戦国武将が美少女に——ブラウザカードRPG『MURAMASA乱』とは一体なんだったのか

SERVICE TERMINATED

『戦国武将姫 MURAMASA乱』は
2018年2月23日にサービスを終了しました

運営:GMOゲームポット / 開発:シリコンスタジオ
プラットフォーム:Yahoo!モバゲー、にじよめ、my GAMECITY 等

目次

戦国武将が美少女に。「MURAMASA乱」はブラウザカードRPGの華だった

戦国武将姫 MURAMASA乱 メインビジュアル

戦国武将が全員、美少女になっている。織田信長も、武田信玄も、真田幸村も。甲冑をまとい、刀を構え、合戦場を駆ける彼女たちは、しかし紛れもなく「武将姫」だった。

2016年にサービスを開始した『戦国武将姫 MURAMASA乱』は、シリコンスタジオが開発した美少女カードバトルRPGだ。Yahoo!モバゲーやにじよめ、my GAMECITYといったプラットフォームで展開され、PCブラウザだけで手軽にプレイできる基本無料のタイトルだった。もともとMobage版として2012年頃からサービスを続けていた『戦国武将姫MURAMASA』シリーズのブラウザ派生版という位置づけで、本家の世界観やキャラクターを受け継ぎつつ、ブラウザ向けに再構成された作品になっている。

サービス期間はおよそ2年。2018年2月23日に静かにその幕を閉じた。短命に終わったブラウザゲームの一つではあるけれど、プレイしていた人にとっては忘れられないタイトルだったはずだ。この記事では、MURAMASA乱の魅力と、プレイヤーたちが実際にどう感じていたのかを振り返ってみたい。

戦国武将姫 MURAMASA乱の基本情報

正式名称 戦国武将姫 MURAMASA 乱
ジャンル 美少女カードバトルRPG(ブラウザゲーム)
開発 シリコンスタジオ
運営 GMOゲームポット(Yahoo!モバゲー、にじよめ、my GAMECITY等)
プラットフォーム PCブラウザ
料金モデル 基本プレイ無料+アイテム課金制(F2P)
サービス開始 2016年2月頃
サービス終了 2018年2月23日 12:00
シリーズ 戦国武将姫MURAMASAシリーズ(本家Mobage版は2021年終了)

ゲームの特徴 ―― 美少女×戦国×カードバトルという三位一体

戦国武将が全員美少女。潔いほどの世界観

戦国武将姫 MURAMASA乱 武将姫カード

『MURAMASA乱』の核にあるのは、「戦国武将を美少女として描き直す」というシンプルで大胆なコンセプトだ。信長も秀吉も家康も、全員が着物や甲冑をまとった美少女として登場する。その設定はぶっ飛んでいるようでいて、キャラクターの背景には元ネタとなった武将のエピソードがしっかり反映されていた。

たとえば、武将ごとの性格や得意分野は史実を下敷きにしている。歴史好きのプレイヤーにとっては「ああ、あの逸話を反映してるんだな」と気づける作りになっていて、ただ美少女を並べただけの薄いゲームとは一線を画していた。

「戦国武将が全員美少女という設定でありながら、細かい所で歴史ネタに忠実。プレイヤーは元ネタが気になって歴史について調べたくなる。」

―― 出典:ニコニコ大百科「戦国武将姫MURAMASA」

美少女化というジャンル自体は珍しくないが、「元ネタが気になって歴史を調べたくなる」という声が出てくるあたり、キャラクター設計にはきちんと歴史への敬意が感じられた。見た目のインパクトだけでなく、知識欲まで刺激してくるあたりがこのシリーズの巧みさだったと思う。

最大20人が乱戦する「合戦」の迫力

戦国武将姫 MURAMASA乱 合戦画面

バトルシステムの目玉は、敵味方合わせて最大20人もの武将姫が画面上で入り乱れる「合戦」だった。ブラウザゲームでこの規模の戦闘を表現したタイトルは、当時としてはそう多くなかった。画面いっぱいに武将姫たちが展開し、計略が飛び交い、一斉に動く。その光景にはカードバトルの枠を超えたスケール感があった。

デッキは手持ちのカードから編成する。ここで面白いのが「連携計略」というシステムだ。特定の武将の組み合わせをデッキに入れると、通常では使えない強力な計略が発動する。歴史上つながりのある武将同士、たとえば主従関係や同盟関係にあった武将を組み合わせると発動するパターンが多く、歴史に詳しいほど編成の幅が広がる仕組みになっていた。

「美麗イラスト。武将の組み合わせで「特殊計略」が発動するなど、デッキ編成の幅が広い。」

―― 出典:アプリゲット 編集部レビュー

単に強いカードを並べるだけでは最適解にたどり着けない。「このカードは弱いけど、あのカードと組ませると連携計略が使える」という組み合わせの妙を探る楽しさが、このゲームの戦略的な深みだった。

カード進化で着物もポーズも一変する育成要素

戦国武将姫 MURAMASA乱 カード進化

武将姫カードには「進化」システムが用意されていた。進化するとパラメータが上昇するだけでなく、着物のデザインやポーズが大きく変わる。これがコレクター心を強く刺激した。

進化前は質素な着物だった武将姫が、進化後は豪華絢爛な衣装に身を包んでいたり、構えるポーズがまるで別人のように凛々しくなったり。ステータス強化よりも、むしろ「進化後のイラストを見たい」というモチベーションでゲームを続けていたプレイヤーも少なくなかったのではないだろうか。

さらに表情のアニメーションも細かく、頬を膨らませたり、照れたりといった微妙な感情表現がカードに命を吹き込んでいた。メディアレビューでも、ブラウザゲームとは思えないほどのクオリティだと評価されていた。

「武将はアニメーションで動き、倒すと自分の武将として入手できる。ブラウザゲームとは思えないくらいなめらかに動き揺れる、力の入ったアニメーション。」

―― 出典:GAME Watch メディアレビュー

シリコンスタジオはグラフィック技術に定評のある会社だ。ミドルウェア「YEBIS」やゲームエンジン開発で知られる同社の技術力が、ブラウザゲームというフォーマットの中でも遺憾なく発揮されていたと言えるだろう。

ギルドで仲間と挑む協力プレイ

ソーシャル要素として、ギルド機能が実装されていた。ギルドメンバーと協力してイベントに挑んだり、合戦で共闘したりと、一人で黙々とカードを集めるだけではない、横のつながりが生まれる設計になっていた。

当時のブラウザゲームにおいてギルド機能は標準的な装備だったが、MURAMASA乱の場合はギルド内でのデッキ相談や連携計略の情報共有が攻略の鍵を握っていた。「あのカードとこのカードを持っている人を探す」といったコミュニケーションが自然発生していたようだ。

プレイヤーたちの評価 ―― 好きだったところ、引っかかったところ

イラストの美しさとカード収集の楽しさ

戦国武将姫 MURAMASA乱 武将姫イラスト

プレイヤーの声で最も多かったのは、やはりイラストの質の高さに対する評価だった。美少女ゲームにおいてビジュアルは生命線であり、MURAMASA乱のカードイラストはその期待に十分応えるクオリティだった。

「美少女グラフィックについては個人の好みが分かれるが、自分は好きな系統。武将のキャラクターに感情移入しやすい作りとなっている点が良い。カードを集める楽しさを純粋に堪能できる良作。」

―― 出典:gaming-city.com ユーザーレビュー

「カードを集める楽しさを純粋に堪能できる」という言葉が印象的だ。強さを追い求めるだけでなく、好きなイラストのカードを集めること自体がゲームの目的になる。トレーディングカードゲームに近い収集欲がこのゲームの核にあった。

課金圧は控えめ? 上位を目指さなければ楽しめる設計

ソーシャルゲームにおいて課金に関する評価は常に議論を呼ぶポイントだ。MURAMASA乱に関しては、興味深い意見が見られた。

「課金アイテムやカードを買わないと勝負にならないというイベントが少ない。上位を目指す場合以外はアイテムに頼らなくても楽しめるのが良い。」

―― 出典:ニコニコ大百科「戦国武将姫MURAMASA」

ランキング上位を狙うなら課金が必要になるのは当時のソーシャルゲームとして標準的だが、そこまで競争にこだわらなければ無課金でも十分に楽しめる。この「ゆるく遊べる」バランスは、カジュアル層にとっては好ましいものだったようだ。

ただし、別の見方もあった。レアリティの高いカードを手に入れるにはガチャ課金がほぼ必須という声もあり、コアなプレイヤーにとっては負担が大きかったという面もある。

運営に対する賛否

一方で、運営サイドに対しては賛否が分かれていた。

「ゲームはわりと良くできているが、運営サイドのモラルが問われる。」

―― 出典:4Gamer.net ユーザーレビュー

ゲームそのもののクオリティは評価しつつも、運営方針には不満を持つプレイヤーがいた。当時のブラウザゲーム業界全体に言えることだが、ガチャの確率表示や限定カードの販売方法など、運営のやり方にプレイヤーが疑問を感じるケースは珍しくなかった。MURAMASA乱も、その時代の空気から無縁ではなかったのだろう。

日課の煩わしさというブラウザゲームの宿命

ブラウザゲーム全般に共通する課題として、デイリータスクの煩わしさを指摘する声もあった。

「おにぎり100個しか持てないから毎日やらないといけないのがめんどくさかった。」

―― 出典:HAGEのDMMゲーム攻略日記

スタミナ制のゲームでは、リソースの上限が設定されているために毎日ログインして消費しなければならない。これは継続率を維持するための運営側の仕組みだが、プレイヤーからすると「義務感」につながりやすい。特に仕事や生活が忙しい時期には、この日課が負担になってしまうことがある。MURAMASA乱でも、その典型的なジレンマが指摘されていた。

サービス終了 ―― 約2年で幕を閉じた背景

終了の経緯と公式発表

戦国武将姫 MURAMASA乱 ゲームシーン

2017年末、MURAMASA乱のサービス終了が告知された。運営元のGMOゲームポットは、終了の理由について「開発を継続していくことが困難となり、現状の体制ではお客さまにご満足いただけるサービスを提供し続けることが困難」と説明している。

サービス終了のタイムライン

  • 2017年11月30日 23:59 ―― 新規登録・課金の停止
  • 2018年1月頃 ―― サービス終了の正式告知(ハンゲームが先行告知)
  • 2018年2月23日 12:00 ―― サービス終了

ハンゲームがゲームポット公式より先にサービス終了を告知したことも話題になった。プラットフォーム側が先に動くという異例の展開に、プレイヤーコミュニティではちょっとした混乱もあったようだ。

「ハンゲームさんが一番最初にサービス終了を発表とは皮肉な感じ。仕方がないと思いつつも残念」

―― 出典:syugyou.net MURAMASA乱サービス終了記事

ブラウザゲーム市場の縮小という時代背景

MURAMASA乱が終了した2018年は、ブラウザゲーム市場全体が大きな転換期を迎えていた時期だ。スマートフォンゲームの台頭によりプレイヤーの可処分時間がスマホに移行し、PCブラウザで遊ぶゲームの需要は年々縮小していた。

MURAMASAシリーズも、その流れに対応しようとスマートフォン版『戦国姫譚MURAMASA-雅-』を2015年にリリースしている。しかし雅は2016年11月に約1年で終了。コロプラ版も同様に短命に終わっている。市場環境の変化に追いつくことの難しさを物語っている。

MURAMASAシリーズ 各タイトルの運命

タイトル サービス終了日 運営期間
戦国武将姫-MURAMASA-(本家) 2021年3月11日 約9年
戦国武将姫 MURAMASA乱 2018年2月23日 約2年
戦国姫譚 MURAMASA-雅- 2016年11月30日 約1年
戦国武将姫 MURAMASA 艶 2019年10月31日 約2年半

本家Mobage版だけが約9年という長寿を誇り、派生タイトルはいずれも短命に終わった。本家の固定ファンが新しいプラットフォームには移行しきれなかったのか、あるいは市場自体の縮小に抗えなかったのか。いずれにせよ、MURAMASA乱の約2年という運営期間は、この時代のブラウザゲームとしてはやや短い部類に入るだろう。

最後まで楽しもうとしたプレイヤーたち

サービス終了が決まってからも、最後までゲームを楽しもうとするプレイヤーの姿があった。終了直前までデッキの工夫を続け、限られた時間の中でゲームを味わい尽くそうとする。その姿勢は、このゲームへの愛着の深さを物語っている。

「サービス終了へ向けてデッキの工夫をしている。最後まで楽しもうとしている熱心なプレイヤーがいた」

―― 出典:syugyou.net MURAMASA乱プレイ記録

公式マスコットアカウント「@minokichi_ran」は26,900件以上の投稿でプレイヤーと交流を続けていた。サービス終了後もそのアカウントは残されており、かつてのにぎわいの記録がタイムラインに刻まれている。

多様なニーズに応えたキャラクターデザイン

MURAMASA乱、というよりMURAMASAシリーズ全体を通じて特筆すべきなのは、キャラクターデザインの多様性だ。

「運営の(主にエロ方面への)こだわりやサービス精神が感じられる作り。さまざまな構図を駆使した艶めかしいイラストが多く、ケモノ、人外などといったカードも多く登場し、多様なニーズに応えている。」

―― 出典:pixiv百科事典「戦国武将姫MURAMASA」

標準的な美少女キャラクターだけでなく、ケモノや人外など多彩なタイプのカードを用意していたのは、プレイヤー層を広げるうえで有効な戦略だった。美少女ゲームというジャンルの中でも、画一的にならず様々な好みに応えようとする姿勢は評価に値する。結果として、イラストの多様性がコレクション欲をさらに刺激し、ゲームへの没入度を高めていた面があるだろう。

「MURAMASA乱」が好きだった人へ ―― 似た体験ができる現役タイトル

MURAMASA乱のサービスは終了してしまったが、「戦国×美少女」「武将収集RPG」といった要素を楽しめるゲームは今もいくつか存在する。完全な代替とは言えないまでも、似たテイストを求めているなら検討してみる価値はあるだろう。

似た体験ができる現役タイトル

  • 獅子の如く~戦国覇王戦記~ ―― 本格的な戦国ストラテジー。武将の収集・育成要素あり
  • 信長の野望 出陣 ―― 信長の野望シリーズのスマホ位置ゲーム。歴史好きなら間違いない
  • 戦国ブシドー~大野望の巻~ ―― 戦国武将が登場するストラテジーRPG
  • アズールレーン ―― ジャンルは艦船擬人化だが、美少女×歴史モチーフの収集型ゲームとして共通点あり

MURAMASAシリーズの「戦国武将を美少女として全員描き直す」という特殊なコンセプトをそのまま引き継いだタイトルは存在しない。しかし、「戦国の世界観の中で美しいキャラクターを集めて育てる」という体験の核に近いゲームは上記のように存在する。どれも基本無料で始められるので、気になるものがあれば試してみてほしい。

振り返って ―― 短くも鮮やかだった「乱」の2年間

『戦国武将姫 MURAMASA乱』は、約2年という短い運営期間だった。同シリーズの本家が9年続いたことを考えると、派生タイトルの宿命の厳しさを感じざるを得ない。ブラウザゲーム市場の縮小、スマホシフトの加速、プレイヤー人口の分散。MURAMASA乱が終了した背景には、一つのゲームの力ではどうにもならない時代の流れがあった。

それでも、このゲームには確かな魅力があった。歴史への敬意を感じさせるキャラクター設計、最大20人が入り乱れる迫力の合戦、進化で変わるイラストの美しさ、そしてデッキ編成の戦略的な奥深さ。ブラウザという限られた環境の中で、シリコンスタジオの技術力が生み出した表現は見事だった。

「仕方がないと思いつつも残念」。サービス終了を受けたプレイヤーのこの一言が、MURAMASA乱というゲームの立ち位置をよく表しているように思う。圧倒的な人気を誇ったわけではないけれど、プレイしていた人にとっては確かに愛すべきゲームだった。戦国に現れた武将姫たちの物語は終わったが、その記憶はプレイヤーの中に残り続けるだろう。

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