「あと一か所だけ調整したら寝よう」
Modulus: Factory Automationをはじめてプレイした夜、気づいたら4時間が経過していた。最初は単純なベルトコンベアを引いて部品を送り届けるだけだったのに、いつの間にか複数の生産ラインが絡み合い、見たことのない形のモジュールが山積みになり、「もう少し効率よくできるはず」という気持ちが止まらなくなっていた。
FactorioやSatisfactoryのような工場建設ゲームは、ともすると「正解を目指す」プレッシャーが強くなりがちだ。しかしModulusは少し違う。「どんな解き方でもいい」という設計思想がゲーム全体に染み込んでいて、自分なりの工場を作り上げることそのものを楽しめる。敵も戦闘もなく、タイムリミットもない。ただひたすらに、生産ラインを考え、組み立て、最適化していく。
このゲームの開発元はベルギーのゲームスタジオHappy Volcanoで、パブリッシャーはKwalee。2026年4月にSteamでリリースされ、400件以上のレビューのうち90%が肯定的という「非常に好評」の評価を獲得している。規模の大きなAAタイトルではないが、工場自動化というニッチなジャンルのなかで丁寧に作られたゲームとして、短期間でコアなファン層を獲得した。
この記事では、Modulus: Factory Automationの魅力をできるかぎり詳しく伝えていく。工場自動化ゲームが初めての人にも、すでにFactorioやSatisfactoryを遊んだことがある人にも、このゲームが何者なのかが伝わるように書いていく。
こんな人におすすめ

Modulusがどんなプレイヤーに向いているかを最初に書いておく。自分に当てはまるかどうか確認しながら読んでほしい。
FactorioやSatisfactoryのような工場ゲームが好きな人
生産ラインを組み上げて自動化し、効率を追求していく楽しさを知っている人には間違いなく刺さる。FactorioやSatisfactoryはスケールが大きく、敵との戦闘があったり、マップが広大だったりと、工場建設以外の要素が多い。Modulusはその「工場建設の純粋な楽しさ」だけを切り出して、よりコンパクトにまとめたようなゲームだ。
Shapezシリーズが好きな人にも相性がいい。Shapezは2Dで図形を加工・合成していくゲームだが、Modulusは3Dで「モジュール(ブロック状の部品)」を加工・組み立てて完成品を作るという構造が似通っている。ただしModulusは空島という地形制約があり、そこに独自のパズル性がある。
リラックスして遊べるシミュレーションゲームを探している人
Modulusには敵が出てこない。攻撃もされないし、防衛タワーを建てる必要もない。時間制限もなく、ゲームオーバーもない。ただ自分のペースで工場を組み上げていくことができる。
FactorioのバイターやSatisfactoryの敵クリーチャーが「工場建設の邪魔をされているようで苦手」という人に、Modulusは特におすすめできる。純粋に生産ラインを考えることだけに集中できる環境が用意されている。
パズルとして工場設計を楽しみたい人
Modulusの最大の特徴は「空島の地形制約」だ。フラットな大地に自由に建設できるわけではなく、島の形や起伏に合わせて工場を設計していく必要がある。同じ完成品を作るにしても、島の形が違えばまったく異なるレイアウトになる。この地形制約が、FactorioやSatisfactoryとは違う独自のパズル性を生んでいる。
「どう配置すれば地形を活かした効率的な工場になるか」を考えるプロセスが好きな人、制約の中で最適解を探すことに面白さを感じる人には、Modulusの設計哲学がよく合う。
じっくり腰を据えてプレイしたい人
Modulusは短時間で終わるゲームではない。キャンペーンを通じて少しずつ新しい要素が解放され、後半になるほど生産ラインが複雑になる。1セッションが短くても数十分、じっくりやれば数時間があっという間に経過する。
スキマ時間にサクッと遊ぶゲームというよりも、まとまった時間を確保して腰を据えてプレイするゲームだ。「一本のゲームを長く遊びたい」「少しずつ積み上げていく達成感が好き」という人に向いている。
逆に向いていない人
アクションや対戦ゲームが好きで、リアルタイムの判断力や反射神経を活かしたいという人には向かない。Modulusはほぼすべてのゲームプレイが「考えて、配置して、眺める」という流れで、スリリングな緊張感は少ない。
「すぐに成果が見たい」「短時間でゲームをクリアしたい」という人にも不向きだ。工場を少しずつ拡張して最適化していくプロセスに楽しみを見出せるかどうかが、このゲームと合うかどうかの分かれ目になる。
また、広大なマップで自由に建設したいという人には、空島の地形制約がもどかしく感じるかもしれない。「制約なしでとにかく大きな工場を作りたい」という人には、FactorioやSatisfactoryのほうが向いているかもしれない。
Modulus: Factory Automationとはどんなゲームか
ゲームの基本
Modulus: Factory Automationは、空に浮かぶ島(空島)を舞台に、生産ラインを設計・構築・自動化していく工場シミュレーションゲームだ。開発はベルギーのHappy Volcano、パブリッシャーはKwalee。2026年4月2日にSteam向けにリリースされた。日本語にも対応している。
ゲームの目標はシンプルだ。指定された製品を作り、ラインを整備し、効率よく生産できるシステムを作り上げること。FactorioやSatisfactoryと似たジャンルだが、Modulusには独自の特徴がある。
最も大きな特徴は「モジュール」という概念だ。このゲームでは、原材料から製品を作る過程を「モジュール化」して考える。切断・塗装・スタンプ・組み立てといった加工工程を担当するオペレーターがあり、ベルトコンベアでつないで流れを作る。そのレイアウトに正解はなく、プレイヤーが自由に設計できる。
もう一つの特徴は「空島」という舞台設定だ。建設エリアは空中に浮かぶ島で、地形の起伏が建設に制約を与える。フラットな大地に自由に広げるのではなく、島の形状を活かしながら工場を設計していく必要がある。この地形制約が、他の工場ゲームとは異なるパズル的な楽しさを生み出している。
また、このゲームには戦闘要素がまったくない。敵は登場せず、タイムリミットも存在しない。完全にリラックスした状態で生産ラインの設計に集中できる環境が提供されている。これが「ストレスのない工場ゲーム」として多くのプレイヤーに評価されている理由だ。
Happy Volcanoについて
Modulus: Factory Automationを開発したHappy Volcanoは、ベルギーのルーヴェンに拠点を置くインディゲームスタジオだ。「受賞歴のあるゲーム開発スタジオ」と自称しており、アーティスト・デザイナー・エンジニアで構成されたグローバルなリモートチームを展開している。
注目すべきはスタジオの開発文化だ。クランチなし(過度な残業なし)・フレックスタイム制を採用し、インクルーシブな職場環境を重視している。このような開発文化を持つスタジオの作品は、長期にわたる丁寧なサポートが期待できる。実際、Modulusのリリース後もプレイヤーのフィードバックに積極的に対応しており、開発チームはSteamのディスカッション掲示板でプレイヤーの声を集めながら継続的なアップデートを行っている。
Happy Volcanoの代表作としては、ユニークな駐車ゲーム「You Suck at Parking」や、死と喪失・メンタルヘルスをテーマにしたナラティブパズルゲーム「The Almost Gone」がある。Modulusはこのスタジオにとって工場自動化というジャンルへの新たな挑戦であり、それが見事に実を結んだ作品だといえる。
パブリッシャーのKwalee(クウォーリー)はイギリスのゲームパブリッシャーで、PC・モバイルを問わず幅広いジャンルのインディゲームを手がけている。
工場自動化ゲームというジャンルについて
Modulusが属する「工場自動化ゲーム」というジャンルを理解しておくと、このゲームの立ち位置がわかりやすくなる。
工場自動化ゲームの草分けといえるのが、2020年に正式リリースされたFactorioだ。工場を建て、採掘機械とベルトコンベアで資源を集め、回路網を使って複雑な生産ラインを自動化していく。敵のバイターとの戦いもあり、研究・技術ツリーが大きく広がる本格的なタイトルだ。Metacriticスコア90点以上、Steamレビュー97%超の圧倒的評価を持つジャンルのキングともいえる存在だ。
2020年リリースのSatisfactoryは、広大な3Dオープンワールドの惑星を舞台に工場を建設する一人称視点の工場ゲームだ。探索・採掘・建設が一体となった体験が独特で、Factorioが2Dの俯瞰視点なのに対してSatisfactoryは3Dで歩き回れる没入感がある。
2Dで図形を加工・合成するShapez(シェイプス)は、2020年にリリースされた比較的シンプルな工場パズルゲームだ。敵なし・ストレスなしで工場の自動化だけを楽しめる点でModulusと共通する部分が多い。
これらの先達と比べたとき、Modulusの独自性は「3Dの空島という地形制約」と「モジュールという3Dブロックを加工・組み立てる仕組み」にある。Factorioほど複雑ではなく、Satisfactoryほど探索要素が多くない。Shapezに近い「ストレスフリーな工場パズル」の3D版として、このジャンルに新たな選択肢を加えた。
ゲームシステム詳細

モジュールとオペレーターの仕組み
Modulusのゲームプレイを理解するうえで最も重要なのが「モジュール」と「オペレーター」の概念だ。
モジュールとは、このゲームで製造・加工していく3Dブロック状のアイテムのことだ。最初は単純な正方形のブロックから始まり、さまざまな加工を経て複雑な形状の完成品へと変化していく。工場のゴールは、指定された完成品モジュールを必要な数だけ生産することだ。
オペレーターとは、モジュールを加工する機械のことだ。主要なオペレーターには以下のようなものがある。
「カッター(Cutter)」はモジュールを切断する機械だ。1つのブロックを複数のパーツに分けたり、特定の形状に成形したりするのに使う。切断の方向や角度を設定できるため、同じモジュールでも異なる切り方でさまざまな形状が作れる。
「ペインター(Painter)」はモジュールに色を塗る機械だ。完成品の仕様に色が含まれている場合、このオペレーターで指定の色を適用する。単色だけでなく、複数の色を段階的に塗り分けることもある。
「スタンパー(Stamper)」はモジュールにスタンプを押す機械だ。表面に特定のパターンや記号をプリントする工程を担う。デザイン的な要素が絡む完成品では欠かせないオペレーターだ。
「アセンブラー(Assembler)」は複数のモジュールを組み合わせて1つの完成品を作る機械だ。切断・塗装・スタンプを経た複数のパーツを受け取り、それらを組み上げて出力する。生産ラインの最終工程に当たることが多い。
これらオペレーターをベルトコンベアでつなぎ、原材料が流れてきて完成品が出てくるまでの流れを設計するのがModulusの基本的なゲームプレイだ。どのオペレーターをどの順番で使うか、どうルーティングするか——その判断はすべてプレイヤーに委ねられている。
ベルトコンベアとルーティング
モジュールをオペレーター間で移動させるのはベルトコンベアの役割だ。Modulusではこのベルトの引き方が工場設計の肝になる。
ベルトは直線だけでなく、曲げたり分岐させたりすることができる。2方向からきたモジュールを1つのベルトに合流させる「マージ」や、1つのベルトから複数方向に分岐させる「スプリット」を使って、複雑なルーティングを組み上げていく。
空島の地形制約のなかで効率よくベルトを通すには、地形の起伏を読んで経路を考える必要がある。斜面を使って高さを変え、島の形状に沿って工場を作り込んでいく。この「地形を活かしたベルト設計」がModulusの大きな楽しさのひとつだ。
またベルトの速度やキャパシティも重要な要素だ。オペレーターの処理速度とベルトの搬送量が合っていないと、ボトルネック(詰まり)が発生する。どこかで処理が遅れると、上流のベルトにモジュールが積み上がり、工場全体の生産性が落ちる。このボトルネックを見つけて解消することが、工場の最適化作業の中心になる。
生産ラインの設計哲学
Modulusで最も強調されているデザインコンセプトは「正解はひとつではない」という点だ。
完成品の仕様(形状・色・デザイン)は指定されているが、そこに至るまでの生産ラインの作り方は無数にある。あるプレイヤーはカッターを多用して複数の切断工程を入れるかもしれないし、別のプレイヤーは最小限のオペレーターで同じ結果を出すかもしれない。効率を最大化するために設計を練るプレイヤーもいれば、見た目が美しい工場を作ることを重視するプレイヤーもいる。
ゲームは「こう作りなさい」とは指示しない。目標となる完成品の仕様が提示され、それを達成する手段はプレイヤーが自由に考える。このアプローチがModulusを純粋な「工場設計パズル」にしている。
FactorioやSatisfactoryでは「正解の生産比率」や「最適なレイアウト」が攻略wikiで詳しく解説されており、それを参考にプレイするか自力で考えるかの二択になりやすい。Modulusは問題の規模がコンパクトで、自分の頭で考えて解けるくらいの複雑さに抑えられている。「wikiを見ずに自力で解けた」という達成感を感じやすいデザインだ。
空島という舞台と地形制約
Modulusの舞台は「空島」——空中に浮かぶ小さな島だ。地面は平坦ではなく、起伏があり、島の端は崖になっている。このシチュエーションがゲームの核心的なパズル要素を生んでいる。
工場建設は島の地形に縛られる。オペレーターやベルトを置ける場所が地形によって限られるため、同じ生産ラインでも島の形状によってまったく異なるレイアウトになる。狭い島では省スペースな設計が求められ、起伏のある島では高低差を活かした立体的な工場が生まれることもある。
この地形制約は「課題」であると同時に「楽しさ」でもある。「この形の島でどう工場を収めるか」を考えるのが、Modulusの独自のパズル体験だ。フラットなマップに自由に建設する他のゲームとは違う、「島の形を読む」という設計プロセスがある。
空島というビジュアルも独特の雰囲気を生んでいる。雲の上に浮かぶ島の工場というファンタジーな景色は、Factorioの無機質な惑星やSatisfactoryの密林の惑星とは異なる視覚的な魅力がある。工場が完成していく様子を眺めながら、空に浮かぶ機械仕掛けの島として楽しめる。
キャンペーンモードの流れ
Modulusのキャンペーンモードは、簡単な生産ラインから始まり、段階的に難易度と複雑さが増していく構成になっている。
最初は1〜2工程の単純なラインからスタートする。例えば「このブロックを特定の形に切断して出力する」だけのシンプルな課題だ。オペレーターの使い方を覚え、ベルトの引き方を練習するのに最適な難易度から始まる。
ゲームが進むにつれて、新しいオペレーターが追加される。ペインターで色を付ける工程が加わったり、スタンパーでパターンを印字する必要が出てきたり、最終的にはアセンブラーで複数のパーツを組み合わせる複雑な工程が求められるようになる。
各ステージの課題は「指定の完成品を〇個作る」という形式が基本だ。ただし作り方に制限はないため、チュートリアルで教わった方法とは別のアプローチでも達成できる。「こうすればもっと効率が上がるのでは」と思ったら、自由に試せる自由度がある。
序盤はとてもやさしく、ゲームの仕組みを自然に学べるペースで進む。中盤から後半にかけては、地形の複雑さと要求される完成品の仕様の難しさが増し、「この島にこれを収めるにはどうすればいいか」という本格的なパズルになっていく。
クリエイティブモード
キャンペーンモードとは別に、Modulusにはクリエイティブモードが用意されている。
クリエイティブモードでは、すべてのオペレーターとツールに最初からアクセスでき、リソースは無制限。目標の達成を気にせず、自分が作りたい工場を純粋に建設できる。キャンペーンの縛りなしに「とにかく自由に工場を組みたい」というプレイヤー向けのモードだ。
クリエイティブモードでは、拡張されたモジュールサイズも使用できる。キャンペーンでは制限されているサイズのモジュールも扱えるため、より大規模・複雑な生産ラインを構築できる。自分の工場設計の限界に挑戦したいプレイヤーにとって、自由な実験場として機能する。
また、塗装ツールも全色が使える。工場の見た目を自分の好みに合わせてカスタマイズし、美しい工場を作ることを楽しむ用途にも使える。「機能よりも見た目を重視した工場づくり」ができる唯一のモードだ。
キャンペーンで特定の設計アイデアを思いついたとき、まずクリエイティブモードで試してみてからキャンペーンに取り入れるという使い方も有効だ。失敗しても無制限にやり直せるクリエイティブモードは、アイデアの実験場として機能する。
オペレーターの効率と比率
工場を効率よく動かすうえで欠かせない知識が「オペレーターの効率と比率」だ。Modulusのコミュニティでも最もよく議論されているトピックのひとつだ。
各オペレーターには処理速度がある。例えば、カッターが1分間に10個のモジュールを処理できるのに対して、その後工程のペインターが15個処理できるとすれば、カッターがボトルネックになる。この場合、カッターを追加して処理能力を上げるか、ペインターを減らして全体のバランスを取るかという判断が必要になる。
理想的な工場は、すべてのオペレーターが休みなく稼働し、ベルトに滞留も空きも発生しない状態だ。この状態を実現するために、各オペレーターの比率を計算して施設数を調整していく。この計算と調整のプロセスが、Modulusの「考える楽しさ」の核心だ。
また、ゲームが進んで機械のアップグレードが可能になると、既存の工場全体を見直す必要が出てくる場合がある。速度が上がったオペレーターに合わせて他の工程も調整しなければならないため、アップグレードのたびに「工場の再設計」というやりごたえのある作業が発生する。
資源と採掘
Modulusでは、モジュールを加工するための原材料となる資源が島に存在している。資源を採掘・収集して生産ラインに供給するのが工場運営の基本だ。
資源の配置は島ごとに異なる。限られた資源をいかに効率よく採取し、工場に供給するかも設計のポイントになる。資源が無限に沸き出るタイプと、一定量で枯渇するタイプがある場合もあるため、長期的な運営を考えると資源の管理も重要な要素だ。
ゲームのユーザーからは「無限資源にアクセスできるが、その採取と補給が難しい」という指摘もある。資源の供給路をどう確保するかが、大規模な工場を運営するうえでの悩みどころになることもある。
Modulusが評価されている理由
「深く満足できる流れ」という体験
Hardcore Gamerというゲームメディアは、Modulusのレビューで「deeply satisfying flow(深く満足できる流れ)」という言葉を使ってこのゲームを評した。この表現が、Modulusの本質をよく捉えている。
ゲームの流れを整理すると、まず完成品の仕様を確認して、どんな加工工程が必要かを考える。次にオペレーターを配置してベルトをつなぎ、ラインを動かしてみる。うまく流れれば完成品が出力される達成感がある。うまくいかなければ問題を特定して修正する。この「設計→実行→検証→改善」のサイクルが非常に気持ちよく回るように設計されている。
各ステップが短く、フィードバックが早い。「この設計でいけるか」と試してみると、すぐに結果がわかる。うまくいかなければ修正して再試行する。この短いサイクルが「もう一度試したい」という気持ちを生み続けるため、プレイを止めるタイミングが見つからなくなる。
工場の完成形が頭の中でイメージできているのに実装がうまくいかない歯がゆさと、それが解決したときの爽快感。このギャップを繰り返し体験させる設計が、Modulusの「やめられなさ」の根本にある。
戦闘なし・タイムリミットなしという設計
Modulusが工場ゲーム初心者にも勧めやすい理由のひとつが、戦闘要素がまったくないことだ。
Factorioは中盤以降、バイターと呼ばれる敵クリーチャーが工場を攻撃してくる。防衛施設を建設して工場を守る必要があり、これが苦手というプレイヤーも多い。SatisfactoryやDyson Sphere Programにも多少の戦闘要素がある。
Modulusはこれらの要素をすべて取り除いた。敵はいない。工場が破壊されることはない。タイムリミットもなく、ゆっくり考え続けられる。この「ストレスのない工場ゲーム」という設計が、工場自動化というジャンルを純粋に楽しみたいプレイヤーから高く評価されている。
「Factorioは好きだけど、バイターが邪魔でスローペースで楽しめない」という人の代替として、Modulusは理想的な選択肢になる。工場設計の楽しさだけを凝縮した体験が提供されている。
日本語対応と間口の広さ
Modulusは日本語に対応している。英語が苦手なプレイヤーでも、UIやチュートリアルを日本語で読めるため、最初のハードルが低い。
工場自動化ゲームのなかには、英語のみ対応の作品も多く、日本語プレイヤーにとってはハードルが高いことがある。Modulusは12言語以上に対応しており、日本語プレイヤーも快適にプレイできる。
システムの複雑さもFactorioほどではなく、工場ゲームの入門として取り組みやすいレベルに抑えられている。「工場ゲームが気になっているけど難しそうで手を出せていない」という人にとって、Modulusは良い入り口になる。
開発チームのコミュニティ対応
Happy Volcanoの開発チームは、Steamのディスカッション掲示板でプレイヤーのフィードバックに積極的に対応している。バグ報告への返答、機能リクエストへの回答、アップデートの進捗報告——コミュニティとの距離が近いスタジオだ。
プレイヤーから「建設スペースが小さすぎる」という声が上がると、開発チームは「Free Build Mapを近日追加予定」と回答した。こうした対応の速さがプレイヤーの信頼を高め、ポジティブなレビュー評価にもつながっている。
インディゲームの場合、リリース後にサポートが途絶えることもあるが、Happy Volcanoのような文化を持つスタジオは長期的なサポートが期待できる。購入後にゲームが改善され続けるという安心感は、インディゲームを買ううえで大切な要素だ。
リプレイ性の高さ
Modulusのリプレイ性は「同じ課題に対して別のアプローチを試すこと」にある。
一度クリアしたステージを振り返ると、「もっと効率の良い方法があったのでは」「あのベルトのルーティングは無駄が多かった」という気づきが生まれる。それを試したくなって再挑戦するという循環が生まれる。
また、同じ課題でも「とにかく早く完成させること」を目指すのか、「見た目が美しい工場を作ること」を目指すのかで、まったく異なるプレイ体験になる。効率主義のプレイとデザイン重視のプレイという二つの軸が存在しており、どちらの楽しみ方も成立する設計だ。
クリエイティブモードではキャンペーンの制約がない分、より自由な発想で工場を設計できる。「キャンペーンでは思いつかなかったアイデアをクリエイティブで試す」という使い方がリプレイ性をさらに高めている。
批判的な声と正直な評価

島のサイズが小さすぎるという指摘
Modulusへの批判的な声のなかで最も多いのが「島が小さすぎる」という指摘だ。
空島という地形制約はModulusの特徴であると同時に、悩みのタネにもなっている。プレイヤーが大規模な生産ラインを設計しようとしても、島のサイズが制限になり、思い通りの工場が作れないという問題が発生する。
「島が大きな生産チェーンに比べて小さすぎる」という不満がSteamのレビューに複数見られる。工場ゲームのプレイヤーは往々にして「もっと大きく」「もっと複雑に」という欲求があり、その欲求を満たせないことへのもどかしさだ。
この点について開発チームは「Free Build Map(制約なしの自由建設マップ)」を追加予定と回答している。地形制約のない平坦なマップでの建設が可能になれば、この不満の一部は解消される可能性がある。ただし執筆時点(2026年4月)では、まだリリースされていない機能だ。
アップグレード後の再設計問題
ゲームが進んで機械のアップグレードが可能になったとき、既存の工場全体を再設計しなければならないという問題を指摘するプレイヤーもいる。
機械の速度が上がると、それまでの比率設計が崩れる。上流・下流のオペレーターとのバランスを再調整するために、工場の大部分を作り直す必要が出てくる場面がある。これを「やりごたえのある挑戦」と感じるプレイヤーもいれば、「せっかく作った工場が無駄になる」と感じるプレイヤーもいる。
この点への評価は人によって分かれる。「工場の再設計こそが工場ゲームの醍醐味」という意見もあれば、「アップグレードのたびに工場が壊れる感覚がある」という意見もある。自分がどちらのタイプかを事前に把握しておくと、プレイ中の心構えが変わるだろう。
後半の単調さ
ゲームの後半部分について「同じような形状のモジュールを大量に生産する単調な作業になる」という指摘がある。
序盤・中盤は新しいオペレーターが追加されるたびに設計の幅が広がり、新鮮な体験が続く。しかし後半になると大量生産の効率化が中心になり、生産ラインの質的な変化よりも量的な拡張が求められる傾向がある。
この「終盤のグラインド感」はFactorioやSatisfactoryでも似たような指摘があり、工場ゲームというジャンル全体に共通する課題でもある。ゲームの前半で体験できる「設計の試行錯誤」の楽しさに比べると、大量生産フェーズは機械的に感じられることがある。
ただし、後半でも「より効率的な配置はないか」「ボトルネックをなくすには」という最適化の楽しさは続く。グラインドを楽しめるかどうかは個人差が大きいため、前半の体験を楽しんで購入を決めるのが一番リスクが低い。
チュートリアルの改善余地
一部のプレイヤーからは「チュートリアルがわかりにくい」という指摘もある。基本的な操作方法は教えてくれるが、オペレーターの効率や比率の計算方法など、より深い部分は自分で探っていく必要がある。
工場ゲームに慣れているプレイヤーであれば自力で理解できるが、ジャンル初心者には最初の壁になる可能性がある。Steamのコミュニティガイドには「オペレーターの効率と比率」についての詳しい解説があるため、詰まったときはそちらを参照することをおすすめする。
開発チームもこの点を把握しており、チュートリアルの改善を検討しているという情報もある。今後のアップデートで改善が見込まれる部分だ。
他の工場ゲームとの比較
Factorioとの比較
工場自動化ゲームの最高峰であるFactorioとModulusを比べると、その立ち位置の違いがよくわかる。
Factorioは2Dの俯瞰視点で、広大なマップを舞台に鉄・銅・石油などの資源を採掘・加工して電子回路や科学パックを製造し、最終的にロケットを打ち上げることを目標とする。研究ツリーが巨大で、技術を解放するたびに新しい可能性が広がる。バイターとの戦闘や電力管理・鉄道物流といった要素が複雑に絡み合い、やり込み深度は業界でも屈指だ。Steamレビューが20万件以上で97%を超えるという信じがたい評価を維持する、このジャンルのトップタイトルだ。
一方Modulusは3Dの空島を舞台に、モジュールを加工・組み立てる生産ラインを設計する。規模はFactorioよりはるかにコンパクトで、敵なし・タイムリミットなし。研究ツリーはなく、技術解放の代わりにキャンペーンの進行に応じて新オペレーターが解放される。
「とにかく大規模で複雑な工場を作りたい」「研究ツリーを深く掘り下げたい」「数百時間のやり込みが欲しい」という人にはFactorioが圧倒的に向いている。「戦闘なしで工場設計だけを楽しみたい」「Factorioほど複雑なものはちょっと」「工場ゲームの入門をしたい」という人にはModulusが向いている。
Satisfactoryとの比較
Satisfactoryは一人称視点でオープンワールドの惑星を探索しながら工場を建設するゲームだ。マップが広大で、探索・採掘・建設が一体となった体験が特徴。工場の見た目づくりにこだわれる建設自由度の高さも魅力だ。Moduls同様に最終的に大量生産を目指す構造だが、規模感が桁違いに大きい。
Satisfactoryには軽めの戦闘要素があるが、Factorioほど防衛が重要ではない。探索の楽しさや広大な工場を歩き回る体験が好きな人にはSatisfactoryが向いている。
ModulusはSatisfactoryより明確にコンパクトで、探索要素もない。「工場ゲームに探索は要らない、設計だけ楽しみたい」という人にはModulusのほうが余計な要素なく純粋に工場設計に集中できる。
Shapezとの比較
Shapezは2Dの無限に広がるマップで、図形(正方形・円・星形など)を切断・着色・組み合わせて指定の図形を作る工場パズルゲームだ。敵なし・戦闘なし・ストレスなしという設計がModulusと最も似通っている。
Shapezが2Dの平面マップで無限に広げられるのに対し、Modulusは3Dの空島という地形制約がある。この制約の有無が、ゲーム体験の最大の違いだ。「制約の中での設計パズルを楽しみたい」ならModulus、「制限なく広げる自由なレイアウトを楽しみたい」ならShapezが向いている。
SteamのModulusレビューでも「Shapezよりも優れていると感じた」「Factorioを遊び終えた後のつなぎとして最適」という比較コメントが見られる。Shapezをすでに楽しんだ人にとっての「次のステップ」としてModulusを評価するプレイヤーも多い。
Dyson Sphere Programとの比較
Dyson Sphere Programは宇宙を舞台にした工場建設ゲームで、複数の惑星を開発しながら最終的にダイソン球(恒星をすっぽり包む巨大構造物)を建設することを目標とする。3Dグラフィックが美しく、スケールが壮大だ。
こちらも工場ゲームとしてクオリティが高いが、序盤から多くのシステムを覚える必要があり、工場ゲーム初心者には難しいと感じる部分もある。Modulusはよりシンプルな入門用として位置づけられる。
初心者向けアドバイス

まずはキャンペーンモードから始めよう
Modulusに初めて触れるなら、クリエイティブモードよりキャンペーンモードから始めることをすすめる。キャンペーンはゲームの仕組みを段階的に教えてくれる構成になっており、新しいオペレーターが登場するたびにその使い方を学べる。
クリエイティブモードは自由度が高い反面、何から手をつければいいかわからず途方に暮れることがある。まずキャンペーンでゲームの基本的な流れを体に染み込ませてから、クリエイティブモードに移行するのが最もスムーズな入門ルートだ。
キャンペーン序盤はかなりやさしく、工場ゲームが初めての人でも無理なく進められる難易度に設計されている。「最初から難しくて挫折した」という経験は、キャンペーンから始める限りは起きにくい。
ボトルネックを早めに見つける習慣をつけよう
工場を動かし始めると、どこかで「ベルトが詰まっている」「オペレーターが止まっている」という状況が起きる。これを早期に発見して修正することが、効率的な工場運営の基本だ。
ベルトに積み上がっているモジュールが見えたら、そこが詰まっているサインだ。どのオペレーターが処理できずにいるかを追って、ボトルネックの原因を探す。上流の処理が速すぎるのか、下流の処理が遅すぎるのかを判断して、オペレーターの数を増減させて解消していく。
この「ボトルネックを見つけて解消する」というサイクルに慣れると、工場の改善が格段に進めやすくなる。最初から完璧な設計を目指すのではなく、動かしながら問題を見つけて修正していくアプローチがModulusには合っている。
オペレーターの比率を意識しよう
効率的な工場を作るためには、各工程のオペレーターの数のバランスを意識することが重要だ。
例えばカッターが1基あって、その後のペインターが2基必要なバランスだった場合、ペインターを1基しか置かないとボトルネックが発生する。逆にペインターを3基置きすぎると、1基が遊んでしまい無駄なスペースを使うことになる。
各オペレーターの処理速度はゲーム内で確認できる。この数字を見ながら「前工程1基に対して後工程は何基必要か」を計算することが、最適化の第一歩だ。最初のうちは大まかでいいが、中盤以降はこの比率の意識がゲームの質を大きく変える。
地形を味方につけよう
Modulusの空島には起伏がある。この地形を「制約」として嫌うのではなく、「味方」として使う発想を持つとレイアウト設計が楽しくなる。
高低差を使ってベルトを立体的に通すと、平面では難しかったルーティングが解決することがある。斜面を活かしてオペレーターを段々に配置すれば、省スペースな工場が作れることもある。「この地形だからこそできる配置」を考えるのが、Modulusの独自の楽しさだ。
島の端から落ちないように注意しながら(工場が崩れるわけではないが)、島全体をキャンバスとして活用する意識を持つと、工場設計の視野が広がる。
完璧主義にならなくていい
最初から完璧な工場を設計しようとすると、頭でっかちになってゲームが進まなくなる。Modulusは「動かしながら改善する」プロセスを楽しむゲームだ。
まずは動く工場を作ること。完成品が出力されれば、それがどんなに不格好でも前進だ。動く状態を作ってから「もっとこうすれば」と改善を加えていくほうが、紙の上で完璧な設計を考え続けるよりも遥かに学びが速い。
Steamのレビューでも「最初の工場は絶対ひどい見た目になるけど、それでいい」という声がある。試行錯誤の過程がModulusの本質だ。失敗してもやり直せるし、理想の工場に近づいていくプロセスそのものが楽しい。
ゲームの雰囲気と世界観
空島というビジュアルの魅力
Modulusのビジュアルは独特の魅力を持っている。空中に浮かぶ島という設定が、工場ゲームとは思えないファンタジックな雰囲気を生んでいる。
雲の上に島が浮かび、その上に工場が建ち並ぶ。ベルトコンベアが島の端ギリギリまで伸び、モジュールが流れていく。遠くには別の島が見えることもある。この景色は、工場ゲームというジャンルに通常期待するものとは異なる、どこか幻想的な美しさがある。
工場が完成して生産ラインが順調に動いているとき、ゲームを一時停止して俯瞰から眺めると、一種の達成感と美的満足が混ざったような気持ちになる。「自分が作った工場が動いている」という誇らしさが、Modulusの体験の一部になっている。
静かで没入できる雰囲気
Modulusは音響面でも工場ゲームらしからぬ穏やかな雰囲気がある。戦闘音もなく、爆発もなく、機械が動く音とシステムに合ったBGMが流れる。
この静けさが集中を助けてくれる。生産ラインを考えているとき、余計な刺激がない環境は思考を整理しやすい。「音楽を聴きながらパズルを解く」ような穏やかな集中状態になれるゲームだ。
長時間プレイしても疲労感が少ないのも、このゲームの評価ポイントのひとつだ。アクションゲームのように神経を使い続けるのではなく、リラックスしながら思考を楽しむ体験が続く。
シンプルだが奥深いビジュアルデザイン
Modulusのグラフィックはリアリスティックではなく、シンプルでカラフルなビジュアルが採用されている。モジュールは鮮やかな色で区別でき、オペレーターはわかりやすいデザインだ。
このシンプルさは機能的だ。複雑な生産ラインを管理するとき、視覚的に混乱を起こさないデザインは非常に重要だ。どのモジュールがどのオペレーターで処理されているかが色やデザインで直感的にわかる。
クリエイティブモードでは塗装ツールで工場をカラフルにカスタマイズできるため、自分好みのビジュアルに整えることも可能だ。機能性を維持しながら見た目の楽しさも追求できるのが、Modulusのビジュアルデザインの良いところだ。
システム要件と動作環境

推奨・最低スペック
Modulusをプレイするために必要なPCのスペックを確認しておこう。ストレージ容量は5GBと比較的軽く、容量面でのハードルは低い。
最低動作環境は、CPUがIntel Core i5-11600KまたはAMD Ryzen 5 5500、RAM 16GB、GPUがNvidia GeForce GTX 1660またはAMD Radeon RX 590、DirectX 11対応、OS はWindows 10(64ビット)だ。最低スペックとしては最近のゲームらしくCPU・RAMが高めに設定されており、古いPCでは動作が難しい場合もある。
推奨環境はCPUがIntel Core i5-12600KまたはAMD Ryzen 5 5600X、RAM 16GB、GPUがGeForce RTX 3060またはRadeon RX 6600 XTとなっている。快適にプレイするには推奨環境に近いスペックが理想的だ。
工場が大きくなるほど同時処理する要素が増えるため、特にCPUとRAMの性能がフレームレートの安定性に影響しやすい。最低スペックの境界線付近のPCでは、工場が拡大してくると処理が重くなる可能性があるため注意が必要だ。
Modusのパフォーマンスについて
Modulusはインディゲームのため、大手スタジオのAAAタイトルほどの最適化が行き届いていない部分もある。生産ラインが複雑になってオペレーターやベルトの数が増えると、処理負荷が上がる傾向がある。
一方で、ストレージ容量が5GBと非常に軽い。インストール・起動が速く、SSDなら数十秒で起動できる。日常的に遊びたいゲームとして、起動の手軽さは大切な要素だ。
グラフィック設定でクオリティを調整できるため、スペックが足りない場合は設定を下げることで改善できる。工場ゲームは基本的に「見た目よりも配置の視認性が重要」なジャンルのため、グラフィックを下げてもプレイへの影響は比較的少ない。
購入前の最終確認
価格とコストパフォーマンス
Modulusの定価は2,600円(税込)で、リリース直後は10%オフの2,340円で提供されていた。インディゲームとして標準的な価格帯であり、プレイ時間あたりのコストパフォーマンスは高い。
工場自動化ゲームというジャンルは一度はまると数十時間以上プレイすることが多い。Modulusのキャンペーンをクリアするだけでも相当な時間が費やせるし、クリアした後もクリエイティブモードで遊び続けられる。2,600円という価格に対して、十分な量のコンテンツが用意されている。
Steamのセール時には割引が行われることもあるため、セール待ちという選択肢もある。ただし定価自体が高くないため、やりたいと思ったときに定価で買っても後悔しにくい価格帯だ。
DLCについて
現時点(2026年4月)では、Modulusに大型DLCは存在しない。基本ゲームのみで完結した内容が提供されており、追加費用なしで全コンテンツを楽しめる。
開発チームが継続的なアップデートを行っており、今後DLCやコンテンツ追加が行われる可能性はあるが、現時点では基本ゲームが全てだ。「DLC購入を迷う必要がない」という点では、シンプルな購入判断ができる。
このゲームが向いている人の最終チェックリスト
最後にModulusが自分に向いているかを確認するチェックリストをまとめておく。
工場ゲームに興味があるがFactorioやSatisfactoryは難しそうで手を出せていない——Modulusは入門として最適だ。戦闘なしで純粋に工場設計を楽しみたい——Modulusの設計コンセプトそのものだ。3Dの工場ゲームをやってみたい——3D空島での建設体験を提供している。パズル的な要素を重視したい——地形制約という独自のパズル性がある。リラックスできるシミュレーションが欲しい——タイムリミットも敵もない穏やかなゲームだ。
逆に、超大規模な工場を際限なく広げたい、戦闘や防衛の緊張感も欲しい、数百時間プレイしても足りない量のコンテンツが欲しい——という人には、FactorioやSatisfactoryのほうが向いている。
Modulusの魅力をもう一度まとめると
「工場設計の楽しさ」を純粋に楽しめる
Modulusは工場自動化ゲームの本質的な楽しさ——生産ラインを設計して最適化し、モジュールがスムーズに流れるのを見届ける喜び——を、余計な要素を取り除いてシンプルに提供している。
敵なし、戦闘なし、タイムリミットなし。ただひたすらに工場を考えて、組み立てて、改善する。この純粋な体験を提供するゲームは意外と少なく、Modulusはそのニッチを的確に埋めている。
空島という舞台が生む独自のパズル性
地形制約という要素がModulusを他の工場ゲームとは違う体験にしている。同じ完成品を作るにしても、島の形によって毎回違う設計が必要になる。「この地形にどう収めるか」を考えるプロセスが、Modulusの独自のパズル的な楽しさだ。
開発チームの丁寧なサポート
Happy Volcanoはプレイヤーのフィードバックに積極的に対応し、継続的なアップデートを続けている。リリース直後の「Very Positive」評価はゲームの品質に対する評価であると同時に、開発チームへの信頼の表れでもある。今後の改善とコンテンツ追加が期待できるスタジオだ。
工場ゲームへの入門として理想的
Factorioほど複雑でなく、Satisfactoryほどスケールが大きくない。工場自動化ゲームの楽しさを知りたいけど難しそうで手を出せていない人にとって、Modulusは理想的な入り口だ。2,600円という価格で工場設計の喜びを体験できる。
まとめ
Modulus: Factory Automationは、空島を舞台にモジュールの生産ラインを設計・最適化する工場シミュレーションゲームだ。戦闘なし・タイムリミットなしのストレスフリーな設計と、地形制約が生むパズル的な楽しさが特徴の作品で、SteamレビューでVery Positive(90%)という高評価を得ている。
FactorioやSatisfactoryのような大型工場ゲームの入門として、あるいは「戦闘なしで純粋に工場設計を楽しみたい」というプレイヤーの選択肢として、Modulusはよくできた作品だ。定価2,600円というコンパクトな投資で、工場自動化ゲームの本質的な楽しさを体験できる。
「生産ラインが完璧に流れたときの気持ちよさ」——これをまだ知らないなら、Modulusはその体験を提供してくれる。そしてその気持ちよさを一度知ってしまったら、「あと少しだけ最適化したい」という気持ちを止めるのは難しい。
工場の設計に夢中になれる人に、このゲームはまず間違いなくおすすめできる。
Modulus:工場自動化シミュレーター
| 価格 | ¥2,600-10% ¥2,340 |
|---|---|
| 開発 | Happy Volcano |
| 販売 | Kwalee |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル |

