「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡

「面白いけど、人にはすすめにくい」

Steamレビューで何度も目にするこのフレーズが、『Fallout 76』というゲームの本質を的確に表している。2018年11月の発売当初は、バグの嵐と人間NPCの不在で酷評を浴びた。2019年には月額課金サービス「Fallout 1st」の発表が炎上し、開発元Bethesdaへの不信感が頂点に達した。あの頃の評価を今でも引きずっている人は少なくない。

だが、2020年4月14日にSteam版が配信されると同時に大型アップデート「Wastelanders」が投入され、ゲームの根幹が変わった。人間のNPCが戻ってきた。メインクエストが肉付けされた。分岐のある会話選択肢が実装された。そして2024年4月、AmazonプライムビデオでドラマシリーズFalloutが配信された瞬間、Steam同接が過去最高の約73,000人まで跳ね上がった。

さらに2025年3月には「Ghoul Within」アップデートでプレイアブルキャラクターがグール化できるようになった。発売から約7年経った今でもゲームは進化し続けている。Steamレビュー総数12万件以上、そのうち約73%が好評。これはローンチ直後の数字ではなく、2026年4月時点の現在の姿だ。

この記事では、Fallout 76 Steam版が現在どういうゲームなのか、どういう人に向いているのか、正直に書いていく。旧記事で書いたゲームの基礎はすでにご存知の方も、Steam版以降の変化を中心に読んでもらいたい。

目次

こんな人に読んでほしい

Fallout 76 FPS スクリーンショット1

✅ こんな人はハマる可能性大

  • Fallout 4のオープンワールド探索と建築が好きだった人
  • 拠点建築(C.A.M.P.)でこだわりの家を作りたい人
  • 基本的にソロで遊びたいが、たまに他のプレイヤーと関われれば嬉しい人
  • 核戦争後のレトロフューチャーな世界観が刺さる人
  • ValheimやConan Exilesのようなサバイバル系が好きな人
  • Amazonドラマ「Fallout」を見て世界観に興味を持った人
  • ゲームを長く遊び続けたい人(シーズン制で常に新コンテンツが追加)
  • 無料か格安で始めたい人(Amazonプライム会員なら無料配布実績あり、セールで80%オフ実績あり)
  • S.P.E.C.I.A.L.ビルドを練ってキャラクター育成を楽しみたい人
  • モスマンやグラフトンモンスターといった都市伝説系のネタが好きな人

❌ こんな人は合わないかも

  • Fallout 3やFallout: New Vegasのような完全オフラインRPGを期待する人
  • 常時オンライン接続が必須な仕様が気になる人
  • 課金サービス「Fallout 1st」なしで快適に遊べるか不安な人
  • PvPでガチ対戦したい人(PvPは控えめな設計)
  • バグやバランス調整のブレに敏感な人
  • ストーリーをじっくり追いたいが、他プレイヤーの存在が邪魔になりそうな人
  • ベセスダゲームのバグ多発に過去に懲りた人

Fallout 76はどんなゲーム? — 初めての人向けに解説

Fallout 76 FPS スクリーンショット2

Fallout 76は、Bethesda Game Studiosが開発したオープンワールドのオンラインサバイバルRPGだ。舞台は核戦争後の荒廃したアメリカ西バージニア州「アパラチア」地方。プレイヤーはVault 76(シリーズ最高峰の設備を誇るシェルター)から解放された生存者として、放射能と突然変異したモンスターが跋扈するウェイストランドで生き延びながら、この地の謎を解き明かしていく。

Falloutシリーズは1997年から続く人気フランチャイズで、76はナンバリングとしては8作目にあたる。従来作との最大の違いは「完全オンライン専用」であること。1つのサーバーに最大24〜32人が入ってともに荒野を探索するスタイルで、過去作にあったオフラインモードは存在しない。

ただ、「オンライン専用=MMOみたいな密度」とは全然違う。広大なアパラチアのマップに24人が散らばるので、2〜3時間まったく他のプレイヤーに出会わないことも普通にある。「ほぼソロゲー、でも時々誰かと出会える」という感覚が正確かもしれない。

「実質ソロゲーです。サーバーに24人いるはずなのに、野外マップで会う人は一日に1〜2人程度。他のプレイヤーがいることで生まれる適度な緊張感がいい」

引用元:Steamレビュー

ゲームの時系列はシリーズの中でも最も古く、Great War(核戦争)から25年後の2102年が舞台だ。Fallout 3が核戦争から200年後、Fallout 4が210年後であることを考えると、76の世界は「核戦争直後」のカオスな時代をリアルタイムで体験できる珍しい設定になっている。文明の再建がまだほとんど始まっていない、荒廃の真只中の世界だ。

Steam版の位置づけ — 2020年4月14日が転換点だった

Fallout 76はもともと2018年11月にBethesda.netランチャー限定で発売され、その後2020年4月14日にSteamへの対応が実現した。Steam版のリリースと同時に投入された大型アップデートが「Wastelanders(ウェイストランダーズ)」だ。

Wastelandersが何をしたかというと、シンプルに言えば「人間NPCを世界に戻した」ことだ。発売当初のFallout 76は、人間NPCが一切存在しないというFalloutシリーズ史上初の設計を採用していた。Vaultから出てきたら世界はすでに荒廃しており、人間はおらず、ロボットとモンスターだけがいる。これが当時の評価を真っ二つに割った。「ポストアポカリプスのリアリティ」として評価する声もあったが、「会話できる相手がいない寂しさ」が多くのプレイヤーにとって致命的だった。

Wastelandersで人間の派閥「セトラーズ(Settlers)」と「レイダーズ(Raiders)」が登場し、S.P.E.C.I.A.L.ステータスに応じた会話選択肢が実装された。どちらの派閥につくかで物語が分岐し、もらえる装備も変わる。Falloutらしい「道徳的に曖昧な選択」が戻ってきたのだ。

「WastelandersでNPCが追加されてから別ゲーになった。あれがなかったら今でもやっていなかったと思う。人間のキャラクターと話せるだけでFalloutらしさが段違い」

引用元:4Gamer読者レビュー

Steam版リリース以降も、アップデートは続いていく。2020年末には「Steel Dawn(スチール・ドーン)」で鋼鉄の兄弟団が登場。シーズン制が導入されて毎シーズンに報酬コンテンツが追加されるようになった。「Milepost Zero」「Skyline Valley」と続く大型アップデートで、マップも少しずつ拡張されている。現在はすでに20回以上の大型アップデートが行われており、発売当初とはほとんど別のゲームと言っても過言ではない。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Fallout76」人気オープンワールドRPGシリーズの最新作!オンラインゲーム機能が追加され、さらに自由... オープンワールドRPGの金字塔とも言うべきPCゲームで、ファン待望の最新作です!核戦争によって文明が崩壊した世界に文明を取り戻す為に奮闘する物語ですが、リアルな上...

核戦争後の西バージニア州「アパラチア」を歩く

Fallout 76 FPS スクリーンショット3

舞台のアパラチア地方は、実在するアメリカ西バージニア州がベースになっている。Bethesdaのスタッフが実際に現地を訪問して資料を収集し、山岳地帯の自然、炭鉱町の廃墟、田舎の農家など、実在の風景をレトロフューチャーな核戦争後の世界に落とし込んだ。

マップはFallout 4の約4倍の広さとされており、6つのバイオームに分かれている。溶岩地帯の「アッシュ・ヒープ(Ash Heap)」、放射性の沼地「ザ・マイア(The Mire)」、毒々しい赤い森「クランベリー・ボグ(Cranberry Bog)」、荒涼とした開拓地「ザ・フロスト(The Fringe)」、そして緑豊かな「ザ・フォレスト(The Forest)」と「サベージ・ディバイド(Savage Divide)」。それぞれのバイオームで出現するモンスターも雰囲気も全然違う。

西バージニア州が選ばれた理由のひとつに、アメリカの民間伝承や都市伝説の宝庫であることがある。Fallout 76では、実際に西バージニア州に伝わる怪物たちが「クリプティッド(Cryptid)」として登場する。

なかでも代表的なのが「モスマン(Mothman)」だ。1966〜1967年にポイントプレザント市で実際に目撃報告が相次いだ、半人半蛾の怪物。ゲーム内ではポイントプレザントが忠実に再現されており、モスマン博物館とその像が存在する。博物館の地下にはモスマンカルトの礼拝場所まであり、周辺にはモスマン関連のホロテープが散らばっている。複数のバリエーション(ブラッドモスマン、モスマン・コロッサスなど)が存在し、シーズンイベントでも登場する。

「グラフトンモンスター(Grafton Monster)」「フラットウッズモンスター(Flatwoods Monster)」「スナリゴール(Snallygaster)」といった他のクリプティッドも実在する民間伝承をベースにしており、アパラチアの世界観に独特の怪奇なフレーバーを与えている。

探索の楽しさは健在で、何も調べずに歩き回るだけで何かしら発見がある。廃墟になったロードサイドのダイナー、ハリウッドB級映画のセットのような宇宙テーマパーク「ガリシア・ゾーン」、核ミサイルを抱えたまま廃棄されたスクラップヤード。アパラチアは「存在することが物語になっている」世界だ。

ゲームの世界観にどっぷりはまるポイントのひとつが、「ホロテープ」と呼ばれる音声ログだ。生存者たちが残した録音テープを見つけながら、かつてこの世界で何が起きたかを断片的に知っていく。Vault 76が解放される前、この地で何が起きていたのか。廃墟になった農家に暮らしていた家族の最後の記録。実在の地名が出てくることも多く、現実とFallout世界がオーバーラップする不思議な感覚がある。

「スコーチドプレイグ」と76オリジナルのロア

Fallout 76の舞台であるアパラチアが持つ最大の謎が「スコーチドプレイグ(Scorched Plague)」だ。Vault 76が開放された2102年時点で、アパラチアには「スコーチ(Scorched)」と呼ばれる特殊なミュータントが大量発生している。

スコーチはただのフェラルグール(放射線で野性化した人間)とは違う。体が黒く焦げたように変色し、白く光る目を持ち、銃器を扱う知性が残っている。さらに「スコーチビースト」と呼ばれる巨大なコウモリ型の怪物と連携して行動する。これらはただの突然変異ではなく、意思を持った感染病による変貌だ。

スコーチドプレイグとは何か、誰が、なぜ作ったのか。Vaultから出てきたプレイヤーはホロテープと廃墟の記録を集めながら、この謎を追っていく。これがWastelanders以前から存在した76オリジナルのメインナラティブで、従来のFalloutには登場しない新しい脅威として機能している。Wastelandersで人間NPCが戻ったことで、スコーチドプレイグを巡る謎解きに人間の視点が加わり、ストーリーがより立体的になった。

このスコーチドプレイグの元凶を探る過程で、アパラチアに建てられた様々なVaultの真相も明らかになっていく。Vaultシリーズは「核戦争からの避難所」という名目で建てられた地下シェルターだが、実際には多くのVaultが人体実験を目的として設計されていた。76では隠された実験の記録が各地に散らばっており、Falloutシリーズのダークな世界観の核心部分に直接触れることができる。

スコーチドプレイグの謎解きは、探索しながら自然に進んでいく。「なぜこのエリアだけスコーチの密度が高いのか」「このVaultはどんな実験を行っていたのか」という疑問が次の目的地への好奇心につながる。単なるマップ攻略ではなく、世界の謎を自分のペースで解き明かしていく体験が、アパラチア探索の核心にある。ホロテープを集め終わった後に「あの場所の意味はそういうことだったのか」と気づく瞬間は、Falloutシリーズを通じて感じてきた探索の醍醐味だ。

C.A.M.P.システム — 荒野に自分だけの家を建てる

Fallout 76 FPS スクリーンショット4

Fallout 76の最大の特徴のひとつが、C.A.M.P.(Construction and Assembly Mobile Platform)と呼ばれる建築システムだ。アパラチアのほぼどこにでも自分の拠点を建設できる。木造の小屋からはじめて、金属製の壁を組み合わせ、電気を引いて、家具を並べて、最終的には驚くほどのクオリティの建物を完成させることができる。

C.A.M.P.の建築で使うのはワークベンチ、壁・床・天井・階段などのパーツ、電気設備、家具類など。最初は木材と鉄を使った質素な小屋しか建てられないが、レベルアップと素材集めを重ねていくうちに金属製の壁、カラフルなネオン看板、観覧車型の展望台、さらには水力発電機を組み込んだ本格的なキャンプまで発展させることができる。

C.A.M.P.に設置したファストトラベルポイントを使えば、マップ上のどこからでも無料で自拠点に戻ることができる。素材集めから帰ってきて拠点に戻り、ワークベンチで武器を修理して再出発、というサイクルが自然に成立するようになっている。

「どこに建てるか」の自由度も高い。山の上から見下ろす絶景スポット、水辺のほとり、放射性地帯の中心部(防護装備が必要だが資源が豊富)。拠点の場所選びだけで時間を溶かすプレイヤーは少なくない。

「C.A.M.P.に時間かけすぎてメインクエスト全然進まない。でもそれが楽しい。山の頂上に展望台付きの家建てたら最高すぎた」

引用元:Steamレビュー

他のプレイヤーのC.A.M.P.にも訪問できる。なかには「ショップ」を開いているプレイヤーもいて、レアなアイテムを売り買いすることができる。プレイヤーが作った拠点を見て回るだけでも楽しめるのがFallout 76ならではの要素だ。同じサバイバルクラフト系で言えば、ValheimやConan Exilesと近いジャンルだが、Falloutの世界観とC.A.M.P.の携帯性という独自要素が差別化している。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Valheim」北欧神話の世界で建築とボス討伐に没頭するCo-opサバイバル 北欧神話の世界で生き抜くオープンワールドサバイバル 焚き火を囲んで鹿肉を焼いていたら、突然トロルが拠点に突進してきて木造の壁が粉砕された。必死で逃げ回りながら...

ブループリント機能(図面)も重要な仕組みのひとつだ。作り込んだ拠点のレイアウトを「図面」として保存しておけば、引っ越しの際に一発で同じ形を復元できる。「山で試した配置が好みだったから海辺の拠点でも再現したい」という需要に応えられる機能で、建築に力を入れるプレイヤーには欠かせない。

S.P.E.C.I.A.L.とパークカードシステム — ビルドの自由度

Falloutシリーズおなじみの「S.P.E.C.I.A.L.」ステータスは76にも健在だ。筋力(Strength)、知覚(Perception)、耐久(Endurance)、魅力(Charisma)、知能(Intelligence)、敏捷(Agility)、運(Luck)の7項目にポイントを振り分ける。どのステータスを重視するかで、キャラクターのプレイスタイルが大きく変わる。

76では「パークカード」システムが導入された。レベルアップごとにランダムなパークカードが配られ、デッキから選んでキャラクターに装備する形式だ。装備できるカードにはS.P.E.C.I.A.L.の合計コストによる上限があるため、すべてを取ることはできない。何を優先してどう組み合わせるか、ビルドを練る楽しさがある。

「ソロでメインクエストを駆け抜けるビルド」「C.A.M.P.建築に特化した職人ビルド」「核ランチャーを軸にしたぶっ壊れビルド」「チームヒーラー型のサポートビルド」と、プレイスタイルに応じたアプローチが豊富にある。コミュニティでは有名なビルドが多数共有されているので、初心者でも参考にしやすい環境が整っている。

武器のバリエーションも本作の魅力だ。「ロケットソード」「ガウスミニガン」「レールガン」「核爆発型ランチャー」といった過去作にはなかった変わり種も含め、レジェンダリー効果(ランダム付加効果)の組み合わせで同じ銃でも性能が大きく変わる。理想の「神引きレジェンダリー」を目指すレア掘りが沼になりやすい要素のひとつだ。

主なビルドの方向性(例)

  • コマンドーハンドガンビルド — 自動小銃や拳銃を主軸にした汎用型。序盤から使いやすく初心者におすすめ
  • 血まみれビルド — 自分のHPをあえて低く保つことで武器ダメージが大幅アップ。上級者向けのリスキーなスタイル
  • フルヘルスビルド — HP満タンを維持しながら戦うシンプルな正攻法。C.A.M.P.建築との相性も良い
  • 近接格闘ビルド — 筋力に全振りして肉弾戦に特化。電動チェーンソーやパワーフィストで暴れるロマンスタイル
  • グールビルド — 2025年3月以降に解放。放射線で回復するグール専用パークカードを活用した特殊スタイル
  • 支援サポートビルド — 魅力重視でパブリックイベントでの経験値ボーナスや回復を担う。フレンドと遊ぶ時に真価を発揮

パークの振り直しは何度でも可能なので、「やっぱり違うスタイルに転向したい」と思ったらいつでも変更できる。Steamコミュニティやredditではビルドの詳細な解説が多数公開されており、初心者が何から始めるべきかの情報も豊富だ。

イベントとエンドゲーム — 1サーバー全員で核ミサイルを撃つ

Fallout 76 FPS スクリーンショット5

Fallout 76で最も印象的なコンテンツのひとつが、マップ上に点在する核ミサイルサイロを攻略して実際に核を撃ち込むという「核爆弾イベント」だ。サイロを占拠するためにはそれなりの戦力と手順が必要で、達成すると同サーバー上の全プレイヤーに通知が届く。撃ち込まれた場所は一定時間放射性エリアになるが、同時に高レベルの敵と希少資源が湧き出してくる。

核爆弾が撃ち込まれると、マップ上のプレイヤーは一斉にその場所へ向かうかどうかの判断を迫られる。放射線耐性が高いキャラクターなら稼ぎのチャンス。そうでなければ近づかない方が賢明だ。こういった「サーバーを共有する全プレイヤーが同じイベントを体験する」感覚は、完全ソロのFalloutには出せないものだ。

定期的に開催されるパブリックイベントも豊富にある。「チキン農場を守れ(Feed the People)」「ロボット軍団の反乱を鎮圧せよ」「コロッサスモスマンを討伐せよ」など、世界中のプレイヤーが集まって達成する協力型イベントがマップ各地でランダムに発生する。イベントに参加するとXPとアイテムがもらえるため、レベル上げ効率も高い。

レイドコンテンツも存在する。エンドゲームプレイヤー向けに設計された高難度コンテンツで、強力な装備と練られたビルドが必要になる。フレンドと4人パーティを組んで挑む人が多い。

グール化アップデート「Ghoul Within」— 2025年3月の大転換

2025年3月18日に配信された「Ghoul Within(グール・ウィズイン)」アップデートは、Fallout 76の歴史における最大のゲームチェンジャーのひとつだ。

このアップデートで、プレイヤーキャラクターがグール(放射線による突然変異体)に変身できるようになった。グール化はLevelが50に達した後、「Leap of Faith(信仰の跳躍)」クエストを開始することで始まる。グール状態になると、放射線への完全耐性を獲得し、むしろ放射線を浴びることでHPが回復する。グール専用のパークカード30種類が解放され、「グロウ(Glow)」(体力強化)と「フェラル(Feral)」(戦闘強化と引き換えに行動上のペナルティ)という固有のアビリティも使えるようになる。

グール化は見た目にも反映され、腐食したスキン、光る目、特徴的な外見が装備できる。「Fallout世界のグールになれる」というのはシリーズのファンにとって長年の夢だったため、アップデート配信直後は多くのプレイヤーがグール変身を試みた。新たな6つのマップロケーションも追加されており、単純なシーズン更新以上のボリュームがあった。

「グール化したら放射線浴びながらクランベリー・ボグを突き進めるようになった。あのエリア今まで嫌いだったのに、グール化してからむしろ好きになった」

引用元:Steamコミュニティフォーラム

グール変身は、グールをどこまでフェラル化させるかというメーターを管理する形になっている。フェラル度が高いほど戦闘能力は上がるが、社会的なペナルティ(NPCの反応変化など)も増す。どのバランスで運用するかがグールビルドのコアな戦略要素だ。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Conan Exiles」DIYを楽しんだり男女問わず奴隷にしたり!?サバイバル要素のある自由度高すぎな禁断の... 英雄コナンの世界を冒険できるオープンワールドゲーム!マルチプレイだけでなくソロプレイもあり!オープンワールドの世界で見つけた人間を奴隷にして働かせたり良くも...

Amazonドラマ「Fallout」効果 — 2024年4月に何が起きたか

Fallout 76 FPS スクリーンショット6

2024年4月11日、Amazonプライムビデオで実写ドラマシリーズ「Fallout」が全世界同時配信された。このドラマがシリーズ史上最大のムーブメントを引き起こした。

Steam版Fallout 76の最大同時接続人数は、ドラマ配信から数日で過去最高の約73,000人を記録した。2020年のSteam版配信時の記録を大きく上回る数字だ。Fallout 4のSteam同接もこの期間に16万人を突破し、シリーズ全体で1日あたり約100万人がプレイするという事態になった。Fallout 3やFallout: New Vegasといった旧作も200%以上のプレイヤー増加を見せた。

この期間に合わせてAmazonプライム会員向けにFallout 76の無料配布が実施され、Steamでは最大80%オフのセールも行われた。新規プレイヤーの多くがドラマを見てから世界観に興味を持ち、ゲームに流入したという流れだ。

ドラマ自体の評判も高く、ゲーム未経験者でも楽しめるストーリーでありながら、Falloutファンが喜ぶネタをふんだんに盛り込んだ作りだった。「ドラマ見てからゲームに入ると、知っている地名や設定が出てきて面白い」という声も多かった。ドラマシーズン2の制作も決定済みで、今後もドラマ関連での注目が続くとみられている。

「ドラマ見て面白そうだと思って始めたら、ゲームの方が先にはまった。ドラマで出てきた『ボルトボーイ』の看板をゲーム内で見た時の感動はでかかった」

引用元:Steamレビュー

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「ウィッチャー3 ワイルドハント」本作もやりこみ要素が莫大で長時間プレイヤーにおすすめ!オープンワ... オープンワールドMMORPGで楽しむ人気アクションゲームシリーズ最新作!本来のストーリーはもちろんのこと、釣り、料理、ハウジングなどなど多数のMMORPG的なサブ要素が...

正直なところ — ポジティブな評価とネガティブな声

プレイヤーが評価しているポイント

Fallout 76のSteamレビューで繰り返し出てくるポジティブな評価には、いくつかのパターンがある。

まず「探索の楽しさ」だ。アパラチアのマップは広大で、何も情報を持たずに歩き回るだけで何かしら発見がある。廃墟の中にあるホロテープで当時の状況がわかったり、崩れた図書館の奥に意外なNPCが隠れていたり。Falloutシリーズが長年培ってきた「世界を歩くことが楽しい」という感覚は76にもしっかり引き継がれている。

「プレイヤーコミュニティの温かさ」も頻繁に言及される。高レベルプレイヤーが新規プレイヤーに装備を恵んでくれる、C.A.M.P.に「フリーショップ」を開いて新規者向けに無料で物を置いておくといった文化がある。PvPの縛りが緩く設定されているため、よほど自分からPvPを求めない限りは他プレイヤーに攻撃されることが少ない。

「6年ぶりに復帰したら、また親切な高レベルプレイヤーがいっぱいいた。新規のフリをしたわけじゃないのに勝手に装備もらえた。なんやかんやで良いゲーム」

引用元:Steamレビュー

「コンテンツの量と続きやすさ」も好評価の理由だ。メインクエスト、サイドクエスト、世界各地のロケーション、パブリックイベント、シーズンコンテンツと、やることには困らない。特に「Wastelanders以降のメインクエストが本当のFalloutらしくなった」という声は多い。

「のほほんとした散歩ゲーとして遊べる」という評価も一定数ある。メインクエストを無視して、ただアパラチアを歩き回りながらホロテープを拾い、C.A.M.P.を整えるだけでも十分に楽しいという声だ。これはFalloutシリーズならではのゲームデザインの強みで、「目的を決めて遊ぶ」のと同じくらい「ふらふらしながら遊ぶ」ことが許容されている。

「個人的にはのほほんと散歩気分で遊ぶのが気軽で良い。ドラゴンボールを全部集めなくても、途中の冒険だけで十分楽しい感じ」

引用元:Steamレビュー

プレイヤーが不満を持っているポイント

一方で、現在でもネガティブな声が一定数ある。率直に書く。

まず「バグと不具合」の問題は今も続いている。NPCが突然会話中に黙る、クエストが進行不能になる、レイドボスが壁にめり込んで消える。Bethesdaゲームのお家芸とも言われる不具合の多さは、76でも健在だ。大型アップデートのたびに新しいバグが入ることも珍しくない。

「武器・パークのバランス調整が不安定」という批判もある。アップデートごとに特定の武器やビルドが急に弱体化・強化されるため、せっかく作り込んだビルドが無駄になることがある。

「武器とPerkの有用性が更新のたびに乱高下する。開発チームがどうしたいのかビジョンが見えなくて、ユーザーを振り回すような変更が続いてる」

引用元:Steamレビュー

「Fallout 1st」の問題は今も燻っている。月額約1,600円(年額約10,000円)の有料サービスで、プライベートサーバー、スクラップボックス(資源の無制限保管)、月間アトム(ゲーム内通貨1,650個)、専用テントなどが特典として付く。

もともとBethesdaは「ゲーム内コンテンツはすべて無料で提供する」と発表していた。それにもかかわらず2019年10月に月額課金制のFallout 1stを発表した上に、コミュニティが強く要望していたプライベートサーバー機能やスクラップボックスをその有料特典に含めたことで炎上した。「約束を破ってまで課金を促した」という感覚がプレイヤーの怒りを増幅させた。

さらに炎上に追い打ちをかけたのが、Fallout 1st加入者のスクラップボックスのデータが完全消失するという重大なバグだ。有料課金者のアイテムを消失させるという失態に、批判はさらに激化した。その後Bethesdaは改善に取り組んだが、Fallout 1stへの不信感は根強く残っている。

ラグの問題も依然としてある。最大24〜32人しかいないサーバーで、なぜこれだけラグが出るのかと首を傾げる声は多い。敵の動きが遅延してエイムが合わせにくい、アイテムを拾う際に判定が遅れるといった報告が続いている。特に人が集まるパブリックイベント中のラグは目立つ。

他のオンラインRPGと比べてどうか

Fallout 76 FPS スクリーンショット7

Fallout 76の立ち位置を理解するには、同ジャンルの他のゲームと比較すると分かりやすい。

同じオープンワールドRPGとして、The Witcher 3は完全オフラインのシングルプレイに特化しており、ストーリーと世界作りの完成度という点では別次元の高さにある。「物語の深さが欲しい」という人にはFallout 76よりThe Witcher 3の方が向いているだろう。ただ、「継続的な遊び」「コンテンツ更新」「他のプレイヤーとの交流」といった要素はThe Witcher 3にはない。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「ウィッチャー3 ワイルドハント」本作もやりこみ要素が莫大で長時間プレイヤーにおすすめ!オープンワ... オープンワールドMMORPGで楽しむ人気アクションゲームシリーズ最新作!本来のストーリーはもちろんのこと、釣り、料理、ハウジングなどなど多数のMMORPG的なサブ要素が...

Hogwarts Legacyも完全オフラインのオープンワールドRPGだが、こちらは一人でじっくりストーリーを楽しむ作品として高完成度を誇る。Fallout 76との差はやはり「マルチプレイの有無」と「継続的なコンテンツ追加があるか」の点だ。オープンワールドの探索体験としては両者とも高いレベルにあるが、「ゲームとの長い付き合い方」が根本的に違う。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Hogwarts Legacy」1800年代のホグワーツを自由に冒険するオープンワールドARPG 「Hogwarts Legacy」1800年代ホグワーツを自由に冒険するオープンワールドARPG ホウキに乗って初めて空を飛んだとき、思わず声が出た。眼下に広がるホグワーツ城の全景...

Valheimはサバイバルクラフトとしての完成度が高く、最大10人のCo-opで楽しめる。Fallout 76との違いは「世界観の濃さ」と「NPCとの関わり方」。Valheimは純粋なサバイバルに特化しているのに対し、Fallout 76はRPG的なキャラクター成長と世界設定の充実度が強みだ。「がっつりと建築・サバイバルに集中したい」ならValheim、「世界観と物語が大事」ならFallout 76という選び方になる。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Valheim」北欧神話の世界で建築とボス討伐に没頭するCo-opサバイバル 北欧神話の世界で生き抜くオープンワールドサバイバル 焚き火を囲んで鹿肉を焼いていたら、突然トロルが拠点に突進してきて木造の壁が粉砕された。必死で逃げ回りながら...

Conan Exilesはアクション・サバイバルRPGとして長期運営されているタイトルで、建築の自由度や世界観の独自性でFallout 76と方向性が近い。どちらも「のんびり自分のペースで拠点を作りながら長期間遊べるゲーム」という特徴を共有している。世界観がファンタジー系かSF・ポストアポカリプス系かという好みで選ぶといいかもしれない。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Conan Exiles」DIYを楽しんだり男女問わず奴隷にしたり!?サバイバル要素のある自由度高すぎな禁断の... 英雄コナンの世界を冒険できるオープンワールドゲーム!マルチプレイだけでなくソロプレイもあり!オープンワールドの世界で見つけた人間を奴隷にして働かせたり良くも...

序盤の進め方 — 今から始める人へ

Fallout 76 Steam版を初めてプレイする人向けに、序盤の流れをざっくりまとめておく。

ゲーム開始直後はVault 76から外の世界へ出るところから始まる。まず向かうべきはVaultから最も近い集落「フラットウッズ(Flatwoods)」だ。ここでゲームのチュートリアル的なクエスト群が待っており、料理、クラフト、C.A.M.P.の建設、戦闘の基礎を自然に学べる。フラットウッズをクリアするころには何となくゲームの流れが分かってくるはずだ。

序盤で意識したいのは「レベルが上がる前にC.A.M.P.を早めに設置する」こと。ファストトラベルポイントを確保しておくと、素材を集めた後に拠点に帰るのが格段に楽になる。どこに設置するかはあまり深く考えず、まずは「フォレスト」エリア内の安全な場所に建てておけばいい。

「パブリックチーム」には序盤から入ることをすすめる。デメリットがなく、Inspirational(インスパイレーショナル)パークカードを装備しているプレイヤーがチームにいると経験値ボーナスが入る。一人でプレイしながらも経験値が増えるので、入っておいて損はない。

武器は序盤から「使う武器の種類を絞る」のが重要だ。使う武器に合わせてパークカードを選ぶ必要があるため、序盤から「ライフルメインで行く」「近接戦メインで行く」といった方向性を決めておくと、レベルアップ時のパーク選択に迷わなくなる。

序盤のうちは資材が足りないと感じることが多いが、高レベルのプレイヤーから装備を分けてもらえることも珍しくない。C.A.M.P.のそばでしばらく作業していると、親切なプレイヤーがアイテムを贈ってくれることも。このコミュニティの温かさも76の魅力のひとつだ。

「Falloutのウェイストランドを歩いたことがある人」なら分かると思うが、この世界は「発見」のゲームだ。マップを開いて目的地を決めてそこに向かうだけでなく、移動中に脇道に入ってみたら古びた農家があった、その農家のホロテープを聞いたらまた別の場所が気になった、という連鎖が止まらなくなる。Fallout 76を長く遊んでいるプレイヤーの多くが口をそろえて言うのは「探索中に時間を忘れた」という体験だ。序盤こそ、その体験が一番鮮烈に感じられる時期でもある。

今から始めるのはありか? — 2026年現在の状況

Fallout 76 FPS スクリーンショット8

2026年4月時点で、Fallout 76は現役のオンラインゲームとして普通に稼働している。Steam同接は普段で約10,877人を維持しており、特定のイベント期間には数倍に跳ね上がる。Bethesdaのサポートが続いており、シーズン制でコンテンツが定期的に追加されている。サービス終了の気配は今のところない。

「今から始めて遅すぎるか」という問いへの答えは「No」だ。高レベルプレイヤーが圧倒的に有利というゲームではなく、メインクエストはレベル帯に応じたエリアで遊べる設計になっている。Wastelandersから始まるメインストーリーは、Falloutシリーズを知らない新規プレイヤーでも入りやすい内容だ。

始め方としては、まずSteamでセール時を狙って購入するのが基本。最大80%オフになる実績があるので、定価で買う必要はほぼない。Amazonプライム会員なら過去にPrime Gamingで無料配布があったため、今後の配布を待つのも手だ。

「Fallout 1st」に入るかどうかは最初は保留でいい。無料プレイを続けてみて「資材管理の苦しさが気になる」「プライベートサーバーで友人だけと遊びたい」と感じてから検討すれば十分だ。無料(あるいは格安)で始めて、沼にはまってから追加課金を検討するのが現実的な流れだ。

「今から始めても全然大丈夫。最初は高レベルプレイヤーからアイテムをもらえるし、メインクエストは一人でも十分楽しめる。ただしバグには心の準備を」

引用元:Steamコミュニティフォーラム

シーズン制とアトムショップ — 無課金でどこまで楽しめるか

Fallout 76には「シーズン(Season)」と呼ばれる期間限定コンテンツのサイクルがある。約90日ごとに新しいシーズンが始まり、プレイヤーはシーズン中にクエストをこなしたりイベントに参加したりしてランクを上げ、シーズン限定の外見アイテムや武器スキン、C.A.M.P.の装飾品などを獲得していく。

シーズンランクを上げるための「スコアポイント」は、デイリークエストとウィークリークエストをこなすことで貯まる。デイリーは「〇体の敵を倒す」「〇回料理する」といったシンプルなもの、ウィークリーはやや時間のかかるもの。毎日15〜30分ログインしてデイリーをこなすだけでも、シーズン終了までに大半の報酬を獲得できる設計になっている。

シーズン報酬は基本的に外見系アイテム(スキン、ポーズ、アイコン)が中心で、強さに直結するゲームプレイ上のアドバンテージは含まれない点は評価できる。「課金者だけが強くなる」という構造ではなく、外見カスタマイズの豊かさを追求するかどうかが課金の動機になっている。

ゲーム内通貨「アトム(Atom)」はシーズンランクアップや特定の達成報酬でも手に入るが、主にFallout 1stの月間特典や課金購入で入手する。アトムショップではC.A.M.P.の外見アイテム、スキン、乗り物スキンなどが販売されている。これらは純粋に見た目の話で、ゲームの強さには影響しない。

「無課金でどこまで楽しめるか」という問いへの答えは「メインコンテンツはすべて無課金で楽しめる」だ。メインクエスト、サイドクエスト、パブリックイベント、核爆弾、レイド——これらは課金なしで全部遊べる。外見系のこだわりがなければFallout 1stなしでも十分に満足できる内容だ。

ただし「資材管理の苦しさ」だけは正直に書かなければならない。無課金プレイヤーのストレージには上限があり、素材のゴミ(ジャンク)を集めていくとすぐにいっぱいになる。Fallout 1stのスクラップボックスは資材を無限に保管できる特典で、これがないと「素材が重くてすぐスタッシュが満杯になる」というストレスが生まれる。特に建築や武器改造にこだわるプレイヤーほど、スクラップボックスの恩恵を感じやすい。

Fallout 76の世界でできること全体像 — ゲームループの整理

Fallout 76 FPS スクリーンショット9

Fallout 76は「何をするゲームか」が分かりにくいと感じる人が多い。実は複数のゲームループが同時に存在しており、プレイヤーは自分の好みに合わせてどれを優先するかを選べる設計になっている。主なループを整理してみる。

メインクエストとストーリー探索

Vault 76を出発点として、アパラチアの謎とスコーチドプレイグの真相に迫るメインクエストが存在する。Wastelandersで追加されたセトラーズ・レイダーズ派閥のストーリー、Steel Dawnで登場した鋼鉄の兄弟団のクエストラインなど、複数のメインライン・ストーリーが存在する。一本道ではなく、プレイヤーがどちらの派閥につくかで展開が変わる部分もある。

「Falloutのストーリーを楽しみたい」という人は、メインクエストを中心に進めるプレイスタイルになる。Wastelandersのメインクエストだけで20時間以上のボリュームがあり、サイドクエストまで含めると100時間以上を十分楽しめる。

サバイバルとリソース収集

荒野を歩き回って素材を集め、武器を修理し、食料を確保する基本的なサバイバルループは今でもゲームの根幹にある。ただし発売当初に比べると「サバイバルの厳しさ」はかなり緩和されており、食料と水の管理が過度なストレスになることはなくなった。

リソース収集の楽しさのひとつが「レジェンダリー装備のドロップ」だ。★マーク付きのレジェンダリー装備は特殊なランダム効果を持っており、理想の組み合わせを求めて同じエリアを周回するのが「レジェ掘り」と呼ばれる行為だ。特定の武器ベースに理想のレジェンダリー効果が付いた「神引き」を目指す人々で、コミュニティの掲示板は今日も賑わっている。

C.A.M.P.建築と創作活動

「建築メイン」のプレイヤーも一定数いる。メインクエストには目もくれず、ひたすらC.A.M.P.の拠点を作り込み、コミュニティで披露するというスタイルだ。Steamコミュニティや各種SNSには、プレイヤーが作った驚きのC.A.M.P.作品が日々投稿されている。廃墟テイストの酒場、SFチックな研究施設、ウェストバージニアの田舎らしい農家——作れるものの範囲は膨大だ。

フレンドとのCo-opと交流

最大4人のパーティを組んでクエストを進める「Co-op」もFallout 76の楽しみ方のひとつだ。フレンドと一緒に核ミサイルサイロを攻略したり、パブリックイベントを回ったり、お互いのC.A.M.P.を見せ合ったり。「ソロでは苦しいレイドコンテンツ」もフレンドと組めばクリアしやすくなる。フレンドと長期間遊び続けるプラットフォームとして機能している側面もある。

Fallout 76の歴史 — 炎上から復活まで年表

Fallout 76が歩んできた道のりは、ゲームの現在地を理解するうえで重要な文脈だ。主要な出来事を時系列で整理する。

  • 2018年11月 — Bethesda.netランチャー限定でリリース。バグの嵐とNPC不在で初期評価が大荒れ
  • 2019年3月 — 大型アップデート「Patch 8」でバグ多数修正。徐々に安定化が始まる
  • 2019年10月 — 月額課金サービス「Fallout 1st」を発表。プレイヤーコミュニティから強い批判。スクラップボックスのデータ消失バグも重なり炎上が最高潮に
  • 2020年4月 — Steam版リリースと同時に大型アップデート「Wastelanders」投入。人間NPCと派閥システムが追加。評価が大きく改善
  • 2020年7月 — シーズン制導入。定期的なコンテンツ追加の仕組みが整備される
  • 2020年12月 — 「Steel Dawn」アップデートで鋼鉄の兄弟団が登場
  • 2021年9月 — 「Steel Reign」でSteelシリーズのストーリーが完結
  • 2022年〜2023年 — 「The Pitt」「Atlantic City」「Nuka-World on Tour」など継続的な大型アップデート
  • 2024年4月 — Amazonドラマ「Fallout」配信開始。Steam同接が過去最高の約73,000人を記録。1日のプレイヤー数が100万人を突破
  • 2024年6月 — 「Skyline Valley」アップデートでマップが南方向に拡張
  • 2025年3月 — 「Ghoul Within」アップデートでプレイアブルグールが実装。6つの新マップロケーション追加
  • 2026年現在 — Steam同接約10,877人。現役のオンラインゲームとして継続稼働中

この年表を見ると、Fallout 76がいかに「失敗から学んで改善を重ねたゲーム」であるかが分かる。ローンチ時の致命的な評価を受けながら、Wastelandersという大転換で評価を覆し、ドラマ効果で再び大きな注目を集め、グール化という新コンテンツで独自の進化を続けている。

一方でBethesdaのサポートは「いつまで続くか」という不安も常についてまわる。同社の主力タイトルが今後どう動くかによって、76へのリソース配分が変わる可能性は否定できない。今のところ定期アップデートが継続されているが、長期的な視点では注視が必要だ。

PC推奨スペックと動作環境について

Fallout 76 FPS スクリーンショット10

Fallout 76はFallout 4ベースのエンジンを使用しており、グラフィック面での要求スペックは比較的抑えめだ。2024年時点の推奨スペックでは、CPUはIntel Core i7-6700またはAMD Ryzen 5 3600以上、GPUはNVIDIA GTX 1070 8GBまたはAMD RX 5700相当以上、RAMは16GB以上が推奨されている。

PCでプレイする際に注意したいのが、Fallout 76はSteam経由でインストールしても、バックグラウンドでBethesda.netランチャーが起動する点だ。Steam版を購入した場合でもBethesdaアカウントの作成と連携が必要になる。一度設定してしまえば以降は意識することは少ないが、最初の起動時に少し手間がかかる点は知っておいた方がいい。

グラフィック設定を下げれば中スペックのPCでも快適に遊べる。ただし、大型アップデートのたびに最適化が変わることがあり、「前のアップデートでは問題なかったのに急に重くなった」という報告も見られる。PCスペックに余裕があるほど安定感は高まる。

Fallout 76 Steam版のここが刺さる人、刺さらない人

「Fallout 76はいいゲームか」という問いへの答えは正直「人による」としか言えない。発売当初の惨状を知っている人ほど評価が低く、Steam版以降から入った人ほど評価が高い傾向がある。これは「どの状態のFallout 76を基準にしているか」が人によって全然違うためだ。

2026年4月のFallout 76は、2018年のそれとはほとんど別物のゲームになっている。NPCとの会話、充実したメインクエスト、グール化という新たなキャラクタービルド、20回以上の大型アップデートで積み重ねられたコンテンツ。ただし、バグの多さ、課金要素への不信感、バランス調整の不安定さという負の側面も変わっていない。

「Fallout 4の世界をオンラインで体験したい」「荒廃した世界を自分のペースで探索したい」「C.A.M.P.で拠点づくりに時間を使いたい」という人には、今でも十分勧められるゲームだ。Amazonのドラマで世界観に惹かれた人なら、ゲームに入る障壁はさらに低い。

一方で「完成度の高いオープンワールドRPGが遊びたい」「バグは一切我慢できない」「ソロ専用のFalloutが遊びたい」という人には向いていない。その場合はFallout 4や、より評価の安定している他のRPGを選ぶ方が満足度は高いはずだ。

「とても面白いけど、人にお勧めはできないゲーム。Fallout 4の探索、クラフト、レジェ掘りが好きだった人には刺さると思うけど、そうじゃない人にはすすめにくい」

引用元:Steamレビュー

Fallout 76のよくある質問 — 気になるポイントをまとめて解消

Fallout 76について「始めようか迷っている」という人からよく出る疑問をまとめておく。

Q. ソロプレイでも楽しめる?

はい、十分に楽しめる。1サーバー最大24〜32人という設計は、マップの広さに対してかなり少ない。ほぼソロプレイと同じ感覚で探索できる時間の方が多い。Co-opを強制されるコンテンツはほぼなく、メインクエストはすべてソロクリア可能だ。フレンドがいないと楽しめないゲームではない。

Q. 日本語対応はしている?

UI、メニュー、字幕はすべて日本語対応している。音声は英語のみだが、テキストはしっかり日本語化されているのでストーリーの理解に困ることはない。ホロテープの音声も英語だが、画面に日本語テキストが表示される。

Q. Fallout 4をプレイしていないと楽しめない?

Fallout 4のプレイ経験は必須ではない。Fallout 76はシリーズで最も時系列が早い作品(核戦争から25年後)であり、過去作の知識がなくても世界観から入りやすい。ただし、操作感や世界観の雰囲気はFallout 4と近いため、4をプレイした経験があると「あ、これFalloutだ」と馴染みやすいのは確かだ。

Q. どれくらいのプレイ時間が必要?

メインクエストだけなら20〜30時間程度でクリアできる。ただし76はメインクエストをクリアすることがゴールではなく、その後のエンドゲームコンテンツ(レジェ掘り、レイド、シーズンランクアップ)に数百時間以上費やすプレイヤーも珍しくない。「どこまでやるか」によってプレイ時間の幅が非常に大きい。Steamレビューを見ると200〜500時間以上プレイして好評レビューを書いている人が多数いる。

Q. PvPはどういう仕組み?

Fallout 76のPvPは「マーキング制」になっている。他のプレイヤーに攻撃すると低ダメージしか入らず、相手も反撃(マーキング)しない限りは本格的な戦闘にならない。「グリーファー(嫌がらせプレイヤー)にやられ続ける」という事態は起きにくい設計だ。PvPを望む場合はヴォルトブラスター(PvPワールド)という専用モードも用意されている。

Q. Fallout 1stは入らないといけない?

必須ではない。ゲーム本体のすべてのコンテンツは無料でアクセスできる。Fallout 1stを入れるかどうかは「快適さへの追加投資」という位置づけだ。特にスクラップボックスの恩恵は素材集めを重視するプレイヤーほど大きいが、「素材管理が面倒になったら考える」という判断で問題ない。

「最初はFallout 1stなしで始めて、300時間超えてからスクラップボックスに限界を感じて加入した。そのくらいの判断でも遅くない」

引用元:Steamコミュニティフォーラム

まとめ — 核戦争後の荒野は、今も現役で動き続けている

Fallout 76は、発売から7年以上経ったオンラインゲームとして異例の進化を続けている。酷評されたローンチ、NPCを巡る論争、Fallout 1stの炎上、そして2020年Steam版配信とWastelandersによる転換。2024年のドラマ効果による復活。2025年のグール化実装。これだけのジェットコースターを経て、今でも毎月1万人以上がアパラチアを歩き続けているのは、このゲームの世界観と探索の楽しさが本物だからだと思う。

「Fallout 76は結局クソゲーなのか」という問いへの答えは、もう「No」でいいと思う。少なくとも2026年のFallout 76は、好きな人にはたまらない体験が詰まったゲームになっている。ただし「誰にでもすすめられるか」は別の話だ。

Amazonドラマを見てFallout世界に惹かれた人、サバイバルクラフト系の次の沼を探している人、セールで格安になっているのを見かけた人。そういう人には、一度試してみる価値は十分にある。アパラチアの荒野には、まだ発見されていない廃墟とホロテープが無数に待っている。

「面白いけど、人にはすすめにくい」——このフレーズを覚えているだろうか。記事の冒頭に書いたこの言葉は、決して悪い意味だけではない。「人にすすめにくい」のは、このゲームが「好きな人に刺さると、とことん刺さる」タイプだからだ。ドはまりした人は誰かに語りたくてもその独特の中毒性を言語化しにくい、そういうゲームだ。核戦争後の荒野にひとり立って、廃墟の中のホロテープで昔の誰かの声を聞く。その体験はFallout 76でしかできないし、その体験を求めて今でも1万人がアパラチアに集まっている。

あわせて読みたい
「Fallout 76」炎上から復活したオンラインRPGの6年間の軌跡
「Fallout76」人気オープンワールドRPGシリーズの最新作!オンラインゲーム機能が追加され、さらに自由... オープンワールドRPGの金字塔とも言うべきPCゲームで、ファン待望の最新作です!核戦争によって文明が崩壊した世界に文明を取り戻す為に奮闘する物語ですが、リアルな上...

Fallout 76

Bethesda Game Studios
リリース日 2020年4月14日
サービス中
同時接続 (Steam)
6,796
2026/04/10 アジア圏ゴールデンタイム計測
レビュー
137,745 人気
72%
全世界
やや好評
137,745件のレビュー
👍 99,245 👎 38,500
66.9%
賛否両論
1,080件のレビュー
👍 723 👎 357
価格¥4,800
開発Bethesda Game Studios
販売Bethesda Softworks
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式マルチ
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次