ソロプレイ禁止・絶対協力プレイ(Co-op)『Split Fiction』は2人専用という斬新さで売上・同接ギネス獲得!

2日で100万本、ギネス3冠——『Split Fiction(スプリット・フィクション)』はなぜ2025年最高評価のCo-opゲームになったのか【新作PCゲーム】

「2人でやるゲーム」って聞くと、なんとなく「おまけのモード」みたいなイメージがないだろうか。

メインはあくまでシングルプレイ。Co-opはオマケ。そういうゲームが世の中の大半を占めている中で、「2人専用」を謳うゲームはかなりニッチだし、正直ビジネスとしてもリスクが高い。

だけど2025年3月6日、そんな常識をぶっ壊すゲームがSteamに登場した。

発売48時間で100万本、1週間で200万本、Steam同接19万7,434人。ギネス世界記録を3つ同時に達成。メタスコア92。Steam評価は「圧倒的に好評」の96%——。

タイトルは『Split Fiction(スプリット・フィクション)』。開発は、あの『It Takes Two』でGame of the Year 2021を獲ったスウェーデンのHazelight Studios。パブリッシャーはEA。

これ、EAの作品で13年ぶりのメタスコア90超えだ。前回は2012年の『Mass Effect 3』。13年て。もう干支が一回転するレベル。

で、率直に言う。

このゲーム、「Co-opゲームの歴史を変えた」と言い切っていいレベルの作品だと思う。ただし、万人向けではない。「合う人」と「合わない人」がかなりはっきり分かれるゲームでもある。

今回は、Split Fictionの何がすごいのか、前作『It Takes Two』からどう進化したのか、そして辛口で言うと何が問題なのか——全部正直に書いていく。

公式トレーラー


目次

こんな人におすすめ / こんな人には合わない

記事がかなり長いので、最初に結論めいたことを書いておく。

こんな人におすすめ

  • 一緒にゲームを遊んでくれる友達・パートナーがいる
  • ジャンルの壁を越えた「何でもあり」のゲームが好き
  • It Takes Two / A Way Outが好きだった
  • ストーリー重視のアクションゲームを探している
  • 1本5,000円台で20時間遊べるコスパのいいゲームを探している
  • カップルや夫婦でゲームをしたい(フレンドパスで1本買えば2人遊べる)

こんな人には合わない

  • ソロプレイしたい人(完全2人専用。ソロ不可)
  • 高難度のやりごたえを求める人(チェックポイントが寛大で、上級者には物足りない)
  • 対人対戦(PvP)がメインのゲームを探している人
  • オープンワールドで自由に探索したい人
  • 英語が苦手で日本語音声が必須な人(日本語字幕はあるが音声は英語のみ)

特に重要なのが「ソロプレイ不可」。これだけで購入候補から外れる人がかなりいると思う。このゲームはオンラインでもローカルでも、必ず2人での協力プレイが必要。1人で遊ぶ方法は一切ない。

逆に言えば、一緒に遊ぶ相手がいるなら、このゲームは2025年のベストバイ候補だ。


基本情報

タイトル Split Fiction(スプリット・フィクション)
開発 Hazelight Studios(スウェーデン)
パブリッシャー Electronic Arts(EA)
ディレクター Josef Fares
発売日 2025年3月6日
価格 6,900円(Steam通常価格)※フレンドパスで1本分の価格で2人遊べる
ジャンル 2人協力専用アクションアドベンチャー
対応機種 PC(Steam / EA App / Epic)、PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2
メタスコア 92(PC) / 91(PS5) / 92(Xbox)
Steam評価 圧倒的に好評(96%)/ レビュー56,000件以上
プレイ時間 メインストーリー11〜14時間 / 全コンプ約20時間
フレンドパス 対応(1人が購入すれば、フレンドは無料で参加可能)
クロスプレイ 対応
ローカルCo-op 対応(画面分割)

Split Fictionってどんなゲーム?——30秒でわかる概要

Split Fictionは、2人の小説家志望がそれぞれの物語世界に閉じ込められ、協力して脱出するという設定のアクションアドベンチャーだ。

主人公の1人はMio(ミオ)。内向的な現実主義者で、SF小説を書いている。サイバーパンクの都市、宇宙空間、未来の兵器工場——彼女の物語はネオンと金属の世界だ。もう1人はZoe(ゾーイ)。外向的で楽天家のファンタジー作家。ドラゴン、魔法、氷の森——彼女の頭の中はファンタジーでいっぱい。

2人は出版社「Rader Publishing」に呼び出され、出版契約のはずが、創作アイデアを盗む装置に接続されてしまう。気がつけば自分たちの小説の世界に閉じ込められていた。

SF世界とファンタジー世界を交互に行き来しながら、2人で協力して脱出を目指す。

これがSplit Fictionの基本コンセプトだ。

重要なのは、MioとZoeは赤の他人だということ。前作の『It Takes Two』は離婚寸前の夫婦、その前の『A Way Out』は刑務所仲間——過去のHazelight作品は「すでに関係のある2人」が主人公だった。今回は見ず知らずの2人が、極限状況で少しずつ絆を深めていく。

これ、実際のプレイ体験にもぴったりハマる。友達同士で始めて、クリアする頃にはもっと仲良くなってる——Split Fictionにはそういう力がある。


ゲームシステム徹底解説——「飽きる」ということを知らないゲーム

Split Fiction Co-opゲームプレイ サミットステージ

Split Fictionの最大の武器を一言で表すなら、「次の5分で何が起きるかまったく予想できない」だ。

普通のゲームは、序盤で基本操作を覚えたら、あとはそのバリエーションで最後まで遊ぶ。Split Fictionは違う。ステージが変わるたびにゲームジャンルごと変わる。

ステージごとに変わるゲームジャンル

チャプター数は全8章(プロローグ含む)、総レベル数は約85、さらにサイドストーリーが12本。メインストーリーだけで11〜14時間、全コンプだと約20時間のボリュームがある。

で、この85レベルのほぼ全てが異なるゲームメカニクスを持っている。具体的に何が出てくるかというと——

  • サイバーニンジャアクション——壁を走り、カタナで敵を斬る
  • 宇宙シューティング——レーザーブラスターを二丁持ちで撃ちまくる
  • ドラゴンライドバトル——ドラゴンの背に乗って空中戦
  • レーシング——突然カーレースが始まる
  • ステルスミッション——見つかったら即アウト
  • パズルプラットフォーマー——2人で協力して足場を作る
  • ピンボール——……なぜかピンボールも入ってる
  • 変身アクション——豚になったり、猿になったり、魚になったりする

これ、冗談で書いてるんじゃない。全部本当にゲーム内に存在する。

Josef Fares(ディレクター)はインタビューで「全てのアイデアを歓迎する」と語っている。Hazelightでは「Freaky Weeks」と呼ばれる期間があって、チーム全員が好き勝手にアイデアを出せるらしい。その「何でもあり」のカルチャーが、ゲーム全体に染み出している。

2人が別々の能力を持つデザイン

Split Fictionのもうひとつの核心が、MioとZoeがステージごとに異なる能力を持つこと。

Mioの能力(SF系)

  • 重力カタナ——重力を操るエネルギーソード
  • エグゾスーツ——ドローンを遠隔操作できるパワードスーツ
  • レーザーブラスター——二丁のレーザー銃で撃ちまくり

Zoeの能力(ファンタジー系)

  • 妖精変身——小さな妖精になって空を飛ぶ
  • ドラゴン騎乗——ドラゴンの背に乗って戦闘
  • 魔法カイト——凧で空中を滑空
  • 炎・氷・風の属性魔法

つまり、「どちらのキャラを選ぶかで、まったく違うプレイ体験になる」

これがCo-opとして秀逸なのは、「相方が何をやっているか気になる」という状態が常に発生すること。自分がカタナで敵を斬っている横で、相方はドラゴンに乗って空を飛んでいる。「そっちは何やってるの!?」という会話が自然に生まれる。

Josef Faresが「Co-opの核はコミュニケーション」と言っていたが、まさにそれを設計に落とし込んでいる。

基本アクション——操作性はかなり良い

共通の基本アクションとして、ダブルジャンプ、ダッシュ、エアダッシュ、グラップリング、壁走りが使える。

前作『It Takes Two』は人形を操作するゲームだったから、動きがやや「もっさり」していた。今作は生身の人間キャラクターで、動きがかなりスムーズで気持ちいい。常時60FPSで動作する点もストレスがない。

ゲームパッドでの操作がメインで、キーボード&マウスでも遊べるけど、このゲームはパッドのほうが明らかに快適。


ストーリー——「友情」をテーマにしたHazelight流の物語

Split Fiction アイランドステージ Co-opゲームプレイ

Hazelightのゲームは毎回「2人の関係性」をストーリーの軸にしている。今回のテーマは友情だ。

Mioの物語——父親と孤独

Mioは都会で父親の介護をしながら、なんとか食いつないでいる。SF小説を書いているのも、お金のため。夢だとか情熱だとか、そういうものはとっくに捨てた——という顔をしているけど、本当は自分の殻に閉じこもっているだけ。トラウマから感情を遮断して生きている。

Zoeの物語——妹の死と罪悪感

Zoeは一見明るいけど、子供の頃に亡くした妹・Ellaへの罪悪感をずっと抱えている。ファンタジー小説を書くのは現実からの逃避でもある。実家の家族には「失敗作」扱いされていて、小説で成功して認められたいという切実な動機がある。

2人の物語が交差する瞬間

最初は性格も価値観もまったく合わない2人。Mioは冷たく、Zoeは空回りする。だけど物語世界を一緒に旅する中で、少しずつお互いの傷に気づいていく。

このゲームのストーリーが優れているのは、「プレイすること自体が物語の体験になる」ように設計されていること。

2人で協力しないとクリアできない仕掛けが、そのまま「相手を信じて任せる」という物語のテーマとリンクしている。「ストーリーとゲームプレイの一致」が、過去のHazelight作品の中でも最も洗練されている。

前作『It Takes Two』には「象のぬいぐるみを引き裂く」シーンがあって、「残酷すぎる」と物議を醸した。Split FictionではそのシーンのセルフパロディがGame*Sparkで報じられるなど、開発チーム自身もネタにしている。今作のストーリーは全体的に前作より丁寧で、プレイヤーを不快にさせる展開がない。


前作『It Takes Two』との比較——何が変わったのか

Split Fiction ツンドラステージ ゴリラガーディアン Co-op

Hazelightのファンが一番気になるのは「前作と比べてどうなの?」だと思う。具体的に比較していこう。

It Takes Two(2021) Split Fiction(2025)
メタスコア 88 92
Steam同接ピーク 71,000人 197,434人
主人公の関係 離婚寸前の夫婦 見ず知らずの他人
キャラクター 人形(ぬいぐるみ) 生身の人間
世界観 家の中・庭の冒険 SF×ファンタジーの壮大な世界
操作感 やや重め スムーズで爽快
ストーリーの評判 賛否あり(象のシーン等) 概ね好評
受賞 Game of the Year 2021 TGA 2025で4部門ノミネート

リアルサウンドのレビュータイトルが象徴的だったのでここで引用させてもらう。

『It Takes Two』で上がったハードルを軽々と越えてきた! 2人プレイ専用ゲームの最高傑作

— リアルサウンド テック
出典:リアルサウンド

正直、前作が好きだった人が今作を遊んで「前のほうがよかった」と思うケースもある。特にIt Takes Twoの「日常世界を冒険に変える」という独特の世界観が好きだった人にとっては、Split Fictionの壮大なSF×ファンタジーは「別物」に感じるかもしれない。

だけど、ゲームとしての完成度、操作の気持ちよさ、アイデアの豊富さ、ストーリーの丁寧さ——総合力では間違いなく前作を上回っている。


フレンドパス——「1本分の値段で2人遊べる」は革命的

Split Fictionを語る上で外せないのがフレンドパスだ。

仕組みは単純。1人がゲームを購入すれば、フレンドは無料の「フレンドパス版」をダウンロードするだけで、メインストーリーの全てを一緒にプレイできる。

つまり、2人で遊ぶのに必要なコストは6,900円の1本分だけ。1人あたり3,450円。セール時に買えば2,000円台で2人遊べることもある。

20時間のフルプライスゲームが1人2,000〜3,500円。時間あたりのコスパで言えば、映画を観に行くより圧倒的に安い。

しかもクロスプレイ対応なので、PCとPS5、PCとXboxなど、異なるプラットフォーム間でも一緒に遊べる。「自分はPC派だけど友達はPS5」という状況でも問題ない。

これ、他のゲームメーカーにもぜひ見習ってほしい仕組みだ。「Co-opゲームは2本買わなきゃいけないからハードルが高い」という問題を、根本から解決している。


良いところ——Split Fictionの推しポイント5選

1. 「次何が来るか分からない」驚きの連続

何度も言うけど、これがSplit Fictionの最大の魅力。85レベル、ほぼ全てが新しいゲームメカニクス。10分ごとに「えっ、今度はこういうゲームになるの!?」という驚きが待っている。

普通のゲームなら「中盤ダレる」ものだけど、Split Fictionにはそれがない。ダレる前に次のアイデアが来る。

Steamのレビューでもこの点を評価する声が圧倒的に多い。

このゲームは1秒たりとも時間を無駄にしない。常に新しいメカニクスが導入され、長居することがない。

— Steam ユーザーレビュー
出典:Steam

2. 2人の能力が違うから、自然にコミュニケーションが生まれる

MioとZoeが別々の能力を持つ設計のおかげで、「どっちがどっちをやる?」「今そっち何見えてる?」「OK、タイミング合わせて!」という会話が途切れない。

これがCo-opゲームとして本当に上手い。ただ「一緒にいるだけ」じゃなく、「一緒じゃないとクリアできない」状態が常に作られている。

カップルで遊ぶと「2人の関係性のテスト」になるらしい。Josef Fares本人が「テストプレイでカップルがケンカし始めた」と笑いながら語っていた。

3. ストーリーの質が大幅に向上

Hazelight作品は「ゲームプレイは神だけどストーリーは微妙」という評価が多かった。特に『It Takes Two』はゲームプレイの評価は満点レベルだったのに、ストーリー面で「象のぬいぐるみを引き裂くシーンが不快」という批判が根強かった。

Split Fictionでは、この課題が明確に改善されている。MioとZoeの成長と友情の物語は、ベタではあるけど丁寧に描かれていて、最後までちゃんと感情が動く。

4. 圧倒的なビジュアルバリエーション

SFとファンタジーの2つの世界を行き来するので、ビジュアルの振り幅がとんでもない。ネオン輝くサイバーパンクの街→氷の森→宇宙ステーション→ドラゴンの巣——1つのゲームの中にいくつもの「別のゲーム」がある感覚。

Unreal Engine 5のグラフィックも美しく、特にファンタジー世界のアートディレクションは息を呑むレベルだ。

5. フレンドパスとクロスプレイのハードルの低さ

前述の通り、1本買えば2人遊べる。クロスプレイも対応。これだけで「じゃあ一緒にやってみようか」と誘いやすくなる。Co-opゲーム最大の敵は「2本買うのがめんどくさい」なので、この仕組みは本当に偉い。


辛口ポイント——正直に書く「ここが惜しい」

ここまでべた褒めしてきたけど、このゲームにも確実に弱点はある。正直に書く。

1. ソロプレイが一切できない

これが最大にして唯一の「致命的」な制約。

一緒に遊ぶ相手がいなければ、このゲームは買っても遊べない。野良マッチメイキング機能もない。DiscordやSNSで相手を探すか、友達を誘うしかない。

ある日本のレビュアーの言葉がまさにこれを言い当てている。

ソロで遊べないのが軽率にオススメ出来ない唯一の欠点

— ゲーム姫
出典:ゲーム姫

神ゲーなのに、「一緒に遊ぶ相手がいないから遊べない」。これはかなり人を選ぶ。

2. 難易度が低すぎる問題

チェックポイントがかなり寛大で、死んでもすぐ直前から復帰できる。ボス戦もパターンが読みやすい。ゲーマーとしての「歯ごたえ」を求める人には物足りない。

難易度設定もない。ダメージ量の調整しかできないため、「カジュアルに遊びたい人」と「高難度に挑戦したい人」の両方を満足させることが難しい。

唯一の例外は、隠しステージの「超高難易度」エリア。これはかなり手強いらしく、トロフィー攻略勢は苦戦しているようだ。

3. カメラアングルの問題

Split Fictionは頻繁にカメラの視点が切り替わる。3Dアクション→2Dサイドビュー→俯瞰ビュー→FPS風——これ自体は面白い演出なんだけど、一部のカメラ切り替えがプラットフォーミング(足場渡り)を不必要に難しくしている。

特にパースペクティブが急に変わる場面で、距離感がつかめずにミスジャンプすることがある。これはもう少し丁寧にチューニングしてほしかった。

4. 一部のステージのテンポ問題

85レベルもあるのだから、全てが傑作というわけにはいかない。特にピンボールのステージは「基本的な仕組みの割に長すぎる」という声が多い。

PC Gamerのレビューでも指摘されていたが、一部のギミックが「面白いアイデアだけど、引き際を間違えている」ケースがある。

5. 最終エリアの共通メカニクス

ここは具体的なネタバレは避けるけど、最終エリアでは2人のキャラクターのメカニクスが共通化される。それまでずっと「2人が違う能力を持つ」のが面白さの核だったのに、最後にそれがなくなるのは正直もったいない。

前作『It Takes Two』も「終盤が微妙」と言われていた。Hazelightはフィナーレの作り方に課題を抱えているのかもしれない。


PC推奨スペック——RTX 3070あれば快適

最低スペック 推奨スペック
GPU GTX 970 / RX 470 RTX 3070 / RX 6700 XT
CPU i5-6600K / Ryzen 5 2600X i7-11700K / Ryzen 7 5800X
メモリ 16GB 16GB
ストレージ 85GB 85GB
DirectX 12 12
OS Windows 10/11 64bit Windows 10/11 64bit

推奨スペックはRTX 3070で1440p/60fps。最低スペックはGTX 970で、これは2014年のGPUなので、PCゲーマーならほぼ全員クリアしているはず。

最低でもメモリ16GBが必要な点は注意。8GBの古いPCだとそもそも動かない。

全体的に、2025年のAAA作品としてはかなり良心的なスペック要求だと思う。


数字で見るSplit Fictionの「異常さ」——ギネス3冠の衝撃

Split Fictionが達成した数字をあらためて整理しておく。

ギネス世界記録 3冠達成

  • Steamで最もプレイされたローカルCo-opゲーム——同接197,434人
  • 発売48時間で最も売れたローカルCo-opゲーム——100万本
  • 発売1週間で最も売れたローカルCo-opゲーム——200万本

前作の『It Takes Two』がSteam同接71,000人だったことを考えると、約2.8倍の増加。Co-opゲームというニッチなジャンルで19万人が同時にプレイしているのは、はっきり言って異常だ。

ちなみに、EAが直近で出したBattle Fieldやスターウォーズシリーズより、スウェーデンの小規模スタジオが作った2人専用ゲームのほうが高い評価を得ているという事実も面白い。Josef Faresが「ゲームはアート。課金で稼ぐデザインはやらない」と豪語しているのも、この結果を見れば説得力がある。


The Game Awards 2025——4部門ノミネート、しかしGOTYは逃す

Split FictionはThe Game Awards 2025で4部門にノミネートされた。

  • Best Game Direction
  • Best Multiplayer
  • Best Action/Adventure Game
  • Best Family Game

ただし、Game of the Year部門にはノミネートされなかった。

これにはファンから「snub(冷遇)」の声が上がった。メタスコア92のゲームがGOTYにノミネートすらされないのは確かに違和感がある。

個人的な見解を言えば、Split FictionがGOTYを逃したのは「Co-opゲームは評価されにくい」というジャンル的な不利が大きいと思う。審査員が1人でプレイして評価する通常のレビュー体制では、Co-opの真価が伝わりにくい。これはジャンル全体の構造的な問題だ。


ユーザーの声——Steamレビュー・X(Twitter)から

ここからはプレイヤーの生の声を紹介していく。

Steamレビュー

情熱、創造性、そして細部へのこだわりを感じる稀有な作品。このゲームは絶対に見逃すべきじゃない。

— Steam ユーザーレビュー
出典:Steam

レベルデザインと技術力がすごい。Co-opアドベンチャーとして最高峰。

— Steam ユーザーレビュー
出典:Steam

X(Twitter)の声——好意的

X(Twitter)の声——バランスの取れた評価

日本語レビューサイト

『It Takes Two』で上がったハードルを軽々と越えてきた! 2人プレイ専用ゲームの最高傑作

— リアルサウンド テック
出典:リアルサウンド

It Takes Twoと同等かそれ以上の傑作。バラエティ豊富で美麗なステージ、より入念に考えられたシナリオ。

— JEMCゲームレビュー
出典:JEMCゲームレビュー

14時間最初から最後までフルスロットルで面白い。退屈な展開や面倒な作業が一切ない。

— Re:喜怒哀楽
出典:Re:喜怒哀楽

全体的に見て、批判的なレビューが本当に少ない。Steam 56,000件超のレビューで96%が好評というのは、AAAタイトルとしては異常な高評価だ。


Josef Fares——「ゲームはアートだ」を体現する男

Split Fictionを語る上で、ディレクターのJosef Faresは避けて通れない存在だ。

Faresはレバノン生まれ、スウェーデン育ちの映画監督兼ゲームディレクター。もともとは映画を作っていた人で、2013年に設立したHazelight Studiosからゲーム業界に参入した。

過去作品

  • Brothers: A Tale of Two Sons(2013)——1人で2キャラ操作の名作
  • A Way Out(2018)——刑務所脱出Co-op
  • It Takes Two(2021)——Game of the Year 2021受賞
  • Split Fiction(2025)——メタスコア92、ギネス3冠

全作品が「2人のための体験」に特化している。「Co-opの神」と呼ばれるのも納得のラインナップだ。

Faresの信条は「データに従わない。ビジョンに従う」。「売れるものを作る」のではなく「自分たちが作りたいものを作る」。EAという巨大パブリッシャーの下にいながら、この姿勢を貫けているのは相当すごいことだ。

彼はインタビューで「課金で稼ぐゲームデザインには興味がない」と明言している。Split Fictionにはガチャもバトルパスもシーズンパスもない。買い切り1本で全て遊べる。2025年のゲーム業界では逆に珍しいくらいだ。


似たゲームをお探しなら——内部リンク

Split Fictionが気になった人に向けて、当サイトで紹介している関連ゲームも載せておく。

Hazelightの前作:A Way Out

Split Fictionの開発元・Hazelight Studiosが2018年にリリースした、こちらも完全2人専用のCo-opアクション。刑務所から脱出するという設定で、ハリウッド映画のような展開が楽しめる。Split Fictionが気に入ったなら、開発元の原点とも言えるこの作品もチェックしてほしい。フレンドパスにも対応している。

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「友達と一緒にワイワイ遊べるCo-opゲーム」という括りなら、Overcookedもハズせない。料理をテーマにしたローカル協力型SLGで、Split Fictionとはまったく違うジャンルだけど、「2人で協力する楽しさ」という点では共通している。気楽に笑いながら遊びたい人におすすめ。

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2025年のSteam大作レビュー:モンスターハンター ワイルズ

2025年のPC新作でSplit Fictionと並んで話題になったのが、Steam同接138万人を叩き出した『モンスターハンター ワイルズ』。Co-op要素もある大作アクションで、Split Fictionとは方向性が違うものの、2025年を代表するPCゲームとして比較されることが多い。

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まとめ——「2人で遊ぶ」ことの価値を再定義したゲーム

長々と書いてきたけど、最後にまとめよう。

Split Fictionは、Co-opゲームというジャンルにおける現時点での最高到達点だと思う。

85レベルのほぼ全てに新しいアイデアが詰まっていて、飽きるということを知らない。SFとファンタジーの世界を行き来する壮大な冒険。2人が別々の能力を持つことで生まれるコミュニケーション。ストーリーもゲームプレイも、前作から確実に進化している。

メタスコア92、Steam評価96%、ギネス3冠、100万本/48時間——数字がすべてを物語っている。

ただし、万人向けではない。

ソロプレイ不可。難易度調整の幅が狭い。カメラアングルに難あり。最終エリアのメカニクスが弱い。これらの弱点は確実に存在する。

それでも、一緒に遊ぶ相手さえいるなら、2025年に遊ぶべきゲームの筆頭だと断言できる。

6,900円で2人遊べて、20時間の濃密な体験ができる。映画2本分の価格で、映画では絶対にできない「2人で物語を作る」体験ができる。

もし友達やパートナーに「何か一緒にゲームやらない?」と誘うなら、今はSplit Fiction一択だ。

Split Fiction(スプリット・フィクション)
開発: Hazelight Studios / パブリッシャー: EA
Steam: https://store.steampowered.com/app/2001120/Split_Fiction/
価格: 6,900円(フレンドパスで2人プレイ可能)
メタスコア: 92(PC)

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