Crab Game|無料で遊べるイカゲームパロディの混沌とした楽しさ
Steamを眺めていると、ときどき「なんでこれが無料なんだ」と首をかしげるゲームに出会う。Crab Gameはまさにそういうタイトルだ。無料、マルチプレイ対応、パーティーゲームとしての完成度がそこそこ高い。しかも作ったのはたったひとりの開発者で、リリースから今日まで無課金ゲームのまま公開し続けている。
正直に言うと、最初はNetflixドラマ「イカゲーム」の便乗作として馬鹿にして見ていた。でも実際に友人4人で遊んでみたら、笑い声が絶えない2時間を過ごすことになった。緑ジャージのキャラたちが「だるまさんがころんだ」で脱落していく光景は、どこか懐かしくて、どこかシュールだ。
Crab Gameは2021年11月にリリースされたPC専用の対戦パーティーゲームだ。最大35人が複数のミニゲームをこなし、最後まで生き残ったひとりが優勝する。開発・運営はDani(本名Daniel Sooman)というひとりのスウェーデン人デベロッパーで、彼のYouTubeチャンネルは開発過程を追ったビデオで大きな反響を呼んだ。
この記事では、Crab Gameとは何か、なぜ無課金なのに長く遊ばれているのか、そして初めてプレイするときに知っておくべきことを丁寧に書いていく。友人と一緒に遊ぶ前の予習として、ひとり読み進めるのに適した内容にした。
こんな人に向いているゲーム

- 友達と騒いで笑えるゲームを探している人
- 完全無料でパーティーゲームを試したい人
- 「イカゲーム」を見て、あのサバイバルゲームを体験してみたいと思った人
- Fall Guysのような脱落式ゲームが好きな人
- 短いセッションでサクッと遊べるゲームを探している人
- ゲームに課金したくない、でも対戦ゲームで遊びたい人
- 配信や実況のネタになるゲームが欲しいVTuber・配信者志望の人
逆に、ひとりでじっくり遊ぶゲームではない。ソロでも参加はできるけれど、友人と一緒のボイスチャットでワイワイやるのが本来の楽しみ方だ。また競技性を求める人にも向いていない。運の要素が強く、実力差が出にくい場面も多い。
Crab Gameとはどんなゲームか

ゲームの基本的な流れ
Crab Gameは最大35人が参加する対戦パーティーゲームだ。ホスト(サーバーを立てたプレイヤー)がゲームをスタートすると、参加者全員でいくつかのミニゲームをこなしていく。各ミニゲームで一定の人数が脱落し、最終的に最後まで残ったひとりが勝者になる。
ゲームの構成は以下の通りだ。
- ロビー選択:ホストがゲームをホストするか、既存のサーバーに参加するかを選ぶ。
- ミニゲームの連続:ランダムまたはホストが選んだ順でミニゲームが続く。
- 脱落方式:各ミニゲームで指定の条件を満たせなかったプレイヤーが脱落。
- 最終決戦:残ったプレイヤーが最後のゲームで争い、勝者が決まる。
1ゲームあたりの所要時間は参加人数にもよるが、20〜40分ほどが目安だ。1ラウンドが短いので、負けても「もう1回」がすぐに言える気軽さがある。
Daniによるひとり開発という背景
Crab Gameの開発者であるDaniは、YouTubeでゲーム開発の過程を公開しているスウェーデン人クリエイターだ。彼のチャンネルは「2週間でゲームを作る」系の動画で人気を得ており、Crab Gameも同じスタイルで生まれた。
2021年10月、Netflixドラマ「イカゲーム」が世界的にブームとなったタイミングで、Daniは「イカゲームっぽいゲームを作る」という動画を公開。わずか数週間でゲームを完成させ、Steam上で完全無料でリリースした。動画自体も数千万回再生を記録し、ゲームのリリースと同時に大きな注目を集めた。
ひとりの開発者が趣味と情熱でゲームを作り、無料で公開する。この姿勢がプレイヤーコミュニティに「応援したい」という感情を生んだのは間違いない。Crab Gameがこれだけ長く遊ばれてきた背景には、ゲームのクオリティだけでなく、Daniというクリエイターへの信頼もある。
イカゲームとの関係
Crab Gameはイカゲームを直接模倣したゲームではなく、あくまで「サバイバルミニゲーム形式」というジャンルを共有しているだけだ。キャラクターは緑ジャージを着ているが、これはパロディとして意図的に誇張したもの。ゲーム名の「Crab Game」自体、イカゲームの原題「오징어 게임」(オジンオ・ゲーム=イカのゲーム)を意識したネーミングだが、内容はオリジナルのミニゲームが中心だ。
実際のところ、ミニゲームのラインアップはドラマとは異なるものが多い。「だるまさんがころんだ(赤信号・青信号)」「かくれんぼ」「フラフープ」など、世界共通の遊びをゲーム化した内容になっている。
「最初は明らかにイカゲームのパクリだと思って入れてみたけど、友達と騒ぐのに最高だった。笑いすぎて腹が痛い。ちゃんと楽しいゲームになっている」
Steamレビュー(Nemo_fish、プレイ時間187時間)
ミニゲーム詳細解説
Red Light, Green Light(赤信号・青信号)
Crab Gameの看板とも言えるミニゲームだ。巨大な人形(ドラマのあの人形ではなく、ゲームオリジナルのモデル)が「青信号」の間は自由に動け、「赤信号」の間に動いていたプレイヤーは即脱落となる。
シンプルなルールだが、チェックポイントが遠いとプレッシャーがかかる。「もうちょっと走ったら届く」という判断の甘さが命取りになる場面が頻発する。最後の数秒は画面に全員が張り付いて、1歩の判断に息をのむ緊張感がある。
操作はWASDで移動し、信号が切り替わる音を聞いてすぐに止まるだけ。視覚的な派手さはないが、プレイヤーの心理を揺さぶる設計が絶妙だ。
Bomb Tag(爆弾鬼ごっこ)
爆弾を持ったプレイヤーが他のプレイヤーにタッチして爆弾を渡す鬼ごっこ形式のゲームだ。制限時間が来たとき爆弾を持っていたプレイヤーが脱落する。
マップ上を全力疾走しながら爆弾を押し付ける混乱は、ゲームの中でも特に笑いが絶えない場面を生む。追いかけられる側は全力で逃げ、追いかける側は先を読んで動く。ボイスチャットで叫び声が飛び交うのがこのモードの醍醐味だ。
プレイヤー数が多いほど混乱が増して楽しくなるので、大人数サーバーで遊ぶのがおすすめだ。
Tile Fall(床抜け)
タイルが次々に抜け落ちるステージを生き残るゲームだ。どのタイルが安全でどのタイルが消えるか、踏んだ瞬間にわかるが間に合わないこともある。
「どこに立てば長生きできるか」という予測と、「周囲のプレイヤーが押し出してくる」という物理的な危険が同時に迫ってくる。他のプレイヤーとの接触で予期せず吹き飛ばされて落下する場面も多く、悔しさと笑いが同時に来る。
Juggernaut(巨人戦)
1人(または少数)のジャガーノートと複数の一般プレイヤーに分かれて戦うモードだ。ジャガーノートは体力が多く強力だが、全員から標的にされる。一般プレイヤーはチームで協力してジャガーノートを倒すことが目標になる。
ジャガーノートになると「俺が全員倒してやる」という爽快感と、「全員に狙われている」という恐怖が同時に押し寄せる。独特のスリルがあるモードだ。
Simon Says(サイモン・セズ)
指示に従うゲームだ。「Simon Says 前に進め」という指示があれば従う。「Simon Says」なしに指示が来た場合は従ってはいけない。従ったプレイヤーが脱落する古典的なゲームをそのままデジタル化したモードだ。
テキスト表示が速い場合や、指示が複雑な場合は瞬時の判断が必要になる。英語指示を正しく読み取れるかどうかも問われるので、英語に慣れていないプレイヤーには少し難易度が上がる。
King of the Hill(山の王)
中央エリアを占領し続けることで得点を稼ぐモードだ。一定の点数を先に集めたプレイヤーが勝者、あるいは制限時間内に最も長く占領していたプレイヤーが生き残る形式になっている。
占領エリアに全員が集中するため、狭いエリアでの押し合いが繰り広げられる。物理演算による「うっかり落ちる」「押し出される」という事故が多く、意図せず面白い場面が生まれやすい。
Hide and Seek(かくれんぼ)
マップ内でオニが全員を見つけ出すシンプルなかくれんぼだ。隠れるプレイヤー側はマップの隅や物陰をうまく使いながら見つからないよう動く。オニ側は時間内に全員を見つける必要がある。
マップの構造を理解しているかどうかで有利不利が出るモードだ。何度も遊ぶうちに「ここは絶対に見られない」という隠れ場所を覚えていく楽しさがある。
Hot Potato(熱いジャガイモ)
爆弾タグの変形版で、誰かに押し付けたいアイテムをパスしながら生き残るゲームだ。時間制限と即座の判断が求められる。Bomb Tagとは少しルールが異なり、こちらは接触時に強制的に渡すのではなく自分で投げつける形式がメインになる。
Obstacle Course(障害物コース)
タイム制限内にゴールを目指すコース突破系ゲームだ。動く床、落とし穴、障害物が次々に現れるコースを最速でクリアする。Fall Guysのコースステージに近い感覚で、純粋な操作技術が問われる。
他プレイヤーとの物理的な接触もあるため、「意図的に押しのけられる」ことも起きる。コースの構造を覚えれば有利に動けるが、初見でも雰囲気で楽しめる。
Hoop Jump(フープジャンプ)
流れてくるフープをくぐり続けるゲームだ。フープを取り逃がしたプレイヤーは脱落していく。単純なリズムゲームに近い感覚で、集中力が重要になる。
その他のモード
上記以外にも、フラフープ系のモード、チーム戦のバリエーション、特定のオブジェクトを使ったゲームなど、数十種類のミニゲームが実装されている。アップデートのたびに新しいゲームが追加されており、長く遊んでいても飽きにくい設計になっている。
ホストはゲームスタート前にどのミニゲームを含めるか設定できるので、「爆弾タグは外して赤信号・青信号を2回入れる」といったカスタマイズも可能だ。
ゲームシステム詳細

サーバーシステム:ホストとパブリック参加
Crab Gameには公式のマッチメイキングサーバーが存在しない。プレイヤーが自分でサーバーをホストし、他のプレイヤーが参加する仕組みだ。
パブリックサーバー:ゲーム内のサーバーリストから公開中のロビーを選んで参加できる。参加費用はゼロで、見知らぬ人と混在して遊べる。
プライベートサーバー:ホストが作成したサーバーにパスワードを設定し、知り合いだけを招待できる。友人グループで遊ぶならこちらが断然おすすめだ。
ホストの役割:サーバーを立てたプレイヤーがゲームの設定(ミニゲームの種類、参加人数上限、ゲーム速度)を決める。ホストはゲームの流れを大きく左右するので、知識のあるプレイヤーが担当すると進行がスムーズになる。
物理演算とキャラクター操作
Crab Gameの操作感には独特の「ふわっとした」物理演算がある。キャラクターの動きはリアルな物理計算に基づいており、押されたり、落下したり、ジャンプしたりするときのモーションが誇張されている。
この「意図した通りに動かない感じ」が笑いを生む設計のひとつだ。完璧に操作できるゲームではなく、ハプニングが連続する設計になっている。格闘ゲームや本格的なアクションゲームのような精密さは期待しないほうがいい。
操作の基本はWASD移動、スペースでジャンプ、Shiftでダッシュ、マウス左クリックで攻撃だ。一部のゲームではEキーで特定のアクションが発動する。
武器・アイテムシステム
一部のミニゲームでは武器が登場する。バットや剣のような近接武器、爆発物など種類はシンプルだが、武器を持ったプレイヤーと素手のプレイヤーでは明確に差が出る。
武器はマップ上に落ちていて、近づいてEキーで拾う形式が基本だ。武器を持って相手を吹き飛ばすことで優位に立てるが、物理演算の関係でうまく当たらないことも多い。
カスタマイズ要素
Crab Gameにはキャラクターのカスタマイズ機能がある。と言っても課金要素は一切なく、ゲーム内で自由に変更できる見た目オプションだ。
- スキンカラー:キャラクターの服の色を変更できる。緑以外のカラーも選択可能だ。
- ユーザーネーム:Steam上の名前がそのまま表示されるが、一部の表示はカスタム可能。
- 帽子・アクセサリー:一部バリエーションが存在し、見た目の違いを楽しめる。
課金によるアドバンテージは完全にゼロで、見た目も含めて全員平等に遊べる。これは後述する「人気の理由」にも直結する大きなポイントだ。
ボイスチャットとテキストチャット
Crab Gameにはゲーム内ボイスチャット機能がある。同じサーバー内の全員と話せる全体チャットが基本で、設定で距離による音量減衰(近接ボイスチャット)を有効にすることもできる。
テキストチャットも実装されており、Enterキーでチャット入力ができる。ボイスチャットが使えない環境でもテキストで意思疎通ができる。
ゲーム内ボイスチャットは機能するが、品質はDiscordなどの外部ツールには及ばない。友人グループで遊ぶなら、別途Discordのボイスチャンネルを用意するのが快適に遊ぶコツだ。
サーバーの設定項目
ホストはゲームスタート前にさまざまな設定をカスタマイズできる。
- 最大参加人数:2〜35人の範囲で設定可能。
- ミニゲームの選択:ランダムか、特定のゲームを指定するか。
- ゲームの速度・難易度:一部モードの速度を調整できる。
- パスワード:プライベートにするかどうか。
- フレンドリーファイア:チーム戦モードでの味方へのダメージ有無。
ホストの設定次第でゲームの難易度と雰囲気が大きく変わる。初心者が多い場合は速度を下げるだけで遊びやすくなる。

Crab Gameが人気な理由
理由1:完全無料で課金要素がゼロ
Crab GameはSteamで配信されている完全無料ゲームだ。ダウンロードにも、プレイにも、どんな機能を使うにも一切お金はかからない。DLCも月額課金もバトルパスも存在しない。
Daniは公開当初から「このゲームを有料にするつもりはない」と公言しており、2026年現在もその姿勢を崩していない。課金で有利になる要素が完全にゼロというのは、パーティーゲームとして非常に重要な設計だ。友人グループに課金者と無課金者が混在しても、ゲームバランスに影響しない。
「みんなで遊ぼう」と声をかけるとき、「でも買ってない人がいる」という問題が起きない。全員が今すぐダウンロードして即遊べる状態というのは、パーティーゲームの普及において計り知れない強みだ。

理由2:ボイスチャットと噛み合ったカオスな展開
Crab Gameは意図的にカオスを設計したゲームだ。物理演算の誇張、理不尽な脱落、他プレイヤーとの接触事故。これらすべてが「笑い話」になる。
ひとりで遊ぶと「ゲームが雑すぎる」と感じるかもしれない。でも5人でボイスチャットしながら遊んでいると、誰かが「いけっ!」と叫んだ直後に赤信号で脱落したり、爆弾を渡したと思ったら自分に戻ってきたりする場面が連続する。
このゲームの本質は「笑える失敗体験の共有」にある。スポーツで言えば公式試合より草野球に近い、みんながワイワイ楽しむための場として設計されている。
理由3:短いセッションで完結する設計
1ゲームが20〜40分で終わる。脱落したプレイヤーは次のゲームが始まるまで待つが、ゲーム自体が短いので待ち時間が苦にならない。
「1時間だけ遊ぼう」が本当に実現できるゲームだ。ソロRPGや長期的なMMORPGと違い、セッションの切り上げ時間が明確になる。仕事終わりや夜の短い時間に友人と遊ぶのに最適な長さになっている。

理由4:Daniの開発者としての誠実さ
Daniはゲームリリース後も継続的にアップデートを行っており、バグ修正や新ミニゲームの追加を無料で提供し続けている。開発者がひとりのインディーゲームとしては異例のサポート体制だ。
彼のYouTubeチャンネルでは開発過程を公開しているため、プレイヤーがゲームの裏側を知っている状態でプレイできる。「ひとりで作ったのに、ここまでできている」という感嘆がゲームへの愛着を深める。
「無料でここまで楽しめるゲームを作って、更新し続けているDaniには純粋に感謝。遊ぶたびに思う。このゲームを有料にしてもみんな買うと思う」
Steamレビュー(kabucchi、プレイ時間312時間)
理由5:配信・実況との相性の良さ
Crab Gameは2021年のリリース直後から多くのゲーム配信者が取り上げた。視聴者が見て面白い「映えるゲーム」の条件を自然に満たしているからだ。
脱落の瞬間が劇的で、プレイヤーの表情や声が乗ると画になる。ゲーム自体のルールがわかりやすく、視聴者が状況を即座に理解できる。しかも無料なので「自分もやってみよう」とすぐに行動できる。
配信を見て興味を持ったプレイヤーがどんどん流入した結果、コミュニティが急速に大きくなったという流れが今のCrab Gameの土台になっている。

理由6:気軽なパーティーゲームの選択肢として定着
Fall GuysやAmong Usが先行していたパーティーゲーム市場で、Crab Gameは「完全無料」というポジションを確立した。Fall GuysがEpic Gamesによる基本無料化(2022年)を実施する前から、Crab Gameはすでに無料で同種の楽しさを提供していた。
「パーティーゲームをやりたいけど有料は厳しい」という層に対して、代替ではなく「これはこれでアリ」という評価を得た。そのおかげで、2026年現在でも定期的にプレイヤーが集まるタイトルとして生き残っている。
Crab Gameの注意点と気になるところ

サーバーの安定性とラグ問題
Crab Gameには公式のサーバーインフラが存在しない。プレイヤーがホストするサーバーで遊ぶ仕組みのため、ホストの回線状況によって接続品質が大きく変わる。
回線が不安定なホストのサーバーに入ると、キャラクターのワープや動作のカクつきが発生する。特に「赤信号・青信号」のような反応速度が重要なゲームでは、ラグが脱落の原因になることがある。
解決策としては、回線が良いプレイヤーがホストを担当するか、友人グループ内で最も接続が安定している人にサーバーを立ててもらうのが現実的だ。パブリックサーバーで遊ぶ場合は、ピング数値が低いサーバーを選ぶとよい。
有害なプレイヤー問題
パブリックサーバーで遊ぶと、チームを意図的に妨害する・暴言を吐く・チートを使うといった問題のあるプレイヤーに遭遇することがある。特に無料ゲームはアカウント作成のコストがゼロなので、BANされてもすぐに新しいアカウントで戻ってくる問題が起きやすい。
チート行為(壁抜け・テレポートなど)はそれほど頻繁ではないが、ゼロではない。これはインディーゲームが持つ普遍的な課題でもある。
対策として最も効果的なのは、プライベートサーバーで遊ぶことだ。知り合いだけのサーバーなら有害プレイヤーの問題はほぼ消える。見知らぬ人と遊ぶより、友人グループでの遊びに特化させると快適性が大幅に上がる。
グラフィックのシンプルさ
Crab Gameのグラフィックは意図的にローポリゴン・シンプルスタイルで作られている。ひとり開発のインディーゲームとしては仕方ない部分もあるが、初めて見たときに「チープだな」と感じる人は一定数いる。
これは好みの問題でもある。シンプルなグラフィックは軽量で動作が安定するという利点もある。古いPCでも問題なく動くし、スペックによるプレイ環境の差が出にくい。「見た目ではなく遊びを楽しむ」という割り切りができるなら問題にならない。
ひとり遊びの限界
ソロでパブリックサーバーに入って遊ぶことはできるが、ゲームの醍醐味の8割はボイスチャット込みの友人グループとのプレイにある。ひとりで見知らぬ人と遊んでも悪くはないが、笑いの共有が生まれにくい。
「友達がいない」「誘える人がいない」という状況だと、このゲームの面白さを十分に引き出せない可能性がある。パブリックサーバーで長く遊べば馴染みの顔ができることもあるが、基本はグループゲームとして考えたほうがいい。
英語UIと指示の問題
Crab Gameの言語設定は基本が英語で、日本語ローカライズは存在しない。ゲーム内の指示テキストはすべて英語で表示される。「Simon Says」のモードでは英語の指示を素早く読む必要があり、英語が苦手なプレイヤーはここで不利になる。
ただし大半のミニゲームはルールが視覚的にわかる設計になっており、英語力がなくても直感でプレイできるものが多い。完全に英語力ゼロでも楽しめるが、テキスト指示が速いゲームでは注意が必要だ。

初心者が知っておくべきこと
最初の1時間にやるべきこと
Crab Gameを初めてプレイするなら、まずひとりでパブリックサーバーに入って1〜2ゲームこなすことをおすすめする。ルールを覚えながら動き方を把握する段階なので、誰かと話す余裕はない。最初は静かに観察しながらゲームの流れをつかむのが早い。
各ミニゲームの基本ルールはゲーム開始前に短時間で表示されるが、英語かつ一瞬で消えるため読み切れないことも多い。ゲームを始めながら「こういうルールか」と体感で覚えるほうが現実的だ。
操作感に慣れてきたら、友人を誘って一緒にプレイしよう。最初からグループで入るのは「わからないながらも笑える」という最高の状況を作り出すので、それはそれでアリだ。
ホストの役割を理解する
友人グループで遊ぶとき、誰がホストを担当するかは重要だ。ホストはサーバーを立てる人なので、その人の回線状況がゲーム全体の快適さに影響する。
また、ホストはゲームの設定を決めるため、「このミニゲームは難しすぎるから外そう」「全員初心者だから速度を落とそう」という調整ができる。グループに詳しい人がホストを担当するのが理想的だ。
サーバーの立て方は簡単で、ゲームを起動後「Host Game」を選択し、設定を入力してスタートするだけだ。参加者にはサーバーリストからサーバーを探してもらうか、パスワードを共有してプライベートで招待する。
各ミニゲームを攻略するコツ
Red Light, Green Light(赤信号・青信号):音の変わり目に反応するよりも、少し手前で止まる余裕を持つのが鉄則だ。「止まれる自信があるギリギリまで進む」より「少し余裕を持って止まる」姿勢のほうが長生きできる。終盤にプレッシャーがかかっても、冷静に止まることを優先しよう。
Bomb Tag(爆弾鬼ごっこ):爆弾を受け取ったら即座に動き出し、ダッシュで次のターゲットに向かう。人が密集している方向に走ると渡しやすい。爆弾を持っている時間を最小化するのが基本戦略だ。
Tile Fall(床抜け):端のタイルより中央のタイルのほうが長持ちする傾向がある。他のプレイヤーがいないタイルを選ぶことで安全時間が延びる。焦って動き回るより、安定したタイルを見極めて少ない移動でこなすのが生存率を上げるコツだ。
King of the Hill(山の王):最初から占領エリアに突入するのではなく、混乱が落ち着いてから入るのもひとつの手。人数が多い最初の段階は押し合いで落ちやすい。乱戦後に生き残ったプレイヤーが少なくなってから占領に参加すると効率がいい。
Simon Says(サイモン・セズ):「Simon Says」という文字が出ているかどうかだけを見るようにする。指示の内容を理解しようとすると処理が遅れる。まず「Simon Saysかどうか」を確認してから、その後に指示の内容を読む習慣をつけると速くなる。
Discord連携で遊びをグレードアップ
Crab GameのゲームBuilt-inボイスチャットは機能するが、遅延やノイズがある場合も多い。友人グループで遊ぶなら、Discordのボイスチャンネルを別途用意することをおすすめする。
DiscordのゲームActivityでも一部連携できるが、基本的にはDiscordで話しながらCrab Gameを起動する形が最も快適だ。友人を「今から一緒にやろう」と誘いやすいのもDiscordの利点だ。
グループサイズの目安
楽しみやすい人数の目安は以下の通りだ。
- 2〜4人:ミニゲームによっては人数不足で成立しにくいものがある。知り合いだけの密な笑いは生まれやすいが、ゲームバリエーションが限られる。
- 5〜10人:最もバランスが良いと感じる人数帯。全員の動きが把握できる範囲で、かつゲームが盛り上がる人数が確保できる。
- 11〜20人:大人数ならではの混乱が楽しめる。爆弾タグやジャガーノートは人数が多いほど面白い。
- 20人超:最大35人まで参加できるが、序盤は一瞬で大量脱落が起きるため、ゲームの密度が薄くなりやすい。配信や大型イベントには適している。
スペック要件と導入手順
Crab Gameは軽量なゲームなので、ほとんどのPCで問題なく動く。公式が示しているシステム要件はかなり低く設定されており、ゲーミングPCでなくても動作する。
Steamをインストールしていれば、ゲームページから「ゲームをインストール」ボタンを押すだけで完了だ。Steamアカウントは無料で作成でき、Crab Game自体も無料なので一切の費用がかからない。
Steam起動後にCrab Gameを検索し、インストール・起動まで5〜10分もあれば終わる。「今すぐ始めよう」という声かけから全員が揃うまでの時間が短いのも、このゲームの大きな利点だ。

まとめ
Crab Gameは2021年にひとりの開発者がいわゆる「ブームに乗っかって作った」ゲームから始まったが、今や無料パーティーゲームの定番タイトルとして定着している。その理由はシンプルで、「友達と笑えるゲーム」という本質を完全無料で提供し続けているからだ。
グラフィックは地味だ。サーバーが不安定なこともある。ひとりで遊ぶのは正直つまらない。でも、5人でボイスチャットしながら爆弾を押し付け合い、赤信号で一瞬の判断を誤って吹き飛んで、負けた直後に「もう1回!」と声が上がる。そういう時間のためのゲームとして、Crab Gameは今もっとも手軽な選択肢だと思う。
課金なし、ダウンロードして即プレイ、友人全員がゼロ円で参加できる。これがどれほど貴重なことか、実際に友人グループを誘って試してみるとわかる。笑い声が止まらない夜を保証はできないが、少なくとも笑える場面は必ず来る。
もし「似たような雰囲気で本格的な対戦も楽しみたい」と感じたら、同じく無料で遊べる対戦ゲームを探してみるといい。格闘系ならBrawlhalla、戦略系ならRISK Global Dominationなど、無料で始められる選択肢はいくつもある。
Crab Gameは完璧なゲームではないけれど、「今すぐ友達を誘って遊べる無料ゲーム」として見たとき、これ以上の選択肢はなかなかない。まず起動してみてほしい。


Crab Game
| 価格 | 基本無料 |
|---|---|
| 開発 | Dani |
| 日本語 | 非対応 |
| 対応OS | Windows / Mac / Linux |
| プレイ形式 | マルチ |

