1400万本、TGA最優秀マルチプレイ賞——Battlefieldの生みの親が作った抽出シューター「ARC Raiders(アークレイダーズ)」は買いか【2025年新作PCゲーム】
2025年10月30日。Steamに1本のゲームがリリースされた。
タイトルは『ARC Raiders(アークレイダーズ)』。開発はスウェーデン・ストックホルムのEmbark Studios。そしてこのスタジオのCEOが元EA副社長にしてBattlefieldシリーズの生みの親、Patrick Soderlund(パトリック・ソーダールンド)だ。
で、このゲーム。発売からわずか1週間でSteam同接48万人を突破。2026年1月には同接96万人という異次元の数字を記録し、販売本数は2026年2月時点で1,400万本。週間アクティブプレイヤーは600万人。The Game Awards 2025ではBest Multiplayer Gameを受賞(あのBF6を押しのけて)。Metacriticスコアは86点で、約10年ぶりのマルチプレイ専用シューター最高評価を叩き出した。
筆者が最初にARC Raidersの映像を見たとき、正直こう思った。「Tarkovっぽいゲームがまた1本増えるだけじゃないの?」と。
結論から言うと、全然違った。
これは「Tarkovをやりたいけど難しすぎて脱落した人」のために作られた、絶妙な立ち位置の抽出シューターだ。ただし、手放しで全員に薦められるかと言えば、そこには明確な「影」もある。
今回は、ARC Raidersの何がすごいのか、どこが刺さるのか、そして今買うべきなのか——良いところも辛口ポイントも全部まとめて書いていく。
公式ローンチトレーラー
こんな人におすすめ / こんな人には合わない
まず最初に、このゲームが合う人・合わない人をはっきりさせておく。
こんな人におすすめ
- Escape from Tarkovに興味はあるけど「あのハードコアさは無理」という人
- PvPだけじゃなくPvEも楽しみたい人(ロボット敵が良い味を出している)
- TPS視点が好きな人(抽出シューターでTPSは珍しい)
- 友達3人でスクワッドを組んで遊びたい人
- レトロフューチャーなSF世界観にグッとくる人
- 「脱出成功」の快感がたまらないタイプの人
こんな人には合わないかも
- チーターに耐性がない人(現状、最大の問題点)
- 1人でコツコツ長く遊びたい人(エンドコンテンツは現状薄い)
- PvPを一切やりたくない人(完全PvEモードはない)
- FPS視点じゃないと嫌な人(TPSオンリー)
- アジアサーバーの即キル文化がストレスな人
基本情報
| タイトル | ARC Raiders(アークレイダーズ) |
|---|---|
| ジャンル | PvPvE抽出シューター(TPS) |
| 開発 | Embark Studios(スウェーデン) |
| パブリッシャー | Nexon |
| 発売日 | 2025年10月30日 |
| 価格 | 5,980円($39.99)買い切り |
| 対応機種 | PC(Steam/Epic)、PS5、Xbox Series X|S |
| 日本語対応 | あり(テキストのみ、音声は英語) |
| Steam評価 | 非常に好評(86%好評 / 約18万件) |
| Metacritic | 86/100(PC) |
| 販売本数 | 1,400万本(2026年2月時点) |
| 同接ピーク | 約96万人(2026年1月) |
| ストレージ | 27GB |
ARC Raidersってどんなゲーム?——「Tarkovのハードルを下げて、ロボットを足した」抽出シューター

ARC Raidersを一言で説明するなら、「TPS版のEscape from Tarkov + AI敵としてのロボット軍団」だ。
舞台は、謎の機械群「ARC」に侵略された地球。人類は地下に逃れて暮らしている。プレイヤーは「レイダー」として装備を持って地上に出撃し、30分の制限時間内にルート(戦利品)を漁り、抽出ポイントから脱出する。
死んだら、持ち込んだ装備も拾ったアイテムも全ロスト。
この緊張感が、抽出シューターというジャンルの核心だ。
ただし、他の抽出シューターと決定的に違うのが2つある。
違い1:TPS(三人称視点)であること
Escape from Tarkovも、Dark and Darkerも、The Cycleも——抽出シューターの大半はFPS(一人称視点)だ。ARC Raidersは数少ないTPS抽出シューターで、これが思った以上に体験を変える。
三人称だとキャラクターの動きが見える。カバーアクションがわかりやすい。索敵の視野が広い。壁越しにちょっと周囲を覗ける。ゲームの開発チームもこの「第三者視点の情報の非対称性」を意図的にゲームデザインに組み込んでいて、角を曲がるときの緊張感、建物に入るときのドキドキ感が独特だ。
FPSの抽出シューターとは、明らかに違う遊び方になる。
違い2:PvPvEの「E」がガチで強い
「PvPvE」と名乗るゲームは多いけど、実際にはPvPがメインでPvEはオマケ——というタイトルは少なくない。
ARC Raidersの場合、AI敵である「ARC」がマジで強い。小型のワスプ(蜂型)ドローンが群れで襲ってくるだけでもかなりの脅威だし、ロケットランチャーを装備した中型ARC、巨大なバスティオンやクイーン級に至っては、スクワッド3人でも連携しないと倒せないレベルだ。
これが何を意味するかというと——
「対人戦を仕掛けてるタイミングでARC敵が乱入してきて阿鼻叫喚」みたいな状況が頻繁に起きる。
これがめちゃくちゃ面白い。PvPだけの殺伐とした空気じゃなくて、第三勢力としてのAIロボットがマッチに予測不可能な展開をもたらしてくれる。
プロキシミティチャット(近接ボイスチャット)も搭載されているので、ARC敵に追い詰められた他チームと一時的に共闘したり、交渉したり——という人間ドラマ的なやり取りが生まれるのも、このゲームの魅力だ。
Embark Studiosという開発会社——Battlefieldの魂を持つ新鋭
ARC Raidersを語る上で、開発元のEmbark Studiosの話は避けて通れない。
CEO兼創設者のPatrick Soderlundは、元DICE(Battlefieldシリーズの開発会社)のCEOにして、元EA副社長。つまり、世界で最も有名なマルチプレイFPSを作ってきた人間が、EAを離れて自分のスタジオを立ち上げた——というストーリーだ。
Embark Studiosは2018年設立。最初のリリースタイトルは、環境破壊FPS「THE FINALS」(2023年12月)。これも2週間で1,000万プレイヤーを突破したヒット作だ。
そしてARC Raiders。実はこのゲーム、最初は完全に別のゲームだった。
2021年のThe Game Awardsで初公開されたときは、PvEメインの基本プレイ無料タイトルとして発表された。でもその後、チーム内で大きな方向転換があり、PvPvE抽出シューターに生まれ変わり、価格モデルも買い切りに変更。結果的にこの判断が大当たりした。
パブリッシャーのNexonは「ARC Raidersは期待を大幅に上回った」と公式に認めていて、「一般的なヒットゲームの”急上昇→急下降”の軌道に反して、ブロックバスターフランチャイズとしての地位を確立した」と表現している。
ゲームシステム詳細——30分間の命がけサバイバル

ARC Raidersのゲームプレイを具体的に見ていこう。
マッチの流れ
- ロードアウト準備:武器・防具・ガジェットを選択して出撃
- マップへ降下:ソロまたは3人スクワッドで地上へ
- 探索&ルート収集:コンテナを漁り、素材やアイテムを集める
- ARC敵との戦闘:マップ中に配置されたロボット敵を倒す or 避ける
- 対人戦(任意):他チームとの遭遇。戦うか逃げるか交渉するか
- 抽出:抽出ポイントに到達して脱出成功 → 持ち帰ったアイテムを獲得
シンプルに見えるけど、30分という制限時間が絶妙なプレッシャーを生む。
Escape from Tarkovのレイドが1時間超かかることもあるのに対して、ARC Raidersは30分。テンポが速い。「もう1戦だけ」が言いやすい。これが中毒性につながっている。
5つのマップ——それぞれに個性がある
現在実装されているマップは5つ。
- Dam Battlegrounds(ダム戦場):水浸しの発電所跡。毒水エリアあり、視界が悪く奇襲されやすい
- Spaceport(宇宙港):巨大なシャトル発射場。開けた地形で長距離戦が発生しやすい
- Buried City(埋もれた都市):砂漠の廃墟。狭い路地での近距離戦が多い
- Blue Gate(ブルーゲート):山岳地帯。高低差を活かした立体的な戦闘
- Stella Montis:後から追加された雪山マップ
各マップは「マップコンディション」という天候・環境変化システムがあり、同じマップでも出撃するたびに状況が変わる。霧が立ち込めていたり、電磁嵐が発生していたり。毎回同じ動きが通用しないので飽きにくい設計だ。
スキルツリー——3つの分岐でプレイスタイルを決める
キャラクターの成長は3つの専門分野に分かれている。
Conditioning(コンディショニング)
体力・近接戦闘を強化。ワスプやタレットを一撃で破壊できるようになる。タンク寄りのビルドに。
Survival(サバイバル)
ルート速度UP、アイテム発見率UP、セキュリティロッカー解錠。探索・金稼ぎ特化で、「ルートゴブリン」プレイに最適。
Mobility(モビリティ)
スタミナコスト削減、移動速度UP。逃げ足の速さで生存率を上げる。ソロプレイヤーに人気。
レベルアップごとに1ポイントで、最大レベル75まで計76ポイント。全振りすれば1つの分野を極められるけど、バランス型も組める。リスペック(振り直し)も可能だ。
クラフトシステム
ラウンド中にフィールドで拾った素材を使ってアイテムを製作できる。グレネードトラップ(煙・ガス・おとり・火炎)、騒音メーカー、薬草包帯など。
特に煙グレネードは抽出時の命綱。抽出ポイントはマップ上で公開されているので、当然キャンプ(抽出ポイント待ち伏せ)をする敵もいる。煙幕を張りながら脱出する——この攻防がめちゃくちゃ熱い。
ARC敵——この「第三勢力」がゲームを面白くしている
ARC Raidersの主役は、ある意味でプレイヤーではなくARC(機械敵)だと思う。
- ワスプ(Wasp):蜂型の小型ドローン。群れで来ると厄介。音で気づかれる
- プローブ(Probe):偵察型。発見されると他の敵を呼ぶ
- ロケッティア(Rocketeer):中型。ロケラン持ち。遮蔽物がないと瞬殺される
- バスティオン:大型ARC。3人スクワッドでも連携が必要
- クイーン:最大サイズ。レイドボス級。倒せば最高級ルートが手に入る
特にクイーン級のARC敵は、倒している最中に他のプレイヤーチームが漁夫の利を狙いに来るというシチュエーションが頻発する。「ボス倒したぞ!」→「横から撃たれた!」→「全ロスト!」は、ARC Raidersあるあるだ。
悔しいけど、こういう「理不尽さ」がこのジャンルの醍醐味でもある。
Tarkovとの比較——何が同じで、何が違うのか
ARC Raidersを検討している人の多くが気にしているのが、「Escape from Tarkovと何が違うの?」という点だと思う。
ここを明確に整理しておこう。
| 比較項目 | ARC Raiders | Escape from Tarkov |
|---|---|---|
| 視点 | TPS(三人称) | FPS(一人称) |
| 1マッチの時間 | 30分 | 45分~1時間超 |
| AI敵の存在感 | 極めて高い(ゲームの核心) | 低い(Scavはそこまで脅威でない) |
| 難易度 | 中~高(初心者でも入りやすい) | 極高(知識ゲーの側面が強い) |
| リアリティ | SF寄り(ロボットと戦う) | ミリタリーリアル路線 |
| 価格 | 5,980円 | 約7,500円~ |
| チーム人数 | ソロ or 3人 | ソロ~5人 |
| プラットフォーム | PC / PS5 / Xbox | PC |
一番大きな違いは、「入門のしやすさ」だと思う。
Tarkovは弾薬の種類、ペネトレーション値、マップ知識、隠しスタッシュの場所——とにかく覚えることが膨大で、100時間やっても初心者を名乗れるレベル。ARC Raidersはそこまでの知識量を要求しない。マップの構造やUIがわかりやすく、最初の数時間で「何をすればいいか」が直感的に理解できる。
ただし、「Tarkovの方が奥深い」という意見もある。ARC Raidersは入りやすい分、やり込み要素では物足りなさを感じるプレイヤーもいるのは事実だ。
ここで、抽出シューターの元祖であるTarkovの記事もぜひ参考にしてほしい。

良いところ・推しポイント——なぜ1,400万人がハマったのか

推し1:TPS視点が「ありそうでなかった」新鮮さ
抽出シューターの定番はFPS。でもARC RaidersのTPSは、カバーアクション、ローリング、ガジェット使用——これらの動作が画面上で見えるのが気持ちいい。
巨大ARC敵に追われながらローリングで回避し、建物に飛び込む。この「映画のワンシーンみたいな体験」は、FPSでは味わえないものだ。
ゲーム自体も面白いけど体験をサポートしてるのは環境音と環境描写。グラフィックが綺麗とかそんな言葉じゃ足りなくて『この世界ずっと散歩したい』とか思えちゃう
推し2:グラフィックと世界観が段違い
Embark Studiosの映像技術は本物だ。Unreal Engine 5をフル活用したレトロフューチャーなSF世界が、息を呑む美しさで描かれている。
宇宙港マップに広がる朽ちたシャトル発射台。砂漠に半分埋もれた廃墟都市。ダムに溢れる毒水——どのマップにも「ここにかつて人が生きていた」という物語が詰まっている。
しかも、この美しいグラフィックにもかかわらず最適化が優秀で、GTX 1050 Ti / RX 580レベルでも1080p/60fpsで動く。推奨スペックもRTX 2070程度と、2025年のAAAタイトルとしてはかなり軽い部類だ。
Cycle Frontierというチーターにサ終させられた神ゲーの良いところを引き継いだPvPvE LOOTシューターの正統な後継者。神グラフィックなのに最適化されていて低スペックでも全くラグくない。2025の覇権神ゲーです。
推し3:初心者にも門戸が開かれている
ARC Raidersには無料ロードアウトというシステムがある。たとえ全ロストしても、最低限の装備を持って出撃できるので、「負けすぎて何も持って行けない」という状態にはならない。
これは抽出シューターの最大のハードル——「ギアフィアー(装備を失う恐怖で出撃できなくなる症状)」を和らげる、良い設計だ。
また、「Scrappy(スクラッピー)」という相棒チキン(!?)が自動で周辺の素材を拾ってくれる機能もある。こういう細かい配慮が、ジャンル初心者を取り込んだ要因だと思う。
想像以上に面白い。タルコフ系だけど、TPSで遊びやすく緊張感もあってテンポも良い。何より、脱出成功時の快感がヤバい!マップの構造やUIも分かりやすくて脱出シューター初心者でも取っつきやすい
推し4:脱出成功時の快感が半端ない
これは抽出シューター全般に言えることだけど、ARC Raidersの脱出成功時の快感は格別だ。
レアアイテムをバッグに詰め込んで、ARC敵を避け、他プレイヤーの銃声に怯えながら抽出ポイントに向かう。抽出のカウントダウンが始まる。あと10秒……5秒……「脱出成功」の表示が出た瞬間、心臓がバクバクしていたことに気づく。
この体験は、バトルロワイヤルのドン勝とも、MMORPGのレイドクリアとも違う、抽出シューター固有の快感だ。
推し5:月イチの無料アップデート
Embark Studiosは2026年のロードマップを公開していて、毎月新コンテンツを追加する方針を打ち出している。
- 1月 Headwinds:ソロvsスクワッドモード追加
- 2月 Shrouded Sky:新ARC敵、Raider Deck機能
- 3月 Flashpoint:新マップコンディション、新ARC脅威
- 4月 Riven Tides:新マップ、大型ARC追加
しかもこれらのコンテンツは全て無料。買い切りゲームでありながら、ライブサービス的なアップデートが続いている。課金要素はスキン(コスメティック)のみだ。
辛口ポイント・気になる点——1,400万本でも問題は山積み
ここからは厳しい話をする。ARC Raidersは面白いゲームだけど、手放しで「神ゲー」とは言えない問題がいくつかある。
辛口1:チーター問題——最大の癌
これがARC Raiders最大の不満点だ。断言する。
ウォールハック(壁越しに敵が見える)、エイムボット(自動照準)、スピードハック——オンラインシューターにつきものの不正行為が、ARC Raidersにも蔓延している。
人気配信者のShroudは1回の配信で7人のチーターに遭遇したと報告しているし、Steamの最近のレビューでも「3~5ゲームに1回はチーターに殺される」という報告が多い。
Embark Studios、ゲーマーからの問題提起を受けてARC Raidersに蔓延するチーターの抜本的対策を表明。今後数週間にわたって、チーターを特定したり、排除したりするための検出メカニズムなどを導入する
— 4Gamer
出典:Twitter
特に問題視されているのがBANの甘さ。初回は30日BAN、2回目は60日BAN、3回目でようやく永久BAN。多くのプレイヤーが「初回から永久BANにしろ」と怒りの声を上げている。
抽出シューターは「死んだら全ロスト」というハイリスクなジャンルだからこそ、チーターによる理不尽な死は他のジャンル以上にストレスが大きい。Embark Studiosは対策を進めているものの、現状では解決したとは言い難い。
辛口2:エンドコンテンツの薄さ
レベル75に到達した後、「やることがない」という声が特に日本コミュニティで多い。
面白いんだけどレジェンダリー武器が弱すぎてファームする意味が無い。ジュピターはオスプレーの下位互換だし、イコライザーはトレンテの下位互換、なんならスティッチャー(コモン)のが強い。ワイプもまだ無い。一体このゲームは何を目指してやればいいんだ
このレビューは的を射ている。最高レアリティの武器がコモン武器より弱いのはさすがにどうかと思うし、「上を目指す動機」が薄いのは事実だ。
Tarkovのようなワイプ(シーズンリセット)システムも現時点では未実装。ロードマップでは「エクスペディション(遠征)」という新コンテンツが予定されているが、まだ発展途上という印象は否めない。
辛口3:アジアサーバーの即キル文化
これは日本人プレイヤーにとって特に重要な話。
発売日からプレイヤー数を90%近く維持しているが、日本のコミュニティでは『やる事がない』と言っている人が多い。海外プレイヤーのように世界観に浸ったりロールプレイ的に遊ぶ人が多いのに対して、日本のコミュニティでは効率や最適解、攻略を重視する傾向が強い
アジアサーバーではKoS(Kill on Sight=見つけ次第キル)が横行しているという報告が多い。北米やヨーロッパサーバーだと「プロキシミティチャットで交渉→共闘」みたいな展開も珍しくないのに、アジアサーバーでは問答無用で撃たれることが多い。
探索メインで遊びたい人は、サーバー変更を検討する価値がある(設定から変更可能)。ただし海外サーバーだとpingが上がるので、そこはトレードオフだ。
辛口4:日本語レビューは「賛否両論」
これは注目すべきデータだ。Steamの全体評価が「非常に好評」(86%)なのに対して、日本語レビューだけは「賛否両論」。
日本のゲーマーは「やり込み要素」「目標の明確さ」「効率的なプレイ」を重視する傾向が強い。ARC Raidersの現状はそこに弱みがある。世界観を楽しんだり、ロールプレイ的に遊んだりする文化が強い欧米プレイヤーとは、評価軸が違うのだと思う。
ただし、これは「つまらない」という意味ではなく、「もっとやり込ませてくれ」という期待の裏返しでもある。
ユーザーの声——Steam・Twitter/Xから
Steam・海外レビューの声
It’s the only game where: You bring a good loadout → You start believing in yourself → The game immediately humbles you. 10/10 life lesson.
— Steamレビュー(英語)
出典:Steam
(訳:このゲームだけだよ。良い装備を持っていく→自信が出てくる→ゲームに即座に謙虚にさせられる。10点満点の人生の教訓。)
ARC Raiders is basically PvPvE therapy for people who are tired of sweaty esports teenagers.
— Steamレビュー(英語)
出典:Steam
(訳:ARC Raidersは、汗だくでやってるeスポーツキッズに疲れた人のためのPvPvEセラピーだ。)
日本プレイヤーの声
飽きた連中がただただ対人プレイに走ってんじゃないか。ドンシューなんて滅多に聞かない、裏切りの可能性もあるから信用もできない、初期とはもうだいぶ違うゲームになってる
このゲーム、マジで完璧だと思う。100時間以上プレイしてるけど、一度も飽きたことがない
賛否がはっきり分かれているのが面白い。100時間以上遊んでも飽きないという人がいる一方で、対人プレイ偏重への不満を訴える人もいる。これは「プレイスタイルによって体験が大きく変わるゲーム」であることの裏付けだと思う。
メディアの評価
- IGN:9/10 ——「PvEとPvPの最も楽しいミックスのひとつ」
- PC Gamer:好評 ——「ユニークな武器、美麗マップ、予測不可能なPvPvE体験」
- Game*Spark:高評価 ——「脱出シューターに新たな王が誕生した」
- Metacritic:86/100 ——約10年ぶりのマルチプレイ専用シューター最高評価
PC動作環境——意外と軽い
| 項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64-bit | Windows 10 64-bit |
| CPU | Core i5-6600K / Ryzen 5 1600 | Core i5-9600K / Ryzen 5 3600 |
| RAM | 12GB | 16GB |
| GPU | GTX 1050 Ti / RX 580 | RTX 2070 / RX 5700 XT |
| ストレージ | 27GB | 27GB |
正直、このグラフィッククオリティでGTX 1050 Tiで動くのは驚きだ。最適化を褒めているレビューが多いのも納得する。RTX 2070以上なら1440p/60fpsで快適にプレイできるし、最新のRTX 40シリーズならDLSS対応で4Kも狙える。
似たゲームが好きならこちらもチェック
ARC Raidersに興味がある人なら、こんなゲームも刺さるかもしれない。
Escape from Tarkov——抽出シューターの元祖
ARC Raidersで「もっとハードコアな体験がしたい」と思ったなら、やっぱりTarkovだ。リアル路線のミリタリーシューターで、弾薬1発ごとに意味がある世界。ただし、覚悟は必要。

Delta Force——基本無料タクティカルFPS
「シューターは好きだけど抽出ジャンルはまだ怖い」という人は、まずDelta Forceから入るのもアリ。基本無料でPvPvEモードも搭載している。

バトルフィールド6——Embark CEOの”出身地”
ARC Raidersの生みの親であるPatrick SoderlundがかつてCEOを務めたDICEの最新作。大規模戦闘が好きならこちらもぜひ。TGA 2025ではARC Raidersと最優秀マルチプレイ賞を争った。

まとめ——今買うべきか、待つべきか
最後に、ARC Raidersの総合評価をまとめる。
ARC Raiders 総合評価
- ゲームの完成度:★★★★☆(4/5)——ベースのゲームプレイは文句なしに面白い
- グラフィック:★★★★★(5/5)——UE5の実力をフルに活かした映像美
- 初心者のとっつきやすさ:★★★★☆(4/5)——抽出シューター入門として最適
- やり込み要素:★★★☆☆(3/5)——Lv75以降が課題。今後に期待
- チーター対策:★★☆☆☆(2/5)——最大の弱点。改善を待ちたい
- コスパ:★★★★☆(4/5)——5,980円でこの品質は納得
結論:「抽出シューターに興味があるなら、今が買い時」
ARC Raidersは「抽出シューターというジャンルの入口」として、現時点で最良の選択肢だと思う。
TPSならではの遊びやすさ、AI敵が生むカオスな展開、美麗なグラフィック、そして月イチの無料アップデート。5,980円の価値は十分にある。
ただし、チーター問題とエンドコンテンツの薄さは事実として認識しておくべきだ。「完璧なゲーム」ではない。それでも、1,400万人が選び、TGA最優秀マルチプレイ賞を獲ったゲームには、それだけの理由がある。
Tarkovは難しすぎた。Dark and Darkerは雰囲気が違った。抽出シューターに興味はあるけど、自分に合うゲームが見つからなかった——そんな人にこそ、ARC Raidersを薦めたい。
友達3人で組んで、地上に出撃して、ARC敵と戦って、他プレイヤーに怯えながら脱出する。その30分間の緊張と快感は、他のどのジャンルでも味わえないものだから。

