「inZOI」韓国発のシムズ対抗馬、UE5のフォトリアルな生活シミュレーション

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「inZOI」韓国発のシムズ対抗馬、UE5のフォトリアルな生活シミュレーション

inZOI ゲームプレイ画面

2025年3月28日の午後、Steamの売上ランキングが静かに塗り替えられていた。リリースからわずか40分で全世界の売上1位を記録したのは、韓国のゲーム会社KRAFTONが開発した生活シミュレーション「inZOI(インゾイ)」だった。

正直いって、最初は半信半疑だった。「シムズの対抗馬」という触れ込みのゲームは過去にも何本かあって、どれもリリースのたびに期待を集めては静かに忘れられていった。でもinZOIのトレーラーを見たとき、この質感は本物かもしれないと思った。Unreal Engine 5が生み出すフォトリアルな映像、ソウルの街並みをそのままゲームに落とし込んだような都市の空気感、そして250以上のパラメーターで作れるというキャラクター。

早期アクセス開始から3日で同時接続者数87,377人。1週間で販売本数100万本突破。Steamレビューは「非常に好評(Very Positive)」83%。KRAFTONがこれまでにリリースしたタイトルの中で最も早い100万本達成だというから、数字だけ見れば大成功だ。

ただし、数字の裏には見えてくる実態がある。キャラメイクと家づくりで燃え尽きるプレイヤー。「することがない」と嘆くSteamレビュー。開発者のKjun(キム・ヒョンジュン)氏が自ら「ユーザーが私たちの代わりにテストしてくれているから、いつも申し訳ない気持ちがある」と語るほどの、早期アクセスの現実。

美しいが中身が薄い。可能性は感じるが今は未完成。inZOIはまさに、2025年の生活シムシーンを象徴するような作品になっている。この記事ではそのすべてを、本音で語っていく。

公式トレーラー

こんな人に読んでほしい

  • シムズ4に飽きていて、新しい生活シミュレーションを探している人
  • フォトリアルなキャラメイクや家づくりに興味がある人
  • 早期アクセスゲームの「未完成の荒削り感」を楽しめる人
  • 韓国産ゲームの開発力がどこまで来ているか気になっている人
  • 「シムズ代替ゲーム」という言葉をずっと待っていた人
  • UE5製ゲームの映像美を体験してみたい人
  • Steamでの購入前に、リアルな評価を知っておきたい人

inZOIとはどんなゲームか

inZOI オープンワールドの都市風景

inZOIは、KRAFTON(クラフトン)のinZOI Studio部門が開発した生活シミュレーションゲームだ。KRAFTONといえばPUBG: BATTLEGROUNDSの開発・パブリッシャーとして知られる韓国の大手ゲーム企業。そのKRAFTONが生活シミュレーションという全く異なるジャンルに挑戦したのがinZOIだ。

ゲームの基本構造はシムズシリーズに近い。「Zoi(ゾーイ)」と呼ばれるキャラクターを作り、住む家を建て、仕事をし、人間関係を築き、人生を送る。そのひとつひとつのプロセスをプレイヤーがコントロールしていくという、生活シムの王道をいくゲームだ。

しかしinZOIが一線を画しているのは、その「リアリティへの執着」にある。Unreal Engine 5が実現する映像は、同ジャンルの既存タイトルとは明らかに次元が違う。日差しの角度で変わる室内の光、水面の反射、キャラクターの肌の質感、夜の都市の光のにじみ方。これらすべてが映画的な美しさで描かれている。

そしてもうひとつの特徴が、オープンワールドだ。シムズ4がロード画面で区切られたゾーン制を採用しているのに対して、inZOIは都市全体をシームレスに移動できる。電車を使って街を横断することも、自分で車を運転することも、徒歩で路地を探索することも可能だ。その規模感と没入感は、これまでの生活シムには存在しなかったものだった。

ゲームディレクターのKjun氏は、インタビューでこう語っている。「多くのプレイヤーがシムズとは異なるスタイルの生活シムを求めていた。その需要の大きさを、早期アクセスのリリースで実感した」。その言葉通り、inZOIは生活シムジャンルに潜在していた巨大な需要を掘り起こした作品だといえる。

基本情報

タイトル inZOI(インゾイ)
開発 inZOI Studio(KRAFTON内スタジオ)
パブリッシャー KRAFTON(クラフトン)
ゲームディレクター Hyungjun “Kjun” Kim(キム・ヒョンジュン)
リリース日 2025年3月28日(Steam 早期アクセス)
ジャンル 生活シミュレーション / オープンワールド
プラットフォーム PC(Steam/Windows)、Xbox(リリース予定)
価格 4,480円(日本Steamストア)/ $39.99(USD)
対応言語 日本語対応あり(テキスト)
エンジン Unreal Engine 5
Steam評価 やや好評〜非常に好評(時期により変動、2025年4月時点で83%)
早期アクセス期間中の追加コンテンツ すべて無料提供予定
公式サイト playinzoi.com

推奨スペックと動作環境

スペック区分 CPU GPU RAM
最低 Intel i5-10400 / Ryzen 5 3600 RTX 2060 / RX 5600 XT 12GB
推奨 Intel i7-12700K / Ryzen 7 7800X3D RTX 3070 / RX 6800 XT 16GB
高画質 Intel i7-14700K / Ryzen 7 9800X3D RTX 4080 / RX 7900 XTX 32GB
ストレージ:40GB以上の空き容量が必要。DLSS / FSR3 / XeSS対応。レイトレーシングサポートあり。

UE5採用のため、推奨スペックはやや高め。GTX 1060や1080世代では最低画質でも動作が厳しいという報告が多い。RTX 3060以上を推奨する声がプレイヤーからも多く上がっている。最高画質でレイトレーシングをオンにした場合はRTX 4080クラスが必要になる。

inZOIの注目ポイント:ここが光っている

inZOI キャラクタークリエイターの画面

キャラクタークリエイター:ここだけで数時間溶ける

inZOIのキャラクタークリエイター(Zoi Creator)は、正直いって現行の生活シムゲームで最高水準といっていい。250以上のカスタマイズ項目があり、顔の輪郭・目の形・鼻の高さ・唇の厚みはもちろん、指の長さ・爪の形・体型の細部まで調整できる。

さらに革新的なのがAIテクスチャ機能だ。服のパターンをプロンプトで生成することができ、例えば「青いデニムにヴィンテージの花柄プリント」などと入力するだけでAIが布地テクスチャを生成してくれる。自分のTシャツの写真をアップロードして、そのデザインをゲーム内に取り込むことも可能だ。

KRAFTONはこのAI機能に関して「自社アセットまたは著作権フリーの素材のみを使用する」と明言している。一方でコミュニティ内には生成AIの使用自体に反発する声もあり、この点は引き続き議論が続いている状況だ。

キャラメイクの完成度は高く「キャラクリだけで元は取れた」というSteamレビューも珍しくない。それが皮肉にもなっているのだが、それについては後述する。

UE5が生み出すフォトリアルな映像美

inZOIを語るうえで映像美は避けられない。Unreal Engine 5の採用により、生活シミュレーションというジャンルでは前例のないレベルのリアリティが実現されている。

具体的には、Lumen(リアルタイムグローバルイルミネーション)による自然な光の拡散、Naniteによる高密度ジオメトリ、そしてリアルタイムレイトレーシングによる反射・影の表現。室内の光が窓の形のまま床に落ち、夕方になると影が長くなり、夜には街灯がアスファルトに映り込む。この細部の積み重ねが、「実際に都市を生きている」という感覚を生み出す。

舞台となる2つの都市も見事に作り込まれている。ダウン(Dowon)はソウルをモデルにした高密度の都市で、地下鉄・カラオケ・PCカフェ・アイドル事務所といった韓国文化の要素が随所に見られる。ブリス・ベイ(Bliss Bay)はカリフォルニアのサンタモニカをモデルにした海沿いの都市で、解放感ある景観が特徴的だ。後にバリ島をモデルにしたリゾート地・Kucingkuが無料DLCとして追加された。

世界観について:inZOIの都市は現実の地域をモデルにしているが、単なる観光地的な再現ではない。ダウンには4つの季節があり、季節に応じた街の変化、祭り、気象現象が発生する。生きている都市として機能している点が評価されている。

オープンワールドとシームレスな移動

シムズ4との最も大きな構造的違いのひとつが、ロード画面のないオープンワールドだ。シムズ4では異なるエリアへの移動に必ずロード画面が入る。inZOIでは都市全体がひとつながりの空間として存在し、歩いても走っても車を運転しても電車に乗っても、シームレスに移動できる。

この差は数字以上に大きい。「今日は仕事帰りに公園に寄ってから帰ろう」という何気ない行動がロード画面なく実現できるというのは、没入感の面で決定的な違いをもたらす。シムズ3がオープンワールドを採用していたが、パフォーマンスの問題でシムズ4では撤退した。inZOIはUE5の技術力によって、その問題に再挑戦している。

ただし、開発チード自体も「『シムズ』がやっぱりすごい、先人がやめたオープンワールドにあえて挑む」とコメントしているように、この選択はリスクも伴う。現状のパスファインディング(経路探索)の問題は、このオープンワールド構造と無縁ではない。

カルマシステムとリアルな行動結果

inZOIの特徴的なゲームメカニクスのひとつが、カルマ(Karma)システムだ。財布を拾って届けるか着服するか、職場で噂を流すか口を閉じるか。Zoiが行うすべての選択がカルマスコアに影響し、そのスコアが「運命」に干渉する。

高いカルマを積み上げると宝くじが当たりやすくなったり、良い偶然が重なったりする。低いカルマのZoiには突発的な事故や災難が起きやすくなる。さらにZoiの行動は都市全体のカルマにも影響し、地域のお祭りや紛争といった集合的な事象にも波及する。

加えてZoiは600以上の心理状態を持つとされており、状況に応じて行動パターンが変化する仕組みになっている。犯罪を犯すと逮捕され刑務所に収監される。家族に長期間会わないと関係が冷える。このような「行動の結果が時間をかけて返ってくる」設計は、シムズ4の「行動→即時の感情変化」とは異なるリアリティを目指している。

ビルドモードの自由度

家の建築・内装を担うビルドモードも高い完成度を誇る。シムズ4と同様にグリッドベースの建築ツールが用意されているが、家具のスケール変更、テクスチャの細部調整など、カスタマイズの幅は広い。AI機能で生成したテクスチャを家具に適用することもできるため、完全オリジナルの内装設計が可能だ。

さらにCityEditという機能では、都市の景観自体を編集することができる。既存の建物の外観を変えたり、街路樹の種類を変えたりと、単に「自分の家だけ」ではなく「街ごと自分のもの」にできる感覚は新鮮だ。

「キャラメイクと家づくりのクオリティは本物。ここだけでも十分楽しめる。問題はその後で、Zoiたちに何をさせたらいいかわからなくなること」

— Steam レビュー(2025年4月、プレイ時間42時間)

現時点の問題点:正直に語る

inZOI ゲームプレイ中のZoiの行動

inZOIへの批判は明確で、論点もはっきりしている。美しい器に中身が追いついていない、という点だ。

シミュレーション深度の不足

最大の問題は、Zoiたちの生活に深みがないことだ。食べる、寝る、働く。その繰り返しは確かに機能しているが、シムズシリーズが長年かけて積み上げてきた「思わぬドラマの連鎖」「Simが自律的に面白いことをやる」という感覚が、現時点のinZOIには乏しい。

具体的には、Zoiたちが直接の指示なしではほとんど互いに交流しない。結婚しているカップルでも最初は「知人」扱いで始まり、まるで赤の他人のように行動する。グループアクティビティが存在しないため、Zoiを複数抱えても一緒に何かをさせるのが難しい。マルチタスク(複数の行動の同時実行)も現時点では未実装だ。

GamesRadarのレビューは「魂のないシムズの最悪な部分のイミテーション」と辛辣だが、この評価は現時点の実情を反映した部分もある。ただし、これは「早期アクセス段階の未完成」という文脈で読む必要がある。

パスファインディングの問題

Zoiの経路探索(パスファインディング)には現状で目立つバグが残っている。目の前にあるベンチを無視して画面の端まで走っていって別のベンチに座る。会話しようとしたZoiが突然建物の外に走り出す。これらの挙動は没入感を大きく損なう。

オープンワールド構造ゆえの難しさもあり、KRAFTONはリリース後に12本以上のホットフィックスを提供してきたが、根本的な改善には時間がかかる見込みだ。

UIとナビゲーションの使いにくさ

ゲーム内のUIは情報量が多い割に整理されておらず、慣れるまでに時間がかかる。ZoiのニーズゲージがUIの奥まった場所に隠れており、すぐに確認できないという指摘が多い。一部のテキストは翻訳が不完全でコードがそのまま表示されるという初期の問題も報告されていた。

ゲーム内経済のバランス

都市で生活するための資金繰りが難しいという報告もある。就職できる日数が限られており、食費・家賃と収入のバランスが不均衡で、特に序盤は「お金が全然足りない」という状況に陥りやすい。これはチュートリアルの説明不足とも相まって、新規プレイヤーを困惑させる要因になっている。

プレイヤー数の推移

ローンチ時の同時接続87,377人から数ヶ月後には大幅に落ち込み、一時期は1,000〜2,000人台に低下したという報告もある。生活シムジャンル特有の「コンテンツを遊び尽くすと離れる」という流れに加え、シミュレーション深度の不足が影響した可能性がある。KRAFTONも公式にプレイヤー数の低下についてコメントし、改善を約束している。

購入前に確認してほしいこと:inZOIは現在も早期アクセス中のゲームです。完成品ではありません。キャラメイクと家づくりを中心に楽しめる人、または将来のアップデートへの期待込みで購入する人向けのタイトルです。シムズ4と同じ体験を期待すると、現時点では落差を感じる可能性が高いです。

プレイヤーの声:賛否両論のリアル

inZOI 都市の夜景とZoiの生活シーン

Steamレビュー・Reddit・海外メディアなど、様々な媒体でのプレイヤーの声を集めた。創作は一切なく、実際の投稿や記事から引用している。

熱狂した声

「キャラクタークリエイターは間違いなく今まで体験した中で最高のもの。ゲーム内で自分のTシャツが着られるとは思わなかった」

— Steam レビュー(2025年3月、プレイ時間18時間)
引用元:Steam

「オープンワールドで街を自由に歩き回れるのがとても新鮮。シムズ3以来こんな感覚は味わえていなかった。電車で移動するだけで楽しい」

— Steam レビュー(2025年4月、プレイ時間67時間)
引用元:Steam

「技術的な観点から見ると、inZOIはジャンルにおける顕著な成果。UE5による高度な照明、リアルな反射、高品質な素材表現を実現している」

— expertgamereviews.com レビュー(2025年)
引用元:Expert Game Reviews

批判的な声

「キャラメイクと家を作った達成感がピークで、そこで終わる。Zoiに何をさせればいいかわからなくなる」

— Steamレビュー(2025年4月、プレイ時間29時間)
引用元:Steam

「仕事に行く、掃除する、他のZoiと無意味なソーシャルをする。それ以外にやることが本当にない。新しさの衝撃が冷めたら、空虚さが残る」

— Steam レビュー(2025年5月、プレイ時間51時間)
引用元:Steam

「美しいが魂がない、というのが正直な感想。Zoiたちは食べて寝て働くだけで、自律的に面白いことをやらない。シムズのような偶発的なドラマが起きない」

— GamesRadar レビュー(2025年)
引用元:GamesRadar+

「UIが迷路。Zoiのニーズがどこに表示されているか、慣れるまで30分かかった」

— Steamレビュー(2025年3月)
引用元:Steam

開発者への共感と評価

「KRAFTONの対応はちゃんと見ている。リリースから1週間でホットフィックスを何本も出して、フォーラムで真剣に向き合っている。早期アクセスとしては誠実な態度だと思う」

— Redditユーザー(r/inZOI、2025年4月)
引用元:Reddit

シムズ4との比較:どちらを選ぶか

inZOI フォトリアルな住宅とインテリア

多くのプレイヤーが気になるのが、シムズ4との比較だ。結論から言えば「目的によって全く異なる答えになる」というのが正直なところだ。

比較項目 inZOI シムズ4
グラフィックス フォトリアル、UE5 カートゥーン調、独自エンジン
ワールド構造 オープンワールド(シームレス移動) ゾーン分割(ロード画面あり)
キャラメイク 250以上の項目、AIテクスチャ 豊富だが年代を感じる
コンテンツ量 早期アクセスで少なめ 11年分の拡張、膨大なDLC
シミュレーション深度 現状は浅め 豊富な感情・行動パターン
時間の流れ ゆっくり(リアルに近い) 速め(テンポよく遊べる)
価格 4,480円(本体のみで全コンテンツ) 無料(DLCは別途高額)
日本語対応 テキスト対応あり 完全日本語対応
カルマシステム あり(行動が運命に影響) なし
Mod環境 ModKit整備中 膨大なMod資産

シムズ4がいまだに現役の理由は、11年分のDLCと膨大なMod、そして洗練されたシミュレーションにある。無料で始められるハードルの低さも大きい。一方inZOIは、映像の美しさ、オープンワールド、そしてこれからの可能性という点で優れている。

今シムズ4をプレイしていて満足しているなら、慌ててinZOIに移る必要はない。ただし「シムズに飽きた」「もっとリアルな生活シムをやってみたい」という動機があるなら、inZOIは十分に試す価値がある。早期アクセス期間中のコンテンツはすべて無料なので、今購入すれば今後のアップデートも追加費用なしで楽しめる。

2025〜2026年のロードマップ:これから何が来るか

KRAFTONは早期アクセス期間を通じて、積極的なアップデートを続けている。2025年には4回の大型アップデートが計画・実施され、2026年のロードマップも公開されている。

2025年アップデートの主な内容

  • 2025年5月:ModKit公開、ゲーム内チート機能、養子縁組システム、CurseForge連携
  • 2025年8月:ゴーストプレイ(死後の世界)、水泳と浴室インタラクション
  • 2025年10月:家系図システム、ホットキーカスタマイズ、オブジェクトサイズ調整
  • 2025年12月:v0.5.0大型アップデート、ハロウィン・シーズンコンテンツ

2026年ロードマップ(「Fundamentals First」方針)

2026年はゲームディレクターKjun氏が「Fundamentals First(基本から)」と銘打ったアプローチを掲げている。新コンテンツの追加と同時に、既存システムの改善・深化に重点を置く方針だ。

  • 学校システム:高校での授業・試験・プロム・卒業式を体験可能に
  • 職業システムの大幅拡充:面接・昇進・在宅勤務・フリーランス・配達業など
  • 刑務所システム:カルマの低いZoiが収監される新施設(食堂・図書室・作業室・面会室)
  • 新都市「Canvastown」:2026年6月予定の第3の街、プレイヤー作成のストーリーを共有する仕組み
  • オンラインマルチプレイ:少人数での協力プレイ機能(実験的実装)
  • ModKit拡張:Maya・Blenderプラグイン、より深いカスタマイズ対応

注目ポイント:早期アクセス期間中のアップデートとDLCはすべて無料。Canvastown(バリ島モデルのKucingku)もすでに無料DLCとして追加済みです。今購入すれば、正式リリースまでのすべての新コンテンツを追加費用なしで楽しめます。

inZOIのAI活用:透明性と議論

inZOIはAIを複数の形で活用しており、この点についてKRAFTONは比較的オープンな姿勢を取っている。一方でコミュニティの反応は賛否が分かれている。

AI活用の内容

  • AIテクスチャ生成:服・家具・オブジェクトのテクスチャをプロンプトで生成
  • Zoi心理状態モデリング:600以上の心理状態をAIで管理(将来的には完全AIキャラクター化も視野)
  • 一部のゲームアセット生成:KRAFTONは自社アセットか著作権フリー素材のみ使用と明言

コミュニティの反応

「生成AIで作ったコンテンツが詰め込まれているだけで、ゲームデザインとしての魂がない」という批判がある一方、「少なくとも使用内容を透明に開示している点は評価できる」という声も多い。

— The Gamer(2025年)
引用元:The Gamer

AI生成への反発はゲーム業界全体に広がっているトレンドであり、inZOIだけの問題ではない。KRAFTONが透明性を保ちつつコミュニティと対話している点は、姿勢として評価できる部分だろう。最終的には「そのAI活用が遊び体験を豊かにしているか」という点で判断されるべきだ。

inZOIのMod対応:自由度の将来性

生活シムジャンルにおいてMod(ユーザー制作コンテンツ)の充実は、ゲームの長期的な寿命に直結する。シムズ4が今も現役を保てている大きな理由のひとつは、長年蓄積された膨大なModコミュニティだ。

inZOIはModKit(Mod制作ツール)を2025年5月に公開し、Maya・Blenderとの連携プラグイン、CurseForge統合も整備している。Unreal Engine 5ベースであることから、UE5に精通したクリエイターがModを制作しやすい環境が整いつつある。

2026年のロードマップでは「Mod対応の深化」が明示されており、Canvastown機能と組み合わせたプレイヤー作成コンテンツのシェア機能も計画されている。生態系としてのModコミュニティが育てば、inZOIの長期的な魅力は大きく変わる可能性がある。

「まだ始まったばかりだけど、ModKitが整備されてきたらinZOIのコンテンツは一気に広がると思う。UE5で作られているから、クリエイター的にも触りやすい」

— Redditユーザー(r/inZOI、2025年6月)
引用元:Reddit

開発チームについて:KRAFTONとKjun

inZOI KRAFTONが開発したゲームシーン

inZOIを語るとき、開発陣の背景は無視できない。KRAFTONはPUBG: BATTLEGROUNDSで世界的な成功を収めた韓国の大手ゲーム企業だ。PUBG以降、次の柱となるタイトルを模索してきたKRAFTONが、全く異なるジャンルの生活シムに挑んだのがinZOIだ。

ゲームディレクターのHyungjun “Kjun” Kim氏は、AIONのプロデューサー、NCSOFT、そしてPUBG: BATTLEGROUNDSのアソシエイト・ディレクターを経験した人物だ。MMORPGやバトルロワイヤルとは全く異なる生活シムへの挑戦は、本人にとっても大きな賭けだったはずだ。

Kjun氏はインタビューでこう語っている。「早期アクセスで学んだ最大のことは、『シムズはやっぱりすごい』ということだ。先人がやめたオープンワールドにあえて挑んでいる」。この率直さと謙虚さは、プレイヤーからの信頼を生んでいる側面がある。

また「ユーザーが私たちの代わりにテストしてくれているから、いつも申し訳ない気持ちがある」という発言も話題になった。PC Gamerが記事にするほど注目されたこのコメントは、早期アクセスに対するKRAFTONの姿勢を表している。約束を守るかどうかは今後のアップデートで証明されることになるが、少なくとも現時点では誠実な対応が続いている。

生活シム好きにおすすめの似たゲーム

inZOI 生活シミュレーションのゲームプレイ

inZOIが気になるなら、以下のゲームも合わせてチェックしてほしい。ジャンルの幅をカバーする形で紹介する。

  • The Sims 4(ザ・シムズ4)— 生活シムの王道。11年分のコンテンツと膨大なModが強み。基本プレイ無料。
  • Paralives(パラライブズ)— 2026年早期アクセス予定の注目作。グリッドフリーの自由な建築が特徴。小規模チームが丁寧に開発中。
  • Stardew Valley(スターデューバレー)— 農場生活シム。生活・農業・人間関係を1人で8年かけて作った傑作。
  • My Time at Sandrock(マイタイムアットサンドロック)— 砂漠の町でクラフト・農業・恋愛。オープンワールド型のコージーライフシム。
  • Disney Dreamlight Valley(ディズニードリームライトバレー)— ディズニーキャラクターと共に生活する異色の生活シム。
  • Dwarf Fortress(ドワーフ・フォートレス)— 極めて深いシミュレーション深度が特徴。Steamリリース版は視覚的に遊びやすい。
  • Tiny Life(タイニーライフ)— シムズライクなインディー生活シム。小さなチームが誠実に開発中のダークホース。
  • Cities: Skylines 2(シティーズ・スカイラインズ2)— 都市全体を管理する都市建設シム。inZOIの都市建設的側面が好きならこちらも。

まとめ:inZOIを買うべきか、待つべきか

inZOIは「可能性の塊」だ。UE5が生む映像美、オープンワールドの没入感、250項目を超えるキャラメイクの深度、そして2026年以降のロードマップが示す野心。これだけの要素が揃った生活シムは、少なくとも日本語で遊べるタイトルには存在しなかった。

ただし現時点では、美しい器にコンテンツが追いついていない。Zoiたちは食べて寝て働くことはできるが、思わぬドラマは起きにくい。ロードマップにある学校・刑務所・マルチプレイ・本格的なキャリアシステムが実装されてはじめて、inZOIの真価が問われることになる。

今買うべき人:

  • キャラメイクと家づくり自体を楽しめる人
  • 早期アクセスの「成長を見届ける楽しさ」が好きな人
  • 将来のアップデートへの期待込みで応援購入できる人
  • シムズ4にもう飽きていて、新しい刺激を求めている人

待ったほうがいい人:

  • コンテンツの充実した完成品を求めている人
  • シムズ4のような豊富なシナリオ・感情表現を期待している人
  • バグの少ない安定したゲームが好みの人
  • 4,480円という価格に対して慎重な人

KRAFTONは1週間で100万本を売り、その資金でコンテンツ開発を続けている。Kjun氏の言葉を借りれば「ユーザーへの申し訳ない気持ち」とともに作り続けているチームが、その約束を守れるかどうか。inZOIの評価は、今後1〜2年のアップデートで大きく変わる可能性がある。

生活シムジャンルに本気の競合が現れたこと自体が、長らく停滞していたこのジャンルにとって大きな出来事だ。シムズだけが選択肢だった時代に終止符を打とうとしているinZOI。その旅路を、引き続き注目していきたい。

最新情報のチェック先:公式Twitterアカウント @PlayinZOI / 日本公式 @PlayinZOI_JP、公式フォーラム forum.playinzoi.com でロードマップや最新パッチノートが確認できます。

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