Sephiria|かわいいピクセルアートに隠れた、本格ローグライトアクションの沼
最初にスクリーンショットを見たとき、「ああ、かわいい系のカジュアルゲームか」と思った。ウサギのキャラクターがちょこちょこ動く、ドット絵のトップダウンアクション。見た目は確かにキュートだ。ところが実際にプレイしてみると、これが想像以上に深くて、気づいたら数時間溶けていた。
Sephiriaは、韓国の開発スタジオTEAM HORAYが手がけるトップダウン型のアクションローグライトゲームだ。2025年4月3日にSteamで早期アクセスを開始し、リリースからわずかな期間で4,900件を超えるレビューのうち97%が好評という、圧倒的に好評の評価を獲得した。
このゲームの核心にあるのは、「アーティファクトと石板を組み合わせてビルドを作る」という仕組みだ。250種類を超えるアイテムの中から何を取るか、どう組み合わせるか、を都度判断しながら塔を降りていく。アクションの爽快感と、ビルド構築のパズル的な面白さが共存している。
この記事では、Sephiriaが何故これほど評価されているのか、どんなシステムを持っているのか、そして始めるにあたって知っておくべきことを正直に書いていく。
こんな人に向いているゲーム

Sephiriaはすべての人に向いているわけではない。プレイする前に自分が楽しめるタイプかを確認しておくと、後悔が少ない。
こんな人には強くおすすめ
「ローグライクやローグライトが好き」という人には、まずおすすめできる。死んでも強くなって再挑戦するサイクル、毎回違うビルドが生まれるランダム性、「今回はここまで来られた」という小さな達成感の積み重ね。Hades、Dead Cells、Enter the Gungeonあたりが好きな人なら、Sephiriaのゲームループはすんなり受け入れられるはずだ。
「ビルド構築が好き」という人にも強く刺さる。250種類を超えるアーティファクト(アイテム)の中から何を取るか、どれとどれを組み合わせるか、を考えるのがこのゲームの主な楽しさだ。「このアーティファクトとこの石板を隣に置いたらどうなる?」という好奇心を、ゲームが常に刺激し続けてくれる。アイテムシナジーを研究するのが好きな人には沼になると思う。
「友達と一緒に遊べるゲームを探している」という人にも向いている。Sephiriaは最大4人のオンライン協力プレイに対応しており、友達と一緒に塔を攻略できる。ローグライトジャンルは一人で黙々とプレイするイメージが強いが、Sephiriaは複数人でわいわい楽しめるのが大きな特徴だ。
「ピクセルアートの美しいゲームが好き」という人にも響く。Sephiriaのビジュアルは丁寧に作られており、キャラクターのモーション、エフェクト、背景の作り込みは高いレベルにある。かわいいだけでなく、エフェクトの迫力もある。また、1ランは30〜60分ほどで完結するため、まとまった時間が取りにくい人でも遊びやすい。
こんな人には向いていないかもしれない
「ストーリーをじっくり楽しみたい」という人には少し物足りないかもしれない。現在の早期アクセス段階ではストーリーコンテンツはまだ開発中で、本格的なナラティブ要素は正式リリースに向けて追加予定となっている。今の段階では「塔を降りる」という大まかな目的はあるものの、細かいストーリー展開は薄い。
「勝ち負けのはっきりした対人戦がしたい」という人にも向いていない。Sephiriaは基本的にPvEのゲームで、対人要素はない。敵は手動操作の人間ではなくNPCとモンスターだ。「他のプレイヤーと直接対戦したい」という人には物足りなく感じるかもしれない。
「一度クリアしたら満足する」タイプの人には少し向いていないかもしれない。Sephiriaは繰り返しプレイが前提のローグライトゲームで、「ストーリーを一周して終わり」という遊び方には向いていない。ビルドを変えながら何度も遊ぶことで楽しさが深まるゲームだ。
Sephiriaの概要
Sephiriaは、韓国のインディースタジオTEAM HORAYが開発・販売するトップダウン型のアクションローグライトゲームだ。2025年4月3日にSteamで早期アクセスを開始し、2026年4月時点では継続してアップデートが行われている。価格は1,700円前後(セール時に割引が入ることもある)。
ゲームのジャンルを一言で言うなら「アクションローグライト」だ。プレイヤーはウサギのキャラクターとなり、崩壊の運命にある塔を救うために塔の下層へと降りていく。フロアを進むごとにモンスターを倒し、アイテム(アーティファクト)を集め、ビルドを強化しながら最深部のボスを目指す。死んだらある程度の進捗を失い、また最初から始める。これがローグライトの基本ループだ。
このゲームが特徴的なのは、単なるアクションゲームではなく「ビルド構築ゲーム」でもあるという点だ。250種類を超えるアーティファクト、60以上の武器ツリー、さらにそれらの効果を強化・変化させる「石板」システムが合わさって、毎回全く違うビルドが生まれる。アクションの腕前だけでなく、アイテムの組み合わせを考える戦略性も勝敗に大きく影響する。
開発元TEAM HORAYについて
TEAM HORAYは韓国のインディーゲーム開発スタジオで、前作「Dungreed」はSteamで高い評価を得た横スクロール型のアクションローグライトだ。Sephiriaはそこからトップダウン視点への変更、4人オンライン協力プレイへの対応、大幅に拡張されたビルドシステムなど、多くの点で進化している。コミュニティでは「このチームは自分たちが作ったゲームをちゃんと遊んでいる」という信頼感が高く、バランス調整やQOL改善の丁寧さに現れている。
早期アクセスの現在地
2026年4月時点では、Sephiriaは早期アクセス段階にある。現在実装されているメインコンテンツは4つのプレイアブルチャプター、250種類以上のアーティファクト、3つのメイン武器と60を超える武器ツリー、約30種類のモンスター、11種類のチャレンジモードなどだ。
早期アクセスの目標期間は約1年とされており、正式リリースに向けてアイテム追加、武器追加、新ステージ、ストーリーコンテンツ、ハードモード、MODワークショップ対応など、さらなる拡張が予定されている。
アップデートは定期的に行われており、2026年4月時点でのバージョンは0.11系。「Training Grounds」という練習モードの追加など、継続的にコンテンツが増えている。早期アクセスでありながら完成度が高く、「これで1,700円は安い」という声がレビューに多い。
ゲームシステムの詳細
Sephiriaの面白さを理解するには、そのシステムを順番に把握していく必要がある。複数の要素が絡み合っているが、一つ一つはシンプルだ。
基本的なゲームループ
Sephiriaの基本的な流れはこうだ。塔のフロアを進みながらモンスターを倒し、チェストやイベントからアーティファクトを入手し、ビルドを強化しながらフロアボスを倒して次の層へ進む。一定のチャプターを越えるとメインボスに挑戦し、倒せればさらに先へ進める。死んだら最初のフロアからやり直しだ。
ここで重要なのは、Sephiriaが純粋なアクションゲームではなく「ビルドを作りながら進むアクションゲーム」だという点だ。プレイヤーの強さは操作の上手さだけでなく、「どんなアーティファクトを取って、どう組み合わせるか」という選択に大きく依存する。ビルドの方向性が定まったとき、ゲームは一気に加速する。
ランダム性も重要な要素だ。フロアの構造、出現するモンスター、入手できるアーティファクトはある程度ランダムで決まる。「今回は何が出るか」という期待感が、プレイを繰り返す動機になっている。
アクション戦闘システム
Sephiriaの戦闘はトップダウン視点のリアルタイムアクションだ。プレイヤーは移動、攻撃、ブロック、ダッシュを組み合わせながら敵と戦う。一見シンプルに見えるが、実際には「ダッシュで回避しながら攻撃するだけ」では通用しない。敵の攻撃パターンを読み、ブロックのタイミングを覚え、ポジショニングを意識することが重要になってくる。
攻撃は通常攻撃ボタンを押しっぱなしにするとコンボに繋がる設計で、「連打しなくていい」という細かい配慮がある。コンボの流れが途切れないよう工夫されており、戦闘のテンポが自然と気持ちよくなっている。
ブロックシステムは特に特徴的だ。適切なタイミングでブロックを入力すると、敵の攻撃を完全に弾き返したり、カウンター攻撃に繋げたりできる。「ガードするだけ」ではなく「タイミングよくブロックして反撃する」という能動的な防御が、戦闘に深みを与えている。
また、多数の敵を一気にまとめて攻撃できる「薙ぎ払い」的な攻撃モーションも用意されている。群れで押し寄せる敵に対して広範囲攻撃を当てるとき、あるいはボス戦でスキを突いてまとめてダメージを与えるとき、この操作感が爽快だ。
武器システム
Sephiriaには3つのメイン武器タイプがあり、それぞれ60を超える「武器ツリー」を持っている。武器ツリーとは、武器のスキルや強化の分岐のことで、同じ武器タイプでも選ぶツリーによって全く違うプレイスタイルになる。
例えば剣系の武器でも、「素早い連撃で攻撃回数を稼ぐスタイル」「一撃の重さで一気に削るスタイル」「ブロックとカウンターで相手の攻撃を利用するスタイル」など、方向性が大きく分かれる。武器ツリーの選択はビルドの方向性に直結するため、「どの武器ツリーを進むか」という判断が重要な戦略要素になっている。
武器そのものもランを通じて強化されていく。アーティファクトやスキルポイントを通じて武器の性能を伸ばしていくことができ、「この武器ツリーを最大まで育てたらどうなる?」という探求の楽しさがある。
アーティファクトシステム
Sephiriaのビルド構築の核心にあるのが「アーティファクト」だ。アーティファクトとは、プレイヤーが取得することで特殊な効果を得られるアイテムのことで、現在250種類以上が実装されている。
アーティファクトには様々な効果がある。「攻撃時に一定確率で追加ダメージ」「HPが一定値を下回ると攻撃速度アップ」「特定の攻撃タイプのダメージ強化」「モンスターを倒すたびにスタックが溜まり、スタック数に応じてボーナス」など、単体でも強力なものから、他のアーティファクトと組み合わせることで真価を発揮するものまで幅広い。
ランを通じて取得できるアーティファクトの数は限られているため、「何を取って何を諦めるか」という選択が常に発生する。「このアーティファクトは強いが、自分が目指しているビルドには合わない」「今のビルドには少し合わないが、将来的に別のアーティファクトと組み合わせれば強くなる」という判断が積み重なって、毎回独自のビルドが生まれる。
石板システム:隣接効果の奥深さ
Sephiriaのビルドシステムをさらに複雑にしているのが「石板」だ。石板はアーティファクトの特殊な一種で、「隣接するアーティファクトの効果を変化・強化する」という特殊な性質を持つ。
例えば、攻撃ダメージを上昇させる石板を特定のアーティファクトの隣に置くと、そのアーティファクトの攻撃ダメージに関する効果が増幅される。あるいは、「周囲のアーティファクトに火属性を付与する」石板を使えば、火属性のない攻撃アーティファクトに火の効果を加えることができる。
ここで重要なのは「隣接配置」の概念だ。石板の効果は、近くに置かれたアーティファクトに影響を与える。どこに何を置くかというインベントリ管理が、ビルドの強さに直接影響する。「この石板はここに置いた方が効果範囲が広い」「このアーティファクトは石板の隣に来なければ意味がない」という配置パズル的な思考が生まれる。
「どう並べるか」を考える楽しさが、アクションゲームの中に組み込まれているのだ。Steamのタグに「Inventory Management」が入っているのも頷ける。
NPCとの対話・依頼・取引システム
Sephiriaは戦闘だけのゲームではない。塔を降りる途中で様々な動物のNPCと出会い、会話したり、依頼をこなしたり、アイテムを取引したりすることができる。NPCは仲間にも敵にもなり得る。「このNPCを助けると、後で報酬がもらえる」「取引は損に見えるが、実は後々役に立つ」という判断が、ゲームにRPG的な深みを加えている。取引システムではビルドに合わないアーティファクトを交換できるため、ランの途中でも方向修正が可能だ。
チャレンジモードと難易度
Sephiriaには通常のランとは別に「チャレンジモード」が11種類用意されている。「特定の武器タイプしか使えない」「敵の攻撃力が倍になる」といった条件でプレイするモードで、ゲームに慣れてきたプレイヤーが新しい挑戦を求めるときに向いている。難易度についてはローグライトらしく「最初は難しく感じる」という意見が多いが、アーティファクトの効果を理解してビルドの方向性が見えてくると感じ方がガラッと変わる。
4人オンライン協力プレイ
Sephiriaの大きな特徴の一つが、最大4人でのオンライン協力プレイだ。前作のDungreedは2人までのローカルマルチだったが、Sephiriaではオンラインで最大4人が一緒に塔を攻略できる。
協力プレイでは各プレイヤーが独自のビルドを構築しながら一緒に進む。「火力担当と回復担当に分かれる」「全員で同じシナジーを狙う」など一人プレイにない戦略的広がりがある。マルチプレイの最適化は早期アクセスの主要目標で、継続的に改善されている。
なぜこれほど人気なのか
リリースから1年弱で4,900件を超えるレビューのほぼ全てが高評価という結果は、インディーゲームとしては驚異的だ。何がここまでプレイヤーを惹きつけているのか、実際のレビューや評判をもとに分析する。
「かわいい見た目」と「本格的なシステム」の組み合わせ
Sephiriaが多くの人を引き込む最初のフックは、その可愛らしいピクセルアートだ。ウサギのキャラクター、丁寧に作られたドット絵の背景、ポップなモンスターデザイン。見た目だけで「ちょっと遊んでみようかな」という気持ちにさせてくれる。
ところが実際にプレイすると、その奥に本格的なビルド構築システムと、骨太なアクションが待っている。「外見に騙された(良い意味で)」という感想はレビューで頻繁に目にする。「かわいいと思って始めたら、気づいたら沼にはまっていた」という体験が多くのプレイヤーを掴んでいる。
見た目のハードルが低いことで、ローグライトに馴染みのないライトユーザーも入りやすい。一方で中身の深さがあるため、ヘビーゲーマーも満足できる。この「入口の広さと奥行きの深さ」がSephiriaの人気の大きな理由の一つだ。
毎回違う体験が生まれるビルドの多様性
250種類を超えるアーティファクト、60以上の武器ツリー、石板の配置による変化。これらが組み合わさることで、同じゲームを何度プレイしても全く同じビルドにはならない。「今回はこんなビルドができた」という発見の喜びが毎回ある。
ローグライトゲームの本質は「無限のリプレイ性」にあるが、Sephiriaはその点で特に高い評価を受けている。「100時間遊んでも毎回新鮮」という声があるほどで、ビルドの研究が尽きない奥深さがある。
「同じ武器を使って同じアーティファクトを取っても、石板の組み合わせ一つで別のゲームになる。毎回新しいパズルを解いている感覚がある」
引用元:Steamレビュー(和訳)
このコメントが示すように、石板システムがビルドの多様性を大きく広げている。同じアーティファクトを使っていても、石板の種類と配置によって効果が変わるため、「知っているビルド」でも常に新しい発見がある。
ゲームを「遊んでいる」開発チームへの信頼
Sephiriaのコミュニティで特によく見られる評価が「開発チームへの信頼感」だ。「このゲームの開発者はゲームをちゃんと研究している」という声は、日本語・英語・韓国語問わず多く見られる。
この信頼感はどこから来るのか。一つは、バランス調整の丁寧さだ。「強すぎて面白くない」というビルドや武器は調整され、「使えなさすぎる」というアーティファクトは改善される。プレイヤーが感じた「おかしさ」に対してきちんと手が入っている。
もう一つは、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)改善への姿勢だ。「2回目以降のボス演出スキップ」「ファストトラベル機能」「無料でのリスペック(ビルドのやり直し)」など、プレイヤーのストレスになりうる部分が丁寧に取り除かれている。「ゲームを遊んでいる人が、同じプレイヤーとして改善した」という説得力がある。
「ゲームの完成度だけでなく、開発者がプレイヤーのことを本当に考えて作っているのが伝わってくる。細かい使いやすさの配慮が随所にある」
引用元:Steamレビュー(和訳)
アクションとビルドの絶妙なバランス
ローグライトゲームには大きく二つの方向性がある。「アクションが主体で、アイテムは補助」のゲームと、「ビルド構築が主体で、アクションは従属的」のゲームだ。Sephiriaはその両方をバランスよく持ち合わせている。
「ビルドが弱くても操作が上手ければ勝てる」「ビルドが強ければ多少操作が雑でも進める」というどちらの遊び方も成立する。完璧なビルドを組んでゲームを制圧するのも気持ちいいし、ギリギリのビルドでギリギリのアクションを駆使して突破するのも楽しい。
このバランスが「アクションが得意な人」と「戦略・ビルド構築が得意な人」の両方に受け入れられる理由になっている。どちらのプレイスタイルでも楽しめる間口の広さがある。
前作Dungreedからの進化への期待感
TEAM HORAYの前作Dungreedは、Steamで7,400件以上のレビューのうち86%が好評という実績を持つ作品だ。Dungreedのファンが「あのチームの新作」として期待を持って参入してきた層も、Sephiriaの評価に貢献している。
前作を知るプレイヤーは「Dungreedの進化版」という視点でSephiriaを評価しており、「前作の良さを残しながら、より深いシステムを持った本格作品になった」という声が多い。既存ファンの信頼を裏切らなかったこと、そして新規プレイヤーにも通じるクオリティを持っていること、この両立がSephiriaの強みだ。
多言語対応と国際的なプレイヤーベース
Sephiriaは日本語を含む7言語に対応している。韓国発のゲームだが、英語、日本語、中国語(簡体字)のユーザーも多く、グローバルなプレイヤーコミュニティが形成されている。言語の壁が少ないことで、幅広いプレイヤーが楽しめるゲームになっている。
気になる点・正直に伝えておくこと

Sephiriaが高品質なゲームであることは間違いない。しかし、プレイを始める前に知っておいてほしい点もある。
早期アクセスゆえのコンテンツの限界
2026年4月時点で、Sephiriaは早期アクセス段階だ。現在のコンテンツとして4チャプター、250種類以上のアイテム、3武器タイプなどが実装されているが、正式リリースでは大幅なコンテンツ追加が予定されている。
「もっとチャプターが欲しい」「ストーリーが気になるのに続きがない」という点は、早期アクセスの宿命として受け入れる必要がある。コンテンツ量として「もうやることがない」と感じるまでには相当な時間が必要だが、絶対量は正式リリース後よりは少ない。
早期アクセスゲームの一般的なリスクとして、「大型アップデートでビルドバランスが大きく変わる」という点もある。「苦労して覚えた強ビルドが次のパッチで調整される」ことは起こりうる。このような変化を楽しめる人には問題ないが、「安定した環境で遊びたい」という人には少しストレスになるかもしれない。
協力プレイに関する不具合
Sephiriaが最大の目標の一つとして掲げている4人協力プレイだが、2026年4月時点ではまだ完全に安定しているとは言い難い。マルチプレイ時の接続問題や、協力プレイ中の特定のバグについてコミュニティで報告が見られる。
開発チームはこの点を把握しており、マルチプレイの最適化を継続的に進めているが、「友達と快適に遊びたい」という用途では、たまに問題に遭遇する可能性がある。「一人でもしっかり楽しめる」という点は担保されているため、まずはシングルプレイで楽しみ、マルチプレイは安定性が増してから試すというアプローチもある。
初心者には最初の壁がある
Sephiriaには基本的なチュートリアルがあるが、「アーティファクトの優先度」「石板の効果的な配置」「武器ツリーの選び方」といった実践的な部分は、プレイしながら身につけていく必要がある。最初の数ランは「なんで死んだかわからない」「ビルドの方向が見えない」という状態になりやすい。
ローグライトゲームに慣れていない人には、この初期の学習コストが高く感じるかもしれない。「死んで学ぶ」という繰り返しを苦として感じるか、楽しみとして感じるかで、このゲームとの相性が大きく変わる。
ただし、ローグライトに慣れている人なら「これはどのゲームでも最初はそういうもの」と受け入れやすいはずだ。10ランほどプレイすれば、基本的なビルドの方向性はつかめてくる。
難易度設定の幅は現時点ではやや限定的
現在の早期アクセス段階では、難易度の細かいカスタマイズオプションは限られている。「もっと難しくしたい」というベテランプレイヤーにはチャレンジモードが用意されているが、逆に「もう少し簡単にしたい」という初心者向けのオプションは少ない。
正式リリースに向けてハードモードの追加が予定されており、難易度の幅は今後広がる見込みだ。現時点では「標準の難易度に慣れるまでガマンする」という時間がある程度必要になるかもしれない。
特定のボスの判定に関する問題
コミュニティの掲示板では「最終ボスの一部の広範囲攻撃の当たり判定が不正確」という報告が見られる。見た目上は避けているつもりでも当たったように感じるケースがあり、これは現在も改善が進んでいる既知の問題だ。
ゲームを壊すほどの深刻な問題ではないが、「理不尽に死んだ気がする」という場面が生まれることは覚えておいてほしい。開発チームは把握しているため、今後のパッチで改善される見込みだ。
初心者へのアドバイス:どう始めるか
Sephiriaをこれから始める人に向けて、実際のゲームシステムをもとにアドバイスをまとめる。最初の壁を乗り越えるための参考にしてほしい。
まず戦闘の基本操作を体に覚えさせる
Sephiriaはビルドゲームである前に、アクションゲームだ。最初の数ランでは「アーティファクトを何取るべきか」よりも「ダッシュ、攻撃、ブロックをどう使うか」に集中することをおすすめする。
特にブロックのタイミングは最初のうちに体に覚えさせたい。敵の攻撃を適切なタイミングでブロックできるようになると、受けるダメージが劇的に減る。「ブロックできたかどうか」がゲームの難易度感を大きく変える。最初はビルドが最適でなくても、ブロックが上手くできるようになると「あれ、思ったより進める」という感覚になってくるはずだ。
通常攻撃は押しっぱなしでコンボに繋がるので、連打する必要はない。ダッシュは無敵時間があるかどうかを意識しながら使うとよい。まずはこの基本的な操作感をつかむことが、ゲームを楽しむ第一歩だ。
最初のランはアーティファクトを何でも試してみる
最初のうちは「正解のビルド」を目指さず、色々なアーティファクトを試してみることをおすすめする。「これを取ったらこんな効果がある」という実体験が積み重なると、アーティファクトの名前を見るだけでどんな効果か想像できるようになってくる。
アーティファクトの効果説明テキストは日本語でも表示されるため、一つ一つ読んでみよう。最初は「この効果、どんな場面で役に立つんだろう?」という疑問だらけかもしれないが、プレイを重ねると「あ、あのアーティファクトはこういう場面で強いのか」という理解が深まっていく。
アーティファクトの効果を読む習慣は、後々のビルド構築の質に直結する。「なんとなく強そう」で選んでいると、なぜ勝てたのか・なぜ負けたのかが分からないまま終わってしまう。
武器ツリーは一つの方向に絞ってみる
60以上の武器ツリーが存在するが、最初は「一つのツリーを伸ばしきる」という遊び方をおすすめする。あれもこれもと手を広げると、どのツリーも中途半端になって力を発揮しにくい。
「この武器タイプを使って、このツリーを最大まで伸ばしたらどうなる?」という一点集中の実験をすると、各武器ツリーの特性が身につきやすい。一つのツリーを使い込んだ後に別のツリーを試すと、比較ができて「自分に合っているのはどっちか」が分かってくる。
石板はアーティファクトの「隣」を意識して置く
石板システムは最初に見ると「効果が複雑すぎる」と感じるかもしれない。難しく考えすぎず、最初は「石板の効果説明に出てくるタイプのアーティファクトを隣に置く」というシンプルなルールから始めよう。
例えば「隣接するアーティファクトに攻撃速度ボーナスを与える」石板なら、攻撃に関わるアーティファクトを隣に置く。これだけで石板の効果を引き出せる。最初は完璧な配置を目指さなくてよい。「石板の近くに関連するアーティファクトを置く」という意識があるだけで、何も考えないよりずっと強くなる。
NPCの依頼は基本的に受けておく
道中で出会うNPCからの依頼は、最初は積極的に受けてみることをおすすめする。依頼の内容によっては「達成するのが難しい」「自分のビルドには合わない」という場合もあるが、依頼を通じてどんな報酬が得られるか、NPCとの関係性がどう変化するかを学べる。
特定のNPCとの関係を深めることで後々の進行が有利になるケースもある。「この依頼は損に見えるが受けておいた方がいい」という情報はコミュニティに蓄積されているため、序盤のうちは「とりあえず受けてみる」という姿勢で問題ない。
死んだあとは「なぜ死んだか」を考える
ローグライトゲームでの上達に最も効果的なのは、「死んだ原因を振り返る」ことだ。「HPがじわじわ削られてやられた」「ボスの一撃で死んだ」「気づいたら包囲されていた」など、死に方は毎回ヒントを教えてくれる。
「HPが削られ続けた」→「回復手段のあるアーティファクトを優先すべきだった」、「ボスの一撃で死んだ」→「最大HPを上げるアーティファクトが必要だった」、「包囲された」→「ダッシュのクールダウンを下げるアーティファクトを取るべきだった」という具合に、死に方からビルドの改善点が見えてくる。
最初は「なぜ死んだか全くわからない」かもしれないが、10〜20ランプレイすると「このフロアのこの敵が苦手」「このボスのこの攻撃が危険」という知識が蓄積されてくる。
コミュニティのガイドを活用する
SephiriaのSteamコミュニティには有志が作成したガイドが蓄積されている。「初心者向けのビルドガイド」「アーティファクトの組み合わせ解説」「各ボスの攻略パターン」など、実際のプレイヤーが作成した情報は非常に役に立つ。
特定のビルドに行き詰まったとき、「なんでこんなに弱いんだろう」という疑問が湧いたとき、コミュニティの情報にヒントがあることが多い。公式Discordも活発で、英語が読める人なら最新の攻略情報を手に入れられる。
また、YouTubeにSephiriaの解説動画もある。日本語の動画は少ないかもしれないが、実際のプレイを見ながら「このビルドはこう動くのか」という理解が深まる。初心者が沼にはまった状態でも、動画を見ると「こんな遊び方があるのか」という発見があることが多い。
まとめ:Sephiriaは「見た目以上に深い」一本だ
Sephiriaを一言で表すなら、「入口はかわいく、中身は本格的」なアクションローグライトだ。ウサギのキャラクターが愛らしいピクセルアートの世界で、250種類以上のアーティファクトと60以上の武器ツリーを組み合わせながら塔を攻略する。アクションの爽快感と、ビルド構築の奥深さが一つのゲームに共存している。
4,900件超のレビューで97%の好評という数字は、インディーゲームとして驚異的だ。この評価はSteamで一番辛い観客とも言えるPCゲーマーたちから得たものであり、「確かに面白い」という実体験に基づいている。開発チームへの信頼感、継続的なアップデートへの期待感も、この高評価を支えている。
早期アクセス段階という制限はあるものの、現時点でも「1,700円以上の価値がある」とほとんどのプレイヤーが感じているほど、完成度は高い。マルチプレイの安定性はまだ改善の余地があるが、シングルプレイとしては十分な品質が担保されている。
「ローグライトが好き」「ビルド構築が好き」「かわいいビジュアルのゲームが好き」「友達と協力プレイを楽しみたい」という条件を一つでも満たしているなら、Sephiriaは試す価値がある。最初の数ランは死にながら学ぶことになるが、その先にある「ビルドが噛み合ったとき」の爽快感は格別だ。
塔の下には何が待っているのか。ウサギの旅は、始めてみるまでわからない。
- タイトル:Sephiria
- 開発・販売:TEAM HORAY
- リリース:2025年4月3日(早期アクセス開始)
- 価格:1,700円前後
- ジャンル:トップダウン型アクションローグライト
- プレイ人数:1〜4人(オンライン協力プレイ対応)
- 対応言語:日本語含む7言語
- 対応OS:Windows、macOS
- Steam AppID:2436940
セフィリア
| 価格 | ¥1,700 |
|---|---|
| 開発 | TEAM HORAY |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows / Mac |
| プレイ形式 | シングル / マルチ |

