OPERATOR

OPERATOR|リアルを極めたティア1タクティカルシューターの全貌

銃を構えて部屋に突入する寸前、ドア越しに聞こえる敵の足音に息を呑む。サイレンサー付きのライフルを肩に当て、ゆっくりとドアノブを回す。廊下の奥に立つ敵の肩が見えた瞬間、角から一発。着弾と同時に相手が崩れ落ちる。次の角を確認しながら進むと、今度は背後から足音。振り返ったときにはすでに遅かった。

これがOPERATORだ。「撃って走る」という感覚で臨むと、10秒も生き残れない。慎重に動いて、角を確認して、仲間と連携して、それでもミスは命取りになる。そんなゲームが、リリースから2年半を経た2026年4月に突然プレイヤー数が爆発した。

開発元はオーストラリアのVECTOR INTERACTIVE PTY LTDという小規模スタジオだ。2023年8月にSteamでアーリーアクセスが始まり、最初は知る人ぞ知る存在だったが、2026年4月に大型アップデートv09が配信され、同時に50%オフのセールが重なったことで最大同時接続者数が2207人に達した。Steam評価は「非常に好評」で、3,600件以上のレビューのうち84%がポジティブという評価を獲得している。

このゲームの何が特別なのか。一言で言えば「一人称視点のリアリズムへの徹底的なこだわり」だ。他のFPSで当たり前のように省略されてきた要素――自分の足が見えない、銃の跳ね返りが単純、ドアは開くだけ――OPERATORはそういったものを片っ端から作り込んでいる。フルボディFPS、物理ベースの弾道、リアルなアーマーシステム、手動操作が必要な銃の動作。挙げていくとキリがない。

この記事ではOPERATORのすべてを掘り下げる。なぜここまでリアリズムにこだわっているのか、実際にどんなゲームプレイになるのか、誰に向いていて誰には向いていないのか。初心者がどこから始めればいいかも含めて、できるだけ詳しく書いていく。

目次

こんな人に読んでほしい

OPERATORは万人向けのゲームではない。それははっきり言っておく。向いている人には「今すぐ試してほしい」と言えるが、向いていない人には「合わない可能性が高い」と正直に伝えるべきゲームだ。

こんな人には強くおすすめする

まず、ハードコアなタクティカルシューターが好きな人だ。GROUND BRANCHやINSURGENCY: Sandstorm、Six Days in Fallujahといったゲームで「もっとリアルであれ」と思ったことがある人は、OPERATORで求めていたものを見つけられるかもしれない。このゲームはそういった既存タイトルよりさらに踏み込んだリアリズムを目指しており、フルボディFPSや物理ベースのアーマーシステムなど、他のゲームでは実現していない要素が詰まっている。

友達と一緒に遊ぶゲームを探している人にも向いている。OPERATORのミッションはソロも可能だが、本来は協力プレイ前提の設計だ。仲間と通話しながら侵入経路を話し合い、役割を決めて突入する体験は、他のゲームではなかなか味わえない。「本当に連携している感覚」が生まれやすいゲームだ。戦術系FPSに興味はあるが複雑すぎて踏み出せなかった人が、友達に引っ張られてOPERATORを始めるというパターンがコミュニティでもよく見られる。

銃器に強い関心を持っている人も刺さるはずだ。OPERATORの武器カスタマイズは「1万通り以上の組み合わせ」を誇るレベルで、トリガー、グリップ、ストック、バレル、マウントなどあらゆる部位を実銃さながらに改造できる。スコープを覗く角度まで調整できる細かさで、銃そのものを「弄り回す」楽しさがある。リアルの銃に詳しい人ほど「よく再現している」と感じられる部分が多い。

軍事・特殊部隊に関わるコンテンツが好きな人にも向いている。ゲームの世界観はTier 1オペレーターという特殊作戦部隊の精鋭を主人公に据えており、舞台もアルメニア、ウクライナ、カンダハール、カブール、シナロア、ソマリア沖などリアルな場所だ。映画的なドラマ性よりも、「こういう状況で実際にどう動くか」というシチュエーションを疑似体験することに重点が置かれている。

死んで学ぶ系のゲームが好きな人も歓迎だ。OPERATORは1回の失敗でミッションがリセットされる厳しさを持っている。その分、ミッションをクリアしたときの達成感は格別だ。「死ぬたびに自分の何が悪かったかがわかる」ゲームで、成長実感がある。

こんな人には少し考えてほしい

ソロプレイのみを考えている人は注意が必要だ。OPERATORはマルチプレイに最適化されており、ソロは可能だが非常に難しい。特に高難度ミッションではAIが多く配置されており、一人で全員を相手にするのは相当な腕前が必要になる。フレンドがいない状態でゲームを始めると、初期の壁が高い。ただし、ゲーム内でフレンドを作っているプレイヤーは多く、コミュニティも活発なので、最初はソロでも後から仲間を作れる環境はある。

アーリーアクセス特有の荒さを許容できない人も慎重に考えるべきだ。バグや未完成な要素はまだ存在する。AIの動きが不自然に感じることがあったり、ドアの物理挙動に引っかかりが出ることもある。「完成されたゲームを遊びたい」という人には、完全リリースを待つという選択肢もある。

Call of DutyやBattlefieldのような「アクション重視のFPS」を期待している人には合わない。OPERATORは「戦術系」という言葉を体現したゲームで、移動速度は遅く、被弾は命取りで、リロードも慎重にやらなければならない。テンポが根本的に違う。スローペースでじっくり考えて動くスタイルが自分に向いているかどうかを事前に確認してほしい。

グラフィックに最新AAA水準を求める人にも向いていない。OPERATORのビジュアルは機能的で悪くはないが、圧倒的な映像美を売りにしたゲームではない。リアリズムはシステム面に集中しており、視覚的な派手さよりも挙動の正確さにリソースが割かれている。

OPERATORとはどんなゲームか

OPERATORはオーストラリアのVECTOR INTERACTIVE PTY LTDが開発したタクティカルFPSだ。SteamのApp IDは1913370。2023年8月1日にアーリーアクセスが始まり、2026年4月現在も開発が継続している。価格はSteamで2,050円(通常価格)。50%オフのセール時には1,025円になる。

ゲームのコンセプトは「究極のタクティカルシューター」だ。「全てのリアリズムを目指す」という開発方針のもと、既存のFPSが省略してきた要素を一つひとつ作り込んでいる。フルボディFPS、物理ベースの弾道計算、リアルなアーマー貫通システム、手動でのボルトアクション操作、物理演算によるドア開閉、銃の重力による動き。これらが全部一つのゲームに入っている。

ゲームの舞台はTier 1オペレーターと呼ばれる特殊作戦部隊の精鋭だ。プレイヤーは世界各地に派遣され、極秘作戦を遂行する。スニーキーに侵入するのか、ハードな突入で制圧するのか、どちらのアプローチも可能だ。ただしOPERATORの世界ではどちらを選んでも「一発食らえば状況が変わる」厳しさがある。

開発の背景と現在地

VECTOR INTERACTIVEは従業員数が少ない小規模スタジオで、個人開発に近いプロジェクトとして始まった。その分、「自分たちが本当に遊びたいリアルなタクティカルシューター」を作るという強い意志がゲームから伝わってくる。大手スタジオのように大量のコンテンツをリリースするペースではないが、アップデートのたびに核心となるシステムの品質が着実に上がっている。

2026年4月7日に公開されたAUTOMATON Japanの記事では「配信から2年半たって人気爆発中」と表現された。v09アップデートによるバウルティング(柵を乗り越える動作)の追加、スプリントスタミナシステム、ウェイトシステムの実装、そして弾道物理の刷新が重なり、ゲームとしての完成度が大きく上がったタイミングだった。

Steam評価と現在のプレイヤー状況

2026年4月時点でのSteam評価は「非常に好評」。3,666件以上のレビューのうち84%がポジティブを維持している。v09リリース時の最大同時接続者数は2,207人で、それ以前のピークの約3倍に達した。小規模タクティカルシューターとしては十分活発なコミュニティを形成している。

プレイヤー層はハードコアゲーマーが中心で、コミュニティの雰囲気は真剣なゲームへの熱意に満ちている。Steamコミュニティでは戦術に関する議論や武器カスタマイズの共有が活発だ。ゲームの難しさを共有する場にもなっており、「あのミッションのこの部分でいつも死ぬ」というやりとりが日常的にある。

フルボディFPS──見えない足がない世界

多くのFPSゲームでは、自分のキャラクターは「浮いている手だけ」だ。画面に表示されるのは持っている武器と腕の部分で、体や足は存在しないか、他のプレイヤーには見えるが自分からは見えない。これは処理負荷を下げるための設計上の妥協だ。

OPERATORはこれを完全に取り除いた。自分から見た画面に自分の全身が映る。銃を構えれば腕と銃が映り、下を見れば足が見える。壁に近づけば体が壁に当たって銃が押し戻される。しゃがめばその通りの高さになり、角から体を乗り出すリーン動作もキャラクターが実際に体を傾ける。

これは単純に見た目の問題ではない。フルボディFPSの本質的な意味は「自分が画面の中に存在している」という感覚だ。角から銃を出して覗くとき、自分の腕が壁の外に出ている。それが他のプレイヤーからも同じように見える。自分が見える視野と、敵から見える姿が完全に一致している。これにより「角からちょっとだけ頭を出す」という戦術が本当の意味で機能する。

プロシージャルアニメーションによる動き

OPERATORのキャラクターアニメーションは手付けではなくプロシージャル(手続き型)で生成される部分が多い。つまり事前に用意された動きのパターンを再生するのではなく、状況に応じてリアルタイムで体の動きが計算される。

壁際で角から覗くとき、体が自然な角度で傾く。段差を乗り越えるとき、足が段差の高さに合わせて持ち上がる。銃のサイトを覗きながら動くとき、銃と目線が一体として動く。これらが「アニメーションの切り替え」ではなく、連続した動きとして描画される。他のプレイヤーから見ても、相手の動きが不自然にカクっと切り替わることなく流れる。

しゃがみとリーンの段階的調整

OPERATORのしゃがみは段階的に調整できる。完全に立った状態から、半分しゃがんだ状態、完全にしゃがんだ状態、さらに伏せた状態まで、自分でマウスを使って高さを調整できる。特定のカバーに合わせて「ちょうどこの高さで頭だけ出す」という細かい体勢が取れる。

リーン(横に体を傾ける動作)も同様に段階的で、体をどれだけ傾けるかをコントロールできる。他のFPSではリーンは「左か右か、やるかやらないか」の二択が多いが、OPERATORでは少しだけ出す、半分出す、全部出すという選択ができる。角からどれだけ体を露出させるかという判断が戦術的な意味を持つ。

武器システム──1万通りのカスタマイズと物理ベースの弾道

OPERATORの武器システムは現存するタクティカルシューターの中でも最も深い部類に入る。単純なアタッチメントの付け替えではなく、実銃の構造に基づいた改造が可能で、スコープを覗く角度まで調整できる。

武器カスタマイズの深さ

武器カスタマイズの組み合わせは1万通り以上とされている。バレル、マズル、グリップ、ストック、トリガー、ハンドガード、マウント規格に合ったスコープやドットサイト。これらのパーツが実銃と同じようにマウント規格の互換性で接続できる。「このバレルにはM-LOKマウントが付いているからこのグリップが付けられる」という実銃的な論理がゲーム内でも機能している。

スコープやサイトの取り付け位置も調整できる。ピカティニーレール上のどこにスコープを置くかで、覗いたときの視野が変わる。アイレリーフ(目とスコープの距離)を意識した調整が実際に効果を持つ。こういった細部へのこだわりが銃器好きを引きつけている理由だ。

手動操作が必要な銃のメカニズム

OPERATORの銃はリロードや操作が単純なボタン一押しで完結しない場面がある。ボルトアクションライフルは射撃後にボルトを手動で操作する必要がある。マガジンを交換した後、チェンバーに弾を送り込む動作も別に行う必要がある。マガジンがまだ残っている状態でリロードすると、残弾を取り出してから新しいマガジンを入れるという動作になる。

「マガジン検査」という動作も存在する。手元に持っているマガジンが今何発残っているか確認したい場合、実際にマガジンを取り出して目視確認するアニメーションが再生される。「今何発あるっけ」という確認が画面上のHUD表示だけでなく、物理的な動作として行われる。

これらの手動操作は戦闘中に時間のロスになる。だからこそ「リロードのタイミング」「チェンバー確認の必要性」といった判断が戦術的な意味を持ってくる。弾が切れたときに焦ってリロードしようとして、操作が遅れて撃たれる。そういった体験がリアリティを生む。

弾道物理とアーマー貫通

v09アップデートで大幅に刷新された弾道システムは、実際の弾道物理を基にしている。弾は重力の影響を受けて落下し、風の要素こそないものの距離に応じたドロップが発生する。障害物への命中時には素材ごとに異なる貫通特性が適用される。薄い木材なら貫通するが厚い金属は通らない、砂地では即座に停止するが薄い壁なら貫通して裏の敵にダメージを与えられる、といった違いがある。

v09では「超精密な弾道貫通」が実装され、手と胸を同時に貫通する正確なショットが可能になった。各表面に跳弾(リコシェ)、貫通、ダメージ減衰、速度低下の個別プロパティが設定されている。

アーマーシステムも実物のNIJ(米国司法研究所)防護規格に基づいている。NIJ 3A(ソフトアーマー)はピストル弾は止めるがライフル弾には効果が薄い。NIJ IIIはライフル弾に対応。NIJ III+やNIJ IVは高威力の弾薬にも耐えられる。v09からはアーマープレートを自分で選択してカスタマイズできるようになった。

この設計の意味は「どの弾薬を使うか」という選択が本当に戦術的な意味を持つということだ。相手が重装甲を纏っている可能性があるなら、対応した弾薬を持っていく。ステルスミッションではサプレッサーに適した弾薬を選ぶ。装備選択が戦術計画の一部になっている。

現在の主要武器カテゴリ

OPERATORはアーリーアクセス中で武器は継続的に追加されている。現在実装されている主なカテゴリはアサルトライフル、SMG(サブマシンガン)、ピストル、ショットガン、スナイパーライフルだ。各カテゴリに複数の銃種が用意されており、実在する銃をモデルにしたものが多い。

プライマリウェポンとセカンダリウェポンの2丁を携行でき、状況に応じて使い分ける。狭い室内ではSMG、外の遠距離ではライフル、という具合に距離と環境に応じた選択が重要になる。

ゲームモードとミッション構造

OPERATORのコンテンツは「タクティカル・オペレーションズ・ハブ(Tactical Operations Hub)」と呼ばれるメインメニュー的な場所から選択できる。ここからミッションへの参加、装備の調整、シミュレーションモードの利用が可能だ。

コーポレーション・オペレーション(本番ミッション)

メインとなるのはリアルな場所を舞台にした本番ミッションだ。現在実装されている作戦舞台には以下が含まれる。

アルメニアでの作戦では山岳地帯の施設への侵入が舞台になる。ウクライナの作戦は市街地を舞台にした緊張感の高いシナリオだ。カンダハールとカブールはアフガニスタンを舞台にした砂漠地帯でのオペレーション。シナロアはメキシコのカルテルを相手にした作戦。そしてソマリア沖ではソマリア海賊を相手にした船舶制圧ミッションが用意されている。

各ミッションには複数の目標が設定されており、状況に応じてアプローチの方法が変わる。静かに侵入してHVT(高価値目標)を無力化するのか、派手に突入して全員を制圧するのかという選択が常にある。どちらのアプローチが適しているかはマップ構造と敵の配置を見て判断する必要がある。

シミュレーションモード

本番ミッションをクリアした後は、シミュレーションモードでそのミッションを再プレイできる。シミュレーションモードでは敵の数や難易度といったパラメーターを変更できるため、同じマップを違う条件で繰り返し練習できる。

これは戦術研究の場として非常に有効だ。「このマップで敵を最大数に設定してクリアできるか」という挑戦を自分で作れる。友達と一緒に同じマップをどう攻略するかを繰り返し試行することも、シミュレーションモードで気軽にできる。

シュートハウスとトレーニングレンジ

戦闘前の練習場として射撃レンジとシュートハウスが用意されている。射撃レンジでは各武器の感触を試せるほか、距離ごとの弾落ちを確認できる。

シュートハウスはレイアウトと的の配置がランダムに生成される訓練施設だ。毎回違う間取りと敵の配置になるため、同じ答えをなぞるのではなく毎回新鮮な状況判断が求められる。内蔵タイマーで自分のクリアタイムを計測でき、過去のベストタイムと比較できる。どれだけ速く安全にクリアできるようになったかの成長が数字で見える。

PvP「フォース・オン・フォース」モード

プレイヤー同士が戦うPvPモードも実装されている。「フォース・オン・フォース(Force on Force)」という名称で、チームデスマッチとフリーフォーオールの2つのサブモードがある。

チームデスマッチはチームで連携して相手チームを倒す。フリーフォーオールは全員が個別に戦い、個人の腕前が試される。タクティカルFPSのPvPは反射神経一辺倒のゲームとは違い、動きの読み合いと戦術的な立ち回りが勝負を分ける。こちらもシミュレーションのカテゴリから参加できる。

ロードアウトシステム──出撃前の準備が全て

OPERATORのミッションは事前準備なしでは始まらない。ミッションに出発する前に「ロードアウト」を組む必要がある。何を持っていくかという判断がミッションの成否に直結する。

ベストとキャリーシステム

ベスト(防弾チョッキ)は持ち込める弾薬の量を決定する。ベストは「4:4:2」のような数字の組み合わせで表記されており、これはプライマリウェポン用の予備マガジン4本、セカンダリウェポン用の予備マガジン4本、爆発物スロット2つという意味だ。

大容量のベストを選べばより多くの弾薬を持ち込めるが、その分重くなる。v09からはウェイトシステムが実装され、装備の総重量が移動速度やスタミナに影響するようになった。重装甲で弾薬を大量に持つのか、軽装で機動性を優先するのかというトレードオフが生まれた。

コンバット・トレーニングと特殊能力

コンバット・トレーニングはオペレーターが持つ特殊なスキルセットだ。例えば「ガンスミス(Gunsmith)」のトレーニングを取得すると、すべての武器改造が無料になる。医療系のトレーニングを取得すると、戦場での自己治療能力が向上する。

どのトレーニングを選ぶかはミッションの性質や個人のプレイスタイルによって変わる。長距離狙撃が多いミッションにはスナイパー系のトレーニングが有効だし、近接戦闘が予想されるミッションには別のトレーニングが向いている。チームで異なるトレーニングを分担することで、カバーし合えるチーム編成が生まれる。

出撃コストと装備の選択

ゲーム内では装備にコストがかかる仕組みがある。高性能なアーマーや武器改造を施した銃はより高いデプロイメントコストが設定されている。ただしガンスミスのトレーニングを取得しておけば武器改造のコストはゼロになる。

この仕組みにより「最強装備をいつも使えばいい」というわけにならない場面もある。コストを考えながら「このミッションに対して最適な装備は何か」を判断する要素になっている。

v09アップデートで何が変わったのか

2026年4月4日に配信されたv09は、OPERATORの歴史の中で最大規模のアップデートだった。このアップデートがゲームの人気を爆発させる直接の引き金になったので、何が変わったのかを詳しく見ていく。

バウルティングとマントリングの追加

v09以前のOPERATORには越えられない障害物が多かった。低い柵や窓枠を乗り越えるという基本的な動作がなかったため、マップ探索の自由度に制限があった。v09ではバウルティング(障害物を手で支えながら飛び越える動作)とマントリング(高い場所をよじ登る動作)が実装された。

これによりマップの使い方が根本的に変わった。以前は「回り込むしかない」だった場所を素早く乗り越えられるようになり、チームが奇襲経路を取れる幅が広がった。戦術の選択肢が増えたことで、繰り返しプレイしても発見がある状況になった。

スプリントスタミナとウェイトシステム

v09では走れる時間に上限が設けられた。スプリントスタミナのシステムが実装され、全力ダッシュを続けると息が上がり、速度が落ちる。重い装備を持っていればスタミナの消費が速くなる。

ウェイト(重量)システムとの組み合わせにより、装備選択の意味が変わった。大量の弾薬と重いアーマーを持てば安全性は上がるが機動性は落ちる。軽装なら素早く動けるが被弾に弱い。この計算をロードアウト組み立て時にするようになり、ゲームの戦略的な深みが増した。

反動と発砲感の刷新

v09では各武器の反動アニメーションと発砲感が全面的に見直された。反動によるカメラシェイクが刷新され、各武器のパンチ感と重量感が以前より明確に出るようになった。「この銃はリコイルが強い」「これは制御しやすい」という個性の差が体感しやすくなっている。

新しいサプレッション(射撃による視覚的効果)エフェクトも追加された。敵から激しく撃たれているときに視界がブレる表現で、「頭を下げたくなる」心理的プレッシャーが生まれた。

フレームレート依存問題の修正

v09以前は高フレームレートと低フレームレートで武器の挙動に差が出る問題があった。60fpsと120fpsでサイトのブレや慣性が異なるという状況で、環境によって操作感が変わる不公平さがあった。v09ではこのFPS依存の問題が修正され、フレームレートに関わらず均一な操作感になった。新しい歩行スウェイ(歩行時の武器の揺れ)アニメーションも実装されている。

なぜOPERATORは人気が出たのか

リリースから2年半のゲームがなぜ今になって注目を集めているのか。セールや大型アップデートというタイミングの問題だけではない。もっと本質的な理由がある。

タクティカルFPSへの需要と供給のギャップ

2023年以降、タクティカルFPSのジャンルは新作が少ない状況が続いた。Escape from TarkovはPvPのキツさで新規参入の壁が高く、GROUND BRANCHはPvEに特化しているが更新が遅い。INSURGENCYシリーズは人気があるものの、「本物のリアリズム」を求めるプレイヤーには少し物足りない部分もある。Rainbow Six Siegeは操作感がアーケード寄りになってきた。

そのギャップを埋めるポジションにOPERATORがいる。フルボディFPS、物理弾道、リアルアーマーシステム、協力プレイに最適化された設計。これらが合わさったゲームが約20ドルで手に入る。「こういうゲームを待っていた」という声がSteamレビューで多い。

価格対満足度の高さ

通常2,050円(セール時1,025円)という価格設定は、提供されるコンテンツの深さに対して割安感がある。武器カスタマイズだけで数時間遊べるし、同じミッションを何十回も繰り返して戦術を磨くプレイスタイルのゲームなので、コンテンツの量より「体験の深さ」で値段の元を取る設計だ。

友達と一緒に始めるゲームとしても、全員が気軽に購入できる価格帯は重要だ。4人でプレイするために4本買っても8,200円(セール時4,100円)。1回の食事代くらいで揃えられる。

小規模スタジオが実現したリアリズムへの情熱

大手スタジオは商業的なリスクを取れないため、「ゲームとしての遊びやすさ」を優先した設計にならざるを得ない。フルボディFPSや手動ボルト操作といった要素は「ユーザーが混乱する可能性がある」と判断されがちで、削除される方向に働く。

VECTOR INTERACTIVEはその判断をしなかった。「本物らしく作る」という一点に集中し、ゲームとして不便な部分も省略せずに実装した。その結果として生まれた体験が、他のFPSとは根本的に違う感覚をプレイヤーに与えている。「なぜこれを今まで誰も作らなかったのか」という感想がレビューに散見されるのは、それが理由だ。

継続的なアップデートと開発の真剣さ

アーリーアクセスゲームの中には、リリース後に開発が停滞したり、根本的な問題が放置されたりするものも多い。OPERATORはv09でフレームレート依存問題という根本的なバグを修正し、弾道物理をゼロから刷新するという大きな改善を行った。こういった「土台を作り直す覚悟」を持ったアップデートが、長期的なプレイヤーからの信頼につながっている。

正直に言う:OPERATORの気になる点

このゲームには問題点もある。面白いゲームほど正直に書くべき欠点があるので、隠さずに書いておく。

AIの動きがまだ安定していない

OPERATORのAI(コンピューター制御の敵)はまだ改善の余地が大きい。状況によって極端に賢くなったり、逆に動きが不自然になったりする。ドアの向こうに気づいているはずなのに突入してこない敵もいれば、遠距離から正確に頭を狙ってくる敵もいる。一貫性のなさがゲームのリアリズムを壊す瞬間がある。

これはアーリーアクセス中の最も大きな課題の一つで、コミュニティでも繰り返し指摘されている。開発チームも認識している問題で、今後のアップデートで改善が期待されるが、現時点では気になる部分として受け入れる必要がある。

バグと挙動の不安定さ

ドアの物理挙動が引っかかることがある。武器のクリッピング(壁に武器がめり込む現象)が起きることもある。オンラインでのラグによる動作の不安定さも報告されている。これらはアーリーアクセスであることを考えれば想定内ではあるが、ゲームへの没入を妨げる要素ではある。

特に重要なのはネットワーク最適化の問題で、プレイヤーが多い時間帯や接続環境によっては動作が安定しないことがある。日本からのプレイはサーバーとの物理的な距離もあるため、一定のラグは覚悟しておくといい。

ソロプレイの難易度の高さ

現在のOPERATORにはフレンドリーなAI仲間が存在しない。ソロで挑む場合、プレイヤー一人でマップ上の全ての敵を相手にすることになる。これは設計の問題ではなく開発中という事情だが、「一人でも楽しめるか」という観点では現状では厳しい評価にならざるを得ない。

将来的なAI仲間の実装は開発ロードマップに含まれているとも言われているが、具体的な時期は不明だ。現状でソロプレイを試みるなら、シュートハウスや射撃レンジでの練習から始め、オンラインで仲間を見つけてから本番ミッションに挑む流れが現実的だ。

コンテンツ量はまだ発展途上

現時点でのミッション数はまだ多くはない。繰り返しプレイを前提にした設計であるため、「新しいマップを次々とプレイしたい」という人には物足りなさを感じるかもしれない。作戦地域は複数あるものの、各地域のミッションバリエーションをやり尽くしてしまえば、後は同じマップをより高難度で挑む形になる。

これはアーリーアクセス中ならではの状況で、今後のアップデートで追加されていくことが期待される。ただし現時点でのコンテンツ量を基準に判断すると、「もっと多様なシナリオを遊びたい」という欲求が出てくる可能性がある。

チュートリアルが薄い

OPERATORは学習曲線が急峻なゲームだが、初心者向けのチュートリアルが充実しているとは言えない。基本操作を覚えるための説明が少なく、多くを実際に触ってみながら覚える形になる。射撃レンジである程度触れるが、ゲームのシステム全体を順序立てて説明してくれる仕組みは弱い。

Steamコミュニティには有志が作ったガイドが複数あり、これを読んでから始めると理解が格段に速い。後述する初心者アドバイスで基本的な情報をまとめているので参考にしてほしい。

初心者のためのOPERATOR入門

「やってみたいけど難しそう」と感じている人のために、最初の数時間をどう過ごすかのアドバイスをまとめる。OPERATORは確かに難しいが、何も知らずに始めるよりも少し事前知識があるだけでスムーズに入れる。

最初は射撃レンジとシュートハウスから始めよう

ゲームを起動してすぐにミッションに飛び込むのはおすすめしない。まず射撃レンジで基本操作を確認しよう。どのキーで何ができるかを把握する、銃の構え方と視野の切り替えを理解する、リロードの手順を覚えるという基本を最初にやっておく。

次にシュートハウスでの練習だ。ランダム生成されるルートをタイマーを見ながらクリアしていく訓練で、「角を確認しながら進む」という基本的な動き方を体に染み込ませる。ここで慣れてからミッションに挑むと、最初の数十分がずっと快適になる。

着弾位置と弾薬の関係を理解する

OPERATORで生き残るために最も重要な知識の一つが「どこに撃てば倒せるか」だ。頭部への命中は高ダメージを与え、ヘルメットをしていない敵なら一発で無力化できる。胸部はアーマーがあれば防がれるが、NIJ 3A(ソフトアーマー)には7.62mm弾なら貫通できる。胴体に大量の弾を撃ち込む「スプレー&プレイ」は効率が悪く、弾薬の消費だけが増える。

使っている弾薬の種類も重要だ。ピストル弾は近距離以外では防弾チョッキに止められやすい。5.56mm弾はNIJ IIIのアーマーに対してはある程度通るが完璧ではない。7.62mm弾はより確実に貫通できる。「どの弾で、どこを狙えば、どのアーマーを着た敵に有効か」という組み合わせを意識し始めると、ゲームの戦略的な深みが見えてくる。

角の確認を絶対に省略しない

OPERATORで最も多い死因は「角の確認を怠ること」だ。廊下の角、ドアの脇、家具の陰、窓の横。すべての角に敵が潜んでいる可能性がある。「ここには絶対いないだろう」という思い込みで進んだ瞬間に撃たれる。

PIE法(Pie-ing、角を少しずつ確認しながら進む技術)を意識しよう。角に近づきながら少しずつ視野を広げていく動き方で、全体を一気に確認しようとするのではなく少しずつ情報を取る。これを習慣にするだけで生存率が大幅に上がる。

ロードアウトはシンプルから始めよう

最初のうちは武器カスタマイズに深入りせず、シンプルな構成で始めることをすすめる。アサルトライフル1丁、ピストル1丁、適切なベストを選んで挑む。カスタマイズは慣れてきてから少しずつ試していく方が、ゲームのシステム理解が混乱しない。

最初から気をつけるべきは「弾薬の量」だ。ミッション中に弾切れになると完全に詰む。予備マガジンのスロット数を確認し、想定される戦闘量に対して十分な弾薬を持っていくようにしよう。最初のうちは多めに持っていく意識で問題ない。

フレンドを見つけるのが一番の近道

どんなに上達しても、OPERATORは一人より複数人で遊ぶ方が面白いし、実際にクリアしやすい。Steamコミュニティフォーラムや関連Discordサーバーで一緒にプレイする仲間を見つけるのが最も効果的な「上達法」だ。経験者に混ぜてもらって動きを見ているだけで、ゲームの戦術的な考え方がずっと早く身につく。

英語コミュニティが中心だが、日本語でゲームをしているプレイヤーも存在する。Steamグループやコミュニティハブで同じ日本語話者を探してみるのも一つの手だ。

死因を分析する習慣をつける

OPERATORでは何度も死ぬ。これは確定事項として受け入れよう。重要なのは「なぜ死んだか」を毎回分析することだ。角の確認が甘かった、リロードのタイミングが悪かった、チームの連携が取れていなかった、弾薬が足りなかった。原因がわかれば次回は同じミスをしない。

このゲームの死は「失敗体験」ではなく「学習機会」として設計されている。死ぬたびに「次はこうしよう」という具体的な改善点が見えるゲームだ。そのサイクルを楽しめる人はOPERATORに向いている。

設定で操作を最適化しよう

デフォルトの設定が自分に合っているとは限らない。感度設定は特に重要で、サイトを覗いたときのADS感度とヒップファイア感度のバランスを自分のプレイスタイルに合わせて調整する。しゃがみをトグル式にするかホールド式にするかも、長時間プレイに影響する設定だ。

グラフィック設定も確認しよう。OPERATORはリアリズム重視の設計のため、影の表現やテクスチャの精度が高めに設定されている。PCスペックによっては設定を下げて快適なフレームレートを確保した方が戦闘中の操作感が安定する。タクティカルFPSではfpsの安定性の方が最高画質より優先度が高い。

OPERATORの今後について

アーリーアクセス中のゲームを遊ぶ上で「これからどうなるか」は重要な判断材料だ。現時点で確認できる情報を整理しておく。

開発の方向性

VECTOR INTERACTIVEの開発姿勢は「量より質」だ。多数のコンテンツを一気に追加するよりも、各システムの完成度を高めることに注力している。v09がその典型で、新マップを追加するより弾道物理の刷新という土台強化を優先した。この方針が長期的な品質向上につながることは間違いないが、コンテンツの増加を期待する人には待ち遠しさを感じる部分もある。

AIの改善は開発陣も認識している最優先課題の一つだ。コンパニオンAI(フレンドリーなAI仲間)の実装についても開発の視野にはある。これが実現すればソロプレイの楽しさが大幅に向上する。

コミュニティの反応

v09リリース後の反応を見ると、コアプレイヤーは「ゲームが本物らしくなってきた」と評価しており、新規参入者は「思っていたより面白い」という感想が目立つ。Steam評価は84%ポジティブをキープしており、アーリーアクセスとしては高水準の支持を受けている。

コミュニティの健全さも良い兆候だ。Steamフォーラムでは建設的なフィードバックが多く、開発者がコミュニティの声に応えてアップデートに反映させている実績がある。小規模スタジオとプレイヤーが直接やりとりできる距離感の近さがある。

今が始め時かどうか

v09でゲームの基盤が大幅に整ったタイミングは、新規参入として悪くない時期だ。フレームレート依存問題という根本的なバグが修正され、バウルティングとウェイトシステムによって戦術の選択肢が広がり、弾道物理が刷新された。「ゲームとして遊べるレベル」に達しているタイミングで入ることができる。

一方で「完全版を待ちたい」という立場も理解できる。AIの課題やコンテンツ量の問題は今後のアップデートで改善されるはずで、1〜2年後にはさらに完成度が上がっているだろう。今すぐ遊びたいか、完成度が上がるまで待つかは個人の判断だ。ただし今入ることで、ゲームが成長していく過程を一緒に体験できるというアーリーアクセス特有の楽しさもある。

マップとミッションの詳細解説

OPERATORのミッションはそれぞれ異なる地域・環境・状況を舞台にしており、マップを覚えることがクリアに直結する。初見で全クリアは難しく、何度も挑戦しながら構造を把握していく設計になっている。ここでは各作戦地域の特徴をまとめる。

アルメニア──山岳施設への侵入

アルメニアの作戦は山岳地帯に建てられた施設への侵入が舞台だ。外周からのアプローチが複数あり、自然物を遮蔽物として活用しながら進む場面が多い。屋外からの射線管理が重要で、窓から狙撃してくる敵に注意が必要だ。施設内部は入り組んだ構造になっており、角の確認がより重要になる。昼間のミッションでは視界が広く確保されるが、それは敵にとっても同じということを意識しておく必要がある。

ウクライナ──市街地の緊張した路地戦

ウクライナを舞台にした作戦は市街地が舞台だ。建物が密集した環境で、路地から路地へと移動しながら目標に近づく。市街地戦の特徴は「射線が短い」ことで、長距離スナイパーライフルよりも室内で扱いやすいSMGやアサルトライフルが活躍する。窓越しに敵を発見することも多く、建物の配置を把握したうえでの立体的な動きが求められる。ビルの内部に侵入するとドア処理の連続になる、まさにCQB(近距離戦闘)の訓練場だ。

カンダハール・カブール──砂漠地帯の拠点制圧

アフガニスタンを舞台にした二つの作戦は、砂漠の荒涼とした環境が特徴だ。遮蔽物が少ない開けた地形と、複雑に入り組んだ土壁の集落が組み合わさっている。開けた場所では敵の視野が広く、距離を取った慎重な接近が必要になる。集落内部に入ると一転して近距離戦になり、土壁の角ごとに確認が必要な密度の高い戦闘が展開する。この地形の切り替わりに対応するため、中距離と近距離の両方に対応できるロードアウトが有効だ。

シナロア──カルテル掃討作戦

メキシコのシナロアを舞台にしたカルテル関連の作戦だ。建物の密度と開けた農地が混在する環境で、敵の数が多めに設定されているミッションが多い。カルテルの構成員はゲリラ的な動きをするため、正面だけでなく背後や側面からの奇襲に警戒が必要だ。建物の構造が木造や軽量素材のものが多く、弾薬の貫通特性を活かした射撃が有効な場面がある。

ソマリア沖──海賊船制圧

最も特殊な環境がソマリア沖の船舶制圧ミッションだ。船の甲板上と船内という二つの環境が混在しており、狭い通路と開けた甲板の切り替えが素早い判断を要求する。船体の鉄製パネルは弾薬の貫通特性が関係してくる素材で、壁越しの射撃が有効か無効かの判断が必要だ。また、船という密閉環境では音の反響が大きく、敵の足音をより慎重に聞く必要がある。縦方向の動きが多く、階段での遭遇戦に注意が必要な独特の舞台だ。

OPERATORの音響設計──耳を使って生き残る

OPERATORのリアリズムは視覚的な表現だけに留まらない。音響設計も戦術に深く関わっている。「耳から得られる情報」がゲームプレイに直接影響する設計になっており、サウンドを軽視するとミッションの難易度が跳ね上がる。

足音による敵の位置推定

OPERATORでは敵の足音が方向と距離の情報を与えてくれる。硬い床面、カーペット、屋外の土など、素材によって足音の質が変わる。ヘッドフォンを使用してプレイすることで左右の定位が明確になり、「どの方向から接近しているか」を把握しやすくなる。これは実際の特殊部隊訓練でも重視される「環境音の読み方」をゲームで体験する要素だ。

自分の足音も敵に聞こえている。スプリントで走り回れば敵に気づかれやすくなる。静かに進みたい場面ではウォーキング速度以下に落とすことで足音を最小化できる。ステルスアプローチの成否に音が絡んでくるのはリアリティの高い体験だ。

銃声とサプレッサーの効果

銃声は遠くまで響く。サプレッサーなしで一発撃てば、マップ全体の敵に自分の位置が大まかに伝わる可能性がある。特に屋外での発砲は音が広範囲に届く。サプレッサーを装着することで銃声を抑えられるが、完全に無音になるわけではない。「静かになる」という表現が正確で、近くにいる敵には聞こえる距離がある。

また、サプレッサーは弾薬との相性がある。超音速弾はサプレッサーを付けても弾そのものが音速を超えているため「ソニッククラック」という破裂音が出る。本当に静かに撃ちたいなら亜音速弾とサプレッサーの組み合わせが有効だ。この弾薬選択の知識がゲームプレイに実際の影響を与える。

ドア開閉の音

ドアを開ける音も戦術的な意味を持つ。勢いよく開ければ音が大きくなり敵に気づかれやすい。ゆっくり開ければ音が小さいが時間がかかる。一気に突入するか静かに確認するかという判断に、ドアの開け方という要素が加わっている。物理演算で動くドアの挙動が、実際に音に影響する設計になっている点がOPERATORらしいこだわりだ。

チーム戦術の実践──仲間との連携が勝敗を決める

OPERATORがその本領を発揮するのは複数人でのプレイだ。単純に「人数が増えて安全になる」以上の意味が、このゲームの協力プレイにはある。

ブリーチング(突入)の種類と判断

チームでドアを突入する際には複数の選択肢がある。「ハードブリーチ」は扉を蹴り開けて一気に入室する方法で、速さが武器だが部屋内に複数の敵がいた場合に被弾リスクが高い。「ソフトブリーチ」はドアをゆっくり開けて内部を確認しながら入る方法で、時間がかかるが安全性が高い。

チームで行動する際は「スタック(突入前に扉の両側に体を寄せて準備を整える動作)」からの「同時突入」が有効だ。一人がドアの左から入り、もう一人が右から入ることで、室内の両端を同時に制圧できる。これがうまく機能したときの達成感は、タクティカルFPSならではのものだ。

コミュニケーションと役割分担

チームで動くには通話または文字チャットで情報を共有することが重要だ。「右の廊下に2人いる」「正面に覗き穴ある、注意」「リロード中、カバーして」こういった短いコールが生死を分ける。ゲームの難易度上、一人が情報を抱え込んでいると事故が起きやすい。

役割分担も効果的だ。一人が正面突入して注意を引きつける間に、もう一人が側面から制圧するというアプローチは理想的なコンビネーションだ。コンバット・トレーニングで医療系スキルを持つプレイヤーが後方で回復役を担い、前衛が突入するという分業も機能する。各プレイヤーが何のトレーニングを持っているかをチームで共有してから出撃する習慣をつけると戦術の精度が上がる。

ショルダータップ──静かな合図

OPERATORには「ショルダータップ(Shoulder Tap)」という動作が実装されている。言葉を使わずに仲間に合図を送る動作で、「行け」「準備できた」などを身振りで伝えられる。無線通話を使いたくない場面や、完全に静かに動きたいときに有効だ。実際の特殊部隊が使うハンドシグナルをゲームで再現した要素で、こういった細部の作り込みがOPERATORの世界観の没入感を高めている。

ダウン時の対応と蘇生

OPERATORでは一定の被弾でダウン状態になる場面がある。完全死亡ではなく、地面に倒れた状態でしばらく生き延びることができる。この間にチームメンバーが助けに来て回復処置を施すことで復帰できる。一人が傷を負って動けない状況でも、チームが制圧して助けに来るという状況が生まれる。この「仲間を見捨てない」というプレッシャーがチームとしての絆を強める体験になる。

武器ガイド──カテゴリ別の特徴と選び方

OPERATORの武器は大まかに5つのカテゴリに分かれる。それぞれの特性を理解しておくことで、ミッションに合わせた選択がしやすくなる。

アサルトライフル──汎用性の高い主力

アサルトライフルはOPERATORで最も使われる武器カテゴリだ。中距離での精度、連射速度、弾薬の威力のバランスが取れており、屋外と屋内の両方で有効に機能する。セミオートモードとフルオートモードの切り替えができるものが多く、距離に応じてモードを変える判断が求められる。

5.56mm系と7.62mm系で特性が異なる。5.56mmは連射時のコントロールがしやすく弾薬の入手コストも低め。7.62mmは威力が高くアーマー貫通に優れるが反動が強め。どちらも一長一短があり、対処する敵の装備レベルによって選択を変えるのが賢い。

SMG──近接戦での機動性重視

SMG(サブマシンガン)はコンパクトで取り回しが良く、狭い室内での近距離戦に向いている。連射速度が高く、ドア突入時のような「瞬時に複数の敵を制圧したい」場面で威力を発揮する。ただし射程が短く、中距離以上では急速に威力と精度が落ちる。室内戦メインのミッションやCQBが中心の状況を想定して持ち込むのが有効だ。

スナイパーライフル──遠距離精密射撃

スナイパーライフルはOPERATORにおいて「確実に一発で仕留める」ための選択肢だ。弾落ちの影響を計算する必要があり、照準の技術が求められる。屋外の広いマップでは圧倒的な優位性を発揮するが、室内ではほぼ役に立たない。ボルトアクション式の場合は一発ずつ手動でボルトを操作する必要があり、連続射撃は不可能だ。チームの一人がスナイパー役を担い、残りが接近して挟撃するという戦術が効果的だ。

ショットガン──近距離の制圧力

ショットガンは近距離での停止力が非常に高い。ドア突入の先頭を切る際には一発での制圧力が価値を持つ。しかし装弾数が少なく再装填が遅いため、複数の敵を相手にするときは弾切れのリスクがある。また中距離以上では散弾が広がりすぎて有効打が減る。「狭い場所での先頭役」という明確な役割を持って使うのが正解だ。

ピストル──セカンダリの重要性

ピストルはセカンダリウェポンとして全員が携行できる。プライマリウェポンの弾が切れたときの緊急用として機能するが、OPERATORのリロードは時間がかかるため「素早くピストルに切り替える」判断が生死を分ける場面がある。弾薬はピストル弾で防弾チョッキに対する貫通力は低いが、ヘルメットなしの敵の頭には有効だ。軽量なため持ち運びコストが低く、どんなロードアウトにも組み込みやすい。

OPERATORのリアリズムを構成する細部

ここまでで紹介してきた要素以外にも、OPERATORは数多くの細かいリアリズム表現を持っている。それらを改めて整理すると、このゲームがどれだけ徹底しているかが伝わる。

ドアの物理演算

ドアはOPERATORで独立した物理オブジェクトとして動作する。開けたドアは蹴った速度に応じて勢いよく開き、邪魔な場所に止まることもある。ドアを遮蔽物として使うこともできるし、ドアの蝶番側と取っ手側では覗ける方向が違う。「どの側からドアを開けるか」という判断が、突入後の視野に影響する。他のFPSではほぼ無視されてきた要素だ。

アクティブラグドール

倒した敵の体がアクティブラグドールシステムで動く。単純に「倒れるアニメーション」が再生されるのではなく、着弾の方向や勢い、体の位置によって崩れ方が変わる。コンクリートの壁に叩きつけられた敵は壁に当たって止まるし、傾斜がある場所では滑り落ちる。これにより「倒した相手がどこに倒れたか」という状況が毎回違う形になる。

怪我と負傷システム

ダメージは単純なHPの削れ方ではなく、どこに当たったかで影響が変わる。腕への被弾は射撃精度に影響し、足への被弾は移動速度が落ちる。これにより「倒す」以外のオプションとして「動きを封じる」という選択が生まれる。足を狙って動けなくしてから確実に制圧するという戦術が有効な場面がある。自分が被弾した場合も同様で、負傷箇所によって対処方法が変わってくる。

重力と物理法則の徹底

手榴弾やその他の投擲物は放物線を描いて飛ぶ。窓から投げ込む際の角度と距離の計算が必要で、壁に当たれば跳ねる。煙幕は風もなく室内では広がり方が変わる。フラッシュバングは視界を飛ばす効果があるが、自分が見ていた方向と距離によって効果が変わる。単純な「投げれば効く」ではなく、使い方に技術と判断が要る。

スプリントスタミナと疲労表現

v09から実装されたスプリントスタミナは視覚的な表現とも連動している。全力疾走の後に息が切れてくると、画面の揺れが増し、視界が若干ぼやける演出が入る。疲弊した状態での精密射撃は難しくなる。「今の状態で射撃できるか」という判断をするために、自分のスタミナ状態を常に意識する習慣が求められる。

他のタクティカルシューターとの比較

OPERATORのポジションをより明確にするために、競合するジャンルのゲームと比較しておく。

GROUND BRANCHとの比較

GROUND BRANCHはOPERATORと最もコンセプトが近いゲームだ。どちらもリアルなタクティカルシューターで、フルボディFPSを実装し、ソロ・協力プレイに対応している。GROUND BRANCHの強みはコンテンツの完成度で、マップのバリエーションとAIの動作安定性ではGROUND BRANCHに分がある。一方でOPERATORの強みは武器カスタマイズの深さと、フルボディFPSの完成度、v09以降の弾道物理の精密さだ。両方を試してみて自分に合う方を選ぶのが最善だが、どちらも長く楽しめるゲームだ。

INSURGENCY: Sandstormとの比較

INSURGENCY: SandstormはINSURGENCYシリーズの最新作で、こちらも評価の高いタクティカルFPSだ。Sandstormはコンテンツ量が多く、マップもキャラクターカスタマイズもOPERATORよりずっと豊富だ。プレイヤー数も多い。ただしゲームの「リアリズムの徹底度」ではOPERATORが上回る。フルボディFPSや物理アーマーシステムなど、Sandstormでは省略されている要素がOPERATORには入っている。「とにかくたくさん遊びたい」ならSandstorm、「究極のリアリズムを求める」ならOPERATORという選択になる。

Escape from Tarkovとの比較

Escape from Tarkovとはジャンルが一部重なるが、性格はかなり異なる。TarkovはPvPvE(プレイヤー同士の戦いと敵AIが混在する)のサバイバル要素が強く、死亡時に装備をロストするハードコアな設計だ。OPERATORはPvEのミッション型で、死亡してもロストはない。Tarkovのような「装備ロストの恐怖とリスク管理」を楽しみたい人にはTarkovの方が向いているが、「純粋な戦術シューターとしての体験」を求めるなら独自の価値を持つOPERATORが選択肢に入る。

まとめ

OPERATORを一言で表すなら「リアリズムへの妥協しない追求」だ。フルボディFPS、物理弾道、実際のNIJ規格に基づくアーマーシステム、手動操作が必要な銃の動作、段階的なしゃがみとリーン。他のFPSが「ゲームとしての遊びやすさ」のために省略してきた要素を、小規模スタジオが一つひとつ作り込んでいる。

2026年4月のv09アップデートで、バウルティング・スプリントスタミナ・ウェイトシステム・弾道物理の刷新という大きな進化を遂げた。この時点でゲームは「アーリーアクセスの荒削りな試作品」から「本格的に遊べるタクティカルFPS」に確実に近づいた。同時期の50%オフセールと合わさり、多くの新規プレイヤーが参入したのも当然の流れだ。

このゲームに向いているのは、ハードコアなタクティカル体験を求めている人、銃器カスタマイズを深く楽しみたい人、友達と本物のチームワークを試したい人、そして「死んで学ぶ」サイクルを楽しめる人だ。Call of DutyやBattlefieldのようなアクション性を求めている人、ソロプレイ専門の人、アーリーアクセスの不完全さに我慢できない人には今のタイミングでは合わない可能性がある。

課題は残っている。AIの動作の不安定さ、ソロプレイの難しさ、コンテンツ量の少なさ。これらはアーリーアクセスという段階での話であり、今後のアップデートで改善されていくことが期待される。開発チームの姿勢と実績を見る限り、その期待は根拠のないものではない。

2,050円という価格は、このゲームが提供する体験に対して安い。特に友達と一緒に遊ぶ予定がある人には、今のタイミングで試してみる価値が十分にある。タクティカルシューターの中で「本当にリアルな体験」を探しているなら、OPERATORは最有力候補の一つだ。

アーリーアクセスのゲームを遊ぶということは、完成品を楽しむだけでなく、そのゲームが成長していく過程を体験することでもある。OPERATORはその成長を見守る価値のあるゲームだと感じている。v09がそれを証明した。次のアップデートでさらにどう進化するかが楽しみだ。

OPERATOR

VECTOR INTERACTIVE PTY LTD
リリース日 2023年8月1日
早期アクセス
同時接続 (Steam)
675
2026/04/16 アジア圏ゴールデンタイム計測
レビュー
5,186 知る人ぞ知るゲーム
83.7%
全世界
非常に好評
5,186件のレビュー
👍 4,342 👎 844
68.8%
賛否両論
16件のレビュー
👍 11 👎 5
価格¥2,300
開発VECTOR INTERACTIVE PTY LTD
日本語非対応
対応OSWindows
プレイ形式シングル / マルチ
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