発売日の夜、Steam同接31万人。エルデンリングの名を冠した新作が、フロム・ソフトウェア史上最速クラスの勢いで世界中のプレイヤーを飲み込んだ。
ただし——これは「あのエルデンリング」ではない。
広大な狭間の地を自由に歩き回るオープンワールドRPGではなく、3人で40分間を駆け抜ける「ローグライト協力アクション」だ。ここを勘違いしたまま買うと、確実に痛い目を見る。
Steamレビューが発売直後「賛否両論」まで落ちたのは、まさにこのギャップが原因だった。「エルデンリングだと思って買ったのに全然違う」——この声が殺到した。でも面白いのは、そこから1ヶ月で「非常に好評」(87%好評)まで這い上がったこと。つまり「わかった上で遊ぶと、ちゃんと面白い」ということだ。
この記事では、ナイトレインを約100時間遊んだ上での正直な評価を書く。協力プレイの楽しさ、ソロの地獄、キャラ性能、辛口ポイント——全部まとめて忖度なしでいく。
公式トレーラー
こんな人におすすめ / こんな人には合わない
こんな人におすすめ
- 友達と一緒にフロムゲーを遊びたい人 — 3人協力の一体感は過去のフロム作品にない体験
- 1プレイ40分でサクッと遊びたい人 — セッション制だから「あと1回だけ」が止まらない
- ローグライト好きな人 — 毎回ランダム配置、毎回違う展開
- エルデンリングの戦闘が好きだった人 — あの手触りのまま高速化している
- キャラビルドを試行錯誤したい人 — 10体のナイトフェアラーで全く違うプレイ感
こんな人には合わない
- エルデンリング本編のような自由探索を期待する人 — 全く別のゲーム設計
- ソロプレイ専の人 — ソロでもクリアできるが、相当な腕前が必要
- 2人で遊びたい人 — デュオモードがない(3人 or ソロのみ)
- 毎回レベルリセットが嫌な人 — 毎ランLv1スタートのローグライト設計
- 野良マルチが苦手な人 — ボイスチャットなし・途中抜けペナルティなし
ELDEN RING NIGHTREIGN 基本情報
| エルデンリング ナイトレイン — ゲーム基本情報 | |
| タイトル | ELDEN RING NIGHTREIGN(エルデンリング ナイトレイン) |
| 開発 | フロム・ソフトウェア |
| パブリッシャー | バンダイナムコエンターテインメント |
| ジャンル | 協力型ローグライトアクションRPG |
| 発売日 | 2025年5月30日 |
| 価格 | 5,480円(Steam)/買い切り |
| 対応機種 | PC(Steam)/ PS4 / PS5 / Xbox One / Xbox Series X|S |
| プレイ人数 | 1〜3人(オンライン協力) |
| Steam同時接続 | 最大約31万人(発売初日・Steam歴代24h同接4位) |
| 発売日売上 | 世界累計出荷200万本突破 |
| Metacritic | PC: 79 / PS5: 78 / XSX: 86 |
| Steamレビュー | 非常に好評(87%好評 / 71,343件) |
| ストレージ | 30GB(エルデンリング本編の約半分) |
| DLC | The Forsaken Hollows(2025年12月4日配信) |
発売初日で200万本、Steam同接31万人。これはCS2・PUBG・Dota 2に次ぐ歴代4位の記録で、Apex Legendsを8万差で上回っている。フロムの新規IP(スピンオフとはいえ)でこの数字は異常だ。
ただ、Metacritic 78〜79点というのはフロム作品としては過去7年で最低。エルデンリング本編(97点)やSEKIRO(90点)と比べると数字上は大きく見劣りする。とはいえ78点は世の大半のゲームが羨む水準で、「フロムだから基準が高すぎる」というのが正直なところだ。
ナイトレインとは何か——「エルデンリング」の名を冠した全く別のゲーム

最初にハッキリさせておく。ナイトレインはエルデンリング本編の続編でもDLCでもない。エルデンリングの世界観・戦闘の手触りを使った、完全に新しいジャンルのゲームだ。
本編が「100時間かけて広大なオープンワールドを自由に探索する孤独な旅」だとしたら、ナイトレインは「3人で40分間の濃密なセッションを繰り返す、ランダム生成の協力サバイバル」。ジャンルとしてはローグライト × 死にゲー × 協力PvEが最も近い。
1ランの流れ(約40分)
Day 1(約15分)
ランダム生成された「リムヴェルド」のマップに降り立つ。Lv1・初期装備。昼の間にフィールドを探索してアイテム回収、キャンプ制圧、ダンジョン攻略でXP(経験値)を稼ぐ。夜が訪れると「Night’s Tide(夜の潮)」——バトルロイヤル的な安全エリアの縮小が始まり、最終的にランダムボスとの強制戦闘に突入する。
Day 2(約15分)
Day 1のボスを倒すとマップがリシャッフルされ、敵の配置・アイテムが変わった新しいマップでDay 2が始まる。ここまでに集めた武器・アイテム・レベルは引き継がれるので、さらに強化を進める。再び夜が来て、別のランダムボスと対決。
Day 3(最終日)
最終ボス「夜の獣グラディウス」——三つ首の巨大な獣との決戦。火ブレスと鎖付き大剣の猛攻をかいくぐり、HPを削り切ると3体に分裂する。ここが1ランのクライマックスで、3人の連携力が問われる最大の山場だ。
このサイクルが1プレイ40分。勝っても負けても次のランはLv1に戻る。そう、毎回ゼロからやり直しだ。これがローグライトの核心であり、合わない人には永遠に合わない部分でもある。
Night’s Tide——バトロワ的な「夜の縮小」が生む緊張感
ナイトレインの最大の特徴が、この「Night’s Tide」システムだ。
昼の間は自由に探索できるけど、時間が経つとマップの外周から青い炎の壁——Night’s Tideが迫ってくる。バトロワゲーのストームやリングと同じ発想だけど、ここで戦うのは他のプレイヤーではなくフィールドのモンスターとボスだ。
Night’s Tideのタイムライン
- 0〜4分30秒: 自由探索タイム。安全エリアはまだ広い
- 4分30秒〜: Night’s Tide縮小開始。ジワジワ追い詰められる
- 11分〜: ボスエリアに向かって最終縮小
- 14分: ボスエリアのみ残る。逃げ場なし
Night’s Tideの中にいると継続ダメージを受ける(敵は無影響)。つまり「もうちょっとこのダンジョン探索したい」と欲を出すと、Night’s Tideに飲み込まれてジリ貧で死ぬ。この「引き際の判断」がゲームの肝だったりする。
エルデンリング本編では「好きなだけ探索していい」が大前提だったけど、ナイトレインは常に時間に追われている。この構造の違いが好き嫌いを分ける最大のポイントだと思う。
移動の爽快感——エルデンリングの「もっさり」を完全に捨てた
ナイトレインを起動して最初に驚くのが、移動の速さだ。
エルデンリング本編はトレントに乗らないとフィールド移動がだるかったけど、ナイトレインは生身のキャラがめちゃくちゃ速い。ダッシュ速度が大幅に上がっただけじゃなく、以下の新アクションが追加されている。
- 壁キック・壁ジャンプ — 垂直方向の移動が自由自在。崖を見つけたら登れる
- グライド(滑空) — 高所から飛び降りてスムーズに着地。移動距離が段違い
- 落下ダメージなし — どこから飛び降りても死なない。これ地味に革命的
- レッジクライム(縁つかみ) — 届きそうな段差に自動でしがみつく
正直、本編に逆輸入してほしいレベルの快適さ。40分というセッション制だから移動をストレスにしてはダメ、という設計判断が見事にハマっている。
特にワイルダーのクロウショット(グラップリングフック)と組み合わせると、マップ中を蜘蛛みたいに飛び回れる。セッションの序盤でこの移動の気持ちよさに気づいた瞬間、「ああ、これエルデンリングとは別物だけど面白いわ」と納得する人が多いはずだ。
ナイトフェアラー全10体——キャラ選びでゲームがまるで変わる
ナイトレインにはキャラクリがない。その代わり、「ナイトフェアラー」と呼ばれる固定キャラを選んで出撃する。これが10体いて、それぞれパッシブ・スキル・アルティメットアーツ(ULT)を持っている。
Xで「tier表が人によってグッチャグチャで本当にバランス良い神ゲーなんだなって思う」という声があったけど、まさにその通り。どのキャラも一長一短で、使い込むほど強さが見えてくる設計になっている。
ベースゲーム 8体
ワイルダー(Wylder)— 万能型・初心者おすすめNo.1
剣・弓・魔法なんでもこなすオールラウンダー。パッシブの「致死回避」で1回だけ死を免れる保険つき。スキルのクロウショットが最高に楽しくて、グラップリングフックで敵に距離を詰めたり、地形をショートカットしたりできる。ULT「オンスロートステイク」は強力な突進攻撃で、ボスのスタガーを狙える。迷ったらまずこのキャラ。
ガーディアン(Guardian)— 盾役・味方蘇生の要
タンク担当。パッシブ「鉄壁」で強力な攻撃もブロックできる。ULT「救済の翼」がチームの生命線で、上空から急降下してダメージを与えつつ、範囲内のダウンした味方を蘇生する。3人協力において「いると安心」度はNo.1。
鉄の目(Ironeye)— 弓の狙撃手・ドロップ率UP
遠距離特化のスナイパー。パッシブ「鷹の目」で敵のアイテムドロップ率が上がるのが地味に強い。スキル「マーキング」で敵に弱点を作り出し、ULT「一射」で貫通矢を放つ。上手い鉄の目がパーティにいると、ボス戦の安定感が段違い。
無頼漢(Raider)— 拳で語る漢・脳筋プレイ
パッシブ「闘士の気迫」でスキル使用中のけぞり無効。スキル「報復」のパンチ連打で大型敵を怯ませる姿はもはや格闘ゲーム。ULT「トーテムステラ」は巨大な墓石を叩き落とす豪快な一撃。脳筋プレイが好きなら一択。
隠者(Recluse)— 血の魔術師・HP回復のスペシャリスト
魔法系キャラ。ULT「血魂の歌」が独特で、敵に血の印を付与し、印つきの敵を攻撃すると味方全員のHP/FPが回復する。攻守兼用のULTで、長期戦になるボス戦での価値が高い。
執行者(Executor)— トランス状態で戦場を支配
パッシブ「合流」、スキル「トランス」、ULT「忌まわしき呪詛」。スキルで自己強化してから攻撃する中〜上級者向けキャラ。ポテンシャルは高いが、使いこなすまでに時間がかかる。
公女(Duchess)— ステルス&バースト・全員透明化ULT
パッシブ「気品の構え」でスタミナ消費減。スキル「再演」がトリッキーで、直前に与えたダメージをもう一度発動できる。ULT「フィナーレ」は味方全員を透明化させる逃走&奇襲ツール。上手い公女は戦況を一変させる。
復讐者(Revenant)— 霊体召喚・不死の軍団長
召喚キャラ。ULT「不死の行軍」がぶっ壊れ性能で、自身と召喚した霊体が一定時間不死化し、さらにダウンした味方も蘇生する。ボスのラッシュを強引に耐えるときの切り札。
DLC「The Forsaken Hollows」追加キャラ 2体
学者(Scholar)— 分析&バフの知性派サポーター
スキル「分析」で敵の弱点を暴き、ULT「交感」でチーム全体のダメージを増幅する。パッシブ「バッグクラフト」で効率的にアイテムを運用できる、玄人向けのサポートキャラ。
葬送者(Undertaker)— 高靭性パワータイプ・連撃で火力暴走
味方がULTを使うと自分のULTゲージも加速するという独特の仕組み。ULT発動中は靭性(ポイズ)が跳ね上がり、連続ヒットするたびに攻撃力が上がっていく。殴り続ければ続けるほど強くなる、ロマン砲キャラ。
戦闘システム——エルデンリングの骨格にスピードを注入

戦闘の手触りは間違いなくエルデンリングだ。R1で通常攻撃、R2で強攻撃、L1でガード/パリィ、ローリングで回避——基本操作はそのまま。
ただし、テンポがまるで違う。
本編が「石橋を叩いて渡る」慎重な戦闘だとしたら、ナイトレインは「石橋ごと走り抜ける」。壁ジャンプからの空中攻撃、グライドからの急降下斬り、ULTによる大技——アクションの引き出しが増えた分、プレイヤーの攻撃手段がはるかに多い。
エルデンリング本編との戦闘の違い
- ダッシュ速度UP → 敵との距離調整がスピーディー
- 壁ジャンプ・グライド → 縦方向の攻撃オプション追加
- 各キャラ固有スキル&ULT → 戦略の幅が大幅拡大
- 落下ダメージなし → 高低差を利用した戦い方が可能
- レベル自動配分 → ステ振りの悩みがなく戦闘に集中できる
特にボス戦のクオリティはフロムの真骨頂。グラディウスの3体分裂は初見で「マジかよ」と声が出るし、DLCで追加されたダークソウルのアルトリウスやDS3のデーモンの王子は、フロムファンなら鳥肌モノの演出がてんこ盛り。
戦闘の気持ちよさだけなら、歴代フロム作品で最高レベルだと思う。問題は、それ以外の部分にある。
レベルシステム——「毎回Lv1」の功罪
ナイトレインのレベルシステムはシンプルだ。
毎ランLv1スタート。フィールドで敵を倒したりダンジョンをクリアするとXPが貯まり、自動でレベルアップする。ステータスの配分はキャラクラスと装備する武器に応じて自動決定。プレイヤーが「筋力に30、知力に20」みたいに振る必要はない。
これは「40分のセッションでステ振りに悩む時間はない」という割り切りで、ゲームのテンポを保つ上では正解だと思う。
ただし、毎ランLv1に戻るということは、前回の成長が一切引き継がれないということでもある。RPGで「強くなった実感」を何より大事にする人には、これが致命的に合わない。
死亡ペナルティも重い。死ぬと1レベルダウンした上に、その分のルーンを落とす。回収に行く時間もNight’s Tideに追われる中では惜しい。エルデンリング本編の「ルーン回収ゲー」がさらにシビアになった印象だ。
ちなみに、ラン間で引き継がれる要素もある。「遺物」と呼ばれるパッシブ効果アイテムや、円卓での恒久的なアンロック要素(新キャラ・新アイテム)は蓄積されていく。だから「完全にゼロに戻る」わけではないけど、ローグライトに慣れていない人は最初の数時間で心が折れる可能性がある。
協力プレイ——フロム史上最高のマルチプレイ体験

ナイトレインの真価は、間違いなくここにある。
エルデンリング本編のマルチプレイは「協力サイン→召喚→ボス倒す→強制送還」という一方通行のシステムだった。正直、あれを「マルチプレイ」と呼ぶには抵抗があった。
ナイトレインは違う。最初から最後まで3人一緒に行動する。探索も、アイテム回収も、ボス戦も。「さっきのダンジョンにレア武器あったよ」「Night’s Tide来るから戻ろう」「ボスのターゲット取るから横から殴って」——こういうやり取りが自然に発生する。
協力プレイが楽しい理由
- キャラの役割分担が明確(タンク/アタッカー/サポート)
- ULTの組み合わせでシナジーが生まれる
- 味方の蘇生システムがあるので「助けに行く」動機が常にある
- Night’s Tideの縮小が「3人で固まる」動機になる
- ボスの攻撃パターンを3人で分析する楽しさ
友達と通話しながら遊ぶのが最高なのは言うまでもないけど、野良マルチでも意外と成り立つのが驚きだった。ボイスチャットがないからピンシステムでコミュニケーションを取るんだけど、これが「ピクミンのオリマーとピクミンの関係」(プレイヤーの声)みたいな独特の連帯感を生む。
ただし、野良マルチの問題もある。途中抜けにペナルティがないから、ボスで死んだ瞬間にいなくなる人がそこそこいる。残された2人(あるいは1人)でボスに挑む羽目になると、難易度は跳ね上がる。
ソロプレイ——「できるけど、しんどい」が本音
ソロでも遊べる。公式もソロモードを用意している。
ただ、ハッキリ言ってソロの難易度は鬼畜。
敵のHP・攻撃力はマルチとソロで調整されているものの、根本的に「3人で協力する前提」のゲーム設計になっている。味方の蘇生がない、ヘイト管理ができない、DPS(火力)が1人分しかない。特にDay 3のグラディウス戦は、ソロだと3体に分裂した後の猛攻を1人で捌く必要があり、初見殺しの連続になる。
ナイトレイン1日目感想 ・総じて難易度が高すぎる 絶エルデンリング ・難易度が高すぎるせいで最初のステージ以外マッチングしない ・ソロはクリアできるように作られていない ・リング縮小の通知もっとわかりやすくしてほしい ・流石にミニマップ欲しい
ただ、アップデートでソロの難易度は緩和されてきている。敵が柔らかくなり、怯みやすくなった。「発売直後のソロは地獄だったけど、今はまだマシ」というのが現在の状況だ。
面白いことに、上級者の中には「ソロのほうが簡単」という声もある。マルチだとランダムマッチングされた味方のスキルに左右されるけど、ソロなら全て自分のペースでコントロールできるからだ。
ソロのほうが簡単のユーザーのほうがずっと少ないはず。当然だがライトユーザーの山の上にコアユーザーがいる。手練れだとマルチの不確実性が大きくなってデメリットになる。
結論として、ソロ専でナイトレインを買うなら「エルデンリングの全ボスをソロ撃破できるレベル」の腕前は最低ラインだと思ったほうがいい。それ未満なら、素直にマルチで遊ぶことを強く推奨する。
エルデンリング本編との違いを整理する
「エルデンリングが好きだったからナイトレインも買おう」——この考えで買う前に、違いを正確に理解してほしい。
| 項目 | エルデンリング本編 | ナイトレイン |
| ゲーム構造 | オープンワールド自由探索 | セッション制ローグライト(1プレイ40分) |
| プレイ人数 | 基本ソロ(一時的な協力召喚あり) | 3人協力が基本(ソロ可) |
| キャラクリ | 自由にカスタム | 固定キャラ選択制(10体) |
| レベリング | 累積型(永続的に成長) | 毎ランLv1リセット(自動振り分け) |
| マップ | 固定の広大な世界 | 毎回ランダム配置(リムヴェルドベース) |
| プレイ時間 | 100時間〜(1周) | 40分/ラン(繰り返しプレイ前提) |
| 移動 | 徒歩+霊馬トレント | 高速ダッシュ・壁キック・グライド・落下ダメなし |
| 容量 | 約60GB | 約30GB |
見ての通り、共通しているのは「戦闘の手触り」と「世界観」だけと言っても過言ではない。ゲームとしての方向性は完全に別物だ。
良いところ・推しポイント 5選
1. 1プレイ40分の中毒性
「あと1回だけ」が止まらない。ローグライトの最大の魅力である「次こそは上手くいく」という希望が、フロムの死にゲー体験と完璧に噛み合っている。仕事終わりに2〜3ラン回すのが日課になる人、続出すると思う。
2. キャラバランスの秀逸さ
10体のナイトフェアラーが全員ちゃんと強い。tier表が人によって全然違うのがその証拠で、「このキャラだけ壊れ」みたいなのがない。3人の組み合わせで無限にシナジーが生まれるから、キャラを変えるだけで新鮮な体験が待っている。
3. ボス戦のクオリティ
ここはさすがフロム。グラディウスの3体分裂、DLCで追加されたアルトリウスの高速剣戟——どのボスも「攻略法を見つけた瞬間」の快感が半端ない。3人で倒した時の達成感は、エルデンリング本編のボス撃破に匹敵する。
4. 要求スペックの良心
GTX 1060でOK、ストレージ30GB。エルデンリング本編(GTX 1060/60GB)よりむしろ軽い。数年前のミドルレンジPCでも十分遊べるのは、PCゲーマーにとってありがたい。
5. アップデートの継続性
発売から半年で大型DLC「The Forsaken Hollows」を配信。新マップ・新ボス・新キャラ2体・Deep of Night拡張と、ボリュームは十分。フロムが「ライブサービス的な運営」をやるのは初めてだけど、今のところ好調に回っている。
辛口ポイント・気になる点 5選
1. ソロプレイの設計が甘い
マルチ前提のゲーム設計なのはわかる。でも「ソロでも遊べます」と公式が言う以上、ソロでの体験がもっとまともであるべきだ。アプデで多少緩和されたとはいえ、ソロでグラディウスを倒すのは常人の域を超えている。フロムゲーのソロ攻略を楽しみにしていた層が失望したのは事実。
2. デュオモード(2人プレイ)がない
3人 or ソロの二択。友達と2人で遊びたいのに、必ず3人目(野良)が入る。「2人で遊べないのはなぜ?」という声はSteamでもXでもかなり多い。2人プレイを想定した難易度調整は技術的に可能なはずで、早期実装を願うユーザーは多い。
3. マップのバリエーション不足
ベースマップが「リムヴェルド」1つだけというのは、繰り返しプレイが前提のローグライトとしてはかなり物足りない。ランダム配置で毎回変わるとはいえ、100時間も遊べば風景に飽きてくる。DLCで新マップが追加されたけど、まだ足りない。
4. 発売直後のネットワーク問題
発売初日〜数日間のサーバー不安定さは酷かった。接続エラーで出撃できない、途中で切断される、マッチングしない——31万人が殺到したのだから仕方ない面もあるけど、ここで初期の「賛否両論」レビューを叩き出した。現在は安定している。
5. 「エルデンリング」の名前が諸刃の剣
正直、「ELDEN RING NIGHTREIGN」というタイトルが期待値を上げすぎている。エルデンリングの名前で買った人が「思ってたのと違う」と感じるのは当然で、これが初期の低評価に直結した。完全新規IPとしてリリースしていたら、最初から「非常に好評」だった可能性すらある。
Steamレビューの推移——「賛否両論」から「非常に好評」への大逆転劇
ナイトレインのSteamレビュー推移は、ゲーム史に残るドラマだと思う。
- 発売直後(2025年5月30日): 賛否両論(Mixed)——「これはエルデンリングじゃない」の大合唱
- 1週間後: やや好評に回復——「わかってきた、これはこれで面白い」
- 2週間後: 好評——アプデによる60fps解除・ソロ難易度緩和
- 1ヶ月後: 非常に好評(Very Positive)に到達——87%好評
- DLC配信後(2025年12月): Steam同接9万人回復、評価も維持
- 現在(2026年3月): 非常に好評を維持。直近30日は80%好評
この推移が意味しているのは、「期待値のズレさえ解消されれば、ゲームとしての完成度は高い」ということだ。
「エルデンリングの続編」を期待して買った人は失望し、「フロムが作った新しい協力ローグライト」として受け入れた人はハマった。レビューの好評率とグラディウスの撃破率が連動しているという分析もあって、つまり「最後まで遊んだ人ほど評価が高い」ゲームだ。
ユーザーの声——実際にプレイした人たちの本音
肯定的な声
もう断言しますけどエルデンリングナイトレインは神ゲーです
ナイトレイン全実績解除!トロコン!とても手応えのあるゲームで楽しかった!追憶系の個人目標は9割方ソロでリトライしまくってた関係で出撃数はやたら多くなってしまった…w
ナイトレイン、tier表が人によってグッチャグチャで本当にバランス良い神ゲーなんだなって思うわ。
I liked NightReign more than Monster Hunter Wilds as a multiplayer game. NightReign sank its hooks into me way more
(日本語訳)マルチプレイゲームとしては、モンスターハンター ワイルズよりナイトレインの方が好き。ナイトレインの方がずっと深くハマらされた。
ナイトレインのソロとマルチ 難易度はあまり変わらない印象かな 協力できる分フィールド探索の効率がマルチの方が高くて ボス戦はソロの方が戦いやすいって感じ いつも思うけど、フロムのゲームってなんでこんなに難易度設定が絶妙なんやww
批判的・辛口な声
ナイトレイン野良で軽く遊んでみたけど俺は合わないな てか途中抜けにペナルティが出来ない限り野良専はまともに楽しめないと思ったほうが良い 3Dアクションになった出来の悪いディアブロ4やPOE2感が凄い
ナイトレインの深き夜がクソゲーである理由 ・野良マルチでダウンにならず即死 ・勝って200上がり負けると-600 ・基本ワンパン
肯定も否定も、どちらもリアルな声だ。面白いのは、批判の多くが「ソロ体験」と「野良マルチの問題」に集中していること。友達3人で遊んでいる人からの不満はほとんど見かけない。つまり、ナイトレインは「誰と遊ぶか」で評価が180度変わるゲームだ。
DLC「The Forsaken Hollows」——発売半年で大型拡張
2025年12月4日に配信された初の大型DLC。内容はかなり充実している。
追加コンテンツ一覧
- 新マップ: シフティングアース・イベントとしての新エリア
- 新ボス:
- 神獣踊り獅子(Shadow of the Erdtreeより)
- デーモンの王子(ダークソウル3より)
- 深淵歩きのアルトリウス(初代ダークソウルより)
- 新ナイトフェアラー: 学者(Scholar)、葬送者(Undertaker)
- Deep of Night拡張: エンドコンテンツの大幅強化
フロムの過去作ボスが登場するのはファンサービスとして最高だ。特にアルトリウスは初代ダークソウルDLCの名ボスで、あの高速剣戟をナイトレインの高速アクションで体験できるのは感動的ですらある。
ただ、DLC単体のSteamレビューは厳しめ。「ボリュームに対して価格が高い」「もっと新マップが欲しかった」という声が多い。ベースゲームの評価は高いだけに、DLCにはさらに高い期待がかかった結果だと思う。
PCスペック要件——意外と軽い
| 項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
| CPU | Core i5-10600 / Ryzen 5 5500 | Core i5-11500 / Ryzen 5 5600 |
| メモリ | 12GB | 16GB |
| GPU | GTX 1060 3GB / RX 580 4GB | GTX 1070 8GB / RX Vega 56 8GB |
| ストレージ | 30GB | 30GB(SSD推奨) |
| DirectX | DirectX 12 | DirectX 12 |
| OS | Windows 10 64bit | Windows 11 64bit |
エルデンリング本編よりも要求スペックが低い。ストレージも本編の半分(30GB vs 60GB)。2020年前後のミドルレンジPCなら十分に動くので、「PCスペックが心配」という人は安心してほしい。
ただし、発売当初は60fps上限という制限があって炎上した。現在はアプデで改善されているので、この問題は解消済みだ。
「Deep of Night」——やり込み勢向けの高難度エンドコンテンツ
グラディウスを倒してクリアした先に待っているのが、「Deep of Night(深き夜)」というエンドコンテンツだ。
通常のランよりも遥かに難易度が高く、ボスが変異体になって攻撃パターンが変化し、即死級のダメージが飛んでくる。報酬も豪華だけど、失敗時のペナルティも重い。
ナイトレインの深き夜がクソゲーである理由 ・野良マルチでダウンにならず即死 ・勝って200上がり負けると-600 ・基本ワンパン
正直、Deep of Nightは「通常モードを極めた上級者向け」のコンテンツで、ライトユーザーが手を出す領域ではない。ただ、こういうエンドコンテンツがあるからこそ「やり込む理由」が生まれるわけで、ローグライトとしての寿命を延ばす重要な要素だ。
他の人気PCゲームとの比較
2025年はPCゲームの当たり年で、ナイトレインの競合も多い。簡単に比較しておく。
| タイトル | ジャンル | Steam同接最大 | Steam評価 |
| ナイトレイン | 協力ローグライトARPG | 約31万人 | 非常に好評(87%) |
| モンハンワイルズ | ハンティングアクション | 約138万人 | 非常に好評 |
| 紅の砂漠 | オープンワールドARPG | 約24万人 | 賛否両論〜やや好評 |
| Marvel Rivals | ヒーローシューター | 約64万人 | 非常に好評 |
ナイトレインの同接31万人は紅の砂漠を上回り、モンハンワイルズには大差をつけられている。ただし、ジャンルが全く違うので単純比較は難しい。ローグライト協力ゲーとしては異例の数字だ。
Xではゲーム実況者のMaximilian Doodが「マルチプレイゲームとしてはモンハンワイルズよりナイトレインのほうがハマった」と発言しており、特定のプレイヤー層には刺さるゲームであることは間違いない。
似たゲームを探している人への提案
ナイトレインが気になっている人は、以下の記事も参考にしてほしい。
同じ2025年発売の大型タイトル、モンスターハンター ワイルズは協力プレイの面白さでは双璧だ。ハンティングアクションが好きなら間違いなくハマる。発売直後は不評もあったけど、アプデで大幅に改善された経緯はナイトレインと似ている。

紅の砂漠は、ナイトレインとは正反対の「じっくり遊ぶオープンワールド」だ。エルデンリング本編の探索感が好きだった人は、こっちのほうが合うかもしれない。

基本無料のヒーローシューターMarvel Rivalsも、チーム協力の面白さではおすすめできる。ジャンルは違うけど「友達とワイワイ遊ぶ」需要はしっかり満たしてくれる。

まとめ——「買い」か「待ち」か、正直に答える
結論
友達と3人で遊べる環境があるなら、文句なしの「買い」。
フロム・ソフトウェアが本気で作った協力ゲーの完成度は本物で、1プレイ40分のサイクルは恐ろしいほどの中毒性がある。キャラバランスも良く、10体のナイトフェアラーで何百時間でも遊べるポテンシャルがある。
ソロ専・2人プレイ希望なら、「待ち」or「セール待ち」が無難。
ソロでの体験は上級者でなければ厳しく、デュオモードもない。アプデで改善が続いているので、今後のアップデートを待ってから判断しても遅くない。
「エルデンリングの続き」を期待しているなら、「買わないでほしい」。
これは別のゲームだ。オープンワールドの自由探索はない。ストーリーも薄い。エルデンリング本編が好きだった理由が「探索と世界観」なら、そこの需要は満たされない。ただし「戦闘の気持ちよさ」が好きだった理由なら、間違いなく刺さる。
最終的に、ナイトレインは「エルデンリングのスピンオフ」ではなく「フロムが作った最高の協力ローグライト」として評価すべきゲームだ。名前の先入観を捨てて、新しいジャンルのフロムゲーとして触れてみてほしい。3人で挑むグラディウス戦の興奮は、このゲームでしか味わえないものだから。

