前作の最終アップデートが配信されたのと同じ日——2025年12月のThe Game Awards会場で、骸骨の重鎧が鎖付きグレートソードを振り下ろす映像が流れた。BGMはGhostによる「It’s a Sin」カバー。会場の空気が変わったのがオンライン視聴越しでも伝わってきた。
Lords of the Fallen II。2023年版の前作が最終的に250万本を売り上げ、ようやく「面白いソウルライク」として認められた矢先、続編が動き出していた。
前作を知っている人なら、発売初期のあの惨状を覚えているだろう。バランス崩壊、バグの山、マップの見づらさ、アンブラルに籠もる敵の無限湧き。それでも開発チームは25回以上のアップデートで誠実に改善し続け、最終的には「後半で化けた」という評価を掴み取った。
続編はその信頼を受けて作られている。「Bolder, Braver, and Bloodier(より大胆に、より勇敢に、より血まみれに)」——これが開発スタジオHexworksが掲げるコンセプトだ。Unreal Engine 5で再構築された二重世界、四肢を切断できる戦闘、そして「ジャンルに存在しなかったクラス」まで搭載する予定だという。
この記事では、2026年発売予定のLords of the Fallen IIについて現時点で判明していることを全部まとめる。前作をやった人も、これが初めての人も、「どんなゲームか」「買う価値があるか」がわかるように書いていく。
公式ゲームプレイトレーラー(The Game Awards 2025)
▲ The Game Awards 2025で公開されたゲームプレイトレーラー。Ghostの「It’s a Sin」カバーとともに初のバトル映像が解禁された
こんな人におすすめ / こんな人には合わない

こんな人におすすめ
- 前作(2023年版)が好きだった人 — あのアンブラルの緊張感と独特の死生観が大幅進化
- ソウルライクが好きだがフロム以外も試したい人 — 「ヘヴィメタル・ソウルライク」という独自路線
- 友達と全編Co-opで遊びたい人 — フルキャンペーンが2人Co-op対応
- グロテスクなダークファンタジーが好きな人 — 四肢切断・処刑・血まみれ演出が満載
- Unreal Engine 5の美麗グラフィックを体験したい人 — 二重世界の同時レンダリングで圧巻のビジュアル
こんな人には注意が必要
- Steamで遊びたい人 — PC版はEpic Games Store独占(Steamでの発売予定なし)
- ソウルライクが苦手な人 — 本作は「より速く、より難しく」設計されている
- 発売日ローンチで飛びつく予定の人 — 前作の経験上、パッチ後が本番になる可能性
- フロムソフトウェアの「静」の美学を求める人 — 本作は真逆の「動」と「暴力美」が主軸
- 具体的な発売日・価格を確認してから動く人 — 2026年内は確定だが詳細未発表
Lords of the Fallen II 基本情報
| Lords of the Fallen II — ゲーム基本情報 | |
| タイトル | Lords of the Fallen II(ロード オブ ザ フォールン II) |
| 開発 | Hexworks(CI Gamesスタジオ) |
| パブリッシャー | CI Games |
| ジャンル | ソウルライクアクションRPG(ダークファンタジー) |
| 発売時期 | 2026年(具体的な日付は未発表) |
| PC版 | Epic Games Store独占(Steam未発売) |
| 対応機種 | PC(Epic Games Store)/ PS5 / Xbox Series X|S |
| プレイ人数 | ソロ / 最大2人オンラインCo-op(フルキャンペーン対応)/ PvP |
| エンジン | Unreal Engine 5 |
| 前作販売本数 | 250万本超(2026年3月時点) |
| 主要発表 | Gamescom ONL 2025(発表)/ The Game Awards 2025(初ゲームプレイ) |
Lords of the Fallen IIとはどんなゲームか
一言で言うなら、「ヘヴィメタルのアルバムジャケットが動き出したような」ソウルライクRPGだ。
前作(2023年版)の100年後。舞台となるMournsteadという世界では、Umbral(死者の世界)が繁栄し、Axiom(生者の世界)が圧迫されている。プレイヤーはLampbearer(ランプ持ち)として、巨大な古代の邪神と戦い、死者の世界の浸食を止めようとする。
このゲームを他のソウルライクと分けるのは、**二つの世界を常時レンダリングするデュアルリアルシステム**だ。生者の世界(Axiom)に立ちながら、Umbral Lampで視点を切り替えると即座に死者の世界(Umbral)に移行できる。ロード画面はない。二つの世界は完全に接続されており、同じ空間の「生」と「死」が常に並走している。
前作でもこのシステムは存在したが、Lords of the Fallen IIではその規模が格段に大きくなっている。Axiomだけで4つの明確なバイオーム(空焦げの砂漠、密林、その他2地域)が存在し、それぞれにUmbralの影響が異なる形で浸透している。一つの場所が、生者の目には廃墟に見えながら、死者の目には全く別の姿を見せる——その落差が探索の醍醐味になっている。
前作からの1,000年間に何が起きたか——世界観の深掘り
Lords of the Fallen IIは「前作の100年後」と説明されることが多いが、実際には世界規模では「1,000年以上が経過した」という複雑な時間軸がある。前作でプレイヤーが神Adyrを倒してから100年が経ち、その結果アンブラルエンディング(前作の特定エンディング)が正史として確定した。
つまり——アンブラルが勝利した世界の続きがLords of the Fallen IIの舞台だ。
前作では「死のランプ(Umbral Lamp)を使って死者の世界を覗き込む」という行為が、どこかスリルと恐怖を伴うものだった。探索しすぎると敵が無限に湧いてきて、プレイヤーを追い立てた。あの「死の世界に長居しすぎた」感覚は、今でも前作プレイヤーに語り継がれている。
続編ではその世界観をさらに拡大。Umbralの浸食によって変異した4つのバイオームに、それぞれ独自の文化・建築・派閥・敵が存在する。世界観の設計思想について、開発チームはこんな言い方をしている。
「高ファンタジーが”偉大な時代”に向かって手を伸ばすのとは違い、ダークファンタジーは”偉大な時代はすでに終わり、崩壊し、かろうじて組み立て直されている”という前提から始まる。Axiomは、自分自身が繰り返した悲劇の残骸の中に生きる世界だ」
— Hexworks 開発チーム、公式サイトより
廃墟の美学、繰り返される滅びと再生——これがLords of the Fallenシリーズが一貫して持つトーンだ。フロムのダークソウルが「焚き火を囲む静寂と孤独」なら、こちらは「地獄の業火の中でヘヴィメタルを鳴らす」。明確に別物だ。
Hexworksとはどんなスタジオか——「ヘヴィメタル・ソウルライク」を作る人たち
Lords of the Fallen IIを開発しているのはHexworksというスタジオ。CI Gamesの傘下で、前作(2023年版)から引き続き担当している。スタジオ内部でのモットーは「我々はヘヴィメタル・ソウルライクを作っている」。
ゲームディレクターのJames Loweは、続編について繰り返し「フロムソフトウェアとの違い」を語っている。
「フロムソフトウェアをスラムするつもりはない。ただ、我々のソウルライクは”実験する理由”をより多く作ると言いたい。クラフティングに”ちょっと投資してみよう”とか、普段やらないことを試してみようという気持ちを引き出す設計をしている」
— James Lowe(GamesRadarインタビューより)
彼らが目指す成長曲線は、BatmanアーカムシリーズのようなIPの飛躍だという。アーカムアサイラムがシリーズの礎を作り、アーカムシティがそれを圧倒的な規模に仕上げた——あの跳躍をLords of the Fallenでもやろうとしている。
前作が「後半で化けた」ゲームだったとすれば、続編はその改善の蓄積を最初から込めて作られている。開発チームが「5.5百万人のLampbearerを迎え入れた前作のフィードバックをもとに作っている」と繰り返し強調するのは、そういう意味だ。
コンバットシステムの大進化——「速く、血まみれに、容赦なく」

Lords of the Fallen IIの戦闘は、前作からの最大の進化ポイントだ。ひとつひとつ見ていこう。
1. 圧倒的に速くなった戦闘テンポ
前作(2023年版)の戦闘は、他のソウルライクと比べても「重め・遅め」という印象だった。それが良かった人も、物足りなさを感じた人もいた。Lords of the Fallen IIはそこを根本から変えている。
「速度と機動力の大幅向上——プレイヤーが広いエリアを管理しながら素早く反応することが求められる」とJames Loweは語る。コンバットの哲学は「ポケットに留まれ、ペースを保て、圧力をかけろ、反応するだけでなく相手を圧倒しようとしろ」。
防御型のプレイスタイルではなく、攻撃を仕掛けることで主導権を握るコンバット設計だ。待つより攻める。それがLords of the Fallen IIの戦いかただ。
前作をプレイした日本のユーザーはこう評価している。
「続編では前作の重さが改善されているっぽい。アンブラルシステムは好きだったから、戦闘が軽快になれば更に面白くなりそう」
— 4Gamer Gamescom発表記事コメント欄
2. ディスメンバーメント(四肢切断)システム
Lords of the Fallen IIで新たに導入される要素のひとつが、敵の四肢切断システムだ。
文字通り、敵を手足ごとバラバラにできる。ゾンビのような不死者が腕を失ってもなお這い寄ってくる、飛んでいた翼を切り落とされた天使型の敵がそのまま地を這って攻撃を続ける——そういう絵ヅラを想像してほしい。グロテスクだが、それこそがHexworksの「ヘヴィメタル美学」だ。
この仕組みは単なる演出ではなく、戦略性にも影響する。どの部位を先に狙うか。四肢を落としてから本体にとどめを刺すか。敵のモーションがリアルタイムで変わることで、同じ敵でも「今の状態」に応じた立ち回りが必要になる。
3. エクスキューション(処刑)システム
特定の条件を満たすと発動できる処刑モーション。これが「リスクとリワード」の駆け引きとして機能するように設計されている。
発動するタイミングは隙が生まれる瞬間だ。処刑を決めれば大ダメージを与えられるが、その動作中は無防備になる。リスクを取ってフィニッシャーを狙うか、安全に立ち回るか——その判断の繰り返しが戦闘に緊張感を与える。
The Game Awards 2025のトレーラーを見た海外プレイヤーからは「アニメーションの質がカットシーンクラス」という声が多く上がった。実際、開発チームも「戦闘のアニメーション・演出・重量感をカットシーンレベルにする」と公言している。
4. ジャンプアクションの強化
前作にもジャンプは存在したが、Lords of the Fallen IIではエルデンリングを参考にした強化版ジャンプが実装される。垂直方向の移動自由度が上がり、高所からの奇襲や特定の地形活用が戦術に組み込まれる。
ジャンプ攻撃のバリエーションも増加。空中からの処刑モーションも存在するようだ。
武器・クラスシステム——「ジャンル初のクラス」まで搭載予定
前作(2023年版)は13クラスを搭載し、ビルドの多様性が評価された。Lords of the Fallen IIはそれを更に拡張する。
ゲームディレクターのJames Loweが特に強調しているのが、「ソウルライクというジャンルで今まで見たことがないクラスも含む」という発言だ。具体的なクラス名は未公開だが、戦闘映像やスクリーンショットから以下の武器が確認されている。
確認済みの武器カテゴリ
| Lords of the Fallen II 確認済み武器 | |
| スケイス(鎌) | 新カテゴリ。群衆制御に強く、射程・防御・フラッシュムーブが可能な多彩な武器 |
| クロスボウ | 遠距離攻撃。前作のアーチェリーから進化した形で登場 |
| フレイル | モーニングスター型。リーチとスウィング攻撃の組み合わせ |
| ロングソード | オーソドックスな両手・片手切り替え対応の剣 |
| 短剣・ダガー | 高速・近距離特化。連続攻撃や出血系ビルドと相性が良さそう |
| 盾 | パリィと防御に特化。前作よりカウンター要素が強化される可能性 |
特筆すべきはスケイスだ。前作には存在しなかった完全新規カテゴリで、開発チームが「役割演技(ロールプレイング)の幅を広げ、群衆制御とフラッシュムーブで輝く」と説明している。ゴシックファンタジーの世界で死神の象徴ともいえる鎌——世界観との相性は完璧だ。
魔法(スペル)についても大幅拡張が予告されている。2026年2月の開発動画「Lifting the Veil」では新しい呪文の映像も含まれており、炎・雷・アンブラル(死の魔法)系統のビジュアルが確認された。
Co-opとマルチプレイ——前作の最大の差別化要素が進化
Lords of the Fallenシリーズが他のソウルライクと大きく異なる点のひとつが、フルキャンペーンCo-opだ。多くのソウルライクは「一部ボス戦だけCo-op可能」か「完全ソロ専用」だが、Lords of the Fallenシリーズは最初からキャンペーン全体をCo-opで遊べるように設計されている。
Lords of the Fallen IIもこの伝統を引き継ぐ。確認されているのは以下:
- ソロプレイ: もちろん対応(むしろソロが本来の難易度設定の基準になる可能性が高い)
- フルキャンペーンCo-op(2人): 前作同様、キャンペーン全体を2人で共同攻略できる。進行状況は共有
- PvP(侵入・対戦): オプションとして対人戦要素を搭載予定
前作のCo-opを実際に遊んだプレイヤーは「2人でアンブラルに突入する緊張感は特別なものがあった」と語る。片方がアンブラルに入り、片方がAxiomに残って状況を報告し合う——この「二つの世界を協力して渡り歩く」体験は、フロムの協力プレイとは全く異なる味わいだった。
Lords of the Fallen IIでは4つのバイオームにまたがるより広い世界で、この体験が楽しめる。
判明している3体のボス——規模とデザインが段違い

The Game Awards 2025の初ゲームプレイトレーラーで、3体のボスが初公開された。それぞれを見ていこう。
1. Heartroot Warden(ハートルート・ウォーデン)
金属の鎧に包まれた骸骨。武器は鎖で巻かれたグレートソード——それもほぼ本体と同サイズの超巨大なものだ。
名前に「Heartroot(心根・心臓の根)」が含まれている点が気になる。Umbralの世界で死者が積み重なって生まれた守護者のような存在だろうか。その鎖付きグレートソードの振り下ろしは、トレーラーでも最初のインパクトシーンとして使われていた。
2. Koydreth(コイドレス)
翼を持つ天使のような外見だが、明らかに「天使」ではない。ルーンが刻まれた鏡から飛来し、瞬間移動を使って攻撃してくる。
前作のボス群でも「一見美しいが実は恐ろしいもの」というデザインが多かったが、Koydrethはその系譜を受け継ぎつつ規模が大きい。テレポートを駆使した攻撃パターンは、プレイヤーに「次はどこから来る?」という緊張感を常に強いるだろう。
3. Lingao the Souring Storm(リンガオ、酸化嵐)
建物サイズのドラゴン。風と雷の力を操る。
「Souring Storm(酸化嵐)」という名前からして、単純な火炎放射型ドラゴンではないことがわかる。電撃と嵐を組み合わせた複合属性ボスで、ステージそのものを嵐に変えてくる可能性が高い。スケールで言えば前作最大のボスを超えていそうだ。
Xbox Wireの記事では、この3体について「Lords of the Fallen IIの世界規模を象徴するボスたち」と説明されている。つまり——これは序盤・中盤の一例に過ぎず、最終ボスはさらに上をいく規模になる。
前作(2023年版)との詳細比較——「何が変わったか」を正直に書く
前作をやったことがある人は「どこが違うのか」が一番気になるはず。わかっている範囲で整理する。
| 要素 | 前作(2023年版) | Lords of the Fallen II |
| PC版発売先 | Steam / Epic Games Store | Epic Games Store独占 |
| 戦闘スピード | 重め・遅め(パッチで改善) | 大幅高速化・流動性重視 |
| ディスメンバー | なし | 四肢切断システム搭載 |
| 処刑モーション | 限定的 | カットシーンレベルの処刑システム |
| マップ規模 | 単一地域(Mournstead) | 4バイオームに拡張 |
| クラス数 | 13クラス | 未発表(ジャンル初クラス含む予定) |
| 武器種 | 多数(鎌系は未搭載) | スケイス(鎌)新カテゴリ追加 |
| エンジン | 独自エンジン | Unreal Engine 5 |
| ジャンプ | 限定的 | エルデンリング参考の強化版 |
| Co-op | フルキャンペーン2人対応 | 引き続きフルキャンペーンCo-op対応 |
前作をやった人間から見て「確実に改善されている」と感じる点は戦闘スピードとディスメンバーメントだ。前作のコンバットは「ずっしりとした重さ」が特徴だったが、テンポが遅すぎてかったるく感じる場面もあった。続編ではその重さを保ちながら流動性を上げている——少なくとも映像を見る限りはそう見える。
期待できる点——正直な評価
1. Unreal Engine 5による二重世界の同時レンダリング
これはビジュアル的に圧倒的なインパクトがある。AxiomとUmbralを同時にレンダリングしながらロード画面なしで切り替えるという技術は、前作でも実現していたが、UE5での再構築によって精度が段違いになっている。
同じ空間に二つの「顔」がある。廃墟に見える場所がUmbralでは生きた要塞だったり、その逆だったりする。この視覚的な落差と発見の驚きが、Lords of the Fallenシリーズの探索を他のソウルライクとは別次元にしている。
2. 前作の課題を知った上で作られている続編
前作は発売初期に「バランス崩壊」「バグ」「マップの見づらさ」など複数の問題を抱えていた。しかし開発チームは25回以上のアップデートで誠実に対応し続け、最終的に250万本まで売り伸ばした。
その経験をもとに続編が作られている、というのは実は大きい。発売から逆算して何が問題になるかを知っているチームが作っているわけだ。CEOのMarek Tyminski自身が「ファンの声を直接開発に反映させる」と語っており、CI Gamesのコミュニティへの向き合い方は前作を通じて証明されている。
3. 「ヘヴィメタル・ソウルライク」という独自路線の完成度
フロムソフトウェアのソウルライクが「静」と「孤独」の美学を追求するなら、Lords of the Fallen IIは「動」と「暴力美」に全振りしている。これを欠点と見るか個性と見るかはプレイヤー次第だが、「フロムとは別の方向性のソウルライクを求めていた」層には刺さる完成度になりそうだ。
「We make heavy metal soulslikes」——このモットーが伊達じゃないことは、公開されたトレーラーが証明している。
4. フルキャンペーンCo-opの継続
「友達とソウルライクを最初から最後まで一緒に遊ぶ」——これが他のソウルライクではほぼ不可能なことだ。前作でも「2人でキャンペーンをクリアした」という体験談は多く、続編でもこれが引き継がれる。2人でアンブラルを探索する緊張感は独特のものがある。
5. 4バイオームへのワールド拡張
前作は舞台が単一地域(Mournstead)だったが、続編では4つの明確なバイオームに拡張される。空焦げの砂漠、密林、それぞれ異なる文化と建築を持つ地域——ビジュアルのバリエーションが圧倒的に増える。同じゲームをやり続けても「いつも同じ雰囲気」にならない設計だ。
懸念点・辛口ポイント——正直に書く
1. Epic Games Store独占という大きなハードル
これは避けて通れない。PC版はEpic Games Store独占で、Steam版の発売予定はない。
前作はSteamでも発売されており、そこで購入した多くのファンが「なぜ続編はSteamでないのか」と反発している。Steam掲示板には「Steam版で前作を支持したのに裏切られた」「絶対的なピエロムーブ」という声が並んだ。
CI GamesのCEO Marek Tyminskyは「Epicとの協力が開発資金と技術サポートを提供し、クリエイティブコントロールを保てた」「特定のゲームが目的ならPCゲーマーの大半はEpicでも買う」と説明した。この発言もまた批判を呼んだが、現実として独占は変わっていない。
日本のゲームニュースサイトではこの問題がほぼ取り上げられていないが、実際にSteamで前作を遊んだ人には確実に影響する話だ。「Epicのランチャーは入れたくない」「Steamウォレットで買いたい」という層は選択肢がない。
2. 発売初期のローンチクオリティへの不安
前作の発売初期は、率直に言ってひどかった。バランス崩壊、バグ多発、マップの視認性問題——どれもパッチで改善されたが、発売日に飛びついた人は痛い思いをした。
開発チームがその経験から学んでいることは確かだ。しかし「前作も最初はダメだったし」という不信感は、前作を実際に経験したプレイヤーの中に根強く残っている。
今のところ具体的な発売日が未発表なのは、「準備が整うまで出さない」という判断の表れかもしれない。しかし2026年内という期間がある以上、急いでリリースされる可能性もゼロではない。
3. Epic独占の期間が不明
Epic独占が「永久独占」なのか「期間限定独占(後でSteam配信)」なのかが明確にされていない。他のEpic独占タイトルは1〜2年後にSteamでも発売されることが多いが、Lords of the Fallen IIについては公式見解がない。Steam派は「いつかはSteamに来るだろう」と待つか、今すぐEpicで買うかの二択を迫られる。
4. 「より速く・より難しく」が前作ファンに合うかどうか
前作の「重め・遅め」な戦闘を好んでいたプレイヤーにとって、高速化された続編が同じ体験を提供するとは限らない。「前作の重厚感が好きだった」という声も一定数ある。
続編はより攻撃的・より速いコンバットを前面に出しているが、それが前作ファン全員に刺さるかどうかは実際にプレイしてみないとわからない。
5. PC必要スペックが未公開
UE5を使っている関係で、PC版の必要スペックは高めになる可能性が高い。現時点では公式スペック要件が未発表。「今のPCで動くか」を確認したい人は、まだ判断できない状態だ。
他のソウルライクとどう違うか——比較で理解する個性
Lords of the Fallen IIを理解する上で、他のソウルライクとの比較は欠かせない。
フロムソフトウェア(ダークソウル / エルデンリング)との違い
| 要素 | フロム作品 | Lords of the Fallen II |
| 世界観トーン | 静寂・孤独・廃墟の美 | 爆発・暴力・ヘヴィメタル美学 |
| 戦闘スタイル | 読み合い・待ち・反応重視 | 攻め・圧力・主導権重視 |
| 探索の仕組み | 単一世界(ソウルシリーズ) | 二重世界(AxiomとUmbral) |
| Co-op | 召喚制限・一部ボス戦のみ | フルキャンペーン対応 |
| グロ・演出 | 控えめ・暗示的 | 四肢切断・血まみれ・処刑 |
「フロムじゃないからダメ」という評価が前作には確実についていた。GamesRadarの記事でJames Loweが「フロムをスラムするつもりはない」と言わざるを得なかった背景には、「フロムと比べると劣る」という先入観と戦い続けてきた歴史がある。
Lords of the Fallen IIはその先入観に対して「宣戦布告」(PCGamesNの表現)している。フロムとは別の方向性を、堂々と追求する姿勢だ。
前作の日本語レビューの中には、こんな指摘もあった。
「前作はアンブラルという死の世界を使った独自メカニクスが個性。続編では世界が1,000年後に進化している」
— KeepGamingOn レビューより
このシリーズを楽しむコツは、最初からフロムと比べないことだ。別のゲームとして向き合ったとき、前作でも「後半で化けた」という評価が多数出た。続編はその完成度の高さを最初から目指している。
開発の進捗——2025〜2026年の動き
2025年8月のGamescom発表から、Lords of the Fallen IIの情報公開ペースは着実に上がっている。
2025年8月20日——Gamescom Opening Night Live 2025でシネマティックトレーラー公開
世界7,200万人超が視聴するGamescom Opening Night Liveで初公開。シネマティックトレーラーのため実際のゲームプレイは含まれなかったが、世界観・トーン・登場敵などは確認できた。同日、前作の最終メジャーアップデート(無料)がリリースされ、前作から続編への橋渡しとなった。
2025年12月11日——The Game Awards 2025で初ゲームプレイトレーラー公開
Ghostの「It’s a Sin」カバーをBGMに、初のゲームプレイ映像が解禁。3体のボス(Heartroot Warden / Koydreth / Lingao the Souring Storm)が初公開された。ゲームプレイの全体的な方向性と戦闘スタイルがはじめて確認できるトレーラーで、海外メディアの反応は概ね好意的だった。
2026年2月12日——「Lifting the Veil」第6弾で40分超のコンバット映像公開
開発者自身によるナレーション付きの詳細映像。James Lowe(ゲームディレクター)、Daniel Regan(リードシステムデザイナー)、Alex Harkin(プロデューサー)、Ryan Hill(クリエイティブストラテジスト)が登場。新たな処刑モーション、スケイス(鎌)の実際の使い心地、複数の呪文映像が公開された。
「前作から何を変えたか」「なぜその設計判断をしたか」を開発者が直接語る形式のため、フランチャイズのファンには特に情報量が多い内容だった。
現状(2026年3月)——具体的な発売日・価格は未発表
「2026年内」という以上のことは公式発表されていない。E3に相当する大型イベントでの追加情報公開、あるいはSGF(Summer Game Fest)での詳細発表が予想される。
Redditドラマ——コミュニティの複雑な事情
Lords of the Fallen IIには、純粋なゲームの話題とは別のコミュニティ問題も存在する。
前作の公式サポートRedditが、モデレーターによる政治的な投稿削除・ユーザーBANの問題で分裂した。これに対してCI GamesのCEO Marek Tyminskyが「ゲームに集中した新しいコミュニティページを立ち上げる」とTwitter(X)で発言し、さらに炎上が広がるという事態が起きている。
これはゲームの内容とは直接関係ないが、「コミュニティの健全性」という観点では注意すべき点ではある。開発側とプレイヤーコミュニティの関係が常に良好ではないことを踏まえて、情報収集先は複数持っておいた方がいい。
ユーザー・コミュニティの反応——様々な声
現時点(2026年3月)でのコミュニティの反応をまとめると、「慎重な楽観論」が多数派だ。
期待の声
Game Informerのトレーラー記事のコメント欄では「前作のアンブラルシステムが好きだったから続編が楽しみ」という声が目立った。The Game Awards 2025でのトレーラー公開後は、特に3体のボスのデザインへの好評価が多かった。
「Lords of the Fallen 2はシリーズのファンが期待するもの——より大きく、より血まみれのソウルライク——に見える」
— GamesRadar、Gamescom発表後の報道より
開発チームのJames Loweが語った「より実験する理由を作る設計」という発言は、前作で「ビルドの試行錯誤が楽しかった」というプレイヤーに刺さっている。13クラスを超える多様なビルドオプションへの期待は高い。
懸念・批判の声
Steam掲示板では前述のEpic独占批判が続いている。「前作Steam版購入者への配慮がない」という声が根強い。
一方で、「EGSは開発資金と技術サポートを提供している。それを考えると一概に叩けない」という擁護の声もある。ゲーム開発の現実として、EpicのサポートなしではUE5フル活用のAAAタイトルは難しいという側面もある。
「Steam版で前作を支持してくれたファンへの信じられない仕打ちだ」
— Steam掲示板ユーザー(前作コミュニティスレッドより)
この批判は感情的に理解できるし、Epic独占の是非については議論の余地がある。ただ、前作で「後半で化けた」という経験をしたプレイヤーが多いため、「内容次第では買う」という姿勢の人も多い。
前作プレイヤーからの声
前作(2023年版)を実際にプレイした日本ユーザーのレビューを見ると、パッチ後の評価が全体的に高い。
「前作はアンブラルという死の世界を使った独自メカニクスが個性だった。続編ではそれが1,000年後の世界でどう進化するかが一番の楽しみ」
— keepgamingon.com レビューより
前作MetacriticスコアはPC版75 / PS5版78と、「良作」の範囲に収まっている。これを「前作があまり評価されなかった」と見るか「パッチで十分改善した」と見るかで、続編への期待値も変わる。前作にアップデートで誠実に向き合ったチームへの信頼と、「初期ローンチへの不安」が同時に存在するのが正直なところだ。
買うべきか、待つべきか——正直な結論
現時点(2026年3月)での正直な判断はこうだ。
【発売日に即買い】はこういう人
- 前作をクリアしていて、続編への信頼がある
- EGS(Epic Games Store)をすでに使っている、または抵抗がない
- 友達と一緒にCo-opで遊ぶ計画がある
- ヘヴィメタル×ダークファンタジーのビジュアルに刺さっている
【パッチ後まで待つ】のが賢いのはこういう人
- 前作の発売初期の惨状を経験していて、発売日ローンチを信頼していない
- SteamでなければEGSでも買えるが、価格セールまで待ちたい
- 「どれくらい難しいか」の情報が出てから判断したい
- PCスペックが心配で、動作確認レポートが出るまで様子見したい
【Steam配信待ち】という選択肢
- EGSを使いたくない、または使えない事情がある場合
- 他のEpic独占タイトルの先例から、1〜2年後のSteam配信を期待して待つ
- ただし、公式からSteam配信の言及は一切ない点は注意
「買うか待つかの基準」をもっとシンプルに言うと——前作が好きだったかどうかだ。前作を楽しんだ人は続編も楽しめる可能性が高い。前作に手を出さなかった人は、まず前作を(今は安くなっているはず)プレイしてみてから判断するのが正解だと思う。
前作「Lords of the Fallen(2023)」を今から始める価値があるか
Lords of the Fallen IIの発売前に、前作を始めてみるのは合理的な選択だ。
現在(2026年3月)の前作は、25回以上のパッチを経た「完成版」の状態にある。発売初期の問題点はほとんど解消されており、バランス調整・マップの見づらさ・バグの多発は大幅に改善された。
前作の現在評価(パッチ後):
- Metacritic: PC版75 / PS5版78
- Steam: リリース当初の「賛否両論」から改善(現在は「おおむね好評」圏内)
- 販売本数: 250万本超(2026年3月時点)
前作で特に好評だった要素:
- アンブラルシステム: 死んでもすぐに蘇れる(ただしアンブラルに留まりすぎると敵が増える)という死生観が独特
- ボス戦の質: パッチ後に特に向上。手応えと達成感のバランスが改善された
- 2人Co-opキャンペーン: 他のソウルライクでは体験できない「最初から最後まで一緒に進む」体験
- ビジュアルとグロテスク美学: ヘヴィメタルのアルバムジャケットのような世界観は一貫して高評価
前作に触れることで、Lords of the Fallen IIの舞台背景も理解しやすくなる。Mournsteadという世界、Axio mとUmbralの二重構造、Lampbearerとしての立場——これらを前作で体験していると、続編の世界観への没入度が格段に上がる。
似たゲームが気になる人へ——おすすめ関連記事
Lords of the Fallen IIと似た方向性のゲームについて、当サイトでも詳しく書いている。
ソウルライクRPGの中でも「重厚なダークファンタジーと探索」が好きなら、Elden Ring Nightreignの記事が参考になる。フロムが作った「ソウルライクのローグライト化」という全く別の方向性だが、「ソウルライクジャンルの現在地」を理解する上で読んでほしい。

Phantom Blade Zeroは「アクション性を限界まで上げたソウルライク」という方向性で、Lords of the Fallen IIの「より速く・より攻め」という戦闘哲学と比較して読むと面白い。

2026年の大型新作PCゲームを一覧で確認したい人向けに、未発売大型タイトルのまとめ記事も用意している。

まとめ——前作が化けた経験、続編への期待と注意点
Lords of the Fallen IIについて、現時点でわかっていることを全部まとめた。
改めて整理すると:
- 舞台: 前作から100年後のMournstead。アンブラル支配が進んだ世界
- 戦闘: 大幅高速化、四肢切断システム、処刑モーション追加
- 世界: 4バイオームへの拡張、Unreal Engine 5でのデュアルリアル
- Co-op: フルキャンペーン2人対応継続
- PC版: Epic Games Store独占(Steam版なし)
- 発売: 2026年内(具体的な日付は未発表)
「前作が後半で化けた」という経験をしたプレイヤーにとって、続編への期待値は自然と高い。開発チームが前作のフィードバックを真剣に受け止めていることは、250万本という販売実績と25回以上のアップデートが証明している。
一方で、Epic独占という問題は現実として存在する。「SteamでなければPC版を買わない」という層にとっては、選択肢が限られる。
「ヘヴィメタル・ソウルライク」という言葉が示す方向性は明快だ。フロムの静謐な死にゲーとは違う、暴力と美学が爆発するダークファンタジー——それを求めているなら、Lords of the Fallen IIは2026年の注目タイトルのひとつになる。
発売日の詳細が明らかになり次第、この記事も更新していく。

