「Forza Horizon 5」メキシコを舞台にしたオープンワールドレーシングの最高峰

Forza Horizon 5|メキシコを舞台にしたオープンワールドレーシングの最高峰

「レーシングゲームって、コースをぐるぐる走るだけでしょ?」と思っていた時期があった。

そんな先入観をぶっ壊してくれたのが、Forza Horizon 5だ。火山の山腹をフルスロットルで駆け上がって、そのまま熱帯雨林に突っ込んで、気づいたら古代マヤの遺跡横を200km/hで通り抜けていた。コースなんてない。信号もない。とにかく走りたい方向に走ればいい。

舞台はメキシコ。Playground Gamesが作り上げたフィクションとしてのメキシコで、プレイヤーは「Horizonフェスティバル」という年に一度の超巨大カーイベントに参加するドライバーとして自由に世界を走り回る。2021年11月の発売から約4年が経った今でも、Steam同接約1万2,800人以上、累計3,400万人を超えるプレイヤーがこのゲームを遊び続けている。

2025年4月にはPS5版もリリースされ、全プラットフォーム間のクロスプレイにも対応した。PS5初日だけで約70万人が参加したと報告されており、コミュニティは改めて活気を取り戻している。「今さら?」と思う人もいるかもしれないが、正直これが今から始めるのにベストなタイミングかもしれない。値下がりしているし、コミュニティはまだまだ元気だし、アップデートで新コンテンツも追加され続けているから。

この記事では、FH5(Forza Horizon 5の略称)が「なぜ今でも遊ばれ続けているのか」を正直に書いていく。良い点も、ちょっと微妙な点も、全部含めて。

Forza Horizonシリーズを初めて聞いた人のために一言で言うと、「世界のどこかをオープンワールドで再現して、そこをライセンスカーで自由に走り回る」というコンセプトのシリーズだ。FH3がオーストラリア、FH4がイギリス(四季変化あり)、そしてFH5がメキシコ。毎作で舞台が変わり、その土地ならではの景色と地形を楽しめる。次作のFH6では日本が舞台になることが発表されており、シリーズファンにとって今は特にホットな時期でもある。

同シリーズには「Forza Motorsport」という別ラインも存在する。同じ「Forza」ブランドだが、こちらはサーキット専門の本格レーシングゲームだ。Horizonがオープンワールドの自由走行・カジュアル系なのに対して、Motorsportはレーストラックでの緻密なタイムアタックやカーセッティングにフォーカスする。同じ「車ゲー」でも目指しているものがまったく違うので、混同しないようにしよう。

FH5の舞台「メキシコ」について少しだけ補足する。ゲーム内のメキシコは現実のメキシコをそのまま再現したわけではなく、「フィクション化されたメキシコ」だ。グアナフアトやバハ・カリフォルニアなど実在の地名にインスパイアされた場所がある一方で、道幅はレースゲームとして走りやすいよう調整されている。「本物に忠実すぎる」と面白くなくなるオープンワールドの宿命として、リアリティと遊びやすさのバランスを取った結果だ。この「ゲームとしてのメキシコ」という視点で楽しむのが正解だと思う。


目次

こんな人に刺さる、こんな人には合わない

Forza Horizon 5 その他アクション スクリーンショット1

まずFH5が「自分に合うゲームかどうか」を確認しておきたい人のために、最初に整理しておく。長い記事なので、ここを読むだけでも購入判断はある程度できると思う。

FH5が合う人はこんな感じだ。

  • 車に詳しくなくてもいいから、「車で走る爽快感」を味わいたい人——知識ゼロでもボタンひとつで走れる。アシスト機能が充実しているので、レーシングゲーム初心者でも問題ない
  • 広大なオープンワールドをのんびりドライブしたい人——レースに参加しなくてもOK。ただ走って景色を楽しむだけでも成立する
  • スーパーカーから日本車(JDM)まで800台超を乗り比べたい人——フェラーリ、ランボルギーニ、GT-R、スープラ、AE86、RX-7……ライセンスを取得した実在の車種が並ぶ
  • フォトモードで映える写真を撮りたい人——FH5のフォトモードは本格的。シャッタースピード、絞り、天候変更など、実際のカメラに近い操作で撮影できる
  • カーカスタマイズ(塗装・デカール・チューニング)を突き詰めたい人——コミュニティ製の塗装デザインも豊富で、自分だけの一台を作れる
  • Xbox Game Pass加入者——PC Game PassとXbox Game Pass Ultimateの対象タイトルなので、追加購入なしで遊べる
  • マルチプレイでわちゃわちゃしたい人——オンラインセッションに参加すれば、世界中のプレイヤーと同じワールドを走れる

一方で、こんな人は事前に知っておいてほしいことがある。

  • グランツーリスモのような「本格シム寄りの走り」を求める人——FH5はどちらかというとアーケード寄り。挙動の忠実な再現よりも「楽しく走れる」を重視している。タイヤの物理演算やサスペンションの細かい設定にこだわる人には物足りないかも
  • ストーリーに没頭したい人——FH5のストーリーはあくまで薄めのフレーバー。コアなドラマや深いキャラクター描写は期待しないこと
  • 競技系マルチプレイ(ランク戦・eスポーツ)がメインの人——FH5のPvPはそこまで本格的ではない。競技として腕を磨くなら、同シリーズの「Forza Motorsport」の方が向いている
  • 最新PCで最高グラフィックを楽しみたい人——走行中はレイトレーシング非対応。「Forza Vista」という車を鑑賞するモードでのみレイトレが有効になる
  • 完全オフラインで遊びたい人——一部コンテンツはオンライン接続が前提。シーズンイベントや一部のマルチ機能はオフラインでは利用できない

要するに、FH5は「本格レーシングシム」ではなく、「レーシング×オープンワールド探索ゲーム」だ。この違いを理解した上で始めると、絶対に楽しめる。逆に「本格シムを期待していた」と後悔している人のレビューを見ると、ほとんどが「ゲームのジャンルを間違えていた」パターンだ。


発売から4年でも3,400万人——なぜここまで人気が続くのか

Forza Horizon 5 その他アクション スクリーンショット2

FH5が2021年11月9日に発売された時、数字がすごかった。発売初日で450万人、1週間で1,000万人を突破。Xbox Game Studiosの歴史上、最大の初週プレイヤー数を記録した。しかも前作FH4(イングランド舞台)の同接数の3倍という数字を叩き出した。

発売から2ヶ月も経たない2022年1月には累計1,500万人を突破。そこから着実にプレイヤーが積み重なり、2024年には3,400万人超を達成した。

「発売直後に盛り上がるのはどのゲームも同じでは?」という話もある。FH5のすごいところは、そこから4年経った2025年になってもSteam同接が常時1万人前後を維持しているという事実だ。4年経ったゲームとしてはかなり健闘している数字で、この背景には3つの理由がある。

理由1:コンテンツの継続追加

Playground Gamesは発売後も毎週シーズンイベントを更新し続けてきた。「フェスティバルプレイリスト」という仕組みで、毎週新しいチャレンジが追加されて、完了するとレアな車や報酬が手に入る。つまり「今週しか入手できない車」が定期的に登場するので、コレクター気質のプレイヤーは毎週戻ってくる。

収録車両も発売後に大幅に増えた。発売時から継続的に追加が行われ、今では800台を超える車がラインナップに並んでいる。有料のカーパスやDLC車種もあるが、基本の800台は通常プレイで入手可能だ。

理由2:コミュニティ制作コンテンツ(EventLab)

FH5にはプレイヤーが自分でイベントやルートを作れる「EventLab」という機能がある。オープンワールドのあらゆる場所にチェックポイントを置いてコースを設計したり、障害物を配置してスタント系チャレンジを作ったり、独自のゲームルールを設定してミニゲームにしたりと、自由度は高い。

ユーザーが作ったコースやミニゲームが膨大に蓄積されており、公式コンテンツをやり尽くしても遊び続けられる。「バスで山を飛ぶ」「トラックで的当て」「逆走タイムアタック」など、公式では絶対に作らないようなぶっ飛んだ内容も山のようにある。

理由3:PS5版リリースによる新規ユーザー流入

2025年4月29日にPS5版が発売され、それまでXboxやPCでしか遊べなかったFH5にPlayStationユーザーが大挙参加した。PS5初日だけで約70万人が遊んだと報告されており、コミュニティがリフレッシュされた。PC・Xbox版とのクロスプレイにも対応しているため、マルチプレイの人口も増えた。

これら3つの要素が組み合わさって、「古いけど遊べる」という状態が維持されている。発売から4年が経ってもこれだけのプレイヤーが残っているゲームは、そうそうない。

同じジャンルのゲームと比較してみると、FH5のロングセラーぶりがよくわかる。同時期に出た他のレーシングゲームの多くが発売後1〜2年でコミュニティが縮小していくのに対して、FH5は依然として毎週のシーズンイベントで数万〜数十万人が同時に参加するコンテンツが動いている。これはゲーム設計だけでなく、Playground Gamesの運営体制が優れているからでもある。週次のシーズンアップデートを4年間欠かさず続けてきた実績は、評価されるべきだ。

ただ、「4年で3,400万人」という数字を冷静に見ると、それだけ多くのプレイヤーが「一度試した」とも言える。現在のアクティブプレイヤーはその一部で、Steam同接が最盛期の数字より落ちているのも事実だ。ゲームパスで試して途中でやめた人、一定コンテンツを消化して満足した人も相当数いる。長期にわたって毎日遊び続けるMMO的な設計ではなく、「週に数時間楽しむカジュアルなゲーム」として設計されているので、同接数の多寡だけで「今面白いか」を判断するのは間違いだ。


メキシコという舞台——11種類の気候帯が詰まった世界

FH5のマップは前作FH4(イングランド)より50%広い。広さの数字だけ言われてもピンとこないかもしれないが、実感として「走ってもなかなか端まで行けない」という感じ。車なのにマップを端から端まで移動するのに10分以上かかる。

ただ「広い」だけが売りではなく、その中に驚くほど多様な地形が詰め込まれている。同じゲームの中にこれだけバリエーションがあるのか、と思うくらいだ。

活火山「シエラ・ヌエバ」——山頂付近は雪が降り、定期的に「火山噴火イベント」が発生して溶岩が流れる。山腹の舗装路を駆け上がるコースは、急勾配と煙の中を走る独特の緊張感がある。

熱帯雨林(ジャングル)——木々が密生した緑の迷路のような地形。オフロード車で木をかすめながら走り抜けるのは気持ちいい。路面はぬかるんでいる場所もあり、タイヤが滑る感覚も楽しめる。

グアナフアト市街——実在する世界遺産の街をモデルにしたカラフルな石畳の街並み。狭い路地、階段状の地形、橋——これをスポーツカーで走るのは「現実にはやれないこと」を体験している感覚がある。

砂漠(バハ・カリフォルニア的な荒野)——見渡す限りの荒野で、時速300kmを超えるスーパーカーをぶっ飛ばす。遮るものが何もないので「スピード感」が最もわかりやすく体験できるゾーン。

砂浜・湾岸エリア——波打ち際をバギーで爆走したり、砂丘を4WDで登ったり。ビーチドライブはBGMとの相性がよくて、「ゲームの中のバカンス」感がある。

スワンプ(湿地帯)——浅い水の中を走れる地形。水しぶきを上げながら進む感覚は独特で、ここだけ別のゲームみたいだ。

さらに天候も動的に変化する。砂嵐が起きて視界がゼロ近くになったり、熱帯雨林でスコールが来て路面が滑りやすくなったり、夕暮れに砂漠をオレンジ色の空の下で走ったり。同じ道でも時間帯と天候によって全然違う雰囲気になる。

グアナフアト市街のレースが本当に好き。石畳の街並みをスポーツカーで走るのはゲームならではの体験だし、あの景色はずっと眺めていられる。PS5版のDualSenseのフィードバックで石畳の凹凸が手に伝わってくるのも最高だった。

引用元:Steamレビュー

メキシコという舞台について「行ったことがないから実感がわかない」という声もあるが、逆にそれがいい。「本物のメキシコ」を知らないからこそ、「ゲームの中のメキシコ」を純粋に楽しめる。知識なしで入れる世界だからこそ、800台の車と11種類の地形の組み合わせだけを純粋に楽しめる。

この多様性が、飽きにくさにつながっている。「同じ道を何度も走る」という感覚が生まれにくいのは、マップの設計が優れているからだ。

具体的な数字で話すと、FH5のマップは推定約560km²の面積を持つとされている(公式発表ではなくコミュニティ計測の数字だが)。これはFH4の約400km²を大幅に上回る。1回のドライブセッションで同じ場所に戻ってくる確率が低く、「まだ行ったことがない場所」が長い間残り続ける。

また、天候変化の話をもう少し詳しくしておく。FH5の天候は「ダイナミックウェザーシステム」と呼ばれる仕組みで変化する。雨が降ると路面の摩擦係数が下がり、ブレーキの制動距離が伸びる。砂嵐は視界を著しく下げて、ナビゲーションが難しくなる。これは見た目の演出だけでなく、実際のゲームプレイに影響する。同じコースでも天候ひとつで難易度と雰囲気ががらりと変わるのは、長く遊んでも新鮮さを保つ工夫だ。

地形の話で言えば、FH5は「オフロードゲームとしても遊べる」という点が見落とされがちだ。砂漠やジャングル、川の中など、舗装されていない場所でも走れる。バギー、SUV、ラリーカーなど、オフロード特化の車種もラインナップに揃っている。舗装路のスポーツカーレースだけでなく、泥まみれになりながら山を走るオフロードレースも楽しめる。これはFH5が「レーシングゲーム」の枠を超えている理由のひとつだ。


800台以上の収録車——「何に乗るか」を選ぶだけで時間が溶ける

Forza Horizon 5 その他アクション スクリーンショット3

FH5の収録車数は800台超。フェラーリ、ランボルギーニ、ブガッティ、マクラーレンのようなスーパーカーから、トヨタ・スープラ(JZA80)、日産GT-R(R34、R35)、マツダRX-7(FD3S)、ホンダNSX、三菱ランサーエボリューションなどのJDM車、さらにモンスタートラック、ヴィンテージカー、ラリーカーまで、ジャンルが幅広い。

日本のプレイヤーにとってうれしいのが、JDM(日本のドメスティック市場向け車種)の充実ぶりだ。スープラ、GT-R、RX-7、AE86、シルビア、NSX——「走り屋文化」でおなじみの車種が揃っている。日本が舞台になるFH6のラインナップにもさらなるJDMが期待されているが、FH5の時点でも日本車ファンは十分満足できる。

Forzaシリーズがこれほど多くの車を揃えられる理由は、長年にわたって自動車メーカーとのライセンス交渉を積み重ねてきたからだ。3Dスキャンによる精密モデリングも行われており、ボディラインの再現度はかなり高い。

個人的に感心したのは、車ごとのエンジン音の作り込みだ。フェラーリの甲高い排気音、スープラの低音のうなり、バギーのエンジン音——これが全部違う。走っているだけで「あ、この車ってこんな音なんだ」とわかる。特にエキゾーストノートにこだわった設計になっており、1台1台録音・収録されているという話だ。

レースゲームとしてはもちろん最高だけど、個人的には「車の図鑑」として使っている。実際には絶対乗れない車に乗れるのがたまらない。フェラーリの運転席からの景色とかエンジン音とか、本物に近い体験ができる気がする。

引用元:Steamレビュー

ゲームが進むにつれて車の数が増えていく快感も、FH5の中毒性の一因だ。ホイールスピン(ガチャ的な要素)でランダムに車やクレジットが手に入る仕組みになっており、スロットルを回すたびに何が当たるかわからないドキドキ感がある。レベルアップや特定の条件クリアでホイールスピンを獲得でき、無課金でも十分な量の車が手に入る点は安心してほしい。

一点だけ正直に言うと、アップデートによって一部のホイールスピンの内容が改悪されたという声がある。車の「マシンマスタリー」から獲得できるホイールスピンが削除された変更は、ヘビーユーザーから批判が出た。ゲームの根本的な面白さには影響しないが、進めるほど効率が落ちたと感じたユーザーがいるのは事実だ。

車の収集という側面では、FH5は「コレクター向けのゲーム」でもある。全車種を集めようとすると数百時間かかる。それを楽しめる人にとっては終わりが見えない遊び場になる。

車の種類をもう少し詳しく分類してみると、FH5の車はいくつかのカテゴリに分かれている。「スーパーカー」(ブガッティ・シロン、ケーニグセグ・ジェスコなど)は直線で時速400km超を出せる。「スポーツカー」(ポルシェ911、日産GT-Rなど)はコーナリング性能と加速のバランスが良い。「マッスルカー」(シェルビー・マスタング、ダッジ・チャレンジャーなど)はアメリカ的な豪快な走りが楽しめる。「クラシックカー」(ランボルギーニ・ミウラ、フォード・GTなど)はビンテージの風格を持つ。「オフロード」(ジープ・ラングラー、フォード・ラプターなど)は悪路での踏破力が売り。

同じ「速い車」でも性格がまったく異なるので、「どの車が好きか」という趣味の話が尽きない。Forzaのコミュニティでは「最速車ランキング」や「各シチュエーションでの最適車種」を議論するスレッドが常に賑わっており、それ自体が楽しいコンテンツになっている。

チューニングの話もする。FH5では車の性能を変えるパーツを取り付けて強化できる。エンジン換装(スワップ)も可能で、たとえば小型の日本車に大排気量のアメリカンV8エンジンを積むといったことができる。このチューニングの深さが、「どんな車でもトップカテゴリーで戦える」という自由度を生んでいる。元は遅い車をチューニングで仕上げて速くするのが好きなプレイヤー層も確実にいる。

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レース以外の楽しみ——フォトモード・カスタマイズ・EventLab

FH5は「レーシングゲーム」というよりも「車と世界を楽しむゲーム」だと言った方が正確かもしれない。レース以外の要素が異様に充実している。

フォトモード

FH5のフォトモードは本格的だ。シャッタースピード、絞り(F値)、ホワイトバランス、フォーカス距離、各種フィルター——実際のカメラの知識がある人なら「あ、本物と同じ設定項目だ」と思うはず。カメラアングルは自由に動かせて、ドローン視点のように車を上空から撮ることもできる。

2024年のシリーズ21アップデートでは時間帯変更(夜明け・日の出・昼・夕暮れ・夜)と天候変更(快晴・曇り・雨・霧など複数パターン)が追加された。夕日の砂漠、朝霧のジャングル、嵐の中の火山——どんな雰囲気でも演出して撮影できる。

Forzaの公式フォーラムでは毎週フォトコンテストが開催されており、参加するとゲーム内報酬がもらえる。「写真を撮るためにForzaをプレイしている」というユーザーが一定数いるくらい、コミュニティの中でフォトは独自の文化になっている。SNSで「#ForzaHorizon5」を検索すると、本物の写真と見間違えるほどリアルなスクリーンショットがたくさん見つかる。

ペイントとデカール

車の塗装を完全にカスタマイズできる。単色塗装からグラデーション、ビニール、複数レイヤーのデカールまで。高度なユーザーは独自のデザインツールで車体にイラストを描き込む域に達している。

上手いユーザーが作った塗装デザインはコミュニティで共有されており、検索してダウンロードするだけで使える。アニメキャラクターを車体に描いた「痛車」仕様、実際のレーシングカーを再現したデザイン、映画やゲームのキャラクターをモチーフにしたもの——クオリティの高い作品が山のようにある。自分でゼロから作らなくても、他のユーザーの作品を楽しめる。

EventLab

プレイヤーが自分でレースやチャレンジを作れる機能だ。オープンワールド内にチェックポイントを設置してコースを設計したり、プロップ(障害物やオブジェクト)を配置してスタント系チャレンジを作ったり、「タグ」「サバイバル」「レース」など独自のゲームモードを設定したりできる。

公式では用意していないようなぶっ飛んだイベントがコミュニティ製コンテンツには存在している。「バスで山を飛ぶ」「トラックで的当て」「逆走タイムアタック」「ゾンビごっこ(追いかけっこモード)」——発想が自由すぎて、もはや別のゲームになっているものも多い。

EventLabのおかげで、FH5はコンテンツが枯渇することがない。公式シーズンイベントが一巡しても、コミュニティ製コンテンツで遊び続けられる。これはゲームの寿命を大幅に延ばしている。

この多様な遊び方は、同じ「車ゲー」として括られがちな他タイトルとは一線を画す部分だ。The Simsのようなライフシミュレーションゲームが「ゲームそのものより、キャラクターや家のカスタマイズにハマる」ユーザーを生み出すのと似ていて、FH5でも「レースより、車のカスタマイズやフォトモードにハマる」プレイヤーがいる。

フォトモードについてもう少し踏み込む。FH5のフォトは本当にクオリティが高くなれる。カメラの高さ、角度、焦点距離、被写界深度(ボケ具合)を全部調整できるので、撮り方次第で自動車専門誌に載っているような写真が撮れる。実際に、FH5のスクリーンショットを「本物の車の写真」と勘違いした人がSNSで話題になったケースも複数あった。「ゲームのスクリーンショット」という概念を超えた写真が生まれることがある。

デカールやペイントは、FH5のクリエイティブ系コンテンツの中でも特に奥が深い。ベクター系のデザインツールに近い操作感で、複数レイヤーのステッカーを重ねて車体に直接絵を描くことができる。腕の立つユーザーは、アニメキャラクターのポートレートを車体に描いたり、実際のレーシングカーのスポンサーロゴを完全に再現したり、映画の世界観を車体で表現したりしている。こうした「塗装職人」と呼ばれるユーザーが作った作品を検索してダウンロードできる共有システムも充実している。

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初心者向けのやさしさと、上級者向けの深み

Forza Horizon 5 その他アクション スクリーンショット4

FH5が幅広いプレイヤーに支持されている大きな理由のひとつが、難易度の幅広さだ。完全な初心者から本格レーシングゲーマーまで、同じゲームで異なる体験ができる設計になっている。

初心者向けのアシスト機能

コーナリングラインのアシスト表示がある。次のカーブに向かう理想的なラインが画面上に表示されて、スピードが出すぎると赤く変わって警告してくれる。「どこで減速すればいいか」が視覚的にわかるので、レースゲームをほぼやったことがない人でも、最初から走れる。

「リワインド」機能も優秀で、クラッシュした直後に時間を巻き戻して「なかったこと」にできる。ゲーム中のどのタイミングでも使えて、回数制限もない。これがあるだけで、ストレスが格段に減る。「完璧に走ろうとして何度もやり直す苦行」がなくなるので、気軽に挑戦できる。

ステアリングアシスト(ハンドルが自動で修正)やブレーキングアシスト(ブレーキを自動でかける)、ABS・TCSなどのアシストも細かく設定できる。最初は全部オンにして、慣れてきたら少しずつ切っていくという進め方がおすすめだ。

上級者向けの設定

難易度をマックスに設定するとドライビングアシストが全部切れて、タイヤのグリップ感や荷重移動をきちんと考えないと走れなくなる。ブレーキングポイントを外すとスピンするし、コーナー立ち上がりでアクセルを踏みすぎるとテールが流れる。完璧なシミュレーターほどではないが、「ちゃんと走りを学ぶ」要素もある。

さらにチューニング機能がある。タイヤ空気圧、キャンバー角、スプリングレート、ギアレシオ——車の挙動を細かく変えられる設定が揃っている。自分でチューニングを詰めることにハマるプレイヤーも多く、コミュニティには「最速チューン」を追求する専門家集団がいる。

最初はアシスト全部オンで遊んでたけど、慣れてきたら少しずつ切っていった。今は操作系のアシストほぼ全オフで走ってる。難易度が変わると同じ車でも全然違う乗り物になる感覚が面白い。FH5って奥が深いんだよね。

引用元:Steamレビュー

コントローラーでもキーボードでも遊べるが、ステアリングコントローラーを持っている人にはそちらがおすすめだ。路面からのフィードバックがリアルに伝わってきて、体験が段違いになる。PS5版ではDualSenseのアダプティブトリガーとハプティックフィードバックが対応しており、タイヤのスリップ感やブレーキの感触が手に伝わってくる。コントローラー内蔵でここまで体験できるのは、PS5版の大きなアドバンテージだ。

ちなみにForzaシリーズには同じPlayground Gamesが作る「Forza Motorsport」という姉妹シリーズがある。Motorsportは本格サーキット系で、FH5はオープンワールドカジュアルという分け方がある。本格シムを求めるなら向こう、自由に走り回りたいならFH5という選び方でいい。同じ「Forza」という名前がついているが、ジャンルとしてはかなり違う。

「本格的な走りを学ぶ」という意味では、FH5にも段階的な成長要素がある。最初はアシストなしで走れる気もしないコースが、数十時間遊んだ後には「意外とすんなり走れるようになってる」と感じる瞬間が来る。ゲームが難しく感じなくなるのは上達した証拠で、これがレーシングゲームの醍醐味だ。コントローラーの入力が体に馴染んでくると、コーナーリングがなんとなく気持ちよくなってくる。タイヤが路面をとらえる感覚、加速の抜け感——これを覚えていくプロセス自体が楽しい。

ステアリングコントローラーの話もう少し詳しくしておく。FH5はLogitechのG923やThrustmaster T300RSのような力覚フィードバック付きのステアリングコントローラーに対応している。路面の凹凸、タイヤのグリップの限界、コーナリング中の荷重移動——これらがハンドルの抵抗感として手に伝わってくる。体験がまったく別物になるので、一度試したらコントローラーには戻れないという人が多い。ただし、設定の調整が少し手間なので最初は公式フォーラムや動画で設定方法を確認してから使うといい。

キーボード+マウスでのプレイについては、アナログ入力がないためステアリング操作が難しい面がある。「左キーを押している間は最大操舵」という二値的な入力になるので、細かいコーナーリングが難しい。FH5をPCでプレイするなら、ゲームパッドかステアリングコントローラーを推奨する。Xbox純正コントローラーはFH5との相性が良く、快適に遊べる。

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ネガティブな声も正直に——FH5の「ここが惜しい」

FH5は素晴らしいゲームだが、批判がないわけではない。Steamレビューを見ると「非常に好評」88%(全体レビュー20万件以上)という評価の中に、こんな不満が散見される。正直に書いていく。

四季変化が前作FH4より薄い

前作FH4(スコットランド舞台)では春夏秋冬がはっきりと変化した。冬には湖が凍って走れるようになるなど、季節変化がゲームプレイに直結していた。コースの形も季節によって変わり、「今週は冬だから全力でスパイクタイヤで攻める」という戦略的な楽しみがあった。

FH5のメキシコは四季の概念が薄く、変化があっても山頂に少し雪が降る程度。天候変化はあるが、劇的に世界が変わる感覚はFH4に比べると薄い。「FH4の四季システムが好きだった人」にとっては物足りなさを感じる部分かもしれない。これは設定の問題で、メキシコという舞台の性質上どうしても避けられない部分でもある。

走行中のレイトレーシング非対応

FH5はグラフィックが美しいゲームだが、レイトレーシングは走行中には非対応。「Forza Vista」という車を停止して鑑賞するモードでのみレイトレが有効になる。ハイエンドPCを持っているユーザーからは「せっかくRTX搭載してるのに走行中は使えないのが惜しい」という声がある。これはパフォーマンス上の理由が大きいが、次世代タイトルへの期待になっている部分だ。

ホイールスピンの改悪(一部改修済み)

アップデートで一部の車のマシンマスタリーからホイールスピンが削除された変更は、ヘビーユーザーから批判を受けた。「稼げていた報酬が減った」という不満が積み重なり、一時期Steamレビューの評価が落ちた。現在は一部改善されているが、初期のハイペースで報酬が入っていた頃と比べると少ない、というのが長期プレイヤーの感想だ。

オンライン依存と接続問題(初期)

FH5の一部コンテンツはオンライン接続が前提になっている。シーズンイベントやフェスティバルプレイリストはオンラインでないと参加できない。さらに発売直後はサーバーが不安定で接続できないという問題が多発した。現在は安定しているが、発売初期のSteamレビューに「つながらない」という批判が多かったのはこれが原因だ。

ストーリーの薄さ

FH5にもキャラクターや「Horizon Adventure」というストーリーラインはあるが、RPGや映画ゲームのような深い物語は期待できない。「なぜここに来たのか」「何のためにレースをするのか」というモチベーションが物語から来るタイプのゲームではなく、走ること自体が楽しさの源になっている。この設計が合わない人は、ストーリー主導のゲームを選んだ方がいい。

FH4からFH5に移行したとき、最初は四季がなくて少し物足りなさを感じた。でも慣れてくると、メキシコの多様な地形の方が走り応えがあると思えてきた。火山の山腹とか砂漠とか、FH4にはなかった体験ができる。

引用元:Steamレビュー

これらは致命的な欠点ではないが、知っておいて損はない。特に「FH4が好きだった人」はFH5に移行するときに若干の違和感を覚えることがある、という点は正直に書いておきたかった。ただ、大半の人は慣れてくるとFH5を気に入るようになる、という意見も多い。

Steamレビューが一時的に下がった時期についても話しておく。2022年〜2023年頃、アップデートの内容に関してユーザーの不満が高まった時期があった。バグ修正が追いつかない、約束されたコンテンツが遅延するなど、運営面での問題が重なった。それでも「非常に好評」を維持していたのは、ゲーム自体の土台が揺るがなかったからだ。Playground Gamesはその後の改善を比較的迅速に進めており、現在の評価は安定している。

日本語対応については、テキスト・UI・字幕はすべて日本語対応している。音声は英語のみだが、字幕が完備されているので内容の把握には困らない。ただし字幕があっても「英語の会話の雰囲気を楽しむ」という体験は英語話者より劣るのは正直なところだ。フェスティバルのMCが英語でわちゃわちゃしているやり取りが本来の雰囲気なので、英語がわかる人はよりニュアンスが伝わる。


Game Passで始めるのが最もお得——価格と始め方

FH5の最もお得な始め方は、PC Game Pass経由だ。月額のGame Pass料金だけで遊べるので、単体購入よりも圧倒的に出費を抑えられる。「FH5が気になってるけど数千円出すのが怖い」という人は、まずGame Passで試すのがベストだ。Game Passには他にも膨大な数のタイトルが含まれているので、FH5のためだけに加入するのも悪くない選択肢だ。

Steamでは定期的にセール(最大50%オフ)が来るので、セール時の購入も悪くない。ただし注意点として、Steam版とMicrosoft Store版ではセーブデータの連動に注意が必要だ(Microsoftアカウントでの同期状況による)。一方のプラットフォームでプレイした内容がもう一方に引き継がれるケースもあるが、環境を統一しておくのが無難だ。

PS5版については、2025年4月29日に正式発売された。DualSenseのハプティックフィードバックとアダプティブトリガーに対応しており、タイヤのスリップ感やブレーキの感触がコントローラーで伝わってくる。PC・Xbox版とのクロスプレイも対応済みで、マルチプレイの人口が分断されることなく遊べる。PS5でPlayStationデビューした人が今から始めるのにも最適なタイミングだ。

FH5を始めるにあたってどのエディションにするかは、DLCコンテンツへの興味次第だ。スタンダード版で本編の内容は全部遊べるし、後からカーパスやDLCを追加することもできる。最初からフルコンテンツを楽しみたい場合はプレミアム版も選択肢に入るが、まずはスタンダードで始めて気に入ったら拡張という順序がおすすめだ。セール時のスタンダード版は数千円台になることもあるので、その時が狙い目だ。

PC環境については、推奨スペックがそれなりに高い。GTX 1070以上(推奨はRTX 2080程度)、RAM 16GB以上、SSDが推奨されている。最低スペックでは動くが、広大なオープンワールドをスムーズに楽しむためには推奨スペック前後が望ましい。フレームレートは60fps以上が出ると快適で、120fps以上が出ると高リフレッシュレートのモニターの恩恵をしっかり受けられる。

Game Passでのプレイについて補足すると、PC Game Passで遊ぶ場合はMicrosoft Storeからインストールすることになる。SteamとMicrosoft Storeでは操作感やユーザーインターフェースが少し違うが、ゲーム内容に差はない。どちらもMicrosoftアカウントでサインインすれば、進行データはクラウドに保存されて別端末でも続きから遊べる。

DLCについて整理しておくと、FH5には複数の有料DLCが存在する。「Rally Adventure」は新エリアとラリーレースを追加する拡張コンテンツで、ゲームプレイに新しい体験を加える。カーパス(複数の有料車種をまとめて買える)もある。ただし本編だけでも十分な量のコンテンツがあるので、まずはDLCなしで始めて「もっと欲しい」と思ったら購入を考えるのがいいだろう。Game Pass Ultimateのプレミアムアドオンに加入していれば、一部のDLCが自動で含まれるケースもある。

レーシングゲームに限らず、「良い車に乗って景色のいい場所をドライブする」という体験は、現実では限られた人しかできない。フェラーリの運転席に座って、プロドライバーレベルの速度でカーブを曲がる。現実には一生体験できないことを、FH5はゲームの中でだれでも体験させてくれる。

週末にゆっくりドライブしながら景色を楽しみたい人、友達とわちゃわちゃオンラインで走り回りたい人、徹底的に車をカスタマイズしてコレクションしたい人——遊び方の正解が決まっていないゲームなので、自分のペースで楽しめる。

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オンラインとコミュニティ——世界中のドライバーと走るオープンワールド

FH5はソロプレイが中心だが、マルチプレイの要素も充実している。オープンワールドでのセッションに参加すると、他のリアルプレイヤーが同じマップを走り回っている様子が見える。話しかけることもできるし、フォロワー登録してフレンドとプレイすることもできる。

オープンワールドのオンラインセッション

デフォルトでオンラインモードになっており、ゲームを起動すると世界中のプレイヤーが同じメキシコを走っている様子が見える。完全にソロで走ることもできるが、ランダムに近くにいるプレイヤーとコンボイ(隊列走行)を組んだり、即席のレースを始めたりという自然発生的な交流が起きる。「知らない人と一緒に走ってる」という体験が、FH5のオープンワールドに独特の雰囲気を与えている。

イベントラボのマルチプレイ

前述のEventLabで作られたユーザー制作イベントは、複数プレイヤーで参加することもできる。友達と一緒に変なコースを走ったり、大人数でゾンビごっこをしたり——公式イベントとは違うカオスな楽しみがある。

フォーザ・ドリフトゾーン

マップ内にはドリフトゾーンが設置されており、連続してドリフトを決めてスコアを稼ぐ競争ができる。一人でスコアを出してリーダーボードに刻むのもよし、友達とどちらが高いスコアを出せるか競うのもよし。ドリフトが好きな人には特にハマる要素だ。

ストリートシーン(レース)

オープンワールドを走っていると「ストリートシーン」と呼ばれる即席レースが発生することがある。近くにいるプレイヤーが参加できる形式で、事前に準備しなくても気軽にレースができる。「今ちょうどこのあたりにいたから参加した」という感じで、自然にマルチプレイが生まれる仕組みだ。

クロスプレイ対応なので、PC・Xbox・PS5のプレイヤーが同じセッションで遊べる。2025年4月のPS5版発売でプレイヤー人口が増えたため、オンラインセッションで相手が見つかりやすくなっている。

注意点として、FH5のマルチプレイはあくまでカジュアル寄りだ。本格的なランクマッチや競技シーンを求めるなら物足りない。ただ、「友達と楽しく走り回る」という目的には十分すぎるくらい機能する。

同じくオープンワールドでのんびりした体験といえば、農場経営シミュレーターのように作業しながらまったりするゲームも人気だ。FH5はその「まったり」の部分を「ドライブ」に置き換えた体験に近い部分もある。走ることそのものが目的になれるゲームだからこそ、ストレス発散や気分転換に向いている。

フレンドと一緒にEventLabのカオスなコースで遊んでたら2時間経ってた。本当にバカなコースを作って笑いながらプレイできる、こういう遊び方ができるのがFH5の好きなところ。

引用元:Steamレビュー


Horizonフェスティバルの進め方——何をすればいいかわからない人へ

FH5を初めて起動すると、「何をすればいいの?」と感じる人は多い。オープンワールドゲームの宿命として、自由度が高すぎてどこから手をつければいいか迷うのだ。ここでは最初の方向性を整理しておく。

まずはHorizon Adventureを進める

ゲームにはメインストーリーラインとして「Horizon Adventure」が用意されている。植物学者チーム、エクストリームスポーツチーム、オフロードチームなど複数の「アドベンチャー」があり、それぞれで異なる種類のレースやチャレンジをこなしていく。これを進めることで経験値が貯まり、新しいエリアやレースが解放されていく。

最初はこのAdventureをメインに進めていくと、マップのいろんな場所を自然に走ることになるので「どこに何がある」という感覚を掴みやすい。

プリューモを稼いでHorizonレベルを上げる

FH5にはゲームの総合経験値的な「Horizonスーパースターメーター」がある。レースに参加する、スタントを決める、フォトを撮る、スキルチェーンを繋ぐ——何をやっても経験値が入る。これが貯まると「Horizon Superstar」レベルが上がり、ホイールスピンやボーナスが手に入る。

スキルチェーンで稼ぐ

FH5の面白い要素のひとつが「スキルチェーン」だ。ドリフトを決める、ジャンプする、近くの車とすれ違う(ニアミス)、標識を壊す——これらのアクションを連続して決めるとスキルポイントが積み重なっていく。チェーンが繋がっている間はどんどん倍率が上がるので、「どこで何をすれば最高スキルを出せるか」を研究する楽しみもある。

スキルポイントは「マシンマスタリー」(各車のスキルツリー)で使える。マスタリーのノードを解放することで、ボーナスポイント、ホイールスピン、ユニークカーパーツなどが手に入る。

シーズンイベントを毎週こなす

FH5は毎週木曜日にシーズンが変わる。新しいフェスティバルプレイリスト(週ごとのチャレンジリスト)が公開されて、達成するとポイントが入り、一定ポイントを貯めると特別な車や報酬が手に入る。この週替わりコンテンツが、長期プレイヤーを毎週引き戻す仕組みになっている。

「今週だけ手に入る車」というレア報酬が設定されているので、コレクター気質の人は毎週のプレイリストが気になってしょうがなくなる。これが良い意味でも悪い意味でも「FHは週1で続けるゲーム」という性質を作り出している。

オープンワールドを自由に探索する

上記を抜きにして、ただマップを走り回るだけでも十分楽しい。アイコンをひとつひとつ解除していく(看板を壊す、ジャンプポイントを使う、速度カメラを通過する)という「マップコンプリート」的な遊び方もある。全部解除しようとすると膨大な時間がかかる。

マップには隠し看板(特定の場所でジャンプして壊す)や、難易度の高いスタント系チャレンジも散りばめられており、探索のやりがいがある。「次のコーナーの向こうに何があるかな」という発見の楽しみが続く。

FH5はゴールが決まっていないゲームだ。全車コンプリートを目指してもいいし、毎週のシーズンイベントだけ楽しんでもいいし、ただ走って景色を楽しんでもいい。「自分のペースで楽しむ」という姿勢が、このゲームには一番合っている。

初心者にありがちな「何から始めればいいかわからない」という戸惑いについては、FH5のゲームデザイン側もある程度対策している。最初の数時間はガイドに従って進めるようになっており、基本操作とゲームの主要な要素を一通り体験させてくれる。チュートリアルが終わったタイミングで「好きなことをやっていい」という状態になるので、そこから自分のやりたい遊び方に移行すればいい。

ひとつだけ具体的なアドバイスをするとすれば、最初は「Horizon Adventure」の4つのラインを均等に進めることを勧める。植物学者、エクストリームスポーツ、オフロード、バレット——それぞれ違うタイプのイベントがあり、自分に合うカテゴリを見つけるのに役立つ。全部やってみて一番面白いと思ったカテゴリを深掘りすればいい。

FH5のコミュニティは掲示板・SNS・Discordなど複数の場所で活発だ。Reddit(r/ForzaHorizon)では毎日のように「今週のベストショット」「このチューニングの設定教えて」「この車ってどこで入手できる?」といったやり取りがされている。日本語コミュニティはそれより規模は小さいが、Twitterで「#ForzaHorizon5」を検索するとフォトモードの作品が多数見つかる。コミュニティとの接点を持つことで、一人で遊ぶより長く楽しめるケースが多い。

FH5のアクセシビリティ設定も充実している。色覚多様性対応のカラーフィルター、字幕サイズの変更、HUDの透明度調整など、プレイしやすさに配慮した設定が揃っている。「ゲームは難しいから苦手」という人でも入りやすいよう設計されているのは、FH5がカジュアル層を重視している姿勢の表れだ。

最後に、FH5を長期間遊んでいるプレイヤーの傾向として面白いことがある。「最初はレースばかりしていたけど、気づいたらフォトにハマってる」「チューニングにはまってからゲームの見方が変わった」というように、プレイスタイルが途中で変化するユーザーが多い。ひとつの楽しみ方から入って、別の楽しみ方を発見する——そういうゲーム体験の深さが、FH5の長期人気を支えている。

「Barn Find(バーン・ファインド)」という隠し要素もある。マップ上のどこかに古い納屋が隠されており、その中にレアなビンテージカーが眠っている。ヒントはラジオやコミュニティプレイヤーからたまに入ってくる。全部で15台ほどの隠しカーがあり、探しながらマップを走り回るのが楽しいサイドコンテンツになっている。

Forzaのラジオシステムも独特の魅力だ。ゲーム内では複数のラジオ局が流れており、エレクトロニック、クラシックロック、ポップ、ヒップホップ……好きなジャンルに切り替えて走れる。BGMと景色のマッチングで、走っている体験がガラッと変わる。砂漠をドリフトしながらハードロックを聴くのと、海岸線をクルーズしながらジャズを聴くのでは、同じゲームとは思えないくらい雰囲気が異なる。


まとめ——今から始めるFH5は「コスパ最強の遊び場」

Forza Horizon 5は、2021年発売のゲームとは思えない体験を提供し続けている。火山、砂漠、ジャングル、遺跡、ビーチ——多様な気候帯を持つメキシコを800台以上の車で走り回れる。グラフィックは今でも最前線レベルで、コミュニティも活発だ。

発売から4年が経ち、値段は下がり、コンテンツは増え、PS5版でプレイヤー人口もリフレッシュされた。累計3,400万人が遊んできたゲームの完成度は折り紙付きで、今から始めるタイミングとして、むしろベストかもしれない。

「レーシングゲームは難しそう」という人にも、アシスト機能が充実しているので心配いらない。「車はよくわからない」という人にも、800台の車の中に必ず惚れる一台が見つかる。「ゲームで息抜きしたい」という人にも、広大なオープンワールドをドライブするだけで気分転換になる。「フォトが好き」という人にも、本格的なフォトモードで無限に時間が溶ける。「友達と一緒にゲームをしたい」という人にも、オンラインで一緒に走り回るだけで盛り上がれる。

最初は「レーシングゲームって飽きそう」と思ってたけど、気づいたら300時間以上遊んでる。レースはもちろん、フォトモードやデカール作りとか、やることが多すぎてむしろ困るくらい。これが無料で遊べるGame Passってすごい。

引用元:Steamレビュー

問題点も正直に書いた。四季変化が前作より薄いこと、走行中レイトレなし、一部ホイールスピン改悪、ストーリーの薄さ。でもこれらは「知っておけば対処できる」レベルの話で、ゲームの根本的な面白さは揺るがない。

FH5はレーシングゲームではなく、「車と世界を楽しむゲーム」だ。そのくくりで考えると、今のPC・PS5向けオープンワールドゲームの中でこれを超えるものはなかなかない。「ゲームで旅行したい」という感覚に最も近い体験を与えてくれるタイトルのひとつだ。

最後に、FH5が支持される根本的な理由を一言で言うとすれば「自由」に尽きると思う。行きたい場所に行って、乗りたい車に乗って、やりたい遊び方をする。コースを押し付けられず、進行速度を強制されず、「このゲームはこうやって遊ぶもの」という縛りがない。オープンワールドゲームとして最も大切なこの「自由さ」を、FH5は800台の車と多様な地形を使って最大限に実現している。

「車ゲーか……ちょっと自分には縁遠いかな」と思っている人こそ、一度試してほしい。Game Passなら追加費用なしで遊べるので、リスクゼロで体験できる。走り始めてから「あ、これ面白い」と気づくタイプのゲームだから、読んでいるだけで判断するのはもったいない。

レーシングゲームというジャンルが長く続いてきたのは、「速く走ることへの根源的な楽しさ」があるからだと思う。それはフォーミュラレースを観て心拍数が上がる感覚に近くて、FH5はそれをゲームとして最もカジュアルに体験させてくれる入口だ。ガチのレーシングシムに行く前の「レーシングゲーム入門」として使ってもいいし、本格シムは難しすぎてギブアップした人の「ちょうどいい落としどころ」として使ってもいい。

「どんなオープンワールドゲームを次に遊ぼうか、何か新しいゲームを試したい」と迷っている人には、特におすすめしたい一本だ。広大な世界を自分のペースで、好きな車で、走り回る自由さは格別だ。シリーズの次作であるFH6(日本舞台)の発売前に、FH5でシリーズを体験しておくのも悪くない。「日本を走るゲームを楽しむ前に、メキシコで腕を磨いておく」という流れで両方楽しめる。

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Horizonフェスティバルは、今日もメキシコのどこかで開幕している。あなたの参加を待っているドライバーが、世界中に1万人以上いる。

最後に蛇足を一つ。FH5を遊んでいると「現実でも車に乗りたい」という気持ちが不思議と湧いてくる。ゲームの中で200km/hで走り回った後に現実の車に乗ると、なんとなく「加速」や「ハンドリング」の感覚への解像度が上がっている気がする。ゲームが現実の体験の「入口」になることがある——FH5はそういうゲームだ。最初の一台を選んで、エンジンをかけよう。

Forza Horizon 5

Playground Games
リリース日 2021年11月8日
サービス中
同時接続 (Steam)
16,480
2026/04/10 アジア圏ゴールデンタイム計測
レビュー
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268,441件のレビュー
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739件のレビュー
👍 560 👎 179
価格¥7,590
開発Playground Games
販売Xbox Game Studios
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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