「龍が如く8」ハワイ舞台、春日と桐生のダブル主役ターン制RPG

龍が如く8 レビュー|メタスコア89点の傑作が抱える光と影、120時間プレイして気づいた本音

「桐生一馬が癌になった」と聞いた瞬間、正直、半信半疑だった。

龍が如くシリーズを長く追いかけているプレイヤーなら、わかると思う。神室町の伝説を何度も「引退」させておきながら、毎回蘇らせてきたキャラクターだ。またどうせ最後は無敵で立ち上がる展開だろう、と高をくくっていた。

でも、龍が如く8 / Like a Dragon: Infinite Wealthは違った。桐生一馬は本当に弱っていた。放射性廃棄物を浴びたことで肺癌を患い、余命宣告を受け、「エンディングノート」を書き始める。これほど人間的な桐生一馬を、シリーズの中で見たことがなかった。

一方で春日一番はハワイにいる。母親を探しに来たら、陰謀と巨悪に巻き込まれ、またしても世界を救うことになる。この二本の物語が交差するとき、シリーズ屈指の感情的なクライマックスが生まれる。

メタスコア89点。Steam同接46,161人はシリーズ歴代最高。発売1週間で累計100万本突破というのもシリーズ最速記録。数字だけ見れば完璧に近い。でも、120時間近くプレイした身として言わせてほしい——この作品、褒めて終わるには惜しいくらい、歯がゆい部分もある。良い点も悪い点も、全部書く。

公式ストーリートレーラー

春日一番と桐生一馬、二人の主人公が交差するストーリーを凝縮した公式トレーラー。

この記事はこんな人に向けて書いています

  • 龍が如くシリーズを以前から追っていて、8が「本当に良いのか」気になる人
  • ターン制RPGに慣れていなくて、戦闘システムが自分に合うか心配な人
  • 桐生一馬の物語がどう締まったのか知りたい人(ネタバレは最小限)
  • NG+ DLC問題の実態を知ってから購入を決めたい人
目次

基本情報

龍が如く8 Like a Dragon Infinite Wealth キービジュアル

タイトル 龍が如く8 / Like a Dragon: Infinite Wealth
開発 龍が如くスタジオ(RGG Studio)
販売 株式会社セガ(SEGA)
ディレクター 横山昌義
発売日 2024年1月26日
対応プラットフォーム PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / PC(Steam)
ジャンル ライブコマンドRPG(ターン制)
日本語対応 フルボイス(日本語音声・字幕)
プレイ時間目安 メインクリア:50〜60時間 / コンプリート:100〜130時間
メタスコア 89点(PS5 / PC)
Steam最高同時接続 46,161人(2024年1月28日、シリーズ歴代最高)
販売本数 発売1週間で全世界100万本突破(シリーズ最速記録)

龍が如く8とは何か——シリーズの転換点を理解するための文脈

龍が如く8 春日一番と桐生一馬 ハワイのシーン

龍が如くシリーズは2005年の1作目から数えると、2024年時点で約20年の歴史を持つ。神室町(東京・歌舞伎町をモデルにした架空の街)を舞台に、ヤクザの世界を生きる男たちの仁義と暴力を描き続けてきたアクションゲームだった。

転機は2020年。「龍が如く7 光と闇の行方」で主人公が桐生一馬から春日一番に代わり、戦闘システムもリアルタイムアクションからターン制RPGへと刷新された。ドラゴンクエストへのオマージュを全面に打ち出したこの路線変更を、一部のファンは拒絶した。でも一番のキャラクター性と、ターン制ならではの戦略的な戦闘が高く評価され、最終的にはシリーズの新たな看板となった。

そして2024年の「8」では、春日一番と桐生一馬が同時に主人公として登場する。バトンを渡す世代交代の物語であり、同時に「桐生一馬の最後の戦い」でもある。舞台はハワイという、シリーズ史上初の海外ロケーション。春日にとってはハワイは「母を探す場所」で、桐生にとっては「残りの人生を精算する場所」だ。

「7をプレイしていなくて最初は不安だったけど、春日のキャラクターの魅力がすごくて気づいたら引き込まれていた。桐生の話は知ってたから余計に感情移入した。」

出典:Steamユーザーレビュー

龍が如く7を未プレイでも楽しめるか、という疑問はよく見かける。答えは「ある程度は大丈夫だが、一番の背景を知っているほうが感情移入できる」だ。一方で桐生一馬については、シリーズの歴史を知るほど胸に刺さる場面が増える。完全な初心者よりも、桐生ファンにこそ強く刺さる作品だと思う。

ハワイという舞台が生んだ化学反応

龍が如く8 ハワイ オアフ島のオープンワールド

最初にオアフ島の街を歩いたとき、率直に「広い」と思った。それまでの龍が如くは神室町、蒼天堀(大阪)、琉球アンダーグラウンド(沖縄)……どれも路地裏の密度感、雑多な看板、深夜の繁華街という雰囲気があった。ハワイはそれとは全く違う。青空、ヤシの木、ショッピングモール、観光客が行き交うワイキキのビーチ。

この舞台が春日一番というキャラクターと恐ろしいほど合っている。地図を広げてNPCに「アーロハー」と挨拶しながら街に溶け込んでいく一番の姿は、神室町の猛者感がゼロなのに妙に親しみやすい。彼はヤクザでもなく、エリートでもなく、ただの底辺出身の陽キャ青年だ。その素朴さがハワイの開放感と合わさって、「歩いているだけで楽しい」という体験を生んでいた。

マップ構成も前作から大幅に拡張されている。ワイキキ、チャイナタウン、ホノルル郊外と複数のエリアが用意されており、マップ全体を歩き回るだけで数時間かかる。初めて高台から街全体を見渡したとき、これが龍が如くのゲームだという実感がしばらく持てなかった。

「ハワイの街並みが本当によくできていて、実際のワイキキを歩いているみたいだった。観光ガイドなしでも土地感が掴めるくらい丁寧に作られている。」

出典:Steamユーザーレビュー

ただし、ハワイという舞台はデメリットも持っている。神室町のような「猥雑で危険な歓楽街」の雰囲気がないため、龍が如くらしさを求めていた層には物足りなさがあるかもしれない。シリーズの象徴だったあの路地裏感、夜の繁華街の息苦しさが、ハワイには存在しない。これは好みの問題だが、知っておいて損はない。

「新ライブコマンドRPGバトル」の進化——動けるターン制の気持ちよさ

龍が如く7でターン制RPGに移行したとき、最大の批判は「動きが鈍い」だった。移動の自由度がなく、単純にコマンドを選んで待つだけ。攻撃モーションは前作のアクションと比べると迫力不足、という声も多かった。

8の「新ライブコマンドRPGバトル」はその弱点を正面から改善してきた。最大の変更点は、コマンド選択後にキャラクターを自由に動かせるようになったことだ。攻撃する前に少し前進して背後から殴れば与ダメージが増え、吹き飛んだ敵がパーティメンバーの近くに転がれば自動的に追撃が発生する。範囲スキルを使うときは、なるべく多くの敵を巻き込めるポジションを計算して動く。

これだけで戦闘の密度が全く変わる。ターン制なのに、立ち回りを考えながら動く感覚があるのだ。「コマンドを選ぶだけの作業」ではなく「どこで何をするかを考える戦略ゲーム」としての顔が出てくる。

ジョブシステムも前作から洗練された。各キャラクターは専用ジョブと汎用ジョブを使い分けられ、さらに他ジョブで覚えたスキルを「極技継承」として持ち越せる。これによってデッキビルド的な面白さが生まれる。「このキャラにあのスキルを覚えさせて、このジョブで運用したら強いのでは?」という試行錯誤が、育成の楽しさに直結している。

「ジョブシステムの自由度が高くて、全ジョブを極めたくなる。育てれば育てるほど戦闘の選択肢が広がる感じが好き。」

出典:Steamユーザーレビュー

一方で、戦闘の問題点もある。ダンジョンでのレベル上げが「単純作業感」になりやすいのだ。同じ構造のダンジョンに繰り返し潜り、同じ敵を同じパターンで倒し続ける作業は、終盤になるほど飽きを感じさせる。敵のバリエーションが少なく、見た目の違いだけで実質的に同じ戦法で倒せる敵が多い点は、改善してほしかったところだ。

英語圏のレビューでも「Grinding in the dungeon was a real chore at times — boring, monotonous, and took way too long(ダンジョンでのレベル上げは時折かなり苦痛——退屈で単調で長すぎる)」という批評が見られた。この点については正直にそう感じる場面があった。

桐生一馬の物語——「名を取り戻した男」の集大成

龍が如く8 桐生一馬 エンディングノート

本作の感情的な核は、間違いなく桐生一馬のサイドストーリー「エンディングノート」だ。

桐生は廃炉処理の作業中に放射性物質を浴び、肺癌を発症する。余命は約半年。名前を変えて生きてきた彼は、癌を境にして「名を取り戻す」決断をする。そして「残りの時間でやり残したことをやる」ためのエンディングノートを書き始める——かつての仲間たちに会いに行き、後悔と向き合い、そしてハワイでの戦いに参加する。

シリーズを追ってきた身としては、この展開が「ズルい」と感じるほど効いてくる。桐生が3代目島村組組長・澤村遥と再会するシーン、かつての傷跡を持ちながら弱った体で戦い続けるシーン。強くあり続けることだけを求められてきた男が、初めて「助けを借りてもいい」と気づく瞬間。

「全作遊んできた身としてはもう、本当にしみじみと込み上げるものがあった。桐生一馬の集大成として、これ以上の描き方はないと思う。」

出典:アルテマ ユーザーレビュー

一方で、初めて龍が如くシリーズに触れた人には、桐生パートの感情的な重みが半減してしまう可能性がある。20年分の積み重ねがあるキャラクターだからこそ刺さるのであって、その文脈を知らなければ「癌の老人の話」で終わってしまうかもしれない。シリーズ未経験者はぜひ龍が如く0か1からプレイしてほしい、と強く思う。

また、ストーリー全体の構成については賛否がある。「終盤の描写が雑になる」「詰め込みすぎで散漫になる」という批評は、プレイして理解できる部分があった。特に中盤以降の展開スピードが急すぎて、感情的に乗りきれないシーンが複数あった。85〜90点クラスの作品だと思うが、100点ではない。

ドンドコ島——予想外に沼だったリゾート経営

龍が如く8 ドンドコ島 リゾート経営ミニゲーム

正直、最初はスキップするつもりだった。「また龍が如くの余興ミニゲームか」という軽い気持ちで始めたら、33時間プレイした時点でまだクリア率35%という状態になっていた。電撃オンラインのレビュアーも同じ体験を記録しているが、これはあながち誇張でもない。

ドンドコ島は、廃れたリゾート島を春日が再建するシミュレーションゲームだ。不法投棄をしていた廃棄物業者「クリーンパイレーツ」に汚染された島を清掃し、施設を建て、観光客を呼んで島の評価を上げていく。ゲームとして見ると、それなりに骨格のある内容になっている。

資源収集、農作物の栽培(ドンドコファーム)、島の評価上げ、そして「スジモン」——春日がハワイの街で出会う珍奇な人間たちを「ポケモン」のようにコレクションし、バトルさせるシステム——が複合して絡み合う。単なるミニゲームというより、もう一本の小さなRPGが内包されている感覚だった。

ただし、ドンドコ島の「リアルタイム戦闘」部分には問題がある。島内で発生するバトルは春日が直接バットを振るうアクション形式だが、この動きが驚くほど鈍い。英語圏レビューで「unbelievably clunky(信じられないほどもっさり)」と表現されていたが、そのとおりだった。メインの戦闘システムの完成度と比べると、明らかに作り込み不足に感じる。

「ドンドコ島は完全に別のゲームとして楽しめる。最初は流すつもりだったのに、気づいたら本編より時間かけていた。」

出典:Steamユーザーレビュー

スジモン・バトル——大人が本気で作ったポケモンオマージュ

スジモンとは何か。簡単に言うと、春日がハワイの街で遭遇する「スジの通らない生き方をしている人間たち」のことだ。ヤク中、ゴミ漁りの老人、謎の占い師、インチキ商売人——これらの人物を「スジモンのデータ」として図鑑に記録し、一定の条件を満たすとバトルで仲間にできる。

スジモンバトルはターン制で、スジモンのタイプ(属性)相性を考えながら戦う。ポケモンへのオマージュであることは制作陣も公言しており、ポケモン的なコレクション欲を龍が如くのアウトロー世界観と組み合わせた「スジの通る馬鹿馬鹿しさ」が魅力だ。

全スジモンの図鑑コンプリートはトロフィーにも関わるため、やり込み勢には重要なコンテンツとなる。ただし、数が多く探索範囲も広いので、全コンプリートを目指すと相当な時間がかかる。「ある程度楽しんで途中で切り上げる」くらいのスタンスが、最も健全だと思う。

ダブル主人公システムの功罪

春日と桐生の二人を交互に操作する構成は、本作の最大の挑戦だ。うまくいった部分と、うまくいかなかった部分がある。

うまくいった点は、感情的な対比だ。陽気で人好きで失敗してもポジティブな春日と、寡黙で孤独で全てを一人で背負ってきた桐生——この二人が同じ時間軸で異なる場所を旅する構成は、片方が絶望的な状況のときにもう片方が希望を見せてくれる緩急になっていた。

うまくいかなかった点は、テンポだ。特に物語中盤、プレイヤーが春日のパートに没入しているところで桐生のパートに切り替わると、感情のリセットが起きる。「今は春日のことを考えたいのに」と感じる場面が複数あった。二人の物語が同じ質量で進むため、どちらかに感情移入しやすいプレイヤーにとっては片方のパートが「中断」に感じられてしまう。

「桐生のストーリーが刺さりすぎて、春日パートに戻るのが少し億劫に感じた。どちらも面白いんだけど、桐生の話が重すぎて引きずる。」

出典:note ユーザー感想

それでも最終的には、二人の物語が合流する終盤のカタルシスは圧倒的だった。120時間かけた旅が一点に収束する瞬間の重みは、ダブル主人公を採用したからこそのものだ。

NG+をDLCに分離した問題——これは黒い点だ

本作で最も批判を集めたのは、ゲームの内容ではなく「ビジネスモデル」の問題だった。

「プレミアムニューゲーム」、いわゆるクリア後に強くなって再スタートするNG+モードが、通常版(70ドル)には含まれていない。デラックス版(85ドル)かアルティメット版(110ドル)に含まれる「マスタースペシャルパック」DLCを購入しなければ使えないのだ。

NG+はシリーズの定番機能だった。それを有料にするのは「ゲームを作り直したわけでもないのに、あったはずの機能を切り売りしている」と感じさせる。桐生一馬の英語音声を担当した声優のYong Yea氏ですら「No game should lock New Game Plus behind a paywall(どんなゲームもNG+を有料にすべきではない)」と公言した。

Steamでは発売直後にネガティブレビューが集中し、評価が一時「賛否両論」まで下がった。開発元のRGGスタジオは沈黙を続け、最終的にDLC販売方針は変更されなかった。

購入前に確認したいこと

通常版でもメインストーリーと全てのミニゲームは楽しめる。NG+(プレミアムニューゲーム)と追加難易度EX-HARDが必要な場合は、デラックス版またはアルティメット版を選ぶ必要がある。トロコンを目指す場合もNG+が必要になるため注意。

ゲームの完成度とは別に、この設計判断は批判されて当然だと思う。70ドルというフルプライスを払ったプレイヤーが、クリア後に「また遊びたい」と思ったとき、追加課金を求められる構造には違和感がある。SEGA・RGGスタジオへの信頼という意味では、確実にダメージを与えた決定だった。

脇を固めるサブストーリーとサブキャラクターたち

龍が如くシリーズの魅力のひとつは、本筋とは全く関係のない「変なサブストーリー」だ。8もその伝統をしっかり引き継いでいる。

ハワイという舞台を活かした観光客絡みのサブストーリー、現地住民との人情系エピソード、完全にシュールすぎるスジモン関連のイベント——質と量の両方で、シリーズの水準を保っている。特に笑えるものと泣けるものが同じ重さで並んでいる構成は、相変わらず龍が如くにしかできない芸当だ。

パーティメンバーの「絆イベント」も充実している。メインキャラクター8人それぞれに専用の絆エピソードがあり、これをコンプリートすることで全員のバックストーリーと現在の葛藤が明かされる。本筋だけ追ってクリアするより、絆を上げてからクリアしたほうが感情的な着地が全く違う。

「サブストーリーのクオリティが相変わらず高い。本編並みのボリュームのエピソードが平然とサブに入っていて、龍が如くスタジオの本気を感じる。」

出典:4Gamer ユーザーレビュー

PC(Steam)版の出来はどうか

Steamで購入した身として言うと、PC版の完成度は合格点だ。

解像度・フレームレートの自由度が高く、4K/60fps以上での動作も可能。グラフィックオプションも細かく、スペックに合わせた調整がしやすい。コントローラー対応も良好で、DualSenseでもXboxコントローラーでも快適に遊べる。

ただし、一点だけ注意がある。本作のSteam版は地域によって価格が異なるが、Steamのセール対象になりやすく、2025年以降は定期的に40〜60%オフになっている。フルプライスで買うよりセールを待った方が良い場合もある。

最高同接46,161人という数字が示すように、PC版の人気も高かった。日本語フルボイスが標準搭載されており、日本語音声でのプレイが前提の作品なので、字幕対応だけの洋ゲーとは異なる没入感がある。

シリーズ未経験者はどこから入るべきか

本作から初めて龍が如くシリーズに触れる人へのアドバイスとして、二つの選択肢を提示したい。

一つ目は「8から入る」。春日一番の物語は8で一定の完結をしており、ストーリーの導入部分で必要な文脈は補完される。桐生一馬については知識がなくても楽しめるが、桐生パートの感動は半減する。それでも、戦闘・ミニゲーム・キャラクターの魅力は十分伝わる。

二つ目は「7から入る」。春日一番の物語の起点が7なので、8を最大限に楽しみたいなら7から始めるのが正攻法だ。桐生一馬の歴史を知りたいなら「龍が如く0」か「1」まで遡ることをすすめるが、全部やると何百時間もかかる。「春日の物語だけ知れればいい」なら7→8の順が最も効率が良い。

「メタスコア89点」の内訳——何が高くて何が足りないのか

プロレビュアーたちがこの作品に89点を付けた理由は、おおよそ以下に集約される。

高評価の理由として挙げられるのは、まずストーリーの感情的な深さだ。桐生一馬の物語は、シリーズの総決算として説得力があった。春日一番のキャラクターとしての成熟も、7から大きく成長している。次に、コンテンツの圧倒的なボリュームと多様性。メインストーリーだけでなく、ドンドコ島、スジモン、ミニゲーム群が独立した面白さを持っている。そして戦闘システムの進化。位置取りが戦略に直結するターン制は、前作の弱点を的確に補強していた。

一方で、批評家たちが「89点どまり」とした理由も一致している。ダンジョン内のグラインドが単調になる点、終盤の展開スピードとストーリー密度のバランス、そしてNG+のDLC分離という倫理的な問題だ。

こんな人には強くすすめる

  • 龍が如くシリーズのファンで、桐生一馬の集大成を見届けたい人
  • ターン制RPGが好きで、戦略性と爽快感を両立したい人
  • コンテンツ量で価値を感じる人(100時間以上余裕で遊べる)
  • 日本語フルボイスのRPGが好きな人
少し様子を見た方がいい人

  • アクションゲームとしての龍が如くしか認めない人(ターン制への移行は本物)
  • グラインドが嫌いで、戦闘を効率よく進めたい人
  • NG+をフルプライスで楽しみたい人(追加費用が必要)

このゲームに影響を与えた同ジャンルの傑作

龍が如く8の戦闘システムはターン制RPGの文脈にある。「コマンド選択時に動ける」設計のルーツはドラゴンクエストへのオマージュから始まったシリーズの流れにある。位置取りと追撃という要素を取り入れた設計思想で言えば、同時期のアトラスのRPGと比較されることが多い。

また、島の開発・経営というドンドコ島の要素で言えば、リゾート経営を体験できる別のゲームが気になる人もいるだろう。

まとめ——これは「桐生一馬のさよならを見届ける作品」だ

龍が如く8を120時間プレイして、最終的に「買ってよかった」と思っている。でも手放しに傑作とは言い切れない、歯がゆさも残っている。

ハワイという舞台の自由度と春日一番のキャラクター性は本物だ。新ライブコマンドRPGバトルの進化は、ターン制に懐疑的だったプレイヤーをも納得させるクオリティがある。ドンドコ島もスジモンも、スキップするには惜しい沼コンテンツだ。そして桐生一馬の「エンディングノート」は、20年分のシリーズへの愛があれば確実に泣ける。

ただし、ダンジョングラインドの単調さ、終盤の展開密度の不足、そして何よりNG+の有料分離という判断は、純粋にゲームへの評価を下げる要因だった。

メタスコア89点は妥当だと思う。傑作の域に達している部分と、惜しい部分が共存している数字だ。龍が如くシリーズのファンなら即買い。それ以外の人には「7から順番に」か「セールを待ってから」を推奨する。

桐生一馬が「名を取り戻す」物語を、あなた自身の目で確認してほしい。これはシリーズが約束した、20年分の決着だ。

龍が如く8 スクリーンショット
龍が如く8 スクリーンショット
龍が如く8 スクリーンショット
龍が如く8 スクリーンショット
龍が如く8 スクリーンショット

龍が如く8

Ryu Ga Gotoku Studio
リリース日 2024年1月25日
サービス中
価格¥9,680
開発Ryu Ga Gotoku Studio
販売SEGA
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次