Crystalfall|無料で遊べるスチームパンク×ハクスラARPGの全貌
「基本無料のハクスラARPGって、どうせすぐ課金壁にぶつかるんでしょ」と思っている人に、まずこれを伝えたい。Crystalfallは、少なくとも現時点では、ゲームの強さに直接影響するものを課金で買わせるゲームではない。
2026年4月にSteamでアーリーアクセスが始まったこのゲームは、謎の隕石によって崩壊した世界を舞台にしたアクションRPGだ。見た目はスチームパンクの世界観を持ち、ゲームシステムはPath of Exileのようなルート(戦利品)主導の深いビルド構築が中心になっている。無料で遊べて、キャラクタービルドを突き詰めて遊べる、というコンセプトだ。
ただ、正直に言っておく必要がある。Crystalfallは2026年4月10日にアーリーアクセスを開始した直後、サーバーの不安定さで大量の批判を受けた。Steamのレビューは現時点で「ほぼ否定的」で、1800件以上のレビューのうち肯定的なのは約21%しかない。
でも、そこで判断を止めてほしくない。この記事では、Crystalfallというゲームがそもそも何を目指しているのか、ゲームシステムとして何が面白いのか、現時点でのリアルな問題点は何なのかを、できるだけ正確に書いていく。荒れたアーリーアクセスの幕開けの裏にある、ゲーム本体の姿を見てほしい。
このゲームを「絶対に遊ぶべき傑作」として紹介するつもりはない。でも「スチームパンクのハクスラARPGに興味があって、無料で試したい」という人には、きちんと情報を届けたいと思っている。
こんな人に読んでほしい
Crystalfallはすべての人におすすめできるゲームではない。特定の遊び方を求めている人には刺さるが、そうでない人にはただの時間の無駄になりかねない。自分がどちらに属するか、先に確認しておくといい。
こんな人には向いているかもしれない
Path of Exileや Diablo シリーズのようなハック&スラッシュARPGが好きで、「もっと手軽に無料で遊べるものが欲しい」と思っている人には、Crystalfallは試す価値がある選択肢だ。ビルドの自由度が高く、装備やスキルの組み合わせを突き詰める楽しさはこのゲームの核になっている。
スチームパンクのビジュアルや世界観が好きな人にも向いている。ファンタジーとメカニックを混ぜ合わせたような独特のデザインは、他のハクスラゲームにはない個性がある。蒸気機関の歯車や錆びた金属、荒廃した工場跡地といった美術デザインに惹かれる人なら、眺めているだけでも楽しめる要素がある。
「無料で試して、面白かったら続ける」というスタンスで遊べる人にも適している。基本無料なので、気に入らなければさっさとアンインストールすればいい。リスクがほぼゼロで試せる点は、アーリーアクセスの荒削りな部分を許容するうえでも大きなアドバンテージになる。
シーズン制のゲームが好きな人、つまり新しいシーズンが来るたびにキャラクターをリセットして最初から積み上げる楽しみを知っている人にも合っている。Crystalfallはシーズナルコンテンツを採用しており、シーズンごとに新鮮なスタートが楽しめる設計になっている。
こんな人には正直きついかもしれない
安定したゲーム体験を求めている人には、今のCrystalfallは向いていない。アーリーアクセスの初週にサーバーが落ちてキャラクターが消えたプレイヤーが出たくらいの状況だ。「バグや不具合があっても仕方ない」という心構えなしに遊ぶと、ストレスを溜めるだけで終わる。
ストーリーをじっくり楽しみたい人にも向いていない。現時点の早期アクセス版では5つのアクト(章)があり、キャンペーンのプレイ時間は約10時間とされている。世界観はあるが、このゲームの中心はあくまでビルドとルートの探求にある。重厚なナラティブを求めるなら別のゲームを探した方がいい。
課金なしでトップクラスの競争力を持ちたい人も注意が必要だ。スキンや外見系の課金が中心とはいえ、アーリーアクセス中のゲームの課金設計はまだ変わる可能性がある。「絶対にペイトゥウィンはない」という確約がまだ信頼できるほどゲームの歴史が浅い点は頭に入れておきたい。
ゲーム概要
Crystalfallは、CRG Studioが開発・発売した基本無料のオンラインアクションRPGだ。2026年4月10日にSteamでアーリーアクセスを開始した。AppIDは2574970。現時点では早期アクセス中で、正式リリースまでは最低9ヶ月はかかると開発者が述べている。
ジャンルはハック&スラッシュ、ダンジョンクローラー系のアクションRPGで、見下ろし視点(アイソメトリック視点)で進む。プレイヤーはキャラクターを操作して大量の敵を倒し、装備やスキルを収集・強化しながらキャラクターを育てていく。このジャンルの代表作としてはPath of ExileやDiabloシリーズが挙げられるが、Crystalfallはそれらにインスパイアされながらも独自の要素を盛り込んでいる。
世界観はポストアポカリプスのスチームパンクファンタジーだ。謎の隕石「Crystalfall」が落下したことで世界は崩壊した。かつての文明の遺跡、蒸気機関が動き続けるダンジョン、結晶化した廃墟——そういった舞台の中で、プレイヤーは囚人として牢獄に放り込まれたところから物語が始まる。強大な支配組織によって地下牢に閉じ込められた主人公が、その呪縛から抜け出すために世界の秘密を追っていくという設定だ。
現在のアーリーアクセス版で提供されているコンテンツをまとめると以下の通りだ。
- 3つのクラス(ストレングス・デクスタリティ・インテリジェンス系)
- 5つのアクト(章)からなるキャンペーン(約10時間)
- ランダム生成のダンジョンを使ったエンドゲーム
- タレントツリーによる広いキャラクターカスタマイズ
- ルータブルスキル(装備から拾うスキル)システム
- プレイヤー間のトレード機能
- 週次リーダーボードチャレンジ
- シーズナルコンテンツ(定期的な新シーズン)
正式リリースに向けては、パーティーでのコープレイ、追加アクト、追加クラス、新エリア、新ボスなどが計画されている。アーリーアクセス中はキャラクターデータがワイプ(削除)される可能性があると開発者が明示しているが、購入済みのコスメティックアイテムは保持されると案内されている。
CRG Studioについて
CRG Studioはこのゲームの開発・発売元だが、まだ歴史の浅いスタジオだ。Crystalfallが主要タイトルとして知られており、スタジオの規模や過去作などの詳細な情報は現時点ではほとんど公開されていない。
アーリーアクセス開始直後にサーバー問題が発生した際、開発チームはすぐに謝罪と補償アイテムの配布を発表した。この対応の速さ自体は、スタジオとして誠実に向き合おうという姿勢を見せるものではあった。ただし、そもそもアーリーアクセス前にサーバー負荷の想定が甘すぎたという批判は避けられない。今後の開発姿勢を見極めるにはまだ時間が必要だ。
ゲームシステムの詳細
Crystalfallの核心はゲームシステムの深さにある。表面的には「敵を倒してアイテムを拾う」という単純な遊びに見えるが、その裏には複雑なビルド設計の楽しさが詰まっている。主要なシステムを一つひとつ見ていこう。
クラスレスなキャラクター設計と3つの属性
Crystalfallのキャラクターシステムの特徴は「クラスレス」という設計思想だ。一般的なRPGでは戦士や魔法使いといったクラスを最初に選び、そのクラスの制約の中でキャラクターを育てていく。しかしCrystalfallでは、そのような固定クラスは存在しない。
代わりにあるのが、3つの基本属性だ。
「ストレングス(力)」は近接戦闘に特化した属性で、高いHP(体力)と防御力、強力な物理攻撃が特徴だ。敵の前に立って正面からなぎ倒すプレイスタイルに向いている。重い鎧を着込んで密着戦闘を挑む、いわゆる重戦士的なビルドを作りやすい。
「デクスタリティ(器用さ)」は素早さと精度に関わる属性で、高い回避率や攻撃速度が特徴だ。遠距離からの射撃や、素早い連撃、毒や出血といった継続ダメージを駆使するプレイスタイルになりやすい。敵の攻撃をかわしながら隙を突いて攻撃する、アジャイルな戦士やシューターのようなキャラクターが作れる。
「インテリジェンス(知性)」は魔法や呪文に特化した属性で、高い魔法ダメージと特殊なスキルエフェクトが売りだ。いわゆる魔法使いやソーサラー系のビルドが組みやすい。近距離戦闘は苦手だが、遠距離からの大ダメージや広範囲攻撃が強力だ。
この3属性は排他的ではなく、プレイヤーは複数の属性を組み合わせてハイブリッドなビルドを作ることができる。「ストレングスとインテリジェンスを半々に積んで、重い鎧を着た魔法剣士を作る」という選択も可能だ。逆に一つの属性に徹底特化することで、その属性の長所を最大限に引き出した特化型ビルドも作れる。どの方向性でも機能するように設計されており、この自由度がビルド研究の楽しさの源泉になっている。
タレントツリー:ビルドの骨格
キャラクターの方向性を決める大きな柱のひとつが「タレントツリー」だ。プレイヤーはレベルアップのたびにタレントポイントを獲得し、それをツリーに割り振っていく。
タレントツリーには、HP増加や攻撃力強化といった基本的な数値向上から、特定のスキルタイプを強化する専門ノード、さらにはゲームプレイを根本から変える強力なキーノードまで、幅広い選択肢が用意されている。Path of Exileのパッシブスキルツリーに触れたことがある人なら、似たような設計思想をイメージしてもらえるだろう。
ポイントの総数には上限があるため、すべてのノードを取得することはできない。何を取って何を諦めるか、という選択がビルドの個性を作り出す。序盤は「とりあえず攻撃力が上がるノードを取る」という直感的な選択でも進められるが、エンドゲームを見据えたビルド最適化を考え始めると、ノードの取り方ひとつひとつが意味を持ってくる。
タレントツリーのもう一つの面白さは、同じ属性特化でも複数の方向性が選べる点だ。例えばストレングス系のキャラクターでも、「タレントツリーで盾受けを強化して鉄壁の防御型にする」道と、「攻撃速度と物理ダメージのノードを取ってゴリゴリの攻撃型にする」道では、全く異なるプレイ感覚になる。ビルドの設計は個性の表現でもある。
ルータブルスキル:地面に落ちるスキル
Crystalfallのゲームシステムで最もユニークな要素のひとつが「ルータブルスキル」だ。
一般的なアクションRPGでは、スキルはレベルアップ時にスキルリストから選んで習得するものだ。しかしCrystalfallでは、スキル自体が地面に落ちるアイテムとして存在する。敵を倒すと、装備と同様にスキルアイテムがドロップすることがある。それを拾って装備することで、そのスキルが使えるようになる仕組みだ。
ここがただの「スキルをアイテム化しただけ」と違うのは、各スキルアイテムに「ランダム生成されたスキルツリー」が付いている点だ。同じ「ファイアボール」というスキルでも、ドロップしたアイテムによって付随するツリーの構成が違う。あるファイアボールは「スプラッシュ範囲+20%」「燃焼ダメージ+35%」というノードが付いているかもしれない。別のファイアボールは「貫通+1」「マナコスト-15%」というノードが付いているかもしれない。
さらに、スキルアイテムにはレアリティがある。コモン(一般)からアンコモン、レア、ユニークまで品質が上がるにつれ、付随するスキルツリーのノード数や質が向上する。「同じスキルでも、高品質のものを手に入れると格段に強くなる」という仕組みだ。
また「スキルクレスト」という差し込みアイテムも存在し、スキルのツリーに特定のスロットがあれば、そこにクレストをはめることでさらにスキルを強化できる。ソケットシステムに近い感覚だ。
このルータブルスキルシステムが意味するのは、「地面に落ちているものを常に注意深く見ることが重要」ということだ。装備だけでなくスキルもドロップするので、良いスキルアイテムを引いたときの興奮がある。また、同じスキルを使うつもりでも「今持っているスキルのツリーより優秀なものが落ちたから組み替える」という動的な更新が常に起きる。ルート(戦利品)周回に新しい意味が生まれている。
深いアイテム設計とトレード経済
Crystalfallのアイテムシステムは「グラウンドルートが重要(ground loot matters)」というコンセプトを中心に設計されている。地面に落ちているアイテムに意味を持たせ、何でもかんでも売り払わずに一つひとつを確認する価値を生み出すことを意図している。
装備アイテムにはさまざまなレアリティがあり、レアリティが上がるほど付与される特殊効果(モッド)の数と質が上がる。良い組み合わせのモッドが付いた装備を見つけたときの「当たり」感は、このジャンルの醍醐味そのものだ。
アイテムは拾うだけでなく、強化・分解・トレードといったアクションに使うこともできる。不要なアイテムは分解して素材にするか、他のプレイヤーとのトレードに出すか選べる。マルチプレイ環境での経済活動が存在することで、良いアイテムを引いた際に「自分では使わないけど価値があるかもしれない」という判断が生まれる。
アイテムシナジー(複数のアイテムを組み合わせたときに生まれる相乗効果)の探求も楽しさの大きな部分だ。「このアイテムとあのスキルを組み合わせたら面白いことが起きるんじゃないか」というセオリークラフト(理論上のビルド研究)は、このゲームのコミュニティで活発に行われている話題だ。
エンドゲーム:無限のダンジョン
キャンペーン(約10時間)を終えた後に待っているのがエンドゲームコンテンツだ。Crystalfallのエンドゲームの中核は「ランダム生成ダンジョン」だ。
エンドゲームのダンジョンは入るたびにマップが変化する。敵の配置、地形、出現するボス、ドロップするアイテムの傾向——これらがランダムに組み合わされることで、繰り返しプレイしても毎回新鮮な体験になる設計だ。
ダンジョンの難易度はキャラクターの強さに合わせて調整できるようになっており、常に適切な挑戦が味わえる。さらに強い装備を求めて、さらに高難度のダンジョンへ——この「ループ」がエンドゲームの中毒性を生み出す。
週次リーダーボードチャレンジという要素もある。定期的に開催されるリーダーボード競争では、タイムアタックや最高ダメージ、最多撃破数といった指標で他のプレイヤーと順位を競う。上位に入ると報酬としてゲーム内アイテムがもらえる仕組みで、競技性を求めるプレイヤーにも楽しめる要素がある。
シーズナルコンテンツも重要なエンドゲーム要素だ。シーズンが始まると全プレイヤーが新鮮なスタートを切り、新しいコンテンツや報酬を巡る競争が始まる。シーズン限定のチャレンジや報酬が用意されており、常に「今シーズン中にここまで達成したい」という目標が生まれる。
マルチプレイヤーとコミュニティ
現在のアーリーアクセス版ではプレイヤー間のトレードとインタラクションが実装されており、他プレイヤーとアイテムを取引できる。本格的なパーティーコープレイは正式リリースに向けた計画段階で、現時点ではソロプレイが基本だ。将来的にはパーティー編成でのダンジョン攻略が主要コンテンツになる見込みだ。
Crystalfallが面白い理由
Steamのレビュー評価だけ見ると「なぜこのゲームを紹介するの?」と思うかもしれない。否定的なレビューの大半はゲームの面白さではなく、アーリーアクセス初日のサーバー障害への怒りから来ている。ゲーム本体の設計について評価している声を拾うと、また別の面が見えてくる。
「無料でここまでやるか」というビルドの深さ
Crystalfallの一番の魅力は、基本無料ながら本格的なビルド設計の楽しさを提供していることだ。タレントツリー、ルータブルスキル、スキルクレスト、装備のモッド組み合わせ——これらを組み合わせたビルド設計は明らかに「無料のライト向けゲーム」を超えた深さを持っている。どの属性に特化するか、タレントツリーの方向性、拾ったスキルのツリーをどう活かすか——選択肢が無数にあり、プレイヤーごとに全く異なるキャラクターが生まれる。「自分だけのビルドを作った」という感覚は、無料ゲームとしては格別だ。
スチームパンク世界観とルートの「当たり感」
蒸気と歯車と結晶が組み合わさった世界観は、ダンジョンクローラーの中でも独特の個性がある。崩壊した文明の遺跡と謎の結晶が混在する景色は探索意欲を高め、次の部屋への期待感を作り出す。
ルータブルスキルのシステムは「良いアイテムを引いたときの当たり感」をはっきりと設計している点でも優れている。同じスキルでも品質に差があるため、高品質なスキルアイテムが落ちたとき「このツリー構成は今のビルドに完璧にはまる」という発見の喜びがある。地面を見て「これは使える」と判断する瞬間の興奮がゲームの快感サイクルの中心にある。
エンドゲームに「終わり」がなく成長への期待もある
ランダム生成ダンジョンによる毎回異なる体験、週次チャレンジによる短期目標、シーズンによるリセットと新鮮なスタート——これらが組み合わさって「やることがなくなった」という状態を作りにくい。シーズンが始まるたびにすべてのプレイヤーが同じ出発点に立ち直す仕組みは、長期プレイヤーの継続動機として有効だ。開発者がコープレイや追加クラスを計画していることも公表されており、ゲームが今後さらに大きくなることへの期待は持てる。もちろん期待が裏切られるリスクもあるが、アーリーアクセスならではの「成長を見守る楽しさ」はある。
知っておくべき注意点
Crystalfallには魅力がある一方で、現時点での問題点も正直に伝えておく。「それでも試す」か「今は見送る」かはこれを読んで判断してほしい。
アーリーアクセス初日のサーバー崩壊とキャラクター消失
2026年4月10日のアーリーアクセス開始直後、サーバーが不安定になり多くのプレイヤーがゲームに繋がれない状態が続いた。さらに深刻だったのは、実験的なメール機能でログインしたプレイヤーのキャラクターが消失したという報告が複数あったことだ。開発者は謝罪声明と補償アイテム(溶岩アーマースキン・フロントラインサバイバータイトル)の配布、チャレンジ期間の3週間延長で対応した。
対応の速さ自体は評価できるが、「サーバーが落ちた」を超えてゲームデータが消えた事実は重い。この出来事がSteamレビューを大きく下げた主要因であり、現在もネガティブなレビューが多数ある背景にある。
キャラクターデータはワイプされる可能性がある
上記の事故とは別に、アーリーアクセス期間中は開発プロセスとしてキャラクターデータがワイプ(全削除)される可能性があると開発者が明示している。コスメティックアイテムは保持されるが、キャラクターの進行や装備はリセット対象だ。「途中でキャラクターが消えても仕方ない」という心構えができているか確認してから遊び込んでほしい。
正式リリースまでの不確実性とスタジオの実績不足
開発者は「アーリーアクセス期間は最低9ヶ月」と述べており、2027年初頭以前の正式リリースはほぼない計算だ。この間にバグ・バランス変更・システムの大幅な変更が何度も起きる可能性がある。CRG Studioは実績のあるスタジオではなく、Crystalfallが事実上唯一の主要タイトルだ。長期的な開発継続性については信頼できる根拠が今のところ少ない。「途中で開発が止まる」リスクは常に念頭においておく必要がある。
日本語対応・コンテンツ量・課金設計の注意点
アーリーアクセス開始時点では英語が主要言語で、日本語への完全対応状況は確認できていない。アクションRPGとしての操作は直感的で言語の壁は低めだが、タレントツリーのノード説明やアイテムのモッドを正確に読もうとすると英語が必要になる場面もある。
キャンペーンのボリュームは約10時間とそれほど多くない。エンドゲームのランダムダンジョンがあるので10時間で終わるわけではないが、ストーリー目的のプレイヤーには物足りないかもしれない。課金はコスメティック中心とされているが、アーリーアクセス中のゲームなので設計が変わる可能性は否定できない。
バグとサーバー安定性の問題
プレイヤーフォーラムではAct4の特定エリアでのサーバー切断、特定クラスのスキルが機能していないなどの報告が複数見られる。開発チームが修正を進めているはずだが、完全に安定した環境とは言えない現状がある。
初心者のためのアドバイス
「よし、とりあえず試してみよう」と思ったなら、スムーズに遊び始めるためのアドバイスをいくつか伝えておく。
最初のキャラクターは「学習用」と割り切る
アーリーアクセス中はキャラクターデータがワイプされる可能性もあるし、何より最初のキャラクターではシステムをまだ理解していない。「ゲームシステムを学ぶためのキャラクター」だと割り切って気軽に作るのがいい。最初から完璧なビルドを目指すより、ゲームの流れ・ルートの仕組み・タレントツリーの感覚・スキルアイテムの使い方を体で覚えることを優先しよう。
属性は最初に一つに絞る
3属性を混合してハイブリッドビルドを作ることは可能だが、最初の一周はどれか一つに集中することを強くすすめる。ハイブリッドビルドはシステムを深く理解してから挑まないと「どの属性にも中途半端」な弱いキャラクターになる。初めて遊ぶならストレングス系が扱いやすい。HPが高く、前に出て殴るという直感的なスタイルでデスが少なく、システムを覚える余裕が生まれる。
タレントツリーはキャンペーン中は直感で選んでいい
タレントツリーを開くと何を取ればいいかわからなくなるが、キャンペーン中は「今使っているスキルや武器タイプと相性がいいノード」を選んでいくだけで十分に進められる。深い研究はエンドゲームに入ってから本番になる。「このビルドは最適か」と悩む時間より、まずゲームの流れを体験することを優先しよう。
スキルアイテムは常に比較して更新していく
ルータブルスキルは同じスキルでも品質に差があるため、落ちているものを拾うたびに今持っているものと比べる習慣をつけると自然とビルドが磨かれる。比較のポイントは「総ノード数」「自分のビルドに直接役立つノードがあるか」「スキルクレストのソケット数」の3点だ。
地面に落ちているアイテムをこまめに確認する
「グラウンドルートが重要」というコンセプトのゲームなので、地面に何が落ちているかを確認する習慣は大切だ。全部拾う必要はないが確認するクセをつけると、アイテム価値の見極め力が育つ。慣れてくれば「このモッドはビルドに合う」「このスキルは今持っているより優秀」という判断が素早くできるようになる。
エンドゲームは難易度を段階的に上げる
エンドゲームのダンジョン周回では、最初は楽に感じる難易度からスタートして安定してクリアできるようになったら一段上に挑む流れが効率的だ。無理に難易度を上げて何度もデスするより、適切な難易度でスムーズにアイテムを集め続ける方がキャラクターの成長は速い。
サーバーが不安定なときは別の日に遊ぶ
現在のアーリーアクセス版はサーバーの安定性に課題がある。接続が切れたりラグがひどかったりするときは無理して続けないのが賢明だ。Steam掲示板や開発者の告知で状況を確認してから遊ぶ習慣をつけておくといい。
Steamコミュニティの情報を参考にする
まだWikiや日本語ガイドの整備は進んでいないが、Steamのコミュニティハブにプレイヤーの情報が集まりつつある。おすすめビルドの情報は序盤の方向性を定めるのに役立つ。ただしアーリーアクセスはアップデートのたびにバランスが変わるので、情報の日付を確認しながら参考にすること。
まとめ
Crystalfallについて、良い面も悪い面も含めて書いてきた。最後に改めて整理しておく。
このゲームを一言で表すなら「可能性と課題が同居しているアーリーアクセスのハクスラARPG」だ。基本無料でありながら本格的なビルド構築の楽しさを持つスチームパンクの世界観は、確かな魅力がある。タレントツリーとルータブルスキルを組み合わせたキャラクター設計の深さ、エンドゲームのランダムダンジョンとシーズン制による長期プレイへの動機付け——これらはきちんと機能すれば面白いゲームの骨格を持っている。
一方で現実は厳しい。アーリーアクセス初日のサーバー崩壊とキャラクター消失という最悪の滑り出しが、多くのプレイヤーの心証を害した。Steamレビューが「ほぼ否定的」という状況は、ゲームの本質的な評価というよりも、そのスタートの問題を大きく反映している。
では今遊ぶべきかどうか。
「基本無料のハクスラARPGを試したい、アーリーアクセスの荒削りさも許容できる」という人なら、試す価値はある。無料なのでリスクはほぼない。気に入らなければすぐやめればいい。ただし「完成されたゲームを安定した環境で楽しみたい」という人は、正式リリースまで待つ方が賢明だ。
個人的には、Crystalfallというゲームはまだ評価が定まっていない段階にある。アーリーアクセスから開発がきちんと続き、サーバーが安定し、コンテンツが充実してきたとき——そのタイミングが本当の評価のタイミングだ。今はそのゲームの「可能性」を見ているフェーズだと思った方がいい。
スチームパンクの廃墟を舞台にしたビルド構築の旅。その旅が楽しいものになるかどうかは、開発者の今後の仕事次第でもあるし、あなたがアーリーアクセスにどう向き合うかでも変わってくる。
もし試してみるなら、まず無料版で数時間遊んでみてほしい。課金する前に、自分がこのゲームのシステムに惹かれるかどうかを確かめてから判断するのが、一番賢い遊び方だ。
Crystalfall
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | CRG Studio |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル / マルチ |

