はじめてEnlistedに入ったとき、「こんなに人が動いているのか」と思った。左から戦車が砲撃してきて、上空では戦闘機が旋回していて、右手では工兵が土嚢を積み上げている。自分はどこに向かえばいいのかわからないまま、10秒後には頭を撃ち抜かれていた。でもリスポーンした瞬間、今度は自分の分隊員に切り替えて前線に戻れた。第二次世界大戦の戦場が、これだけのスケールで再現されているゲームを、無料で遊べるとは思っていなかった。
Enlisted(エンリステッド)は、Darkflow Softwareが開発しGaijin Entertainmentが配信する基本無料のMMOシューターだ。舞台は第二次世界大戦。モスクワの雪原、ノルマンディーのビーチ、ベルリンの市街地、スターリングラードの廃墟、チュニジアの砂漠、太平洋の島々——実際に戦闘が行われた場所が、史実に基づく武器・兵器と一緒に再現されている。
このゲームが他のFPSと決定的に違うのは、「分隊システム」だ。プレイヤーは一人の兵士を操るのではなく、複数の兵士で構成された分隊を率いる。自分が倒されても、別の分隊員に切り替えて戦い続けられる。AIが動かす分隊員たちは、プレイヤーの命令に従って前進したり、陣地を守ったりする。巨大な戦場を一人ひとりが生きているように動かす、その仕組みが「WW2の戦場」という世界観にぴったりはまっている。
Steam上での累計レビューは4万件以上で、直近30日の好意的評価は80%前後を維持している。無料で遊べるゲームの中でも、これだけのスケール感と史実再現度を両立させているタイトルはなかなかない。ちょっと重い歴史ゲームに見えて、実際にプレイすると「次の戦場も行ってみたい」という気持ちが自然に湧いてくる。
この記事では、Enlistedの魅力をくまなく伝えていく。ゲームの基本的な仕組みから、各キャンペーンの特徴、12種類の兵科の役割、育成システムの深さ、そして実際に始める人へのアドバイスまで、ゲームの全体像がわかるように書いた。「無料FPSってどうせ大したことないだろう」と思っている人にこそ、読んでほしい。
こんな人に刺さるゲームです

Enlistedは全員に向けたゲームではない。でも、刺さる人にはとことん刺さる。下のリストに3つ以上当てはまるなら、かなりの確率でハマれる。
- 第二次世界大戦の歴史・武器に興味がある——三八式歩兵銃、MP40、シャーマン戦車、零戦……名前を聞いてピンとくるなら確実に楽しめる
- BattlefieldやCall of Dutyなど大規模FPSが好き——1マッチに最大100人近くが参加する大乱戦が体験できる
- 戦略性や役割分担を重視したプレイが好き——突撃一辺倒より、分隊の兵科を組み合わせた立ち回りを考えるのが楽しい
- 育成・強化要素を長く楽しみたい——分隊員のレベルアップ、武器改造、新しい兵器の研究と、やることが尽きない
- 無料でしっかりしたFPSを遊びたい——基本プレイ無料で、無課金でもコアコンテンツをほぼ全部楽しめる
- 飛行機や戦車にも乗りたい——歩兵戦だけでなく、戦車や戦闘機の操縦も同じマッチ内でできる
- 仲間と協力してプレイしたい——フレンドと一緒に分隊を組んで入れば、チームプレイの楽しさが倍になる
逆に、「個人のFPSスキルだけで勝ちたい」「シングルプレイのストーリーを楽しみたい」という人には向かない。このゲームはチームと分隊の連携がすべての軸になっている。ソロでマッチに入っても楽しめるが、気の合う仲間と入ると別次元の体験になる。
また、「WW2の戦場」という重いテーマが苦手な人にも向かない。ゲームとして軽い体験を求めている人より、戦場のリアリティや緊張感を楽しみたい人の方が深く刺さる設計になっている。

Enlisted ゲーム概要

開発はDarkflow Software、配信・運営はGaijin Entertainment。Gaijinは「War Thunder」で知られるゲームスタジオで、Enlistedはその同社が手がける地上歩兵版のWW2シューターという位置づけだ。War Thunderが航空機・戦車を主役にしたシミュレーター寄りのゲームであるのに対し、Enlistedは歩兵分隊を主役に据えており、FPSとしての手触りがある。武器の性能、制服のデザイン、車両の外観と動作は歴史的記録をもとに再現されているとされている。
正式リリースは2021年7月20日。PC(Steam/DMM GAMES)とPS5で同時リリースされた。Steam AppIDは2051620で、2025年現在も定期的なメジャーアップデートが続いている。2022年には太平洋戦線が追加され、2025年末には「Far Eastern Front」アップデートでソビエトの満洲侵攻を描いた新キャンペーンが実装されるなど、現在進行形でコンテンツが拡張されている。
ゲームの基本は「チーム対戦のオンラインシューター」だ。最大で1マッチに100人近い兵士が入り乱れるが、実際にプレイヤーが操作しているのはその中の数十人で、残りはAI兵士(各プレイヤーの分隊員)が担う。戦場の規模感はリアルなのに、プレイヤーの死による「復帰待ち時間」が極端に短い——そのバランスをこのシステムが実現している。
マッチ形式は大きく2種類ある。「Squadsモード」は分隊員への切り替えが可能な通常モードで、初心者からベテランまで全員が使う。「Lone Fightersモード」はリスポーン不可・分隊切り替え不可のハードコアモードで、よりリアリティを求める上級者向けだ。日本語対応もしており、DMM GAMESから遊ぶ場合はDMMアカウントでログインして始められる。SteamからはSteamアカウントで直接プレイ可能だ。
参加できる国家は現在4つ。ドイツ、ソビエト連邦、アメリカ、日本。それぞれの国家はキャンペーン単位で結びついており、たとえばノルマンディーキャンペーンならアメリカ側かドイツ側を選んで戦う。同じ国家でもキャンペーンが違えば武器も兵器も異なるため、「アメリカ軍好き」なプレイヤーはノルマンディー・チュニジア・太平洋と複数のキャンペーンで楽しめる設計になっている。
マッチの勝利条件は主に2タイプだ。「攻撃側が複数の拠点を順番に制圧する」タイプと、「どちらかがタイムアップまで拠点を多く保持する」タイプがある。多くのマップは攻撃側と防衛側に分かれており、ラウンドごとに攻守が入れ替わる形式になっている。勝敗が決まるポイントは「制圧した拠点の数」と「タイムゲージの残量」で、両方を意識しながら動くことが試合への貢献につながる。1試合の所要時間は平均で15〜25分程度。忙しい社会人でも「今日2戦だけ」という感覚でプレイできるテンポだ。
ゲームの通貨は3種類。「シルバー」はマッチをこなすことで稼げるゲーム内通貨で、弾薬補充や分隊員の回復、消耗品の購入に使う。「ゴールド」は課金通貨で、課金分隊や時間短縮に使う。「研究ポイント」はキャンペーンごとに蓄積されていく特殊ポイントで、研究ツリーの解放に使う。いずれも試合をプレイすることで自然に獲得できる。

WW2の歴史的戦場がそのままゲームになっている
Enlistedで最も印象的なのは、実在した戦場の再現度だ。「キャンペーン」と呼ばれる形式で、実際に起きた主要な作戦・戦闘が独立したゲームモードとして用意されている。それぞれのキャンペーンは固有のマップ、参加国家、登場する兵器を持っており、プレイするたびに歴史の一場面に引き込まれる感覚がある。単なる背景設定として「WW2」を使っているゲームとは違い、Enlistedは各キャンペーンの背景となった実際の戦いに関する情報が丁寧に組み込まれている。
モスクワの戦い(Battle of Moscow)
1941〜1942年の独ソ戦をテーマにしたキャンペーン。参加国家はソビエト連邦とドイツ。雪に覆われた平原、森の中の村、氷結した川沿いの道——冬季迷彩の兵士たちが、極寒の戦場を奪い合う。PPSh-41(ソビエトのサブマシンガン)やMosin-Nagantライフルのソビエト側と、MP40やKar98kで武装したドイツ側の戦いが、この戦場では特に有名だ。
モスクワ攻防戦は、独ソ戦において初めてドイツ軍の進撃が停止した戦いとして歴史的に重要な意味を持つ。ゲームの中でも、ソビエト側が「首都モスクワを守る」立場として防衛戦を戦う場面があり、その緊張感が視覚的にも伝わってくる。雪と泥濘に足を取られながら前進する感覚は、他のキャンペーンとは明らかに異なる重さがある。
ノルマンディー侵攻(Invasion of Normandy)
1944年の連合軍上陸作戦。参加国家はアメリカとドイツ。ゲームの中でも最も有名なキャンペーンで、砂浜への上陸シーンがプレイできる。M1ガーランドやBARで武装したアメリカ兵が、ドイツの沿岸防御陣地を突破しようとする攻防は、映画のワンシーンのような緊張感がある。ノルマンディーの農村地帯を舞台にしたマップも複数用意されている。
「史上最大の作戦」として知られるオーバーロード作戦の一部を、プレイヤーが実際に体験できるキャンペーンだ。砂浜に上陸する際の緊張感、遮蔽物の少ない平原での前進、ヘッジロウ(生け垣)を使った近接戦——こうした状況が複数のマップで再現されている。初心者が最初に入るキャンペーンとして選ばれることも多く、アメリカ側の武器バランスが扱いやすい点でもおすすめされている。
スターリングラードの戦い(Battle of Stalingrad)
1942〜1943年、ロシアの工業都市スターリングラードをめぐる凄惨な市街戦。ソビエトとドイツが戦う。廃墟と化した建物の中を掃討しながら前進する近距離戦が中心で、スナイパー戦が多用された史実をゲームでも感じられる。このキャンペーンは特に市街地の閉所戦闘が多く、工兵の陣地構築スキルが光る。
スターリングラードの戦いは第二次世界大戦の転換点の一つとされ、独ソ双方で合計200万人以上の犠牲者が出た最も凄惨な戦いの一つだ。ゲームの中でも、廃墟のビルや工場、駅を巡る市街戦の「息詰まる感覚」は特別な重みを持つ。各部屋の角を確認しながら進む近距離戦は、他のキャンペーンとは異なる緊張感を生む。
チュニジアの戦い(Battle of Tunisia)
北アフリカ戦線。アメリカとドイツが砂漠で激突する。ヨーロッパとは全く異なる環境——砂丘、石造りの村、岩場——が戦場になる。乾燥した砂漠の風景とシャーマン戦車やパンターの対決が特徴で、他のキャンペーンとは別の雰囲気がある。
北アフリカ戦線はヨーロッパの戦場とは地形も気候も全く異なる。見通しの良い砂漠地帯では、遠距離狙撃と戦車による支援が特に有効になる。視界が広い分、工兵がスポーンポイントを設置しやすい位置と、狙撃兵が安全に射撃できる高台を確保する重要性が増す。砂漠の茶色い景色の中で戦車が砂煙を上げながら走る光景は、独特の美しさがある。
ベルリン攻防戦(Battle of Berlin)
1945年、戦争末期のドイツ首都をめぐる最後の戦い。ソビエトとドイツが入り組んだ市街地で戦う。廃墟のビル、地下鉄の通路、ソビエト側の圧倒的な数の優勢——戦争の終わりを感じさせる重厚なキャンペーンだ。
戦争の終わりを告げるこのキャンペーンでは、ドイツ側が防衛戦を強いられる立場になる場面が多い。数で勝るソビエト軍の猛攻に対し、ドイツ兵が廃墟の建物を盾にしながら粘り強く抵抗する——その非対称な緊張感が、他のキャンペーンとは違う感覚を生む。地下施設や廃墟の複雑な構造が舞台になることで、工兵と突撃兵の価値がより高くなるキャンペーンでもある。
太平洋戦線(Pacific War)
2022年のアップデートで追加されたキャンペーン。アメリカと日本が戦う。ガダルカナル島やガブ島といった熱帯の島々が舞台で、三八式歩兵銃や九九式軽機関銃、零戦など日本軍固有の兵器が登場する。日本語圏のプレイヤーにとっては特別な重みを感じるキャンペーンだ。
日本軍の武器はほかの国家と異なる特性を持っている。三八式歩兵銃は長射程・高精度だが装弾数が少なく、一射一射の精度を求められる。九九式軽機関銃はドラム型マガジンで持続射撃に向いているが、重さの関係で機動力に影響が出る。零戦は旋回性能に優れた戦闘機で、近接空戦で真価を発揮する。「日本軍が使いたい」という動機でEnlistedを始める人も一定数いるほど、この追加は日本語圏のプレイヤーに大きな反響を与えた。

分隊システムの仕組み——ここが他のFPSと全然違う

Enlistedを語るうえで、分隊システムを外すわけにはいかない。このゲームの面白さの9割はここにある。「ちょっと変わったFPS」ではなく、「分隊という概念を中心に設計されたゲーム」という理解で入った方が、最初から楽しみやすい。
プレイヤーは「一人の兵士」ではなく「分隊長」
マッチに参加する際、プレイヤーは事前に「分隊」を組んでいく。分隊は2〜9人の兵士で構成され、それぞれが異なる兵科(歩兵、工兵、狙撃兵、突撃兵、戦車兵、パイロットなど)を持つ。試合中、プレイヤーはこの分隊員のうち誰か一人を操作している。
操作中の兵士が倒されたとき、プレイヤーは「生存している別の分隊員」に即座に切り替えられる。切り替えた瞬間から、その兵士の視点で戦闘を続けられる。全員が倒されてはじめてリスポーン待ちが発生するが、それも数十秒程度だ。たとえば5人分隊で戦っていれば、5人全員が倒されるまで待ち時間なしで前線に居続けられる。
一方で、プレイヤーが操作していない分隊員はAIとして行動する。プレイヤーの後をついてきたり、指示した方向に向かったり、近くに敵が来れば応戦したりする。ゲームが進むにつれてAIの品質も向上しており、「足手まといになるAI」ではなく「頼りになるサポート」という感覚に近い。分隊員AIが敵を倒せば経験値の一部がプレイヤーにも入ってくるため、育成の観点でもAIを活用する意味がある。
複数の分隊を試合中に切り替えられる
プレイヤーは試合に持ち込む「分隊セット」をあらかじめ組んでおく。たとえば「歩兵分隊・戦車分隊・パイロット分隊」という3つの分隊を用意しておけば、試合中に状況に応じてそれぞれに切り替えられる。後方から砲撃してくる敵戦車を潰したいなら戦車分隊に切り替え、制圧された拠点を取り返したいなら歩兵分隊に戻る——という動きができる。
この仕組みによって、FPSが苦手な人でも「歩兵で前線に出るのが怖ければ戦車で支援する」「空から偵察する」という選択肢がある。自分の得意な兵種で貢献できる設計だ。ただし、試合が始まったあとに分隊を変更することはできないため、どの分隊を持ち込むかは出発前に決めておく必要がある。
一試合に複数の分隊を持ち込む「分隊スロット」はアカウントのランクに応じて増えていく。最初は2〜3分隊しか持ち込めないが、プレイを重ねるほど多くの分隊を試合に持ち込めるようになる。これが、ベテランプレイヤーが「状況への対応力が高い」理由の一つだ。
分隊員のAIはプレイヤーが育てる
分隊員はレベルアップし、パーク(特殊能力)を習得する。弾薬の携行量が増える、医療キットの回復量が増える、リロードが速くなる、移動速度が上がる——といった強化が積み重なっていく。装備する武器もプレイヤーが選べるので、分隊全体の編成を自分好みにカスタムしていく楽しさがある。
分隊員の育成は単純なレベルアップではなく、「どのパークを選ぶか」という選択が重要になってくる。同じ工兵でも「建設速度特化」「生存率重視」「弾薬持続型」と方向性を変えられる。この選択の余地が、長期間遊んでいるプレイヤーでも「分隊を改めてチューニングする」モチベーションを生む。
分隊スポーンシステムと前線維持の重要性
Enlistedのマッチには「拠点攻略」や「防衛線維持」といった勝利条件がある。そこで重要になるのが、前線付近にスポーンポイント(集合地点)を設置・維持することだ。スポーンポイントが前線から遠い状態が続くと、倒されるたびに遠い場所から走り直す必要があり、攻撃の勢いが落ちる。逆に、工兵が前線近くにスポーンポイントを設置し続けることで、倒されたプレイヤーがすぐに戦線に戻れる状態が生まれる。
この「スポーンポイントの管理」が分かってくると、単純な「敵を倒す」以上の戦略が見えてくる。前線を押し上げるために必要な工兵の役割、スポーンポイントを潰しに来る敵に対する守りの重要性——こういった「戦場の構造」への理解が深まるほど、ゲームが面白くなる。

兵科の種類と役割——12種の兵士が戦場を動かす
Enlistedには12種類の兵科が存在する。それぞれ使える武器と役割が異なり、戦場でどう動くかが変わってくる。どの兵科も「必要な場面」があり、強さの序列より「適材適所」の概念が大切だ。
一般兵(Rifleman)——分隊の主力
ボルトアクションライフルやセミオートライフルを使う標準的な歩兵。射程が長く、オープンなマップでの正面からの撃ち合いが得意。WW2の歩兵といえばこの兵科で、最初にメインで使うのはここになる。初期段階ではボルトアクションが中心だが、研究ツリーを進めるとセミオートや、国家によっては自動小銃も扱えるようになる。
一般兵の強みは汎用性だ。遠距離では精度の高いライフルで優位に立てるし、近距離でも弾薬が多い分持続力がある。最初に自分のメイン分隊を育てるなら、一般兵を主体にした歩兵分隊から始めるのがわかりやすい。
突撃兵(Assaulter)——近距離の鬼
サブマシンガンを主武装にする近距離特化の兵科。室内戦や塹壕の掃討、敵陣への突撃に強い。連射力が高い分、弾の消耗も早い。市街地マップでは一般兵より強く動ける場面が多い。スターリングラードやベルリンのような市街戦キャンペーンで真価を発揮する兵科だ。
突撃兵のサブマシンガンは中距離以上では精度が落ちるため、遮蔽物を活用しながら距離を詰めるスタイルになる。廊下や室内で敵に鉢合わせしたとき、一般兵より圧倒的に有利な立場に立てる。「動いて距離を詰めて仕留める」というプレイスタイルが好きな人に向いている。
狙撃兵(Sniper)——遠距離からの制圧
スコープ付きの狙撃ライフルを使う遠距離専門の兵科。4倍〜8倍のスコープで遠方の敵を排除できる。前線から離れた高台や建物の上から動き回りながら援護するのが基本的な立ち回り。自分がやられにくい安全な位置から敵を減らし続けることで、チーム全体の生存率を上げる役割だ。
狙撃兵の難しさは「有効射程を活かせる位置」を常にキープし続けることにある。前線に近づきすぎると突撃兵に一方的に負け、遠すぎると機動力不足で孤立する。マップへの理解が深まるほど狙撃兵の価値が増す兵科だ。
工兵(Engineer)——陣地構築のスペシャリスト
このゲームで最も重要な兵科の一つ。スポーンポイントになる「集合地点(Rally Point)」を設置できるほか、機関銃座、土嚢、有刺鉄線、対戦車障害物、砲台などの防御設備を建設できる。攻撃型のマップでは、前線近くにスポーンポイントを置けるかどうかが試合の流れを変える。
工兵が設置したスポーンポイントは、全チームメンバーがリスポーン場所として使える。前線から100メートル手前にスポーンポイントがあるのと、1000メートル後方にしかないのでは、試合への影響が段違いだ。「自分がキルを取れなくても、スポーンポイントを設置するだけで勝利に貢献できる」という工兵の価値を理解すると、このゲームへの見方が変わる。
機関銃手(Gunner)——制圧射撃の要
軽機関銃・重機関銃を扱う兵科。連続射撃で広い範囲を制圧できる反面、機動力が下がる。拠点防衛や廊下・通路の制圧に向いている。特に敵の集団が通過しなければならない通路の守りに置くと絶大な効果を発揮する。
機関銃手の欠点は「展開に時間がかかること」だ。重機関銃は設置式のものが多く、移動中は簡単に倒されてしまう。位置取りと「ここは守り切る」という判断力が問われる兵科だ。
無線手(Radioman)——支援攻撃の呼び出し
砲撃支援や航空爆撃を呼び出せる特殊兵科。敵が密集している場所に対して使えると試合の流れを大きく変えられるが、適切なタイミングを見極めるのに経験が必要だ。拠点に敵が集まっているタイミングを狙って支援を呼べると、一気に局面が変わる。
無線手の支援攻撃はクールダウンがあるため、「もったいなく使ってしまう」ことが初心者の失敗パターンになりやすい。敵が薄いタイミングで使っても効果が薄く、逆に「拠点を奪われそうな瞬間」に集中投入するほど効果が高い。
衛生兵(Medic)——回復と復活
倒れた味方を蘇生・回復させる役割。チームとして戦う場面では、「死んだ味方を生き返らせる」という貢献ができる唯一の兵科だ。攻防が激しい拠点付近で仲間を生かし続けることで、チーム全体の継戦能力が上がる。
衛生兵は戦闘力自体はそれほど高くないが、チームへの貢献度が見えやすい兵科だ。蘇生に成功するたびに経験値が入るため、戦闘が苦手でも「人を助ける」動き方で活躍できる。
火炎放射兵(Flamethrower)——閉所制圧の切り札
火炎放射器を装備する近距離超特化の兵科。建物内、塹壕、狭い通路の制圧に絶大な効果を発揮する。射程は短く被弾に弱い反面、正面に立った敵を瞬時に無力化できる。特に建物の中に立てこもった敵を一掃するのに向いている。
燃料の補充が必要なため、使いどころを絞る必要がある。接近できる前に狙撃されるリスクもあるため、遮蔽物を活用しながら距離を詰める立ち回りが求められる。うまく使えると圧倒的だが、使い方を間違えると何もできずに倒されるという両極端な兵科だ。
散弾銃兵(Shotgunner)
散弾銃を使う近〜中距離の兵科。建物内のCQBに特化している。WW2のゲームで散弾銃というのが意外に感じるかもしれないが、史実でもアメリカ軍が近距離戦に活用した記録がある。突撃兵と似た立ち回りになるが、一発の威力が高いため「当てさえすれば」という強みがある。
戦車兵(Tank Crew)——鉄の獣を操る
戦車の乗員。戦車分隊はプレイヤーが車長・砲手・操縦手を切り替えながら一両の戦車を動かす形になる。戦車は歩兵からすれば圧倒的な火力と防御力を持つが、工兵の対戦車地雷や無線手の支援攻撃、対戦車ライフルには弱い。
戦車の魅力は「戦場の構造を変える」ことができる点にある。歩兵分隊が突破できない陣地を戦車砲で崩す、拠点手前に陣取って敵の前進を止める——こうした動きは歩兵だけではできない。一方で、戦車内での行動は乗員が少ないため、歩兵に囲まれると一気に不利になる。護衛の歩兵分隊と連携する動きが理想的だ。
パイロット(Pilot)——空から戦場を変える
戦闘機・爆撃機を操縦する兵科。地上の戦闘が激しくなったとき、空から爆弾を落としたり機銃掃射をかけたりして戦況を一変させられる。操作は独自のフライト感覚で、歩兵とはまったく異なるプレイ体験だ。ただし序盤は飛行機分隊を持てないため、ある程度ゲームを進めてから解放される。
パイロットは攻撃機・戦闘機・爆撃機と機種によって役割が異なる。攻撃機は地上への機銃掃射と小型爆弾投下が得意、爆撃機は大型爆弾で陣地ごと吹き飛ばせる、戦闘機は敵のパイロット分隊を落として制空権を確保する。空から地上の動きを見られるため、戦場全体の状況把握という意味でも独特の価値がある。
爆撃手(Bombardier)
地上から砲撃・迫撃を行う兵科。無線手と似ているが自分で直接照準を合わせて支援射撃を行う。迫撃砲を使うことで、遮蔽物の後ろに隠れた敵集団に上から着弾させることができる。直接射撃では届かない敵の後方にダメージを与えられるため、攻撃開始前の「ならし」に使いやすい。
投稿が見つかりません。研究ツリーと育成システム——やることが尽きない深み

Enlistedの育成システムはかなり深い。「とりあえずプレイすれば強くなる」という感覚ではなく、何を優先して研究するか考える余地がある。ゲームに慣れてきたころ、「どの方向に育てるか」を考え始めると途端にやることが増えて、逆に「まだまだ先がある」という充実感が生まれる。
研究ツリー(Research Tree)
各キャンペーン・各国家ごとに「研究ツリー」が用意されている。試合をこなすことで獲得できる「研究ポイント」を使って、新しい武器・分隊・兵士・兵器を解放していく仕組みだ。ノルマンディーのアメリカ側なら、M1ガーランドからM1カービン、BARへと解放していくイメージ。研究ツリーはキャンペーンごとに独立しているので、特定の時代・国家に集中するのも、複数を並行して進めるのも自由だ。
研究ポイントはプレイしたキャンペーンに対して蓄積されるため、「モスクワの戦いをメインにプレイするプレイヤー」はモスクワの研究ツリーが進む。複数のキャンペーンを掛け持ちすると研究ポイントが分散し、どのキャンペーンも中途半端になりやすい。序盤は1〜2つのキャンペーンに絞るのが効率的だ。
分隊アップグレード
分隊には個別のアップグレードポイントがある。分隊員の最大人数を増やす、より強力な武器スロットを解放する、分隊固有の特殊能力を強化する——といった方向で育てられる。同じ「工兵分隊」でも、アップグレードの状況によってできることが変わってくる。分隊ポイントは試合に参加することで蓄積され、手動でアップグレードに割り振っていく。
アップグレードで最大人数が増えると、分隊の「予備生命」が増える感覚になる。5人分隊から7人分隊になれば、それだけ長く前線に居続けられる。育成の後半になると、分隊員の数より「一人ひとりのパーク構成をどう最適化するか」という方向にシフトしていく。
兵士のレベルアップとパーク
各分隊員は経験値でレベルアップし、レベルが上がるたびに「パーク」を選べる。パークは20種類以上あり、武器性能の向上から生存率アップ、特殊能力の解放まで幅広い。同じ兵科の兵士でも、どのパークを取るかで動かし方が変わってくる。
たとえば工兵に「建設速度アップ」「建設物の耐久力アップ」「弾薬補充速度アップ」を組み合わせると、前線でのサポート特化型工兵が完成する。一方で「移動速度アップ」「体力アップ」「伏せ状態での回避率」を積めば、生き延びることを優先した工兵になる。この「キャラクタービルド」の感覚が、長くプレイするモチベーションの一つになる。
武器の改造
武器にも改造要素がある。スコープの取り付け、銃床の交換、マガジンの変更など、史実に基づいた改造パーツでカスタムできる。見た目の変化だけでなく、性能にも影響するので「どの武器をどう改造するか」も選択肢の一つになる。
武器改造で顕著なのはスコープの有無だ。スコープなしのライフルは近〜中距離での扱いやすさが増し、スコープありは遠距離での精度が格段に上がる代わりに近距離でのエイムが難しくなる。「このマップはオープン地形が多いからスコープあり」「市街戦が多いキャンペーンだからスコープなし」という使い分けができるのが改造システムの楽しいところだ。
バトルレーティング(BR)システム
Enlistedにはバトルレーティング(BR)という強さの指標がある。分隊に装備している武器・兵器の中で最も高いBRに基づいてマッチングが決まる仕組みで、BRⅠ〜BRⅤの5段階がある。強い武器を持つほど高いBR帯でマッチするため、序盤に高BR装備を持ち込みすぎると強敵ばかりと当たる状況になりやすい。慣れるまでは低BR装備を育てながら徐々に上げていくのが無難だ。
BRシステムはマッチの公平性を保つために設計されているが、「BR帯ごとのバランス」には一部の偏りが残っている。BRⅠ〜IIは比較的バランスが取れており、初心者が楽しみやすいとされている。BRⅢ〜Ⅴになると課金分隊や熟練プレイヤーが増えるため、実力差を感じる場面が増えてくる。
試合後に獲得できる経験値・シルバーは、試合の長さとスコアに基づいて計算される。長い試合ほど報酬が多く、キルを多く取ったり目標を達成したりするほどボーナスが加算される。「バトルヒーロー」評価(試合内で傑出した成績を出すと付く)を獲得すると、報酬が1.2〜1.5倍になるため、積極的に貢献を狙うモチベーションになる。

Enlistedが選ばれる理由——なぜこのゲームに人が集まるのか
無料のFPSは世界中にいくつもある。その中でEnlistedが一定の人気を保ち続けている理由を、実際のプレイ体験をもとに整理してみる。「無料ゲームにしては」という留保なしに評価できるポイントがいくつかある。
WW2の戦場スケールをFPSで体感できる
Enlistedの戦場は広い。1マッチに最大で100人近くの兵士が動き、戦車が走り、飛行機が飛ぶ。そのスケール感は、同じ無料FPSの中では突出している。モスクワ郊外の雪原を戦車が轟音をたてて走ってくる光景、砂浜への上陸戦でビーチに数十人が走り込む映像——「これがゲームなのか」という感覚がある。
Battlefieldシリーズやコール・オブ・デューティの大規模版と比べると「操作のなめらかさ」では劣る部分があるかもしれないが、「WW2の戦場のスケール感」という点では引けを取らない。それが基本無料で体験できるというのは、大きな価値だ。
死んでもすぐ戦える分隊システム
FPSの欠点の一つが「死んだ後のリスポーン待ち」だ。Enlistedは分隊切り替えによってこの時間を大幅に短縮している。死んだ瞬間に別の分隊員に切り替えれば、ほぼノータイムで戦闘を続けられる。FPSの腕前に自信がない人でも「死んで暇」という状況になりにくい。
また、死を「分隊員の消耗」として捉えることで、「死ぬことへのストレス」が軽減されるという効果もある。「自分が死んだ」より「分隊員の一人が倒れた」という感覚に近くなるため、リセットへの心理的なハードルが下がる。戦場でのテンポが落ちにくいのがEnlistedの強みだ。
歴史的な武器・兵器へのこだわり
Enlistedの武器・兵器は史実に基づいたデータをもとに設計されている。MP40の反動感、ガーランドのエンブロック・クリップ(8発打ち尽くすとバネで自動排出される)、零戦の旋回性能——こういった歴史的なディテールが反映されている。WW2マニアにとっては、ゲームとしての楽しさに加えて「知識が刺さる」体験がある。
「戦車の種類だけで何十種類もある」「各国ごとに制服や装備品が異なる」「マップの構造が史実の戦場を参考にしている」——こうしたディテールの積み重ねが、単なるシューターゲームを「WW2のゲーム」として成立させている。歴史が好きな人ほど「ここのこだわり」に気づいて、ゲームへの愛着が深まる。
無課金でもメインコンテンツを十分に楽しめる
基本無料ゲームとして珍しい点は、課金しなくてもゲームの核心部分を体験できる設計になっていることだ。研究ツリーを進めることで武器や分隊は解放でき、課金は主にゴールドによる時間短縮や課金限定分隊の購入が中心。「課金しないと勝てない」というバランスではないため、無課金・微課金プレイヤーでも長期間楽しめる。
もちろん「課金分隊」の存在感はある。ゴールドで購入できる課金分隊は研究ツリーを経ずに即戦力として使えるため、装備面での差が生まれることはある。ただ、それが「勝率を左右するほどの差」かと言われると、プレイスキルや分隊編成の方が影響が大きい場面も多い。無課金でも楽しめる範囲は十分に広い。
定期的なアップデートでコンテンツが増え続ける
2021年の正式リリースから、Enlistedは継続的に新コンテンツを追加している。新キャンペーン(太平洋戦線、Far Eastern Frontなど)、新武器・兵器、新ゲームモード、季節イベント——プレイを続けるほど遊べる内容が増えている。ゲーム自体がまだ成長中という感覚があるのは、長く遊ぶモチベーションになる。
メジャーアップデートのたびに大規模な変更が加わることもあり、「アップデート前とは別ゲームになった」という感想を持つプレイヤーもいる。バランス調整が頻繁に行われており、「今は○○が強い」という環境変化がある。これを「めんどくさい」と感じるか「飽きない理由」と感じるかは、人によって分かれる。
飛行機・戦車も同じマッチで操れる
Enlistedの独自性として、歩兵・戦車・飛行機が同じマッチで混在している点がある。歩兵として戦っていたプレイヤーが戦車に乗り換えて突撃してくる、飛行機分隊を持つプレイヤーが空から爆弾を落としてくる——こうした状況が一つの試合の中でリアルタイムに起きる。陸・海・空を分けて楽しむ他のゲームとは違う、「全部込みの戦場」という体験がここにある。
特に「飛行機の爆撃が地上の流れを変える」場面はEnlistedならではの体験だ。地上では互角の攻防が続いていたのに、敵のパイロット分隊が拠点に爆弾を落としてスポーンポイントを吹き飛ばす——そういう「戦局を変えるプレイ」が空からできる。それに対抗するために自分もパイロット分隊を持ち込む、という「じゃんけん的な読み合い」が生まれる。
コミュニティとDiscordの充実
Enlistedには日本語話者も多く、公式WikiやSteamコミュニティガイドが日本語で整備されている。わからないことがあれば日本語の情報にアクセスしやすい環境があり、初心者が「何をすればいいかわからない」という状態から脱出しやすい。

プレイ前に知っておきたい注意点

Enlistedには明確な魅力がある一方で、事前に知っておくと後悔しない点もある。良い面だけを伝えるのはフェアじゃないので、正直に書いておく。「こんなはずじゃなかった」という状況を避けるために読んでほしい。
序盤は「強い相手に蹂躙される」経験がある
Enlistedのバトルレーティングシステムは改善されてきているが、初心者がゲームに慣れていない段階では、高BR帯の装備を持つ相手に一方的にやられる場面がある。特に始めてすぐの段階では、相手が使っている武器の種類すら把握できない状態でマッチに入ることになる。「負けが続くのは当たり前」という気持ちで、まず20〜30戦は慣らし期間として割り切るのがいい。
「最初の数戦で心が折れた」という感想はSteamレビューでも散見される。逆に言えば、そこを乗り越えた人たちが長くプレイし続けているわけで、入口のハードルさえ超えれば楽しさは確実にある。チュートリアルと低BR帯のプレイを積み重ね、ゲームの仕組みへの理解が深まると急に楽しくなる瞬間が来る。
課金分隊は強力で、存在感が大きい
ゴールド(課金通貨)で購入できる「課金分隊」は、ゲーム内で即戦力として使えるため、課金プレイヤーと無課金プレイヤーの装備差が生まれやすい。完全に勝てないわけではないが、「なんかあいつだけ強い武器持ってる」という感覚になる場面がある。基本無料ゲームとしては避けられない要素だが、気になる人は知っておいた方がいい。
課金分隊の中には同BR帯での性能が高いものがあり、「お金を払うと早期に強くなれる」という側面は否定できない。ただ、課金分隊を持っていてもプレイスキルが低ければ活躍できないし、無課金でも研究ツリーを育てれば十分戦える装備は揃う。「完全無料で最大限楽しむ」という姿勢でも、コアな体験には影響が少ない。
覚えることが多くて最初は混乱する
分隊の組み方、研究ツリーの進め方、兵科ごとの立ち回り、マップごとの戦略——情報量が多い。チュートリアルはあるが、ゲームのすべてをカバーしているわけではなく、実践で覚えていく部分が大きい。「操作はわかるけど何をすればいいかわからない」という迷子期間がある程度続くと思っておくと気が楽だ。
特に「分隊の組み方」は最初に全体像がわかりにくい部分だ。何を持ち込むべきか、どう育てるべきかが見えないまま試合に入ることになる。これは「わからないまま試合に入ってみる → 死にながら少しずつわかってくる」という経験を繰り返すしかない部分でもある。Wikiやガイドを参照しながら進めると、理解のスピードが上がる。
マッチング待ちが長くなる時間帯がある
プレイヤー人口は決して少なくないが、特定のBR帯や時間帯によってはマッチングに数分かかることがある。日本時間の深夜〜早朝は欧米プレイヤーが中心になるためマッチが早い一方、平日の昼間は待つことがある。BR帯が上がるほどマッチング人口が絞られるため、高BRになるとマッチング時間が長くなる傾向がある。
PC推奨スペックはそこそこ要求される
無料ゲームの中では比較的グラフィックの作り込みが高いため、推奨スペックのPCが必要だ。推奨環境はCPUがCore i7-9700K以上、RAMが16GB以上、GPUがGeForce RTX 2070相当以上。最低動作環境ではCore i5-6600K、8GB RAM、GTX 1060とされているが、快適に遊ぶには最低環境では厳しい場面もある。特に多くのプレイヤーが集まる大規模な戦場ではフレームレートが落ちやすい。
古めのPCで試してみたい場合は、まず最低設定で起動してみて、動作を確認してから設定を調整するのがいい。戦場のスケールが大きい分、グラフィック設定を下げても戦闘への支障は少ない。
飛行機操作には慣れが必要
飛行機分隊は魅力的だが、フライト操作はFPSとは全く異なる感覚で、最初は思った方向に飛ばすことすら難しい。墜落を繰り返しながら少しずつ慣れる必要がある。他のプレイヤーからすれば「役立たずのパイロット」になる時期があることは覚悟しておこう。飛行機操作に慣れるには専用のトレーニングモードを活用するのがおすすめだ。
シルバー(ゲーム内通貨)の不足になりやすい
序盤から中盤にかけて、シルバーの収入と消費のバランスが取りにくい時期がある。弾薬の補充、倒れた分隊員の回復、装備の購入——これらにシルバーが必要で、プレイを重ねるほど消耗していく。ランダム軍ボーナスや効率の良いマッチの選択でシルバーを稼ぎながら進める必要がある。過去には開発元もシルバー収入の改善を行っており、以前より状況は改善されているが、節約意識は持っておくといい。

初心者へのアドバイス——最初の20時間をどう過ごすか
Enlistedを始めた人が最初に詰まりやすいポイントと、それを乗り越えるための具体的なアドバイスをまとめる。「何をすればいいかわからない」という状態を少しでも短縮できれば、ゲームの楽しさに早く辿り着ける。
まずはチュートリアルを全部やる
面倒でもチュートリアルは最後までやっておく。分隊員の切り替え操作、兵器への乗り込み方、スポーンポイントの使い方など、ゲーム固有の操作が頭に入るかどうかで、最初の体験が大きく変わる。チュートリアル報酬で序盤の分隊強化にも役立つリソースが手に入る。チュートリアルをスキップしてすぐにマッチへ飛び込む人ほど「よくわからないまま死に続ける」状況に陥りやすい。
最初のキャンペーンは一つに絞る
Enlistedには複数のキャンペーンがあるが、最初から複数を掛け持ちするのは非効率だ。ノルマンディー侵攻(アメリカ側)かモスクワの戦い(ソビエト側)のどちらかを選んで、そこに研究ポイントを集中投資する方が早く戦力が育つ。ゲームに慣れてきてから他のキャンペーンに手を広げるのがいい。
ノルマンディーのアメリカ側は武器の扱いやすさとマップの見通しの良さから、最初のキャンペーンとして推奨されることが多い。モスクワのソビエト側はPPSh-41のような近距離で強いサブマシンガンが早期に使えるため、近距離戦が好きな人に向いている。どちらを選んでもゲームの基本的な楽しさは変わらない。
工兵分隊を早めに持つ
どのキャンペーンを選んでも、工兵分隊は優先的に解放しておく価値がある。スポーンポイント(Rally Point)を前線近くに設置できるかどうかは、試合の展開を左右する。工兵がいない分隊だけでプレイしていると「なんか毎回遠くからスポーンして前線まで走るのがしんどい」という状況になりやすい。
工兵分隊を持ったら、試合開始と同時に「今の前線はどこか」を確認しながら、安全なルートでスポーンポイントを設置しに行く動きを身につける。「キルを取ることより、スポーンポイントを前に置くことの方がチームへの貢献が大きい」という場面は実は多い。
低BR帯(BR1〜2)で地盤を固める
序盤は高性能な武器を追いかけるより、BR1〜2帯の装備をしっかり育てる方が試合で活躍しやすい。同じBR帯のマッチに入れるので、相手も自分と似た装備水準になり、純粋な立ち回りの上手さが結果に出やすい。高BR装備を持ち込みすぎて強敵ばかりのマッチに入り続けると、「上手くなれない」まま消耗してしまう。
BR1の武器は古い世代の兵器だが、同じBR1マッチでは互角に戦える。この低BR帯で試合の流れを覚え、分隊員を育て、立ち回りを磨いてからBRを上げていくのが無難なルートだ。
マップの目標地点(キャプチャーポイント)を意識する
Enlistedの多くのモードは、マップ上の拠点を奪ったり守ったりすることで勝敗が決まる。「とりあえず敵を撃ちまくる」より、「今どの拠点を争っているか」を意識して動く方が味方に貢献できる。マップを俯瞰するクセをつけると、立ち回りが劇的に変わる。
特に「攻撃側」として試合に入るときは、制圧すべき拠点の順番と、現在どの拠点が激戦区になっているかを把握することが重要だ。全員が同じ拠点に向かうより、分散してプレッシャーをかける動きの方が効果的なことも多い。この「マクロな視点」がわかってくると、FPSとしての面白さが一段階増す。
ランダム軍(Random Army)ボーナスを使う
Enlistedには「ランダム軍」という選択肢がある。参加する国家をゲームに任せる代わりに、経験値・シルバーが1.5倍になるボーナスが得られる。さらに勝利ボーナスと重なった場合は1.5×1.5の計算になる。序盤は資源が不足しがちなので、どの国でもいい時はランダム軍を選ぶのが資源効率的に良い。
ランダム軍を選んでも、持ち込む分隊は自分のものを使う。「ランダムで入ったら知らない国家の兵士を使わされる」わけではなく、「どの軍のマッチに入るか」がランダムになるだけだ。両軍対応の分隊を複数持っている場合は有効活用できる。
分隊員は一人ずつ集中育成する
最初から全分隊員を均等に使おうとすると、誰も育たない状態が続く。メインで動かす兵士を決めて、そこに経験値を集中させた方が早く戦力になる。「この分隊のこの兵士がメイン」という軸を作ると、育成の見通しが立ちやすい。
操作していない分隊員もAIとして動くため、経験値が完全にゼロになるわけではない。ただ、プレイヤーが直接操作している兵士の方が経験値効率は高い。最初に「この兵士を育てる」と決めて20〜30時間動かし続けると、その兵士が分かりやすく強くなっていく感覚が得られる。
建物の2階・屋上を積極的に使う
Enlistedのマップには多くの建物があり、2階や屋上から敵を撃ち降ろせる。地上をまっすぐ走るより、高さのある位置を確保してから前進する方が生存率が上がる。特に狙撃兵や一般兵は高所からの射撃が刺さりやすい。
ただし、建物の2階に籠もりすぎると「動けない」状態になる。適度に移動しながら高所を活用する動き方が理想だ。1か所に長くとどまると敵に位置がバレて無線手に砲撃されたり、工兵に建物ごと爆破されたりするリスクがある。
公式WikiとSteamガイドを活用する
「Enlisted Wiki*(wikiwiki.jp/enlisted)」は日本語で書かれた詳細な攻略情報が充実している。各兵科のパーク解説、武器のステータス比較、キャンペーンごとの研究ツリー図解——これらを参照しながらプレイすると、情報の整理が格段に早くなる。SteamのコミュニティガイドにもEnlistedの基本をまとめた日本語ガイドがある。「わからないことはWikiで調べながらプレイする」という姿勢が、上達の近道だ。
「最初は訳わからなくて死にまくるけど、10時間ぐらいプレイしたら急に視界が開ける感じがした。分隊の切り替えタイミングがわかってきてから、試合の流れが見えるようになった」
Steamのレビューにこういった声がいくつも見られる。10〜20時間のプレイで「面白さの核心」に届く感覚があるゲームで、そこに至るまでの忍耐が問われる。でも、その手前で辞めてしまうのはもったいない。「わからないまま突っ込んでいく」経験が積み重なるほど、見えてくるものがある。

まとめ——無料でここまで遊べるWW2 FPSはなかなかない
Enlisted(エンリステッド)は、第二次世界大戦の戦場を分隊システムで体感できる、基本無料のMMOシューターだ。モスクワからノルマンディー、スターリングラード、チュニジア、ベルリン、太平洋まで——実際に激戦が繰り広げられた戦場が、史実に基づく武器・兵器と一緒に6つのキャンペーンとして用意されている。
このゲームの核心にある「分隊システム」は、他のFPSでは体験できない独自のプレイ感覚を生む。プレイヤーは「一人の兵士」ではなく「分隊長」として戦場に立ち、複数の兵士を率いながら前進する。死んでもすぐに別の分隊員に切り替えられる仕組みが、「戦場に居続ける感覚」をリアルに生む。
改めてこのゲームの特徴を整理すると——
- モスクワ、ノルマンディー、スターリングラード、ベルリン、チュニジア、太平洋と、主要な戦場が6つのキャンペーンで再現されている
- プレイヤーは一人の兵士ではなく「分隊長」として複数の兵士を率いる独自システム
- 12種の兵科(一般兵、工兵、狙撃兵、戦車兵、パイロットなど)を自由に組み合わせて分隊を編成できる
- 歩兵・戦車・飛行機が同じマッチ内で混在する大規模な戦場体験
- 史実に基づく武器・兵器の再現度の高さ
- 研究ツリー、分隊育成、武器改造と、長く楽しめる育成要素
- 基本無料で、無課金でもコアコンテンツを十分に遊べる
- 2021年のリリース以降も継続的にアップデートが続く現役タイトル
もちろん欠点もある。序盤は覚えることが多く、課金分隊との装備差が生まれることもある。マッチング待ちが長い時間帯もあるし、推奨スペックのPCが必要だ。でも、それを差し引いても「無料でここまで遊べるWW2 FPSは他にない」という事実は変わらない。
WW2の歴史に興味がある人、大規模なチーム戦FPSが好きな人、飛行機や戦車も含めた総合的な戦場体験がしたい人——そういう人たちにとって、Enlistedは間違いなく試す価値のある一本だ。Steamからもお手軽にダウンロードできるので、「どうせ無料だし」という軽い気持ちで入ってみてほしい。気づいたら数百時間が過ぎている、というのがEnlistedのリアルな体験談だ。
「WW2ゲームとしての完成度が高い。分隊を動かす感覚が独特で、他のFPSでは味わえない体験がある。無料なのが信じられない」
4万件を超えるSteamレビューのうち80%が好意的評価——これは伊達じゃない数字だ。最初の入口さえ乗り越えれば、第二次世界大戦の戦場があなたを待っている。
どのキャンペーンから始めるか迷ったら、ノルマンディーかモスクワを選んでおけば間違いない。有名な戦場であるだけに情報も豊富で、わからないことがあればWikiやSteamガイドにすぐ答えがある。「まず無料でダウンロードして起動してみる」——その一歩が、Enlistedの本当の面白さへの扉になる。第二次世界大戦の戦場が、あなたを待っている。

Enlisted
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | Darkflow Software |
| 販売 | Gaijin Network Ltd |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows / Linux |
| プレイ形式 | マルチ |

