Phantom Blade Zero(ファントムブレードゼロ)レビュー|Steamウィッシュリスト15日で100万件突破、2026年最注目アクションRPGを徹底解説【新作PCゲーム】

Steamウィッシュリスト公開からたった15日で100万件突破

The Game Awards 2025で発売日が発表された瞬間、世界中のゲーマーのタイムラインが一色に染まった。「これが2026年に一番遊びたいゲームだ」——そんな声が、英語でも日本語でも韓国語でも溢れ返っていた。

それが『Phantom Blade Zero(ファントムブレードゼロ)』だ。

開発しているのはS-GAMEという中国のスタジオ。規模でいえば大手ではない。でも2023年のPS Showcaseでトレーラーを公開した瞬間から、「これは本物だ」という空気が業界全体に広がった。PC Gamerは「Black Myth: Wukongは大型中国産ゲームの序章に過ぎなかった」と書いた。GamesRadarは「2026年に最も期待するアクションRPG」と断言した。

正直に言うと、最初は「また期待作か」と斜に構えていた。でも90分のデモ映像を繰り返し見ているうちに、その感覚は完全に吹き飛んだ。明朝の世界観に刃の舞い、壁走りと背後テレポートが交差する超高速コンボ、全ての戦闘モーションにリアル武術家のモーションキャプチャを当て込んだという事実——「これは確かに、見たことのないゲームだ」と思った。

発売は2026年9月9日。まだ数ヶ月先の話だ。だからこそ、今のうちにこのゲームの全てを整理しておきたい。期待の根拠も、懸念点も、比較すべき作品も、全部まとめて書いていく。


目次

こんな人におすすめ / こんな人には合わないかも

こんな人は注目必須

  • Sekiroのパリィや高速コンボが好きで、もっと「攻め」寄りのゲームを求めている
  • 中国武侠(ウーシャ)の世界観や功夫アクションに興味がある
  • Dead May CryやNinja Gaidenのようなキャラクターアクションが肌に合う
  • Black Myth: Wukongを楽しんだけど「あの戦闘をもっとコンボ特化で」と思った
  • ソウルライクの「死んだら敵復活」システムが苦手な人(本作は復活なし)
  • 武器30種以上の組み合わせで自分だけのビルドを構築したい
  • Unreal Engine 5のトップクラスのビジュアルで遊びたい

こんな人は慎重に

  • 広大なオープンワールドを自由に歩き回りたい(本作はセミオープンワールド)
  • マルチプレイや協力プレイが必須の人(シングルプレイ専用)
  • Xboxでのリリースを待っている人(2027年9月以降の予定)
  • 発売前なのでリリース後の完成度が不明な点が心配な人
  • 価格が未発表でAAAレベルになる可能性があることが気になる人

Phantom Blade Zero 基本情報

タイトル Phantom Blade Zero(ファントムブレードゼロ / 影之刃Zero)
開発・発売 S-GAME(中国)
発売日 2026年9月9日
対応機種 PC (Steam / Epic Games Store) / PS5(Xbox: 2027年9月以降予定)
ジャンル アクションRPG / キャラクターアクション(カンフーパンク)
エンジン Unreal Engine 5
料金 未発表(AAA価格帯の$69.99前後が予想)
プレイ人数 シングルプレイ専用
マップ形式 セミオープンワールド(複数の大型マップ)
Steamウィッシュリスト 100万件超(公開から15日で達成・2025年12月)
発売日発表の場 The Game Awards 2025(2025年12月)

S-GAMEという小さな会社が、なぜここまで世界を動かせるのか

Phantom Blade Zeroを語る前に、このゲームを作っているS-GAMEという会社の話をしたい。知れば知るほど、このゲームへの期待が「映像が綺麗だから」という表面的なものじゃなくなってくる。

S-GAMEは2011年に設立された中国のスタジオだ。創業者は梁其威(Liang Qiwei)という人物で、イェール大学で建築学の修士号を取得した後、ニューヨークの建築事務所からオファーをもらいながら、それを断って中国に帰ってゲーム開発の道に進んだ。

彼のオンラインエイリアスは”Soulframe”——15年以上使い続けているという。FromSoftwareの「Souls」シリーズが世に出る前からこの名前を使っていたのか、あるいは同じ精神性を持っていたのか。いずれにせよ、このスタジオのDNAには「魂」という言葉が刻まれている気がする。

彼が学生時代に一人でRPG Makerを使って作った「Rainblood: Town of Death」(2008年)は、専門メディアのRPGFanで88点という評価を得た。一人の学生が作ったゲームで、専門誌に取り上げてもらえるレベルのものが出来てしまった。その才能が、2011年のスタジオ設立につながる。

2017年にはNetEaseのサポートを受けてスマートフォン向けの「Phantom Blade 1」を発売し、着実にシリーズを積み上げてきた。しかし2018年、何らかの「環境悪化」によって開発は一度中断する。詳細は公表されていないが、中国のゲーム規制強化の影響があったとも言われている。

転機は2021年。Tencent(テンセント)の投資とパートナーシップで開発が再開し、2022年からフルスケールの開発がスタートした。そして2023年5月、PS Showcaseでのトレーラー公開——この瞬間から、S-GAMEは世界中のゲーマーが注目するスタジオになった。

「文化的差異は不利ではなく優位性。Black Myth: Wukongのようなゲームが新鮮に感じられるのはそのため」——プロデューサーはこう語る。中国の武侠文化を、中国人開発者が本気で作り込む。その本物感が、世界のゲーマーを引きつけている。


「カンフーパンク」——これ以前に存在しなかったジャンル

Phantom Blade Zeroを一言で表すとしたら、開発チームが作った造語「kungfupunk(カンフーパンク)」が一番近い。

武侠(wuxia)+スチームパンク+サイバーパンク+ダークファンタジー。明朝時代の中国をベースにしながら、そこに蒸気機関と暗黒的な幻想要素を混ぜ込んだ世界観だ。「功夫」の身体性と「パンク」の反骨精神が融合する——言葉で書くと難しそうだが、映像を見た瞬間に「ああ、これか」と腑に落ちる。

舞台となるのは「ファントムワールド」と呼ばれる架空の世界。明朝の江湖(こうこ)——帝国の正式な秩序の外側に存在する、武侠者たちの民間世界——がベースになっている。そこに、ホラーとダークファンタジーの要素が重なる。

YouTubeのトレーラーコメントには「This is probably the best looking game from Chinese devs that show off Wuxia at its best」(中国の開発者が武侠を最高の形で表現した、最高に見栄えのするゲームだ)という声があった。その感覚は正確だと思う。単に「中国っぽいゲーム」じゃない。武侠というジャンルへの深いリスペクトと、それを現代のゲームエンジンで表現する技術力が組み合わさった作品だ。

Epic Games Storeのインタビューで開発チームはこう語っている。「コンセプト全体がウーシャ・功夫スタイル——踊るように戦いたい」。剣を振るうのではなく、踊るように戦う。この言葉がこのゲームのビジョンを一番よく表している。


ストーリー:「66日分の命」と裏切りの連鎖

主人公の名前はソウル(Soul)。影一族と呼ばれる精鋭暗殺者集団の一員で、「結社(The Order)」という秘密組織に仕えている。組織の創設者・木天爻(Mu Tianmiao)はソウルの養父でもある——つまり、ソウルにとって結社はただの雇用主ではなく、家族だった。

物語はその養父の死から始まる。しかもソウルは、その殺害の濡れ衣を着せられる形で。かつての仲間たちに命を狙われ、重傷を負いながらなんとか逃げ延びたソウルは、謎の治癒師に救われる。しかしその治癒は完全ではなく、「66日分の命」しか与えられない。

66日以内に陰謀の真相を暴き、真犯人を見つけ出す。それがソウルの唯一の選択肢だ。

登場人物の関係性も複雑で面白い。左尚(Zuo Shang)はソウルの元親友でありながら、今はメインの敵役として立ちはだかる。木小葵(Mu Xiaokui)は亡くなった首領の娘で、ソウルの幼なじみ。裏切りと信頼が交錯する人間関係が、66日間のタイムリミットというプレッシャーと組み合わさって、独特の緊張感を生み出している。

Inverseのプレビューが「16世紀中国版ジョン・ウィック」と表現したのは言い得て妙だ。組織に仕え、組織に裏切られ、組織を相手に戦う——その構造はジョン・ウィックに確かに近い。ただし舞台は明朝の江湖で、刃を振るうのは銃ではなく古式ゆかしい武器たちだ。


戦闘システム:「ソウルライクではない」がなぜ正解か

Phantom Blade Zeroが最初に明確にしたことの一つが「ソウルライクではない」という宣言だ。これを聞いて「え、じゃあ何?」と思う人も多いだろう。少なくとも自分は最初そう思った。

ソウルライクの定義を整理しよう。死ぬと敵が復活する、リソース(魂)を失う、難易度が高い、ゆっくりとした慎重な戦闘——これがソウルライクのコアだ。Phantom Blade Zeroはこのうちのいくつかを意図的に外している。敵は倒したら復活しない。戦闘スタイルは「守り」より「攻め」を推奨する設計だ。

じゃあ何に近いのか。Ninja GaidenとDevil May Cryだ。超高速コンボを叩き込む「キャラクターアクション」の系譜に属する。

GameRantのハンズオンプレビューはこう書いた。「ソウルライクという括りを外すことは大胆な判断だが、独自性を確立するには十分すぎるほどの要素がある」。MMORPG.comは「ソウルとハックアンドスラッシュのスイートスポットを突いている」と評した。

自分が特に注目しているのは「難易度の設計思想」だ。コンバットディレクターはこう語っている。「クリアは十分達成可能。ただしそれは平凡な、あまり美しくないやり方で。美しく戦うのが難しいという部分に挑戦してほしい」。

クリアするだけなら誰でもできる。でも美しく、完璧に戦えるようになるのは難しい——この設計思想は、Dead May CryのSランク狙いや、Sekiroの「完全なパリィだけで全ボスを倒す」チャレンジに近い感覚だ。「遊べる間口の広さ」と「極めがいの深さ」を両立させようとしている。

YouTubeのコメントに「Phew thank goodness no stamina bar! Pre ordering now」というのがあった。スタミナバーがないことを確認して即予約——これを笑える人は少ないと思う。ソウルライクのスタミナ管理に疲れた層がかなりいるということだ。そういった層にも、このゲームは刺さる設計になっている。


武器システムの深さ:30種以上の主武器 × 20種以上の副武器

Phantom Blade Zeroの戦闘を語る上で外せないのが、武器システムの豊富さだ。

主武器(刃)は30種以上。ダオ剣、双剣、ソフトスネークソード……それぞれが固有の特性を持つ。例えばソフトスネークソード(柔性のある蛇腹剣)は、高攻撃性のパリィを持つ代わりに移動速度が落ちる。武器選択が単純な「強い/弱い」じゃなく、「どんな戦闘スタイルをとるか」というビルド設計に直結している。

副武器は「ファントムエッジ」と呼ばれる20種以上のアイテムで構成される。大砲、槍、斧、ハンマーなど、遠距離や多様な用途に対応する。主武器2種+副武器2種の合計4つを同時装備できるため、組み合わせの幅は理論上では数百通りにもなる。

特に面白いのがボスから武器を奪うシステムだ。ボスを撃破した後、その武器を「スペシャル」として使用できるようになる。エルデンリングがボスからの武器獲得でプレイヤーの攻略スタイルを変えていたように、Phantom Blade Zeroでも「このボス、どんな武器を落とすんだろう」という楽しみが戦闘に加わる。

武器周りについては、PC Gamerのプレビューが面白い視点を提示している。「数十本の中国武侠映画を見てきたが、ブロックがほとんど攻撃と同じように見えるほど本物らしいアニメーションのゲームはこれが初めて」。武器の種類だけでなく、その動きの「本物感」がこのゲームの強みだ。


防御メカニクス:ゴーストステップと3つの選択肢

攻撃と同じくらい重要なのが防御の設計だ。Phantom Blade Zeroの防御には3つの基本選択肢がある。

ブロックはボタンを押し続けるだけで発動する。敷居が低く、初心者でも使いやすい。ただし「ブルータル攻撃」(敵の特殊な強攻撃)を受けると「査気(Sha-chi)」というコンバットリソースを大量に消費するため、無制限に使えるわけではない。

パリィはタイミングが求められる。成功すれば強力なカウンター攻撃に繋げられる。Sekiroのパリィとは少し異なり、よりアグレッシブな「取り返し」の印象が強い。

回避(ドッジ)は汎用的な回避行動。キラー攻撃(ブロックもパリィも不可)に対しては、これだけが有効な選択肢になる。

そしてこのゲームの最大の特徴の一つがゴーストステップだ。ブルータル攻撃に対してパリィを成功させた時、またはキラー攻撃をギリギリで回避した時、ソウルは自動的に敵の背後へテレポートする。これがゲームの映像で最も「おっ」と思わせる瞬間の一つで、うまく決まった時の爽快感は格別だと予想できる。

「攻め」を推奨する設計、と前述したのはこういう意味だ。ただ避けるだけでなく、パリィを取ってカウンターへ、ギリギリ回避でゴーストステップへ——積極的に攻撃に絡めた防御行動が、このゲームの戦闘の核心にある。


全戦闘シーンにモーションキャプチャ——「踊るように戦う」の意味

Phantom Blade Zeroの開発において、最も驚かされた事実の一つがこれだ。

S-GAMEは全ての戦闘シーンにリアルな武術家のモーションキャプチャを使用した。カットシーンだけでなく、通常の戦闘にも。

PC Gamerがこれを「通常の戦闘にもモーションキャプチャが適用された初のゲーム」と表現していた。正確にはそう断言するのは難しいかもしれないが、少なくともここまで徹底してリアル武術の動きをゲームに落とし込もうとしたタイトルは珍しい。

この影響は映像を見れば一目瞭然だ。剣が振られる時の体重移動、パリィの瞬間の重心の落ち方、攻撃の反動で揺れる身体——それが「ブロックがほとんど攻撃と同じように見える」という先の評価につながっている。武侠映画で見るような「戦いはアートだ」という感覚を、インタラクティブなゲームとして再現しようとしている。

YouTubeコメントに「The animations quality is top-class, holy shit」という声があったが、これはお世辞でも誇張でもない。デモ映像を見た人間の、正直な第一印象だ。

アニメーション品質の高さはGamescom 2025のデモでも確認されており、Digital FoundryはUE5の活用方法について「新しい活用方法」と評価している。Lumeen/Virtual Shadow Mapsに頼りすぎずベイクドライティングとレイトレースドシャドウを組み合わせる手法——技術的な議論に入り込むと長くなるが、要するに「UE5の一般的な使い方とは違うアプローチで、高品質な映像を実現している」ということだ。


セミオープンワールドの探索:「大きな箱庭」の自由度

マップ設計については「セミオープンワールド」という言葉がよく使われる。完全なオープンワールドではなく、複数の大型マップが独立した形で存在するイメージだ。

各マップは広く、分岐ルートや隠しエリアが存在する。武器を入手することで新しいエリアへのアクセスが解放される仕組みもある——メトロイドヴァニア的な「探索と成長の相互作用」だ。

完全なオープンワールドじゃないことを「制限」と感じるか、「密度の高い体験」と感じるかは人によって違う。個人的には、Sekiroや黒神話:悟空のような「大きいけどギチギチに詰まった」体験の方が好みなので、この設計は歓迎したい。

ただ、実際にどれくらいの広さで、どれくらいの密度があるかは、リリース後にしか分からない。ここは期待と不安が入り混じる部分だ。


Unreal Engine 5の「正しい使い方」——グラフィックスの実力

UE5を使ったゲームのグラフィックス品質について、ゲーマーの間には既にある種の「UE5疲れ」がある。Lumenによるグローバルイルミネーション、Naniteによるポリゴン、Virtual Shadow Mapsによる影——これらをそのまま使うと確かに綺麗だが、似たような見た目のゲームが量産される傾向もある。

S-GAMEのアプローチはそこで一線を画している。Lumen/Virtual Shadow Mapsに頼りすぎず、ベイクドライティングとレイトレースドシャドウを組み合わせる独自の技術的アプローチを取っている。Digital Foundryが「UE5の新しい活用方法」と評価したのは、この独自性を指してのことだろう。

Gamescom 2025でのデモはRTX 5090クラスのPCで1440p高リフレッシュレートで動作していた。ハイエンド環境での映像クオリティは折り紙つきだ。CES 2026では320Hzのディスプレイで実演し、会場の人々を圧倒したという。

ただし——ここが懸念点でもある。UE5ゲームはパフォーマンスの最適化が難しく、「映像は綺麗だが動かない」という問題が過去にも繰り返されてきた。コミュニティでも「UE5で大丈夫なのか」という不安の声は少なくない。公式のスペック要件はまだ発表されていないが、推測ベースでは推奨がRTX 3060クラスとされている。実際のパフォーマンスはリリースを待つしかない。


メディアの反応:これほど揃い踏みのプレビュー評価は珍しい

発売前のゲームに対するメディア評価がここまで一方向に揃うのは、珍しい。

GamesRadarは「2026年最も期待するアクションRPG。Black Myth: Wukong以来最大の中国産ゲームになりそう」と書いた。PC Gamerは「世界中を飛び回ってプレイした結果、Black Myth: Wukongは大型中国産ゲームの序章に過ぎなかったと確信した」とまで言った。GamingBoltは「2026年のゲーム・オブ・ザ・イヤー候補」と断言した。

CGMagazineのGamescom 2025レポートは「gorgeous, brutal and surprisingly fresh(美しく、残酷で、驚くほど新鮮)」という三語で総括した。Shacknewsは「FromSoftware開発以外でもっともソウルライク的な感触」と書き、The Outerhaven は「CES 2026でプレイして吹き飛ばされた」とそのままの感想を記した。

ここまでプレビュー評価が揃うゲームは2024年のMonster Hunter Wildsや黒神話:悟空くらいしか記憶にない。もちろん発売前と発売後は別物であり、期待が高ければ高いほどハードルも上がる。でもこれだけ多くのメディアが、それぞれ独自のアングルで「良い」と書いているということは、少なくとも「映像詐欺」ではないと考えていいと思う。


Black Myth: Wukongとの比較——「後継」ではなく「別系統の進化」

Phantom Blade Zeroを語る上で、Black Myth: Wukongとの比較は避けて通れない。同じ「中国産AAAアクションRPG」という括りで語られることが多いからだ。

ただ、この二作品は思っているよりずっと別のゲームだ。

黒神話:悟空は西遊記の神話世界を、ソウルライクの文法で表現した作品だ。重厚な世界観、ボスを中心に設計された難易度、スタミナ管理と回避のバランス。PC Gamerが「このゲームが自分がBlack Mythに求めていたものだった」と書いたように、Phantom Blade Zeroはある意味「黒神話が入れなかった要素」を詰め込んだゲームとも言える。

黒神話:悟空が「重い剣を振り下ろす」感覚だとすれば、Phantom Blade Zeroは「細い刃を踊るように振り回す」感覚だ。前者は仏教神話の荘厳さ、後者は江湖の武侠映画的なスタイリッシュさ——ジャンルとしての系譜も異なる。

どちらが優れているかという話ではなく、どちらも「中国のゲーム開発者が、自分たちの文化をゲームで表現する」という共通のミッションを持ちながら、全く違うアプローチをとっているということだ。

黒神話:悟空が好きだった人はPhantom Blade Zeroも楽しめる可能性が高い。でも「同じゲームを求めている」なら少し違う体験になるかもしれない——その認識を持って待つことが重要だ。

同じ中国産の期待作という文脈で気になる方は、黒神話:悟空の記事も読んでみてほしい。両作品の違いがより鮮明になるはずだ。

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Sekiro・DMC・Ninja Gaidenとの比較——戦闘系譜のどこに立つか

「ソウルライクではない」ということが明らかになったので、じゃあ具体的にどのゲームに近いのかを整理しよう。

Sekiro: Shadows Die Twiceとの共通点は「パリィの重要性」と「攻撃的な戦闘スタイル」だ。ただしSekiroはスタミナバー相当の「体幹」システムが中心で、敵の体幹を崩すことが戦闘の核にある。Phantom Blade Zeroのパリィはより「反撃への入口」という印象で、コンボ主体のキャラクターアクションに近い。

Devil May Cryとの共通点は「コンボの美しさ」と「スタイリッシュな戦闘」だ。DmCシリーズがスタイルランクで戦闘の美しさを評価するように、Phantom Blade Zeroも「ただクリアするだけでなく、美しく戦う」ことを目指すゲームだ。「踊るように戦いたい」という開発コメントは、まさにDMCのエスプリに通じる。

Ninja Gaidenとの共通点は「超高速コンボ」と「武器の多様性」だ。Ninja Gaidenは武器ごとに全く異なる戦闘スタイルを提供し、それがリプレイ性を高めた。30種以上の主武器を揃えたPhantom Blade Zeroも、同じ方向を向いている。

Metal Gear Rising: Revengeanceとの共通点は「SF的・カッコよさ重視のアクション」だ。ライジングはシノギというパリィシステムで攻撃を受け流しながら反撃する、攻防一体の戦闘を実現した。Phantom Blade Zeroのゴーストステップ(ギリギリ回避で背後テレポート)は、ライジングのシノギに近い「紙一重の快感」を持っている。

要するに、Phantom Blade Zeroは複数の優れたアクションゲームのエッセンスを武侠の文脈で再解釈した作品だ。「○○のクローン」ではなく、それらへのリスペクトを込めながら独自の体験を作ろうとしている。


同期の中国産ライバル:Wuchang: Fallen Feathersとの違い

2026年に発売予定の中国産アクションゲームとして、Wuchang: Fallen Feathersも注目を集めている。こちらは明朝末期の明朝を舞台にしたソウルライクで、Phantom Blade Zeroとほぼ同時期にリリース予定だ。

大きな違いを整理すると:

  • ゲームジャンル: Wuchang はソウルライク、Phantom Blade Zero はキャラクターアクション寄り
  • 難易度設計: Wuchang は「死にゲー」としての難しさ、Phantom Blade Zero は「美しく戦う難しさ」
  • 世界観: Wuchang は歴史的リアリズムとホラー、Phantom Blade Zero はカンフーパンクのスタイリッシュさ
  • 武器数: Phantom Blade Zero が30種以上と圧倒的に多い

どちらかを選べと言われると難しいが、「死にゲーが好きでソウルライクを求めている」ならWuchang、「高速コンボと武器ビルドの自由度を求めている」ならPhantom Blade Zeroという分け方ができそうだ。両方遊べるなら両方遊んだ方がいい——それくらい別の体験を提供しそうだ。


韓国産の先行タイトルStellar Bladeとの比較

PS5独占(後にPC版も)として話題を呼んだStellar Bladeも、Phantom Blade Zeroの比較対象として挙げられることがある。

どちらも「アジア圏の開発スタジオが作った本格アクションRPG」という括りで語られることが多いが、内容は相当に違う。Stellar Bladeは韓国のSIFTが開発し、スタイリッシュなアクションとキャラクタービジュアルが特徴だ。世界観はポストアポカリプスSF。

Phantom Blade Zeroとの共通点は「ソニーとの関係性」だ。どちらもPS5向けに優先展開され、時限独占的な扱いを受けている。ソニーがアジア圏のAAAスタジオを積極的にプラットフォームとして取り込んでいる流れの中にある。

ジャンルや世界観を楽しんだ人にはPhantom Blade Zeroも刺さる可能性がある。Stellar Bladeのレビューを参考にしたい方はこちらの記事もどうぞ。

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Elden Ring Nightreignと同じ時期に競合するのか

2026年は大型アクションゲームの当たり年になりそうだ。Phantom Blade Zeroの発売は9月9日だが、同じ2026年にはElden Ring Nightreignも控えている。

ただ、この二作品はジャンルが全く異なる。Elden Ring Nightreignはマルチプレイのローグライクで、協力プレイが前提の新しい体験を目指している。Phantom Blade Zeroはシングルプレイ専用のキャラクターアクションだ。「ソウルライク vs キャラクターアクション」という対立軸で語るより、「一人でじっくり遊ぶか、仲間と遊ぶか」という選択の問題に近い。

どちらかを選ぶ必要はない——が、9月という時期は秋の大作ラッシュシーズンとも重なるため、財布との相談は必要になりそうだ。

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Xbox論争——「誰もXboxを必要としない」発言の顛末

Phantom Blade Zeroを取り巻く話題の中で、最もセンシティブだったのがXbox除外問題だ。

2024年のChinaJoy(中国最大のゲームショウ)で、匿名のS-GAME開発者が「誰もXboxを必要としない(Nobody needs Xbox)」という趣旨の発言をした。これがXboxユーザーの激しい反発を呼び、オンラインで大きな炎上に発展した。

S-GAMEの公式はすぐさま否定声明を出した。「この感情は我々の価値観・文化にそぐわない」——要するに、それは一社員の私的な発言であり、会社の公式見解ではないということだ。

ただ実際のところ、Phantom Blade ZeroはPS5/PC向けに1年間の時限独占扱いとなっており、Xboxでのリリースは2027年9月以降の予定だ。これはTGA 2025で公式に確認された。「発言」の是非はともかく、「結果」としてXboxプレイヤーは1年間待つことになる。

Xboxユーザーとしては複雑な気持ちになる話だが、1年後のリリースが確定していること、公式が明確に否定声明を出したことで、大きな禍根は残らないようにも見える。少なくともPC(Steam/Epic Games Store)でプレイできる環境があるなら、9月9日から遊べる。


懸念点を正直に書く——高い期待値のリスク

ここまで期待できる要素を中心に書いてきたが、懸念点も正直に整理しておく。

1. UE5のパフォーマンス問題

Unreal Engine 5はビジュアル面では圧倒的だが、最適化が難しいエンジンでもある。過去にUE5を採用したタイトルでパフォーマンスの問題が報告されたケースは少なくない。Gamescom 2025のデモがRTX 5090クラスで動いていたことも、推奨スペックへの不安を煽っている。公式スペックが発表された時点で再評価が必要だ。

2. 期待値のハードル

「2026年のゲームオブザイヤー候補」「Black Myth: Wukongの後継」——メディアが付けてしまったラベルは、発売後の評価を厳しくする可能性がある。「思っていたより普通だった」という反応が出やすくなる環境だ。

3. 発売前ゆえの不確実性

デモ映像と実製品は別物だ。特にオープン度の高いプレイでのバランス、ストーリーの質、後半ゲームの密度——これらはリリース後にしか評価できない。

4. 価格未発表

AAAレベルの$69.99(日本円で1万円超の可能性)になるとすれば、それだけのコンテンツ量と品質があるかは問われる。

5. 「次のBlack Myth」プレッシャー

Black Myth: Wukongの爆発的な成功の後に来る「中国産AAA第二弾」という立場は、期待と重圧の両方を背負っている。

これらの懸念点はどれも「発売後に解消されうる」性質のものだ。リリース後の評価を待ってから判断するという選択肢も十分にある。


PC動作環境——予測ベースの参考情報

公式のシステム要件はまだ発表されていない(2026年3月時点)。以下は推測・予測ベースの情報として参考にしてほしい。

最低(推測) 推奨(推測)
GPU GTX 1660 RTX 3060
CPU i5-10600 i5-11500
RAM 12GB 16GB
ストレージ 50GB SSD(推定)

※上記は公式発表ではなく推測情報です。公式要件は発売前に発表される見込みですので、Steam/Epic Gamesのストアページで必ず確認してください。


「査気(Sha-chi)」システムと資源管理——攻め続ける理由

Phantom Blade Zeroの戦闘を語る時、避けて通れないのが「査気(Sha-chi)」というコンバットリソースだ。

査気は、重攻撃を振るう時やブロックを維持する時に消費される資源だ。ソウルライクのスタミナバーに似た概念だが、設計思想は正反対に近い。ソウルライクのスタミナは「慎重に使え」というメッセージを持つが、査気は「攻めることで回復する」という設計になっているとされる。

つまり、守りに入ると資源が削られ、攻め続けることで戦況が改善する——このメカニクスが「攻めを推奨する設計」の具体的な表れだ。Sekiroの「攻撃が体幹を回復する」仕組みと精神的には近いが、Phantom Blade Zeroの場合はより多彩な武器とコンボの中でそれが表現される。

各武器にはそれぞれ「パワーサージ」と呼ばれる究極技が存在する。これも査気や戦闘の流れの中で解放されるものだと考えられており、「ここぞという瞬間に究極技を叩き込む」快感が設計に組み込まれている。

「クリアだけなら達成可能、でも美しく戦うのは難しい」というコンバットディレクターのコメントは、このリソース管理の奥深さを指しているのかもしれない。ブロックだけして敵の攻撃をやり過ごしながら細かいダメージを積み上げることはできても、査気を効率よく使い、ゴーストステップを決め、パワーサージを最適なタイミングで発動する——その全てを組み合わせた「美しい立ち回り」を実現するのが、上手いプレイヤーと普通のプレイヤーを分ける線引きになるのだろう。


「66日間」という制約が生み出す物語の緊張感

ストーリー上の「66日分の命」という設定について、もう少し掘り下げておきたい。これはゲームのメカニクスに直接関係するのか、それともナラティブ上の演出にとどまるのかはまだ明らかになっていない。

ただ、このカウントダウンという概念自体は、ゲームに独特の緊張感を与えている。「ただ強くなって悪者を倒す」ではなく、「残り時間の中で真実にたどり着く」という目的意識の違いは大きい。

武侠小説や武侠映画の世界では、こういった「限られた命を賭した旅」という題材はクラシックな形式だ。金庸の小説でも、時限的な状況が主人公を極限まで追い詰めるシナリオはよく登場する。Phantom Blade Zeroはこの伝統的な武侠の構造をゲームに落とし込もうとしているということで、単純なアクションゲームに収まらないストーリー体験への期待が高まる。

主人公ソウルの動機は単純だ——生き延びるために真実を暴く。でもその過程で、かつての仲間だった左尚との関係、幼なじみの木小葵との再会、養父を殺した本当の犯人への接近——これらが絡み合うことで、ストーリーは単なるタイムリミットものを超えた複雑さを持つはずだ。

ゲームの本当のストーリー品質はリリース後にしか分からないが、少なくともキャラクター設計と世界観の土台はしっかりしている。


S-GAMEの開発史と中国ゲーム産業の変化

Phantom Blade Zeroを取り巻く文脈として、中国のゲーム産業全体の変化も無視できない。

2018年、S-GAMEが開発中断を余儀なくされた時期は、中国政府のゲーム規制強化が最も厳しかった時期と重なる。中国ではその頃、新しいゲームへの版号(パブリッシング許可)が約9ヶ月間凍結された。多くのゲームスタジオがその影響を受けた。

S-GAMEが2021年にTencentとのパートナーシップで開発を再開できたのは、環境の変化と、Tencentのような大手が小規模スタジオを支援する構造が整ったからでもある。Tencentは世界のゲーム産業に多額の投資を行っているが、自国の優れたスタジオを支援することにも積極的だ。

Black Myth: Wukongの成功は、この文脈でも重要な意味を持つ。「中国のスタジオが世界レベルのAAAを作れる」という証明が、投資家や発行元の中国ゲームへの見方を変えた。Phantom Blade Zeroがこれほどのプレスカバレッジを得られているのも、その流れの中にある。

開発者のプロデューサーが「文化的差異は優位性」と語ったことには、こういった背景がある。欧米や日本のゲームが作れない「中国固有の美意識と物語」が、逆に世界市場での差別化になる——これは単なる強がりではなく、Black Myth: Wukongが実際に証明してみせた事実だ。


試遊デモの変遷——Gamescom 2025からCES 2026まで

Phantom Blade Zeroは複数の場でプレイアブルデモが展開されており、それぞれのレポートを合わせて読むとゲームの完成度の変化が見えてくる。

Gamescom 2025(ドイツ・ケルン、2025年8月)

最初の大規模な試遊機会がGamescom 2025だった。RTX 5090クラスのPCで1440p高リフレッシュレートの映像が動作し、Digital Foundryが「UE5の新しい活用方法」と評価した。Shacknewsは「FromSoftware開発以外でもっともソウルライク的な感触」という独特の表現でその完成度を伝えた。CGMagazineは「gorgeous, brutal and surprisingly fresh(美しく、残酷で、驚くほど新鮮)」と書いた。

TGA 2025(2025年12月)

The Game Awards 2025での発売日発表は、ゲーム業界全体にとってのサプライズの一つだった。発売日が「2026年9月9日」と確定したことでSteamウィッシュリストが急増し、発表から15日で100万件を超えた。YouTubeのトレーラーコメント欄には「Pre ordering now」(即予約)という声が溢れた。

CES 2026(2026年1月)

Las VegasのCESでもデモが出展された。Hisenseの320Hz対応ディスプレイとの組み合わせで実演され、The Outerhaven は「吹き飛ばされた(blown away)」という表現を使った。家電見本市でのゲーム展示は異例だが、それだけ映像のインパクトがテクノロジーショーケースとしても機能する完成度にあることを示している。

デモの展開がGamescom → TGA → CESと続いていることは、開発の進捗が順調であることの証左でもある。発売半年前の段階でここまでのデモができているなら、2026年9月という発売スケジュールに対する信頼性は高い。


壁走り・空中戦闘・シネマティックフィニッシャー——機動性のゲームだ

Phantom Blade Zeroの戦闘は、地に足をつけた剣戟だけではない。壁走り、空中コンボ、そしてシネマティックフィニッシャーという三つの要素が、このゲームの戦闘に独特の機動性を与えている。

壁走りは、武侠映画でお馴染みの「軽功(けいこう)」をゲームに実装したものだ。壁を蹴って高所に到達したり、壁面を走りながら敵を攻撃したりできる。単なるトラバーサル(移動手段)ではなく、戦闘の中に織り込める要素として機能するはずだ。

敵の背後へのテレポートは、ゴーストステップの説明でも触れたが、これが単純なワープではなく「ギリギリの回避に成功した時のご褒美」として設計されている点が重要だ。ヒヤリとした瞬間を「しめた」に変える設計は、プレイヤーの緊張と解放のリズムを作る。

シネマティックフィニッシャーは、特定の条件を満たした時に発動する演出的な必殺技だ。デモ映像で確認できる範囲では、通常の戦闘とは異なる「見せ場」として機能しており、満足感の高い瞬間を定期的にプレイヤーに提供する仕組みと思われる。

この三つの要素が組み合わさることで、Phantom Blade Zeroの戦闘は平面的なコンボゲームを超えた「立体的なアクション」になる。地面での戦い、壁を使った立ち回り、背後への転換、そして決めのフィニッシャー——武侠映画の「ここぞ」という瞬間を、プレイヤーが自分の操作で生み出せる設計だ。


武侠映画ファンへ——Phantom Blade Zeroが再現しようとしているもの

ゲームとして語るだけでなく、武侠映画・ドラマのファンの視点からも少し書いておきたい。

武侠(wuxia)という言葉は「武の侠(おとこ)」を意味し、中国の剣客物語の伝統だ。1960年代以降の香港映画、金庸や古龍の小説、90年代以降のテレビドラマ——これらが積み上げてきた「江湖の美学」が、Phantom Blade Zeroには凝縮されている。

PC Gamerが「数十本の中国武侠映画を見てきたが、ブロックがほとんど攻撃と同じように見えるほど本物らしいアニメーションのゲームはこれが初めて」と書いたのは、このゲームが目指すものを正確に言い当てている。武侠映画の剣戟シーンには独特のリズムがある。攻撃と防御が一体化し、身体が水のように流れ、刃がぶつかる瞬間に火花が散る——そのビジュアル言語をゲームに持ち込もうとしているのがPhantom Blade Zeroだ。

「踊るように戦いたい」という開発チームの言葉も、武侠映画の文脈で読むとより深く理解できる。武侠の剣士は戦士である前にアーティストだ。戦いは勝敗だけでなく、その過程の美しさにも意味がある。

武侠映画を普段から楽しんでいる人、あるいは『NARUTO』や『鬼滅の刃』のような「刃を使ったスタイリッシュな戦闘描写」が好きな人にとって、Phantom Blade Zeroは特別なゲームになる可能性がある。


発売日と購入方法

Phantom Blade Zeroの発売日は2026年9月9日だ。対応プラットフォームはPC(Steam / Epic Games Store)とPS5。Xbox版は1年後の2027年9月以降を予定している。

Steamウィッシュリストは既に100万件を超えており、購入を検討しているなら今のうちにウィッシュリストに追加しておくのがおすすめだ。発売日通知が来るだけでなく、セールの通知も届く。

価格はまだ未発表だが、AAAタイトルの価格帯($59.99〜$69.99)になると予想されている。日本円換算で8,000円〜10,000円以上になる可能性がある。発表されたタイミングで改めて判断してほしい。


Phantom Blade Zeroのここが楽しみ——個人的に待ち遠しいポイント5つ

最後に、純粋に「楽しみにしているポイント」を書いておく。情報整理じゃなくて、素直な期待感として。

1. 武器30種の沼にはまりたい

ダオ剣と双剣と蛇腹剣がそれぞれ全く違う動きをするなら、全部試したい。主武器2つ副武器2つの組み合わせを延々と試しながら「俺だけのビルド」を作る作業は、何十時間でもできる。

2. ゴーストステップを決めた時の快感を体で感じたい

映像で見た「ギリギリ回避→背後テレポート」の瞬間。あれを自分の操作で決めた時の気持ちよさは、想像するだけで気分が上がる。

3. 江湖の世界をゆっくり歩き回りたい

明朝をベースにしたカンフーパンクの世界観は、グラフィックス以上に「場所」として探索したい気持ちにさせる。隠しエリアや分岐ルートを自分で見つける喜びが、このゲームにはあると思う。

4. ストーリーの「66日の謎」を解き明かしたい

裏切り、仲間の敵、タイムリミット——要素だけ並べると王道だが、武侠の文脈で丁寧に描かれれば間違いなくのめり込む。左尚との対決シーンはどんな形になるのか、今から気になる。

5. 「踊るように戦う」の意味を体感したい

「踊るように戦いたい」という開発者の言葉が、実際のゲームでどう表現されているのか。言葉だけ聞いてもぼんやりしているが、コントローラーを握って実際に動かした瞬間に「これか」と感じるものが絶対にあると思っている。


2026年の競合ラインナップの中でPhantom Blade Zeroはどこに立つか

2026年は特に秋以降、大型タイトルが集中しそうな予感がある。その中でPhantom Blade Zeroの9月9日という発売日は、戦略的に見ても興味深い位置だ。

日本の大型タイトルでは仁王3が同年に控えており、中国産アクションではWuchang: Fallen Feathersも同時期のリリースを見込んでいる。ソウルライク系ではElden Ring Nightreignも2026年に出てくる。これだけ競合が並ぶ中で、Phantom Blade Zeroが「キャラクターアクション」という独自のジャンルポジションを取っていることは実は強みだ。

ソウルライクに疲れた層——「死んで敵が復活するのはもう十分」「スタミナ管理より爽快コンボがしたい」——という需要は確実に存在する。Black Myth: Wukongの成功がその層にも刺さったことは、販売本数が証明している。Phantom Blade Zeroはその層に対してさらに直球で刺さる設計をしている。

また「9月9日」という日付は、999に絡んだ何らかの意図があるのではと推測されているが、公式のコメントはない。ただ、ゲームのタイトルに「Zero」が入っていることも含め、数字への意識は感じられる。

仁王シリーズを楽しんだ人にとってはPhantom Blade Zeroも注目すべきタイトルだ。どちらも「東アジアの歴史・神話的世界観でのアクション」という共通点を持ちながら、仁王はソウルライクの系譜、Phantom Blade Zeroはキャラクターアクションの系譜という違いがある。仁王3の情報が気になる方はこちらの記事もチェックしてほしい。

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まとめ:2026年9月9日が待ち遠しい理由

Phantom Blade Zeroは、現時点では「発売前」という前提で語るしかないゲームだ。それでもここまで期待が高まる理由は、いくつかある。

一つ目は、S-GAMEという開発スタジオが持つ「本物感」だ。建築を捨てゲームに賭けた創業者、2008年から続く「影之刃」シリーズの歴史、中断と再起動を経てたどり着いたこのタイトル——作っている人たちの情熱が、映像や情報の端々から伝わってくる。

二つ目は、メディア評価の質と量だ。GamesRadar、PC Gamer、GamingBolt、CGMagazine、Shacknews——それぞれが異なる視点で試遊し、異なる言葉で「良い」と書いている。「うまく撮った動画詐欺」では説明できない一貫性がある。

三つ目は、このゲームにしかない「カンフーパンク」という独自性だ。武侠とスチームパンクとダークファンタジーの組み合わせは、これまでに誰もやっていない。「踊るように戦う」という戦闘哲学は、ソウルライクでもDMCでもない、新しい体験を予感させる。

Steamウィッシュリスト100万件の達成に、公式がこのように反応した。

「1 MILLION WISHLISTS! In just 15 days since opening on Dec 12」

— @pbzero_official(2025年12月)

この興奮は本物だと思う。2026年9月9日、ソウルは66日分の命を持って江湖に飛び込む。そのゲームパッドを握るのが今から楽しみでしかない。


よくある質問(FAQ)

Q. Phantom Blade Zeroはソウルライクですか?

A. 開発チームは明確に「ソウルライクではない」と宣言しています。死んでも敵は復活せず、戦闘は守りよりも攻めを推奨する設計です。Ninja GaidenやDevil May Cryのようなキャラクターアクションに近い系譜です。

Q. Black Myth: Wukongと似たゲームですか?

A. 「中国産AAAアクションRPG」という括りでは同系統ですが、ゲームとしての体験はかなり異なります。黒神話:悟空がソウルライク寄りの重厚な戦闘なのに対し、Phantom Blade Zeroは超高速コンボのスタイリッシュアクションです。

Q. Xboxではいつ遊べますか?

A. Xbox版は2027年9月以降の予定です。PCではSteam / Epic Games Storeで2026年9月9日から遊べます。

Q. 武器はどれくらいの種類がありますか?

A. 現時点で主武器(刃)が30種以上、副武器(ファントムエッジ)が20種以上と発表されています。主武器2種+副武器2種を同時装備できます。

Q. マルチプレイはありますか?

A. 現時点ではシングルプレイ専用として案内されています。マルチプレイ機能については公式の追加発表を待ってください。

Q. 日本語対応はありますか?

A. 日本語テキスト対応は発表されていますが、音声の日本語対応については未発表です。公式ストアページで最新情報を確認してください。

Q. 推奨スペックはどのくらいですか?

A. 公式要件はまだ未発表です(2026年3月時点)。推測ベースでは推奨GPUがRTX 3060クラスと言われていますが、公式発表が来次第確認することをおすすめします。

Q. 価格はいくらですか?

A. 未発表です。AAAタイトルの標準的な価格帯($59.99〜$69.99)になると予想されていますが、公式発表をお待ちください。


2026年に注目すべき大型アクションタイトルは他にもある。Crimson Desertなど同時期の期待作も合わせてチェックしてみてほしい。

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