砂漠の熱気が肌に刺さるような感覚——それが、Assassin’s Creed Originsを初めてプレイした夜に感じたことだった。ギザの大ピラミッドを馬に乗りながら見上げたとき、「こんなものが本当に存在していたんだ」という感情がゲームの画面越しに伝わってきた。
ただ美しいだけじゃない。このゲームには、「アサシンクリードという物語がどこから始まったのか」という答えが詰まっている。シリーズをずっと追いかけてきたプレイヤーにとっては念願の作品だし、シリーズを知らない人でも古代エジプトという舞台設定だけで十分に引き込まれる。
Assassin’s Creed Origins(以下AC Origins)は、Ubisoftが2017年10月に発売したオープンワールドアクションRPGだ。Steam AppID 582160として登録されており、2026年4月現在もSteamの総レビュー116,526件中84%が好意的という「非常に好評」の評価を維持している。舞台は紀元前49年の古代エジプト——クレオパトラとプトレマイオス13世の権力争いが激化し、ローマの影が忍び寄る混乱の時代だ。
本作がシリーズの転換点になった理由は大きく2つある。ひとつは「アサシンブラザーフッドの起源」というシリーズ全体を貫くテーマを描いたこと。もうひとつは、従来のステルスゲームとしての構造から「本格的なアクションRPG」へと設計を大きく刷新したこと。これによってシリーズファンと新規プレイヤーの両方が楽しめる作品が生まれた。
この記事では、AC Originsがどんなゲームなのか、なぜ今でも多くの人に遊ばれているのか、そして初めて手に取る人に何を知っておいてほしいかを、できる限り丁寧に書いていく。
こんな人にオススメ

AC Originsは間口がかなり広い作品だが、特に刺さる人と刺さりにくい人はある程度はっきりしている。
- 古代エジプトの文化・歴史・遺跡に興味がある人——ギザのピラミッド、スフィンクス、カルナック神殿、アレクサンドリアなど、誰もが名前だけは知っている場所をゲームの中で実際に歩ける。考古学者が「歴史上最高のエジプト表現のひとつ」と評価したほどの再現度だ
- アサシンクリードシリーズのルーツを知りたい人——このゲームはシリーズの「第1作」ではなく「前日譚」だ。暗殺者教団(アサシンブラザーフッド)がなぜ生まれたのか、その答えがここにある
- 壮大なオープンワールドをじっくり探索したい人——砂漠、オアシス、地中海沿岸、ナイル川デルタ、神殿の内部、水中遺跡——多様な地形と環境が1つのマップに詰め込まれており、探索するだけで飽きない
- アクションRPGとしてのキャラクター成長を楽しみたい人——本作はシリーズで初めてレベルシステムとスキルツリーを本格的に導入した。剣・槍・盾・弓と武器の種類も豊富で、自分なりのスタイルを作れる
- 感情移入できるキャラクターと丁寧なストーリーを求めている人——主人公バエクと妻アヤは、シリーズ屈指の人間的なキャラクターとして評価が高い。息子を失った悲しみ、復讐、そして使命感——この感情の流れが100時間近い旅を支えている
- ステルス暗殺よりも幅広い戦闘スタイルを試したい人——正面から剣で戦う、弓で遠距離から狙い撃つ、毒矢を使って混乱させる、ワシを使って偵察する——複数のアプローチを自由に選べる
- 歴史や遺跡を「観光」したい人——本作は後にリリースされた「ディスカバリーツアー」モードによって、戦闘なしで古代エジプトを歩き回れるモードが追加されている。教育的なコンテンツとしても活用できる
- 100時間以上遊べる大ボリューム作品を探している人——本編だけで50〜60時間、DLCまで含めると100時間を超えるコンテンツ量がある
逆に、こういう人には少し向かないかもしれない。「昔ながらのアサクリらしいステルス主体で、都市の屋根の上を飛び回って暗殺したい」という感覚を強く求めている人には、本作のRPG寄りの設計が少し重く感じることがある。また、広大なマップをひたすらメインクエストだけで進もうとすると、レベル不足でつまずきやすい設計になっているため、「一直線にストーリーを進めたい」タイプの人には向かない面もある。
Assassin’s Creed Origins とはどんなゲームか

シリーズの「始まり」を描くという試み
Assassin’s Creed Originsは、タイトルの通り「Origins(起源)」を描いた作品だ。2007年に始まったアサシンクリードシリーズは、時代と地域を変えながらアサシン対テンプル騎士団の対立を描いてきた。しかし「なぜアサシンブラザーフッドという組織が生まれたのか」という核心部分は、長らく語られなかった。
本作はその問いに答えるために作られた。舞台は紀元前49年のプトレマイオス朝エジプト——後にアサシンブラザーフッドと呼ばれる組織の直接の前身となる「隠された者たち(Hidden Ones)」が誕生するまでの物語だ。
シリーズをまったく知らない人でも楽しめる独立した物語として設計されているが、シリーズのファンにとっては「ああ、だからあの教義が生まれたのか」「この人物の行動がシリーズ全体の伏線になっているのか」という発見が随所にある。
開発は約4年間にわたり、Ubisoft Montrealが主導、Ubisoft Sofia・Ubisoft Singaporeなど複数のスタジオが参加した。エジプト学者や歴史家との協力によって古代エジプトの文化・建築・風習が徹底的に調査・再現されており、ゲームとしての娯楽性と歴史的な真実性が高い水準で両立している。
時代背景——紀元前49年のエジプトとは
紀元前49年のエジプトは、プトレマイオス朝の末期にあたる。アレクサンドロス大王の死後、エジプトはプトレマイオス家の支配下に入り、ギリシャ系の王朝が続いてきたが、この時代にはその権威が大きく揺らいでいた。
クレオパトラ7世(後の「クレオパトラ」として歴史に名を残す人物)とその弟プトレマイオス13世が権力を巡って対立し、内乱状態に近い混乱が続いていた。そこにローマ共和国——ユリウス・カエサルやポンペイウスといった人物たちの影響力が絡んでくる。
このゲームのストーリーはまさにこの歴史的な激動期を舞台にしている。史実の人物たち——クレオパトラ、プトレマイオス13世、カエサル——がゲームの登場人物として実際に登場し、プレイヤーの物語と絡み合っていく。「ゲームで歴史上の人物と言葉を交わせる」という体験が、他のオープンワールドゲームとは違う独特の重みを生んでいる。
エジプトの人々の視点から見た「ローマの侵略」という視座も、本作の重要なテーマだ。バエクというキャラクターが「エジプトの民衆を守りたい」という動機を持つメジャイ(伝統的な警察・守護者の役職)であることが、このテーマと深く結びついている。
Steamでの評価と現在の位置づけ
2026年4月時点でのSteam評価は「非常に好評」——116,526件のレビューのうち84%が肯定的という数字だ。発売から約9年が経過しているにもかかわらず、この評価が安定して維持されていること自体が、作品の品質を物語っている。
アサシンクリードシリーズの中での位置づけを考えると、本作はシリーズの「RPG化」の出発点として評価されることが多い。以降のOdyssey、Valhallaへと続くRPG路線の土台を作った作品であり、「シリーズの転換点」として語られる。
Metacriticスコアはプレイステーション4版で88/100(Xbox One版85、PC版84)と、シリーズの中でも上位に入る高評価を記録している。PC版はSteamでの販売が基本で、2026年現在も通常価格7,920円(セール時は最大67%割引)。DLCを含む「ゴールドエディション」は通常11,880円で、セール時に購入すると非常にコスパが高い。
主人公バエクとアヤ——人間ドラマとして見るOriginsの核心
バエクというキャラクター
主人公バエクは、シワの守護者「メジャイ」だ。シワとはエジプト西部の砂漠にある実在のオアシス集落で、バエクはその地の人々を守ることを使命として生きてきた。
声優はアブバカール・サリム(英語版)。バエクというキャラクターの魅力は、「英雄らしくない人間としての弱さ」にある。息子カムを失った父としての悲しみ、復讐に駆られながらも正義を求める葛藤——この感情の重さが、ゲームのトーンそのものを支えている。
バエクは剣士であり、弓使いであり、メジャイとしての責任感を持つ人物だ。「暗殺者」としての冷酷さよりも、「守護者」としての温かみの方が前面に出ている。それがOriginsという作品を、それまでのアサシンクリードシリーズとは異なる人間味のある物語にしている。
相棒のボネリワシ「セヌ」も外せない存在だ。セヌはバエクの鷹として、プレイヤーが敵を偵察したり地形を把握したりする際に操作する。単なるゲームシステム上のツールであるはずのセヌが、バエクの心の支えとして物語の中でも存在感を持っており、「このワシとの絆が愛おしい」というレビューは多い。
妻アヤ——もう一人の主人公
バエクの妻アヤは、単なる「ヒロイン」ではなく、本作のもう一人の主役だ。彼女はバエクよりも早い段階でアレクサンドリアに渡り、クレオパトラの側近として政治の世界に身を置いている。
アヤは才知に長けた人物で、バエクが剣や弓で敵に立ち向かう戦士であるのに対し、アヤは政治・謀略・情報戦で動く。夫婦でありながら、全く違う行動原理と価値観を持っている。
物語が進むにつれて、バエクとアヤの関係性に変化が生じていく。目標は同じであっても、そこに至る道筋や「なぜ戦うのか」という動機の差異が、二人の間に少しずつ亀裂を生む。このドラマが、単純な復讐劇に深みを加えている。
一部のゲームプレイシーンではアヤを操作することができ、バエクとはわずかに異なるプレイ感覚が体験できる。ストーリー的にもゲーム的にも、アヤはバエクを引き立てる脇役ではなく対等なもう一人の主人公として描かれている。
敵対組織「古の秩序」——アサクリシリーズの宿敵の原型
アサシンクリードシリーズを通じて登場する秘密結社「テンプル騎士団」には、その前身となる組織が存在する。Originsに登場する「古の秩序(Order of the Ancients)」がそれだ。
古の秩序はエジプトの政治・経済・軍事に深く食い込んでいる秘密組織で、各地に「メジャイ(古の秩序の幹部を指す本作の用語)」と呼ばれる指導者たちを持っている。バエクの使命は、息子を殺した者への復讐を追ううちに、この組織の全貌へと迫っていくことになる。
組織の幹部たちはそれぞれ独自の人格・背景・動機を持っており、「単純な悪役」では描かれていない。「なぜこの人物は古の秩序に加わったのか」「彼らはエジプトの未来をどう考えているのか」という視点が随所に挿入されており、倒すべき敵でありながら人間として理解できる側面を持っている。
ゲームシステムの詳細

レベルシステムとRPG要素——シリーズ初の本格的な成長設計
AC Originsはアサシンクリードシリーズで初めて本格的なレベルシステムを導入した作品だ。プレイヤーキャラクター(バエク)にはレベルが設定されており、敵にも個別のレベルが表示されている。
自分のレベルより大幅に高いレベルの敵には通常の手段では歯が立たず、どれだけ技術が高くても正面突破が難しい場面がある。この「レベル差による制約」が、ただ強い武器を持って突っ込むだけでは通用しない設計を生み出しており、探索・クエストを通じた着実な成長が必要になる。
レベルキャップは本体のみの場合40レベル。DLC「The Hidden Ones」でキャップが45まで、「The Curse of the Pharaohs」では55まで引き上げられる。レベルアップに伴ってスキルポイントが得られ、スキルツリーへの投資でキャラクターの能力を強化できる。
経験値はクエストクリア、敵の撃破、コレクタブル発見など様々な行動で入手できる。「メインクエストだけ追っても問題ない」というゲームではなく、サイドクエストやエリア探索も含めたバランスで設計されている。
3つのスキルツリー——戦闘スタイルを育てる
スキルツリーは「ハンター(Hunter)」「ウォーリア(Warrior)」「シーア(Seer)」の3系統に分かれており、プレイスタイルに応じてポイントを投資できる。
ハンタースキルは弓による遠距離攻撃を強化する系統だ。セヌ(ワシ)の偵察能力を伸ばすスキルも含まれており、「先に敵の配置を把握してから攻める」という偵察重視のスタイルを好む人向け。長距離での射撃精度、ヘッドショットのダメージ倍率、矢の補充速度などが強化される。
ウォーリアスキルは近接戦闘を軸に据えた系統だ。剣・槍・盾などの近接武器のダメージ、体力ゲージの最大値、防御の強化スキルが揃っている。「正面から敵を圧倒したい」「タフな体力と近接火力で押し切りたい」タイプの人が強化すべき系統だ。
シーアスキルは暗殺・毒・状態異常などを扱う系統だ。ヒドゥンブレード(袖に仕込んだ暗器)の威力強化、毒投擲物の効果、特定の状況で発動できる特殊アビリティなどが含まれる。従来のアサクリ的な「影に潜んで一撃必殺」というプレイを好む人はこの系統を伸ばすといい。
3つのスキルは専用で切り替えるものではなく、自由にハイブリッドな構成を作れる。「弓と暗殺の両立(ハンター+シーア寄り)」「タフな近接ファイター(ウォーリア中心)」など、自分の好みに合わせた育て方ができる。
武器システム——豊富な種類とレアリティ
バエクが扱える近接武器は8種類の系統がある。剣(短剣・ロングソード)、双曲刀(カヘペシュ)、槍・薙刀(パイク)、大鎌(スケプトシス)、斧、棍棒・メイス、フレイル(鎖鎌)など。それぞれ攻撃速度・リーチ・打撃力に特性の差があり、「速くて手数で攻める」「遅くて重いが一撃が大きい」というトレードオフがある。
弓は4種類の系統に分かれている。ハンターボウ(通常の弓、精度と汎用性のバランス型)、ライトボウ(連射速度重視の速射型)、ウォーボウ(重量弓、一撃の破壊力が高い)、アフロディーテ(爆発・毒矢などの特殊矢との組み合わせで使う特殊弓)。弓の種類によって「どんな矢を装備するか」の選択が変わるため、武器構成と矢の種類が戦術に直結する。
武器にはレアリティ(レア度)があり、一般・希少・伝説の3段階で表示される。レアリティが高いほど特殊効果(出血・毒・炎・雷撃など)が付与されており、特定の戦術に特化した立ち回りが可能になる。伝説武器には固有名と専用デザインがあり、収集欲を刺激する。
武器はフィールド探索・クエスト報酬・商人購入・宝箱開封など複数の手段で入手できる。「何か光っているものを見つけた」「強敵を倒したら良い武器が出た」という発見の楽しさが常にある。
戦闘システム——ヒットボックス方式への転換
従来のアサシンクリードシリーズは、敵に近づいてボタンを押すと「カウンター待ち」のシステムで戦闘を処理していた。いわゆる「ウォッチドッグス型の静的戦闘」だ。AC Originsはこれを完全に刷新した。
本作から採用されたヒットボックス方式では、武器や体の「当たり判定」が実際にリアルタイムで機能する。攻撃が実際に届かなければダメージは入らない。距離を詰めて適切なタイミングで攻撃する、弓を使って距離を保ちながら削る、盾で攻撃を受け流してからカウンターを入れる——こういった実際の格闘・戦闘の感覚に近い操作が求められる。
基本的な戦闘の流れは「軽攻撃・重攻撃・盾受け・回避(ローリング)」を組み合わせながら敵の隙を突くというものだ。敵が攻撃を予備動作なしで当ててくることはなく、大抵は「赤いオーラが出たら回避」「構えを解いた瞬間に攻撃」という基本パターンがある。
後半の強敵や古の秩序の幹部との戦闘では、攻撃パターンが複雑になり、単純な「見てから回避」では対処できない場面も増える。このあたりの緊張感が「戦闘を楽しいと感じさせる」重要な要素だ。
セヌを使った偵察システム
バエクには相棒のワシ「セヌ」がいる。セヌはプレイヤーが任意のタイミングで操作を切り替えて空中から周囲を俯瞰できる「鷹の目」的な存在だ。
セヌを飛ばすことで、周囲の敵の位置を把握し「マーキング」することができる。マーキングされた敵はバエクに戻った後も位置が表示され続けるため、「このあたりに何人いるか」「見張りの動きはどうか」を事前に把握した上でアプローチを選べる。
セヌはスキルを強化することで、動物(獰猛な動物を呼び寄せる「アニマルマスター」スキル)や遠くの宝箱・素材を感知する能力も付与できる。単なる偵察ツールから戦術の核心に据えられる存在になっていく。
「セヌを使って全員の場所を把握してから最適なルートで侵入する」という過程が、Originsのステルス攻略の醍醐味のひとつだ。セヌがいない旧シリーズとの最大の差異でもある。
マウントと移動——広大なエジプトをどう移動するか
AC Originsのマップは広大だ。ギザ砂漠から地中海沿岸のアレクサンドリア、ナイル川下流域のメンフィス、南部のテーベまで、実際のエジプトの地理に基づいた広がりを持っている。このサイズのマップを徒歩で移動するのは現実的ではなく、マウント(騎乗動物)が移動の核心だ。
基本的なマウントは馬とラクダ。砂漠地帯ではラクダが最も自然で、農耕地帯や都市部では馬が馴染む。ゲームを進めると様々な外見のマウントが手に入り、コスメティックな楽しみにもなる。
ファストトラベルも実装されており、一度訪問した場所やマップ上の特定地点へは瞬時に移動できる。広大なマップを探索する場合は、ファストトラベルと実際の移動を状況に応じて使い分けるのが効率的だ。
水中探索もシリーズで久々に復活した要素だ。ナイル川や地中海、神殿の水没した遺跡などで水中に潜ることができ、沈没船や水中遺跡には貴重なアイテムや宝箱が眠っている。水中での戦闘は限定的だが、探索の幅が大きく広がる。
ステルスと暗殺——シリーズの伝統と新システムの融合
AC OriginsはRPG化の波に乗りながらも、シリーズの伝統であるステルス要素を維持している。草むら・壁・遮蔽物に身を隠しながら敵の動きを観察し、死角から近づいて一撃で仕留める——この基本的な暗殺フローはしっかり機能する。
ただし、従来作とは大きく違う点がある。本作では「自分のレベルが敵より大幅に低い場合、ヒドゥンブレード一撃での即死暗殺が成立しない」ケースがある。ゲームシステムとしてのレベル差が実際に戦闘に影響するため、「相手のレベルを超えるまでは正面から戦うか、バグを利用した方法を取らざるを得ない」という批判的な声もあった。
一方、スキルツリーで「レベルを超えた敵への暗殺を成立させる」系統のスキルを取ることでこの問題は解消できる設計にもなっている。完全なステルス暗殺をやりたい場合は、シーアスキルを重点的に育てるのがセオリーだ。
拠点攻略(敵の野営地・砦の制圧)は本作の主要なコンテンツのひとつで、「どうやってクリアするか」の自由度が高い。セヌで配置を把握してから一人ずつ処理する完全ステルスクリア、逃げ回りながら弓で全員を狙い撃ちにする遠距離クリア、正面突破で暴れ回るウォーリアクリア——どれも機能する。この自由度が「また別の方法でやってみたい」という再挑戦欲を生む。
クラフトと装備強化
本作には素材を使った装備強化(クラフト)システムがある。フィールドで狩猟した動物の素材(皮・骨・爪など)を使って、バエクの装備品(矢筒・弓・剣・盾など)の性能を強化できる。
具体的には、矢の最大携帯数を増やす、体力ゲージの最大値を上げる(アーマーの強化)、回避のスタミナを増やすなどの強化が素材と引き換えに可能だ。
狩猟は単なる「素材収集」のためだけでなく、フィールドで様々な野生動物(ライオン・ワニ・カバ・ヒョウなど)に遭遇する緊張感を生む。砂漠でヒョウに急襲される体験や、ナイル川でワニに水中から引き摺り込まれる恐怖は、Originsのフィールド体験ならではのものだ。
広大な古代エジプトの世界——主なエリア紹介
シワ——物語の始まりの地
バエクの故郷であり、物語の出発点となるオアシス集落だ。実際のエジプト西部に存在するシワ・オアシスがモデルで、砂漠の中に浮かぶ緑豊かな地として描かれている。
ゲーム内のシワは、ナツメヤシの木々に囲まれた小さな集落と、そこから砂漠に続く荒野で構成されている。チュートリアルを兼ねた序盤エリアであるため、マップ規模は小さめだが、「バエクがメジャイとしてこの地を守ってきた」という背景を感じさせる作り込みがある。
また、シワには「オラクル神殿」と呼ばれる建物があり、歴史的には紀元前331年のアレクサンドロス大王もこの神殿を訪れたとされている。ゲーム内でもその神殿が重要な場所として機能している。
アレクサンドリア——古代世界最大の知的都市
ナイル川デルタに位置する大都市アレクサンドリアは、古代世界最大の都市のひとつだ。アレクサンドロス大王が建設したこの都市は、プトレマイオス朝の首都として栄え、世界最大の図書館「アレクサンドリア図書館」を擁していた。
ゲーム内のアレクサンドリアは本作の中で最も規模の大きい都市エリアであり、多様な文化が混在する活気ある街並みが再現されている。ギリシャ様式の建築、エジプト伝統の神殿、ローマの影響を受けた広場——複数の文明が混在する独特の景観が広がっている。
アレクサンドリア図書館(建設途中という設定)、ファロス島の大灯台(古代世界の七不思議のひとつ)、港の眺め——観光名所的なスポットが多く、現実の歴史知識と照らし合わせながら歩き回ることができる。
ギザ——ピラミッドとスフィンクスの地
ギザは本作の「顔」ともいえるエリアだ。クフ王・カフラー王・メンカウラー王の3大ピラミッドと、その脇に座するスフィンクスが実際の規模感で再現されている。
ピラミッドの内部にも入ることができる。王の間、玄室、複雑に入り組んだ通路——現実には観光客が入れない部分まで、ゲームの中では自由に探索できる。暗闇の中でたいまつを使いながら古代の墓を進む体験は、独特の緊張感がある。
ただしギザの周囲は砂漠で、高レベルの野生動物(特にライオン)が生息している。序盤の低レベル状態でうっかり来てしまうと瞬殺される危険があるため、「見えているのに近づけない」という経験をする人も多い。
メンフィス——歴史上のエジプトの「古都」
かつてエジプト最初の王朝の都として栄えたメンフィスは、ゲーム内では重要なストーリーエリアのひとつだ。プタハ神の神殿や広大な市場、古い貴族の邸宅が立ち並ぶこのエリアは、アレクサンドリアとは対照的な「純粋にエジプト的な都市」という雰囲気を持っている。
メンフィスに関連するクエストでは、エジプトの神官たちの複雑な政治事情や、普通の市民の生活が描かれる。「古の秩序がどのようにエジプト社会に入り込んでいるか」を理解する上で重要なエリアでもある。
テーベと王家の谷——「ファラオの呪い」のDLC舞台
テーベはエジプト南部(上エジプト)の古都で、カルナック神殿・ルクソール神殿をはじめとする壮大な宗教建築群で知られる。本体ゲームにも含まれているが、DLC「The Curse of the Pharaohs」ではテーベとその周辺が主舞台となり、「王家の谷」(ファラオたちの墓が集まる遺跡地帯)も探索できる。
テーベのカルナック神殿は本作の中でも特に印象的なスポットのひとつだ。複数の時代の王が増築を重ねた結果、迷宮のように複雑な建築群が形成されたこの神殿は、ゲーム内でも圧倒的なスケールで再現されている。
DLCコンテンツ——The Hidden Ones と The Curse of the Pharaohs

The Hidden Ones(2018年1月)——アサシン教団の誕生
第1弾DLC「The Hidden Ones(隠された者たち)」は、本編クリア後の紀元前38年(本編の約11年後)を舞台にしたストーリーだ。舞台は本編には登場しない新エリア「シナイ半島」で、ここではローマの占領に抵抗するエジプト人たちの争いが描かれる。
このDLCが重要な理由は、「アサシンブラザーフッド」という組織の基本的な形が確立されるシーンが描かれることにある。「隠された者たち」という組織の理念、ヒドゥンブレードの誓い、そして後のシリーズに続く信条の原型——これらがどのように生まれたのかを目撃できる。
プレイ時間は8〜10時間程度で、レベルキャップが45に引き上げられる。価格は1,320円(2026年4月時点)。本編をクリアした後に、シリーズの物語の「次のページ」として読み進める体験だ。
The Curse of the Pharaohs(2018年3月)——ファラオの呪いとミスティカルなエジプト
第2弾DLC「The Curse of the Pharaohs(ファラオの呪い)」は、本編よりもずっとファンタジー寄りの内容だ。舞台はテーベと王家の谷。「死者の都」「呪われた土地」と噂される地に実際にファラオ(古代エジプトの王)の霊が蘇り、生者に害をなすという話が展開する。
このDLCではトゥタンカーメン(ツタンカーメン)、ネフェルティティ、アクエンアテン、ラムセス2世といった歴史的に著名なファラオたちの霊が登場し、ボスとして戦う場面がある。さらに「あの世(デュアト)」と呼ばれる死者の国にも実際に侵入するシーンがあり、古代エジプト神話的な世界観が全面に押し出された内容になっている。
本体のリアル路線とは少し異なるファンタジー色の強い内容なので、「現実的な古代エジプトを楽しみたい」タイプのプレイヤーには少し驚きがあるかもしれない。ただ「古代エジプト神話の世界観そのものを体験したい」という人には、このDLCの非現実的なスケール感が刺さる。
プレイ時間は12〜15時間程度で、レベルキャップが55まで引き上げられる。価格は2,640円。
ディスカバリーツアー:古代エジプト
2018年2月に無料アップデートとして追加された「ディスカバリーツアー:古代エジプト」は、AC Originsの世界を「戦闘なし」で自由に歩き回れる教育モードだ。
ゲーム内に設置された「ツアーポイント」を辿ることで、古代エジプトの歴史・文化・遺跡についての解説を読み・聞くことができる。内容はUbisoftとエジプト学者が協力して作成しており、学術的な裏付けがある。
学校教育での活用も想定された設計になっており、「ゲームとして遊ぶ」だけでなく「歴史教材として使う」という用途でも評価されている。Originsをプレイしながら古代エジプトへの知識と興味が増すという体験は、他のゲームではなかなか得られない。
AC Originsが今でも支持される理由
古代エジプトの「本物感」が圧倒的
AC Originsが多くのプレイヤーと批評家から称賛された最大の理由は、古代エジプトの再現度の高さだ。Ubisoft Montrealは開発にあたってエジプト学者クリス・ノーントンをはじめとする専門家と協力し、建築・衣装・言語・宗教・日常生活に至るまでの調査を4年間かけて積み重ねた。
ノーントンは本作について「歴史上最高の古代エジプトの視覚的表現のひとつ」と評価している。実際、ゲームをプレイした多くの人が「もっと古代エジプトについて調べたくなった」という感想を残しており、作品が知的好奇心を刺激することに成功している。
建物の形状・素材・サイズ感、市場で売られている品物、農民の服装、祭りの様子——「リアルな古代エジプトだとこういう感じなんだ」という発見が街を歩くたびに続く。単なる「それっぽい異国情緒」ではなく、「実際に調べた上での再現」だという重みが感じられる。
バエクとアヤの人間ドラマ
シリーズ全体を通じて、主人公の人間的な掘り下げがここまで丁寧に行われた作品はそう多くない。バエクという人物は、息子を失った親の悲しみから復讐を誓い、その過程で「守ること」の意味を問われ続ける。
「怒りと悲しみを抱えながら使命を全うしようとする父」というキャラクター像は、ゲームの主人公としては珍しいリアリティを持っている。彼の独り言(バエクはフィールドを歩きながら独り言をよく言う)や、NPCとのやり取りから滲み出る人柄が、長時間プレイしても「この人物と一緒に旅したい」と思わせる。
妻アヤとの関係も、単純な「愛する妻」という設定ではない。二人の価値観の違い、共通の目的に向かいながら少しずつすれ違っていく夫婦の姿——これが複雑な感情を呼び起こす。「バエクとアヤの関係がどうなるのか」というドラマへの関心が、ストーリーを最後まで走らせる原動力になる。
「探索する」こと自体が楽しいマップ設計
AC Originsのマップは「広い」だけでなく「多様性がある」。砂漠の砂丘・岩山・峡谷、ナイル川デルタの豊かな農地、地中海沿岸の港町、南部の熱帯的なジャングル——同じエジプトでも全く違う地形と雰囲気が存在する。
「あそこに何かある」と感じさせる地形の配置が巧みで、実際に近づいてみると遺跡・コレクタブル・サイドクエストの依頼人・珍しい動物などが待っている。「目的地に向かいながらどんどん寄り道してしまう」という体験を生む設計は、シリーズの中でも特に上手くできている。
水中探索・ピラミッドの内部・地下遺跡・岩山の頂上——垂直方向の多様性も高く、「この地形、登れるのか?」という探索欲を常に刺激する。
発売から8年経っても語られる理由
2017年発売のゲームが2026年でも84%の評価を維持しているのは珍しい。その理由のひとつは、「古代エジプト」という舞台の選択が時代を超えた普遍的な魅力を持っているからだ。
もうひとつは、2018年に追加されたディスカバリーツアーが継続的に新しいプレイヤーを呼び込んでいることだ。「ゲームとして遊ぶ」だけでなく「歴史学習ツールとして使う」という用途がある作品は少なく、それが独自のロングテールを生んでいる。
また、2020年以降のオデッセイ・ヴァルハラというシリーズ作品がリリースされる中で、「シリーズのRPG化の出発点として改めて評価される」という現象も起きている。「Originsから遊び始めてシリーズにハマった」という人が後から戻ってきてレビューを書くケースも多い。
注意点と向き合い方

レベル差による難しさは設計通り
最初に戸惑うポイントのひとつが、敵のレベルとの差だ。本作はレベル差が大きいとヒドゥンブレードの一撃暗殺が成立しない場面がある(敵が一撃で倒れず、体力が一定量残る)。「それまでのアサクリと違って暗殺が一発で決まらない」という点で違和感を覚えるプレイヤーが多い。
これはゲームシステムの問題ではなく、RPGとしての設計通りだ。スキルツリーの「シーア」系で「強力なヒドゥンブレード」スキルを取れば、高レベルの敵でも即死暗殺が成立するようになる。「最初から暗殺が一発で決まる」状態にはならないが、そこに至るまでの成長過程も含めて楽しむゲームだと思うと受け入れやすい。
Ubisoft Connectへの紐付けが必要
Steam版のプレイには、Ubisoft Connectアカウントへの紐付けが必要だ。初回起動時にUbisoft Connectのログインが求められるため、アカウントを持っていない場合は事前に無料登録しておく必要がある。
また、プレイ中はUbisoft Connectのインターネット接続が必要になる場合がある。完全オフライン環境でのプレイには制限がある可能性があるため、環境に応じて事前に確認しておくといい。
PC版の動作環境
本体のシステム要件を確認しておこう。最低動作環境はCPU: Intel Core i5-2400S / AMD FX-6350、GPU: NVIDIA GeForce GTX 660以上 / AMD Radeon R9 270X以上、RAM: 6GB(Windows 10/11 64ビット)。推奨環境はCPU: Intel Core i7-3770 / AMD FX-8350、GPU: NVIDIA GeForce GTX 970以上 / AMD Radeon R9 290X以上、RAM: 8GBだ。
ストレージは最低42GBが必要。DLCを含めると50GB前後になる。2026年現在のPCスペックでは最低要件は容易に超えられるが、最高画質・60fps安定を目指すなら現行の中堅GPU(RTX 3060クラス以上)が安心の選択だ。
本作は発売が2017年であるため、現行のPCスペックなら高画質設定でも快適に動くケースが多い。「スペックが心配」という人でも、2022年以降に組んだPCなら問題なく動作する可能性が高い。
広大なオープンワールドのコンテンツ量について
AC Originsはコンテンツ量が非常に多い。メインストーリーだけでも50〜60時間、サイドクエスト・コレクタブル・拠点制圧などを含めると80〜100時間以上かかる。DLCまで遊べば優に100時間を超える。
この量は魅力でもある一方、「なんとなく消化しなければならない気分になる」プレッシャーになることもある。「全部やり切る必要はない」と最初から割り切って、面白そうなクエストを中心に選んで遊ぶのが実はコツだ。Originsのサイドクエストは全体的に質が高く、「サイドクエストと思ったら予想外に重い話だった」という体験が多い。
「コンプリート志向」の人は時間を確保してから始めた方がいい。「気軽にメイン進行を楽しみたい」人は、サイドコンテンツを絞って遊んでも十分に満足できる。
一部のオープンワールド的な「空虚さ」
広大なマップの宿命として、エリアによっては「砂漠が広いだけで何もない」区間がある。移動が長くなる場面でファストトラベルを活用しないと、「砂漠を延々と馬で走り続ける」という体験が生まれることがある。
また、序盤は探索できる場所・クエストがまだ解放されていないため、「やることが少ない」と感じる可能性がある。ゲームが本当に広がってくるのはレベル10〜15以降、アレクサンドリアやメンフィスに到達してから——と覚えておくと、序盤の「まだ物足りない」感を乗り越えやすい。
初心者・初回プレイへのアドバイス
難易度は「ノーマル」から始めよう
初回プレイには「ノーマル(標準的)」難易度を選ぶのが一番いい。AC Originsの戦闘システムはシリーズの中でもアクション寄りで、最初から難しい設定にすると戦闘の煩雑さでストーリーへの集中が切れることがある。
難易度はゲーム中でいつでも変更できるので、「簡単すぎる」と感じたら上げて、「難しすぎる」と感じたら下げればいい。ボスや強敵に詰まったとき、プライドを捨てて一時的に難易度を落とすことに何の問題もない。ストーリーを楽しむことが第一目的ならそれで十分だ。
セヌの偵察を習慣にしよう
新しいエリアや拠点に向かう前に、必ずセヌを飛ばして周囲の状況を確認する習慣をつけるといい。敵の数・配置・レベルを把握した上で戦術を選ぶことで、「突っ込んだら囲まれてすぐ死んだ」という状況が激減する。
セヌで敵をマーキングすることで、壁の向こうや草むらの中に隠れた敵の位置も把握できる。「見えない敵に突然刺される」という体験は、セヌをうまく使えば大幅に減る。
セヌ自体も敵に攻撃させることができる(スキルを取れば)。困った場面でセヌに「ちょっかいをかけてもらう」ことで敵の注意を引きつけ、その間に回避するという使い方も覚えておくといい。
スキルは早めに「暗殺強化」を取ろう
「ステルス暗殺でサクサク進みたい」という場合、シーアスキルツリーの「強化されたヒドゥンブレード」「致命的な暗殺」系のスキルを序盤のうちに取ることを強くすすめる。これらのスキルを持っていないと、同レベル以下の敵でも一撃では倒せないケースが出てくる。
逆に「正面からの戦闘が楽しい」という場合はウォーリア系を優先してもいい。「弓で遠距離から仕留めたい」ならハンター系が向いている。最初から特定の系統を決めなくても、序盤は万遍なく少しずつ投資しながら自分のプレイスタイルを探っていくのが現実的だ。
急がずサイドクエストを拾っていこう
Originsのサイドクエストは、オープンワールドゲームとしては質の高い部類に入る。「お使いクエスト」的な単純作業よりも、エジプトに生きる人々の人生と絡んだドラマが多い。メインを少し休憩してサイドクエストをこなしていると、「あ、この人物、後でメインに絡んでくるんだ」という発見が生まれることもある。
また、サイドクエストをこなすと自然にレベルが上がり、メインクエストへのレベル不足の問題が解消されやすい。「メインが難しい」と感じたときは、周辺のサイドクエストをいくつかこなしてからリトライするのが正攻法だ。
クラフト素材は狩猟で集めよう
フィールドを移動する際、道中に出現する動物を積極的に狩猟しておくと、クラフト素材(皮・爪・牙など)が貯まっていく。素材は矢筒の容量アップ・体力ゲージ拡大・クラフトアイテム強化に使うため、意識的に集めておくことで装備の底上げが自然に進む。
ただし、ライオン・ワニ・カバなど強力な野生動物を序盤に狩ろうとすると逆にやられるケースがある。「狩れそうかどうか」はセヌで確認するか、近づいてみて敵のレベル表示を見てから判断するのが安全だ。
ピラミッドの内部には必ず入ろう
クフ王・カフラー王・メンカウラー王の3大ピラミッドには全て内部に入ることができる。特にストーリー上必須というわけではないが、「ピラミッドの内部を自分の足で歩く」という体験は現実世界では絶対に不可能な経験だ。広大な玄室、傾いた通路、王のサルコファガス——その場の雰囲気は他のゲームでは絶対に体験できないものだ。
アレクサンドリアの大灯台、ギザのスフィンクスの近く、カルナック神殿——同様に「ここは絶対に立ち寄ってほしい」というスポットが各エリアにある。クエストの目的地だけを追っていると見逃しがちなので、移動中に少し寄り道する余裕を持って進むといい。
DLCはメインクリア後に遊ぼう
「ゴールドエディション」などDLCを最初から持っている場合でも、DLCのエリアはメインストーリーをクリアしてから向かうのがいい。「The Hidden Ones」はレベル40が推奨、「The Curse of the Pharaohs」は45以上が推奨になっているため、本体を十分に進めた上でないとかなりきつい。
また、DLCのストーリーは本編のバエクの旅の「続き」であり、本編をクリアした後に読む方が感情的な連続性がある。「本編に十分満足してから次の章を読む」という順番が最も楽しめる。
まとめ——アサシン教団の「始まり」に立ち会える、唯一の作品
Assassin’s Creed Originsをひとことで表すなら「終わった後に別の何かが始まる作品」だと思う。プレイし終わったとき、古代エジプトをもっと知りたくなる、バエクとアヤのその後が気になる、そしてアサシンクリードというシリーズの始まりを自分の手で体験できたという感覚が残る。
発売から9年近くが経った今も84%のポジティブレビューを維持しているのは、単純に「ゲームとして面白い」というだけでなく、「古代エジプトという舞台の再現度が特別だ」「バエクとアヤの人間ドラマが強く印象に残る」「ディスカバリーツアーで子供の教育にも使えた」といった多様な価値を提供し続けているからだろう。
シリーズを知らない人にとっては、「アサシンクリードというゲームを一本試してみたい」という入口として最適な作品のひとつだ。RPG要素と歴史的な舞台設定が組み合わさったOriginsは、後のOdyssey・Valhallaより規模は小さい分、その分だけ「一本の作品として完結している」というまとまりがある。
アサシンクリードシリーズを追ってきたファンにとっては、シリーズの神話的な「始まり」を体験できる作品として外せない。バエクとアヤがどのような経緯で「隠された者たち」を作るに至ったのか——その答えは、このゲームの中に全て詰まっている。
Steamセールで大幅に割引されることが多い作品なので、気になっているなら次のセールを待って購入するのがおすすめだ。ゴールドエディション(DLC2本付き)を入手できれば、100時間以上の古代エジプト体験が保証される。砂漠の熱気と歴史の重みを、ぜひ自分で体験してみてほしい。
アサシン クリード オリジンズ
| 価格 | ¥7,920 |
|---|---|
| 開発 | Ubisoft Montreal |
| 販売 | Ubisoft |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows |
| プレイ形式 | シングル |

