Avowed(アヴァウド)|Obsidian渾身の一人称ファンタジーRPG、剣と魔法のクラスレス戦闘とリヴィング・ランズの探索が楽しすぎる新作

Obsidianが本気で作ったファンタジーRPGが、ついにやってきた。

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2025年2月18日、『Avowed(アヴァウド)』がPC(Steam / Microsoft Store)とXbox Series X|Sで発売された。開発は『Fallout: New Vegas』『The Outer Worlds』『Pillars of Eternity』シリーズで知られるObsidian Entertainment。Microsoft傘下になってから初の完全新作RPGだ。

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舞台は、Pillars of Eternityシリーズと同じ世界「エオラ(Eora)」。ただし、過去作を知らなくても全く問題ない。未踏の大陸「リヴィング・ランズ」を舞台にした、完全に独立した物語だ。

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プレイヤーはアイディル帝国の特使として、この地に蔓延する謎の疫病「ドリームスカージ(夢の災厄)」の調査に向かう。菌類のように広がり、人を狂気に陥れるこの病。その裏には、想像以上に深い真相が隠されていた。

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一人称視点のアクションRPGでありながら、Obsidianらしい「選択と結果」の哲学がしっかり息づいている。剣と魔法で戦い、仲間と語り合い、世界の運命を左右する決断を下す。クラシックなRPGの醍醐味が、現代のアクションゲームの手触りで楽しめる。

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Steamでは発売初日から「非常に好評」の評価を獲得。Metacriticでもスコア79〜80と堅実な評価を受けた。「傑作」と呼ぶには惜しい部分もある。だが、Obsidianにしか作れないRPG体験がここにあるのは間違いない。

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この記事では、Avowedの魅力を隅々まで掘り下げていく。戦闘、探索、ストーリー、仲間たち、そしてプレイヤーのリアルな声まで。購入を迷っている人の判断材料になれば幸いだ。

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▲ Avowed – Official Anniversary Update Trailer(YouTube)

目次

こんな人におすすめ / こんな人には合わないかも

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こんな人は買い

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  • 一人称視点のファンタジーRPGが好き(Skyrim、Outer Worlds系統)
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  • ストーリーや選択肢の分岐を楽しみたい
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  • 剣と魔法を自由に組み合わせて戦いたい
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  • 仲間との会話やキャラクターの掘り下げが好き
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  • Obsidian EntertainmentやPillars of Eternityシリーズのファン
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  • ゴリゴリのオープンワールドより、密度の高い探索型RPGが好き
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こんな人は合わないかも

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  • 完全なオープンワールドを期待している(エリア制のセミオープン)
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  • 洋ゲーの独特なグラフィックが苦手
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  • ストーリーや会話を飛ばしてアクションだけ楽しみたい
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  • 超大作級のボリュームを求めている(メイン約25時間)
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  • PCスペックに不安がある(推奨がRTX 3080クラス)
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  • 日本語で最初からプレイしたかった(日本語対応は発売後のアップデートで追加)
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基本情報

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タイトル Avowed(アヴァウド)
開発 Obsidian Entertainment(アメリカ・カリフォルニア)
パブリッシャー Xbox Game Studios(Microsoft)
発売日 2025年2月18日(PC / Xbox)/ 2026年2月17日(PS5)
価格 Steam: 2,599円(通常版)/ 3,099円(プレミアム版)
対応機種 PC(Steam / Microsoft Store), Xbox Series X|S, PS5
ジャンル 一人称 / 三人称アクションRPG
プレイ時間 メインストーリー: 約25〜30時間 / サイドクエスト込み: 35〜40時間 / コンプリート: 60〜80時間
Steam評価 やや好評(76%好評 / 約11,400件)
Metacritic PC版 79点 / Xbox版 80点
エンジン Unreal Engine
日本語 対応(2025年7月のアップデート1.5で公式日本語化)
Game Pass Xbox Game Pass / PC Game Pass対応(発売日から)

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Obsidian Entertainmentという開発スタジオ

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Avowedを語る前に、まず開発元のObsidian Entertainmentについて触れておきたい。このスタジオを知っているかどうかで、このゲームへの期待値が大きく変わるからだ。

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Obsidianは2003年に設立されたアメリカのRPGスタジオ。設立メンバーはかの有名なBlack Isle Studiosの元スタッフたち。つまり、『Baldur’s Gate』『Planescape: Torment』『Icewind Dale』を作った人たちの直系だ。

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その血統は作品に如実に表れている。『Star Wars: Knights of the Old Republic II』『Fallout: New Vegas』『Pillars of Eternity』『The Outer Worlds』。どの作品にも共通するのは、プレイヤーの選択が物語を動かすという哲学だ。

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特にFallout: New Vegasは、Bethesdaが作ったFallout 3のエンジンを使いながら、ストーリーと選択肢の密度で本家を凌駕したことで伝説的な評価を得ている。「Obsidianに作らせると、借り物のエンジンでも本家より面白いものができる」という半ば冗談のような評判は、ゲーマーの間で定着していた。

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2018年にMicrosoftに買収され、潤沢な予算と時間を得て作られた初の完全新作がこのAvowed。Obsidianのファンにとっては、「本気のObsidianが、制約なく作ったらどうなるのか」を確かめる試金石でもあった。

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Steamのレビューでも「Obsidianだから買った」「New Vegasの会社の新作が楽しみだった」という声は多い。このスタジオのDNAを理解すると、Avowedの設計思想がより深く見えてくるはずだ。

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世界観――Eoraの「リヴィング・ランズ」とは何か

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Avowedの舞台となる「エオラ(Eora)」は、Pillars of Eternityシリーズで構築されたファンタジー世界だ。ただ、ここで安心してほしいのは、過去作を一切知らなくても楽しめるように設計されているということ。

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開発陣自身が明言している。Avowedの物語はPillars of Eternity IIの数年後に設定されているが、舞台となる大陸が違い、登場人物もほぼ別。まるで「同じ地球の別の国の話」のような距離感だ。Obsidianはマット・マーサーがナレーションを務める全5回のロア(世界観解説)動画シリーズも用意していて、シリーズ初心者でも世界に入り込めるよう配慮している。

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とはいえ、Eoraという世界には独特の魅力がある。この世界では「魂」が物理的に存在し、科学的に研究できる。アニマンシーと呼ばれる魂の学問が発展していて、それが時に倫理的な問題を引き起こす。死後の世界、転生、神々の存在――すべてが曖昧な「信仰」ではなく、観測可能な「事実」として存在する世界。ファンタジーでありながら、SFに近い知的好奇心を刺激してくる設定だ。

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「リヴィング・ランズ」の異常な生態系

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本作の舞台となるリヴィング・ランズは、エオラ世界の北方に位置する未踏の大陸。名前の通り、「生きている土地」だ。異常な速度で植物が成長し、生態系が常に変化し続ける。温帯の海岸線から熱帯のジャングル、乾燥した荒野、火山地帯まで、極端に多様な環境がひとつの大陸に詰め込まれている。

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このカオスな自然環境は、単なるビジュアルの変化ではない。ドリームスカージという疫病がこの土地の生態系をさらに歪めていて、美しく見える場所が一瞬で致命的な危険地帯に変わる。菌類のような成長物が風景を浸食し、野生動物が凶暴化し、夢と現実の境界があいまいになっていく。

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「美しいけど油断ならない」。リヴィング・ランズの空気感は、まさにそんな感じだ。Steamのレビューでも探索の楽しさを挙げる声は非常に多い。

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ストーリー――夢の災厄と神の契約

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プレイヤーはアイディル帝国の特使(エンヴォイ)として、リヴィング・ランズに派遣される。任務は、この地に広がる謎の疫病「ドリームスカージ」の調査だ。

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しかし、到着早々に事態は急転する。特使はパラディスの反乱者に殺されてしまう。死の淵で出会うのが、サパダルという名の若き神。サパダルは特使を蘇らせる代わりに、ドリームスカージの根絶に協力することを求める。こうして、帝国の公務と神との密約という二重の使命を背負ったまま、リヴィング・ランズの奥地へと足を踏み入れていく。

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ドリームスカージ自体の描写がまた不気味で魅力的だ。感染者は夢と現実の区別がつかなくなり、やがて正気を失う。物理的にも菌類のような成長物が大地を覆い、風景そのものを変容させていく。ホラーとファンタジーの境界を行き来するような雰囲気は、他のファンタジーRPGではなかなか味わえない。

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Obsidianらしい「選択と結果」

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Avowedの物語で最も重要なのは、プレイヤーの選択が本当に世界を変えるということだ。

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開発スタッフのインタビューによれば、クエスト設計において「その選択が短期・中期・長期でどう影響するか」を常に考えているという。NPCの運命が変わり、後のクエストの選択肢が増減し、小さな判断の積み重ねが最終的に大きな結果につながる。

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特筆すべきは、善悪の二元論を排している点だ。モラリティメーターのような数値化されたシステムは存在しない。NPCはプレイヤーの行動とその結果に基づいてリアクションする。「正解」がない状況で判断を迫られる場面が多く、それがロールプレイの深みにつながっている。

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ナラティブデザイナーは「プレイヤーに発見を委ねたい」と語っており、すべての結果が明示されるわけではない。1周では気づかない分岐や、思わぬ結末に到達する可能性がある。実際、開発陣は複数の隠しエンディングを用意しているらしく、それを見つけること自体がObsidianファンへの挑戦状になっている。

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Steamのレビューでも「2周目で全然違う展開になって驚いた」という声は確認できる。このあたりは、さすがObsidianと言わざるを得ない部分だ。

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戦闘――クラスレスで自由自在な剣と魔法

Avowedのゲームプレイスクリーンショット

画像出典:Steamストアページ

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Avowedの戦闘システムは、一人称視点(三人称切替可能)のリアルタイムアクションだ。そして最大の特徴は、クラスに縛られない自由なビルドシステムにある。

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3つのスキルツリーを自由に横断

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Avowedには「クラス」が存在しない。代わりに、ファイター、レンジャー、ウィザードの3つのスキルツリーが用意されていて、プレイヤーはこれらを自由に横断してポイントを振れる。

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剣と盾で前線に立ちながら炎の魔法で範囲攻撃を放つ「バトルメイジ」。弓で敵を狙い撃ちしつつ、補助魔法で仲間をサポートする「魔法射手」。二丁拳銃と雷撃魔法を組み合わせた「ガンメイジ」。組み合わせは膨大で、これが探究心をくすぐる。

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さらに、戦闘中に複数の装備セットを瞬時に切り替えられる。例えば、遠距離ではワンドと魔導書で魔法を撃ち、敵が接近してきたら大斧に持ち替えて叩き斬る、といったスタイルチェンジがシームレスに行える。この切り替えの気持ちよさは、プレイヤーから特に高く評価されているポイントだ。

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魔法が「本当に楽しい」RPG

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多くのRPGで「魔法使いプレイはつまらない」という声を聞いたことがあるだろう。Avowedはその常識を覆した、とプレイヤーの間で評判だ。

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ウィザードツリーを進めると、火・氷・雷に加え、多彩な系統の魔法が開放される。一部のレビューでは、魔法がここまで楽しいRPGは珍しい、といった趣旨の評価がされている。敵を凍らせた後に炎の剣で叩き割る、稲妻で複数の敵をスタンさせてから突撃する、といったコンボが直感的に決まる。

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特に話題になっているのが「ブラッドマジック」のスキル。自分のHPを消費して魔法を発動するという、リスクとリターンのバランスが絶妙なシステムだ。マナ(エッセンス)が切れても戦い続けられるが、HPが削れるため常に綱渡り。この緊張感がたまらないというプレイヤーは多い。

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人気のビルド例

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バトルメイジ

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剣と盾の近接戦闘に、氷と炎の魔法を組み合わせたスタイル。物理シールドと魔法シールドの二重防御で生存力が高く、凍結させた敵を炎の剣で粉砕するコンボが強力。初心者にもおすすめ。

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ガンメイジ

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拳銃やワンドによる遠距離攻撃と、エレメンタル魔法を組み合わせたスタイル。敵に近づかせることなく殲滅する。ゲームが「イージーモード」になるとまで言われるほどの火力。

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ブラッドメイジ

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ブラッドマジックスキルを軸に、HPを犠牲にして強力な魔法を連発するハイリスク・ハイリターンのスタイル。マナ管理から解放される代わりに、常にHP管理とのせめぎ合い。上級者向けだが、ハマると病みつき。

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ピュアファイター

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大斧や両手剣でゴリゴリ戦う脳筋スタイル。パリィとカウンターの応酬が気持ちいい。魔法に頼らない分、装備の強化と立ち回りが重要になる。ソウルライク好きにも刺さる。

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プレイヤーコミュニティでは「お気に入りのビルドは?」という議論が活発に行われている。クラスレスだからこそ、一人ひとりの戦闘スタイルが本当に異なるのがAvowedの強みだ。

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仲間たち――Obsidianのお家芸が光るコンパニオン

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RPGにおいて仲間キャラクターの魅力は、ゲーム体験の質を大きく左右する。その点で、Avowedのコンパニオンたちは、Obsidianの「お家芸」と呼べる完成度だ。

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パーティは主人公を含め最大3人。4人のメインコンパニオンの中から2人を連れ歩く形式だ。それぞれが独自のバックストーリー、戦闘スタイル、専用クエストを持っている。

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カイ(Kai)

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最初に出会う仲間で、ラウアタイ海軍の元軍人。現在は傭兵として活動するアウマウア族の男。サーベルと拳銃を使いこなす接近戦のプロだ。

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豪快な性格だが、長い傭兵生活で培った冷静な判断力も持つ。過去の軍歴が物語に深く関わっていて、彼のパーソナルクエストではかなり重い選択を迫られる。戦闘ではアグレッシブな前衛として活躍し、突撃好きのプレイヤーとの相性は抜群だ。

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マリウス(Marius)

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弓を扱うレンジャータイプのコンパニオン。ステルスと敵の行動制御に長けていて、静かに戦場をコントロールする渋いタイプだ。

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酒場「グリニング・バラロック」で出会う。寡黙だが芯の通った人物で、彼との会話は少ない言葉の中に多くを感じさせる。敵の移動を制限したりダメージ出力を下げるデバフ系のスキルが優秀で、難易度の高い戦闘で真価を発揮する。

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ジャッタ(Giatta)

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アニマンサー(魂の科学者)の女性。両親を研究所の事故で失った過去を持ち、その事故を引き起こした装置「ファンタズマル・フォーカス」を自ら使いこなすという、複雑な因縁を抱えている。

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パーティではヒーラー兼バッファーとして活躍。リヴィング・ランズに流れる霊的なエネルギーを利用して味方を回復・強化する。彼女のパーソナルクエストは、アニマンシーの倫理的問題に踏み込む重厚な内容で、Eoraの世界観をより深く理解できる。

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ヤツリ(Yatzli)

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学者肌のウィザード。強力な破壊魔法を使えるが、エレメンタル属性に偏らない独自の系統を持つ。典型的なガラスキャノンで、守ってあげないとすぐやられる。

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知識欲が旺盛で、リヴィング・ランズの謎について独自の考察を持っている。探索中の会話が知的で面白く、世界観の理解を深めたいプレイヤーにとっては最高の同行者だ。プレイヤー自身がタフな近接ビルドなら、ヤツリの火力と組み合わせると恐ろしいコンビになる。

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一時的なコンパニオンも

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メインの4人に加えて、特定のクエスト中だけ同行する一時的なコンパニオンが3人いる(ギャリック、イローラ、グラコール)。操作はできないが、一緒に戦ってくれる。これらのキャラもそれぞれ個性的で、ゲスト出演ながら印象に残る作りだ。

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仲間たちとの会話は、Obsidianらしくテキスト量が豊富。拠点のキャンプで仲間に話しかけると、ストーリーの進行に応じて反応が変わる。Steamでは仲間キャラへの評価は概ね好評で、特にカイの人気が高い。ただ、一部のプレイヤーからは「もっと仲間が欲しかった」「4人は少ない」という声もある。

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探索――「あそこに何があるんだろう」が止まらない

Avowedの戦闘スクリーンショット

画像出典:Steamストアページ

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Avowedは完全なオープンワールドではなく、複数のエリアに分かれたセミオープン構造だ。これを物足りないと感じるか、逆に密度の高さを評価するかで、評価が分かれるポイントになっている。

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4つの主要リージョン

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リヴィング・ランズは4つの主要リージョンで構成されている。

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ドーンショア(Dawnshore)

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ゲーム序盤の舞台。温暖な海岸と平原が広がる牧歌的なエリア。港町パラディスを拠点に、リヴィング・ランズの基本を学ぶ。のんびりした雰囲気だが、すでにドリームスカージの影は忍び寄っている。

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エメラルド・ステア(Emerald Stair)

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鬱蒼としたジャングルと湿地帯。ここからゲームの雰囲気が一変する。拠点はフィオル・メス・イヴェルノ。アニマンサーのコミュニティがあり、ジャッタとの出会いもここだ。探索の密度がグッと上がり、サイドクエストも豊富。

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シャタースカープ(Shatterscarp)

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乾燥した砂漠地帯。ドリームスカージの影響が最も色濃く現れているエリアで、景色が一気に不穏になる。拠点のサードボーンは荒れた雰囲気の町。ここでの選択は物語の終盤に大きく影響する。

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ガラウェインの牙(Galawain’s Tusks)

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岩山と火山に囲まれた過酷な地形。終盤のエリアだけあって敵も強く、探索の緊張感が最も高い。ソレス・キープを拠点に、物語はクライマックスへ向かう。

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さらに、物語の核心に関わる特殊エリア「ザ・ガーデン」も存在する。夢のような廃墟と植物が融合した幻想的な空間で、ゲーム中でも屈指の印象的なロケーションだ。

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「ハンドクラフトされた」探索体験

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各エリアはプロシージャル生成ではなく、開発チームが一つひとつ手作りで配置した構造になっている。そのため、「あの丘の向こうに何があるんだろう」と足を運ぶと、ほぼ確実に何かが待っている。隠された洞窟、ユニーク武器、サイドクエストのきっかけ、環境ストーリーテリング。探索に無駄がない。

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マップ画面はプレイヤーが歩いた場所が徐々に埋まっていく方式。未踏の場所が一目で分かるので、探索欲を刺激する設計だ。プレイヤーからは「探索が楽しくて寄り道ばかりしてしまう」という声が非常に多い。

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ただし、オープンワールドの広大さを期待すると、少し規模が小さいと感じる可能性はある。Avowedの設計思想は「広さ」ではなく「密度」。限られた面積に濃い内容を詰め込む方向だ。Game Informerのレビュータイトルにあった「1平方フィートあたりの楽しさが高い」という表現は、まさにこのゲームの探索を的確に言い表している。

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クエストデザイン――サイドクエストこそ真骨頂

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Avowedのメインクエストは全12本。それに加えて44本のサイドクエスト、コンパニオンクエスト、バウンティ(賞金首)、トレジャーマップクエストが用意されている。

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メインストーリーは約25時間のボリューム。ドリームスカージの謎を追い、各リージョンを巡りながら真相に迫っていく。導入部の掴みは良く、サパダルとの契約というフックが物語を牽引する。ただし、中盤以降のテンポについてはやや賛否があるのが正直なところだ。

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サイドクエストの質が高い

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一方で、サイドクエストの質はAvowedの最大の武器のひとつと言っていい。

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各リージョンには固有の問題があり、そこに暮らすNPCたちの事情と絡み合った複雑なクエストが展開される。安易な「正解」がない状況での判断を迫られることが多く、この部分はObsidianの面目躍如だ。

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例えば、あるサイドクエストでは敵対する2つの勢力の間に立って調停するが、どちらの言い分にも一理あり、完全な正義は存在しない。どう決断しても誰かが傷つく。その「グレーゾーン」を描く手腕が見事だ。

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NPCとの会話でも頭の上に「!」マークが出るクエスト以外に、探索中に偶然見つけるクエストも多い。世界を歩き回ることの動機づけがしっかりしている。

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ただ、一部のプレイヤーからは「メインクエストよりサイドクエストの方が面白い」という声も出ている。これは褒め言葉でもあり、メインストーリーへの不満の裏返しでもある。Obsidianのゲームではわりとよくある現象ではあるが。

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装備・強化・エンチャント――キャンプでの充実した時間

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Avowedの装備周りは、シンプルだが奥が深い設計になっている。

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武器カテゴリ

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武器は大きく分けて近接武器(剣、斧、大斧、メイス、クォータースタッフなど)、遠距離武器(弓、拳銃)、魔法武器(ワンド、グリモア/魔導書)の3カテゴリ。さらに盾も装備可能で、片手武器+盾、二刀流、両手武器、ワンド+グリモアなど、組み合わせのバリエーションが豊富だ。

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装備にはレアリティがあり、ユニーク装備には固有のエンチャント(特殊効果)がついている。火属性ダメージ追加、特定の敵への特攻、ミニオン召喚など効果は多岐にわたる。

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キャンプでの強化システム

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パーティキャンプには「ワークベンチ」「エンチャントステーション」が設置されている。

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ワークベンチでは、鉄塊や木材などの素材を使って武器・防具をアップグレードできる。素材は探索中のルート、商人からの購入、不要な装備の分解で入手する。分解システムがあるおかげで、拾った装備が無駄にならないのがありがたい。

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エンチャントステーションでは、ユニーク武器のエンチャントを変更・強化できる。ただし、ユニーク武器には2つのエンチャント枠があり、1周では1つしか選べない。どちらを選ぶかで武器の性格が変わるため、ビルドとの相談が楽しい。素材にはモンスターパーツが必要なので、特定の敵を狩る動機にもなっている。

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防具やアクセサリにも固有の効果があるが、こちらはエンチャントの変更はできない。その分、「どの装備を使うか」の選択が重要になる。

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音楽とサウンド――ファンタジーの常識を覆すサウンドスケープ

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Avowedのサウンドトラックは、Venus Theory(キャメロン・ゴーラム)が作曲を担当。Justin E. Bellも参加している。

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一般的なファンタジーRPGのサントラと言えば、壮大なオーケストラを想像するだろう。Avowedにもそういった要素はあるが、そこにインド、中国、ギリシャなど多文化の音楽的要素が混ぜ込まれている。Venus Theoryは元々エクスペリメンタルミュージック出身で、Obsidianもその実験的アプローチを歓迎したという。

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テープディレイの極端な使用、スペクトラルシンセサイザー、グラニュラーエフェクト、タイムストレッチ、さらには自作の「ホラーボックス」というノイズ楽器まで使われているらしい。その結果、聴いたことのない質感のファンタジーBGMが生まれた。

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特に評価が高いのが、環境に応じて変化するアダプティブミュージックシステムだ。エリアごとに鳥の声や虫の音が変わり、戦闘に入ればシームレスに音楽が切り替わる。この「音で場所を感じる」演出は、リヴィング・ランズの多様な生態系を際立たせている。

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サウンドトラックは2025年2月12日にストリーミングサービスで配信開始されている。ゲームをプレイせずとも聴く価値がある。

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グラフィックと推奨スペック

Avowedの探索スクリーンショット

画像出典:Steamストアページ

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Avowedはグラフィック面でも見所が多い。リヴィング・ランズの多彩な環境が、美しいビジュアルで表現されている。特にエメラルド・ステアのジャングルや、ザ・ガーデンの幻想的な風景は、スクリーンショットを撮りたくなる美しさだ。

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ただし、その代償としてPCへの要求スペックはそこそこ高い。

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PC動作環境

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項目 最低 推奨
CPU Intel i5-8400 / AMD Ryzen 5 2600 Intel i7-10700K / AMD Ryzen 5 5600X
GPU GTX 1070 / RX 5700 / Intel Arc A580 RTX 3080 / RX 6800 XT
メモリ 16GB 16GB
ストレージ 75GB(SSD必須) 75GB(SSD必須)
OS Windows 10 / 11(64bit) Windows 10 / 11(64bit)

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推奨GPUがRTX 3080というのは、2025年時点でもやや高めの要求だ。ただし、最低スペックはGTX 1070なので、設定を下げれば比較的古めのPCでも動く。SSD必須なのは注意点。HDDだと読み込みが相当厳しくなるらしい。

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なお、Steam Deckでの動作についてはあまり良い評価は聞かない。頻繁なフレームレートの低下や、移動時のカクつきが報告されている。携帯機での快適なプレイは期待しないほうがいいだろう。

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アニバーサリーアップデート(パッチ2.0)とPS5版

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Avowedは発売後もしっかりとアップデートが続いている。2026年2月17日には、発売1周年を記念した大型アップデート「パッチ2.0」が配信された。同時にPS5版もリリースされている。

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パッチ2.0の主な追加要素

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  • 新プレイアブル種族 ―― ドワーフ、オーラン、アウマウアの3種族が追加。Pillars of Eternityファンにはおなじみの種族たちだ
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  • ニューゲーム+ ―― 周回プレイが公式にサポート。ビルドを変えての2周目がより楽しくなった
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  • フォトモード ―― リヴィング・ランズの美しい風景を自由なアングルで撮影できるように
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  • 新武器:クォータースタッフ ―― 近接武器のバリエーションが追加
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  • カスタム難易度設定 ―― 自分好みの難易度調整が可能に
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  • 多数のクオリティ・オブ・ライフ改善とバグ修正
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特にニューゲーム+の追加は大きい。クラスレスのビルドシステムと組み合わせることで、「1周目は戦士系、2周目は魔法特化」といった遊び方が気軽にできるようになった。これによって実質的なプレイ時間はさらに伸びる。

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PS5版のリリース

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当初はXbox / PC専売だったAvowedが、1周年のタイミングでPS5に移植された。PS5版には発売後1年分のアップデートがすべて含まれた状態でリリースされているため、最も「完成された」バージョンとも言える。PlayStation勢にとっては待った甲斐のある移植だ。

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DLCは未発表

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一方で、DLC(ダウンロードコンテンツ)についてはまだ正式発表がない。メインストーリーの結末がDLCへの布石とも取れる内容になっているため、ファンの間では期待と不安が入り混じっている。Obsidianの沈黙が意味するものは、今後の続報を待つしかないだろう。

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日本語対応について

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Avowedの日本語対応は少し複雑な経緯をたどった。

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2025年2月の発売時点では日本語非対応だった。有志による非公式日本語化MODが配布されて、それを使ってプレイしていた日本人プレイヤーもいた。

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公式の日本語対応は当初2025年春の予定だったが延期され、最終的に2025年7月のアップデート1.5で韓国語とともに実装された。テキストの日本語化が含まれている。

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日本語でプレイしたいなら、現在は公式対応されているので安心してほしい。ただし、音声は英語のみ(日本語字幕対応)という点は理解しておく必要がある。Obsidianの細やかな英語ボイスアクティングは一聴の価値があるので、字幕プレイでも十分楽しめるはずだ。

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Pillars of Eternityを知らなくても大丈夫?

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これはAvowedを検討する上で最もよく聞かれる質問だろう。答えは「全く問題ない」だ。

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Avowedは同じEoraという世界を共有しているが、舞台となる大陸が違い、登場人物もほぼ別。時系列的にはPillars of Eternity IIの数年後だが、開発陣は「2つの物語は、それぞれの大陸ほど離れている」と表現している。

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Eoraの世界には独自の用語や概念がいくつかある。「アニマンシー(魂の科学)」「ウォッチャー(魂を見る能力者)」「キス(Eora世界の種族名の総称として使われる場合がある)」などだ。しかし、これらはゲーム内で段階的に説明される。

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もちろん、Pillarsシリーズを知っていれば、さらに深い楽しみ方ができるのは事実だ。過去作のキャラクターや事件への言及を見つけたときの「あ、あれか!」という感覚はPillarsファンだけの特権。でも、それを知らなくてもストーリーの理解に支障はない。

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Obsidianが用意したマット・マーサーによるロア動画シリーズも良い入門素材だ。Eoraの世界観を15分程度で概観できる。プレイ前にサッと見ておくと、より深く物語に入り込めるだろう。

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プレイヤーの評価とレビュー

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ここからは、実際にプレイした人たちの声を見ていこう。Steamレビュー約11,400件(76%好評)、Metacriticのユーザースコア、そして各種コミュニティの反応を総合すると、以下のような傾向が見えてくる。

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高く評価されているポイント

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  • 戦闘の手触り ―― 魔法と物理の切り替え、ビルドの自由度、コンボの爽快感
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  • 会話の質 ―― ユーモアとシリアスのバランスが絶妙。テキストの量と質がObsidianクオリティ
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  • 探索の楽しさ ―― 各エリアの作り込みが丁寧で、寄り道が常に報われる
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  • 選択と結果 ―― プレイヤーの決断が実際にゲーム世界に影響する実感
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  • コンパニオンの魅力 ―― 特にカイの人気が高い
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批判が多いポイント

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  • マップの規模 ―― オープンワールドを期待すると物足りない。Skyrimやエルデンリングと比べると狭い
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  • メインストーリーの中盤以降のペース ―― 序盤の掴みは良いが、中盤でやや失速するという声
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  • NPC会話の繰り返し感 ―― メインキャラ以外のNPCの反応パターンが限られる
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  • Steam Deckでのパフォーマンス ―― 30fps維持が難しく、移動時のカクつきが頻発
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  • ビルドの多様性 ―― 周回プレイでの差別化がやや弱い(パッチ2.0のNG+で改善傾向)
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メディアの評価

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PC Gamer: Avowedは優れたファンタジーの物語を紡ぎ、シリアスな内容とウィットに富んだユーモアを見事に両立させている。賞賛すべき、不完全な達成。

\n出典: PC Gamer レビューより要約\n

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Game Informer: 1平方フィートあたりの楽しさが高い。実績ある方程式を使いつつ、楽しい成長システム、戦闘、探索を優先した作品。

\n出典: Game Informer レビューより要約\n

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RPGFan: Obsidianらしい選択と結果のシステムが健在で、何度も周回したくなるRPG。ただし、規模感では他の大型タイトルに及ばない。

\n出典: RPGFan レビューより要約\n

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総合すると、Metacritic 79〜80点は「良作」のライン。「傑作」には届かないが、RPG好きなら確実に楽しめるクオリティだ。特にObsidianの過去作が好きな人にとっては、その期待を裏切らない内容になっている。

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Game Passで遊べるのが大きい

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Avowedの購入を迷っている人にとって、最も大きな判断材料のひとつがXbox Game Pass / PC Game Pass対応だということだ。

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Microsoftのサブスクリプションサービスに加入していれば、追加費用なしでプレイできる。Game Passの月額は約1,000円前後なので、フルプライスで購入するよりも遥かにリスクが低い。

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「2,599円出すほどかは分からないけど、ちょっと気になる」という層にとって、Game Passでの提供は神のような存在だ。実際、SteamよりもGame Pass経由でプレイしたプレイヤーの方が多いとも言われている。Microsoft傘下のスタジオならではの恩恵だ。

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ただし、Game Pass版はMicrosoft Store版なので、Steam版とはMODの互換性などが異なる場合がある。MODを使いたい人はSteam版の方が無難だろう。

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似たゲームが好きならこちらもチェック

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Avowedを楽しんだ人(あるいは検討中の人)に向けて、近い体験ができるゲームをいくつか挙げておく。

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一人称ファンタジーRPGの王道と言えば、やはり『The Elder Scrolls V: Skyrim』だ。オープンワールドの広大さではSkyrimが圧勝だが、Avowedは会話と選択の密度で上回る。両方プレイして比較するのも面白い。

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同じObsidian作品なら『The Outer Worlds』がおすすめ。SF版Avowedとも言えるような、一人称RPGの選択重視スタイルだ。コンパニオンの作り込みも共通している。

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近年の大型RPGとしては『Baldur’s Gate 3』も外せない。視点もジャンルも違うが、「選択と結果」の哲学、仲間との深い関係性、モラルのグレーゾーンを描く手腕は共通する部分が多い。

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アクション寄りのRPGが好きなら『Elden Ring』も選択肢に入る。探索の密度と戦闘の歯ごたえは最高峰。ただしストーリーの語り方は真逆で、Avowedが「語りかけてくる」タイプなら、Elden Ringは「読み解く」タイプだ。

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もし「日本語でObsidian風のRPGを楽しみたい」という人がいるなら、Pillars of Eternityシリーズの前にAvowedから入るのもありだ。アクション性があるぶんとっつきやすく、Eoraの世界観に触れる良い入門になる。

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まとめ――買いか、待ちか

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「完璧ではないが、Obsidianにしか作れないRPG」。それがAvowedだ。

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Metacritic 79点。Steam評価76%。数字だけ見れば「良作」であって「傑作」ではない。マップの規模、メインストーリーのペース、NPC会話のバリエーション。改善の余地がある部分は確かに存在する。

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しかし、このゲームには数字では測れない魅力がある。

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  • クラスに縛られない自由な戦闘ビルドで、自分だけの戦い方を見つける快感
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  • 「正解」のない選択を迫られ、その結果が本当に世界を変える重み
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  • ユーモアとシリアスが同居する、Obsidian独特の会話の味わい
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  • 密度の高い探索で、常に何かを発見する喜び
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  • 個性的なコンパニオンたちとの旅の楽しさ
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2,599円(Steam通常版)という価格は、30〜40時間のRPG体験としてはかなり良心的だ。しかもGame Passに加入していれば追加費用なしで遊べる。試すハードルはかなり低い。

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「RPGが好き」「選択に悩むのが楽しい」「剣と魔法の世界に浸りたい」。そんなあなたにとって、Avowedは間違いなく時間を投資する価値のあるタイトルだ。

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リヴィング・ランズが、あなたの訪問を待っている。

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