「Pacific Drive」異常区域をステーションワゴンで生き抜くサバイバル

最初にエンジンをかけた瞬間、なんか変な予感がした。

錆びついたドアを引いて、ボロボロのステーションワゴンに乗り込む。フロントガラスにはヒビが入っていて、サイドミラーは片方ない。メーターパネルは点滅してるし、なんか煙が出てる気がする。それでも、このオンボロ車だけが自分の命綱だ。

Pacific Driveをひと言で表すなら「愛着と恐怖の同居するサバイバル体験」だと思う。Ironwood Studiosが2024年2月22日にリリースしたこのゲームは、1980年代の太平洋岸北西部を舞台に、謎の超常現象が渦巻く隔離区域(Exclusion Zone)をステーションワゴンで生き延びるという、かなり変わった設定のゲームだ。

車が壊れる。パーツが足りない。超常現象が追いかけてくる。セーブポイントは遠い。それでも「もう1回だけ」と手が止まらなくなる。そんな体験をしたくなったら、この記事を読んでほしい。

この記事はこんな人に読んでほしい
・サバイバルゲームが好きだけど、ゾンビや対人戦より世界観重視が好きな人
・車やメカ系が好きで、修理・改造要素に興味ある人
・「怖いけど先が気になる」雰囲気ゲームを探してる人
・ローグライク要素のあるゲームでゆっくり強くなりたい人
・Pacific Driveが気になってるけど買うか迷ってる人
Pacific Drive キーアート
目次

Pacific Driveとはどんなゲームか

Pacific Driveは、1人称視点のドライビングサバイバルゲームだ。舞台は1980年代のワシントン州オリンピック半島。政府に封鎖された「ARDA隔離区域」(Exclusion Zone)と呼ばれる異常地帯が舞台で、プレイヤーはそこに迷い込んでしまった主人公として、脱出を目指す。

ゲームの核心は「車との関係」にある。古びたステーションワゴンがプレイヤーの唯一の拠点であり、乗り物であり、相棒だ。廃工場を改造したガレージに戻るたびに車を修理し、パーツを集めてアップグレードし、また危険な区域へ走り出す。このサイクルが延々と繰り返される。

探索は「ラン」単位で行われる。マップに飛び込んで資材を集め、嵐(ストーム)が来る前に出口ゲートを目指して帰還する。同じエリアでも入るたびにオブジェクトの配置が変わるローグライク要素があり、毎回違う状況に対応する必要がある。

Pacific Drive ゲームプレイ画面 - 廃墟の探索

開発元・基本情報

タイトル Pacific Drive
開発 Ironwood Studios
パブリッシャー Kepler Interactive
発売日 2024年2月22日
対応プラットフォーム PC(Steam/Epic Games Store)、PlayStation 5
ジャンル 1人称ドライビングサバイバル
プレイ人数 1人(シングルプレイのみ)
価格 4,200円(Steam)
Steam評価 非常に好評(約83%、19,000件以上)
発売半年の売上 100万本突破
Pacific Drive - 異常区域の景色

異常区域という舞台設定の作り込み

このゲームで一番印象に残るのは、世界観の密度だと思う。

隔離区域は「ARDA(Anomalous Research and Development Agency)」という政府機関が管理していた場所で、1955年から謎の実験が行われ、その結果として超常現象が発生し始めた。住民は避難させられ、区域は3つのゾーン(アウター、ミドル、インナー)に分類されて封鎖されている。

ゾーンが深くなるほど異常の度合いも上がる。アウターゾーンはまだ廃墟感が強くて探索しやすいが、ミドルゾーンに入ると地形が歪み、重力が狂い、謎の生物が現れ始める。インナーゾーンはもはや別世界だ。

超常現象の種類が豊富で、初めて遭遇するたびに「なんだこれ?」という驚きがある。地面から無数の触手が生えてくる「ルートサプライン」、プレイヤーの車を引き寄せる重力異常、電気系統を狂わせる磁気嵐、車に取り付いて操作を乱す「アンカー」と呼ばれる謎の存在など。説明のない現象と向き合いながら対処法を学んでいく感覚は独特だ。

「最初にキャンのようなものに車を吸い込まれたとき、何が起きてるのか全くわからなくて本当に焦った。説明なしに現象に直面させるデザインが怖くて好き」
(Steamレビューより)

テキストログやオーディオテープによる断片的なストーリーも丁寧に作られていて、区域の歴史や実験の背景が少しずつわかってくる。ゲームを進めるたびに「もっと知りたい」という気持ちが高まっていく作りだ。

Pacific Drive - ステーションワゴンとガレージ

ステーションワゴンとの付き合い方

このゲームで一番ユニークなのが「車との関係性」だ。主人公の相棒は、1970年代後半〜1980年代前半ごろのアメリカ製ステーションワゴン。ゲームの中では「カー」と呼ばれているだけだが、プレイヤーはこの車に不思議な愛着を持つようになる。

車は消耗品ではない。ランが終わってガレージに戻るたびに、同じ車を修理して使い続ける。ドアが壊れたら付け替え、タイヤが磨り減ったら交換し、ボディが焼けたら塗り直す。パーツは全部自分で作るかフィールドで拾ってくる。

面白いのは、車に「クセ」が付くことだ。異常区域を走り続けることで車体に変異が起きる。ドアが勝手に開くようになったり、クラクションが鳴り止まなくなったり、タイヤが溶けやすくなったり。この「クセ(Quirk)」は修理で消せるものもあれば、逆に「バッテリーが早く充電される」みたいな良いクセもある。

「走れば走るほど車の個性が出てきて、愛着が湧いてくるのが面白い。気づいたら自分なりの愛車になってた」
(Steamレビューより)

車のカスタマイズも深い。ルーフキャリアを付けて積載量を増やしたり、装甲を貼って衝撃に強くしたり、特殊なバンパーを付けて異常現象を弾いたりできる。ゲームが進むにつれて車がどんどんゴツくなっていく様子は、ちょっと誇らしい気分になる。

Pacific Drive - クラフト・リソース管理

クラフトとリソース管理の沼

フィールド探索の主な目的はリソース収集だ。廃屋、廃工場、放置された車など、区域のあちこちから金属、ゴム、ガラス、電子部品などを拾い集める。帰還したらガレージのクラフトステーションでパーツを作り、車に取り付ける。

このクラフト系が思いのほか深い。パーツには「スタビライザー」「インシュレーター」「アンカー・スクラバー」など様々な種類があり、どれをどこに付けるかで探索の戦略が変わってくる。序盤はとにかく基本的なパーツの維持で精一杯だが、中盤以降になると「このランのために特化した装備にしよう」という考え方ができるようになってくる。

ただ、正直に言うとクラフトの複雑さが「めんどくさい」と感じる部分もある。特に序盤は必要な材料が何なのか把握するまでが大変で、何度もガレージと製造ステーションを行き来することになる。このあたりは好みが分かれる部分だ。

「序盤の材料集めとクラフトは覚えるまでが大変。でもわかってくると俄然楽しくなる。序盤で諦めないでほしい」
(Steamレビューより)

燃料管理も重要だ。ガスが切れたら帰れない。それだけでなく、車のバッテリー残量、タイヤの摩耗度、ウィンドシールドの状態なども常に気にしながら走る必要がある。「あと少しで帰れるのにタイヤが終わってる」という焦りは何度経験しても慣れない。

ランシステムとセーブの設計

Pacific Driveのゲームループは「ガレージ(拠点)→フィールド探索→ガレージ帰還」の繰り返しだ。フィールドに出ると「嵐」が一定時間後に来て、それまでに出口ゲートを開けて脱出しなければならない。

このタイムプレッシャーが絶妙にストレスになっている。資材をもっと集めたいのに嵐のカウントダウンが迫ってくる。ゲートを開けるための素材が足りなくて焦る。出口ポータルを起動したのに電気が足りなくて嵐に飲み込まれる。こういう「ぎりぎりの状況」を何度も経験することになる。

セーブシステムはかなり特殊だ。ガレージに戻ったときだけセーブされる仕様で、フィールドに出ている最中はセーブできない。これが低評価の主な原因になっていて、「途中でゲームを終了できない」「死んでリセットされると進行が戻る」という不満の声は多い。

「ランを始めたら最後まで付き合うしかない。30分のつもりが1時間以上になったことが何度もある。時間管理が難しい」
(Steamレビューより)

一方で、このシステムを肯定する意見もある。「途中で切れないからこそ没入感が生まれる」「中断できないプレッシャーがゲームの緊張感に合ってる」という声だ。好みが分かれる部分だが、このゲームの場合はセーブのストレスも含めて体験の一部と割り切って遊ぶのが良いと思う。

Pacific Drive - 超常現象との遭遇

超常現象の種類と対処法

このゲームの探索が面白いのは、超常現象の種類が豊富でそれぞれへの対処法が異なる点だ。初見では何が起きているのかわからないが、何度か経験するうちに「これはこうすれば大丈夫」というパターンが掴めてくる。

代表的な異常現象をいくつか紹介する。

スタティック・ウォーカーは区域内を徘徊する電気系の生物だ。近づくと車の電気系統が狂う。電気絶縁パーツを積んでおくと被害を減らせる。

グラビティ・ストームは重力異常が発生して、車が浮き上がったり横倒しになったりする現象だ。ゆっくり運転して安定させるしかない。

マグネティック・ゾーンは磁場異常エリアで、金属パーツが引き寄せられたり弾き飛ばされたりする。非磁性素材のパーツに切り替えるか、迂回するかの判断が必要だ。

アシッド・レインはその名の通り酸性の雨で、車のボディが急速に腐食する。屋根付きの建物か橋の下に避難するか、防錆コーティングで耐えるかという選択になる。

異常現象同士が重なることもある。嵐が近づいてる中で重力異常エリアに突っ込んで、なおかつスタティック・ウォーカーに接近されて電気系がおかしくなる……みたいな状況が普通に起きる。こういう「複合的な混乱」の中で判断を下す感覚がこのゲームの醍醐味だと思う。

Pacific Drive - 美しいグラフィックと嵐の空

グラフィックとサウンドの没入感

Pacific Driveの視覚的な魅力は、独特のアートスタイルにある。リアルな3Dグラフィックではなく、1980年代のB級SF映画を彷彿とさせる少し不気味でレトロな質感。緑がかった霧の中に廃工場のシルエットが浮かぶ光景は、美しいとも不気味とも言えない独特の雰囲気を出している。

天候の表現も丁寧だ。霧雨の中を走ると、ワイパーが動くフロントガラス越しに霞む林道が広がる。嵐が迫ってくると空が紫色に染まり、電磁波のような光が走る。この瞬間の緊張感と美しさが同居する感覚は他のゲームでなかなか味わえない。

「嵐が近づいてくるときの空の色が本当に綺麗で不気味。あの表現だけでこのゲームを遊んだ価値があると思う」
(kou-gamer.comのレビューより)

サウンドデザインも秀逸だ。車のエンジン音、タイヤが悪路を噛む音、雨がフロントガラスを叩く音。そして区域内に響く不可解な音——遠くから聞こえる機械音、ざわめき、時折発生する低周波の振動。これらがゲームプレイ中の緊張感を絶えず維持している。

BGMは控えめで環境音重視の設計になっている。静かな場面で音楽が流れないからこそ、突然異常現象が発生したときの「音」が際立つ。このサウンド設計がホラー的な恐怖感を演出している。

難易度とゲームの流れ

Pacific Driveは序盤がかなり難しいと感じるプレイヤーが多い。チュートリアルはあるが、ゲームのシステム全体を把握するまでには相当な時間がかかる。資材が何のために必要かわからない、パーツのレシピがわからない、どこへ行けばいいかわからない——序盤はこういった「わからない」の連続だ。

ただし、これも意図的なデザインだと思う。情報が少ない状態で試行錯誤しながら学んでいく体験が、このゲームの面白さの一部を構成している。3〜4時間プレイすれば大体の流れが掴めてくる。

難易度設定はある程度カスタマイズできる。嵐の速度を遅くしたり、車の耐久度を上げたりといったオプションがあるため、詰まったら調整すると良い。ただしデフォルト設定でも「理不尽に難しい」という感じはなく、準備をしっかりすれば対処できる設計になっている。

「最初の2時間は何もわからなくて投げそうになった。でも3時間目あたりからゲームのリズムが掴めて、急激に楽しくなった。序盤だけで判断しないでほしい」
(Steamレビューより)

ゲーム全体のボリュームはストーリークリアまで約20〜30時間。探索や実績解除まで含めると50時間以上楽しめる。ローグライク的なランダム性があるので、同じエリアでも毎回違う体験ができる点は繰り返しプレイの動機になっている。

Pacific Drive - ストーリーとオーディオログ

ストーリーの深み

Pacific Driveのストーリーは、メインのゲームプレイに直接関係するものと、探索中に収集する断片的なログに分かれている。プレイ中に強制的に見せられるストーリーは比較的シンプルだが、フィールドに散らばるテキストファイルやオーディオログを拾い集めることで、区域の全貌が少しずつ明らかになる。

主人公は「オブザーバー(Observer)」と呼ばれる人物から無線でガイドを受けながら進む。彼女の存在感と声の演技が素晴らしく、孤独な探索の中で唯一の語りかけとなる。ストーリーが進むにつれて、彼女と区域の関係も明らかになっていく。

1950〜60年代の超常研究機関というSF設定は「SCP財団」や映画「アナイアレイション」が好きなプレイヤーには刺さる内容だ。謎が謎を呼ぶ展開で、「次のログを読んだら何かわかるかもしれない」という好奇心がフィールド探索のモチベーションになる。

「ストーリーが段階的に明かされる構造が好き。全部のオーディオログを回収したくなる。それだけで廃屋を丁寧に探索するようになった」
(note.comのレビューより)

Pacific Drive - ゲームプレイシーン

Pacific Driveの良い点・気になる点を正直に

良い点

車との一体感と愛着が他のゲームにない体験を生み出している。名前のない錆びたワゴンが、何十時間も一緒に走ることで「自分の車」になっていく。クセが付き、傷が増え、それでもエンジンをかけて走り出す瞬間の感覚は独特だ。

世界観の密度と一貫性も高い評価を受けている。1980年代アメリカの雰囲気、政府の超常研究という設定、廃墟の作り込み、すべてが同じトーンでまとまっていて没入感が高い。

緊張感のバランスが上手い。常に危険というわけでもなく、常に安全というわけでもない。嵐が来る前の「あと少し」という判断、帰路の「このまま乗り切れるか」という不安が、プレイを止められなくする。

気になる点

序盤の学習コストは覚悟が必要だ。システムの説明が少なく、何をすべきかわからない時間が長い。「最初の3時間が苦痛」という意見は多く、これで諦めてしまうプレイヤーも少なくない。

セーブシステムの制約は依然として議論になっている。途中でゲームを終了できないため、時間を確保しないと始めにくい。特に社会人プレイヤーにはストレスになる場面がある。

中盤以降の繰り返し感もある。ゲームループ自体はシンプルなため、20時間を超えたあたりで「またか」と感じる部分が出てくる。新しい超常現象やエリアが解禁されることでモチベーションは維持されるが、人によっては単調に感じる可能性がある。

「中盤は資材集めと修理の繰り返しで少し作業感が出てくる。でもインナーゾーンに入ったらまた面白くなった。我慢も必要」
(Steamレビューより)

100万本突破の理由

Pacific Driveは発売から約半年で100万本を突破した。Steam同時接続は最盛期で2万人に達し、「非常に好評」の評価を今も維持している。Ironwood Studiosにとってこれが初のタイトルだったことを考えると、かなりの成功だ。

売れた理由はいくつか考えられる。まず「ドライビング×サバイバル」というジャンルの組み合わせが新鮮だった点。車を乗り物として使うゲームは多いが、車そのものを主人公に据えたサバイバルゲームはほとんどなかった。

次に、Kepler Interactiveという独立系パブリッシャーのバックアップ。彼らはSable、Sifu、Inscryptionなど、個性的なインディーゲームを継続的に世に出してきた実績がある。Pacific Driveもそのラインナップに見合う、こだわりのある作品に仕上がっている。

また、PS5同時発売によって、PCとコンソール両方のプレイヤーにリーチできたことも大きい。サバイバルゲームはPCが主流だが、PS5版はコントローラー操作に最適化されていて、コンシューマープレイヤーにも好評だった。

「Kepler Interactiveのゲームは外れがないと思ってて、Pacific Driveも買ったら案の定面白かった。あそこのキュレーションは信頼してる」
(Steamレビューより)

DLC・アップデートの状況

発売後、Ironwood Studiosはいくつかのアップデートを重ねてきた。バグ修正のほか、品質改善アップデートが複数回行われ、プレイヤーから指摘されていた一部のUI改善も実施された。開発チームがコミュニティのフィードバックを積極的に取り込んでくれていることは評価できる。

2024年中には「Titanfall Update」と呼ばれる大型アップデートも配信され、新しい車のカスタマイズオプションと区域内の新コンテンツが追加された。発売後も継続してコンテンツが増えていることは、長く遊ぶモチベーションになる。

有料DLCについては2024年時点では発表されておらず、基本的なゲーム体験は4,200円のパッケージ内に収まっている。追加課金への懸念なく遊べる点もプレイヤーには好意的に受け取られている。

どんな人にオススメか、正直に言う

Pacific Driveは「全ての人にオススメ」と言えるゲームではない。明確に向き不向きがある。

向いてる人を挙げると、まず孤独な探索と世界観への没入が好きな人。このゲームは基本的にひとりで廃墟を走る体験で、派手なアクションより雰囲気を楽しむゲームだ。Subnautica、The Long Dark、Frostpunkが好きなら刺さる可能性が高い。

次に車やメカの修理・改造が好きな人。パーツ管理やアップグレードがゲームの大部分を占めるため、この要素を「面倒くさい」ではなく「楽しい」と感じられるかどうかが大きい。

逆に向いてない人は、ストーリーを一気に進めたい人。このゲームはランの繰り返しなので、「早く先が見たい」というプレイスタイルだとストレスになる。またマルチプレイが目当ての人もシングルオンリーのゲームなので合わない。

「4,200円は高いかな」と思ってる人は、Steamのセール時を狙うか、PS Plus等でのサービスイン待ちも選択肢だ。ただ、このゲームが好みにマッチする人なら4,200円は十分に元が取れるボリュームだと思う。

Pacific Driveが好きな人にオススメのゲーム

Pacific Driveのような「孤独なサバイバル+世界観重視」のゲームが好きなら、以下も気に入る可能性が高い。

Subnautica
海底惑星でのサバイバル探索ゲーム。孤独感と恐怖と美しさが同居する体験はPacific Driveに近い。リソース管理と探索の気持ちよさも共通している。
The Long Dark
カナダの凍てつく荒野での極限サバイバル。Pacific Driveと同様に「自然(と異常)に対して人間はか弱い」という体験ができる。じっくりとしたサバイバル感が好きな人に。
Control
超常現象を扱う政府機関が舞台のアクションゲーム。Pacific Driveのような「謎の異常現象」「秘密機関」の世界観が好きなら絶対に合う。Remedyの作り込まれた世界観は圧倒的。
Hardspace: Shipbreaker
宇宙船を解体する作業ゲーム。「物を丁寧に扱いながら危険に対処する」という体験の密度はPacific Driveに通ずるものがある。
Pacific Drive - まとめ、嵐の中のドライブ

まとめ:あのオンボロ車は、なぜ愛しくなるのか

Pacific Driveを遊び終えてわかったことがある。このゲームは「サバイバルゲーム」よりも「旅の記録」だということだ。

同じ車に乗り続けて、傷を付けて、直して、また走る。序盤の無力な状態から始まり、少しずつ装備が整い、区域の奥へ踏み込めるようになっていく。その過程で車は「ただの乗り物」から「一緒に戦ってきた相棒」に変わる。

ゲームとしての欠点はある。序盤の取っつきにくさ、セーブ制限のストレス、中盤の繰り返し感。これらは正直に言って気になる部分だ。でも、そのストレスを超えた先にある没入感と達成感は、なかなか他のゲームでは味わえない。

廃墟の林道を霧の中に走りながら、嵐が迫ってくる空を見上げる。このまま逃げ切れるかどうかわからないスリルの中で、エンジン音だけが頼もしく響いている。

Pacific Driveは、そういう体験を売っているゲームだ。

「このゲームをクリアしたとき、ゲームの中の車に「ありがとう」って言いたくなった。現実には動かない車なのに。それくらい旅を一緒にした感覚があった」
(Steamレビューより)

Steam評価「非常に好評」83%、100万本突破。数字だけ見ると地味かもしれないが、刺さった人間の刺さり方は深い。そういうゲームだ。

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