Paladins|無料で遊べるファンタジーヒーローシューター、50人超のチャンピオンで戦う5vs5の世界
ファンタジー世界の中、火薬と魔法が入り乱れる戦場に飛び込む。騎士が盾を構えて前線を張り、魔法使いが後方から範囲攻撃を撃ち込み、機動力の高いアサシンが側面から奇襲を仕掛ける。そんな戦場を5人対5人で争うのが、Evil Mojo GamesとHi-Rez Studiosが開発・運営するヒーローシューター「Paladins(パラディンズ)」だ。
Paladinsの最大の特徴は「完全無料で遊べる」という点だ。Steam経由でダウンロードするだけで、50人を超えるチャンピオンの大半を無料で使うことができる。OverwatchやVALORANTといった有名タイトルと同じヒーローシューターというジャンルに位置しながら、課金要素をほぼコスメティック(見た目)のみに限定しており、「お金をかけなくても勝負できる」という設計が貫かれている。
もう一つ見逃せないのがカスタマイズの深さだ。各チャンピオンは固有の4つのスキルを持ちつつ、「カードシステム」と「タレントシステム」によってプレイスタイルを大幅に変えることができる。同じチャンピオンを使っていても、カードの組み合わせが違えば別人のような動きになる。この「自分だけのビルドを作る楽しさ」がPaladinsをリプレイアビリティの高いゲームにしている要因の一つだ。
2016年にSteam Early Accessで公開され、2018年5月に正式リリースされたPaladinsは、Steamの評価で「非常に好評」(約82%の好評率)を獲得している。ヒーローシューターに興味がある人、低スペックPCでも快適に動くゲームを探している人、無料でしっかり楽しめるマルチプレイゲームが欲しい人——そういった人たちに向けて、このゲームの全貌を丁寧に解説していく。
こんな人にハマるゲームです

- 無料でしっかり楽しめるヒーローシューターを探している人
- OverwatchやVALORANTに興味があるけど課金が気になる、という人
- ファンタジー×銃という独特の世界観が好きな人
- 自分のビルドをカスタマイズして戦う「工夫の余地があるゲーム」が好きな人
- 低スペックPCや古めのPCでも快適に動くオンラインゲームを探している人
- 5対5のチーム戦で役割分担しながら戦うゲームが好きな人
- ランク戦で上を目指したい競技志向のプレイヤー
- 1試合15〜20分程度で区切りよく遊べるゲームが合う人
逆に、ヒーローシューターをすでに長くプレイしていてコミュニティが大きいタイトルを求めている場合、PaladinsはOverwatchやVALORANTと比べると同時接続プレイヤー数が少ないため、マッチング速度や対戦相手の層に物足りなさを感じることがあるかもしれない。また、2025年2月に開発元が新規コンテンツの追加を停止したことが発表されており、チャンピオン追加やシーズンパスといったアップデートは今後ない。それでも現時点で50人超のチャンピオン、複数のゲームモード、ランク戦が揃っており、「今ある状態で楽しめるか」という観点で言えば十分なボリュームが残っている。
ゲーム概要——ファンタジー世界の5vs5ヒーローシューター
Paladinsとはどんなゲームか
PaladinsはEvil Mojo Games(Hi-Rez Studiosの内部スタジオ)が開発した、チームベースのファースト・パーソン・シューター(FPS)だ。5人対5人の2チームが、キャプチャーポイントの確保やペイロードの護送・阻止を競う形式がメインとなる。基本プレイ無料で、Steam経由で配信されており、Windows PCに加えてPlayStation 4/5、Xbox One/Series X・S、Nintendo Switchでも遊べるクロスプレイ対応タイトルでもある。
ジャンルはヒーローシューターに分類される。プレイヤーは「チャンピオン」と呼ばれる固有の能力を持つキャラクターの中から1人を選び、チームで戦う。各チャンピオンは4つのアビリティ(スキル)を持ち、それぞれの得意分野が異なる。前線で盾を張るタンク役、後方から火力を出すダメージディーラー、回復や強化を行うサポート、素早く奇襲をかけるフランカー——この4つの役割が組み合わさってチームが機能する。
OverwatchやVALORANTと比較されることが多いが、Paladinsの大きな差別化ポイントは「カードシステム」と「インゲームのアイテム購入システム」の存在だ。試合前にカードを組み合わせたデッキを設定して自分のチャンピオンを強化し、試合中に獲得したゴールドでアイテムを購入する——この二段構えのカスタマイズ要素が戦略の幅を広げている。
開発元と歴史
Paladinsを手がけたEvil Mojo GamesはHi-Rez Studiosの内部チームだ。Hi-Rez StudiosはSmite(スマイト)というMOBAで知られるスタジオで、複数のジャンルのゲームを展開してきた実績がある。
Paladinsの開発は2012年頃にさかのぼる。当初は「Global Agenda 2」という別タイトルとして開発が進められていたが、2015年に「Paladins」として改名された。2015年11月にクローズドベータが始まり、2016年9月にSteam Early Accessで一般公開。そして2018年5月8日に正式リリースを迎えた。
正式リリース後もチャンピオンの追加、新マップの実装、バランス調整が続けられ、2020年代前半には50人を超えるチャンピオンが揃うほどのコンテンツ量になった。しかし2025年2月、開発元は新規チャンピオンの追加とシーズンコンテンツの更新を停止することを発表した。現在はバグ修正や既存コンテンツのメンテナンスのみが行われている状態だ。
それでもSteamの評価は「非常に好評(Very Positive)」を維持しており、長年にわたって積み重ねたゲームの完成度はそのまま残っている。「今から始めても遅い」というゲームではなく、「今ある状態のまま十分に楽しめる」という捉え方が現実的だ。
世界観——火薬と魔法が交差するファンタジー
Paladinsの舞台となるのは「The Realm(レルム)」と呼ばれる世界だ。ここはファンタジー世界の基本的な構成要素——魔法、神話的な生き物、剣と盾の騎士——と、銃や火薬といった近代的な兵器が混在している。エルフ、ゴブリン、ドラゴンのような存在が当たり前に登場しつつ、どのキャラクターも拳銃やライフル、大砲といった火器を携えている。
この「剣と銃が共存する世界」という設定がPaladinsのビジュアルアイデンティティになっている。ファンタジーの見た目でFPSの爽快感を楽しむという体験は、他のヒーローシューターと差別化された独自の魅力だ。マップのデザインも城塞都市、密林の神殿、雪山の要塞、砂漠の交易路など多彩で、どれもファンタジーの世界観を色濃く反映している。
チャンピオンたちもそれぞれ独自のバックストーリーを持っており、The Realmの各地域や種族を代表するキャラクターたちが戦場に集まってくる設定になっている。ストーリー性を前面に出したゲームではないが、各チャンピオンのスキンやボイスライン、設定テキストを追うことで世界観への没入感が増す。
4つのクラスとチャンピオン——役割分担が勝負を決める
チャンピオン選択の基本的な考え方
Paladinsでは試合開始前に全員がチャンピオンを1人ずつ選ぶ。チームの中で同じチャンピオンを2人が選ぶことはできないため、チームメイトの選択に合わせながら役割のバランスを意識することが重要になる。
チャンピオンは4つのクラスに分かれている。フロントライン(タンク)、ダメージ、サポート、フランクだ。一般的に強いチーム編成は「フロントライン1〜2人、ダメージ2人、サポート1人」といったバランスになることが多いが、これは絶対的なルールではなく、戦略によって柔軟に変わる。
重要なのは「自分が何をするか」を明確にして選ぶことだ。チームに回復役が一人もいないと長期戦でじりじりと押し込まれる。前線を張る人がいないとダメージディーラーが前に出られない。それぞれの役割がかみ合って初めてチームとして機能する。
フロントライン——前線を張るタンク役
フロントラインは高い体力と防御スキルを持ち、チームの最前線に立つクラスだ。敵の視線を集めてダメージを受け続けながらも粘り強く戦い、味方が安全に攻撃できるスペースを作り出す役割を担う。
代表的なチャンピオンとしては、巨大な盾を構えて突進するファーンドル(Fernandoo)がいる。ファーンドルは大きな盾を展開して前方からのダメージをほぼ無効化するスキルを持ち、チームメイトを守りながら前線を維持するのが得意だ。盾を前に出してスローな前進を続ける「シールド押し」はチームプレイの基本戦術の一つになっている。
バリック(Barik)はドワーフのエンジニアで、フィールドにタレットや修復ステーションを設置して拠点を構築するスタイルだ。足が遅い分、設置物によって特定の地点を強固に守るのが得意で、デフェンスで特に活躍する。
マコア(Makoa)はアクティブなタンクで、フックで敵を引き寄せてチームの中心に引き込んだり、スピンアタックで複数の敵をひるませたりできる。タンクでありながら攻撃的なスタイルが特徴的で、試合の流れを一人で変えられる存在感を持つ。
フロントラインの立ち回りは「常に最前線にいること」が基本だが、それだけではない。どこに立つか、どの方向から来る敵の弾を受け止めるか、いつ盾スキルを使うかといった判断が求められる。フロントラインの良し悪しがチーム全体の安定感に直結するため、実力差が試合に出やすいクラスでもある。
ダメージ——多様な武器でチームの火力を担う
ダメージクラスは字義通り「敵に多くのダメージを与えること」が主な役割だ。フロントラインが前に出てスペースを作った後、その後ろから安全に攻撃を続けることで試合を有利に進める。チャンピオンの種類が最も多く、近距離・中距離・遠距離とさまざまなレンジのキャラクターが揃っている。
ビビアン(Vivian)は機関銃を構えて長時間継続的にダメージを出し続けるスタイルで、前線が整った状態でのプッシュを強力にサポートする。タイラ(Tyra)は火炎瓶と強力なライフルを使うアグレッシブなキャラクターで、近〜中距離での打ち合いを得意とする。
キネッサ(Kinessa)はスナイパーポジションのキャラクターで、遠距離からヘッドショットを狙うプレイスタイルだ。高い場所やカバー越しに一方的にダメージを与えられる一方、近づかれると脆い。狙撃が好きなプレイヤーにとって直感的に楽しいキャラクターだ。
ビック(Vik)はドローンを飛ばして偵察しながら戦うユニークなスタイルのキャラクターで、視界情報と火力を両立できる。リリス(Lian)は優雅な立ち振る舞いで前線に踏み込んでいく攻撃的なダメージキャラクターで、中距離での精密射撃が主体となる。
ダメージクラスは「撃ち勝つ」ための技術が問われるクラスだ。エイム精度はもちろん、カバーの使い方、射線管理、リロードタイミングの見極めといった射撃ゲームの基本技術が直接結果に影響する。上手いダメージプレイヤーは試合の勝敗を一人で動かせるだけのポテンシャルを持っている。
サポート——回復と強化でチームを支える縁の下の力持ち
サポートクラスはチームメイトを回復させ、バフをかけ、時には敵を弱体化させることでチームを勝利に導く役割だ。自分のキルスコアが低くても、チームに与える影響は計り知れないのがサポートの特徴で、「縁の下の力持ち」としての満足感が独特の魅力となっている。
セリス(Seris)は暗黒魔術を扱うソウルウィーバーで、強力な範囲回復と瞬間的な高回復スキルを持つ。コンスタントに高いヒーリング数値を出しやすく、初めてサポートを試す人にも扱いやすい設計になっている。
グローバー(Grover)は木の精霊で、移動しながら周囲の味方を自動的に回復させるパッシブを持つ。特定のチャンピオンに向けてスキルを使わなくても周囲に回復が広がる仕組みは、慌ただしい試合展開の中でも回復効果を途切れさせにくい。
ジェノス(Jenos)は宇宙的な存在に変容した人物で、星の力を使う独特のスタイルだ。壁越しに遠距離から味方を回復できる珍しい能力を持ち、安全な場所に隠れながらヒーリングできる。さらに敵に「マーク」をかけてチーム全員が与えるダメージを増加させるデバフスキルもあり、回復と攻撃補助を両立できる。
イオ(Io)は月の女神で、ムーンビームで遠距離から回復しながら、同行するオオカミの使い魔「Luna」を使ってタレット的な役割もこなせる。サポートでありながら戦闘力を持つため、孤立した状況でも自分で戦える点が心強い。
サポートは「誰を優先して回復するか」「どのタイミングで大回復スキルを使うか」という判断が勝敗に直結する。単純なヒーリング量だけでなく、味方の体力を常に把握しながら動く「状況判断力」が特に問われるクラスだ。
フランク——機動力で奇襲をかける攻撃特化クラス
フランクは高い機動力を活かして側面や背後から奇襲をかけることを得意とするクラスだ。正面からの打ち合いより、敵の後衛(サポートやバックラインのダメージキャラクター)を狙い撃ちにして戦況を揺さぶる役割を担う。体力は低めだが、素早い移動と高い瞬間ダメージで一瞬のうちに敵を倒せるポテンシャルを持つ。
エブリン(Evie)は魔法使いで、瞬間移動で敵の背後に回り込んでアイスランスで高ダメージを叩き込んでから素早く離脱するスタイルが基本だ。使いこなすには練習が必要だが、ハマったときの爽快感は格別で、上級プレイヤーに人気が高い。
ザニン(Zhin)は剣士で、近接攻撃とカウンター技を組み合わせて接近戦を展開する。刀で斬り込む近接中心の動きは他のキャラクターにはないユニークなプレイ感で、接近戦が得意な人向けだ。
カイネシ(Koga)は忍者スタイルのキャラクターで、ウォールクライムや高速ダッシュで縦横無尽に動きながら接近戦を仕掛ける。アクロバティックな動きが好きなプレイヤーにとって直感的に楽しいキャラクターだ。
フランクは試合の流れを読む力と判断力が特に重要なクラスだ。「今突っ込んでいいタイミングか」「どの敵を狙うべきか」を間違えると一瞬で倒されてしまう。成功すれば試合の流れを一人で変えられる存在になれるが、失敗すれば逆に数的不利をもたらす諸刃の剣でもある。
カードシステムとタレント——自分だけのチャンピオンを作る

カードシステムの基本
Paladinsのゲームプレイを他のヒーローシューターから差別化している最大の要素が「カードシステム」だ。各チャンピオンは固有の16枚のカードを持ち、そのうち5枚を選んでデッキを組む。設定したデッキは試合前に適用され、チャンピオンのスキルやステータスに様々な強化を与える。
カードの効果はシンプルなものが多く、「スキルAのクールダウンが短くなる」「スキルBを使った後の移動速度が上がる」「特定の条件で回復量が増える」といった形だ。一枚一枚は地味に見えるが、5枚のカードが組み合わさると特定の動きに特化した独自のプレイスタイルが生まれる。
重要なのは、各カードには1〜5のレベルがあるという点だ。同じカードでもレベルが高いほど効果が強くなる。デッキに組み込む5枚のカードのレベルは合計15ポイント以内に収める必要があり、「全部5にはできない」という制約の中でどのカードを強化するかが戦略になる。高コストのカードを少数に絞るか、中コストのカードを均等に強化するか——このリソース配分が個性につながる。
例えばセリス(サポート)のデッキを組む場合、「大回復スキルのクールダウンを短くするカード」を高レベルで入れて一点特化するか、「通常回復の効率を上げつつ移動速度も少し上げる」という分散型にするかでプレイスタイルが変わる。同じセリスでも他のプレイヤーのデッキと全く異なる動きができるため、「自分のセリス」という感覚が生まれやすい。
タレントシステム——試合ごとに選ぶ大きな方向性
カードシステムとは別に、各チャンピオンには3つの「タレント」が用意されている。タレントは試合前に1つだけ選択でき、チャンピオンのプレイスタイルを根本的に変えるような大きな効果を持つものが多い。
例えばダメージキャラクターの場合、「通常攻撃の形態が変化して別の使い方ができる」タレントや、「特定スキルを使うと爆発的にダメージが上がる代わりに別のスキルが使えなくなる」といった大きなトレードオフを持つタレントなどが揃っている。
カードで「細かいチューニング」を行い、タレントで「大まかな方向性」を決めるという二段構えがPaladinsのカスタマイズ体系だ。どのタレントを選ぶかによってデッキの最適構成も変わってくるため、「タレントとデッキの組み合わせ」を考えるのがビルド研究の核心になる。
タレントは最初から全部使えるわけではなく、そのチャンピオンのマスタリーレベルを上げることで順番にアンロックされる。実際に使い込みながら新しいタレントを解放し、自分に合うスタイルを探す過程が楽しい。
試合中のアイテム購入システム
Paladinsにはカードデッキの事前設定に加えて、試合中にアイテムを購入するシステムも存在する。これはLoLやDotaのようなMOBAに近い要素で、ヒーローシューターの中では珍しいシステムだ。
試合中、チャンピオンが敵を倒したり目標に貢献したりすることで「Credits(クレジット)」という通貨を獲得する。このクレジットを試合中のショップで使い、アイテムを購入して自分を強化していく。アイテムの種類はいくつかのカテゴリーに分かれており、防御力強化、回復速度アップ、特定のデバフへの耐性など様々なものがある。
重要なのは「試合中の状況に合わせてアイテムを選べる」という柔軟性だ。相手チームにクラウドコントロール(スタンや移動妨害)スキルを多用するチャンピオンがいる場合は耐性アイテムを優先するといった、試合展開に応じた対応が可能になる。ヒーローシューターでありながらMOBA的な戦略要素が加わることで、一試合の中で「読み合い」が発生する深みが生まれている。
ゲームモード——多彩な目標でバリエーション豊かな戦場
Siege(シージ)——最もプレイされるメインモード
PaladinsのメインゲームモードはSiege(シージ)だ。このモードは二つのフェーズが交互に繰り返される構成になっている。
まず試合開始時、マップ中央にキャプチャーポイントが出現する。両チームはそこに集まり、チームポイントを積み上げてキャプチャーを目指す。キャプチャーポイントを制圧したチームは「ペイロード(荷車)」を押し進める権利を得る。ペイロードを敵陣のゴール地点まで運び切れば1点獲得。その後また中央のキャプチャーポイントの争奪戦が始まる。これを繰り返して先に4点を取ったチームが勝利する。
シンプルなように見えて、戦術的な奥深さは相当なものだ。キャプチャーポイント争奪戦はチーム全員の集中力が問われる集中戦になる。ペイロードを押す側は前線を維持しながら荷車を進め、守る側はその前進を食い止める必要がある。攻守の入れ替わりがあるため、試合の流れが一方的になりにくく、逆転の可能性が常に残っている点が魅力だ。
マップは各地点にカバーが配置され、高所・低所のポジション差が機能するよう設計されている。どのポジションを誰が取るか、フランクがどのルートから来るかを読み合う「立ち位置の争い」がSiegeの醍醐味の一つだ。
Onslaught(オンスロート)——ポイント争奪とキル数の複合戦
Onslaughtはより機動的な戦いが楽しめるモードだ。マップ上に特定の制圧エリアが設定されており、そのエリアを占領している間はポイントが加算される。さらに敵を倒すことでもポイントが入る。先に規定ポイントに到達したチームが勝利する。
Siegeより直接的な打ち合いが多くなる傾向があり、機動力の高いチャンピオンが活躍しやすいモードだ。エリアを取るか、エリア内にいる敵を倒すかという選択が常に生まれ、両チームの交戦が頻繁に発生する展開になりやすい。スキルの回転率が高い近距離戦が好きなプレイヤーに向いている。
チームデスマッチ——純粋な撃ち合いで40キルを目指す
チームデスマッチは最もシンプルなモードで、先に40キルを達成したチームが勝利する。目標物の管理や押し合いはなく、純粋に敵を倒す数だけを競う。
新しいチャンピオンを試したいとき、自分のエイムを練習したいとき、深く考えずにストレス発散したいときに向いているモードだ。目標の複雑さがない分、チャンピオンの基本的な操作感やスキルの感覚をつかむのに最適な環境とも言える。初めてPaladinsを触るプレイヤーが最初に試すモードとしても合っている。
ランク戦——本気の対人戦で腕試し
Paladinsにはランクマッチシステムが存在する。ランク戦ではブロンズ1〜5からグランドマスターまでのランクがあり、自分の実力に見合った対戦相手とマッチングされる。
ランク戦の特徴的なルールが「バン(禁止)システム」だ。試合開始前に両チームがチャンピオンを選ぶドラフトフェーズがあり、各チームは特定のチャンピオンを「バン」して試合から除外することができる。強力なチャンピオンやカウンターになるキャラクターを禁止することで、チームとしての戦略に幅が生まれる。相手のピックを見ながら自チームの最終選択を決められるため、メタゲーム(現在環境で強いキャラクター・戦術の読み合い)への意識が高まる。
ランクを上げるにはチャンピオンの深い理解だけでなく、チームプレイ、コミュニケーション(ピン機能)、試合状況の読み取りといった総合的なスキルが求められる。腕に自信のあるプレイヤーがしっかり上を目指せる環境が用意されている。
主要チャンピオン紹介——個性豊かな50人超の戦士たち
初心者におすすめのチャンピオン
Paladinsは50人を超えるチャンピオンがいるため、最初は誰を使えばいいか迷うことが多い。特に初心者が始めやすいのは「操作がシンプルで、役割が明確なキャラクター」だ。
フロントラインではファーンドルが最初の選択肢になりやすい。盾を展開するスキルが直感的で、「前に出て盾を張る」という明確な役割があるため何をすべきか迷いにくい。体力が高く多少のミスをしても粘れるため、ゲームのシステムを学ぶ余裕が生まれる。
ダメージではキネッサが比較的わかりやすい。スコープを覗いてエイムを合わせるシンプルな操作で、遠距離から安全に攻撃できる。敵に近づかれると弱いという弱点はあるが、それも含めてポジション取りの基本を学べるキャラクターだ。
サポートではグローバーが初心者向けと言われることが多い。移動するだけで周囲の味方が回復するパッシブがあるため、回復のタイミングを細かく考えなくても自然にチームに貢献できる。複雑な操作を覚える前に「サポートとして戦場を走り回る」感覚をつかむのに向いている。
人気の高いチャンピオン
コミュニティで長年人気を保ち続けているチャンピオンも紹介しておく。
アンドリアス(Androxus)はフランカークラスの代表格とも言えるチャンピオンだ。リボルバーを使った高速連射と、空中ダッシュや重力の反転といった独特の機動力を組み合わせた戦い方が独自のプレイ感を生み出している。熟練者が使いこなすアンドリアスは「捕まえられない」という印象を与えるほどの機動力で試合をかき乱す。
シャリン(SHA LIN)は砂漠の弓使いで、ロングレンジから高威力の矢を射るスタイルだ。スコープを使わない独特の照準システムで、照準を合わせるスキルが求められるが、ハマったときの一撃は圧倒的だ。
ドログス(Drogoz)はドラゴン系の外見を持つチャンピオンで、ロケットランチャーを使いながら空中を飛び回る。縦の機動力を持つ唯一に近い存在で、上空から爆発ダメージを連発するスタイルは一度覚えると抜け出せない魅力がある。
レルメロア(Lian)は近〜中距離での射撃精度と機動性を兼ね備えたバランス型ダメージキャラクターで、扱いやすさと高いポテンシャルを両立している。上位ランクでもよく見られるチャンピオンの一人だ。
ニクサ(Nixia)はサポートでありながら機動力が高く、「戦えるサポート」として独自の立ち位置を持つ。チームのヒーリングをしながら自分自身も積極的に戦場を動き回れるため、サポートに慣れてきた中級者向けのキャラクターとして定評がある。
ユニークな能力を持つ個性派チャンピオン
PaladinsはFPSとしての射撃だけでなく、非常に独特な能力を持つチャンピオンも多い。
グレーバー(Graver)は重力を操作するスキルを持ち、敵を空中に浮かせたり引き寄せたりして戦況を混乱させる。物理的な力学を武器にする珍しいプレイスタイルだ。
バックス(Buck)は近接特化のフランカーで、巨大な体を活かしたパワフルなアタックが印象的。「近くまで寄れたら確実に倒せる」という豪快な設計が好きな人向けだ。
ロアン(Rohn)はシールドを投げ飛ばして複数の敵にダメージを与えるユニークな攻撃方法を持つ。ブーメランのように戻ってくるシールドを使いこなすと非常に独特のプレイ感が楽しめる。
トーリン(Torvald)はナノシールドという特殊バリアを展開し、仲間に向けて張ることで一時的な無敵を与えられる。「チームメイトを一時的に完全保護する」という能力は試合の重要な局面で絶大な効果を発揮する。
ゲームの始め方——インストールから最初の試合まで
インストールと初期設定
Paladinsを始めるにはSteamのアカウントが必要だ。Steamクライアントを起動し、検索窓で「Paladins」を検索するとゲームのページが見つかる。「ゲームをプレイ」ボタンを押してインストールするだけで準備は完了だ。完全無料なので購入の手続きは不要で、ゲーム内課金はコスメティック(スキン、エフェクトなど)に限られている。
インストールが完了したら、最初にアカウントの作成が必要だ。Hi-Rez Studiosのアカウント(Hi-Rez Account)を作成するか、Steamアカウントと連携する形で始めることができる。ユーザー名を決めるステップがあるが、ここは後からでも変更できるので気軽に設定して進めてよい。
初回起動時にいくつかのチュートリアルが用意されている。基本操作、スキルの使い方、各クラスの役割などを短時間で学べるチュートリアルだ。「最初から対人戦に飛び込みたい」という気持ちはわかるが、Paladins固有のシステム(カードデッキ、アイテム購入など)は他のゲームとは異なる部分があるため、チュートリアルを一通り体験しておくと最初の試合での混乱が減る。
最初に触るべきチャンピオン
Paladinsでは全チャンピオンが最初から使えるわけではなく、一部は解放が必要だ。ただし、毎週「無料プレイチャンピオン」として数人のチャンピオンがローテーションで全員に開放されており、解放していないチャンピオンでも試せる機会がある。
最初に推奨されるのは、前述のファーンドル(フロントライン)、キネッサ(ダメージ)、グローバー(サポート)あたりだ。操作が比較的シンプルで、各クラスの役割をそのまま体現しているため「このクラスはこう動くんだ」という感覚をつかみやすい。
最初はカジュアルマッチ(通常対戦)から始めることを強く勧める。対人戦と同じ形式ながらランクへの影響がないため、失敗を恐れずに試行錯誤ができる。あるいはAI対戦モードも用意されており、人間との対戦の前にゲームの流れを掴む場として活用できる。
カードデッキの初期設定
初めてPaladinsを触ると、試合前のカードデッキ設定に戸惑う人が多い。「どんなカードを入れればいいかわからない」という状態になりやすい。
安心してほしいのは、ゲーム内に各チャンピオンのプリセットデッキ(あらかじめ設定されたおすすめデッキ)が用意されているという点だ。最初はプリセットをそのまま使い、徐々に「このカードを入れ替えたらどうなるか」を試していく流れが自然だ。
カードの効果を読み込んで最初から最適デッキを作ろうとするより、「まず実際にプレイしながらカードの効果を体感する」ほうが理解が速い。試合中に「このスキルのクールダウンがもっと短ければ」と思った瞬間に、対応するカードを入れる動機が自然と生まれる。そうやって少しずつ自分のデッキを育てていくのがPaladinsの楽しみ方の一つだ。
他のヒーローシューターとの比較——Overwatchや VALORANTとどう違うのか

Overwatchとの比較
Paladinsが最も比較されるのはOverwatch(オーバーウォッチ)だ。両者ともヒーローシューターというジャンルで、5対5(Overwatch 2以降)のチーム戦という形式も同じだ。
最大の違いは「価格とカスタマイズの深さ」だ。Overwatch 2も現在は基本無料だが、Paladinsは開発初期から一貫して無料プレイを軸にしている。そしてカードシステムとインゲームアイテム購入というカスタマイズ体系は、Overwatchにはない独自要素だ。同じチャンピオンでもデッキ次第でプレイスタイルが大きく変わるため、「ビルドを考える楽しさ」を求めるならPaladinsに軍配が上がる。
一方、グラフィックスクオリティ、音声演出の細かさ、ゲームポリッシュの点ではOverwatchが上回る部分がある。Overwatchは非常に大きなコミュニティを持ち、eスポーツシーンとの連携も深い。「多くの人と遊べる環境」を優先するならOverwatchの選択が現実的だ。
PaladinsはOverwatchほどのコミュニティ規模はないが、「無料でカスタマイズの深いヒーローシューターを楽しみたい」という需要には十分応えられる。Overwatchから入ってPaladinsに移ってきたプレイヤー、逆にPaladinsから始めてOverwatchを試したプレイヤーも多く、両方を交互に楽しむ人も珍しくない。
VALORANTとの比較
VALORANTはPaladinsとは異なる方向性のヒーローシューターだ。VALORANTは「タクティカルシューター」に分類されるゲームで、1試合の中でエコノミー管理(武器の購入)、ラウンド単位での戦略、精密なエイム技術が求められる。
Paladinsはより「ヒーロー能力を使いながらゴールに向かって戦う」というアクション寄りのゲームだ。エイム力の比重が高いVALORANTに比べると、スキルの使い時やポジショニングが重要な要素になる部分が大きい。
どちらがよいかではなく、好みのゲームスタイルによって選択が変わる。ハードな対人戦、精密なエイム、ラウンド制の緊張感が好きならVALORANT。大きなスキルを使って派手に戦い、チームで目標に向かって動く爽快感が好きならPaladinsという整理になる。
Smiteとの比較——同じHi-Rezスタジオの作品
PaladinsとSmiteは同じHi-Rez Studiosが手がける作品だ。Smiteは神話世界の神々をキャラクターとして使うアクションMOBAで、サードパーソン視点で戦う。
両タイトルはそれぞれ異なるジャンルに位置しているため直接的な競合ではないが、「Hi-Rezのゲームが好き」という共通の入口から両方を楽しむプレイヤーも多い。Paladinsのカードシステムの「インゲームアイテム購入」部分はMOBAの要素を取り込んだものだと説明したが、Smiteプレイヤーがそのアイテム購入の考え方に馴染みやすいという側面もある。
推奨スペックと動作環境
スペック要件
Paladinsは比較的低スペックで動作するゲームだ。グラフィックスクオリティを最高設定にするとそれなりのGPU性能が必要だが、中〜低設定であれば幅広い環境で60FPS以上が出やすい。Steamのレビューでも「低スペックPCでも快適に動く」という報告が多く見られる。
最低動作スペックはCPUがCore i5-750相当、メモリ6GB、GPUはGeForce GTX 700シリーズ相当、ストレージは30GB程度が目安だ。推奨スペックはCore i5-7500相当のCPU、メモリ8GB以上、GeForce GTX 1060相当のGPUで、この環境があれば高設定でも安定した動作が見込める。
「古いゲーミングPCを持っているが最近のゲームが動かない」という状況でも、Paladinsなら快適に遊べる可能性が十分ある。軽快な動作は無料ゲームとしてのアクセシビリティを高める要因の一つで、ヒーローシューターを試したいけれど高性能PCが用意できない人にとっての入口になっている。
オンライン環境
Paladinsはオンラインマルチプレイ専用ゲームだ。オフラインでのAI対戦モードはあるが、基本的にはインターネット接続が前提となる。一般的な有線LANまたは安定したWi-Fi環境があれば十分で、特別な高速回線は必要ない。
日本からのサーバー接続については、アジア太平洋リージョンのサーバーを選択することで比較的安定したPing(遅延)を維持できる。ただし時間帯によってはプレイヤー数が少なくなりマッチングに時間がかかることもあるため、夜間(日本時間20時〜24時頃)を中心に遊ぶと快適なマッチングが期待しやすい。
課金要素と無料の範囲——どこまで無料で楽しめるか
課金はコスメティックのみ
Paladinsは「課金してもゲームプレイ上の有利は得られない」という設計を維持している。お金を使うことで入手できるものはキャラクタースキン、武器スキン、エモート(動作)、MVPポーズ、ボイスパック、サウンドエフェクトといった見た目や演出の変更に限られる。
これは「Pay-to-Win(課金=勝利)」への批判が根強いゲーム業界において、Paladinsが当初から強調してきた姿勢だ。どれだけ課金したとしてもゲームの強さは変わらず、勝負を分けるのは操作スキルとチームワークだけだ。
チャンピオン自体も、最初から多くが無料で使えるか、ゲームをプレイして獲得できる通貨で解放できる。一部のチャンピオンはリリース直後しばらく有料のみの期間があるが、時間が経つと無料通貨でも取得可能になる。つまり根気よくプレイを続ければ、お金を一切使わなくてもほぼ全チャンピオンを使えるようになる。
Battle Passとコスメティックアイテム
Paladinsにはシーズンごとに更新されるBattle Pass(バトルパス)が存在していた。有料のバトルパスを購入してシーズン中にプレイを重ねることで、スキンやその他のコスメティックアイテムを入手できる仕組みだ。
ただし、2025年2月に新規コンテンツの追加が停止されたため、バトルパスの更新も止まっている。現在は既存のショップで購入できるスキンやバンドルが課金の主な選択肢になっている。コスメティックの充実度という点では2024年以前のほうが豊富だったが、それ以前に蓄積されたスキンの数はすでに膨大で、好みのビジュアルを見つける楽しみは今も残っている。
無料で楽しめる範囲のまとめ
まとめると、Paladinsを無料で楽しめる範囲は非常に広い。全ゲームモード、ほぼ全チャンピオン(無料通貨で解放可能)、ランク戦、カードシステムとタレントシステムの全要素——これらすべてが無料の範囲に含まれる。課金するのはあくまで「もっとカッコいいスキンで遊びたい」という好みの問題で、ゲームの本質は一切お金をかけずに体験できる。
「無料ゲームって何か制限があるんじゃないの」という疑念を持つ人に向けて言えば、Paladinsは課金モデルが非常に良心的なタイトルだ。課金を促す圧力がゲームプレイ中にしつこく出てくることもなく、純粋に対戦を楽しむ環境が整っている。
Paladinsの魅力と独自性——なぜ今でも遊ばれ続けているのか

カスタマイズの深さが生む「自分のチャンピオン」感
Paladinsが長く支持されてきた理由の一つは、カスタマイズの深さだ。同じチャンピオンでも、カードデッキの組み方によってまったく異なるプレイスタイルになる。コミュニティの中では「こういうビルドが強い」「この組み合わせが面白い」という情報が活発に共有され、自分でビルドを研究する文化が根付いている。
チャンピオン数が50人を超えていることも、この研究の幅を広げている。新しいチャンピオンを一人習得するたびに、そのチャンピオンのカードを理解し、相性のいいタレントを探し、「自分のビルド」を完成させる過程が生まれる。この繰り返しが「まだ試していないチャンピオンがいる」という動機付けになり、長期的なプレイにつながりやすい。
チームプレイの手応え
Paladinsは5対5という形式から来るチームプレイの手応えが強い。一人で全部こなそうとしても限界があり、それぞれの役割が機能したときに初めてチームとして強くなれる。
フロントラインがしっかり前線を作り、ダメージが安全に撃ち続け、サポートが絶え間なく回復し、フランクが敵後衛を崩す——この役割分担がうまくかみ合った瞬間の充実感は、個人の技術が物を言うゲームとは違う種類の達成感だ。チームメイトとの連携がうまくいった試合の後、自然と「次も一緒にやろう」という気持ちになれるゲームだ。
低スペックでも楽しめる間口の広さ
高性能PCがなくても楽しめるというアクセシビリティは、Paladinsが獲得してきたプレイヤー層に大きく影響している。最新のゲームが動かないPCでも、Paladinsなら安定して動く場合が多い。
これは「ヒーローシューターを試したいけれど環境的な制約がある」という人にとっての入口になってきた。「古いPCでも動くしっかりしたヒーローシューターを探している」という需要は実際にあり、Paladinsはその需要に長年応え続けてきた数少ないタイトルの一つだ。
無料という根本的な強さ
何度でも強調する価値があるが、Paladinsが完全無料で楽しめるという事実は非常に大きい。気軽に始められて、やめるときにも金銭的なロスがない。友達を誘うときも「とりあえず無料だから試してみよう」と言いやすい。
コミュニティの規模でOverwatchやVALORANTに劣る部分があっても、「無料でここまで遊べる」という体験価値は独自のポジションを作っている。有料タイトルに課金するかどうか迷っている期間に、Paladinsで腕を磨きながらヒーローシューターというジャンルへの理解を深めるという使い方も十分ありだ。
気になる点と現在の状況
新規コンテンツ追加の停止について
2025年2月、Hi-Rez StudiosはPaladinsへの新規コンテンツ追加を停止することを発表した。新チャンピオンの実装、バトルパスの更新、シーズンコンテンツの追加——これらが今後は行われないことが正式に告知された。
この発表はコミュニティに大きな衝撃を与えた。長年プレイしてきたファンにとっては「ゲームの成長が止まる」という形で受け止められ、ネガティブな反応が相次いだ。Steamのレビューでも、この発表以降に投稿されたものの中には残念さを表明するものが少なくない。
ただし、「新規コンテンツが止まる」と「ゲームがプレイできなくなる」は別の話だ。現時点でバグ修正や基本的なメンテナンスは継続されており、既存のゲームモード、チャンピオン、ランク戦はすべて動いている。50人超のチャンピオンと複数のゲームモードが揃った状態は変わっていない。
これをどう受け取るかは人それぞれだ。「終わりが見えたゲームには投資できない」という人もいれば、「今ある状態で十分楽しめる」という人もいる。少なくとも「今すぐプレイできない状態」ではないことは確かだ。
マッチメイキングの現状
Steamのレビューや海外コミュニティで指摘されることが多いのが、マッチメイキングの待ち時間だ。プレイヤー数が多い時間帯(夜間など)は比較的スムーズにマッチングが成立するが、昼間や深夜は待ち時間が長くなることがある。
また、ランク戦は特定のランク帯でプレイヤーが集中しやすく、極端に高い・低いランクではマッチング自体が成立しにくいケースも報告されている。これは多くのオンラインゲームが抱える課題だが、プレイヤーベースが縮小傾向にある現在はより顕著になっている。
カジュアルマッチではまだ比較的安定したマッチングが見込めるため、メインはカジュアルで楽しみつつ、ランク戦は人が集まる時間帯に絞るという使い方が現実的だ。
チーター・スマーフ問題
ほぼすべての対人ゲームに共通する問題として、チート使用者(チーター)と意図的に低ランクでプレイするスマーフ(上位プレイヤーが別アカウントで初心者帯に入ってくる行為)への対応がある。
Paladinsは完全無料のゲームであるため、チート使用者がBANされても別アカウントで戻ってきやすい環境がある。Hi-Rez Studiosの対策は一定の効果を持っているものの、完全な排除は難しい。海外コミュニティでもこの点は批判的に語られることがある。
一方で、カジュアルマッチ(特に初心者時代)ではチーターの存在に気づきにくいことも多く、「最初から深刻な問題として体験する」ケースは少ない。問題が顕在化するのは主に上位ランク帯の話で、初心者が始める段階では大きな障害にならないことが多い。
長くプレイするためのコツ——上達の道筋
まず1つのクラスに集中する
Paladinsを始めたばかりの頃は、50人以上のチャンピオンを次々と試したい気持ちになりやすい。しかし上達を目指すなら、まず1つのクラスを選んで同じクラスのチャンピオンに集中することを強くおすすめしたい。
例えばサポートを選んだなら、グローバー、セリス、ジェノスといったサポートキャラクターを重点的に使う。クラスが同じなら「どこに立つべきか」「誰を優先して回復するか」という基本的な思考が共通しているため、一人を習得したら別のサポートキャラクターへの応用が効く。いろんなクラスをバラバラに試すより、同一クラスでの経験を積み重ねるほうが実力の伸びが速い。
ある程度1つのクラスの動きが身についたら、次のクラスに移行する。フロントラインを習得した後にフランクを試すと、「前線から見えていた景色」と「後衛から仕掛ける景色」の違いを体験でき、ゲーム全体の理解が深まる。複数クラスを理解すると、試合中に相手の動きを読みやすくなる効果もある。
コミュニケーションを活用する
Paladinsには試合中のコミュニケーションを助ける「ピンシステム」が用意されている。特定のボタンを押すことで「ここに集合」「危険」「敵がここにいる」「目標に向かえ」といった情報をチームに共有できる。声チャットがなくてもある程度の意思疎通が可能な仕組みだ。
ピンを活用するだけで試合の質が上がる。「今フランクが来そうだから注意」というピンが一つあるだけでチームの対応が変わることは珍しくない。コミュニケーションを取らずに一人で動いているとチームプレイの恩恵が半減するため、慣れてきたらピンシステムを積極的に使う習慣をつけると良い。
試合後に自分の動きを振り返る
1試合ごとに「うまくいったこと」「失敗したこと」を簡単に振り返る習慣を持つと上達が速い。「なぜあそこで死んだのか」「回復が届かなかった原因は何か」「あの場面でどう動けばよかったか」——こうした問いを持つだけで次の試合での意識が変わる。
特に役立つのは「自分が何をしているときに死んでいるか」のパターンを把握することだ。同じ死に方を繰り返しているなら、そこに自分の課題がある。「カバーから出るタイミングが遅い」「回復前に前に出すぎる」といったパターンが見えてくると、修正のための具体的な意識付けができるようになる。
デッキを少しずつ改良していく
最初はプリセットデッキを使いながら、「試合中にこのスキルをもっと使いたかった」「このシチュエーションに対応できるカードが欲しかった」という感覚が生まれたら、その感覚に従ってカードを入れ替えてみる。理論から入るより体感から入るほうがPaladinsのカスタマイズは理解しやすい。
コミュニティの攻略サイトやDiscordにはチャンピオンごとのおすすめビルド情報が蓄積されているが、それをそのまままねるより「なぜそのカードが入っているのか」を考えながら参照すると学びが深まる。自分で考えて選んだデッキで勝てた試合は、コピーデッキで勝つよりずっと充実感がある。
現在のPaladinsコミュニティと今後
コミュニティの現状
Paladinsのコミュニティは2025年2月の発表以来、縮小傾向にある。それでもSteamでは今も一定数のプレイヤーが毎日ログインしており、カジュアルマッチでは日中でもそれなりのマッチングが成立している状況だ。
RedditのPaladinsコミュニティ(r/Paladins)は今もアクティブで、ゲームへの思いを語るスレッドや、ビルドの議論、印象的なプレイのクリップ投稿が続いている。長年のファンが多く残っており、新規プレイヤーへの対応も総じて温かい雰囲気が残っている。
Discord上でも複数の非公式コミュニティが活動しており、チャンピオンごとの攻略情報やランクパートナー募集といったコンテンツが共有されている。情報収集や一緒にプレイする仲間を探す環境として機能している。
ゲームとしての価値は消えない
新規コンテンツの追加が止まり、開発ロードマップが更新されなくなった今でも、Paladinsがゲームとして持っている価値は消えていない。50人超のチャンピオン、深いカスタマイズシステム、複数のゲームモード——これらはすべて今も動いており、今から始めても十分に楽しめる量が残っている。
むしろ「もう大きなアップデートがない」という状況はある意味でゲームが成熟した状態とも言える。バランス調整の激しさに振り回されることなく、現在の環境を理解して戦えるという安定感がある。「覚えたことがすぐ無駄になる心配がない」という意味では、腰を据えて一つのゲームを深く学びたい人にとって悪くない状況とも言える。
無料でダウンロードして試してみて、面白いと思えばそのまま続ける。合わなければ費用ゼロでやめられる。この気軽さこそがPaladinsの最大のメリットで、「ヒーローシューターを試したいけれど何から始めればいいかわからない」という人にとっての入口として、今でもその価値は十分にある。
まとめ——Paladinsは今から始めても面白いのか
結論を一言で言えば、「試してみる価値は十分にある」だ。
完全無料で遊べるヒーローシューター、50人超のユニークなチャンピオン、カードシステムとタレントによる深いカスタマイズ、5対5のチームプレイの緊張感——これだけの要素が揃っているゲームで、インストールも無料なのだから、とりあえず触ってみるハードルは限りなく低い。
新規コンテンツの追加が止まったという点は正直に伝えておきたい事実だが、それはPaladinsが「今プレイできないゲーム」であることを意味しない。2026年4月現在も対戦サーバーは稼働しており、毎日プレイヤーがマッチングして試合を楽しんでいる。「成長が止まったゲーム」ではあっても、「プレイできるゲーム」としての価値はまだ確かに残っている。
特にこれから始める場合に意識しておきたいのは「あまり深刻に考えすぎず、まず一試合やってみる」という姿勢だ。カードシステムもチャンピオンの多さも、最初は圧倒されるかもしれないが、実際にプレイし始めるとゲームが自然に教えてくれる部分が多い。一つのクラスに集中して、試合を重ねながら少しずつゲームの輪郭をつかんでいくのが正しい入り方だ。
ファンタジーの世界で銃と魔法が交差する独特の世界観、自分だけのビルドで戦場に立つカスタマイズの楽しさ、チームで目標を達成したときの達成感——Paladinsにしかない体験は今でもそのままそこにある。まずはダウンロードして、1試合プレイしてみてほしい。
Paladins®
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | Evil Mojo Games |
| 販売 | Hi-Rez Studios |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | マルチ |

