Granado Espada|3キャラ同時操作という発明が詰まった大航海時代MMORPG
MMORPGに飽きてきた頃、「3キャラを同時に操作する」という言葉を見た。最初は意味が分からなかった。1人のプレイヤーが3体のキャラクターをリアルタイムで動かす? パーティを1人で組む? どういうことだ、と思って実際に触ってみた。
触った瞬間にわかった。これは普通のMMOじゃない。
Granado Espadaは韓国のIMC Gamesが2006年に開発したMMORPGで、「Multiple Character Control(MCC)」と呼ばれる独自システムを軸に設計されている。プレイヤーは最大3体のキャラクターを同時に操作し、バロック様式で描かれた新大陸を探索していく。舞台は大航海時代のヨーロッパをモチーフにした架空の植民地世界で、華やかな衣装と壮麗な音楽、そして200体以上の個性豊かなキャラクターが、他のMMOにはない独特の雰囲気を作り出している。
2006年の韓国でゲーム・オブ・ザ・イヤーと最優秀グラフィックス賞を受賞し、北米や東南アジアでも運営を続けて2026年現在も現役のゲームだ。SteamのApp IDは663090。基本プレイ無料で、2017年10月から東南アジア向けの英語版がSteamで配信されている。
PC Gamerは90点という高評価をつけ、「斬新で便利で、何より楽しい」と評した。一方でSteamのレビューは64%とやや賛否が分かれる。その理由も含めて、このゲームの正直な姿を解説していく。
こんな人におすすめ

- 1人でパーティプレイのような感覚を楽しみたい
- 大航海時代・バロック様式の雰囲気が好き
- 200体以上のキャラクターを集めてカスタマイズしたい
- オートプレイと手動操作を使い分けてサクサク進めたい
- PvP(植民地戦争、派閥戦争)でギルドと一緒に戦いたい
- 長期運営されてきた老舗MMOの深みを楽しみたい
- ソロでも十分な戦力を整えられるMMOを探している
逆に「最新グラフィックのMMOを求めている」「ガチャ課金なしで全コンテンツを楽しみたい」「日本語完全対応が必須」という人は注意が必要だ。Steamの英語版は日本語未対応で、課金要素もそれなりに存在する。その辺りも含めて後で詳しく書く。
Granado Espadaとはどんなゲームか

一言で言うと、「バロック様式の新大陸を、3人のキャラクターを引き連れて開拓するMMORPG」だ。
世界設定は大航海時代をモチーフにした架空の世界で、ヨーロッパを思わせる旧大陸オルペシアから新大陸グラナドエスパダへの植民地化が進む時代を描いている。プレイヤーは一つの「ファミリー」(家族)を率いる開拓者として、この新大陸の探索・征服・生存を目指す。
他のMMORPGと最も違うのは、1アカウントで複数のキャラクターを同時に動かすというシステムの存在だ。通常のMMOは1キャラクターを操作するのが当たり前だが、このゲームでは最大3体を1人で操作する。プレイヤーキャラクター3体が並んで戦場に立ち、スキルを使いながら敵を倒していく光景は、他のMMOでは見られない独特のものだ。
また「ファミリーシステム」と呼ばれる仕組みで、プレイヤーが育てるすべてのキャラクターが同じファミリー(家族)名を持ち、1つのアカウントで最大108体のキャラクターを管理できる。まるでソシャゲのキャラクター収集とMMORPGの育成が合わさったような感覚がある。
2026年4月時点でも定期メンテナンスが続いており、直近では4月15日にメンテナンスが実施された。20年近い歴史を持ちながら現在もサービスが継続しているという点では、老舗MMOとしての貫禄がある。
開発会社と歴史
開発・運営はIMC Games Co., Ltd.(本社:韓国)。2006年2月14日に韓国でサービス開始し、同年の韓国大統領賞でゲーム・オブ・ザ・イヤーと最優秀グラフィックス部門賞を受賞した。2007年に英語版が北米・東南アジア向けにローカライズされ、2017年にはSteamでの配信が始まった。2020年6月にはEU向けのサービスも開始している。
現在のSteam版は東南アジア(SEA)サーバー向けの英語版で、日本語非対応ではあるが日本人プレイヤーも一定数が遊んでいる。日本向けには別途ハンビットオンが運営する日本版サーバーが存在しているが、Steam版とは別のサーバーになる。
ゲームジャンルと雰囲気
ジャンルはファンタジーMMORPGだが、一般的なファンタジーゲームとは世界観が大きく異なる。剣と魔法の中世ヨーロッパというよりも、銃火器が普及しはじめた大航海時代の植民地争いが軸にある。銃を持つマスケティア、魔法を使うウィザード、剣士のファイター、さらには特殊なNPC出身キャラクターが混在しており、多様な戦闘スタイルが共存している。
ゲーム全体を彩る200曲以上のBGMはバロック音楽を思わせる荘厳な楽曲が多く、プレイ中の没入感を高めてくれる。グラフィックはリリース時期を反映して今の基準では古めだが、バロック様式の建築や衣装デザインの美術的なこだわりは今でも独自の魅力を持っている。
MCCシステム──3キャラ同時操作の仕組みと醍醐味
Granado Espadaの核心にあるのが「Multiple Character Control(MCC)システム」だ。このゲームを他のすべてのMMOと区別する最大の特徴であり、好きになるか嫌いになるかを決める最重要ポイントでもある。
具体的にどういうことかというと、プレイヤーは最大3体のキャラクターを「チーム」として編成し、そのチームを1人のプレイヤーが操作する。戦闘中は任意のキャラクターに切り替えて直接操作できるが、操作していないキャラクターはAIが自動で行動してくれる。スキルの使用タイミングを手動で指示することもできるし、完全にオートに任せることもできる。
これがどういう体験をもたらすかというと、ソロプレイなのにパーティプレイのような戦闘が成立するということだ。タンク役・ヒーラー役・アタッカー役の3体を自分で編成して戦場に出せば、それがそのまま自分のパーティになる。他のプレイヤーとのパーティ組成も当然できるが、ソロでも相当に複合的な戦略が取れる設計だ。
オートハンティングモード
Granado Espadaはオートハンティングモードを公式に搭載している。これはキャラクターたちが自動的に周辺の敵を狩り続けるモードで、スキル使用・移動・アイテム使用まで自動化できる。プレイヤーがログアウトした後もキャラクターが自動で狩りを続けるという設計も基本的にサポートされており、「寝ている間もレベルが上がる」という感覚が強い。
このオートハンティングを良しとするかどうかはプレイヤーによって分かれる。「放置しながらでも進める気楽さ」と捉える人がいる一方、「ゲームプレイの意義が薄れる」と感じる人もいる。ただしGranado Espadaではオートで動かしている間も手動で操作できる余地が常にあり、「完全放置で最強になる」というよりも「手動と自動をうまく使い分けることで効率が上がる」という設計になっている。
特定のボス戦や高難度ミッションでは手動操作が不可欠で、オートだけで乗り越えられる壁ではない場面が多々ある。このバランスが上手く機能していて、「普段の狩りはオート、重要な局面は手動」という使い分けが自然に生まれる。
3キャラ編成の戦略性
どの3体を編成するかはゲームプレイに直結する重要な選択だ。例えば「前衛2体・後衛1体」の構成にするのか、「全員近接の超攻撃型」にするのか、「ヒーラーを混ぜてPvP向けの耐久型」にするのかで、同じフィールドでも戦闘の進み方がまったく変わる。
キャラクターにはそれぞれ「スタンス」と呼ばれる戦闘スタイルが存在し、同じキャラクターでも装備するスタンスによって近接型・遠距離型・支援型など異なる役割を持たせられる。スタンスはF5〜F8キーで素早く切り替えられるため、戦況に応じたリアルタイムの対応も可能だ。
3キャラ編成を変えることでゲームの難易度や楽しみ方が大きく変わる。同じクエストを「別の編成で攻略する」という遊び方も生まれるし、「自分の好きなキャラクター3体で挑む」というロールプレイ的な楽しみ方もある。
ファミリーシステムとキャラクター収集

Granado Espadaでプレイヤーが操作するのは「ファミリー」という単位だ。ファミリーはプレイヤーが付けた家族名を持ち、そのファミリーに所属するすべてのキャラクターが同じファミリー名を名乗る。「山田ファミリーのエレメンタリスト」「山田ファミリーのスカウト」という具合に、全員が同じ「家族」に属している。
このファミリーに所属できるキャラクターは最大108体。12のバラック(兵舎)を管理し、各バラックに最大9体のキャラクターを収容できる。実際に戦闘に出せるのは3体だが、残りのキャラクターも育成・装備整備・スタンス強化を進めることができる。
キャラクタータイプ
Granado Espadaのキャラクターは大きく「基本キャラクター」と「RNPC(リクルートNPC)」に分かれる。
基本キャラクターは誰でも作成できる汎用クラスだ。ゲーム開始時から使えるものとして以下のクラスがある。
- ファイター(Fighter):剣や斧を使う近接アタッカー。高い攻撃力と防御力を持つ前衛の基本。複数のスタンスを習得することで幅広い戦闘スタイルに対応できる。
- マスケティア(Musketeer):マスケット銃や拳銃を使う遠距離アタッカー。後衛から敵を射撃する。射程の長さと攻撃速度が魅力で、ボス戦での安定した火力を発揮する。
- ウィザード(Wizard):魔法を使う遠距離型キャラクター。範囲攻撃が得意でザコ狩りに向いている。その分防御は薄めで、前衛の保護が必要だ。
- スカウト(Scout):素早い動きと短剣を使う近接型だが、独自スキルで回復も担える万能キャラクター。ヒーラー役が必要な場面でスカウトを入れると生存率が大きく上がる。パーティ・ソロ問わず高い需要がある。
- エレメンタリスト(Elementalist):自然の力を使う魔法使い。炎・氷・雷などの属性魔法で敵の弱点を突く攻撃が強力。ウィザードと比べて属性対応の幅が広く、ボス戦での専門性が高い。
RNPCはゲームの世界に登場するNPCをキャラクターとして仲間にできる制度だ。特定のクエストをクリアするか、アイテムを使って「勧誘」することで仲間にできる。固有のスキルやスタンスを持つRNPCはストーリーとも絡んでいることが多く、世界観への没入感を高めてくれる。
問題はRNPCの一部がキャッシュショップ(課金)でしか入手できない点だ。無課金でも多数のRNPCを入手できるが、特定の強力なRNPCや人気キャラクターに課金限定が多い。これがSteamレビューで賛否が分かれる主な要因の一つになっている。
ファミリーレベルとアカウント成長
Granado Espadaではキャラクター個別のレベルとは別に「ファミリーレベル」という概念がある。ファミリーレベルはアカウント全体の成長を示す指標で、プレイを続けるほど上がっていく。一部のコンテンツやシステム(マーケット取引など)はファミリーレベルが一定以上でないと解放されない。
特にSteamの日本語レビューで指摘されていた点として「マーケット取引には家門レベル20とメインクエストの特定章のクリアが必要」というハードルの高さがある。他のMMOであれば序盤から使えるプレイヤー間取引が、このゲームではある程度のプレイ時間を経ないと利用できない設計になっている。
スタンスシステムとキャラクター成長
Granado Espadaのキャラクター成長の核心は「スタンスシステム」にある。スタンスとは戦闘スタイルのことで、各キャラクターは複数のスタンスを習得できる。スタンスによって使用できるスキルが変わり、同じキャラクターでも「近接型スタンス」「遠距離型スタンス」「支援型スタンス」と異なる役割を持たせられる。
各スタンスにはスキルが5つまで設定されており、スタンスをレベルアップさせることで段階的に解放されていく。スタンスレベルは戦闘を重ねることで上昇する経験値制だ。最大スタンスレベルに達するには相応の時間が必要で、これがGranado Espadaの縦方向の成長軸になっている。
プロモーション(昇進)システム
キャラクターがレベル100に達すると「プロモーション(昇進)」という成長フェーズに入る。プロモーションにはシャイニークリスタルと呼ばれる特定のアイテムが必要で、成功すると「ベテラン」という称号を得て新たな成長フェーズが始まる。
プロモーション後のキャラクターはレベルが1に戻るが、以前より大幅に強化されたスタンスやスキルが使えるようになる。さらに「エキスパート」「マスター」「ハイマスター」「グランドマスター」という段階が続いており、各昇進ごとにキャラクターの能力と選択肢が拡大する。
この段階的な成長設計は、ゲームを長く続ける理由を作り出している。「ベテランになったら次はエキスパートを目指す」という目標が連続して存在するため、プレイを続けるモチベーションが維持されやすい。
スタンスブックの入手
新しいスタンスを覚えるには「スタンスブック」というアイテムが必要だ。スタンスブックはフィールドのモンスターから稀にドロップするか、マーケットで他のプレイヤーから購入するか、あるいはキャッシュショップで購入する方法がある。
強力なスタンスのスタンスブックは希少で高価なことが多く、「欲しいスタンスを入手するためのコスト」という課題が常に存在する。これがプレイヤー間経済の流通品として機能しており、マーケットが整備された後半では活発な取引が行われる。
300以上のエリアと探索コンテンツ

Granado Espadaのゲームマップは300以上のエリアから構成される広大な世界だ。新大陸の各地を探索しながらクエストをこなし、強敵を倒してキャラクターを育てていく。エリア数の多さは老舗MMOとして長年コンテンツが積み重ねられてきた証で、やり込めるほどに奥が深い。
クエストとストーリー
3,000以上のクエストが用意されており、メインクエストに沿って世界設定の深みを知りながら進んでいける。ストーリーはロイアリスト(王党派)と共和派の対立を軸に、新大陸「グラナドエスパダ」への植民地化の過程で起こる様々な事件が描かれる。
2026年現在は最新章「Return to Orpesia」が展開中で、舞台が旧大陸オルペシアへと戻るストーリーが進行している。長年プレイしているユーザーにとっては「原点回帰」とも言える展開で、新規プレイヤーにとっては世界設定の厚みを感じられるコンテンツだ。
ダンジョンとミッション
ゲーム内には190以上のミッション(インスタンスダンジョン)が存在する。ミッションはパーティを組んで攻略する形式で、特定の条件下でのみ入場可能な「ミッションルーム」にボスが潜んでいる。ボス戦は専用のインスタンスマップで行われるため、他プレイヤーの干渉を受けずに戦闘に集中できる。
ザコ敵は7,000種類以上、レイドボスは100体以上というボリュームで、長く遊んでいても新しい敵に出会い続けられる設計だ。ドロップアイテムやミッション報酬の種類も豊富で、「何を狙ってどこを周回するか」という目標選びがゲームの楽しさの一部を成している。
移動システム
広大なマップを快適に移動するためにウェイポイント(ポータル)システムが実装されている。主要な地点にウェイポイントを最大5ヶ所まで無料で登録でき、ゲーム内通貨なしで瞬間移動できる。さらに「ワープスクロル」というアイテムを使うと任意の場所にテレポートできる。地図が広い分、移動コストをどう管理するかも戦略の一部だ。
PvPコンテンツ──植民地戦争と派閥対立
Granado Espadaのオンライン要素の核心はPvP(プレイヤー対プレイヤー)にある。特に「植民地戦争(Colony War)」と「派閥戦争(Faction War)」は大規模なプレイヤー同士の争いが発生するコンテンツで、ゲームの熱狂的なシーンを生み出している。
植民地戦争(Colony War)
植民地戦争は定期的に開催されるギルド対ギルドのPvPイベントだ。ゲーム内の各エリアには「植民地」と呼ばれる占領ポイントが存在し、ギルドがこれを占領することで様々な恩恵を得られる。植民地の保有数が多いほどギルドの影響力が大きくなり、ランキング上位を目指してギルド間の争いが展開される。
植民地戦争では大人数のキャラクターが入り乱れる大規模戦闘が起きる。3キャラ編成の各プレイヤーが植民地に押し寄せる光景は圧巻で、MMORPGならではの大戦争を体験できる。ギルドでの連携や陣形組みが勝敗を左右するため、ギルド活動の核心になっている。
デュエルシステム
1対1の決闘を行える「デュエルシステム」もある。他のプレイヤーに挑戦状を送り、受け入れられると専用の戦闘エリアに移動して決闘が始まる。気軽にできる一騎打ちとして、フィールドでの競い合いや実力比較に使われる。
バロンモード(PK)
PK(プレイヤーキル)が有効なサーバーでは「バロンモード」というペナルティシステムが機能する。他プレイヤーを不当に攻撃するとバロン状態になり、アイテムを失うリスクが発生する。フリーPvPの自由さとペナルティによる抑制のバランスで、無秩序なPKを防ぎながらもオープンな戦いを可能にしている。
クロスワールドPvP
複数のサーバー間で対戦できる「クロスワールドPvP」システムもある。異なるサーバーのプレイヤーと戦い、3勝制で勝敗が決まるフォーマットだ。サーバーを超えた競争を可能にするシステムで、ランキングにも反映される。
ギルドシステムとコミュニティ

Granado Espadaを長く楽しむには、ギルドへの参加が大きな意味を持つ。植民地戦争への参加、ギルド専用クエスト、メンバー間での情報共有と戦略立案——これらはすべてギルドに入ってこそ本格的に楽しめるコンテンツだ。
ゲームの仕様として、英語版(Steam版)のコミュニティは主に東南アジアのプレイヤーが中心になっている。英語でのコミュニケーションが基本だが、ゲームの操作性はそれほど高い英語力を要求しないため、基本的な英語でも十分に参加できる。日本人ギルドの存在も確認されており、Steamのコミュニティフォーラムで探すことは可能だ。
ギルドランキングと活動
ギルドは植民地戦争での活動実績やランキングポイントによって評価される。上位ギルドは強力なプレイヤーを集め、植民地の多くを支配することでリソースと影響力を拡大する。「強いギルドで上位を目指す」か「小規模なフレンドリーギルドで気軽に楽しむ」かは、プレイスタイルによって選べる。
課金システム──正直な評価
Granado Espadaは基本プレイ無料だが、課金要素がゲーム進行に影響する場面が存在する。これはSteamのレビューでも賛否が分かれる部分で、正直に書いておく必要がある。
プレミアム通貨「Feso(フェソ)」
ゲーム内の課金通貨はFeso(フェソ)と呼ばれる。Fesoはリアルマネーで購入し、キャッシュショップでのアイテム購入に使う。2026年4月時点では「レティシア・フェソ・ギフトボックスイベント」が開催されており、Fesoを消費してガチャ(ギフトボックス)を引くことで125種類以上のアイテムを入手できる形式になっている。
ガチャで入手できるアイテムには限定キャラクターカード、スタンスブック(強力な戦闘スタイルを習得するアイテム)、強化素材などが含まれており、これらが直接的にキャラクターの戦力に影響する。「課金ガチャが戦力に直結する」という設計は、Steamのレビューで批判されやすい部分だ。
無課金でもプレイできるか
メインクエストの進行、フィールドの探索、基本キャラクターの育成、PvEコンテンツの攻略——これらは無課金でも十分に楽しめる。ドロップアイテムやクエスト報酬で着実に進んでいくことは可能で、「課金しないとゲームが楽しめない」という状態にはならない。
ただし上位のPvPコンテンツで競争力を持とうとすると、課金アイテムの有無による差が出やすい。植民地戦争で上位ギルドと渡り合おうとする場合は、課金による強化を考慮する必要が出てくる場面がある。「PvEメイン・PvPはエンジョイ勢で」という立場なら無課金でも長く楽しめるゲームだ。
アイテム強化システム
装備品の強化(エンハンス)システムもある。装備を強化することで性能が上がるが、失敗するとアイテムが破損・消滅するリスクを持つ強化系の仕組みだ。強化保護アイテムや成功率アップアイテムはキャッシュショップで入手しやすい傾向があり、「安全に強化を進めるには課金が有利」という構図が生まれやすい。これもレビューで指摘される部分だ。
Steam版とその他サーバーの違い

Granado EspadaのSteam版は東南アジア(SEA)向けの英語版で、IMC Gamesが直接運営している。これとは別に、地域別の運営会社が存在する。
日本版(ハンビットオン運営)
日本向けにはハンビットオンが運営する日本語版サーバーがある。Steam版とは別サーバーで、日本語インターフェースと日本語サポートが利用できる。Steam版では日本語対応がないため、日本語で完全にプレイしたい場合は日本版の公式サイトからダウンロードするのが良い。Steamのレビューで「日本のハンビットサーバーと比べてSteam版は質が落ちる」という指摘があるのも、この違いを反映している。
Steam版の特徴
Steam版のメリットはSteamのエコシステムに統合されていること、海外のプレイヤーコミュニティと交流できること、Steamのウォレットで課金できることなどだ。英語が苦にならない人や、国際的なコミュニティでプレイしたい人にはSteam版が向いている。
デメリットは日本語未対応であることと、日本版と比べてコンテンツや課金の仕様が異なる場合があること。どちらを選ぶかはプレイスタイルと言語の好みによる。
グラフィックと音楽
グラフィックについては正直に言うと、2026年の水準では古めだ。2006年リリースのゲームであることを考えれば当然で、テクスチャの解像度や表現力は現代の最新MMOには及ばない。ただしバロック様式の建築物や衣装デザイン、新大陸の異国情緒あふれるロケーションには独自の美的センスがあり、古さを感じさせない「絵になる」シーンが随所にある。
特に印象的なのはキャラクターのデザインだ。200体以上のキャラクターそれぞれに個性的な衣装とビジュアルが用意されており、「見た目が好きなキャラクターを使いたい」という欲求を十分に満たしてくれる。ドレス系の衣装やアーマー、銃士スタイルの衣装など、バロック・大航海時代のテイストを生かしたデザインは同ジャンルの他ゲームとの差別化になっている。
BGMは200曲以上が収録されており、これは2006年当時のMMOとしては破格の充実度だった。バロック音楽を思わせる荘厳なオーケストラ楽曲が多く、フィールドやダンジョンの雰囲気に合わせた曲が流れることで没入感が高まる。長時間プレイしても音楽への不満がほとんど出ないのは、作曲のクオリティの高さによるところが大きい。
システム要件と動作環境

動作要件は2006年開発のゲームらしく、現代のPCであれば問題なく動く低スペックな設定になっている。
最低動作環境はWindows 7以降、CPU:Intel Pentium 4、メモリ:2GB、グラフィック:GeForce 6600、ストレージ:10GBとなっている。推奨環境でもCPU:Core i5、メモリ:4GB、グラフィック:GeForce 8800 GTと控えめで、ゲーミングPCはもちろん、一般的なビジネス向けノートPCでも動作する可能性が高い。
「最新PCゲームが動かないスペックのPCしかない」という人にとっては、これだけの規模のMMORPGが動くことは純粋にメリットだ。
評価と批評家の見解
Granado Espadaへの評価は発売当時と現在で大きく変化している。
発売当時(2006〜2007年)
2006年の韓国では大きな話題作として迎えられた。MCCシステムという前例のない発明と、バロック様式を取り入れた独自の世界観が高く評価され、韓国大統領賞でゲーム・オブ・ザ・イヤーと最優秀グラフィックス部門賞を受賞した。PC Gamerは90/100という高評価を与え「斬新で便利で楽しい」と評した。X Playも4/5でMCC機能を称賛している。
現在のSteam評価
Steam版の評価は「混合(Mixed)」で、1,354件のレビュー中64%がポジティブ(2026年4月時点)。60%台というのはMMOとしては厳しめの数字だ。ネガティブレビューの主な内容をまとめると以下のようになる。
- 課金(フェソ・ガチャ)が戦力に直結するPay-to-Winの構造への批判
- 日本語未対応への不満
- 古いUIと操作性への指摘
- マーケット解放のハードルが高いという不満
- 日本版(ハンビット)と比べてSteam版の品質が低いという指摘
ポジティブなレビューでは「MCCシステムが他にない独自の面白さ」「キャラクター収集と育成のやりがい」「バロック様式の世界観の美しさ」「長年の歴史で積み上げられたコンテンツの量」が挙げられている。6,560時間という桁違いのプレイ時間を持つプレイヤーのレビューも存在するなど、ハマった人の熱量は相当なものだ。
Metacriticは66点、GameRankingsは70%で、発売当時のレビューとしても「MMOとしては個性的だが問題点もある」という評価が定着していた。GameSpotは4.0/10と辛口で「単調なクエスト設計」を批判しているが、IGNは「韓国産MMOの中では個性がある」と評価した。
プレイヤーの声──リアルな評価

Steamレビューやコミュニティで見かけたプレイヤーの声を紹介する。
MCCシステムが本当に独特で面白い。自分で3キャラのパーティを組んで戦闘する感覚は他のMMOでは絶対に味わえない。ソロでパーティ気分を楽しめるのがいい。
Steamレビュー(ポジティブ)
6,500時間以上プレイしている。このゲームはPvPの課金差がきつい部分があるが、PvEとキャラクター育成の楽しさは本物。課金を推奨するが、無課金でも序盤は十分楽しめる。
Steamレビュー(ポジティブ・6,560時間)
マーケット取引が解放されるまでにファミリーレベル20とメインクエストの特定章クリアが必要で、序盤はできることが限られる。今の日本版と比べると不便に感じる部分が多い。
Steamレビュー(ネガティブ・日本語)
東南アジアサーバーだが、Wikiを使えば日本人でも十分遊べる。英語が読めれば問題ない。コミュニティは比較的日本人に優しい印象。
Steamレビュー(ポジティブ・283時間)
バロック様式の世界観とBGMが本当に素晴らしい。グラフィックは古いけれど、美術的なこだわりは今でも通用する独自の魅力がある。
コミュニティフォーラムの声
3キャラ同時操作に慣れるまで少し時間がかかったが、慣れると他のMMOのシングルキャラ操作が物足りなく感じるようになった。それくらい中毒性がある。
Steamレビュー(ポジティブ)
他のMMOとの比較
Granado Espadaの立ち位置を理解するために、他のMMOと比較してみる。
通常のMMORPG(FF14、World of Warcraft等)との違い:通常のMMOは1キャラクターを1人のプレイヤーが操作することを前提に設計されている。Granado EspadaはMCCシステムによってその前提を崩しており、ソロプレイでもパーティプレイ的な戦略が取れる点が根本的に異なる。キャラクター収集の要素も組み込まれており、ソシャゲ的なコレクション欲を刺激する作りになっている。
オートプレイMMO(ブラウン・ダスト等)との違い:オートプレイを公式サポートしているという点では類似しているが、Granado Espadaは手動介入の余地が大きく、プレイヤーのスキルや判断が戦闘結果に直接影響する。「全自動で強くなる」ゲームではなく「自動と手動のバランスを取る」ゲームだ。
Albion Onlineとの違い:どちらも長期運営のMMOだが、Albionがプレイヤー経済・フルロストPvP・クロスプラットフォームを核心に持つのに対し、Granado Espadaはキャラクター収集・MCC・バロック世界観を核心に持つ。ゲームプレイの方向性がかなり異なり、共通しているのは「長く遊べる老舗MMO」という点くらいだ。
韓国産MMO全般との違い:IGNが「韓国産MMOの中では個性がある」と評したように、Granado EspadaのMCCシステムと大航海時代の世界観は韓国産MMO全般の中でも異彩を放つ。同時代の韓国産MMOが踏襲しがちな「剣と魔法のファンタジー+グラインド育成」という路線とは一線を画している。
このゲームを始める前に知っておきたいこと

Granado Espadaを遊び始める前に、いくつかのポイントを理解しておくと最初の戸惑いを減らせる。
1. Steam版は英語のみ
SteamのApp ID:663090のGranado EspadaはSEA(東南アジア)向けの英語版だ。メニュー、クエスト、チュートリアルがすべて英語で、日本語言語オプションはない。日本語でプレイしたい場合はハンビットオンの日本版を選ぶべきだ。英語が読めれば基本的な操作に支障はなく、Wikiを使えば攻略情報も調べられる。
2. MCCシステムに慣れるまで少し時間がかかる
3キャラ同時操作という概念は他のゲームにほぼ存在しないため、最初は「どう操作すればいいか」という戸惑いが生まれる。チュートリアルを丁寧にこなしながら、「1体を直接操作して残り2体はオートに任せる」という基本を身につけることから始めると馴染みやすい。
3. ファミリーレベルの重要性
ゲームの多くの機能はファミリーレベルと進行度に連動して解放される設計になっている。序盤は使えない機能が多く「できることが少ない」と感じることがあるが、プレイを続けるほどできることが増えていく。焦らず順番にコンテンツを解放していく感覚で進めると良い。
4. 課金の位置づけを理解する
Fesoガチャを通じた課金がゲーム進行を加速させることは確かだ。「PvEメインで楽しむ」「PvPはエンジョイ勢として参加する」という立場なら無課金でも長く楽しめる。「PvPで上位を目指す」「最強キャラを早く揃えたい」という場合は課金のコストを考慮した上で始めるべきだ。
5. コミュニティは英語圏が中心
Steam版のコミュニティは東南アジアを中心とした英語圏プレイヤーが多い。チャットでの会話、ギルド募集、攻略情報の共有はほぼ英語で行われる。日本人ギルドを探す場合はSteamコミュニティフォーラムで探すか、日本語コミュニティのDiscordサーバーを探すのが有効だ。
6. オートハンティングの活用
オートハンティング機能はGranado Espadaの設計に組み込まれたシステムで、うまく活用することで効率的にレベルアップや素材収集ができる。「オートで放置しながら稼ぐ」という遊び方もゲームの正規の楽しみ方の一つとして受け入れられている。
2026年現在の運営状況
2026年4月現在、Granado EspadaのSteam版は定期的なメンテナンスと月次イベントが継続されている。4月8〜22日には「レティシア・フェソ・ギフトボックスイベント」が開催されており、4月15日にはメンテナンスが実施された。これだけ見ても、運営が現在も継続してアクティブにゲームを維持していることがわかる。
「Return to Orpesia」というタイトルの最新章が進行中で、長年のプレイヤーも新鮮なストーリー展開を楽しめる状態にある。20年近い歴史を持つタイトルとして、コアなファン層を維持しながら運営が続けられている。
コミュニティフォーラムには2,385スレッドが存在し、280のアクティブなトピックが現在も議論されている。活発とは言えないかもしれないが、死んでいるゲームでもない。「まだ人がいる老舗MMO」という状態だ。
今後の展開
IMC Gamesは現在もGranado Espadaの開発・運営を継続している。同社はスマートフォン向けゲームや他タイトルも手がけているが、Granado Espadaは旗艦タイトルとして長期的なサポートが続くと見られる。コンテンツの追加やイベントの定期開催を見る限り、近い将来にサービス終了という気配はない。
まとめ──Granado Espadaはこんな人のためのMMO
Granado Espadaを一言で言うなら「3キャラ同時操作という唯一無二のシステムと、バロック大航海時代の世界観で長年遊ばれてきたMMO」だ。
MCCシステムは2006年から現在に至るまで他のゲームにほとんど模倣されていない発明で、これを体験したいだけでもダウンロードする価値がある。最初の数時間は「どう操作すれば」という戸惑いがあるが、慣れると「他のMMOで1キャラしか動かせないのが物足りない」と感じるくらいには中毒性がある。
200体以上のキャラクターを集め、3人のチームを組んで戦略を練り、広大な新大陸を探索する。植民地戦争でギルドを率いて他ギルドと争う。バロック音楽が流れる中、歴史の重みを感じさせるダンジョンに潜る。これらの要素が20年近く続いているゲームとして積み重なっている。
課金要素が戦力に影響することと、Steam版の日本語未対応は正直な課題だ。その上で「PvEとキャラクター収集をメインに楽しむ」なら無課金でも十分満足できるゲームだと思う。英語が問題なければSteam版で始め、日本語が必要なら日本版で始める。どちらにしても最初の一歩は基本無料でできる。
MMOとして20年の歴史を生き残ってきたゲームには、それだけの理由がある。3キャラ同時操作という体験は、一度触れると忘れられない。



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Granado Espada
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | IMCGAMES Co.,Ltd. |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | マルチ |


