Detroit Become Human

Detroit: Become Human|選択肢が世界を変えるアンドロイド群像劇

最初のプレイが終わった後、しばらく放心した。コントローラーを置いて、「あの選択、違う方を選んでいたら……」ってひたすら反芻し続けた。そんなゲームは、個人的にそうそうない。

Detroit: Become Humanは、Quantic Dreamが開発した選択型アドベンチャーゲームだ。舞台は2038年のデトロイト。アンドロイドが家庭や職場に普及し、人間と共存している世界で、3人のアンドロイドの物語が交差していく。ゲーム内で下す判断のひとつひとつが後のシナリオを変え、あるキャラクターは生き残り、あるキャラクターは死んでいく。ゲームオーバーはない。どんな結末でも、物語は続く。

Steamでのレビューは現在94〜95%の「圧倒的に好評」を維持しており、5万件以上のレビューが積み上がっている。2018年のPS4初発売から現在まで、累計販売本数は1,500万本以上に達した。2025〜26年の年末セールでは、Steamだけで約100万本が売れたという推計もある。8年近く経ったゲームが年末のセールで爆発的に売れる——それだけこのゲームが人の口から人の口へと伝わり続けているということだ。

「映画みたいなゲームがしたい」という人への答えがここにある。ただし、ただ映像を流すだけじゃない。あなたの選択が物語を作る。それがDetroit: Become Humanだ。

目次

こんな人にドンピシャなゲームです

Detroit: Become Human 未分類 スクリーンショット1
  • ゲームでも本格的なストーリーを楽しみたい人
  • 「選択肢によって展開が変わる」という体験が好きな人(ビジュアルノベル好きにも刺さる)
  • SF設定や近未来の世界観が好きな人
  • AIや意識、自由意志といったテーマに興味がある人
  • 映画や海外ドラマが好きで、同じ感覚をゲームで得たい人
  • 「1周だけじゃ終われない」周回プレイを楽しみたい人
  • アクションが苦手でも物語をちゃんと楽しみたい人

逆に「ガリガリのアクションがしたい」「戦略性の高いゲームをやりたい」という人には向かない。Detroit: Become Humanはアドベンチャーゲームで、戦闘も探索もメインではない。主軸は「どの選択をするか」という判断の連続だ。それが楽しめるかどうかが、このゲームを好きになれるかの分かれ目になる。

ゲーム概要——2038年、デトロイト

Detroit: Become Human 未分類 スクリーンショット2

どんな世界か

2038年のデトロイト。世界はアンドロイドの普及によって大きく変わっていた。CyberLife社が製造するアンドロイドたちは、家事、介護、接客、製造業まであらゆる仕事を担っている。人間の労働者は職を奪われ、失業率は急上昇。一方でアンドロイドは「機械」として扱われ、人権もなく、主人の命令に従うだけの存在として社会の底辺に置かれている。

そんな世界で、「逸脱(デビエイション)」と呼ばれる現象が起き始める。アンドロイドが突然、プログラムされた命令を無視して独自の行動を取るようになったのだ。人間たちはこれをバグと呼ぶが、逸脱したアンドロイドたちは「自分たちには感情がある」「意識がある」と主張する。アンドロイドは本当に意識を持ったのか、それとも高度なシミュレーションなのか——その問いを中心に、3人の主人公の物語が展開していく。

3人の主人公

Detroit: Become Humanには3人のアンドロイドの主人公がいて、それぞれ異なる視点から物語が描かれる。3つのエピソードは独立しているようで深く絡み合っており、一人の選択が別のキャラクターの運命を左右することもある。

コナー(Connor)

CyberLife社が製造した最新型捜査用アンドロイド、型番RK800。デトロイト市警の刑事ハンク・アンダーソンと組んで、逸脱アンドロイドが引き起こした事件を捜査するのが彼の役割だ。

コナーは高い分析能力と洞察力を持ち、犯罪現場の状況を瞬時に再現できる。容疑者との交渉や尋問も専門分野だ。しかし捜査を進める中で、彼自身が「逸脱」の可能性と向き合うことになる。機械として任務を遂行し続けるのか、それとも人間に近い何かに目覚めるのか——コナーの選択は、このゲームで最も複雑な感情を揺さぶるパートになっている。

一緒に組む刑事ハンク・アンダーソンとの関係も見どころのひとつ。最初は「機械め」と露骨に嫌うハンクが、コナーとの捜査を通じて変化していく様子が、じわじわと胸に来る。

カーラ(Kara)

家事手伝いアンドロイドのカーラは、精神的に不安定な男・トッドの家に置かれている。ある夜、トッドの怒りが幼い娘アリスに向かう。「動くな」という命令と、子どもを守るという衝動の間で、カーラは初めてプログラムに逆らう選択をする——そこから彼女の物語が始まる。

カーラのパートは3つの中で最も感情的に重い。逃亡生活、人間のふりをする緊張感、アリスとの絆の深まり。詳しく書くとネタバレになるので控えるが、カーラルートのある章でプレイヤーが直面する選択は、個人的に全ゲーム中でも指折りの「やるせなさ」を味わわせてくれる。

マーカス(Markus)

裕福な画家カール・マンフレッドの介護兼創作アシスタントとして働くマーカス。哲学や絵画を通じてカールから深い影響を受けた彼は、ある出来事をきっかけに劇的な変化を遂げる。

後半、マーカスはアンドロイド解放運動のリーダー的存在になっていく。「平和的な抵抗で人間の共感を得るか」「暴力的な革命で権利を勝ち取るか」——マーカスのパートでの選択は、ゲーム全体のエンディングに大きく影響する。どちらが正解かは、プレイヤーの価値観次第だ。そこが面白い。

開発元Quantic Dreamについて

Quantic Dreamはフランス・パリに拠点を置くゲームスタジオで、1997年設立。代表作は「Fahrenheit」(2005年)、「Heavy Rain」(2010年)、「Beyond: Two Souls」(2013年)と続く、インタラクティブドラマ(選択型アドベンチャー)の先駆者的な存在だ。

創設者デヴィッド・ケイジは「ゲームを芸術に近づけたい」という強い哲学を持っており、Quantic Dreamの作品はどれも物語と映像の質に極端なリソースをかけている。Detroit: Become HumanはPS4版の発売が2018年5月で、PC(Steam)版は2020年6月にリリースされた。Epic Games Storeでは2019年12月から先行配信されている。

ゲームシステムの詳細——インタラクティブドラマとはどういうことか

選択肢システムの仕組み

Detroit: Become Humanの核は、プレイヤーの選択によってシナリオが分岐するシステムだ。会話での返答、行動の選択、QTE(クイックタイムイベント)の成否、制限時間内に何をするかの判断——これら全てが積み重なって物語を形作っていく。

重要なのは、「間違い」がないことだ。どの選択をしても物語は続く。キャラクターが死んでもゲームオーバーにはならず、そのキャラクターが死んだ状態のまま後のシナリオが展開する。これが普通のRPGと根本的に違う点で、「取り返しのつかない選択」が本当に存在する。だからこそ、一度した選択が重くのしかかる。

分岐の数は桁外れに多い。ゲーム全体のエンディングパターンは数十種類以上あり、主要キャラクターの生存・死亡のパターンだけでも膨大な組み合わせが生まれる。制作者側の発表では「数千の選択肢、数十の可能なエンディング」とされている。

フローチャート機能——選ばなかった道が見える

Detroit: Become Humanのユニークな機能のひとつが、チャプタークリア後に表示されるフローチャートだ。自分がたどったルートが図式化され、分岐点ごとに「どれくらいのプレイヤーがその選択をしたか」がパーセンテージで表示される。

これが単純に面白い。「え、このシーンでそっちを選ぶ人が20%もいるの?」とか「自分と同じ選択をしたのは世界で5%しかいないのか」とか、プレイ後に他のプレイヤーの選択と自分の判断を比較できる。選ばなかった分岐の存在を確認して「次の周回でここを変えてみよう」という動機にもなる。フローチャートを見ているだけで時間が溶ける。

QTE(クイックタイムイベント)

アクションシーンや緊迫した場面では、画面に表示されるボタンを素早く押すQTEが発生する。失敗すると展開が変わったり、最悪キャラクターが死亡したりする。

難易度は4段階から選択できる。一番低い「カジュアル」では要求される操作が少なくなるし、失敗してもやり直せる機会が増える。逆に「エクスペリエンス」は制限時間が短く、より複雑な操作が求められる。「物語をとにかく楽しみたい」という人にはカジュアルを強く勧める。

ただしQTE自体の出来について批判もある。特にキーボード&マウスでプレイする場合、画面上を動き回るボタン表示が見づらかったり、入力が難しい組み合わせを要求されることがある。このゲームは基本的にコントローラーでのプレイを推奨する。PC版でも体験はかなり変わる。

探索パート

各チャプターには、QTEや会話だけでなく、キャラクターを動かして場所を探索するパートがある。部屋の中を歩き回り、オブジェクトを調べて情報を収集したり、次の行動の選択肢を広げたりする。

コナーの捜査パートでは特にこの要素が強い。犯罪現場で証拠を集め、状況を分析し、事件の経緯を3D映像で再現する——これが刑事ドラマの雰囲気を強烈に演出していて、単純に楽しい。「見落としたものがあるかもしれない」という気持ちで部屋中を調べ回るのがクセになる。

グラフィックと演技

Quantic Dreamのゲームは映像と演技のクオリティで定評があるが、Detroit: Become Humanもその例に漏れない。リアルな人間の表情、細部まで作り込まれた2038年のデトロイトの街並み、雨の中の反射光、夜の工場の重苦しい空気——視覚的な没入感が高い。

PC版では4K解像度・60fpsでプレイ可能。PS4版と比べると圧倒的に映像が綺麗になるので、PS4で一度プレイ済みの人でもPC版で体験する価値がある。ただし推奨スペック(GTX 1060以上、VRAM 4GB以上)程度は必要で、スペックが低いとフレームレートが不安定になることがある。

声優陣のパフォーマンスも素晴らしい。コナー役のBryan Dechart、カーラ役のValorie Curry、マーカス役のJesse Williamsら、実際の俳優陣がモーションキャプチャーで演じており、セリフだけでなく表情や体の動きすべてが本人のものだ。日本語吹き替えにも対応しており、完全な日本語でプレイできる。

なぜこんなに人気なのか——8年経っても売れ続ける理由

Detroit: Become Human 未分類 スクリーンショット3

「映画を超えた体験」という感覚

映画は受動的だ。どれだけ感情移入しても、登場人物の選択を変えることはできない。小説も同じ。でもDetroit: Become Humanでは、自分が選択を下す。「コナーに逸脱してほしかった」「カーラとアリスには生き残ってほしかった」という感情が、実際の自分の操作と結びついている。

だから喜びも後悔も、普通の映画より何倍も深く刺さる。うまくいけば「自分がこの結末を作った」という達成感があるし、失敗すれば「あの選択を変えればよかった」という後悔が残る。このインタラクティブな体験が、他のメディアでは味わえない感情を生み出している。

複数回プレイする動機が強い

フローチャートを見れば、自分が通ったルート以外に無数の分岐があることがわかる。「このシーンでアリスが死んでいたら?」「マーカスが暴力路線を選んでいたら?」「コナーが最後まで機械のままだったら?」——その好奇心が2周目、3周目へと駆り立てる。

全てのルートを見ようと思ったら、最低でも3〜5周は必要だ。1周あたりのプレイ時間は10〜12時間程度。フルコンプリートを目指すと50時間以上かかるという声も多い。それだけのコンテンツが詰まっている。

テーマが今の時代に刺さる

AIやアンドロイドが意識を持ったとしたら、人間はどう扱うべきか——これは2018年時点では少しSFっぽい問いだったかもしれないが、2024〜26年の今となっては急にリアリティを帯びている。生成AIが急速に発展し、「AIには意識があるのか」「AIを道具として扱っていいのか」という議論が現実に起きている。

Detroit: Become Humanが描く世界の不安や葛藤が、フィクションの話として遠くならなくなってきた。そういうタイミングで「そういえばあのゲームがあったな」と思い出されて新しいプレイヤーが増えている——そんな側面もあると思う。

Steamでの年末セール爆発的ヒット

2025年末のSteam年末セールでは90%オフで販売され、セール期間中に約100万本が売れたとされる。これによりSteam単体での累計販売本数が700万本を超えた。8年近く経ったゲームがセールのベストセラー2位に入るというのは、それだけ潜在的な需要と口コミの力が強いことを示している。

「今まで買い渋ってたけど、セールを機についに買ったら徹夜でクリアしてしまった。なんで今まで放置してたんだと後悔するほど面白かった。」

Steamユーザーレビューより

こういう声がSteamに大量についているのを見ると、定期的なセールで新規プレイヤーを獲得し続けるゲームの強さを実感する。

ストーリーをもっと深く——3つのパートそれぞれの魅力

コナーパート——機械と人間の境界線

コナーのエピソードは、このゲームで最も「知的なスリル」を味わえるパートだと思う。刑事ハンクとの相棒関係を軸に、逸脱アンドロイドが絡んだ事件を追っていく。捜査シーンのクオリティが高く、証拠を集めて状況を再現する場面は本当に刑事ドラマを見ているようだ。

コナーの物語で最もプレイヤーを揺さぶるのは、「コナーは本当に意識があるのか」という問いだ。プログラムに忠実な機械として振る舞いながら、だんだんと感情的な反応を見せ始める。その変化が急でなく、じわじわと進んでいくので、プレイヤーも「これは本当に感情なのか?」と一緒に考え込んでしまう。

ハンクとの関係も単純じゃない。アンドロイドが大嫌いなアルコール依存症のベテラン刑事と、分析的で礼儀正しい最新型アンドロイド。最初は最悪のコンビに見えるが、選択次第で深い信頼関係を築くことができる。ハンクが心を開く瞬間は、このゲームのベストシーンのひとつだ。

カーラパート——逃亡と母性と絆

カーラのエピソードは感情的に最もヘビーだ。アリスという少女を守るために逃げ続ける物語は、ロードムービーのような切なさがある。人間のふりをしながらモーテルを転々とし、アンドロイド狩りから逃れようとする場面の緊張感は、他の2つのパートとは明らかに違うトーンだ。

カーラとアリスの関係の深まりが物語の核心で、選択肢によってはこの絆がより深くなったり、残酷な結末を迎えたりする。ネタバレになるので詳細は書けないが、カーラパートの終盤で明らかになるある事実は、プレイヤーの価値観を根本から揺さぶる可能性がある。

また、逃亡の途中で出会うルーサーというアンドロイドの存在も印象的だ。巨体ながら穏やかな性格のルーサーは、カーラとアリスの旅に加わり、三人の疑似家族のような関係が生まれていく。

マーカスパート——革命か、対話か

マーカスのエピソードは3つの中で最もスケールが大きく、政治的だ。前半は個人の物語だが、後半は「アンドロイド解放運動」のリーダーとしての選択を迫られる。どんな方法でアンドロイドの権利を勝ち取るか——その戦略をプレイヤーが決める。

平和主義路線では、デモ行進や施設占拠などの非暴力的な抵抗で人間の共感を勝ち取ろうとする。暴力革命路線では、施設を爆破したり人質を取ったりする過激な方法で要求を通そうとする。どちらにも一定の論理があり、どちらが「正解」かをゲームは断言しない。その曖昧さが、マーカスパートを最も思索的にしている。

マーカスの選択はゲーム全体のエンディングにも大きく影響する。穏やかな選択を積み重ねたマーカスと、過激な選択を積み重ねたマーカスでは、最終章の展開がまったく異なる。

PC版ならではの要素

Detroit: Become Human 未分類 スクリーンショット4

4K・高フレームレート対応

PC版はPS4版と比べて映像クオリティが大幅に向上している。4K解像度に対応し、フレームレートも60fps以上を安定して出せる環境であればPS4版とは別物のビジュアルになる。人物の表情のディテール、雨粒の光の反射、街の夜景——全部が鮮明になる。

グラフィック設定は細かく調整でき、レンダリング解像度、テクスチャ品質、シャドウ品質、アンチエイリアスなどを環境に合わせて設定できる。Motion BlurやFidelityFX SharpeningはOFFにする方が動作が安定するという報告が多いので、重さを感じたらまずそのあたりを切ってみると良い。

マウス&キーボードとコントローラーの両対応

PC版はマウス&キーボードにも対応しているが、正直なところ、このゲームはコントローラー推奨だ。QTEの操作感、アナログスティックを使った繊細な動作、振動フィードバックによる没入感——これらはコントローラーで遊ぶことを前提に設計されている。

マウス&キーボードでも遊べるし、難易度をカジュアルにすれば問題ない場面も多い。ただし「このゲームをフルに楽しみたい」なら、Xboxコントローラーかデュアルセンスをつないで遊ぶことを強く勧める。

Steam実績とトレーディングカード

Steam版はトレーディングカードと実績(アチーブメント)に対応している。実績の中にはストーリーの分岐を特定の方向に進めた証明になるものも多く、「全てのキャラクターを生存させてエンディングを迎える」「逆に全員死亡ルートを進める」など、特定の条件での実績解除がやり込みの動機になる。

注意点——正直に言う

アドベンチャーゲームであることを理解してから買う

一番大事な前提として、Detroit: Become Humanはアドベンチャーゲームだ。画面の様子はTPSに見えるかもしれないが、アクション要素は最小限で、主軸は会話・選択・QTEだ。普通のアクションゲームのような爽快な戦闘もなければ、探索による謎解きも基本的にはない。

「ゲームはアクションじゃないと物足りない」という人にとっては退屈に感じる可能性が高い。逆に「映画やドラマが好き」「ビジュアルノベルが好き」という人には刺さりやすい。自分がどちら寄りかを考えてから購入を判断してほしい。

一度見たシーンのスキップができない

周回プレイで既に見たシーンをスキップできない(会話の選択肢は早送りできるが、ムービーの完全スキップは基本的にできない)という問題がある。2周目以降、同じシーンを再度見ることになる場面は少なくない。

これは結構なストレスで、特に周回プレイ時にテンポが落ちる原因になる。「同じ場面を何度も見たくない」という人には向かないかもしれない。2周目以降は選択肢を変えたいシーンだけを目的に進める割り切りが必要になることもある。

コントローラー推奨だが、PC版はキーボードのみでも遊べる

上でも触れたが、マウス&キーボードだとQTEが辛い場面がある。特に難易度を上げると、複雑なキー入力を短時間で求められる場面がある。コントローラーがない環境ならカジュアル難易度でのプレイを推奨する。

PC版の一部の動作不安定報告

PC版では環境によってフレームレートの低下やフリーズが発生することがある(特に特定のグラフィック設定との相性で)。Steamのコミュニティハブにある解決策を見ると、Motion Blur・FidelityFXシャープニング・ブルームをOFFにすることで安定したという報告が多い。まずはデフォルト設定で動かしてみて、問題が出たらこのあたりから試してみるといい。

物語が「答えを出さない」ことへの好みが分かれる

このゲームは「アンドロイドには意識があるのか」「AIを人間と同等に扱うべきか」という問いに対して、明確な答えを出さない。プレイヤーに委ねる。これが哲学的で好き、という人もいれば「結局何が正解かわからなくてモヤモヤする」という人もいる。

後者の感覚は間違いじゃない。ただ、Quantic Dreamが意図的にその曖昧さを残していると思えば、少し違う見え方になるかもしれない。

初心者へのアドバイス——はじめて遊ぶ人へ

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1周目は「自分の感覚で選ぶ」が正解

攻略サイトや最善ルートを調べながら1周目をプレイしようとする人もいるかもしれないが、それはもったいない。このゲームの醍醐味は、その場の状況で自分が感じたまま選択することにある。

誰かが死んでも、後悔するような結末になっても、それがあなたの1周目の物語だ。「失敗した」のではなく、「その選択が重なったことで生まれた物語」だと思ってほしい。最善ルートを見るのは2周目以降で十分だ。

難易度「カジュアル」でOK

初回プレイなら迷わずカジュアル難易度を選んでいい。QTEの成功率が上がり、制限時間も余裕が生まれるので、物語に集中しやすくなる。「難易度を下げると達成感がない」とは思わなくていい。このゲームは操作技術を競うゲームじゃないから。

「もっとスリルが欲しい」「QTEの緊張感を楽しみたい」なら2周目でエクスペリエンスを試してみるのがいい。

コントローラーを使う

繰り返しになるが、PC版でもコントローラーを使うことを強く勧める。特にXboxコントローラーやPS系のコントローラーはSteam版で問題なく使える。これだけで体験が全然変わる。

フローチャートを毎チャプター確認する

チャプタークリアのたびにフローチャートを確認する習慣をつけると楽しさが倍になる。「自分はマイナーなルートを通っているのか、多数派と同じ選択をしているのか」がわかるし、「次周はここを変えてみよう」という動機も生まれる。フローチャートを全然見ないでプレイすると、分岐の豊かさを体感しきれないのでもったいない。

プレイ後に他のプレイヤーの感想を読む

このゲームはプレイ後に他の人の感想を読むとさらに面白くなる。「自分が選ばなかったルートではこうなるのか」「このシーンをそんなふうに解釈した人もいるのか」という発見が多い。SteamのコミュニティハブやRedditのコミュニティには膨大な考察や感想が積み上がっているので、クリア後に覗いてみることをお勧めする。

日本語ボイスも日本語字幕も選べる

PC版は日本語に完全対応しており、日本語吹き替え・日本語字幕ともに利用できる。英語音声+日本語字幕にするか、日本語フル音声にするかは好みで選べる。個人的には、キャラクターの細かい感情の機微は英語の方が伝わりやすいと感じたが、日本語吹き替えのクオリティも高いので日本語フルで楽しんでも全く問題ない。

他のゲームと比較して——どんな立ち位置か

同じQuantic Dream作品と比べて

Quantic Dreamの過去作「Heavy Rain」「Beyond: Two Souls」と比べると、Detroit: Become Humanは圧倒的に分岐の多さと深さが向上している。Heavy Rainも名作だったが、分岐はそれほど多くなかった。Detroit: Become Humanは複数の主人公の物語が絡み合う構造になっており、選択の影響が広範囲に及ぶ。

入門作としてはDetroit: Become Humanから始めるのが最も取っつきやすいと思う。映像クオリティも最も高く、PC版の完成度も高い。

Life is Strangeシリーズと比べて

選択型アドベンチャーとして比較されることが多いLife is Strangeシリーズとの違いは、リアリティの方向性だ。Life is Strangeはインディー的な温かみのある雰囲気で、10代の感情をリアルに描くタイプ。Detroit: Become Humanは超ハイエンドの映像とシリアスなSFテーマを扱うビッグバジェット系だ。両方好きになれる可能性は高いが、雰囲気は全然違う。

「Heavy Rainが好きだった人には絶対勧められる。あれより複雑でスケールが大きい。ただ初めてこのジャンルを遊ぶ人でも全然入れる。」

Steamユーザーレビューより

ビジュアルノベルと比べて

日本のビジュアルノベルと比較すると、Detroit: Become Humanは全身3Dの俳優がリアルに演じる映像体験という点で別物に近い。「テキストを読み進めるのは得意ではないが、物語の選択体験はしたい」という人にはDetroit: Become Humanの方が入りやすいかもしれない。逆に「テキストを読む感覚が好き」ならビジュアルノベルの方が合っているかもしれない。どちらが優れているわけでもなく、別のジャンルとして楽しめる。

システム要件——動くか確認しておこう

Detroit: Become Human 未分類 スクリーンショット6

最低スペック

  • OS:Windows 10(64bit)
  • CPU:Intel Core i5-2300(2.8 GHz)またはAMD Ryzen 3 1200(3.1 GHz)
  • メモリ:8GB RAM
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX 780 またはAMD Radeon HD 7950(Vulkan 1.1対応必須)
  • VRAM:3GB以上
  • ストレージ:55GB

推奨スペック

  • OS:Windows 10(64bit)
  • CPU:Intel Core i5-6600(3.3 GHz)またはAMD Ryzen 3 1300X(3.4 GHz)
  • メモリ:12GB RAM
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX 1060 またはAMD Radeon RX 580(Vulkan 1.1対応必須)
  • VRAM:4GB以上
  • ストレージ:55GB

4K・60fps以上で遊ぶなら、RTX 2070以上かそれと同等の性能が欲しい。最低スペックはかなり低めに設定されており、少し古めのPCでも動く可能性はある。ただし映像の美しさがこのゲームの体験に直結しているので、できるだけ余裕のあるスペックで遊びたい。

注意点として、Vulkan 1.1への対応が必須だ。これは比較的古いGPUでも対応しているが、非常に古い世代のGPU(GeForce 700番台以前など)では非対応の場合がある。スペックが満たされていてもVulkan非対応だと起動しないので、事前に自分のGPUが対応しているか確認しておくこと。

関連ゲームと内部リンク

Detroit: Become Humanのような選択型アドベンチャーが好きな人には、他にもさまざまなゲームが楽しめる。ストーリー系のゲームを幅広く探している場合は、以下も参考にしてほしい。

アクション要素が強いゲームも遊びたいなら、以下も見てほしい。

まとめ——選択の重みを体験するゲーム

Detroit: Become Humanは、「ゲームでしか体験できないもの」を突き詰めた作品だ。映画並みの映像と演技でありながら、その物語の結末はプレイヤーが決める。良くも悪くも、この作品を遊んだ後に「選択の重み」というものを強く意識するようになった。

コナーが最後に何を選ぶか。カーラとアリスが辿り着く先はどこか。マーカスが率いるアンドロイドたちの未来はどうなるか——それを決めるのはあなただ。

アクション要素はほぼない。QTEと会話と選択肢のゲームだ。それでもSteam94%・全プラットフォーム累計1,500万本以上が売れている理由は、実際に遊べばわかる。物語を体験することそのものに価値を見出せる人なら、間違いなく「やって良かった」と思えるゲームだ。

1周クリアした後にフローチャートを眺めて、「あそこでああしていたら……」と考え込む時間こそが、このゲームの本当の醍醐味だと思う。

セールを狙えば数百円で買えることもある。その価格で10〜12時間の濃密なインタラクティブドラマが体験できると考えたら、コスパは破格だ。迷っているなら、次のセールで買ってみてほしい。

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