackie(ジャッキー)——格闘ファイター
格闘技でゴリゴリに戦う近接タイプで、体力も高くタフさがある。特定の武器カテゴリと相性が良く、近距離戦に特化している。
操作は単純めだが、相手との距離感と「いつ仕掛けるか」の判断が重要になる。フィジカル系キャラが好きな人にはハマりやすいタイプだ。
Yuki(ユキ)——上級者向けアサシン
雪のテーマを持つアサシン型キャラで、スキルコンボが美しい。うまく決まったときの火力は一撃必殺級で、ソロで相手を素早く倒す性能に特化している。
ただし、コンボを当てるための操作精度と判断速度が必要で、習得コストは高め。「このキャラをマスターしたい」という目標を立てると、何十時間でも練習できる。
実際に、Yukiのスキルコンボを練習場でひたすら試していた時間は、RPGのボス戦を攻略する感覚に近かった。「この動きが決まった」という瞬間の達成感が、ゲームへの入り込みを深めてくれる。
実際のプレイで感じたこと——よかった点と気になった点

ここからは、実際にプレイした感想を正直に書く。
よかった点
1. キャラクターの個性が本当に豊か
60人以上いて、それぞれが「別のゲームをしている」くらいに動きが違う。同じバトロワをやっているのに、使うキャラによって体験が180度変わる。「次はこのキャラを試してみよう」という意欲が自然に湧いてくる。
これはLoLを長年やってきた人が「新チャンピオンが出るたびに試す」行動に近い。Eternal Returnも、新キャラがリリースされるたびに「こいつはどんな動きをするんだ」という好奇心が出てくる。
2. ビルドを考える楽しさ
クラフトビルドを考える時間が、ゲームの外でも楽しい。「次の試合はこのビルドを試してみよう」と思いながら寝ることが何度かあった。Slay the Spireがデッキ構築を「外でも考える楽しさ」として提供しているのと同じで、Eternal Returnも装備ビルドを考える楽しさがゲーム内外に広がっていく。

3. 試合時間のバランス
1試合20〜30分程度で終わることが多く、「1試合だけやろう」が成立しやすい。Apex Legendsのような長期戦になりにくく、短時間で区切りのいい体験ができる。
4. Pay to Winなし
これは本当に大事な点で、課金しても強くなれない。課金要素はスキンや外見アイテムのみで、ゲームの強さは純粋にプレイヤーの実力とビルド知識で決まる。無料で始めてもハンデがない。
気になった点・正直なマイナス評価
1. 最初の学習コストがかなり高い
これがEternal Returnの最大の壁だと思う。「クラフトレシピを覚える」「キャラクターのスキルを把握する」「各エリアで何の素材が手に入るかを知る」——この3つを同時に学ぶ序盤は、かなり混乱する。
Steamのレビューで低評価をつけているプレイヤーの多くが「チュートリアルが足りない」「何をすればいいか最初わからなすぎる」と書いている。実際、1〜2試合では「わけわからないうちに死んだ」で終わることもある。
2. マッチメイキングのウェイトタイム
シーズンや時間帯によっては、マッチング待ちが長くなることがある。特に日本語話者ユーザーの絶対数が少なく、プレイヤー人口がピーク時から下がっている現状では、ソロ以外のモードで待つ時間が課題になることがある。
3. 新キャラ実装直後の性能バランス
これはどんなゲームでもある話だが、新実験体がリリース直後は強すぎることがある。パッチが当たるたびにバランスが変わり、「昨日まで強かったビルドが今日は弱くなった」という事態が起こる。アップデートに追いつく必要がある。
4. UIの情報量の多さ
画面に表示される情報量が多い。クラフトツリー、エリアマップ、スキルゲージ、他プレイヤーの位置情報……最初は何を見ればいいのか迷う。慣れれば問題ないが、最初の数時間は「情報処理が追いつかない」状態になりやすい。
プレイヤーたちの声——Steamレビューから
Steamのレビュー欄から、実際に遊んだプレイヤーの言葉を拾ってきた。
最初は何もわからなくて3回くらいやめかけたけど、チュートリアルを全部終わらせてビルドを1つ覚えてから急に楽しくなった。あのウォールを越えられた人だけわかる楽しさがある。
引用元:Steamレビュー
LoLを10年やってきた自分には、スキルを当てる感覚が馴染みやすかった。バトロワ要素とMOBAを組み合わせるって本当にうまいと思う。
引用元:Steamレビュー
キャラごとにゲームが変わりすぎて飽きない。全員使いこなすのは無理だと思いながら、気づいたら1000時間超えてた。
引用元:Steamレビュー
最初の学習コストが高すぎる。友達に誘われなかったら絶対続けてなかったと思う。でも一度ハマると抜け出せないのも事実。
引用元:Steamレビュー
無料ゲームでこのクオリティは正直驚いた。Pay to Winがないのも好感が持てる。スキンは課金だけど、別に気にならない。
引用元:Steamレビュー
「最初の壁が高い」「越えたら抜け出せない」という二つの声が、プレイヤーの体験を最も正確に表していると思う。
アップデートの方向性——開発チームの取り組み
Nimble Neuronは、定期的なアップデートでゲームを維持・改善し続けている。
新実験体の定期追加
数週間〜数か月おきに新しい実験体がリリースされる。新キャラが出るたびに「このキャラ強い?」「どんなビルドが合う?」という議論がコミュニティで起こる。LoLの新チャンピオン実装と似た盛り上がり方をする。
新キャラのスキルセットは毎回工夫が凝らされていて、「今まで存在しなかった動き方」を持つ実験体が追加されることもある。このフレッシュな体験が、ベテランプレイヤーの継続モチベーションになっている。
バランス調整の頻度
バランス調整は定期的に実施されていて、弱すぎるキャラのバフ(強化)や強すぎるキャラのナーフ(弱体化)が行われる。
ただし、バランス調整の方向性については「強くしすぎ」「弱くしすぎ」という不満の声もある。このあたりは生きているゲームの宿命で、どのライブサービスゲームでも起こる課題だ。開発チームが継続してチューニングしてくれている姿勢は評価できる。
シーズン制とランク
Eternal Returnにはランクモードがあり、シーズン制で順位が変動する。上位のランクを目指すプレイヤーにとっては、試合ごとに真剣勝負のモチベーションが生まれる。
ランクシステムはLoLと似た段階制(アイアン→ブロンズ→シルバー→ゴールド……)で、MOBAをやっていた人には馴染みがある。「ランクを上げたい」という明確な目標が、長期的なプレイのモチベーションになっている。
他の無料ゲームとの比較——何が違うのか

同じ無料プレイモデルの競合タイトルと比べてみる。
Apex Legendsとの違い
Apexも基本無料のバトロワだが、FPS視点でキャラクター(レジェンド)のアビリティを使う形式だ。Eternal Returnとは視点もゲームスピードも根本的に違う。Apexは「瞬時の判断と高い操作精度」が求められる一方、Eternal Returnは「事前の計画と戦略的な立ち回り」が重視される。どちらが向いているかは、プレイスタイルの好みによる。
Rivals of Aetherとの関係
全然違うジャンルだが、「複数のキャラクターを使い分けてそれぞれのプレイスタイルを習得する楽しさ」という点では、プラットフォームファイター系ゲームと共通する喜びがある。「このキャラが好きで極めたい」という感情は、どのゲームジャンルでも強いモチベーションになる。

SplitGateなどアリーナ系との違い
SplitGateはFPS視点でポータルを使った独特の立体的戦闘が特徴だが、Eternal Returnは視点もゲームデザインも全く異なる方向性だ。「無料で質の高い対戦ゲーム」というカテゴリで並べられることがあっても、体験としては全く別物と思ってほしい。

ソロプレイヤーとチームプレイヤー——どちらが楽しいか
ソロとチームの体験が大きく違うゲームなので、この点を掘り下げておく。
ソロで遊ぶ場合
ソロプレイは「自分一人の判断と技術がすべて」になる。クラフトの計画、移動ルート、戦闘の判断——すべてが自己責任だ。
うまく立ち回って最後まで生き残れたときの達成感は、チームゲームでは味わいにくい純粋な「俺がやった」感がある。一方で、理不尽な不利な状況(複数人に囲まれるなど)で終わったとき、誰のせいにもできないフラストレーションもある。
ソロ用の構成を考えて試合に挑む感覚は、Super Auto Petsのような1人用戦略ゲームでビルドを整えて対戦に臨む感覚に少し近い——とはいえ、リアルタイムで動く分のスリルが全然違うが。

チームで遊ぶ場合
フレンドと3人で組んで遊ぶと、ゲームの景色が変わる。「俺がタンクやるからキャリーと回復頼む」という会話が生まれ、チーム構成を一緒に考えるところからゲームが始まる。
試合中も「あのエリアで合流しよう」「今あそこに3人いる気がする、迂回しよう」という会話が絶えない。戦略ゲームをみんなでプレイしている感覚があり、それが楽しさの一つの核になっている。
戦闘シーンは瞬時の判断が必要なので、声でコミュニケーションを取りながら動くのが理想的だ。コンソール向けの音声チャットに慣れている人は、Discordを使いながらプレイするのが一般的な遊び方になっている。
Across the Obeliskのようなカード型ゲームとの対比
Eternal Returnのビルドシステムを語るとき、デッキ構築型ゲームとの類似点が浮かぶ。
Across the Obeliskでは、カードを選んでデッキを強化しながらボスを目指す。Eternal Returnでも、アイテムをクラフトしてビルドを完成させながら最終決戦に向かう。「素材を集めてパズルを解く」という感覚は共通している。

違いは、Eternal Returnが「リアルタイムで動く他プレイヤーとの戦い」を伴う点だ。どれだけ良いビルドを整えても、戦闘の実力が伴わなければ勝てない。この組み合わせが、純粋な戦略ゲームとも純粋なアクションゲームとも違う体験を作っている。
文明戦略としての側面——Civilizationとの比較

全然違うジャンルだが、「島全体をどう動くか」という大局観はCivilizationのターン制戦略に通じるものがある。
Civilization Vでは「どこに都市を建てて、どう拡張して、どの敵から攻めるか」を考える。Eternal Returnでも「どのエリアを回って、いつ他プレイヤーと接触するか、どのタイミングで戦いを仕掛けるか」を考える。ターン制かリアルタイムかという違いはあるが、「全体を見渡して最適な行動を選ぶ」思考プロセスは似ている。

2026年現在の状況——プレイヤー人口と今後
2026年4月時点のEternal Returnの状況を正直に書く。
プレイヤー人口の推移
Steam同時接続のピークは2021〜2022年頃の4万7,000人台で、その後は落ち着いてきている。2026年現在は、数千〜数万人規模で安定して稼働している状態だ。
コアファンが定着しているため、過疎化してマッチングが成立しないという状況ではない。ただし、ピーク時と比べるとランク帯の高い帯域ではマッチング待ちが長くなることがある。
日本のプレイヤーコミュニティ
日本にも一定のプレイヤーコミュニティがある。日本語対応済みなのでプレイに問題はなく、日本語の攻略情報もある程度整っている。
ただし、英語圏や韓国語圏のコミュニティと比べると情報量が少ないのは事実だ。最新のビルド情報やパッチ後の動向を追う場合、英語の情報源(Redditなど)を参照する機会も出てくる。
開発体制の継続性
Nimble Neuronは継続してアップデートを出しており、新実験体の追加やバランス調整が続いている。新しいシーズンの開始ごとにコンテンツが補充されていて、ゲームが「放置」されているわけではない。
中長期的にサービスが継続するかどうかはどのゲームでも不確かだが、少なくとも2026年時点では活発に運営されている状態だ。
始め方——初心者がEternal Returnを始めるためのステップ
「やってみようかな」と思った人向けに、具体的な始め方を書いておく。
ステップ1:Steamからダウンロードして起動
Eternal ReturnはSteamで基本プレイ無料で配信されている。「Eternal Return」で検索して、ダウンロード・インストールするだけで始められる。課金なしでも十分な量のコンテンツがある。
ステップ2:チュートリアルを全部やる
最初にチュートリアルが用意されているので、必ず全部やること。「チュートリアルは飛ばす派」の人も、このゲームに限っては全力でやった方がいい。クラフトシステムとスキルの基本を理解しないと、最初の数試合が本当に意味不明になる。
ステップ3:初心者向けキャラクターから始める
最初から難しいキャラクターを使わずに、ゲーム内で「初心者向け」と表示されているキャラクターから始めること。スキルがシンプルで、ビルドの選択肢も少ないため、ゲームの流れを理解しやすい。
ステップ4:ビルドを1つ覚える
コミュニティで共有されている「初心者向けビルド」を1つ選んで、それを完成させることだけを目標にした試合を数回こなす。勝敗より「このビルドを完成させること」を優先する。
ステップ5:野生動物の狩り方を覚える
どのエリアにどの野生動物がいて、倒すとどんな経験値が入るかを把握する。序盤〜中盤の野生動物狩りは、レベルアップとゴールド収入の両方に関わる重要なフェーズだ。
ステップ6:他プレイヤーとの戦闘に慣れる
最初は他プレイヤーとの交戦を避け気味でも問題ない。安全なビルド完成を優先しながら、徐々に戦闘への慣れを積み重ねていく。戦闘は「試合を重ねれば自然と慣れる」部分が大きい。
まとめ——Eternal Returnは誰に向いているのか
Eternal Returnを一言で表すなら、「MOBA経験者が最もハマる、新感覚バトルロワイヤル」だ。
League of LegendsやDOTA 2のスキルシステムに馴染みがあって、バトロワのルールも楽しめる人なら、このゲームの「交差点」に刺さる体験ができる。ビルドを考えること、キャラクターを極めること、試合ごとの戦略を立てること——これらが好きな人には、かなりの時間を吸われると覚悟した方がいい。
逆に、「チュートリアルを飛ばして最初から戦いたい」「操作がシンプルなバトロワがいい」という人には合わないかもしれない。最初の壁は確実に高い。でも、その壁を超えたときに見える景色は、他のゲームでは体験できないものだ。
「無料で始められる」「Pay to Winなし」「60人以上のキャラクターを探求できる」という条件が揃っているのは、素直に強みだと思う。気になっているなら、ダウンロードだけでもしてみる価値は十分にある。
最初の1試合は「何もわからない」で終わるかもしれない。でも5試合こなしたあたりから、ゲームの「面白さの輪郭」が見えてくる。そこまでたどり着いたとき、あなたはきっと「もう1試合」と画面に向かっているはずだ。
エターナルリターン
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | Nimble Neuron |
| 販売 | Nimble Neuron, SapStaR Games |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | マルチ |

