「Brotato」6本腕ポテトが戦う中毒必至のローグライトアリーナシューター

目次

Brotato|6本腕ポテトが戦う中毒必至のローグライトアリーナシューター

「ちょっとだけやろう」と思ってSteamを起動したのに、気づいたら3時間以上経っていた。そんな経験をしたのは、Brotatoが最初だった。

ポテト(ジャガイモ)の見た目をしたキャラクターが、エイリアンの大群に囲まれながら必死に戦い抜く。1ウェーブは20〜90秒で終わる。クリアしたらショップで武器やアイテムを買って強化。また次のウェーブへ。これを20回繰り返すだけだ。シンプルに聞こえるけど、これが恐ろしいほど止まらない。

ゲームを起動して、最初の1ランをクリアしたとき「まあ悪くないな」と思った。2ランやって「なんか楽しいかも」と感じた。3ランで「あれ、もう夜中の2時じゃないか」となった。これがBrotatoの正体だ。ジャブのように軽く見えて、気づいたら効いている。

Steamの評価は84,000件以上のレビューで96%が好評、「圧倒的に好評」のタイトルだ。フランスの個人開発者Thomas Gervraud(スタジオ名:Blobfish)が一人で作り上げたこのゲームは、2022年のアーリーアクセス開始時点でミリオンセールスを突破し、2025年時点で販売本数1,000万本を超えた。インディーローグライクの歴史に残る傑作のひとつと言っていい。

正式リリースは2023年6月。同年の同接ピークは約3万2,000人を記録した。その後も2024年10月には初の有料DLC「Abyssal Terrors」がリリースされ、ローカル最大4人Co-opも実装。2025年9月にはDead Cellsで知られるEvil Empireが開発を引き継ぎ、「New Dawn」アップデートで念願のアイテムBANシステムなども導入された。サービスが終わるどころか、今もアクティブに進化し続けているゲームだ。

この記事では、Brotatoがなぜここまで刺さるのか、どんなシステムが面白いのか、正直なところを書いていく。ネガティブな点も含めて。

「Brotato」公式トレーラー

こんな人に読んでほしい

Brotato FPS スクリーンショット1

Brotatoが刺さるプレイヤー像を先に書いておく。

  • Vampire Survivorsをやり込んで「もっとデッキビルド要素が欲しい」と感じた人
  • ローグライクが好きで、1プレイ30〜40分で遊べるゲームを探している人
  • キャラクターごとの攻略を考えるのが好きな人
  • 武器・アイテムの組み合わせで強いビルドを組むのが楽しい人
  • 「あと一回だけ」が口癖になっているゲーム中毒気質の人
  • Steam実績や全キャラクリアなど、やり込み要素を追うのが好きな人
  • 900円以下でコスパのいいゲームを探している人

逆に、向かない人もいる。グラフィックにこだわる人には厳しいかもしれない。Brotatoはキャラクターが「ポテトっぽい丸っこいもの」で、敵も正直言うと「なんかよくわからない生き物」だ。見た目のクオリティで判断するタイプには響かない可能性がある。

また、ストーリーを楽しむゲームでもない。世界観はあるけど、プレイ中に語られるわけではない。「なぜポテトがエイリアンと戦っているのか」を深く考えずに、ひたすらビルドを組んで戦い続けることを楽しめる人向けのゲームだ。

あとは、RNG(乱数)に耐性がない人もちょっと気をつけた方がいい。ショップに出てくる武器とアイテムはランダムなので、理想のビルドが組めないランもある。そういうときに「クソゲーじゃん」と感じてしまう人には向かないかも。ただ、そういう状況でも最善手を考える過程が好きな人には逆にたまらない部分でもある。

一方で、「ゲームのルールを把握してきた実感がほしい」というプレイヤーには強くすすめたい。Brotatoはランをこなすごとに「このアイテムとこの武器の相性がいいんだ」「このキャラクターはこういうビルドが向いている」という知識が積み上がっていく。その知識はすべてプレイヤー自身に蓄積されて、次のランに活かせる。遊べば遊ぶほど「うまくなった」感覚を持てるローグライクは、実は少ない。

Brotatoの基本:6本腕ポテトとエイリアンの戦い

Brotato FPS スクリーンショット2

まずゲームの基本的な設定から。Brotatoの舞台は、宇宙船が惑星に不時着したところから始まる。生き残ったポテトが1人、エイリアンの大群に囲まれて戦うことになる。ストーリーとしてはそれだけだ。あとはひたすら戦い続けるだけ。

ゲームはトップダウン視点のアリーナシューターで、プレイヤーキャラクターをWASDキーかゲームパッドで移動させる。攻撃は完全オート。武器を装備していれば、射程内の敵に向かって自動で攻撃し続ける。プレイヤーが手動でやることは「移動」だけだ。

この「移動だけで戦う」というシンプルさが、Brotatoの入り口の低さになっている。操作を覚えるまでの時間がほぼゼロ。起動して30秒後には戦えている。それがあの中毒性に直結している。複雑な操作が不要なぶん、頭をフルに使えるのがビルドを考えることに集中できる。

「移動だけ」と聞くと単調に思えるかもしれないが、これが意外と奥深い。敵の大群の中でどう動くか、HPオーブをどのルートで拾うか、どこに陣取れば弾幕が来にくいか。移動の選択肢だけで、生存率が大きく変わる。特に後半ウェーブになると「前後左右から来る敵の中でどう逃げるか」という計算が常に必要になってくる。「移動だけなのに考えることが多い」のがBrotatoのよくできたところだ。

ウェーブシステム:20〜90秒を20回繰り返す

1回のプレイ(ラン)の構造はこうだ。

ウェーブが始まると、四方からエイリアンが押し寄せてくる。タイマーが表示されていて、そのカウントダウンが終われば「サバイバル成功」となる。時間内にやられると失敗。倒した敵からは経験値や素材が落ちる。

ウェーブとウェーブの間に「ショップ」フェーズがある。ここで倒した敵から集めた素材を使って武器やアイテムを購入する。また、レベルアップすると「ステータスアップの選択肢」が3つ提示される。攻撃力を上げるか、最大HPを上げるか、武器の速度を上げるか。この選択の積み重ねがビルドを形成していく。

これを20ウェーブ繰り返せばクリアだ。1プレイの目安は30〜40分。短い。これが大事なポイントで、「もう一回やれそう」という感覚を常に持てる長さに設計されている。

ウェーブが進むにつれて敵の数と強さが上がっていく。序盤のウェーブは20〜30秒で終わるが、後半は60〜90秒になり、画面が敵で埋まるような状態になる。15ウェーブ以降の弾幕はかなりえぐい。そして20ウェーブ目にはボス戦が控えている。このボスがまた曲者で、ウェーブ中のうちにどれだけビルドを固めておけるかが勝負の分かれ目になる。

各ウェーブを生き延びると「レベルアップ」が発生する。このタイミングでランダムに提示される3つの選択肢から1つを選ぶ。攻撃力、攻撃速度、最大HP、クリティカル率、回避率、採集範囲など、選択できるステータスは多岐にわたる。この選択がビルドのベースを形成していく。

素材と材料の収集

Brotatoで重要なリソースが「材料」だ。敵を倒すとゴールドと素材が落ちる。素材はショップでの購入に使う通貨で、これをどう使うかが毎ランの悩みどころになる。

素材には使い切り感がある。ウェーブをクリアするごとに入手できる量が増えていくが、欲しいものを全部買えるほどは余らない。高レアリティのアイテムに突っ込むか、数を揃えてシナジーを狙うか、常に取捨選択が迫られる。

「こっちのアイテムの方が強そうだけど高い、あっちは安いけどそこまで強くない」という判断を20回繰り返す。それがBrotatoの戦略の核心だ。

ショップにはウェーブごとに新しいアイテムが並ぶが、「気に入らない」と思った場合は素材を払って再抽選(リフレッシュ)することも可能だ。ただしリフレッシュにも素材がかかるので、無限にやり直せるわけではない。「今のラインナップで我慢するか、素材を払って引き直すか」という判断もゲームの一部だ。

素材の入手源は主に「敵を倒す」ことだが、一部のアイテムは「素材の入手量が増える」効果を持っている。この種のアイテムをうまく取れると後半のショップでの買い物の幅が広がる。序盤に素材効率系のアイテムを1〜2個確保しておくと、後半のビルド完成度がかなり変わってくる。「今この素材ゲインアイテムを買うことで将来的な素材が増える」というインベストメントの発想がBrotatoには必要だ。

武器システム:6本腕に何を持たせるか

Brotatoの最大の特徴のひとつが「6本の腕に武器を持てる」点だ。多くのキャラクターは最大6つの武器スロットを持っていて、それぞれに異なる武器を装備できる。6本の武器が一斉に自動攻撃するので、画面中の敵に向かって弾丸や炎が飛びまくる。この爽快感がたまらない。

武器の種類も豊富で、近接武器と遠距離武器に大別される。遠距離には銃、ロケットランチャー、火炎放射器、レーザー、ショットガン系。近接には刀、棒、素手系など。さらにDLC「Abyssal Terrors」でも新武器が追加された。各武器には固有の射程、攻撃間隔、弾道の特性があって、同じ「銃タイプ」でも実際の使い心地は全然違う。

武器の強化:結合でレアリティアップ

同じ武器を2つ持っていると「結合」できる。同じ武器2本を合体させることで、1ランク上のレアリティの武器に変化する仕組みだ。ティア1(白)が2本で→ティア2(緑)1本、ティア2が2本で→ティア3(青)1本という具合に昇格していく。

ティア4(赤)の武器は強力だが、入手難易度が高い。ティア3から2本揃えて結合するか、ショップで直接入手するか。これも素材の使い方に影響してくる。

結合戦略を取る場合、同じ武器をショップで2本揃えるまで待つ必要がある。「今すぐ強い武器を1本手に入れるか、後でさらに強い武器を狙って弱い武器を2本手元に置いておくか」。このジレンマが毎ランの判断を複雑にしていて、プレイを重ねるほど判断の精度が上がってくる。

武器タイプボーナス:同系統をまとめる戦略

武器にはそれぞれ「タイプ」がある。例えば「銃タイプ」「刀タイプ」「魔法タイプ」など。同じタイプの武器を複数装備すると「タイプ重複ボーナス」が発生して、そのタイプ全体のダメージや攻撃速度が上がる。

これが「ビルド方針を決める」ことに直結している。銃を集めて銃ビルドにするか、近接を揃えて近接ビルドにするか。あるいは混合でバランスをとるか。キャラクター選択の段階から、このビルド方針の方向性は決まってくる。

特定の武器タイプに特化したキャラクターもいる。そういったキャラクターは「そのタイプのタイプ重複ボーナスがさらに強化される」「そのタイプ以外の武器を装備できない」といった制限と強化が組み合わさっていて、特化型ビルドの極致を体験できる。はじめてメイジキャラで魔法武器に全振りしたときの爆発的な火力は、「これが同じゲームか?」と思うほどだった。

逆に「何でも装備できる」キャラクターでは、タイプ重複ボーナスを意識した上で「メインは銃、サブで刀を2本追加する」という混合型も選択肢に入る。銃タイプのボーナスを軸にしながら、刀で近接ダメージも稼ぐ。ただし6スロットを刀3本・銃3本に分けると両方のタイプボーナスが半端になりがちなので、メインを決めてサブは補助的に使う構成が安定しやすい。この「何を切り捨てるか」の判断がビルドの個性を生み出す。

キャラクターシステム:44体のポテトたち

Brotato FPS スクリーンショット3

Brotatoのキャラクター数は基本ゲームで44体、DLC「Abyssal Terrors」で追加されたキャラクターを含めるとさらに多い。それぞれのキャラクターが全く異なる性能を持っていて、同じゲームとは思えない体験を毎回提供してくれる。

初心者向けのキャラクターから、ゲームのルールそのものを変えてしまうような上級者向けキャラクターまで幅広い。慣れてきたプレイヤーが「次はこいつで危険度5クリアを目指そう」と新たな目標を設定できるようになっていて、やり込み要素の核心をなしている。

個性豊かなキャラクターたち

例えば「Well Rounded(万能型)」は最初に触れる標準キャラで、ステータスに偏りがなく扱いやすい。ゲームシステムに慣れるための最適なスタートキャラだ。「Soldier(ソルジャー)」は最初から軍事系武器を持ち、戦闘力に優れる。遠距離武器のダメージが高めで、初心者が火力の爽快感を体感するのに向いている。

「Doctor(ドクター)」はHP回復を軸にしたビルドが強いキャラクターで、回復量を限界まで積み上げる戦略が楽しい。「敵を倒すたびにHPが回復する」アイテムを積みまくって不死身に近い状態を作る。うまく決まると後半ウェーブでもぐいぐい戦線を維持できる。

少し変わったところでは「Mage(メイジ)」がいる。魔法の本を武器にするのだが、普通の武器が使いづらくなる代わりに魔法系アイテムとのシナジーが強烈だ。初めてメイジで魔法ビルドが完成したときの火力は「これが同じゲームか?」と驚くほど変わる。魔法ダメージ特化のアイテムを積むと、後半の大群を瞬殺できるようになる。

上級者向けキャラクターになると、「通常ルールでは弱いが特定の条件を揃えると爆発的に強くなる」設計のキャラクターが増えてくる。Brotatoのコミュニティではこういったキャラクターの攻略法を共有する文化があって、Steamレビューにも「このキャラの攻略法を聞いてやっと理解できた」という声が多い。

「Demon(デーモン)」は最大HPが低い代わりに攻撃力が高く、「Loud(ラウド)」は武器を1本しか持てない代わりにその武器の攻撃がとんでもないことになる、といった具合に、キャラクターごとにゲームの体験が根本から変わる。44体全部試したいと思わせる設計は、ローグライクのリプレイ性の作り方として非常に上手い。

「Explorer(エクスプローラー)」は高い移動速度を持つが攻撃力が低く、「適切な距離感を保ちながら動き回って生き延びる」プレイスタイルが求められる。「One Armed(片腕)」は武器スロットが1つしかないという極端な制限がある代わりに、その武器の性能が別キャラクターとは比べ物にならないほど強化される。これで危険度5をクリアしたプレイヤーの攻略動画を見たとき、「同じゲームなのに全然違う」という衝撃があった。

このキャラクター設計の多様性は、44体で終わらない。DLC「Abyssal Terrors」の追加キャラクターはさらに独自の発想で設計されていて、基本ゲームのキャラクターをすべて試した後でも新鮮な体験が待っている。コミュニティでは「次どのキャラクターを試す?」という会話が常に続いていて、プレイヤー同士の話のネタが尽きない。

難易度(危険度)システム:0〜5の6段階

各キャラクターには「危険度」という難易度設定があり、0から5まで選べる。危険度が上がるほど敵が強くなり、出現数も増える。危険度0はかなり簡単で、初めてプレイする人でも十分クリアできる。危険度5はかなりシビアで、ビルドの方向性と実行精度が問われる。

キャラクターをどれかで危険度クリアすると、そのキャラクターの次の難易度が解放される。初期状態では危険度0から始まり、クリアするごとに1〜5と開放される。ただし一度最高難易度5が解放されると、新しいキャラクターでは難易度0〜4を経由せずにいきなり5に挑戦することもできる。

この構造がある種のやり込みルートになっていて、「全44キャラで危険度5クリア」を目指すプレイヤーも多い。コミュニティには攻略記事も充実していて、「〇〇キャラ危険度5クリア指南」という記事が日本語でも多数書かれている。

最初は「ポテトがエイリアンを倒すゲーム」としか思ってなかったけど、気づいたら全キャラ危険度5クリアを目指して60時間くらい遊んでた。

引用元:Steamレビュー

危険度5になると「このキャラはこのビルドでないと安定しない」という水準まで精度が求められる。特定のアイテムを毎回確実に手に入れられるわけではないので、ランごとの柔軟な判断が重要になってくる。「これが出たらAプランで、出なかったらBプランに切り替える」という2択の判断を常に頭の中に持ちながらプレイするのが危険度5の本質だ。

アイテムシステム:数百種類の組み合わせが生む無限の戦略

Brotatoの奥深さを支えているのが、アイテムシステムだ。基本ゲームだけで数百種類のアイテムが存在し、それぞれが異なる効果を持っている。

アイテムは大きく分けて「ステータス強化系」と「特殊効果系」に分かれる。ステータス強化は攻撃力、攻撃速度、最大HP、回避率、採集範囲(落とし物を拾える距離)など。特殊効果は「敵を倒したときにHPを回復する」「一定数の敵を倒すとダメージバースト」「特定の武器タイプのダメージが大幅に増加」など、ビルドの方向性を決定づけるものが多い。

シナジーを作るのがBrotatoの醍醐味

アイテムと武器と、選んだキャラクターのステータスが絡み合って「シナジー」が発生したとき、Brotatoは別次元の面白さになる。

例えば「近接攻撃のダメージが上がるアイテム」を積んでいるときに、近接武器タイプのボーナスが乗って、さらにキャラクター固有の近接強化能力が発動すると、終盤のウェーブでも画面を埋め尽くす敵を一瞬で処理できるほどの火力が出る。このシナジーが初めて決まった瞬間の「おおっ!」という感覚が、Brotatoのリピート率を決定している。

逆に、バラバラな方向のアイテムを集めてしまって「どれも中途半端」なビルドになることもある。そういうランでウェーブ15以降の弾幕を受けると、みるみる削られて終わる。このメリハリがゲームの緊張感を生み出している。

面白いのは、このシナジーを意図的に組む力が「プレイヤースキル」になっている点だ。Brotatoには「永続強化」の要素が一切ない。前のランで積み上げたものは次のランに持ち越せない。でも「どのアイテムと武器の組み合わせが強いか」という知識はプレイヤー自身に蓄積される。これが「Brotatoはうまくなる感覚がある」という評価に繋がっている。

初めてプレイしたときは「アイテムが何をするのか分からないから、とりあえず値段が高そうなものを買う」という選択になりがちだ。でも10ランこなすと「このアイテムは今のビルドに合う」「これは今のキャラクターとはシナジーがない」という判断が自然にできるようになる。20ランになると「ウェーブ5の時点でこのアイテムが取れたら今日は勝ちパターンだ」という感覚が生まれる。この成長曲線がBrotatoを長時間遊ばせる仕組みの核心だ。

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アイテムのレアリティ:ティア1〜4

アイテムにも武器と同様にティア1〜4のレアリティが設定されている。ティア1(白)は効果が控えめだが頻繁に登場する。ティア4(赤)は強力な効果を持つが、入手難易度が高く、素材コストも高い。

ショップに並ぶアイテムはランダムだが、ショップをリフレッシュ(素材を払って再抽選)することも可能だ。「欲しいものが出るまでリフレッシュし続けるか、素材を温存して後のウェーブに備えるか」というジレンマが毎回生まれる。

2025年10月の「New Dawn」アップデートで追加された「アイテムBANシステム」はこの部分を改善する機能で、ランの開始前に特定のアイテムをBANリストに入れておくことができる。「このアイテムは自分のプレイスタイルに合わないから出てきてほしくない」という選好を反映できるようになった。コミュニティでは長らく要望されていた機能で、Evil Empire引き継ぎ後の最初のアップデートでこれを実装してきたのは、プレイヤーへのリスペクトを感じる部分だった。

アイテムBANできるようになってから、苦手なビルドに引っ張られることが減って、かなり遊びやすくなった。

引用元:Steamレビュー

なぜBrotatoはここまで人気なのか

Brotato FPS スクリーンショット4

Brotatoが1,000万本を売り上げた理由を正直なところで書いていく。

理由1:1プレイの短さと「もう一回」の無限ループ

Brotatoの1ランは30〜40分で終わる。これはVampire Survivorsの30分1本と近いが、ウェーブ制によって「区切り」がある。ウェーブをクリアするたびに「ショップで買い物してレベルアップ選択する」という休憩タイムが挟まる。このオンとオフのリズムが、疲れにくさを生み出している。

1ウェーブが終わって「次のウェーブも行こう」となる。これを20回繰り返してランが終わる。そして「今のランはちょっとビルドがまとまらなかった。次はもっとうまくできる」と感じて次のランを始める。これが「あと1回」の無限ループの正体だ。

ローグライクの「繰り返しのモチベーション」設計として、Brotatoは非常によくできている。クリアしたときの達成感と、失敗したときの「次はもっとうまくできるはず」という感覚のバランスが絶妙だ。

飽き性の自分がBrotatoだけは続けて遊んでる。1プレイが短いし、ウェーブの区切りで「今日はここまで」って止められるのが大きい。

引用元:note

理由2:シンプルな操作と深い戦略の組み合わせ

「移動だけで戦える」という操作の簡単さと、「数百種類のアイテム・武器・キャラから最適解を探す」という戦略の深さが両立しているのがBrotatoの強みだ。

これは設計として難しいバランスだ。多くのゲームは「簡単すぎて退屈」か「複雑すぎて敷居が高い」かのどちらかに傾く。Brotatoは「操作は誰でもできる、でも最適解を探すのは奥が深い」というラインを保っている。

初心者は「ウェーブをクリアする」という体験を楽しみ、上級者は「特定のキャラで危険度5をいかに安定してクリアするか」という高難易度への挑戦を楽しめる。この二層構造が幅広いプレイヤー層を取り込んでいる。

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理由3:異常なほど多いキャラクターバリエーション

基本ゲームだけで44体のキャラクターがいて、それぞれが全く異なるプレイ体験を提供する。「このゲームに飽きた」と思っても、試していないキャラクターが残っていればリセットできる。そのキャラクターに合ったビルドを模索する過程で、また新鮮な気持ちで遊べる。

これはローグライクゲームの長期的な面白さを担保する設計として有効で、実際に多くのプレイヤーが「全キャラ制覇」という目標を持ってプレイし続けている。Steamの実績にも全キャラ関連のものが含まれていて、やり込みの動機付けになっている。

さらにDLC「Abyssal Terrors」で14体が追加されたことで、やり込みの幅はさらに広がった。基本ゲームのキャラクターを全部制覇した後もすぐ次の目標が用意されている状態が続く。「Brotatoで飽きた」という感想が少ない理由のひとつはここにある。

理由4:価格と内容のコストパフォーマンス

Brotatoの価格は非常に手頃だ。定価でも1,000円以下で購入でき、Steamセール時はさらに割引される。この価格で100時間以上遊べるという評判が広まったことで、「騙されたと思って試してみる」プレイヤーが多かった。

「騙されたと思って3時間くらいやってみて」というレビューを見てやってみたら、まんまとハマってしまった。

引用元:各種ゲームレビューサイト

「安くてたくさん遊べる」というのはローグライクというジャンルの特性でもあるが、Brotatoはその中でも特にコストパフォーマンスが高いと評判だ。インディーゲームがSteamで売れるための条件として「価格と体験量のバランス」は重要で、Brotatoはここを完璧に押さえている。

理由5:個人開発のアップデート継続

フランス人個人開発者Thomas Gervraudが一人で作ったゲームが、ここまでの規模になった。アーリーアクセス期間中も継続的にアップデートを重ね、ユーザーのフィードバックを積極的に取り入れてきた姿勢がコミュニティの信頼を積み上げた。

2025年9月にDead Cellsで実績のあるEvil Empireへ開発を移管したのも、「自分一人では継続的なサポートに限界がある」という正直な判断からだ。Evil Empireは「Dead Cellsを何年も丁寧にサポートし続けた」実績を持つスタジオで、コミュニティからの期待は高い。

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ヴァンサバ系ゲームとの比較:どう違うのか

Brotatoは「ヴァンサバライク」「サバイバーズライク」というカテゴリーで語られることが多い。Vampire Survivorsが生み出したジャンルの派生作品として位置づけられているからだ。でも実際にプレイすると、かなり違う体験になる。

Vampire Survivorsとの違い

Vampire Survivorsは「30分間、ひたすら生き延びる」ゲームだ。時間が経つほど強くなっていき、最終的に画面を埋め尽くす弾幕を放てるようになる。カタルシスは「無敵になっていく快感」にある。

Brotatoはウェーブ制だ。20〜90秒の短いラウンドをクリアしては買い物して強化、またクリアして強化。この繰り返しだ。ショップでの意思決定が重要で、「何を買うか」が勝敗に直結する。カタルシスは「理想のビルドが完成した瞬間の強さ」にある。

ヴァンサバは「強くなっていく過程を楽しむ」ゲームで、Brotatoは「ビルドを構築して完成させる快感を楽しむ」ゲームに近い。デッキビルド要素が強い分、アクション系よりもSlay the Spireのような思考系ローグライクに近い面がある。

「ヴァンサバはクリアしたけどBrotatoはやったことない」というプレイヤーが試してみると、「同じジャンルのはずなのに体験が全然違う」という感想を持つことが多い。ウェーブ制の区切り、ショップでの意思決定、複数武器のシナジー。これらはVampire Survivorsにはない要素で、Brotatoが「ヴァンサバ系の進化形」と呼ばれる理由になっている。どちらが優れているというよりは、同じような外見を持ちながらも根本的に異なるゲームデザインの2作品だ。

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Brotatoがヴァンサバより優れている点

ウェーブ制による「中断しやすさ」はBrotatoの強みだ。ヴァンサバは30分途中でやめると「もったいない」感があるが、Brotatoはウェーブのインターバルで自然に休憩できる。「あと1ウェーブだけ」という区切りで止めやすい。

キャラクターの多様性もBrotatoが上だ。ヴァンサバにも複数のキャラクターはあるが、プレイ感の差はBrotatoほど大きくない。BrotatoはキャラクターAとキャラクターBで全然違うゲームになる。

ビルドの自由度も高い。武器6本を自由に組み合わせて、アイテムを積み上げて、シナジーを狙う。この自由度はヴァンサバよりもデッキビルドゲームに近い感覚だ。「どのキャラクターで、どの武器を使って、どのアイテムを組み合わせるか」という判断の積み重ねが毎ランのプレイ体験を唯一無二にする。

ヴァンサバの方が向いている場面

「ぼーっとしながら遊びたい」という気分のときはヴァンサバの方が向いている。Brotatoのショップでの意思決定は、それなりに考える必要がある。疲れているときに頭を使いたくない場合、ヴァンサバの「強くなる快感をただ感じる」モードの方が合うことがある。

グラフィックの好みも人による。ヴァンサバのドット絵は「レトロゲーム感」があって好きという人も多い。Brotatoのグラフィックは「シンプル」というよりは「あまりこだわっていない」に近い印象で、見た目を重視するプレイヤーにはヴァンサバの方が刺さるかもしれない。

DLC「Abyssal Terrors」:深淵からの新勢力

Brotato FPS スクリーンショット5

2024年10月にリリースされた初の有料DLC「Abyssal Terrors」は、Brotatoにさらなる深みを加えた。

DLCのメインコンテンツは新キャラクター14体、新武器16種、新アイテム30種以上。これだけでも大きいが、同時に実施された無料アップデートでは最大4人のローカルCo-opが追加された。同じ画面を4人で見ながらそれぞれキャラクターを操作する、いわゆる「ソファCo-op」が実現した。

新キャラクターの特徴

「Abyssal Terrors」で追加されたキャラクターは「深淵」をテーマにしたものが多い。深海生物や闇の存在をモチーフにしたデザインで、既存キャラクターとは一線を画す独自のメカニクスを持つものが多い。

DLCキャラクターの中には、基本ゲームのシステムをさらに拡張するような特殊な仕組みを持つものもある。基本ゲームだけで44体いるのに、DLCでさらに追加されるとなると「どのキャラを次に試すか」で迷うのが楽しい。

DLCはリリース後もウェーブ形式でコンテンツが追加されていき、新キャラクター2体、新武器3種、新アイテム5種のパックが複数回配信された。購入後も無料でコンテンツが追加され続ける形式はプレイヤーにとって嬉しいポイントだ。

ローカルCo-opの追加

ローカルCo-opは無料アップデートで実装された。最大4人が同じ画面でそれぞれのキャラクターを操作する。キャラクター選択や装備は独立しているが、同じアリーナで同時に戦う。

ひとりで4つのキャラクターを考えていたゲームに、他のプレイヤーが入ってくる。「こっちは近接ビルドを組むから、お前は遠距離サポートをやってくれ」という役割分担ができる。フレンドと一緒に遊ぶには、Steamのリモートプレイ機能を使うこともできる。

Steamのレビューには「フレンドとローカルCo-opで遊んだら、お互いのビルドについてああだこうだ言い合いながら遊べて最高だった」という声がある。ソロとは違う楽しさが生まれている。4人それぞれが違うキャラクターを選んで、違うビルドを組む。「俺は回復役を担当するから、攻撃に専念してくれ」みたいな会話が生まれるのがCo-opの醍醐味だ。

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正直なところ:Brotatoのネガティブな部分

Brotatoを100点満点のゲームとは言わない。気になる点も正直に書く。

グラフィックはお世辞にも綺麗ではない

これは多くのレビューで指摘されている点だ。キャラクターは「ポテトっぽい丸いもの」で、敵も「なんかよくわからない生き物」が多い。グラフィックの綺麗さを求めるプレイヤーには刺さらない可能性が高い。

開発者自身も「グラフィックより中身を重視した」という姿勢で作っていることは伝わってくる。見た目のクオリティより、ゲームシステムのクオリティに全リソースを注いだ結果だと思えば納得はできる。でも第一印象では損している部分だと思う。Steamのゲームライブラリに並んだとき、他のインディータイトルと比べてもパッとしないのは正直なところだ。

RNG運ゲー感は否めない

ショップに何が出るかは完全にランダムだ。理想のビルドが組めるかどうかは、運の要素が大きい。危険度5クリアを目指すプレイヤーからは「難易度が上がるにつれて運要素の影響が大きくなる」という指摘がある。

「究極的には運ゲーじゃないか」という声もSteamレビューにある。これはローグライクというジャンルの宿命でもあるが、「努力が報われる感じが欲しい」というプレイヤーにとってはフラストレーションになることがある。

「New Dawn」アップデートで追加されたアイテムBANシステムは、この問題を軽減する試みだ。嫌いなアイテムをBANすることで、意図しない方向にビルドが引っ張られる頻度を下げられる。完全に解決はできないが、改善には繋がっている。

ローグライクとRNGは切り離せない関係にあって、「一切運に左右されないローグライク」というものはほぼ存在しない。それを理解した上でBrotatoに向き合うと、「今日の運が悪かったから負けた」ではなく「今日の引きの中でどれだけ最善のビルドを組めたか」という見方ができるようになる。そうなると、負けても「次こそは」という前向きな気持ちになれる。

日本語訳にやや不自然な部分がある

日本語対応はしているが、一部の翻訳が直訳に近くて「何の意味のステータスなのかわかりにくい」という声がある。特にアイテム効果の説明が複雑なものだと、初見では理解しにくいことがある。

日本語の攻略Wikiがコミュニティによって整備されていて、ゲーム内の説明が分かりにくい部分はWikiで補完できる。ただ、初心者がゲームを触り始めた段階で「これどういう意味?」となってしまうのは、若干マイナスポイントだ。

後半ウェーブの視認性問題

ウェーブが進むにつれて敵の数が増え、弾丸も増え、エフェクトも増える。15ウェーブ以降は画面が非常に忙しくなって、「どこに弾が来ているのかわからない」状態になることがある。

「被弾したときのフィードバックが分かりにくい」という指摘もある。ダメージを受けた感覚が薄いので、気づいたらHPが半分以下になっていた、という状況が起きやすい。

ただし、この「カオスな状況を乗り越える感覚」がBrotatoの醍醐味でもある。弾幕を掻い潜って生き延びたときの達成感は、画面が忙しいからこそ生まれる部分もある。

近接ビルドは遠距離より不利な傾向がある

近接武器は敵に接近して攻撃する必要があるため、必然的にダメージを受けやすい。遠距離武器は安全な位置から一方的に攻撃できるので、同じ難易度でも遠距離の方が安定しやすい傾向がある。近接キャラクターで危険度5を目指す場合、ダメージ軽減やHP回復のアイテムをうまく積まないと後半で詰まりやすい。

近接ビルドの強みは「接近してからの爆発的な一発力」にあるのだが、この長所を引き出すためのアイテム構成を整えないといけない分、難易度が高い。「近接は弱い」と感じるプレイヤーも少なくないが、実際には構成次第で強力になれるので、攻略を調べながら試してみる価値はある。

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Evil Empire引き継ぎ後の動向

Brotato FPS スクリーンショット6

2025年9月にBlobfishからEvil Empireへの開発移管が発表され、コミュニティに衝撃が走った。「個人開発者のサクセスストーリー」だったBrotatoが、Dead Cells開発サポートで知られるプロスタジオに引き継がれることへの期待と不安が交錯した。

Evil Empireは元Motion Twinのメンバーが立ち上げたスタジオで、Dead Cellsの長期サポートを何年にもわたって担当してきた実績を持つ。「ゲームコミュニティと一緒にコンテンツを作り続ける」という開発スタイルで知られる。ローグライクゲームの長期運営を専門にしているようなスタジオで、Brotatoのような作品には打ってつけの引き継ぎ先とも言える。

2025年10月にリリースされた「New Dawn」アップデートは、Evil Empire体制での初のコンテンツ更新だ。アイテムBANシステムの実装、新アイテム・新武器の追加、MacとLinuxへの対応、品質改善など。内容を見ると「コミュニティが長らく要求していたものを中心に実装した」という印象が強い。

Evil Empireがやってくれるなら安心できる。Dead Cellsのサポートを見てきたから、長期的にちゃんと面倒を見てくれると思う。

引用元:Steamコミュニティ

Blobfishは引き続きゲームの方向性には関与するとのことで、完全な売却ではなく「開発の担い手を移管しつつ、クリエイティブビジョンは守る」という形だ。Evil Empireはさらなるコンテンツを計画しているが、「ローグライクにコンテンツを詰め込みすぎるのはよくない」という認識もあり、慎重に追加を検討すると表明している。

今後のBrotatoがどう進化していくか、Evil Empireの手腕に注目が集まっている。Dead Cellsを長年サポートしてきたチームがローグライクの長期運営において何を大切にしてきたかは、ゲームの内容を見れば伝わってくる。Brotatoが同じように愛されるタイトルであり続けてほしいという期待は、コミュニティ全体が共有しているものだ。

Evil Empireが表明している「コンテンツを慎重に追加する」という姿勢は、ローグライクゲームの運営として正しいアプローチだと思う。ローグライクはコンテンツを詰め込みすぎると、ランのたびに選択肢が多すぎて「どれを選べばいいか分からない」という状態になりがちだ。Dead Cellsでそのバランスを経験してきたEvil Empireが担当するなら、Brotatoの良さを壊さないでいてくれると期待している。MacとLinux対応を「New Dawn」で実現したのも、プラットフォームを広げてより多くのプレイヤーに届けようとする姿勢が見える。

Brotatoの攻略:初心者が最初に知っておくべきこと

初めてBrotatoをプレイする人向けに、最初に知っておくと役立つポイントをまとめる。

最初のキャラクターは「Well Rounded」か「Soldier」から

Well Roundedはステータスに偏りがない標準キャラクターで、どんな武器・アイテムでもそこそこ機能する。「ゲームのシステムに慣れる」という意味では最適な選択肢だ。

Soldierは初期から強力な武器を持ち、火力を出しやすい。「ゲームを楽しみながら慣れたい」という人向けだ。初心者が最初から危険度5を目指す必要はないので、危険度0〜1でゲームの流れを覚えることから始めるのが無難だ。

間違っても「このキャラ面白そう」と上級者向けのキャラクターを最初に選ばないほうがいい。上級者向けキャラクターは制限が強く、「なんでこんなに弱いのか」という印象を持ちやすい。まずはWell Roundedで全体の流れを把握してから、徐々に他のキャラクターに広げていく方がゲームを楽しめる。

ビルドの方向性を早めに決める

ショップを見ながらなんとなく良さそうなものを買っていると、最終的に「どれも中途半端」なビルドになりがちだ。キャラクターを選んだ段階で「今回は銃ビルドにする」「近接ビルドにする」という方針を決めてから、それに合った武器とアイテムを優先的に選ぶ意識を持つといい。

ビルドの方向性が一致したアイテムが来たときは多少お金を奮発してでも取りに行く価値がある。方針と合わないアイテムは安くてもスキップする。この判断を積み重ねることで、後半のウェーブでも安定して戦えるようになる。

「今のラインナップには欲しいものがない」というときは、リフレッシュする価値を考える。ただし後半ウェーブほどショップに並ぶアイテムの価格が上がりがちなので、序盤の素材節約も意識したい。

採集範囲を早めに上げる

見落とされがちなステータスのひとつが「採集範囲」だ。倒した敵から落ちる素材やHPオーブを拾える距離のこと。これが低いと「素材を拾うために敵の密集地帯に突っ込む」必要が生まれ、無駄なダメージを受けやすくなる。

採集範囲を上げることで、安全な位置にいながら落とし物を回収できるようになる。素材の回収効率が上がれば、ショップで買えるものも増える。序盤〜中盤のどこかで採集範囲を伸ばすアイテムを取れると、後半の安定感が大きく変わる。

HPオーブの回収についても同様だ。採集範囲が狭いと、HPオーブが落ちているのにそこまで取りに行けず回復できない、という状況が生まれる。回復手段が少ない序盤は特に、採集範囲の差がダメージ効率に直接響く。

素材はなるべくためない

BrotatoはDiablo系のゲームと違って「永続強化」の要素がない。ランをクリアしても素材は持ち越せない。だから「後半に備えて素材をとっておく」のではなく、毎ウェーブのショップで積極的に使っていく方が強い。

ただし「今すぐ欲しいものが何もない」というタイミングで無理に買う必要はない。次のウェーブのショップで良いものが出ることを期待して、リフレッシュコストも含めて計算しながら使う感覚が大事だ。

危険度を上げるタイミング

危険度0をクリアできたら危険度1に上げる、というシンプルな指標でいい。「楽勝すぎてつまらない」と感じたら上げるし、「全然クリアできない」なら下げる。Brotatoには正解の難易度はなく、自分が楽しめるレベルで遊べばいい。

「全キャラ危険度5制覇」を目指すのは、相当なやり込みが必要だ。危険度5は同じキャラクターでも何度かクリアして安定パターンを掴む必要がある。最初から高難易度を目指してフラストレーションを溜めるより、危険度0〜2で色んなキャラクターを試す方が楽しいと思う。

ただ、最終的には危険度3〜5の世界を体験してほしいという気持ちもある。危険度0〜2では「まあ何とかなる」という感覚で終わりがちだが、危険度3以降からBrotatoの本当の緊張感が始まる。後半ウェーブの弾幕の中でビルドがギリギリ耐えているときの「生き延びた」という感覚は、低難易度では味わいにくい。安定したら一段上の難易度に挑戦してみることをすすめたい。

近接ダメージと遠距離ダメージは別々に計算される

Brotatoのダメージシステムで少し分かりにくいのが、近接ダメージと遠距離ダメージが独立している点だ。「攻撃力が上がる」アイテムが近接専用か遠距離専用かで、実際の効果は全然違う。装備している武器に対応していないダメージアップアイテムを積んでも、意味がない。

ビルドを組む際は「今の武器構成は近接が多いのか遠距離が多いのか」を意識して、対応する攻撃力アップアイテムを優先する。これを理解するだけで、ビルドの効率がかなり変わってくる。序盤に気づかずにミスマッチなアイテムを積んでいた、という経験は初心者あるあるだ。

Brotatoのやり込み要素:100時間遊んでも終わらない理由

Brotato FPS スクリーンショット7

「全キャラ危険度5クリア」以外にも、Brotatoにはやり込み要素が多い。

Steam実績のコンプリート

Brotatoには多数のSteam実績があって、中には特定の条件を満たさないと取れないものが含まれている。「特定のキャラクターで特定の武器を使ってクリアする」「一定時間で20ウェーブクリアする」といった実績が、追加のプレイ動機を作り出している。

実績コンプリートを目指すプレイヤーのコミュニティも活発で、Steamのディスカッションやレビューには「これどうやって取るの」という質問と回答が飛び交っている。実績を軸にした会話がコミュニティを盛り上げているのは、他のローグライクにも見られるパターンだ。

新キャラクターのアンロック

Brotatoのキャラクターは最初から全員使えるわけではない。ゲームを進めることでアンロックされるキャラクターがある。どうやってアンロックするかを調べて、条件を達成する過程も楽しみのひとつだ。

「このキャラクターをアンロックするために、このキャラクターで危険度3を達成する必要がある」という連鎖的な構造になっているものもあって、自然とゲームを遊び続ける流れができている。

新武器・アイテムの開拓

数百種類ある武器とアイテムのすべてを把握するには、相当な時間がかかる。「このアイテム、今まで見たことなかったけど効果がすごい」という発見が、100時間遊んでも続く。

Steamのプレイ時間中央値が高いのは、こういった「発見の連続」が終わらない設計になっているからだ。同じキャラクターで同じ武器を使っても、アイテムの組み合わせが変わるだけで全然違う体験になる。これがBrotatoの底力だ。

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Brotatoが合わなかったときに試してほしい類似ゲーム

Brotatoをプレイして「もっとこういうゲームがしたい」「こういう方向じゃないのがいい」という場合に試せる選択肢を紹介する。

デッキビルド色をさらに強くしたいなら

Slay the Spireはデッキビルドローグライクの定番で、Brotatoのビルド構築の楽しさに近い感覚がある。ただし完全ターン制で、Brotatoのようなアクション要素はない。「アクションは不要、じっくりカードを考えたい」という人向けだ。Brotatoでビルドを考える部分が好きだと感じたなら、きっと刺さる。

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タワーディフェンス的なウェーブ攻略が好きなら

Hero Siegeはローグライクとアクションを組み合わせたタイトルで、ウェーブ形式でエネミーを迎え撃つ構造がBrotatoと似ている。キャラクター育成や装備の幅も広く、ローグライク系のやり込みが好きなプレイヤーに向いている。Brotatoのウェーブ攻略の緊張感が好きだと感じたなら試してみる価値がある。

放置系・リソース管理が好きなら

「戦略的なリソース管理」という観点でBrotatoに近い体験をしたいなら、他の方向性のゲームも面白い。オートバトル系やシナジー構築系のゲームは「どうチームや装備を組み合わせるか」という発想がBrotatoのビルド構築と通じる部分があるので、ローグライクやシナジー構築が好きな人はいくつか掘り下げてみると新しい発見があるはずだ。

まとめ:Brotatoは「移動だけで遊べる最高のローグライク」

Brotatoを一言で表すなら「移動だけで戦えるのに、戦略の奥深さは底がない」ゲームだ。

操作の敷居が低いから誰でも触れる。でもキャラクターと武器とアイテムの組み合わせの幅は膨大で、研究し始めると数百時間遊んでも新しい発見がある。この構造がBrotatoを1,000万本以上売り上げた理由だと思う。

グラフィックは正直なところ綺麗ではない。RNG運ゲー感も否めない。後半ウェーブの視認性に問題があることも事実だ。でも、それを補って余りある「ビルドが完成したときの快感」「ウェーブをギリギリ生き延びた達成感」「次のキャラクターを試したいという衝動」がある。

Evil Empireへの開発移管後も、「New Dawn」アップデートで要望されていた機能が着々と実装されている。ゲーム自体が現役で進化し続けているのも、今プレイを始めるのに遅くない理由だ。

「ヴァンサバ系ゲームをやってみたいけど30分ぶっ続けは長い」「ビルドを考えながら遊ぶローグライクが好き」「安くて長く遊べるインディーゲームを探している」という人に特に強くすすめたい。「騙されたと思ってとりあえず」プレイしてみてほしい。まんまとハマるはずだ。

ローグライクとアリーナシューターの相性が予想以上に良かったBrotato。6本腕のポテトがひたすら戦い続けるこのゲームが、なぜここまで世界中で愛されているか——実際に起動して20ウェーブ付き合ってみれば、その答えはすぐに分かるはずだ。

個人開発者が一人で作ったゲームがここまでの規模になったことは、インディーゲーム業界全体にとっても励みになる話だ。Thomas Gervraudがどんな思いでBrotatoを作ったのか、そのゲームがなぜ世界中で1,000万本以上売れて今もプレイヤーに愛されているのか。その答えは、実際にプレイして20回のウェーブをクリアした後に自然と分かるはずだ。

最後に一つ言うとしたら、Brotatoは「最初の10分間」と「30ランこなした後」でまったく別のゲームに見える。最初は「移動するだけのシンプルなゲーム」だ。でも30ランを超えたころ、「このキャラクターではこのアイテムが最優先」「このウェーブパターンはこう立ち回ると安定する」という感覚が身に付いてくる。そのとき、Brotatoは「移動だけのゲーム」ではなく「奥の深いビルド構築ゲーム」に変わる。この変化を体験するまで、ぜひ付き合ってみてほしい。1,000万人以上のプレイヤーがその変化を体験してきた。次はあなたの番だ。

Brotato

Blobfish
リリース日 2023年6月23日
サービス中
価格¥580-30% ¥406
開発Blobfish
日本語非対応
対応OSWindows / Mac / Linux
プレイ形式シングル / マルチ
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