Scrap Mechanic

Scrap Mechanic|ガラクタと物理エンジンで夢の乗り物を作る創造系サンドボックス

はじめてエンジンが回ったとき、思わず前のめりになった。

ベアリング(回転パーツ)を軸にして、2本のサスペンション付きのホイールをくっつけて、ガスエンジンを乗っけて、スロットルのボタンを押した瞬間――ガタガタと地面を転がり始めた小さな車は、どう見ても不格好だった。でもそれが自分の手で作り上げた最初の「乗り物」だと気づいたとき、妙に胸が熱くなった。

Scrap Mechanicはそういうゲームだ。Minecraftがブロックで建物を作るゲームだとするなら、Scrap Mechanicはパーツで機械を作るゲームだ。ただ積み重ねるだけじゃなく、エンジンが回って、ピストンが動いて、物理演算が全部リアルタイムで走っている。作ったものが本当に「動く」という喜びがある。

2016年のアーリーアクセス開始から約10年、Steamの総レビュー数は4万5000件以上で評価は「非常に好評」の90%超え。スウェーデンの小さなスタジオAxolot Gamesが作り上げたこの乗り物制作サンドボックスは、今でも根強いファンに支持されている。

目次

こんな人におすすめ

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット1
  • レゴやプラモデルを作るのが好きな人
  • 「どうやって動くのか」を考えながら機械を組み立てるのが楽しい人
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    のような「作って試す」系サンドボックスゲームが好きな人
  • 物理演算バリバリの乗り物で友達と遊びたい人
  • 自分だけのオリジナル戦車・飛行機・ロボットを設計してみたい人
  • サバイバル要素も欲しいけど、クラフト・建設が本命の人
  • Steam Workshopで他のプレイヤーの作品を見たり触れたりしたい人

Scrap Mechanicとはどんなゲームか

Scrap Mechanicは、スウェーデンのAxolot Gamesが開発したマルチプレイヤー対応の乗り物制作サンドボックスゲームだ。2016年1月19日にSteamアーリーアクセスとして配信が始まり、初日にSteamの売上1位を獲得したという異例のデビューを果たした。

ゲームの核となる面白さはシンプルに言うと「物理演算がちゃんと動く世界で、乗り物や機械を自由に作れる」こと。ブロックやパーツを組み合わせて形を作るだけでなく、ベアリングで回転軸を作り、ピストンで往復運動を加え、センサーでスイッチを制御するという「機械の仕組み」をゲームとして体験できる。

ただのコンストラクション系ゲームではなく、2020年5月に追加されたサバイバルモードでは、オープンワールドを探索しながら資材を集め、ファームボットという機械の敵から拠点を守るというサバイバル要素もある。クリエイティブ一本じゃなく、作ったものを使って戦う・生き延びるという体験もできるようになった。

日本語対応も完備されており、Steamでは2,600円で購入できる。

開発元・Axolot Gamesについて

Axolot Gamesはスウェーデンの小規模なゲームスタジオで、Scrap Mechanicが実質的な初タイトルだ。少人数チームが長期間にわたってアーリーアクセスの状態でアップデートを続けてきた。

2020年のサバイバルモード追加は大規模なアップデートで、Steam週間売上3位に再浮上するほどの話題を集めた。開発ペースはゆっくりだが、コミュニティとの対話を大切にしながら着実に内容を深めているスタジオだ。

ゲームの3つのモード

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット2

Scrap Mechanicには大きく分けて3つのゲームモードがあり、それぞれ楽しみ方が異なる。どこから始めればいいか迷ったら、まずクリエイティブモードで機械作りの基礎を覚えてから、サバイバルに挑むのがおすすめだ。

クリエイティブモード

敵も空腹もなく、資材も無制限で使えるモードだ。400種類以上のビルディングパーツが最初から全部解放されており、とにかく好きなものを好きなだけ作れる。

乗り物を作る、動く家を作る、工場を作る、ロボットを作る――何を目指すかは完全にプレイヤー次第だ。「まずScrap Mechanicでどんなことができるのか試したい」という人は、ここから始めると手っ取り早い。物理演算のリアルさと、パーツがどう組み合わさるかを自由に実験できる場所だ。

Steam Workshopから他のプレイヤーが作った乗り物や建物をダウンロードしてきて、どんな仕組みで動いているか見てみる、という使い方も非常に有効だ。完成した作品を参考にすることで、複雑な機構の作り方が学べる。

サバイバルモード

2020年5月に追加された、Scrap Mechanicのもう一つの顔だ。プレイヤーは見知らぬ惑星に墜落した宇宙船から始まり、広大なオープンワールドを探索しながら生き残ることを目指す。

農場地帯、倉庫エリア、廃墟となった施設など、さまざまなロケーションが存在し、それぞれに資材や食料が眠っている。ただし、そこにはファームボットという農業用ロボットが狂暴化して徘徊しており、夜や特定のエリアでは集団で襲ってくる。

食料を確保して空腹を管理しながら、クラフトステーションでパーツを作り、乗り物で移動し、基地を建設して防衛する。シングルプレイでも遊べるが、最大4人のオンラインco-opが用意されており、友達と役割分担しながら進める楽しさが光る。

クリエイティブと違い、パーツは素材から作る必要がある。木材、メタル、ゴム、電子部品といった素材をフィールドから集めてクラフトし、それを使って乗り物や機械を組み上げる。「作りたいものがある、でもパーツが足りない」という状況が生まれることで、探索へのモチベーションが生まれる。

チャレンジモード

「マスターメカニックトライアル」と呼ばれる40のパズルステージをクリアしていくモードだ。限られた材料と条件の中で、指定されたゴールに機械を届けたり、特定の課題を達成したりする。

ただ機械を作る自由さとは違い、制約された環境の中で「どうすれば解けるか」を考えるパズル的な楽しさがある。Scrap Mechanicに慣れてきたプレイヤーが、自分の機械設計スキルを試すのに向いている。

自分でチャレンジを作ってコミュニティに公開することもでき、他のプレイヤーが作ったカスタムチャレンジをプレイすることも可能だ。

パーツと機械の仕組み

Scrap Mechanicの面白さの核心はパーツの組み合わせ方にある。ただ形を作るだけじゃなく、動く機械を作るための専用パーツが豊富に揃っており、それらをどう使うかがゲームの腕の見せ所だ。

構造パーツ

機械の骨格となるのが構造パーツだ。ブロック、ウェッジ(楔形)、コーナーブロックなど形状の異なるパーツが複数あり、ただの立方体の積み重ねではなく、丸みを帯びた車体や複雑な形の機体も作ることができる。

素材も複数あり、外見上の色や質感を変えられる。機能面だけでなく見た目にこだわった乗り物を作るときにも、バリエーションが役立つ。重量はある程度一定だが、サバイバルでは素材ごとに必要なクラフト素材が変わってくる。

パーツは互いに溶接(くっつける)することで一体化し、まとめて動かせるようになる。ここが他のブロック系ゲームとの大きな違いで、組み合わせた塊全体が物理演算の対象として扱われる。

ベアリング(回転軸)

Scrap Mechanicで最も重要なパーツのひとつがベアリングだ。ベアリングは「回転する関節」として機能し、これを使うことで車のタイヤ、風車の羽根、砲台の旋回機構など、回転する機構を実現できる。

ベアリングはデフォルトで自由回転するが、コントローラーというパーツと組み合わせることで、回転速度・方向・スタートストップをキーボードやゲームパッドのボタンに割り当てられる。これが乗り物の「アクセル」になるわけだ。

ベアリングを複数組み合わせてギア比を変えたり、別々の軸で独立した動きを制御したりといった本格的な機構も作れる。凝り性な人にとっては、ベアリングだけで何時間も実験できる沼になる。

ピストン(往復運動)

ピストンは伸縮する棒のようなパーツで、往復運動を生み出す。サスペンション(衝撃吸収)として使うのが最もシンプルな応用だが、それ以外にもドアの開閉、変形機構、クレームアームの上下動など多彩な用途がある。

ピストンも速度や最大伸縮量をコントローラーで制御できる。ベアリングとピストンを組み合わせれば、本格的な脚式歩行ロボットや油圧クレームのような複雑な動きも実現可能だ。

コントローラーとボタン

機械の動きを制御するのがコントローラーとボタンだ。コントローラーはベアリングやピストンに接続して、その動きをキー入力に割り当てる。Wキーで前進、Sキーで後退、Aキーで左旋回といった「操作感」を自分で作れる。

ボタンはスイッチのようなパーツで、踏んだり触れたりすることで信号を出力する。センサーと組み合わせて「一定距離に近づいたら自動で何かが動く」という仕組みも作れる。

これらの制御パーツを組み合わせることで、単純な4輪車だけでなく、後輪だけ駆動する差動ステアリング車や、ジョイスティック式のクレーム操作盤なども作れてしまう。

センサーとロジックゲート

より高度な制御を実現するのがセンサーとロジックゲートだ。センサーは前方の物体や特定の条件を検知してオン/オフ信号を出力する。ロジックゲートはAND・OR・NOTなどの論理演算を行い、複数の信号を組み合わせた複雑な条件分岐を実現できる。

たとえば「前方にファームボットが近づき、かつ夜間である場合のみ、砲台が起動する」という仕組みも、センサーとロジックゲートを組み合わせれば実現できる。ゲームの中で実質的なプログラミングに近い考え方が求められる要素で、ここにハマる人は本当に深く遊べる。

さらにゲームはLuaスクリプトによるMOD対応もしており、自作の制御プログラムを書くことも可能だ。エンジニア気質のプレイヤーにとっては、これだけで無限に遊べる。

エンジンとガス缶

乗り物を動かすのに使うエンジンパーツもある。ガス缶を燃料として消費しながら、接続されたベアリングを動かす。サバイバルモードではガス缶は有限なので、燃費の良い設計も大切だ。

クリエイティブモードでは燃料無限なので気にしなくていいが、サバイバルでは重くてパワフルな乗り物より、軽量で燃費が良い実用的な乗り物の設計が求められる場面も出てくる。

農業・料理システム(サバイバル)

サバイバルモードには農業と料理のシステムもある。畑を耕して作物の種を植え、水をやって育てて収穫し、クッキングポットで料理を作って食べる。空腹ゲージを管理するためにも、農業拠点の整備は重要だ。

「ただ作る」だけでなく、作物を育てる時間サイクル、料理のレシピ探し、食材の組み合わせによる回復量の違いといった要素があり、サバイバルゲームとしての深みを加えている。

サバイバルモードの世界と敵

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット3

サバイバルモードのフィールドはランダム生成のオープンワールドで、プレイするたびに地形や構造物の配置が変わる。広大なマップには複数のバイオームが存在し、それぞれ異なる見た目と探索体験が待っている。

フィールドの種類

農場地帯:広大な農場が広がるエリアで、倉庫・農業施設・サイロが点在している。食料素材やクラフト素材が豊富だが、ファームボットの密度も高い。序盤から中盤の探索メインのエリアだ。

森林エリア:木材を豊富に収集できる緑豊かなゾーン。初期拠点の周辺にあることが多く、序盤の素材集めに最適だ。

廃墟・施設エリア:崩れかけた工場や施設が存在するエリアで、金属部品や電子素材など希少な資材が眠っている。ただし、警戒レベルが高くファームボットも強力なものが出現する。

水中バイオーム:2020年のアップデートで追加された水中エリアだ。潜水艇を作って潜ることで、特別な素材やアイテムを入手できる。水中でも機能する乗り物を作るという独自の設計チャレンジが生まれる。

ファームボット

サバイバルモードの主な敵が「ファームボット」だ。農場を守るために設計された農業ロボットが暴走したという設定で、さまざまなタイプが存在する。

ハヤボットシリーズ:走って追いかけてくる標準的な地上型ファームボット。白いペンキバケツのような見た目が愛嬌があるが、群れると危険だ。サイズや強さのバリエーションがある。

タプボット:樽のような形をした丸型のロボット。近づくと爆発するカミカゼ型で、乗り物で接近するとぶつかってきて自爆する。自爆するタイプの見分け方を覚えておかないと、大切な乗り物を一瞬で壊されることになる。

大型ボス系:農場の倉庫エリアなどに配置されている大型の機械的な番人。通常のファームボットとは格が違う強さで、倒すには準備と強力な武器が必要だ。

ファームボットはただ倒すだけでなく、倒した後のパーツをクラフト素材として使えるものもある。拠点を守りながら素材を集めるという一石二鳥の側面もある。

夜のウェーブ攻撃

サバイバルでは夜になるとファームボットが大挙して拠点に攻め込んでくる。これがScrap Mechanicのサバイバルにおける最大の脅威であり、最大の醍醐味でもある。

防御用の壁を作り、落とし穴を掘り、自動砲台を設置し、逃げ道も確保する――夜の攻撃に備えた拠点設計が、サバイバルモードの面白さの大きな柱になっている。友達とco-opでプレイしている場合は、攻撃役と修復役に分かれてウェーブを凌ぐといった連携プレイが生まれる。

自動防衛システムの構築はまさにScrap Mechanicの機械設計スキルが試される場面だ。センサーで敵を感知し、ロジックゲートで砲台の起動条件を制御し、複数の砲台を連動させる……というシステムを構築できれば、夜の攻撃も乗り切りやすくなる。

乗り物制作の実際

Scrap Mechanicで最もポピュラーな楽しみ方が乗り物制作だ。「どんな乗り物が作れるのか」「どうやって作るのか」を具体的に見ていこう。

基本的な4輪車の作り方の考え方

まず車体となるブロックを組み上げる。次にベアリングをタイヤの位置に配置し、ベアリングにタイヤを接続する。コントローラーをベアリングに繋ぎ、Wキーで前進するよう設定する。シートを付けてプレイヤーが乗れるようにすれば、最低限の乗り物が完成だ。

ここからサスペンションを付けて走行を滑らかにしたり、後輪にのみエンジンをつないで前輪は旋回専用にしたり、差動ギアで左右輪の速度差を作るステアリングを組んだりと、改良の余地は無限にある。

初めて作った不恰好な4輪車が、少しずつ改善されて本物の乗り物らしくなっていく過程が、このゲームの楽しさの核心だ。

飛行機・ヘリコプター

空を飛ぶ乗り物も作れる。プロペラ(ベアリングと翼の組み合わせ)で揚力を生み出すヘリコプターや、翼とスラスターを使った固定翼機など、設計のアプローチは様々だ。

ただし空飛ぶ乗り物は難易度が高い。重心のバランス、推力の方向、ピッチ・ロール・ヨーの制御をすべて設計で解決しなければならないからだ。「動かせるが安定しない」「飛べるが着陸できない」という状態から少しずつ煮詰めていく過程は、航空工学の一端を体感しているような感覚がある。

歩行ロボット

Scrap Mechanicのコミュニティで特に人気が高いのが歩行ロボットだ。ベアリングとピストンを組み合わせてクランク機構を作り、それをレッグ(脚)に繋げることで実際に歩く脚式ロボットが作れる。

クランク機構は現実のエンジンにも使われている往復・回転変換の仕組みで、これをゲームの中で再現することになる。左右の脚の位相をずらして「片脚ずつ着地する」歩き方を実現するには、ベアリングのタイミング合わせが肝だ。

完成した歩行ロボットが実際にのっしのっしと歩く瞬間は、Scrap Mechanicの中でも特別な達成感がある瞬間のひとつだ。

巨大建造物・移動要塞

クリエイティブモードではスケールの制限がほぼないため、移動する巨大要塞や動く城のようなものも作れる。ピストンで変形するメカや、複数のベアリング機構を持つ関節式の腕、などを組み合わせた超大型建造物は、Steam Workshopでも注目を集めやすい。

ただし、パーツが増えれば増えるほど物理演算の負荷が上がるため、PCスペックとの兼ね合いも考える必要がある。高品質な巨大作品はそれなりのマシンパワーを要求する。

Steam Workshopとコミュニティ

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット4

Scrap Mechanicを語る上で外せないのがSteam Workshopの存在だ。世界中のプレイヤーが作った乗り物・建物・MODを自由にダウンロードして自分のゲームに取り込める仕組みで、これがゲームの遊び方を大きく広げている。

Workshopの使い方

Steamクライアントの「Workshop」ページか、ゲーム内のメニューからアクセスできる。「Vehicle(乗り物)」「Creation(建造物)」「MOD」などカテゴリ分けされており、評価順・新着順などで絞り込める。

気に入った作品を購読(サブスクライブ)すると、次回ゲーム起動時に自動的にダウンロードされてゲーム内で使えるようになる。自分でゼロから設計するのが難しい場合は、まずWorkshopのリストを眺めてみるだけでも「こんなことができるのか」という発見があるはずだ。

1000以上のプレイヤー製パーツ

Steam Workshopには1000種類以上のプレイヤー製パーツやMODが公開されている。本来ゲームに存在しない形状のブロックや、追加のエンジン・センサー類、見た目を変えるスキンMODなど内容は多岐にわたる。

特定のゲームに登場する乗り物を完全再現したMODパーツや、現実の車や飛行機のデザインを模したパーツセットも存在し、バニラ状態とは全く違う見た目の乗り物も作れるようになる。

コミュニティの雰囲気

Scrap Mechanicのコミュニティは総じて「創作を楽しむ」方向性が強く、他のプレイヤーの作品を純粋に称える雰囲気がある。「俺はこういう方法で解決した」という情報共有も活発で、Steamのディスカッションには丁寧な回答をしてくれるベテランプレイヤーが多い。

Steamのフォーラムには28,000以上のスレッドが立ち、機構の作り方・バグ報告・新機能の要望など幅広いやりとりが続いている。コミュニティ全体のモチベーションが高いため、困ったことがあっても解決策を見つけやすい。

マルチプレイで広がる楽しさ

Scrap Mechanicはシングルプレイでも十分楽しめるが、最大4人のオンラインマルチプレイに対応しており、友達と一緒に遊ぶと面白さが格段に増す。

co-opサバイバルの醍醐味

複数人でサバイバルをすると役割分担が自然に生まれる。「俺は乗り物の設計を担当する」「俺は農場を管理する」「俺は偵察・資材収集を担当する」という形で、それぞれの得意分野や興味で動けるのがco-opの面白さだ。

夜のファームボットウェーブも、一人だと手が回らない防衛・修復・迎撃の3役を複数人で分担することで、より組織的な対応ができる。「このルートから侵入してきた!」「砲台が壊れたから修復頼む!」というリアルタイムの連携は、テキストや音声チャットが飛び交う熱い瞬間になる。

クリエイティブでの共同制作

クリエイティブモードで複数人が同じワールドに入り、協力して巨大な建造物を作るという遊び方も人気だ。一人ではとても作れないようなスケールの作品が、役割分担することで実現できる。

「こっちの部分作ってていい?」「あそこのベアリング、もう少し速くしてくれ」という会話をしながら一緒に何かを作り上げる体験は、ものづくりが好きな人には特別な楽しさがある。

乗り物バトル

友達と一緒にそれぞれが作った乗り物を戦わせるというのも、Scrap Mechanicの定番の遊び方だ。「俺はドリルを搭載した乗り物を作る、お前は何作る?」という会話から始まる乗り物バトルは、設計技術の見せ合いという側面もある。

ただの力比べだけでなく、「一番遠くまで走れる燃費カー対決」「最も速く走れる車の設計競争」「一番変な動き方をするロボット対決」など、ルールを自分たちで決めた遊び方が無限に作れるのもポイントだ。

クリエイティブとサバイバル、どちらから始めるべきか

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット5

Scrap Mechanicを始める人がよく悩むのが「クリエイティブから入るべきか、サバイバルから入るべきか」という問いだ。これは遊び方の好みによって変わってくる。

クリエイティブから始めるケース

「機械の仕組みをまず理解したい」「とにかく自由に色々作ってみたい」「サバイバルの制約が面倒くさそう」という人はクリエイティブから入るのがおすすめだ。

全パーツ解放・素材無制限・敵なしという環境は、ゲームの基本的な操作やパーツの機能を覚えるのに最適だ。失敗してもペナルティがなく、思う存分実験できる。「まず動く乗り物を作れるようになってから、サバイバルに挑む」という順番が一番挫折しにくい。

サバイバルから始めるケース

「目的や目標があった方がやる気が出る」「素材集めや生き残り要素が欲しい」「友達と一緒に遊ぶメインはサバイバル」という人はサバイバルから入っても問題ない。

序盤は簡単な乗り物しか作れないが、それで十分サバイバルを進められるように難易度設計されている。徐々に素材が集まり、できることが増えていく成長感はサバイバルならではだ。

ただし「どのパーツが何をするのか全然わからない」という状態だと、サバイバルの序盤で「乗り物をどう作ればいいか」で詰まることもある。そういう場合はクリエイティブで少し練習してから戻ってくるといい。

難易度設定

サバイバルモードの難易度はゲーム開始時にある程度カスタムできる。ファームボットの強さ、ウェーブの頻度、食料の減り具合など複数のパラメータを調整可能だ。初めてのプレイでは難易度を下げておいて、まず世界観を楽しむことを優先するのも賢い選択だ。

ゲームの評価と率直な感想

Scrap MechanicはSteamで「非常に好評」(約90%)という高い評価を得ているが、プレイヤーからの反応を見ると、好きな人が熱狂的に好きになるゲームであると同時に、いくつかの課題も正直に語られている。

ポジティブな評価

何よりも評価されているのが「物理演算の精度と機械設計の自由度」だ。作ったものが本当にちゃんと動き、それが物理的に正しい動きをする。ぐらぐらした車を作れば本当にぐらぐら走るし、重い荷物を積めば実際にスピードが落ちる。この「本物っぽさ」がゲームへの没入感を高めている。

「何百時間遊んでも飽きない」という声も多い。機械設計には終わりがなく、「もっとうまく作れるはず」という向上心がプレイ時間を延ばし続ける。

友達とのco-opが特に楽しいという評価も目立つ。Discordで通話しながら一緒に乗り物を作る体験は、他のゲームでは得られない「ものづくりの共同作業」感がある。

気になる点・批判的な評価

一方で率直に語ると、アーリーアクセスから長期間が経過しているにもかかわらず正式リリースがまだというのは、根強く指摘されている点だ。コンテンツ量がもっと増えてほしい、特にサバイバルモードの目標・エンドコンテンツが薄いという意見がある。

アップデートのペースが遅いことも批判される点で、「数年待って小さなアップデートが来た」という感想もある。開発が続いていることは間違いないが、大型アップデートを期待して待ち続けているプレイヤーにとっては歯がゆさがある。

初心者向けのチュートリアルが不足しているという意見もある。「ベアリングをどう使えばいいのか」「コントローラーの設定方法がわからない」という壁を感じやすく、最初の数時間は試行錯誤の連続になる。これをポジティブに捉えるプレイヤーもいるが、スムーズに入りたい人には障壁になる。

総合的な評価

機械設計・乗り物制作に特化したサンドボックスゲームとして、このジャンルでは唯一無二の存在感がある。Minecraftがある意味「おおむね何でもできる」サンドボックスなら、Scrap Mechanicは「動く機械を作ること」に特化して深みを追求したゲームだ。

2,600円という価格で、ハマれば数百時間遊べるコスパを考えると、機械やものづくりに少しでも興味がある人には試してみる価値が十分にある。

Scrap Mechanic 2について

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット6

Axolot Gamesは次世代タイトルとして「Scrap Mechanic 2」の開発を進めていることを発表している。初代のコアコンセプトをベースにしつつ、グラフィック・物理演算・ゲームプレイを全面的にアップグレードした作品として期待が高まっている。

Steamのコミュニティでも「Chapter 2(Scrap Mechanic 2)がいつ来るか」というスレッドが活発に立つほど、ファンの関心は高い。初代の体験を踏まえた続編がどのような形で登場するか、今後の情報が楽しみなところだ。

続編の存在が気になる人も、まず初代で機械設計の楽しさを体験しておくことをおすすめする。続編への理解度も格段に上がるはずだ。

遊び始める前に知っておきたいこと

動作環境

Scrap Mechanicは特別に重いゲームではないが、大規模な建造物や多くのパーツを使った乗り物は物理演算の負荷が上がる。

最小動作環境はWindows 7以降、Intel HD Graphics 520相当のグラフィック、8GBのRAM、15GBのストレージ空き容量だ。推奨環境はIntel Core i5-6600K、NVIDIA GTX 970、16GBのRAMで、このスペックがあれば快適に動作する。

今どきのPCなら多くの場合問題なく動くが、Steam Workshopから超大型の作品をダウンロードして動かす場合は、ある程度のスペックが必要になることもある。

Steamでの価格と販売形態

2,600円(税込)で販売されている。アーリーアクセスタイトルだが、かなりの内容が揃っており、このまま正式版リリースを待ちながら遊べる状態にある。

Steamのセール期間中には値引きが行われることもある。機会を狙えばさらにお得に入手できる。ファミリーシェアリングにも対応しているため、Steam家族グループに入っている場合は他のメンバーの購入済みゲームを試せる可能性もある。

マルチプレイの現状

オンラインマルチプレイは最大4人まで対応している。ホストがセッションを立てて、フレンドを招待する形式だ。フレンドでなくてもオープンセッションで遊べるが、見知らぬ人との合流よりフレンドとのプレイがメインになっている。

専用サーバーはなくホストのPCがサーバー役を兼ねるため、ホストの環境によって通信状況が変わる。安定したプレイのためには、ホストになる人のPCスペックとネット回線が重要だ。

日本語対応の状況

UIやメニュー、アイテム説明は日本語に対応している。ゲームの進行に困るような翻訳の問題は少なく、ストレスなくプレイできる。

こんな遊び方がおすすめ

Scrap Mechanic その他アクション スクリーンショット7

初めてのプレイ(1〜5時間目)

クリエイティブモードでスタートして、まず「動く乗り物」を一台作ることを目標にしよう。ブロックで車体を作り、ベアリングにタイヤを付け、コントローラーを設定してキー入力に割り当てる。このサイクルを一度完成させると、ゲームの仕組みが一気に理解できる。

うまくいかない部分はSteamのディスカッションや、YouTubeのチュートリアル動画が助けになる。「Scrap Mechanic 車 作り方」で検索すると日本語の解説も見つかる。

慣れてきたら(5〜20時間目)

基本的な乗り物が作れるようになったら、サバイバルモードに入ってみよう。最初の拠点を立てて、簡単な乗り物で周辺を探索し、クラフトステーションを整備する。夜のファームボット攻撃を乗り切る防衛設備を作ることを目標にすると、ゲームの流れが掴みやすい。

ハマってきたら(20時間〜)

Steam WorkshopでMODを入れてみたり、複雑なロジックゲート回路に挑戦したり、友達を誘ってco-opサバイバルを始めたりと、遊びの幅が広がる。「自分の理想の乗り物」の設計に向けて試行錯誤を重ねる段階で、このゲームが本当に面白くなる。

Workshopに自分の作品を公開して、他のプレイヤーからのフィードバックをもらうのも楽しい体験だ。「いいね!」がついたり、ダウンロード数が増えたりすると、次の作品を作るモチベーションになる。

まとめ

Scrap Mechanicは「乗り物を自分で設計して動かす」というシンプルな喜びを、物理演算という本物らしさで実現したゲームだ。

ベアリングが回転し、ピストンが動き、センサーが反応し、ロジックゲートが信号を制御する。最初はただガタガタ走るだけの不格好な4輪車が、少しずつ改良されて本物の乗り物らしくなっていく。その過程に熱中できる人にとっては、何百時間でも遊べるゲームになる。

サバイバルモードでは、作った乗り物や機械を実際に使って敵と戦い、生き残る体験ができる。「作るだけじゃなく、使う目的も欲しい」という人に、サバイバルの夜のウェーブを乗り越える達成感は格別だ。

アーリーアクセスが長く続いており、コンテンツ量に物足りなさを感じる人がいることも事実だが、2,600円という価格と今あるコンテンツの密度を考えると、機械設計・乗り物制作系のゲームに少しでも興味があれば手を出す価値は十分にある。

「なんかガラクタを組み合わせて乗り物作れるゲームがあるって聞いたんだけど」というライトな興味から入って、気づいたら深夜まで「もう少しサスペンションの調整をしたい」と唸っている自分に気づく――それがScrap Mechanicというゲームだ。

Scrap Mechanic 基本情報

  • ジャンル:サンドボックス・乗り物制作・サバイバル
  • 開発元:Axolot Games
  • 配信日:2016年1月19日(アーリーアクセス)
  • 対応プラットフォーム:PC(Steam)
  • 価格:2,600円
  • プレイ人数:1〜4人(オンラインマルチプレイ対応)
  • 日本語:対応
  • Steamレビュー:非常に好評(90%超、45,000件以上)

Scrap Mechanic

Axolot Games
リリース日 2016年1月19日
早期アクセス
価格¥2,600
開発Axolot Games
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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