「SWORN」闇に堕ちたアーサー王を4人で倒すCo-opローグライク

目次

闇に堕ちたアーサー王を4人で倒す、Co-opローグライクの新星

SWORN その他RPG スクリーンショット1

ボス部屋の扉が開いた瞬間、画面の向こうでフレンドが「うわ、ガウェインでかすぎない?」と叫んだ。かつて高潔な騎士だったガウェインは、聖杯の呪いで醜悪なゴーレムに変貌していた。こちらはヴィジランテ、フレンドはルーク。2人で左右から挟み撃ちにする作戦だったが、ガウェインの振り下ろしが想像以上に広く、開幕5秒でルークが吹っ飛ばされた。「無理無理無理!」という悲鳴と、こっちが必死にダッシュで距離を取る音が重なる。

3回目の挑戦でようやく倒した時、2人とも息が荒かった。リザルト画面を見ながら「もう1回行こうぜ」と言ったのは、倒した直後だった。

これがSWORNの体験だ。

アーサー王伝説の世界を舞台にした最大4人Co-opのアクションローグライク。開発はテキサス州オースティンのWindwalk Games、パブリッシャーはOvercooked!やMoving Outで知られるTeam17。2025年2月6日にSteam早期アクセスを開始し、同年9月23日にPC・Xbox Series X|S・PlayStation 5で正式リリース(v1.0)を迎えた。Xbox Game Passにも初日から対応している。Nintendo Switch版も2025年末にリリース済みだ。

Steamでの評価は「好評」(全体83%肯定、レビュー数4,300件超)。早期アクセス開始時のピーク同接は約5,900人で、2026年4月現在は約650人が日常的にプレイしている。爆発的ヒットというよりは、じわじわとコアなファンを掴み続けているタイプのゲームだ。

「Hadesのco-op版」と形容されることが多い。実際、見下ろし型のアクションローグライクという構造はHadesに近い。でも、4人で同時にプレイできるという一点だけで、ゲーム体験はまるで別物になる。ボスの攻撃パターンを仲間と分担し、祝福(ブレッシング)の組み合わせでシナジーを生み出し、誰かがダウンしたら残りのメンバーで立て直す。ソロでは味わえないカオスとドラマが毎回のランに詰まっている。

この記事では、SWORNがどんなゲームで、なぜこのジャンルで独自の立ち位置を築けたのか、そして正直に言って何が足りないのかまで、じっくり書いていく。

「SWORN」公式トレーラー

こんな人におすすめ / こんな人には合わない

SWORN その他RPG スクリーンショット2

こんな人におすすめ

  • Hadesが好きだけど「これを友達と一緒にやれたらなあ」と思ったことがある人
  • ローグライクの周回プレイが好きで、毎回違うビルドを試したい人
  • アーサー王伝説やダークファンタジーの世界観にグッとくる人
  • 2〜4人で遊べるCo-opアクションを探している人
  • Xbox Game Passに加入していて、追加費用なしで遊びたい人
  • コミックアート風のビジュアルに惹かれる人
  • 1回20〜30分のサクッとしたプレイが好みの人

こんな人には合わない

  • ソロプレイ中心の人(遊べるが、体験の密度はCo-opと段違い)
  • Hadesレベルのストーリーやキャラクター描写を期待する人
  • 安定したマルチプレイ環境を求める人(切断問題が報告されている)
  • 1ランに1時間以上かけてじっくり探索したい人(1ランは約20〜30分)
  • ローグライクの繰り返し構造そのものが苦手な人
  • ランダムマッチングで知らない人と遊びたい人(フレンド限定のロビー制)

SWORNとは何か——堕ちたキャメロットを取り戻す物語

物語の舞台は、かつて栄華を誇ったキャメロット。アーサー王と円卓の騎士たちは聖杯の力に蝕まれ、闇に堕ちた。かつての英雄たちが支配する荒廃した王国を、プレイヤーは「ソウルフォージド」と呼ばれる新たな騎士として解放していく。

ソウルフォージドとは、Fae(妖精族)の力で蘇った騎士のことだ。死んでも何度でも蘇る——ローグライクの「死んでやり直す」というゲームメカニクスが、世界観の中で自然に説明されている。Hadesのザグレウスが冥界から何度でも蘇るのと同じ構造だが、SWORNの場合は「Faeの力による転生」という形を取っている。

道中ではマーリンやニミュエといったアーサー王伝説おなじみの人物たちと出会う。マーリンはスキルツリーの解放やアドバイスを担当し、プレイヤーに戦術的な知識を授けてくれる。ニミュエはフェアリーエンバーやエメラルドを使った武器強化を請け負ってくれる。伝説の登場人物がゲームメカニクスに自然に組み込まれているのは、世界観好きにはたまらないポイントだろう。「マーリンに会いに行く=スキルツリーを開く」という行為が、単なるメニュー操作ではなく物語体験の一部になっている。

ただし、ストーリーテリングの深さという点では、正直に言ってHadesには及ばない。Hadesはランごとにキャラクターとの会話が変化し、死を重ねるたびに物語が進行する画期的なナラティブを持っていた。NPCとの関係性が周回を重ねるたびに深まり、「次に死んだらあのキャラに何を言われるんだろう」という期待感がランの動機になっていた。

SWORNの物語はどちらかというと背景設定に近い。「アーサー王が堕ちた」「騎士たちが闇に染まった」「Faeの力で蘇った騎士が立ち向かう」——この大枠は魅力的なのだが、ラン中のキャラクター間のやり取りや、周回ごとに少しずつ明かされる秘密のようなものは薄い。ファミ通の紹介記事でも「大人の色気と疾走感」と評されていたが、物語の奥行きについてはあまり触れられていなかった。

ストーリーはHadesに比べると薄い。でもCo-opで友達とワイワイやる分にはそこまで気にならなかった。むしろ戦闘に集中できる

引用元:Steamレビュー

この評価は的を射ていると思う。SWORNが目指しているのは「物語で引っ張るローグライク」ではなく、「仲間と一緒に戦う体験で引っ張るローグライク」だ。その割り切りが良い方向に作用している場面は多い。物語を聞くためにNPCに話しかける時間より、ブレッシングの組み合わせを仲間と相談する時間のほうが長い——それがSWORNの正しい楽しみ方だ。

4人のプレイアブルキャラクター——個性と役割が明確に分かれる

SWORN その他RPG スクリーンショット3

SWORNには4人のプレイアブルキャラクターがいる。それぞれ固有の武器4種とスペル4種を持っており、プレイスタイルが明確に異なる。Co-opで遊ぶ時、誰がどのキャラを選ぶかでパーティの戦術がガラッと変わるのが面白い。MMOのロール(タンク・DPS・サポート)の概念に近いものがあり、キャラ選択の時点でパーティの戦略が決まり始める。

ヴィジランテ(Vigilante)——バランス型の初期キャラ

ゲーム開始時から使えるキャラクター。ショートソードによる近接戦闘が基本で、ヘビーアタックでは突進斬りを繰り出す。弓やボウスタッフなど中〜遠距離武器も持ち、状況に応じた立ち回りができる万能型だ。

スペルはブレードラッシュ(突進攻撃)、リモートマイン(設置型爆弾)、フラリー・オブ・ダガーズ(短剣乱射)、シャドウストライク(暗殺系)と攻撃寄りのラインナップ。初心者が最初に触るキャラとして最適で、操作感が直感的だ。どの武器もクセが少なく、「このゲームの戦闘ってこういう感覚なんだな」を理解するのに最適なキャラクターだ。

弓を装備するとプレイフィールが一変して、遠距離からチクチク刺す立ち回りが可能になる。ショートソードで接近戦、弓で遠距離戦と使い分ける二刀流スタイルは、ヴィジランテならではの楽しみ方だ。

モンク(Monk)——遠距離火力のスペシャリスト

2番目にアンロックされるキャラクター。メイスによる近接も可能だが、真骨頂は中〜遠距離の火力。特にトーム(魔導書)は、ページを扇状に発射する独特の武器で、範囲攻撃として優秀。「本のページで敵を倒す」という画面はシュールだが、実用性は折り紙つきだ。マジックスタッフは射程とダメージのバランスが良く、チャイムは短距離だがエリアダメージを得意とする。

スペルのストームコール(雷撃)は離れた敵を正確に狙えるし、アーケインシールドは味方を守る防御スペルだ。Co-opでは後衛から火力を出しつつ、いざという時にシールドでタンクを守るという動きが光る。メイスのヘビーアタックに付与される雷属性は、雷系ブレッシングと組み合わせると凄まじいシナジーを生む。ビルド構築の奥深さを味わいたいなら、モンクが一番だ。

ルーク(Rook)——前線を張るタンク

3番目にアンロックされるキャラクター。全キャラ中最も体力が高く、グレートハンマーやガントレットといった重量武器で戦う。攻撃速度は遅いが、一撃のダメージが大きい。ハンドキャノンという遠距離武器もあり、意外と射程は広い。ヒルド(盾と剣のセット)は攻防のバランスに優れた選択肢だ。

スペルのカウンター(反撃)はタイミング良く発動すれば敵の攻撃を跳ね返す。コマンダーシールド(味方を守るバリア)はCo-opで真価を発揮し、スペクターやモンクのようなガラスキャノンを前線に引っ張り出す際に不可欠だ。ブルラッシュで敵集団に突っ込み、スカイドロップで上空から叩きつける——前線で暴れまわるのが楽しいキャラだ。

Co-opでルークがいるかいないかで、パーティの安定感はまるで違う。ボス戦で「ルーク、ヘイト取って!」と頼まれる経験は、MMOのタンクプレイに通じるものがある。その責任感と達成感が、ルーク使いを虜にする。

スペクター(Spectre)——高火力のガラスキャノン

最後にアンロックされるキャラクター。アーミラリースフィア(天球儀)から遠距離のボルトを放つのが基本スタイルだが、クロー(爪)による近接も破壊力が高い。ライトアタック4連打からのヘビーアタックが決まった時の爽快感は全キャラ中トップクラス。両手の爪で敵を切り裂く感触は中毒性がある。

ミスティックビーム(持続ダメージビーム)は照射し続ける限りダメージが入る強力なスペル。ファイアボール変身は文字通り自分が火の玉になって敵に突っ込む。ファミリア召喚は使い魔を呼び出して自動で攻撃させる。ブラインドは敵の動きを封じる便利なユーティリティスペルで、ボス戦での一時的な息抜きに重宝する。

ただし耐久力は低めで、ボスの攻撃をまともに受けると一瞬で溶ける。「ルークの後ろに隠れて撃つ」が基本戦術で、位置取りのミスが即座に死に直結する上級者向けのキャラクターだ。

4キャラ×4武器×4スペルで、武器とスペルの組み合わせだけで64通り。ここにブレッシング(後述)が加わるので、ビルドの幅は本当に広い。Pro Game Guidesの記事では各キャラのベストビルドが紹介されているが、正解は1つではなく、プレイヤーの数だけ最適解がある。

ルークでタンクやりながらモンクが後ろからストームコール撃ってくるの気持ちいい。ヴィジランテが横から突っ込んでスペクターがビームで削る。4人だとマジでMMOのレイドみたいな感覚になる

引用元:Steamレビュー

200種類超のブレッシング——Fae Lordへの忠誠がビルドを決める

SWORNのビルド構築の核になるのが「ブレッシング」システムだ。ラン中にFae(妖精)のバナーに触れると、強化効果の選択肢が提示される。この強化がブレッシングであり、200種類以上が実装されている。Hadesの「Boon(神の加護)」に相当するシステムだが、SWORNならではの設計思想が反映されている。

ブレッシングにはティターニアやオベロンといったFae Lordたちの系統があり、どのFae Lordに忠誠を誓うかでビルドの方向性が大きく変わる。ティターニアの系統は火炎ダメージとバーストに特化しており、短時間で大ダメージを叩き込みたいプレイヤーに向いている。オベロンの系統は風属性で連撃の速度を上げ、手数で攻めるスタイルを強化する。

他にもライトアタック強化、ヘビーアタック特化、スペル威力アップ、ダッシュ性能強化、パッシブ効果と選択肢は多岐にわたる。ランを重ねるうちに「この系統のこのブレッシングとあの武器を組み合わせると化ける」という発見が生まれるのが、ローグライクの醍醐味だ。

Hadesとの決定的な違いは、SWORNのブレッシングにはCo-opでのシナジーを前提に設計されたものが多い点だ。味方にバリアを張るブレッシング、味方の攻撃に追加効果を乗せるブレッシング、味方が近くにいるとダメージが上がるブレッシングなど、パーティ全体の火力と生存力を底上げする選択肢が用意されている。ソロだとこのシナジー系ブレッシングの恩恵が薄くなるのは、Co-op重視の設計ならではだ。

ラン開始前にFae Lordを選ぶと、そのLordのブレッシングが優先的に出現する。チーム内で「自分はティターニアの火炎系でいく」「じゃあ俺はオベロンの風系で」と分担すると、パーティの総合力が跳ね上がる。この相談の時間が、SWORNのCo-opの楽しさの核心部分だ。「誰がどのFae Lordを担当するか」を決める議論は、毎回のランの前に自然と盛り上がる。

また、トレジャーツリー(後述のメタ進行)で「リロールダイス」を解放していれば、ブレッシングの選択肢をやり直すことができる。理想のブレッシングが出なかった時の保険だ。この「リロール権をいつ使うか」の判断も、ビルド構築の戦略的な面白さを増している。序盤でリロールを使い切ると終盤の選択肢が狭まるし、温存しすぎると序盤のビルドが弱くなる。このリソース管理はRogue Watersのような戦略系ローグライトにも通じる面白さがある。

あわせて読みたい
「Rogue Waters」砲撃と乗り込みで戦う海賊タクティクスローグライト 「海に出たら、生き残れ。」——そんな言葉がぴったりのゲームが、2024年9月に登場した。 ポーランドの独立系スタジオ Ice Code Games(『Hard West 2』開発元)が手がけ...

4つのバイオーム——堕ちた騎士たちが待ち受ける世界

SWORN その他RPG スクリーンショット4

SWORNの冒険は4つのバイオーム(エリア)を通って、最終的にキャメロット城のアーサー王に挑む構成になっている。各バイオームには固有の敵タイプとボスが配置されており、攻略に必要な立ち回りが異なる。1ランで全バイオームを通過するため、プレイ時間は約20〜30分。Hadesの1ランとほぼ同じ長さだ。

ウィラルの森(Wirral Forest)

最初のバイオーム。聖杯の呪いで狂暴化した動物たちと、それを狩るハンターたちが徘徊している。緑の深い森林地帯で視界が制限される場面もあり、奥から急に敵が飛び出してくるのが怖い。雑魚敵の数は比較的少なく、SWORNの戦闘に慣れるためのチュートリアル的な位置づけだ。

このエリアのボスはガウェイン。かつて高潔さで知られた騎士が、巨大なゴーレムに変貌している。パワー型の攻撃が中心で、広範囲の振り下ろしに注意が必要。初見では「デカすぎないか?」と声が出る。攻撃の予備動作は分かりやすいほうなので、パターンを覚えれば安定して倒せるようになる。ただし、Co-opで4人いると全員がまとめて吹っ飛ばされる事故が起きやすい。「散開!」と叫ぶ回数が最も多いのが、意外とこのガウェイン戦だ。

コーンウォール(Cornwall)

ラットマン(ネズミ人間)が占拠するエリア。毒ガスの雲を撒き散らしてくるうえ、泥のぬかるみがプレイヤーの移動速度を落としてくる。動きが鈍ったところに毒をぶつけてくるのが厄介で、ダッシュの使い方がカギになる。ウィラルの森とは打って変わって、環境そのものがプレイヤーを妨害してくるエリアだ。

ボスはパーシヴァル。ニヤニヤ笑いながら槍を構えて突進してくる、なかなか不気味な相手だ。突進のタイミングを見切れるかどうかで難易度が大きく変わる。壁際に追い込まれると逃げ場がなくなるので、常にアリーナの中央付近をキープする意識が重要だ。Co-opではパーシヴァルのヘイトを1人が引きつけ、残り3人が背後から攻撃する戦術が有効。ただし、ヘイトを引く役は相当な腕前が必要で、ルークのカウンターが光る場面だ。

ディープハーバー(Deep Harbor)

海からの怪物が押し寄せるエリア。クトゥルフ的な深海の恐怖を連想させる敵が多く、ビジュアル的にも不気味さが増す。水場での戦闘が多く、足場の悪さが地味にストレスになる。敵の攻撃パターンも前2エリアより複雑になり、ここからが本番という空気感がある。

ボスはベディヴィア。原典ではアーサー王にエクスカリバーを湖に返すよう命じられた忠義の騎士だが、ここではセイレーンのような存在に変貌し、アリーナを波で満たしてくる。溺れないように足場を確保しながら戦わなければならず、位置取りの難易度が格段に上がる。初見クリアは相当に厳しく、「ベディヴィアで詰んだ」という声はSteamコミュニティでもよく見かける。

Steamのフォーラムでは「ディープハーバーの無限ロードバグ」が報告されていた時期もあり、技術的なトラブルが集中しやすいエリアでもあった。アップデートで改善されてはいるものの、ここでのマルチプレイ切断報告は他のエリアより多い印象がある。

キャメロット城

最終エリア。すべての道はここに通じている。闇に堕ちたアーサー王との決戦が待つ。ここまでの3バイオームで鍛えたビルドと腕前が試される、文字通りの最終試験だ。キャメロットの敵は前3エリアの敵の上位版が混在しており、どのバイオームの経験も活きる構成になっている。

アーサー王戦は、SWORNの全ボスの中で最もドラマチックだ。かつての偉大な王が闇に蝕まれた姿で立ちはだかる——その光景だけで、アーサー王伝説を知っているプレイヤーの胸を打つものがある。戦闘の難易度も相応に高く、初回クリアには複数回の挑戦が必要になるだろう。

代替ボスたち——v1.1で追加された新たな脅威

v1.1アップデートでは、ナイト難易度以上で各バイオームに代替ボスが出現するようになった。通常ボスの代わりに登場するため、同じバイオームでもボスが変わるという新鮮さが生まれている。

コーンウォールのレディ・ケイは巨大な盾で守りを固め、正面からの攻撃をほぼ無効化してくる。力押しではなく防御の隙を突く戦術が要求される、パターン認識型のボスだ。ディープハーバーのレディ・アグラヴェインは羽と鋼の旋風で高速移動し、巣の中を縦横無尽に飛び回る。追いかけっこのような戦闘は、他のボスにはない独特のテンポ感がある。沼地のサー・ダゴネットは鉤爪でプレイヤーを引きずり回し、罠と毒が敷き詰められたフィールドで戦わせる。地形を把握する重要性が最も高いボスだ。

拠点「アヴァローレの灯台」——メタ進行で騎士は強くなる

ランが終わると(クリアでも全滅でも)、プレイヤーはアヴァローレの灯台(Beacon of Avalore)に戻る。ここがSWORNのハブエリアであり、恒久的なアップグレードを購入する場所だ。Hadesの冥界のハデスの館に相当する。

ランで手に入れたブレッシングや一時的な強化は失われるが、グレイルウォーターやクリスタルシャードといった恒久リソースは持ち帰れる。これを使って「ザ・ソース」のスキルツリーに投資し、永続的な強化を得ていく。ローグライクお馴染みの「死んでも無駄にならない」メタ進行システムだ。

5つのスキルツリー

ライフツリー——体力の増加、回復量のアップ、追加ライフの獲得。生存力を底上げする基本中の基本。最初に投資すべきツリーで、特に追加ライフ(いわゆる残機)の獲得はボス戦での安心感が段違いになる。

ウォーツリー——攻撃力と防御力の強化。特に追加ダッシュチャージの解放は全キャラ必須級で、これがあるかないかで回避の自由度がまるで違う。通常ダッシュ1回ではボスの連続攻撃をさばききれない場面が多いので、ウォーツリーは早めに開放したい。

トレジャーツリー——リロールダイス(ブレッシング選択時にやり直せる回数)の追加。ビルドの精度を上げたいプレイヤー向け。理想のブレッシングを引くための投資だ。中盤以降、「このブレッシングさえ引ければビルドが完成するのに」という場面が増えてくるので、長期的にはリターンの大きいツリーだ。

ウェルスツリー——ラン中の経済力を強化。初期ゴールドの増加やショップでの割引など、金銭面の余裕を作る。ラン中のショップで武器やアイテムを買う余裕ができるため、ビルドの完成度を底上げできる。

デヴォーションツリー——特化型のレイトゲーム向けボーナス。他の4ツリーをある程度埋めてから手を出すのが効率的。最終的にはこのツリーが最もキャラを強くするが、序盤に投資しても恩恵が薄い。

マーリンのスキルツリーも別途存在し、ライフ・ウォー・トレジャー・ウェルス・デヴォーションの5系統でキャラクターの基礎能力を底上げできる。ニミュエのもとでは、フェアリーエンバーやエメラルドを使って気に入った武器を直接強化することも可能だ。武器強化は恒久的なので、「この武器が好き」と決まったら早めに投資するのが効率的。

メタ進行のペースは緩やか。最初の数ランではほとんどアップグレードが買えず、「こんなんで強くなれるのか?」と不安になる。でも10ラン、20ランと重ねていくと、明らかにキャラクターの基礎性能が上がっていることを実感できる。この「じわじわ強くなる」感覚は、ローグライクの醍醐味そのものだ。最初はガウェインにすら苦戦していたのに、20ラン後にはガウェインを余裕で倒してコーンウォールに突入できるようになる——その成長の実感がプレイヤーを引き止める。

戦闘システムの手触り——Hadesとの共通点と決定的な違い

SWORN その他RPG スクリーンショット5

SWORNの戦闘は見下ろし型のアクション。ライトアタック、ヘビーアタック、スペル、ダッシュの4つが基本アクションで、ロックオンシステムも搭載されている。この構造だけ見ればHadesと同じだ。

ただし、実際に触ってみると違いがわかる。SWORNの戦闘はHadesより少しテンポが遅い。Hadesが「反射神経で敵をさばく」感覚だとすると、SWORNは「敵の動きを見て、仲間と連携して対応する」感覚に近い。Roguelikerのレビューでも「戦闘はHadesより遅く、敵のレスポンスも鈍い。でも流れは良い」と評されている。

この速度差は、Co-opを成立させるための意図的なデザインだと思う。Hadesのスピードで4人が同時に動いたら、画面がカオスすぎて何が起きているか把握できない。SWORNの少しゆったりしたテンポは、「あのボスが溜め攻撃してるから散開しよう」「左の雑魚を俺が引きつけるから、ボスを頼む」という声掛けが間に合う速度になっている。

ロックオンシステムはCo-opで特に重要だ。複数の敵が画面にいる時、ロックオン対象を素早く切り替えて優先度の高い敵から倒していく判断力が求められる。ルークが大型敵をロックオンしてヘイトを集め、その間にスペクターが別の敵をロックオンして遠距離から処理する——こうした分業はロックオンシステムがなければ成立しない。

各キャラクターの武器ごとにライトアタックとヘビーアタックのモーションが異なり、コンボのリズムも変わる。ヴィジランテのショートソードは素早い連撃からの突進、ルークのグレートハンマーは溜めからの一撃必殺、スペクターのクローは4連打からの両手叩きつけ——キャラと武器の組み合わせで戦闘のリズムが変わるのは飽きが来にくい設計だ。

ソロでプレイすると、このテンポの遅さが「もっさり感」として感じられる瞬間はある。Hadesの切れ味を知っている人ほど、物足りなさを覚えるかもしれない。ここは好みの問題だが、正直に言えばソロでの戦闘体験はHadesに一歩譲る。

ソロだと「Hadesの劣化版じゃん」って思ったけど、友達4人でやったら評価が180度変わった。これはCo-opゲームだ。ソロの評価で判断してはいけない

引用元:Steamレビュー

この声は多くのプレイヤーが共感するポイントだろう。SWORNは「Hadesを友達と遊べるようにしたゲーム」であり、ソロ専用のゲームとして設計されていない。その前提を理解しているかどうかで、このゲームへの評価は大きく変わる。

アートスタイル——マイク・ミニョーラに影響を受けたコミック世界

SWORNのビジュアルは、一目で「あ、独特だな」とわかるスタイルだ。アメリカンコミックアーティストのマイク・ミニョーラ(Mike Mignola)に影響を受けたと公言されている。ミニョーラはHellboy(ヘルボーイ)の原作者として知られ、太い輪郭線、大胆な影の使い方、平面的でありながら奥行きを感じさせる構図が特徴的だ。ドイツ表現主義と木版画からインスピレーションを受けた、明暗のコントラストが強烈なスタイルは、コミック界で唯一無二の存在感を放っている。

SWORNはこのスタイルをセルシェーディング(トゥーンレンダリング)で3Dに落とし込んでいる。暗いトーンの中にビビッドな色彩が差し込む画面は、ダークファンタジーの重厚さとコミックの軽快さを同時に表現している。同じくミニョーラ風のビジュアルを採用したHellboy: Web of Wyrdとも比較されるが、SWORNのほうがカラフルで躍動感がある。

特にボスのデザインが秀逸で、堕ちた円卓の騎士たちの「かつての栄光の面影がわずかに残りつつも、完全に別の何かに変わってしまった」感じが見事に表現されている。ガウェインのゴーレム化、パーシヴァルの狂気じみた笑顔、ベディヴィアのセイレーン化——どれも元ネタを知っていると「うわ、こうなっちゃったのか」と思わされるデザインだ。ファミ通の記事でも「大人の色気」と表現されていたティターニアのデザインも、妖精族の神秘性と危うさを見事に捉えている。

環境デザインも丁寧で、ウィラルの森の暗い緑、コーンウォールの毒々しい紫、ディープハーバーの冷たい青と、バイオームごとに明確にカラーパレットが分けられている。視覚的にどのエリアにいるのかが一瞬でわかるのは、戦闘中の情報処理において地味に重要だ。特にCo-opで4人分のエフェクトが画面を埋め尽くす中で、背景の色だけで「今どこにいるか」を把握できるのは優れたデザイン判断だ。

ヘルボーイが好きな人は絶対にビジュアルにハマる。ミニョーラ風のセルシェーディングがここまで戦闘と相性がいいとは思わなかった

引用元:Steamレビュー

開発元Windwalk Games——Riot・Blizzard出身のベテランチーム

SWORN その他RPG スクリーンショット6

SWORNを開発しているWindwalk Gamesは、テキサス州オースティンに拠点を置くスタジオ。Riot Games、Niantic、Blizzardなどの出身者で構成されたベテランチームだ。大手スタジオで「ゲームの磨き方」を学んだ人々が集まって作ったインディースタジオという出自は、SWORNのゲームデザインにも反映されている。

「没入感のある世界を作ること」「インタラクティブなストーリーテリングを通じてプレイヤーを物語に引き込むこと」をスタジオの理念に掲げており、プレイヤーの意見を開発に反映する姿勢を明確に打ち出している。早期アクセス期間中はSteamコミュニティやDiscordでのフィードバックを積極的に取り入れ、約7ヶ月で4つの大型アップデートを経てv1.0にたどり着いた。このスピード感は、インディースタジオならではのフットワークの軽さだ。

パブリッシャーのTeam17は、Worms(ワームズ)シリーズからOvercooked!、Moving Out、Blasphemousまで幅広いジャンルのゲームを世に送り出してきた老舗。インディースタジオの個性を殺さずにパブリッシングするスタイルに定評がある。SWORNについても、Windwalk Gamesの独自のビジョンを尊重した開発体制が維持されていたように見える。マルチプラットフォーム展開やXbox Game Passへの初日提供も、Team17のパブリッシング力があってこそ実現した部分だろう。

SWORNは、このスタジオにとって最初のメジャータイトルだ。約2年の開発期間を経てリリースされた本作は、大手での経験を活かしつつ、インディーならではの機動力でコミュニティの声に応えてきた。その姿勢が、コアファンの信頼を勝ち取っている。

なぜSWORNは独自の立ち位置を確保できたのか

アクションローグライクというジャンルは激戦区だ。Hades、Hades II、Dead Cells、Curse of the Dead Gods、Returnal——名作がひしめく中で、SWORNが埋もれずに自分の居場所を見つけた理由を考えてみる。

理由1:Co-opに対応したアクションローグライクが少ない

これが最大の差別化ポイントだ。Hadesにマルチプレイはない。Dead Cellsもソロ専用。Returnalは2人Co-opに対応しているが、4人ではない。「Hadesっぽいゲームを4人で遊べる」というだけで、SWORNには明確な存在意義がある。

友達とCo-opローグライクを遊びたい需要は確実に存在するのに、選択肢が限られていた。Risk of Rain 2はTPSだし、Deep Rock Galactic: Survivorはまた違うジャンル。見下ろし型アクションローグライク×4人Co-opという組み合わせは、SWORNがほぼ唯一のポジションを占めている。PCGamesNの記事でも「Hades 2に新たなCo-opのライバルが現れた」と紹介されていた。友達と一緒にローグライクを遊ぶなら、Don’t Starve Togetherのようなサバイバル系もあるが、テンポの良いアクション重視なら選択肢は限られてくる。

あわせて読みたい
「Dont Starve Together」友達と飢えを凌ぐゴシックCo-opサバイバル 友達と「飢えるな」を生き延びるCo-opサバイバルの決定版 「3日目の夜に、焚き火の燃料が切れた」 何が起きたか、分かるだろうか。Don't Starve Togetherでは、夜に光源...

理由2:Xbox Game Passでの初日提供

2025年9月23日のv1.0リリースと同時にXbox Game Passに対応した。Xbox Wireの公式発表ではHadesやVisions of Manaと並んでSWORNが紹介されており、新規タイトルにとって大きなブーストだった。Game Passの加入者は追加費用なしでSWORNをプレイでき、「ちょっと試してみるか」というハードルが極端に低くなる。

Co-opゲームは「友達全員が持っている」ことが前提なので、Game Pass対応は特に有利に働く。全員がGame Passに入っていれば、誰も追加費用を払わずに4人で遊び始められる。True Achievementsでも「Co-op付きのGame Pass初日タイトル」として取り上げられていた。

理由3:アーサー王伝説という題材の吸引力

ギリシャ神話(Hades)、北欧神話(多数のゲーム)に比べて、アーサー王伝説をモチーフにしたアクションゲームは意外と少ない。円卓の騎士、エクスカリバー、マーリン、アヴァロン——これらの要素は世界中に知名度があるのに、ローグライクでは手付かずに近い領域だった。VICEの記事でも「Hadesとは異なる題材を選んだのは賢い判断」と評されていた。

しかも、SWORNは「アーサー王と騎士たちが正義の味方」という定番の解釈を反転させ、「堕ちた王と騎士たちに立ち向かう」というダークファンタジーに仕立てている。おなじみのキャラクターが敵として立ちはだかるという設定は、原典を知っていればいるほど胸に刺さる。ガウェインを倒す時の「こいつはかつて仲間だったのに」という感覚は、単なるボス戦以上の重みがある。

理由4:マルチプラットフォーム展開

PC(Steam)、Xbox Series X|S、PlayStation 5、そしてNintendo Switchと、主要プラットフォームをほぼ網羅している。インディータイトルでここまで幅広く展開できるのは、Team17のパブリッシング力があってこそだろう。PC版の早期アクセスで信頼を築き、v1.0で一気にマルチプラットフォームに拡大するという戦略は、2025年のインディーゲームの理想的な展開パターンだ。

プレイヤーたちの本音——ポジティブな声とネガティブな声

SWORN その他RPG スクリーンショット7

Steam全体の評価は83%肯定の「好評」。4,300件を超えるレビューの中から、プレイヤーが本当に感じていることを拾っていこう。レビューは正直で、良い点も悪い点も率直に語られている。

ポジティブ:Co-opの楽しさが突出している

Co-opがめちゃくちゃ楽しい。家族や友達と一緒にやると最高。Hadesを友達と一緒にプレイしているような感覚になる

引用元:Steamレビュー

これが最も多い肯定意見だ。SWORNの体験はCo-opで完成する、という声はレビュー全体を通じて一貫している。ボスの攻撃パターンを仲間と分担し、ブレッシングのシナジーを相談し、誰かがダウンした時に残りで立て直す——この体験は、ソロ専用のローグライクでは絶対に味わえない。Co-Optimusのレビューでも「Co-opで光るタイトル」と高く評価されていた。

ポジティブ:ビルドの多様性と周回の動機

4キャラ×4武器×200種以上のブレッシングという組み合わせの広さは、ローグライクとして十分な周回動機を提供している。「今回はティターニアの火炎ビルドで行こう」「次はオベロンの風ビルドを試したい」という会話がラン開始前に自然と生まれる。同じメンバーで遊んでも、毎回異なるビルドを試せるのは大きな魅力だ。ある面白いエピソードとして、Steamレビューで「最高難易度に先にチャレンジしてクリアしてしまった」というプレイヤーの報告があった。Co-op4人のフルパーティで「何が起きるかわからない」ランに挑んで生還したという話は、ビルドの組み合わせ次第で予想外の結果が生まれることの証拠だ。

ポジティブ:アートスタイルの評価

ミニョーラ風のコミックアートを採用したビジュアルは、好みが分かれそうに見えて、実際にはかなり好評だ。「戦闘中に見やすい」「ボスのデザインがカッコいい」「他のローグライクと画面の雰囲気が全然違う」といった声が多い。TheXboxHubのレビューでは「セルシェーディングのビジュアルとカオスなアクション」が組み合わさった独自の魅力として紹介されていた。

ネガティブ:マルチプレイの接続問題

マルチプレイのインフラが弱すぎる。ホスト側でも切断されることがあるし、切断後に再接続する手段がない。せっかくいいランだったのに台無しになった

引用元:Steamレビュー

これがSWORN最大の弱点だ。Co-opを売りにしているゲームなのに、マルチプレイの安定性に問題がある。Steamのフォーラムには「Multiplayer consistent crashing/disconnects」「Co-op Disconnects」「Unable to join multiplayer sessions」など、接続問題を報告するスレッドが複数立っている。

特に「切断後に再接続できない」という点は致命的で、ラン途中で1人が落ちると、その人は最初からやり直すしかない。20分のランの最後のボス戦で切断されたら、その20分がまるごと無駄になる。v1.0以降のアップデートで改善は進んでいるが、完全に解消されたとは言い難い状況だ。有線LANでのプレイが推奨される。

また、ランダムマッチング機能がないのも指摘されている。フレンドとしか遊べないプライベートロビー制のため、ソロのプレイヤーが「誰かと遊びたい」と思っても、Discordなどで自力で仲間を探す必要がある。Co-opゲームとしてはこの仕様は厳しい。

ネガティブ:ストーリーの薄さ

アーサー王伝説という素材は面白いのに、ストーリーの掘り下げが足りない。Hadesのようにランごとに物語が進んでいく感覚がない。世界観は好きだけど、もっと語ってほしい

引用元:Steamレビュー

Hadesとの比較で最も指摘されるのがこの点だ。SWORNの物語は「堕ちたキャメロットを取り戻す」という大枠があるだけで、ランごとのキャラクター間の掛け合いや、死ぬたびに進行するサブストーリーは薄い。あるブロガーは「Hadesのコピーに見えるが、システムやビジュアルをコピーしただけでストーリーの厚みが足りない」と指摘していた。アーサー王伝説という豊かな素材を持っているだけに、「もっとやれるのに」というもったいなさを感じるプレイヤーは少なくない。

ネガティブ:ソロプレイ時の物足りなさ

前述の通り、ソロだと戦闘のテンポが遅く感じられるし、Co-op前提のブレッシングが腐るし、ボスの攻撃を1人で全部さばかなければならない。難易度モディファイアの一部(敵のスピードボーナスなど)がソロだと「拷問」に近いという声もある。24時間プレイしてスクワイアとナイト難易度をクリアした後、「エンドゲームは敵がヘルススポンジになるだけだった」という失望の声もあった。

ソロでも遊べるが、SWORNの真の姿はCo-opにある。ソロ専用の一人プレイ体験を求めるなら、Cyberpunk 2077のようなストーリー駆動型の大作や、Hadesのようにソロ前提で磨き込まれたローグライクのほうが満足度は高いだろう。

あわせて読みたい
「Cyberpunk 2077」炎上から復活したナイトシティのオープンワールドRPG 「発売日に買って、3時間でアンインストールした。2年後に再インストールして、200時間溶かした」 これ、サイバーパンク2077(Cyberpunk 2077)のSteamレビューでよく見...

ネガティブ:エンドゲームのボリューム

全難易度をクリアした後のやり込み要素について、「もう少し欲しい」という声がある。v1.2で追加されたボスラッシュモードは評価されているが、ランの長さが20〜30分と短いため、ボスを全部倒した後の目標設定に悩むプレイヤーもいる。「ゲームプレイループは楽しいが、いずれ飽きが来る」という率直な意見は、ローグライクの宿命的な課題でもある。

ただ、これはv1.0リリースから半年程度の段階での評価だ。開発チームはアップデートロードマップを公開しており、今後もコンテンツの追加が予定されている。ローグライクは長期間にわたってアップデートが続くジャンルなので、現時点の評価が最終評価ではない。

価格とセール——2,500円の価値があるか

SWORNの通常価格は24.99ドル(約2,500円)。2026年4月のSteamスプリングセール時点では50%オフの約1,250円で購入可能だ。過去のセールでも定期的に30〜50%オフが実施されている。

2,500円でこのボリュームのCo-opアクションローグライクが遊べるのは、正直に言ってかなりお得だ。1ランが20〜30分で、キャラ4人×武器4種×ブレッシング200種超の組み合わせを考えると、少なくとも30〜50時間は新鮮な気持ちで遊べる。Co-opなら「友達と遊ぶ時間」そのものに価値があるので、実質的なコスパはさらに高い。

Xbox Game Passに加入しているなら追加費用ゼロ。まずはGame Passで試して、気に入ったらSteam版を買うという流れもアリだ。Game PassはUltimate-tierまたはPC Game Passでプレイ可能。

セール時の1,250円なら、Co-op好きなら迷わず買っていい。通常価格の2,500円でも、友達2人以上と一緒に遊ぶ予定があるなら十分に元が取れる。ソロ専用として2,500円を払うかどうかは、Hadesを未プレイかどうかで判断が分かれるところ。Hadesを既にクリア済みで「似たゲームをもう1本」として買うなら満足できると思う。

日本語対応について

SWORN その他RPG スクリーンショット8

SWORNはインターフェースと字幕が日本語に対応している。ゲーム内のテキスト、メニュー、ブレッシングの説明文などが日本語で読めるので、英語が苦手でもプレイに支障はない。早期アクセスの段階から日本語対応済みで、ファミ通でも日本語で紹介されていた。

ただし、音声は英語のみ。日本語ボイスは実装されていない。元々テキスト量が膨大なゲームではないし、ランの大部分は戦闘に費やされるため、英語音声+日本語字幕の組み合わせで特にストレスなくプレイできるだろう。

翻訳の品質は概ね問題ない。一部のブレッシング名が直訳気味で分かりにくいという指摘はあるが、ゲームプレイに支障をきたすレベルではない。PlayStation Storeの日本語ページも用意されており、コンソール版でも日本語でプレイ可能だ。

他のゲームとの比較——SWORNの立ち位置を知る

SWORNがどんな立ち位置のゲームか、他のタイトルとの具体的な差を掘り下げる。

Hades / Hades II との関係

SWORNが最も頻繁に比較されるのがHadesシリーズだ。見下ろし型アクション、ランごとの強化選択、メタ進行、神話モチーフ——構造の類似点は多い。Roguelikerのレビューは「Hadesのスクリプトに忠実に従っているが、アーサー王のツイストとCo-opが差別化要因」と評している。

SWORNが勝っているのはCo-op対応という一点。Hadesにマルチプレイはない。一方、ストーリーテリング、戦闘の切れ味、全体のポリッシュ(磨き上げ)ではHadesが一枚上手だ。「友達と一緒にやりたいならSWORN、一人でじっくり味わいたいならHades」という棲み分けが明確にできている。Roguelikerは「Hadesが王者なのは間違いないが、SWORNは正当な挑戦者だ。しかもCo-op付きで」と結論づけていた。この表現は的確だと思う。

Don’t Starve Together との比較

「友達とCo-opで遊ぶゲーム」というくくりで比較される。Don’t Starve Togetherはサバイバル要素が強く、拠点構築や食料管理が中心。1プレイに数時間かかることもある。一方SWORNは1ラン20〜30分のサクッとしたプレイで、戦闘アクションが中心。「今日は時間がないけど1ラン行こう」ができるのがSWORNの利点だ。テイストもまるで違い、Don’t Starve Togetherの「じわじわ追い詰められるサバイバル」に対して、SWORNは「テンポ良く敵を倒す爽快アクション」。好みで選んでいい。

あわせて読みたい
「Dont Starve Together」友達と飢えを凌ぐゴシックCo-opサバイバル 友達と「飢えるな」を生き延びるCo-opサバイバルの決定版 「3日目の夜に、焚き火の燃料が切れた」 何が起きたか、分かるだろうか。Don't Starve Togetherでは、夜に光源...

Tactical Breach Wizardsとの比較

「ファンタジー世界×戦術的思考」という共通点で語れるタイトル。Tactical Breach Wizardsは戦術パズル寄りのゲームで、SWORNとはジャンルが異なるが、「伝統的なファンタジー要素を現代的なゲームデザインに落とし込む」というアプローチは共通している。じっくり考えて戦いたいならTactical Breach Wizards、反射神経と仲間との連携で勝ちたいならSWORN。

あわせて読みたい
「Tactical Breach Wizards」ケブラーを着た魔法使いが挑む現代戦術パズル ケブラー製の防弾ベストを着込んだ魔法使いが、突入ポイントのドアを蹴破って部屋になだれ込む。稲妻が壁を走り、敵が吹き飛んで窓の外に落ちていく。そんなシーンを戦...

v1.0以降のアップデート——ボスラッシュと代替ボス

SWORN その他RPG スクリーンショット9

SWORNは2025年9月のv1.0リリース後も精力的にアップデートが続いている。開発元Windwalk Gamesは早期アクセス期間中から活発なアップデートペースを維持しており、v1.0後もその姿勢は変わっていない。

v1.1アップデート——代替ボスの追加

ナイト難易度以上でプレイすると、各バイオームの通常ボスの代わりに代替ボスが出現する可能性がある。PCGamesNは「Hades IIのライバルに3体の新ボスが追加され、半額になっている」と紹介していた。

レディ・ケイ(Lady Kay)——コーンウォールの入口を守る騎士。巨大な盾を構え、守りが堅い。力押しではなく、防御の隙を突く戦術が求められる。正面突破は不可能に近く、背後に回り込むか、ガードブレイク系のスペルを使う必要がある。

サー・ダゴネット(Sir Dagonet)——沼地に潜む元騎士。鉤爪でプレイヤーを引きずり回し、罠と毒で追い詰めてくる。動き回る沼地での戦闘は地形との戦いでもある。掴まれたら仲間に助けてもらうしかない——ソロだと最も苦しいボスかもしれない。

レディ・アグラヴェイン(Lady Agravain)——ディープハーバーに巣くう元騎士。羽と鋼の旋風で高速移動し、巣の中を縦横無尽に飛び回る。追いかけっこのような戦闘になり、彼女が止まる瞬間を見極めて攻撃を叩き込む必要がある。

v1.2アップデート——ボスラッシュモード

キャメロット内のアリーナで次々とボスに挑むモード。通常のランとは異なり、単一の部屋でボスが連続で出現する。ボスたちはキャメロット仕様にリワークされ、通常バイオームの雑魚ではなくキャメロットの敵がスポーンする。ビジュアルエフェクトも更新されており、「堕ちたキャメロットでの総力戦」という雰囲気が出ている。

新スキン報酬や敵の難易度モディファイアも追加され、エンドゲームコンテンツとしての厚みが増した。ボスラッシュは1ランあたり15〜20分程度で、サクッと高難易度チャレンジを楽しみたい時にちょうどいい。

同接推移と現在のプレイヤー状況

SWORNの同接推移は、インディーCo-opゲームの典型的なパターンを描いている。

2025年2月の早期アクセス開始時にピーク同接約5,900人を記録。その後は徐々に落ち着き、v1.0リリースの2025年9月に再びスパイクが起きた。Game Pass対応の効果もあり、コンソール版の売上も加わった。2026年4月現在は約650人前後で推移している。

5,900人というピークは、インディータイトルとしては健闘している。ここからの減少は自然な流れで、むしろ650人が日常的にプレイし続けているのは「定着率が高い」と言える。Co-opゲームは友達と予定を合わせて遊ぶ性質上、同接が低く見えても実際のプレイヤーベースはその数倍いることが多い。「週末だけフレンドと遊ぶ」というプレイスタイルのユーザーは同接には反映されにくい。

War Thunderのように10年以上運営されて数万人の同接を維持しているゲームと比較するのはフェアではないが、ジャンルとスケールを考慮すれば、SWORNの650人は「ゲームが生きている」と言える水準だ。Steamコミュニティも活発で、攻略情報やビルドガイドが定期的に投稿されている。

あわせて読みたい
「War Thunder」陸海空2800種の実在兵器で戦う無料ミリタリーMMO War Thunder|陸海空2800種の実在兵器で戦う無料ミリタリーMMO 戦車砲の轟音が鳴り響いた直後、頭上を零戦が駆け抜けていった。 海の向こうでは駆逐艦同士が砲撃戦をし...

SWORNが向いている遊び方——シーン別ガイド

SWORN その他RPG スクリーンショット10

ここまでの情報を踏まえて、SWORNを最大限に楽しむための遊び方を整理する。

ベストな遊び方:友達2〜4人でのCo-op

これがSWORNの真骨頂。全員でキャラクターを分担し、ブレッシングの方向性を相談し、ボス戦で連携する——この体験のためにSWORNは存在している。Discord通話しながら遊ぶのがベストで、ボイスチャットでの「右から来た!」「俺がヘイト取るから攻撃して!」という掛け合いがゲームを何倍にも面白くする。

Co-opのチームプレイの楽しさという点では、Overwatchのロール分担に通じるものがある。タンク(ルーク)が前線を張り、DPS(スペクター、ヴィジランテ)が火力を出し、サポート(モンク)が後方から援護する——連携が噛み合った時の気持ちよさが格別だ。ただし、Overwatchは対人戦で、SWORNはPvE(対CPU)。対人のストレスなくチームプレイの楽しさを味わえるのは、SWORNならではの魅力だろう。

あわせて読みたい
「Overwatch」ヒーローの個性がぶつかり合う5v5チーム対戦FPS 初めてオーバーウォッチをプレイしたときの衝撃は、今でもはっきり覚えている。 2016年5月。トレーサーのブリンクで敵の背後に回り込み、パルスボムを貼り付けて一瞬で3...

サクッと遊びたい時のベストチョイス

1ランが20〜30分というのは、忙しい社会人にとって大きな利点だ。仕事終わりに「1ラン行く?」と気軽に誘えるのはSWORNの強み。Don’t Starve TogetherやGray Zone Warfareのような長時間プレイ前提のCo-opゲームとは、ここで明確に差別化されている。

あわせて読みたい
「Gray Zone Warfare」42km2の密林を這う本格ミリタリーMMO FPS Gray Zone Warfare——42km²の密林を這う本格ミリタリーMMO FPS 初めてGray Zone Warfareのマップに降り立ったとき、正直面食らった。 ヘリコプターが着陸して、ドアが開...

おすすめの初回キャラ

最初はヴィジランテ一択。操作が直感的で、近接も遠距離もこなせるバランス型。SWORNの基本的な戦闘リズムを体に馴染ませるのに最適だ。ヴィジランテで数ラン遊んでから、自分の好みに合いそうなキャラに移行するのがスムーズ。近接のスリルが好きならスペクター、後衛が性に合うならモンク、チームの柱になりたいならルークへ進むといい。

SWORNの現在地と将来性

2026年4月時点でSWORNは、「完成度の高いCo-opアクションローグライク」としての地位を確立している。v1.0リリース後も定期的なアップデートが続き、ボスラッシュモード、代替ボス、新スキン、QoL改善と着実にコンテンツが増えている。

同時に、課題も明確だ。マルチプレイの接続安定性、ストーリーの深化、エンドゲームコンテンツの拡充——これらが改善されれば、SWORNはさらに高い評価を獲得できるポテンシャルを持っている。特にランダムマッチング機能の実装と再接続機能は、多くのプレイヤーが求めている改善点だ。

Windwalk Gamesは開発ロードマップを公開しており、今後の大型アップデートではさらなるコンテンツ追加が予定されている。Riot GamesやBlizzard出身のベテランチームが運営しているという安心感もある。「今のSWORNが好きなら、半年後にはもっと好きになっている」と期待できるゲームだ。Bullet Havenの2026年レビューでも「まだ荒削りな部分はあるが、Co-opローグライクとしての核は確かだ」と評価されていた。

まとめ——「Hadesを友達と遊びたい」を叶える一本

SWORNは、Hadesを友達と一緒にプレイしたいと思ったことがある人にとって、待望の一本だ。

4人のプレイアブルキャラクターはそれぞれ明確な個性と役割を持ち、200種以上のブレッシングによるビルド構築の幅は広い。アーサー王伝説という題材を「堕ちた英雄と戦う」というダークファンタジーに昇華した世界観は独自の魅力があり、ミニョーラ風のコミックアートがその世界に説得力を与えている。

Co-opでの体験は間違いなく一級品。ボス戦で仲間と声を掛け合い、ブレッシングのシナジーを相談し、誰かがピンチの時に残りで立て直す——この共闘感は、ソロ専用のローグライクでは得られない。1ランが20〜30分とコンパクトなのも、気軽に「もう1回やろうぜ」と言える良さだ。

一方で、マルチプレイの接続問題、Hadesに比べると薄いストーリーテリング、ソロプレイ時のテンポの遅さは正直に指摘しておくべき弱点だ。「Hadesを超えた」とは言えない。でも、「Hadesにはないもの(Co-op)を持っている」のは確かで、その一点だけでSWORNには明確な存在価値がある。

価格は通常2,500円、セール時1,250円。Xbox Game Passなら追加費用なし。友達と遊ぶCo-opアクションを探しているなら、試すハードルは低い。

闇に堕ちたアーサー王と円卓の騎士たちが待つキャメロット。その門をくぐるのは、1人より仲間と一緒のほうがずっと楽しい。ソウルフォージドの騎士よ、剣を取れ——ただし、フレンドリストの確認が先だ。

SWORN

Windwalk Games
リリース日 2025年9月23日 準新作
サービス中
価格¥2,800
開発Windwalk Games
販売Team17
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次