「The Planet Crafter」荒涼とした惑星を酸素で満たすテラフォーミングサバイバル、Steam95%好評

荒涼とした赤茶けた惑星に、一人で放り出される。酸素ボンベは底をつきかけている。どこを見ても岩と砂ばかりで、生命の気配なんて欠片もない。でもこのゲームをプレイし始めて数時間後、気がつくと空が青くなっていて、雨が降り始めていた。そのとき思わず「あ、変わった」と声に出してしまった。

『The Planet Crafter』は、フランスのインディースタジオMiju Gamesが手がけるテラフォーミングサバイバルゲームだ。2022年3月のSteam早期アクセス開始から約2年、2024年4月10日に正式リリース。現時点でSteamのレビュー総数は54,000件超、そのうち95%が「好評」という「圧倒的に好評」ステータスをキープし続けている。

「惑星を自分の手で生命あふれる世界に変える」というコンセプトは単純に聞こえる。でも実際にやってみると、この単純さが逆にすごくて、ひたすらにその体験だけを純粋に楽しめる。

目次

こんな人に刺さる

まず正直に言っておく。このゲームは全員向けじゃない。

敵と戦いたい人、ハラハラドキドキのアクションが欲しい人、複雑な政治シミュレーションや経済システムを楽しみたい人には向かない。The Planet Crafterには戦闘がない。敵モンスターも出てこない。難易度を「ノーマル」にしてもそれほど緊迫感はない(序盤の酸素不足は割と怖いけど)。

逆に、こういう人にはドストライクだと思う。

資源を集めて機械を作って、じわじわ世界が変わっていくのを眺めるのが好きな人。Satisfactoryで工場ラインを延々と最適化してしまう人。Subnauticaで探索の過程にグッときた人。Minecraftで目的もなく整地し続けられる人。そして「いつの間にか6時間経ってた」系のゲームが大好きな人。

あと、これはプレイした人から多く聞こえてくるんだけど、「日常のストレスから離れたい」ときにめちゃくちゃいいらしい。戦う必要がないから、本当に純粋にテラフォーミングの作業だけに没頭できる。ある日本人レビュアーはSteamでこんなことを書いていた——「ただ惑星を育てているだけなのに、なんでこんなに癒されるんだろう」と。

The Planet Crafter 荒涼とした惑星の初期状態

ゲーム概要:囚人が惑星を育てる話

舞台設定から話しておく。主人公は宇宙開拓会社「Sentinel Corp」に送り込まれた囚人だ。何かしら罪を犯した(具体的な内容はゲーム中のログを読み解くことで少しずつ分かってくる)人物が、惑星を人類が居住できる環境に変えることを条件に刑期短縮を約束されている。

最初の場面は墜落した宇宙船の残骸の中。外に出ると、そこには生命の気配がゼロの赤茶けた荒野が広がっている。大気圧もほぼゼロ、酸素もほぼゼロ、気温は極端に低い。手持ちのアイテムは貧弱で、酸素ボンベの残量は常に不安だ。

ここからプレイヤーがやることはシンプル。岩を掘って鉱石を集め、作業台でクラフトして、機械を設置する。最初に作るのはヒーターや圧力増幅機、そしていくつかの植物栽培チューブ。それらが動き出すと、画面の片隅にある「テラフォーミング指数(Ti)」がじわじわ上がり始める。

このテラフォーミング指数こそがゲームの根幹だ。大気圧(nPa)・気温(pK)・酸素量(ppq)・バイオマス(g)の4つの数値を上げ続けることで、指数は増加し、惑星は段階的に変化していく。

変化はビジュアルに直結している。指数が一定値を超えると——空の色が変わる。雨が降り始める。地表に植物が生え出す。虫が飛び回る。川ができ、水が流れ始める。最終的には海が出現し、青々とした緑に覆われた惑星へと変貌する。

この「数字を上げたら世界が変わる」という体験が、ゲームの最大の魅力だ。

開発元:2人から始まったスタジオ

Miju Gamesはフランス南部のインディースタジオで、2019年にBriceとAmélieというカップルによって設立された。The Planet Crafterの開発が始まったのは2021年で、最初はほぼ2人だけのプロジェクトだったという。Early Accessを経て正式リリースする頃には6人チームに成長していた。

小規模スタジオがこれだけのゲームを作り上げたという事実は、プレイしながらずっと頭の片隅にある。細部の作り込みとか、定期的なアップデートとか、コミュニティへの応答とか——「2人で始めた」とは思えない丁寧さがある。

The Planet Crafter テラフォーミング進行後の青い空

基本情報

タイトルThe Planet Crafter
開発・販売Miju Games(フランス)
ジャンルサバイバル・クラフト・テラフォーミング
プラットフォームPC(Steam / GOG)
正式リリース2024年4月10日
早期アクセス開始2022年3月25日
プレイ人数1〜10人(オンライン協力プレイ対応)
日本語対応あり(テキスト日本語化)
Steamレビュー圧倒的に好評(95%好評・54,000件超)
Metacriticスコア81/100(批評家12人)
クリア目安30〜50時間(やり込むと100時間超)
DLCToxicity(2025年11月17日リリース、$9.99)

テラフォーミングシステム:数字が世界を変える

このゲームを語るうえで避けて通れないのが、テラフォーミング指数(Ti)のシステムだ。これはゲームの進行を測るバロメーターであり、同時にモチベーションを維持させ続ける仕組みでもある。

Tiは4つの主要パラメータの合計で決まる。

まず大気圧(Pressure)。これはドリルを設置することで上昇する。最初は安いドリルで十分だけど、上位ティアを目指すにはアルミニウム、オスミウム、スーパーアロイといった希少鉱石が必要になってくる。

次に気温(Heat)。ヒーターを設置することで上がる。特に高性能なHeater T5はイリジウムと硫黄とスーパーアロイを要求する。希少素材の需要が高まるのは中盤以降で、このあたりから探索の範囲が一気に広がる。

酸素量(Oxygen)の増加は植物栽培が鍵だ。Vegetubeという栽培チューブに種を入れることで酸素が生産されるが、その種はフィールド上のクレートや遺跡を探索して集める必要がある。ここに探索要素と酸素生産がうまく絡み合っている。

そしてバイオマス(Biomass)。これは植物・昆虫・動物の総量で決まる。後半になると虫の幼虫を孵化器で育てたり、魚の卵を水槽に入れたり、カエルを繁殖させたりといった要素が加わってくる。

重要なのは、この4つのパラメータをバランスよく上げることだ。どれか一つだけ突出させても効率が悪い。「均等に上げる」という基本戦略を意識するだけで、Tiの伸びがかなり変わってくる。

段階的な惑星変化:プレイヤーが感動するポイント

テラフォーミング指数が節目を超えるたびに、惑星は目に見えて変化する。この「目に見える変化」こそが、多くのプレイヤーをやみつきにする要素だ。

最初はTi=0、完全な不毛の惑星(Barren)から始まる。175kTiに到達すると「Blue Sky」フェーズになり、空が赤茶けたホコリまみれから澄んだ青に変わる。このビジュアル変化を初めて見たとき、ちょっと鳥肌が立った人は多いはずだ。

その後も、雨が降り始めるフェーズ、地表に花や草が生え始めるフェーズ、初めて虫が飛び始めるフェーズ……と、節目ごとに確実に「変わったな」と感じられる演出がある。

日本人プレイヤーのあるSteamレビューにこんな言葉があった。「砂漠に水が湧き始め、天然の花が咲いているのを見つけた時、感動を覚えた」。この感情、わかる。本当に砂漠に花が咲いているのを見つけたときの、あの「あ、育ってる」という感覚は他のゲームではなかなか味わえない。

別のレビューでは「湖が形成され、空の色が変わり(薄い緑が個人的にお気に入り)、生命がかつての荒野に戻ってくるのを見るのは本当に爽快だ」という声もある。数値を上げるゲームループが、これだけ情感を伴う体験になっているのが凄い。

The Planet Crafter 惑星が変化して緑豊かになった風景

クラフト・探索・ベース建設:ゲームの三本柱

テラフォーミングを進めるためには、クラフト・探索・ベース建設という三つの活動が絡み合っている。

クラフトシステムとブループリント

クラフトは作業台で行う。最初は基本的な採掘ツールやヒーター程度しか作れないが、テラフォーミングが進むにつれてブループリント(設計図)が解除されていき、作れるものの幅が一気に広がる。

ブループリントの解除には2種類ある。ひとつは特定のTi値(大気圧・気温・酸素量・バイオマスの各数値)に到達すると自動で解除されるもの。もうひとつは「ブループリントマイクロチップ」と呼ばれるアイテムをフィールドで拾ってきてデコードするものだ。

マイクロチップにはT1からT4まで4ティアあり、現在のティアのチップをすべて解除しないと次のティアに進めない仕組みになっている。どのレシピが先に解除されるかはランダムなので、「欲しいものがなかなか出ない」というもどかしさもある。でもこのランダム性が、探索のモチベーションを維持させる設計にもなっている。

クラフトの種類はかなり多い。採掘機、ヒーター、圧力発生機、植物栽培チューブ、昆虫孵化器、水槽、カエル農場、ロケット発射台、デコレーションアイテム……。シングルゲームとは思えない物量だ。

探索:ランドマークと遺跡

フィールドは思っているより広い。30以上のバイオームが存在し(DLCを含めると更に多い)、それぞれに固有のランドマーク、隠されたコンテナ、前の入植者が残した記録などが散らばっている。

探索の目的は主にふたつ。希少鉱石とブループリントチップを集めること、そして「ロア」と呼ばれるストーリー断片を読み解くことだ。

ゲーム中のロアは控えめだが、あちこちに残された記録を集めていくと、この惑星に何があったのかが少しずつ見えてくる。かつて惑星に墜落した旅行者・イクラスの生存記録、古代知的生命体の痕跡、Sentinel Corpの思惑……。積極的に読み解こうとすると、なかなか深いものがある。

テラフォーミングが進むと、今まで行けなかった場所が開放されるのも面白い。気温が上がることで氷河地帯の奥深くに入れるようになったり、酸素が増えることで植物が茂って新しいルートが生まれたり。「惑星が変わった結果、探索範囲が広がる」という連動が気持ちいい。

ベース建設:自由だけど奥が深い

建設は完全自由配置だ。どこにでも建物を置けるし、接続させる必要もない(接続した方が効率的なケースもあるが)。「きれいに並べたい」派には若干の苦労があって、建物の整合性がどうしても微妙にズレるという問題はある。建物同士をキッチリ揃えたいと思うと、ちょっとしたパズルになる。

拠点は複数作ることが多い。最初の宇宙船残骸付近にメインベースを作りつつ、遠隔地の資源を採掘するためのサブベースを各地に建てていくスタイルが一般的だ。後半はローバー(バギー)が手に入るので、広い惑星の移動が格段に楽になる。2.0アップデートではローバーにジェットパックまで追加されたので、地形を気にせずに移動できるようになっている。

The Planet Crafter 拠点建設とクラフト画面

マルチプレイ:1〜10人で惑星を育てる

2024年4月の正式リリースで追加された大きな要素のひとつが、最大10人のオンライン協力プレイだ。

基本的には1人のホストが惑星を持ち、そこに最大9人のプレイヤーが参加する形。参加者にはホストと同等の権限を与えることもでき、建物の設置・破壊、資源の収集・使用が自由にできる。「役割分担して効率よくテラフォーミングしよう」という遊び方も、「ひたすら一緒に探索しよう」という遊び方もできる。

Steamのレビューでは「友人3人でプレイしたら、それぞれが違う場所で採掘しながら報告しあって、気づいたら10時間経ってた」という声もある。ソロと違ってコミュニケーションしながら進めるので、進行のスピードが上がると同時に「何を報告するか」「どこを担当するか」の分担が自然と生まれてくる。

ただひとつ重要な点として、DLCである「Toxicity」の惑星でマルチプレイする場合は、ホスト1人だけがDLCを購入していれば全員プレイできる設計になっている。これは太っ腹な判断で、DLC購入のハードルを下げてくれている。

ストーリーとエンディング

The Planet Crafterのストーリーは薄い——とよく言われる。確かに、ゴリゴリのナラティブゲームではない。でも「薄い」というより「散りばめられている」という表現の方が近い気がする。

ストーリーの断片は、惑星各地に点在する端末や記録、そしてSentinel Corpから届くメッセージとして届く。テラフォーミングが進むと自動的にメッセージが届き、自分の状況や惑星の状態についての情報が補足されていく。

ロアには複数のスレッドがある。前述のイクラスという旅行者の生存記録。ウォーデンデバイスと呼ばれる謎の装置の存在。この惑星に人類から隠れようとしていた古代知的生命体の痕跡。そして主人公を送り込んだSentinel Corpの本当の意図……。

エンディングは3種類ある。いずれも惑星に設置した「脱出プラットフォーム」を使って脱出するという形は同じだが、どのグループ(勢力)の脱出ポッドを選ぶかで結末が変わる。どのエンディングも後味がやや曖昧で、「完全なハッピーエンド」とは言いにくい。そのあたりのくすぶりを「薄い」と感じる人がいるのは理解できる。

でも個人的には、このゲームの主役はストーリーじゃなくてテラフォーミングのプロセスそのものだと思っている。惑星を育てること自体が物語になっているゲームだから、ロアの深さを求めて買うと肩透かしを食うかもしれない。

The Planet Crafter ゲーム中の端末とロア記録

ゲームプレイの流れ:序盤から終盤まで

序盤(0〜10時間):酸素との戦い

ゲームを始めた直後は、とにかく酸素が少なくてすぐ死にかける。移動するたびに酸素カプセルを持ち歩き、少しずつ探索範囲を広げる日々だ。最初は近場の鉱石しか取れないが、基本的なクラフト設備を整えていくうちに徐々に余裕が出てくる。

この序盤の「ギリギリ感」は後半になるほど薄れていく。ある程度テラフォーミングが進むと外での酸素消費が気にならなくなり、より自由に探索できるようになる。序盤のサバイバル感を楽しむなら、この段階でじっくり遊ぶのも悪くない。

中盤(10〜30時間):機械の連鎖とロケット打ち上げ

中盤になると採掘量が増え、クラフトできるものがどんどん増えていく。ヒーターT3やT4、高性能なドリル、酸素大量生産のための植物群——機械の連鎖が始まり、Tiが加速度的に上昇し始める。

このあたりからロケットが登場する。ロケットには種類があって、気温上昇用・酸素増加用・大気圧増加用などがある。打ち上げること自体にも演出があって、空に向かってロケットが飛んでいくシーンはちょっと気持ちいい。

中盤は「リズムが出てくる」段階だ。採掘→クラフト→設置→Tiアップ→新ブループリント解除→新機械クラフト、というサイクルがスムーズに回り始め、気づいたら数時間経っている。ただし一部のプレイヤーからは「中盤がやや単調に感じる」という指摘もある。この繰り返しを「作業」と感じるか「充実したルーティン」と感じるかで評価が分かれるところだ。

終盤(30時間〜):生態系の構築と大団円

終盤になると、惑星はかなり様変わりしている。空は青く、雨も降り、緑が広がり、虫が飛び、魚が泳ぐ。最終段階では動物や生態系全体のバランスを整えることが課題になってくる。

このフェーズでは、蝶の幼虫を孵化器で育てる・魚の卵を水槽に入れる・カエルを繁殖させるといった要素が加わり、ゲームプレイの幅がさらに広がる。昆虫の種類だけでも25種類以上(うち蝶の幼虫だけで20種類)あり、コンプリートを目指す遊び方もできる。

クリアまでのプレイ時間の目安は30〜50時間程度。「115時間かけてやり込んだ」という記録もあり、実績解除やDLC込みだとさらに長くなる。

The Planet Crafter 終盤の豊かな生態系と昆虫

2.0アップデートとその後:継続的な進化

正式リリース後も開発は止まっていない。2024年9月には無料アップデート「Rover」が配信され、バギーに相当する地上車両・新バイオーム2つ・追加の生物が実装された。これが評判よかったのか、その後も継続的にアップデートが続いている。

そして2025年末から2026年にかけて「2.0アップデート」が展開された。内容がかなり豪快で、まず新バイオームの追加と既存バイオームの改善が行われた。グラフィックス面では空・地形・植生・水の表現が全面的にリニューアルされ、空に浮かぶ惑星のリアルタイム変化まで実装された。機能面では三人称視点モードの追加、ローバーへのジェットパック搭載、RAMとCPU/GPUの最適化なども含まれる。

「2.0になってグラフィックが別ゲーになった」という声をSteamコミュニティでよく見かける。早期アクセス時代から遊んでいたプレイヤーにとっては、かなり嬉しいアップグレードだったようだ。

2026年の計画としては、QoL(クオリティ・オブ・ライフ)改善アップデートと、新たな無料のムーン(衛星)の追加が予定されている。まだ終わっていない開発が続いているのは、ゲームを長く楽しむ理由になる。

DLC「Toxicity」:別惑星でのテラフォーミング

2025年11月17日にリリースされた有料DLC「Toxicity」(価格$9.99)は、本編とは別の惑星が舞台だ。

この惑星は過去の工業活動によって汚染されており、メインゲームの「大気圧・気温・酸素・バイオマス」とは異なる「浄化(Purification)」というパラメータが追加されている。地面に広がる毒性物質を除去しながら惑星を復元するという、本編とはひと味違うアプローチだ。

新しい資源としてタングステン、毒性ゴミ、毒性胞子、毒性水、プリスティンマッシュルームなどが登場。本編とは異なる独自の生態系と新バイオームが多数用意されており、本編クリア後の追加コンテンツとしてかなりボリュームがある。

惑星内の移動には専用のレールネットワークが整備されており、本編よりスムーズに広域移動できるのも特徴だ。前述のとおり、DLCはホスト1人購入で全員がマルチプレイできる点も嬉しい。

Satisfactoryと同じようなオープンワールドクラフトのノリが好きなら、このDLCも含めた長期プレイが待っている。

The Planet Crafter Toxicity DLC 有毒惑星の風景

賛否両論:このゲームのリアルな評価

称えられる点

Steamで54,000件のレビューが95%好評というのは伊達じゃない。どんなところが評価されているのか、実際のプレイヤーの声を拾うと共通するワードが出てくる。

まず「リラックスできる」という点。「これほど楽しくリラックスできるゲームはそうそうない」「プレッシャーをかけてこない。常に緊張させてくるようなこともない」という声が多い。戦闘がないことが欠点に見える人もいるが、多くのプレイヤーにとってはむしろ長所になっている。

「視覚的な変化が爽快」という声も多い。プレイヤーの行動が惑星の見た目に直結しているから、「自分が変えた」という実感が強い。「空の色が変わるのを眺めているだけで幸せ」「虫が飛び始めたとき思わずガッツポーズした」という感想が散見される。

「クラフトと解除の連鎖が中毒性を持つ」という指摘も多い。「収集・進行・グラインドが好きなタイプには完璧なゲーム」という声もあれば、「ロック解除の仕組みが直感的で楽しい。収集アニメーションの音と操作感が心地いい」という細部への評価まである。

価格に対してのコスパも好評だ。「この値段でこれだけ遊べるのは異常」という声は頻出で、30〜50時間のプレイ時間を考えると確かに納得できる。

批判・不満の声

一方で、決して全員が手放しで絶賛しているわけではない。よく挙げられる不満をいくつか紹介する。

まず次の目標が分かりにくいという問題。テラフォーミング指数が上がっていることは分かるが、次のフェーズに行くために何が何単位必要なのか、ゲーム内で明示されないことがある。「どこに向かえばいいのか分からなくてボケっとしてしまった時間があった」というレビューは複数ある。

建物の整合性問題。建物同士をきれいに並べようとすると、微妙なズレが出やすい。完璧な工場レイアウトを作りたい人には地味にストレスになる。Satisfactoryのようなスナップ機能があればという声も多い。

中盤の単調さ。序盤のスリルと終盤のダイナミクスに比べ、中盤は同じ作業の繰り返しに感じやすいという意見がある。Tiを上げるためにひたすら同じ機械を量産するフェーズは、人によっては「作業ゲー」に見えてしまう。

QoL面の改善余地。在庫管理のUIがやや不親切で、「何が足りないか、何が余っているか」を一目で把握しにくい。ToDoリスト機能や在庫サマリーがあればという意見は根強い。

ストーリーの薄さ。ゲームのロアは確かに存在するが、メインストーリーとして明確に語られる要素が少ない。「もっとストーリーが欲しかった」という声は批評家・ユーザーの両方から出ている。

ただ重要なのは、これらの批判を踏まえても55,000件近くのレビューが95%好評という事実だ。「この欠点を承知で遊ぶ価値がある」と多くのプレイヤーが感じているということでもある。

Subnautica、Astroneerとどう違うか

このゲームを「Subnauticaと似ている」と言う人は多い。確かに一人称視点のサバイバル探索という骨格は共通していて、PcGamesNというメディアは「Subnauticaとastroneerを掛け合わせたようなゲーム」と評した。ただ、実際にどちらもやったことがある人間からすると、かなり違う部分がある。

[wpblogcard url=”/subnautica/” title=”Subnautica レビュー:深海に潜る孤独と感動のサバイバル”]

Subnauticaは「未知への恐怖」がゲームの大きな柱だ。深海に下りるほど緊張感が増し、生存の緊張と探索の報酬が絶妙に釣り合っている。一方のThe Planet Crafterはその緊張感がほぼない。序盤の酸素切れリスクはあるが、中盤以降はかなり安全だ。「怖さゼロでオープンワールドを楽しみたい」なら、The Planet Crafterの方が向いている。

Astroneerとの違いも面白い。Astroneerでは惑星を直接掘削し、物理的に地形を変形させる操作が核心だ。複数の惑星を自由に飛び回れるスケール感もある。

[wpblogcard url=”/astroneer/” title=”Astroneer レビュー:惑星を掘りまくる宇宙開拓サンドボックス”]

The Planet Crafterは地形を掘削する操作はなく、機械を設置して数値を上げることで間接的に世界を変える。「自分が直接変えた感」はAstroneerの方が強いかもしれないが、「惑星がスケール大きく変わっていく体験」はThe Planet Crafterの方が印象的だと思う。

Satisfactoryと比較されることもある。どちらも「機械の連鎖で資源を効率化する」という要素があるが、SatisfactoryはAAAに近い規模の工場建設ゲームで、The Planet Crafterはよりシンプルで穏やかな体験に特化している。「Satisfactoryは楽しいけど少し疲れる」という人には、The Planet Crafterの方が肩の力を抜いて遊べるかもしれない。

The Planet Crafter マルチプレイヤーで協力プレイ

まとめ:惑星ひとつを育てる静かな充実感

The Planet Crafterをひとことで言うなら、「最初から最後まで、ずっと静かに満たされているゲーム」だ。

派手なバトル演出も、感情を揺さぶる劇的なストーリーも、そういうものはない。ただ、一人で(あるいは数人で)惑星に降り立って、コツコツと機械を並べ、数値を積み上げていく。そうしたら、ある日空が青くなっていた。また頑張ったら、花が咲いていた。次に気づいたら、虫が飛び始めていた。

その小さな発見の積み重ねが、何時間でもプレイし続けられる理由になっている。

フランスの2人組が「どうしてもこのゲームを作りたかった」という思いから始まったこのプロジェクトは、今や54,000件以上のレビューを集め、95%が好評というIndie Survivalゲームとしては異例の評価を得るまでになった。それはこのゲームが純粋に「やりたいことをやり切った」作品だからだと思う。

2026年現在も開発は続いており、2.0アップデートで見違えるほどグラフィックが向上し、DLC「Toxicity」でも別惑星という形でコンテンツが追加された。「今からやっても遅くない」どころか、正式リリース直後よりずっと良くなったタイミングでプレイできるのは、後発プレイヤーの強みでもある。

「戦わなくていい、急がなくていい、ただ惑星を育てる」——そういうゲームが欲しいと思っていた人には、迷わずおすすめしたい。

そして惑星が青く変わったとき、「あ、変わった」と声に出してしまう体験をぜひしてみてほしい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次