ハクスラというジャンルに、10年に一度のゲームが来た。
2024年12月6日、Path of Exile 2(パス・オブ・エグザイル2)が早期アクセスを開始した瞬間、Steamの同時接続が578,569人を記録した。これはARPG(アクションRPG)ジャンル史上最大規模のローンチと言っていい。Diablo 4の最高同接は93万人だったが、あちらは完成品かつ大手Activision Blizzardのバックがある。EA(アーリーアクセス)段階で、しかも有料Founders Packが必要な状態でこの数字を出したのは、前作PoE1が12年かけて積み上げてきた信頼の証だ。
Path of Exile 2(PoE2)。
前作PoE1から10年以上が経った2024年、Grinding Gear Games(GGG)が送り出した次世代ハクスラだ。「前作をやっていないと楽しめない?」「Diablo 4と何が違うの?」「炎上したって聞いたけど大丈夫?」——この記事ではそういった疑問に、実際のプレイヤーの声も交えながら正直に答えていく。
良いことも悪いことも包み隠さず書く。買うかどうかを決めるのはあなただ。
公式トレーラー
公式トレーラー
こんな人に刺さる / こんな人には合わない
まず結論から。「自分向きかどうか」だけ確認したい人のために。
- PoE1、Diablo 2/3/4、Last Epochなどハクスラが好きな人
- 「自分だけのキャラクタービルド」を考えるのが楽しい人
- ソウルライク(ダークソウル系)の緊張感あるボス戦が好きな人
- ストーリーやアートの完成度を重視する人
- PS5やXbox Series X|Sでコントローラーでじっくり遊びたい人
- 正式リリース後(基本無料化後)を見据えて早期から準備したい人
- PoE1のような「無双感・爽快感」を求めている人(PoE2は重厚でゆっくり)
- ビルドを調べたり考えたりするのが面倒な人(ビルドがゲームの半分)
- 完成されたゲームを求める人(現在も早期アクセス中)
- 「難しすぎる」「死にゲーは嫌だ」という人(ボス戦は本物の難関)
- サクサク遊びたい人(1エリアの探索がかなり長い)
- 今すぐ無料で遊びたい人(正式リリースまでは有料EA)
Path of Exile 2ってどんなゲーム? ― 基本情報まとめ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Path of Exile 2(パス・オブ・エグザイル2) |
| 開発/パブリッシャー | Grinding Gear Games(GGG)(ニュージーランド) |
| ジャンル | アクションRPG / ハクスラ(Hack & Slash ARPG) |
| 早期アクセス開始 | 2024年12月6日(日本時間12月7日) |
| 正式リリース予定 | 2026年内(Game DirectorのJonathan Rogers「2026年を超えることはほぼない」) |
| 料金(EA中) | 有料(Founders Pack 最低4,642円〜 / PS5版 4,510円〜) |
| 料金(正式リリース後) | 完全無料(F2P) |
| プラットフォーム | PC(Steam / Epic Games / 公式)、PS5、Xbox Series X|S |
| クロスプレイ | 対応(全プラットフォーム共通) |
| 協力プレイ | 最大6人まで |
| 日本語対応 | 完全対応(テキスト/UI) |
| 最高同時接続 | 578,569人(2024年12月8日 / ARPG史上最高クラス) |
| Steam総合評価 | 「ほぼ肯定的」(75%肯定 / 184,000件以上) |
早期アクセス中は有料だが、正式リリース後は完全無料になる予定。今買う意味は「今すぐ遊べる」こと。フリーウィークエンドのタイミングで無料体験できる機会もあったので、次を待つのも一つの手だ。
前作PoE1とは別ゲームと思え ― 何が変わったのか

「前作やってないと楽しめないの?」という質問が多い。答えは「知ってた方がおトクだけど、知らなくても楽しめる」だ。
ただし、PoE1と全く同じゲームを期待すると痛い目を見る。
PoE2の最大の変化は「速度」だ。PoE1は「画面全体を高速でなぎ払う」爽快系。PoE2は「一撃一撃に意味のある」重厚系。この転換を「進化」と見るか「改悪」と見るかで、PoE2への評価がほぼ決まる。
スキルジェムシステム: PoE1では装備のソケットにジェムをはめ込んで使う仕組みだったが、PoE2ではジェムをキャラクター自身に直接習得させる方式に変更。装備を変えてもスキルが消えない。ビルドの試行錯誤がずっとやりやすくなった。
移動操作: PoE1はクリック移動が基本だったが、PoE2でWASD完全対応に。コントローラーの操作感も大幅向上。「前作が操作しにくかった」という層には特に嬉しい。
回避アクション(ドッジロール): PoE1にはなかったドッジロールが追加。ソウルシリーズのような立ち回りが要求される。スタミナバーが導入され、無限に回避できない設計。
戦闘テンポ: PoE1は高速・爽快。PoE2は遅め・重厚・敵の攻撃に予備動作(テレグラフ)があって、読んで回避するプレイヤースキル寄り。
キャンペーン: PoE1は同じストーリーを難易度別に3周するシステムだったが、PoE2は1回のキャンペーン(全6章)に。代わりにストーリーの密度と演出が大幅アップ。
PoE1との共存: PoE2はPoE1の「後継」ではなく「並列」タイトル。PoE1は引き続きアップデート・サービス継続中。「PoE1を終わらせない」という開発の誠実な姿勢も評価されている。
PoE1からの乗り換えを検討している日本語コミュニティの声が、このあたりをうまく表現していた。
「PoE1の爽快感を求めてたら別ゲーだった。悪くはないけど求めてたものじゃない。」
— Steam日本語レビュー(2025年)
一方で、PoE1を知らずにPoE2から入ったプレイヤーからは高評価が続いている。「PoE1のクセに縛られていない人の方が素直に楽しめる」という声もある。
ゲームの舞台と世界観 ― Lovecraftianダークファンタジーの世界
舞台は前作の20年後の世界「Wraeclast(ラエクラスト)大陸」。ダークファンタジー、Gothic、H.P.ラヴクラフト的な宇宙的恐怖が混じり合った独特な世界観だ。明るい冒険活劇とは真逆で、息を呑むほど陰鬱で美しい世界が広がっている。
アートディレクションは高い評価を受けていて、特にボスのデザインは「ゲーム史に残るレベル」という声も珍しくない。エリア1つ1つに手作りのディテールが込められており、「マップが広すぎる」という批判と裏腹に、「探索のたびに発見がある」という声もある。
BGMと音響デザインも一級品。ボス戦のオーケストラスコアは、戦いの緊張感を何倍にも引き上げてくれる。ヘッドフォン推奨。
クラスシステム ― 36のアセンダンシーが生む無限のビルド

PoE2のキャラクター作りは、ハクスラの中でも群を抜いた深さがある。
基本は「筋力・器用さ・知性」という3つのステータスの組み合わせで6種の基本クラスがある。そこから各クラスが複数のアセンダンシー(専門化クラス)に分岐し、計36種以上の方向性が用意されている。
- Warrior(ウォリアー): 重装甲・近接特化。打撃と爆発が得意。耐久力が高く初心者でも扱いやすい
- Ranger(レンジャー): 弓・遠距離特化。機動力が高く、ドッジを駆使した立ち回りが求められる
- Witch(ウィッチ): 呪術・召喚・カオス魔法系。ミンionsを大量召喚するネクロマンサー的ビルドが人気
- Sorceress(ソーサレス): 炎・氷・雷の属性魔法特化。攻撃範囲が広く、エフェクトが派手
- Mercenary(マーセナリー): 銃・クロスボウ使い。ガジェット活用と状態異常の組み合わせが独特
- Monk(モンク): 武器なし近接+氷の魔法。スピード特化でアクション性が高い
- Huntress(ハントレス): 0.2.0追加。槍とバックラーを使う俊敏なクラス。ウィンドウ型の攻撃が爽快
- Druid(ドルイド): 0.4.0追加。熊・狼・翼竜の3形態に変身できる異色クラス。変身中は別スキルセットで戦う
クラス選択は「出発点」に過ぎない。最終的にはどのクラスでも超巨大パッシブツリー上のほぼ全ノードに到達可能。「このクラスはこのビルドしかできない」という制限は基本ない。Witchがメレー特化になることも、Warriorが魔法使いになることも理論上は可能。
これが「PoE2のビルドは無限」と言われる理由だ。
「ビルドの幅が広すぎて時間が消える。やりたいことが見つかったら止まれない。」
— Steam日本語レビュー(2024年12月)
一方で、この自由度は「何をすればいいかわからない」という混乱にもつながる。初心者は攻略サイト(Maxroll.gg、Path of Exile2 Wiki等)のビルドガイドを参考にするのが現実的だ。
スキルジェムシステム ― 240種のスキルを組み合わせる沼
PoE2最大の特徴の一つが、このスキルジェムシステムだ。
前作PoE1では「装備の6リンクソケットにジェムをはめる」という複雑な仕組みがあって、「ソケットの色と数が合わない」「リンクさせるためのコストが天文学的」という悩みが常にあった。PoE2ではこれを撤廃。スキルジェムはキャラクターに直接習得させる方式になり、装備変更の自由度が劇的に上がった。
- アクティブスキルジェム: 240種以上。攻撃・魔法・召喚・移動など全て含む
- サポートジェム: 200種以上。スキルの動作を変化させる補助ジェム
- 最大5リンク: 1つのアクティブスキルに最大5種のサポートを付与可能
- ジェムの原石: ドロップした「原石」から好きなスキルを取得する仕組み
- 装備との独立性: 装備を変えてもスキルは消えない
240×200のスキル組み合わせ。理論上の組み合わせ数は天文学的になる。「俺の考えた最強のスキル構成」を追求するのがPoE2の核心にある楽しさだ。
ただし、サポートジェムの選択がそのまま戦闘力の差になる。最適なサポート構成を知らないと、同じスキルでも出力が数倍変わる。攻略サイトを見ながら学ぶのが近道だが、「理論を自分で考えたい」タイプの人間にとってはここが沼の入口になる。
パッシブスキルツリー ― 2,000ノード超の「宇宙」

初めてパッシブツリーを見た人の第一声は大体「何これ?」だ。
2,000以上のノードが星図のように広がる巨大なスキルツリー。各ノードにキャラクターを強化する効果があり、レベルアップごとにノードポイントが貯まって好きな場所に振れる。
最初は「量が多すぎて何も選べない」状態だが、実は「全部を知る必要はない」のがポイント。自分のビルドに必要な経路だけをたどればいい。
クラスごとに出発位置が異なり、「近くにどんなノードがあるか」でビルド方向性が変わってくる。筋力系のWarriorは物理ダメージ強化ノードが多いエリアからスタート。知性系のWitchは魔法系が密集するエリアから。それでも遠いエリアに到達することも可能で、「Warriorが魔法スペルを使う」ビルドは少数だがトップランカーにも存在する。
- 通常ノード: ステータスを微量上昇させる基本ノード
- 主要ノード(Notable): 独自名称を持つ強力な効果のノード
- キーストーン: ゲームシステムそのものを変えるノード(デメリット付きの強力効果が多い)
- クラスター宝石: 装備品に付属する小型パッシブツリーの断片
ドッジロールと戦闘システム ― ソウルライク寄りの重厚な戦い

PoE2で最も議論を呼んでいる要素の一つが戦闘システムだ。
PoE1では「どんな攻撃も無視して前進できる無敵ビルド」「敵の攻撃を気にせず殴り続ける爽快感」が売りだった。PoE2はそこを変えた。
敵の攻撃に予備動作(テレグラフ)が設けられ、ドッジロールで回避することが前提の戦闘設計になっている。
スタミナバーが消費されるため無限に回避はできない。ボスの攻撃パターンを覚え、危険な攻撃だけに回避を使う判断が必要。これはまさに「ダークソウル的」な設計思想で、「ハクスラにソウルの要素を入れた」と評されることが多い。
- ドッジロール: 専用ボタン(スタミナ消費)。無敵時間あり。使いすぎるとスタミナ切れで身動きが取れなくなる
- テレグラフ読み: 敵の攻撃前動作を読んで回避。一部ボスは「赤い範囲表示」で警告してくれる
- フラスク管理: 体力・マナを回復するフラスクの使用タイミングが重要
- 状態異常: 感電・中毒・凍結・点火など。スキルと状態異常を組み合わせたコンボが強力
- ブレイク: 一部ボスにはブレイクゲージがあり、削り切るとボーナスダメージフェーズに入る
この戦闘システムの変化について、長年のPoE勢からの不満は根強い。
「PoE1のあの爽快感を求めてたら別ゲーだった。悪くはないけど求めてたものじゃない。」
— Steam日本語レビュー(2025年)
一方で、PoE1の「爽快系ハクスラ」に食傷気味だった層、ソウルライク好きな層からは熱烈な支持を受けている。
「ボス戦は理不尽に見えて、実は全部パターンがある。倒した瞬間の達成感がソウルシリーズと同じく来る。」
— Steam日本語レビュー(2025年)
ボスデザイン ― これがPoE2の真骨頂


PoE2が最も高い評価を受けているのが、ボスデザインだ。
PoE1でも印象的なボスはいたが、PoE2は別次元。1体1体が独自の攻撃パターン、モーション、世界観を持ち、「倒した後に開発チームへのリスペクトを感じる」という声が海外コミュニティに溢れている。
- Count Geonor(伯爵ゲオノール): Act 1ボス。複数フェーズ構成で、初見殺しのギミックを持ちながら倒せたときの達成感が圧倒的
- Doryani(ドリアニ): 強力な電撃ビームを駆使する上位ボス。攻撃の予備動作が美しく、「攻略するほど絵になる」と評される
- 各Act最終ボス: ストーリーの核心に関わるボス群。アートとBGMの完成度が特に高く、プレイヤーの記憶に残る
「PoE2のボスは本当に美しい。一体一体に明確なデザイン意図があって、倒した後に『この開発者たちはボスを本当に愛してるな』と思う。」
— r/pathofexile2 コミュニティより(意訳)
難しすぎて詰まるという声は多いが、「ボスが悪いデザイン」と言う人は少ない。「理不尽」と「高難易度」は違う。PoE2のボスは後者だ。
ちなみに早期アクセスの初期バージョンでは「死亡時にポータルの残数が1回のみ」という非常に厳しい設定だったが、0.2.0以降は「序盤はリバイブ回数を多め、進めるほど少なくなる」設計に変更されている。開発チームの「学習曲線への配慮」が見える。
エンドゲーム ― キャンペーンクリアが本当のスタート

PoE2(そしてPoE1も)の特徴が「エンドゲームこそが本番」ということだ。
キャンペーン(全6章、現在の早期アクセスは約5章分実装)をクリアすると、本番のエンドゲームがアンロックされる。ここからが何百時間でも遊べるコンテンツの海だ。
- アトラスシステム: 100以上のエンドゲームマップを探索。各マップにユニークなボスと報酬。マップにModをかけると難易度と報酬が上昇する
- Pinnacle Bosses: エンドゲーム最難関のボス群。PoE1のプレイヤーにもおなじみのVaal女王Atziriなどが登場
- リーグメカニック(Fate of the Vaal): 0.4.0で追加。巨大なVaal神殿を探索・建設していく新コンテンツ
- Expedition: 爆発物を設置して埋蔵物を発掘するコンテンツ。再結合クラフトの解放にも繋がる
- Abyss(アビス): 0.4.0でコアゲームに追加。地面の亀裂から敵が湧き出す難関コンテンツ
ただし正直に言うと、エンドゲームへの道のりが長すぎるという問題は根強い。キャンペーンだけで30〜40時間かかることもある(ビルドや知識量によって大幅に差がある)。
「アーリーアクセス400時間超えプレイしたけど、エンドゲームに入るまでが長すぎる。最初の週はずっとキャンペーンにいた。」
— altema.jpプレイヤーレビューより(要約)
これはシリーズのベテランから特に多い声で、「早くファームしたいのにキャンペーンが邪魔」という意見がある。PoE2の開発チームもこの課題を認識していて、正式リリースに向けて改善が続いている。
クラフトシステム ― 装備を「育てる」深み
PoE2は「装備品をドロップから拾うだけ」ではない。クラフト(装備品の強化・改造)がビルドの完成度に直結する。
基本的な流れは「ランダムModのついた装備をドロップから入手→クラフト素材(Currency)で改造→目的のModを狙う」というもの。完璧な装備を作るには知識と運と素材が必要で、これもまた沼の一部。
0.2.0「Dawn of the Hunt」で追加された新クラフトシステム。2つの装備を組み合わせ、両方のModから取り込みたいものを選択。多く選ぶほど成功率が下がり、失敗すると両方が破壊される。
「良いModが2つのアイテムに1つずつある。どちらも持つ1つの神アイテムが作れる……かもしれない」というギャンブル性が高い。成功したときの達成感はひとしお。
装備よりもスキルとパッシブツリーが強さの大半を決めるPoE2でも、良装備はビルドを別次元に引き上げる。クラフトを「やらなくていいおまけ」と思っていると、エンドゲームで壁にぶつかる。
早期アクセスのアップデート歴 ― 0.1から0.4への道
EA開始から2026年3月までの約1年3ヶ月で、GGGはどれだけの変化をもたらしたか。時系列で見ていく。
- 2024年12月6日 / 0.1.0(EA開始): Warrior/Ranger/Witch/Sorceress/Mercenary/Monkの6クラスでスタート。同接57万人の歴史的ローンチ
- 2025年4月4日 / 0.2.0「Dawn of the Hunt」: Huntressクラス追加、槍とバックラー実装、新アセンダンシー5種、再結合クラフト追加。しかし、全ビルドの一斉ナーフで炎上(詳細は後述)
- 2025年8月29日 / 0.3.0「The Third Edict」: Act 4実装。フリーウィークエンド開催。バランス改善パッチを多数
- 2025年12月12日 / 0.4.0「The Last of the Druids」: Druidクラス追加(変身3形態)。新リーグ「Fate of the Vaal」。Abyssコアゲーム追加。フリーウィークエンド開催。同接約29万人に回復
- 2026年内予定 / 0.5.0: 詳細未発表。Jonathan Rogers「2026年内の1.0リリースを目指す」
更新ペースは「早期アクセスとしては十分だが、コミュニティの期待ほど速くはない」という評価が正直なところだ。GGGは公式フォーラムやStreamer向けコミュニケーションを通じて開発状況を透明性高く報告しており、「説明はするが動くのは遅い」という印象を持つプレイヤーもいる。
0.2.0炎上事件の真相 ― 「blatant f***-ups」と開発者が認めた日
Path of Exile 2の歴史の中で最も波紋を呼んだ出来事が、2025年4月の0.2.0「Dawn of the Hunt」リリース後の炎上だ。
0.2.0のパッチには新コンテンツの追加と同時に、ほぼすべての強力ビルドへの大幅ナーフが含まれていた。ダメージ減少、敵HP増加、マップの難度底上げ。この組み合わせが「ゲームが遅くなりすぎた」「育てたキャラが産廃になった」という大規模な批判を生んだ。
Steamのレビューは一時的に「ほぼ否定的(44%)」まで転落。数千件規模のレビュー爆弾が起きた。
「0.2で全部ナーフされた。育てたキャラが産廃になった。まだゲームの方向性が定まってないから早期アクセスには手を出さない方が良かった。」
— Steam日本語レビュー(2025年4月)
「Diablo 4の改悪パッチ後のBlizzardのコメントを読んでいるみたい」
— PC Gamer報道より引用されたコミュニティの声(2025年4月)
出典:PC Gamer
しかし、GGGの対応は迅速だった。Game Director Mark Robertsは4月6日に公式声明を発表。
“There were some blatant f***-ups(明らかなへまがあった)”
— Mark Roberts(GGGゲームディレクター)、GameSpot経由(2025年4月)
出典:GameSpot
上から目線ではなく、「ミスを認めた」この発言はコミュニティに一定の評価を得た。4月11日には緊急パッチ(0.2.0e)を配信し、過剰だったナーフの一部を修正。
この炎上事件は「早期アクセスのリスク」を改めて示した。GGGが誠実な対応をしたのは事実だが、「バランスが根本から変わる可能性がある」という早期アクセスの本質的なリスクは、0.4.0現在も消えていない。
0.4.0「The Last of the Druids」 ― V字回復の一手
0.2.0の炎上から約8ヶ月。0.4.0「The Last of the Druids」(2025年12月12日)はPoE2の復活を印象付けた。
- Druidクラス追加: 変身形態が3種(Bear/Wolf/Wyvern)あり、形態ごとに別のスキルセットを持つ異色のクラス。「変身して戦う」という体験はPoE2初。Talismanという新武器タイプも追加
- 新リーグ「Fate of the Vaal」: 巨大なVaal神殿を探索・建設していく新リーグメカニック。PoE1プレイヤーにおなじみのQueen Atziriが頂点ボスとして登場
- Abyssのコアゲーム追加: Act 2以降の特定エリアでAbyssに遭遇できるようになった
- スキル・サポート大量追加: 20以上の新スキル(主にPrimal系)、35以上の新サポートジェム
- フリーウィークエンド開催: EA中でも無料体験できる機会を設けた(12月12〜15日)
0.4.0のリリース直後、Steam同時接続は約290,232人を記録。0.2.0炎上後の落ち込みからV字回復を見せた。
日本語コミュニティでも「Druidの変身が楽しすぎる」「前のシーズンで一度離れたけど戻ってきた」という声が多数見られた。
「0.4でDruid使い始めたら止まれなくなった。熊になって体当たりしてたら時間が消えた。」
— 日本語コミュニティ(X / 旧Twitter)より(2025年12月)
Diablo 4、Last Epochとの比較 ― 「どれを選ぶ?」問題
「PoE2とDiablo 4、どっちを買えばいい?」という質問に直球で答える。
| 比較項目 | Path of Exile 2 | Diablo 4 | Last Epoch |
|---|---|---|---|
| 難易度 | 上級者向け(高難度ボス) | 初心者OK | 中級者向け |
| ビルド自由度 | 最高級 | 中程度 | 高い |
| 爽快感 | 控えめ〜中程度 | 高い | 中程度 |
| 料金(現在) | EA有料(正式リリース後無料) | 有料(本体+DLC) | 有料 |
| プレイ時間 | 数百〜数千時間 | 数百時間 | 数百時間 |
| クロスプレイ | あり | あり | なし |
| インターネット必須 | 必須(オフライン不可) | 必須 | 不要 |
| おすすめの人 | 深いビルドがしたい上級者 | 手軽に楽しみたい人 | 中間を求める人 |
Diablo 4は「爽快感と手軽さ」、PoE2は「深さとやり込み要素」が売り。どちらが優れているとかではなく、何を求めるかの問題だ。
ハクスラ初心者には正直Diablo 4かLast Epochから入ることを勧める。PoE2のビルド自由度は素晴らしいが、基礎知識がないと何が正解かわからず挫折しやすい。PoE2は「ハクスラが好きだとわかってからステップアップで遊ぶゲーム」という評価が日本語コミュニティでも多い。
「ハクスラを初めてやろうかと思っている場合、やるならPoE2よりDiablo 4の方が圧倒的に入りやすい。PoE2はアクション難度もシステムの複雑さも桁違い。」
— Yahoo!知恵袋での回答まとめより(2025年)
プレイヤー数の推移 ― 57万人からの浮き沈み
PoE2のプレイヤー数推移は、早期アクセスの「典型的な山と谷」を歩んでいる。
- 2024年12月8日: ピーク578,569人(EA開始直後 / ARPG史上最高クラス)
- 2024年12月 平均: 約300,000人
- 2025年初春(0.2.0前後): 約10万人前後
- 2025年4月(0.2.0炎上後): 急落。30日評価44%、一時「ほぼ否定的」
- 2025年8月(0.3.0「The Third Edict」): 回復傾向
- 2025年12月12日(0.4.0「The Last of the Druids」): 約290,232人のピークを記録
- 2026年3月現在: 数千〜数万人(平常時)
この推移を「プレイヤーが離れた失敗作」と見るのは早計だ。EA中のゲームは新シーズン・新コンテンツのリリースに合わせてプレイヤーが戻ってくる「季節性」がある。0.4.0で29万人に回復した事実は、コアプレイヤー層がしっかり残っていることの証明でもある。
正式リリース(基本無料化)の際には、もう一段階の大規模なプレイヤー流入が見込まれる。
良いところ ― PoE2が評価される理由
ここまで課題も書いてきたが、PoE2の強みをあらためて整理する。
240種以上のスキルジェム×200種以上のサポートジェム×2,000ノードのパッシブツリー。この掛け算から生まれるビルドの多様性は、他のARPGが比較にならない規模。「俺の考えた最強ビルド」を追求するプレイヤーには天国のようなゲームだ。
2. ボス戦のクオリティが圧倒的
一体一体が独自のデザイン・攻撃パターン・BGMを持つボスたち。「開発チームがボスを愛している」のが伝わってくる。倒したときの達成感はソウルシリーズ並み。
3. アートと世界観の完成度
Lovecraftianダークファンタジーの重厚な世界観。BGM・効果音・環境音のクオリティが高く、没入感が半端ない。特にBGMはハクスラジャンルの中でもトップクラスと評される。
4. WASD&コントローラー完全対応
前作の「クリック移動」から解放。PS5・Xbox版もPC版と遜色なく遊べる。ソファでコントローラーでやる体験が気持ちいいと評判。
5. 正式リリース後は完全無料
課金なしでキャンペーン・エンドゲーム・マルチプレイ全てが遊べる設計。課金要素はコスメ(見た目変更)のみになる予定。「払うのはゲームが好きになってから」という設計。
6. PoE1を終わらせない開発の誠実さ
GGGはPoE2の並行サービスとして、PoE1の更新も継続している。「PoE1ユーザーに捨てられた感を与えたくない」という姿勢を明言。新作を出すときに前作を終わらせないのは、珍しく誠実な判断だ。
辛口ポイント ― 正直に言う
良い点ばかり書いてもしょうがない。課題を正直に書く。
エリア1つ1つが広大で、探索が苦痛になる場面が多い。敵を全滅させた直後にまた別の群れに遭遇するを繰り返す設計が疲労感を生む。「ハクスラの爽快感よりサバイバル感が強すぎる」という指摘がある。
「マップが広すぎる。1エリアの探索に20分かかる。ハクスラってこんな疲れるもんじゃないはず。」
— Steam日本語レビュー(2024年12月)
2. 死亡時の敵全リスポーン
プレイヤーが死ぬとエリア内の敵がすべて復活する。ボスで詰まっているとエリアをまた走り直さないといけない苦痛。「ボスの難しさ」より「ボスまでの道のり」のほうがつらいという本末転倒な状況が起きる。
3. ビルドの強弱格差が激しい
同じクラス、同じレベルでもビルドによってダメージ量が10倍以上変わることがある。「強ビルドでないとエンドゲームが詰まる」問題は継続中。攻略サイトを見てビルドを完コピすれば快適だが、「自分で考えたビルド」が通じにくい場面も多い。
4. エンドゲームへの到達が長すぎる
キャンペーンが実質的に「本番前の練習」扱いなのに、30〜40時間かかる。「早くファームしたいのに前座が長い」という感覚は根強い。
5. 視認性の問題
毒や凍結のエフェクトが背景のアートに溶け込んで見えにくい。特にボス戦で「どこに攻撃が来るかわからない」という視覚的な混乱が起きることがある。これは0.2.0以降も完全には解消されていない問題。
6. 早期アクセスの不安定さ
0.2.0のように、「育てたビルドが根本から変わるナーフ」がいつ来てもおかしくない。これはEAゲームの宿命だが、覚悟した上でプレイする必要がある。
初心者・PoE未経験者のためのスタートガイド
「興味はあるけど難しそう」という人のために、始め方のポイントをまとめる。
- クラスは後から変えられない: ただし、プレイヤーキャラクターはいくつでも作れる。最初は「自分が好きそう」で選べばOK。迷うならWarrior(わかりやすい近接)またはSorceress(属性魔法)が入りやすい
- ビルドは攻略サイトを参考に: Maxroll.gg(日本語なし・英語のみ)やPoE2 Wikiが充実している。「初心者向けビルド」で検索すれば日本語解説動画も多い
- キャンペーンは「練習」と割り切る: 装備やビルドが不完全でも攻略できる設計。完璧を求めないことが精神安定の鍵
- 死んでOK: 経験値ペナルティがある(エンドゲームでは特に痛い)が、キャンペーン中は何度でも死んで覚えていい
- パッシブツリーを怖がらない: リスペックには素材が必要だが、ある程度はやり直し可能。最初は細かいことを考えずにどんどん振る
「PoE1をやっていないと始められない?」という疑問へのシンプルな答えは「全く問題ない」だ。PoE2はPoE1の続きの物語ではあるが、ゲーム内容としては完全に独立したタイトル。前作の知識がなくても遊べる。
Druidクラスの衝撃 ― 変身できるハクスラ
0.4.0で追加されたDruidクラスは、PoE2の中でも特に異色の存在だ。
変身形態は3つ:Bear(熊)・Wolf(狼)・Wyvern(翼竜)。各形態で使えるスキルが変わり、プレイスタイルが全く異なる体験を提供する。
TalismanというDruid専用の2ハンド武器は、形態変身の引き金となるアイテム。「武器を振る→変身して別の形態で攻撃→また人型に戻る」というコンボが独特の爽快感を生む。
PoE2のクラス設計の中でも最も「ゲームの遊びの幅を広げた」クラスとして評価されていて、0.4.0後の復帰プレイヤーの多くがDruidを試している。
「Druid追加されてPoE2が新しいゲームになった感じ。変身してガオーってやれるだけで楽しい。」
— 日本語Xコミュニティより(2025年12月)
マルチプレイ要素 ― 協力プレイの実情
PoE2は最大6人での協力プレイ対応。ただし、「協力ゲーム」というよりは「同じマップに入れる」という設計に近い。
フルパーティで全員が強いビルドを持って遊ぶとゲームバランスが崩れるため、普通のハクスラARPGと同様「基本はソロ、たまに友人と」くらいのスタンスで遊ぶ人が多い。
- オンライン必須(オフライン不可)
- クロスプレイ対応(PC/PS5/Xbox間でフレンドと遊べる)
- パーティ参加中はドロップが個人ドロップ(他人に取られない設計)
- ボス難易度はパーティ人数でスケールする
- PoE2は基本的にソロで遊んでも十分楽しい設計
システム要件 ― どんなPCで動く?
早期アクセス段階での参考要件だ(正式リリース時に変更される可能性あり)。
| 項目 | 最低要件 | 推奨要件 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit |
| CPU | Core i7 7700 / Ryzen 5 2600 | Core i7 9700K / Ryzen 5 3600 |
| メモリ | 12GB RAM | 16GB RAM |
| GPU | GeForce GTX 1070 / RX 5500XT | GeForce RTX 3070 / RX 6800 XT |
| ストレージ | 70GB | 70GB(SSD推奨) |
| DirectX | 12 | 12 |
エンドゲームのBossや高密度マップでは処理が重くなる場面がある。推奨スペック以上のPCで遊ぶことを強くお勧めする。
通貨とアイテム経済 ― 「ゴールドがない」PoE独特のシステム
PoE2(およびPoE1)を語る上で絶対に外せないのが、「通貨アイテム」システムだ。
普通のRPGには「ゴールド(金貨)」のような汎用通貨がある。PoE2にはそれがない。代わりに「Orb(オーブ)」と呼ばれる多種多様な素材アイテムがドロップし、それ自体が通貨として流通する。
- Exalted Orb(エグザルテッド・オーブ): ランダムModを装備に追加する高級素材。プレイヤー間取引の基軸通貨になることが多い
- Chaos Orb(カオス・オーブ): 装備のModをランダムに再ロール。低〜中価値の取引で使われる通貨
- Orb of Alteration(アルタレーション・オーブ): マジックアイテムのModを再ロール。クラフトの基本素材
- Divine Orb(ディヴァイン・オーブ): 装備のMod数値を再ロール(種類は変わらない)。エンドゲームの高額取引で使われる最高級通貨
- Orb of Scouring(スコーリング・オーブ): 装備のModを全て除去してノーマルに戻す。クラフトのやり直しに使う
この「通貨=クラフト素材」という設計は、「ドロップした通貨を使うかトレードに出すか」という選択を生む。強い装備が欲しければ通貨を使ってクラフトする、あるいはトレードサイトでプレイヤー間売買する。「時間をかけてドロップを待つ」か「通貨を投資してクラフトする」かの戦略的判断がゲームに組み込まれている。
この通貨経済システムがPoEシリーズ固有の醍醐味の一つだ。特にエンドゲームでは「通貨管理と投資判断」がビルド完成のカギを握る。
初心者が最初に驚くのが「ゴールドがない」ことだ。NPC商人はいるが、PoE2のNPCはゴールドで商品を売らない。クラフト素材を消費してアイテムの識別や強化サービスを提供する形式だ。プレイヤー間のトレードも全て通貨アイテム同士の物々交換になる。
リーグシステム ― 季節ごとに新しいゲームが生まれる仕組み
PoEシリーズの大きな特徴の一つが「リーグ(League)」システムだ。PoE2でも引き継がれており、長期的な遊び続ける動機付けになっている。
リーグとは「新しいキャラクターで一から始める期間限定のゲームモード」のことだ。約3ヶ月ごとに新リーグが始まり、新しいメカニクスやコンテンツが追加される。リーグ内のキャラクターはリーグ終了後にスタンダードモードに移行する。
- リーグスタート: 全員が同じ条件でゼロから始まる。「最速クリア」「ファーミング効率」の競争が生まれる
- 新リーグメカニック: 毎回ユニークなコンテンツが追加され、マップ探索中にランダムで発生する
- 期間: 約3ヶ月ごとに新リーグへ移行
- スタンダードモード: リーグ終了後のキャラが移行する常設モード。蓄積した装備でのんびり遊べる
PoE2の早期アクセス中のリーグ遍歴:
– **0.1.0**: スタンダードリーグとして開始
– **0.2.0 (Dawn of the Hunt)**: 新リーグコンテンツ追加
– **0.3.0 (The Third Edict)**: 新リーグコンテンツ追加
– **0.4.0 (Last of the Druids)**: 「Fate of the Vaal」リーグ開始
「リーグ開始時のフィーバー感」はPoEシリーズの名物だ。新しいビルドを考えて、リーグスタートと同時に突撃する。深夜にもかかわらずサーバーが混む。この「全員が一斉スタート」の熱量は、継続型ライブサービスゲームの中でも珍しい体験だ。
Grinding Gear Gamesとは ― インディースタジオが作った10年の傑作
PoE2を語る上で欠かせないのが、開発元Grinding Gear Games(GGG)の話だ。
GGGはニュージーランドのウェリントンに本拠を置く、2006年設立の中規模スタジオだ。従業員数は現在数百人規模だが、PoE1の開発当初は数人の小さなチームだった。
1. PoE1を12年以上無料で運営し続けた実績: 2013年にリリースしたPoE1は、基本無料モデルで一切のペイ・トゥ・ウィン(課金で強くなる要素)なしで運営を続けている。コスメアイテムの課金収益だけでここまでゲームを維持してきた稀有なスタジオだ。
2. 「PoE1を終わらせない」という約束: PoE2リリースにあたり、GGGは「PoE1のサービスを継続し、更新も続ける」と明言。大型タイトルの続編リリース時に前作を切り捨てる会社が多い中、この誠実さは高く評価された。
3. コミュニティとの直接対話: Chris Wilson(GGG共同創設者)やJonathan Rogers(PoE2ゲームディレクター)が定期的に公式フォーラムやRedditに登場して開発状況を説明する。「エクザイル(プレイヤーの呼称)たちへ」という口調で直接語りかけるスタイルが長年のファンに愛されている。
4. ペイ・トゥ・ウィン完全禁止: GGGは課金でゲームプレイに有利な要素を売ることを徹底的に避けてきた。収益はコスメアイテム(スキルエフェクト、武器スキン、ペットなど)のみ。
2018年にTencentがGGGの80%の株式を取得したとき、コミュニティは「中国資本でペイ・トゥ・ウィンになる」と心配した。しかしGGGは「ゲームの方向性は我々が引き続き決める」と約束し、現在に至るまでその約束を守り続けている。
「開発者への信頼」がPoEシリーズの強さの核心にある。ゲームの完成度だけでなく、スタジオとしての誠実さが長期的なファンを生んできた。
前作PoE1の歴史 ― 12年間で積み上げた伝説
PoE2を正しく評価するために、前作PoE1の話をしておく必要がある。
2013年にリリースされたPath of Exile(PoE1)は、当時のDiablo 3への失望から生まれたともいわれる。Diablo 2の「ダークで複雑な」設計哲学を継承しつつ、基本無料でリリースされたPoE1は、ニッチなコアゲーマー向けタイトルとして徐々に評価を高めた。
- 1,000以上のスキルジェムとサポートジェム: 毎リーグで新ジェムが追加され続け、ビルドの選択肢が爆発的に増加
- 膨大なリーグメカニクス: 各リーグで追加されたメカニクスの多くがコアゲームに統合。12年分のコンテンツが積み重なっている
- 競合不在の状況: PoE1のビルドの深さに匹敵するハクスラはほぼ存在しない。深いビルドを求めるプレイヤーにとって「他の選択肢がない」状況だった
- 現在も現役: 2026年3月現在も定期的なリーグ更新が続き、アクティブなプレイヤーコミュニティを維持している
PoE2は「その12年の遺産を引き継ぎながら、完全に作り直した」タイトルだ。スキルジェムの概念は継承しつつも、装備との連動方式を廃止。パッシブツリーの巨大さは継続しつつ、ノードの意味が更新された。
PoE1のプレイヤーにとって、PoE2はまるで「自分の故郷が再開発された」ような感覚だという声がある。慣れ親しんだ要素が形を変えて残っている一方で、「前はここにあったはずの路地がない」という感触も。これが「PoE1経験者がPoE2を評価するとき、感情が入り混じる」理由だ。
アクセス方法と購入ガイド ― 今すぐ始めるには
「PoE2を始めてみたい」と思った人のための具体的な情報をまとめる。
Steamストアで「Path of Exile 2」を検索。Founders Packを購入するとすぐにプレイ開始できる。最低価格は約4,642円〜(パックの内容によって異なる)。
→ Steamストアページ
【PC(公式 / Epic Games)版】
GGG公式サイト(pathofexile2.com)またはEpic Games Storeでも購入可能。アカウントはSteamと独立。
【PS5版】
PlayStation Storeで「Path of Exile 2」を検索。日本語UIで購入可能。最低価格は約4,510円〜。PS5コントローラーでの操作に最適化されている。
→ PlayStation Store
【Xbox Series X|S版】
Xbox Storeで「Path of Exile 2」を検索。Xboxゲームパスには現時点で含まれていない。
- フリーウィークエンド: GGGは定期的に無料体験期間(フリーウィークエンド)を設けている。0.3.0、0.4.0のリリース時にも開催された。次のフリーウィークエンドのタイミングを公式SNSでチェックしておくとよい
- 正式リリース(1.0)後: 2026年内に予定されている正式リリース後は完全無料化。課金なしでキャンペーン〜エンドゲームまで全て遊べるようになる
「今すぐやりたい」なら有料EA。「お金をかけたくない」なら正式リリース待ち。どちらも正解だ。
ちなみにFounders Packに含まれるコスメアイテムやストレージ(スタッシュタブ)は、正式リリース後も引き継がれる。早期から始めた「恩恵」という面もある。
Steamコミュニティ・日本語プレイヤーの声
Steam日本語レビューとコミュニティから、様々な声を拾ってみた。ポジティブもネガティブも包み隠さずお届けする。
「これは一生遊べる」派の声
「Path of Exile 1から比べてアクション要素が格段に高くなり、WASDキーでの移動に対応したことでより直感的にアクションを楽しめるようになった。2,000以上のパッシブスキルを駆使して自分だけのキャラクターを育成する圧倒的なビルドの自由度が素晴らしい。」
— Steam日本語レビューまとめより(2025年)
「アルテマのレビュアーが400時間やって言ってた『ビルドの深さ、ボス戦のクオリティは最高』っていうの、めちゃくちゃ同意。エンドゲームに入るまでは長いけどそこからが本番。」
— altema.jp ユーザーレビュー参照(2025年)
「協力プレイで友人と遊んだら最高だった。一緒にボスを倒した達成感が半端ない。」
— 協力ゲーム通信 プレイヤーレビューより(2025年)
出典:game-reviews.club
「現実的な問題がある」派の声
「ボイスをオフにできない点、敵の範囲攻撃エフェクトが背景に溶け込んで分かりづらい点(特に毒と凍結)、ゲームバランスが極めて悪く理不尽さが感じられるボス戦が顕著な点などが残念。ポテンシャルはあるのに詰めが甘い。」
— Steam日本語レビューより(2025年)
「PoE2のS2(0.2.0)で大失速。ハクスラの爽快感がなく重くなりすぎた。PoE1に戻るプレイヤーが続出した時期があった。あれは正直GGGの失敗だったと思う。」
— ブログ「ストイックにFPS」より(2025年)
出典:stoicfps.com
「行ったり来たり」派の声
「0.2で離れたけど0.4のDruidで戻ってきた。こういう『一度やめて新コンテンツで戻る』サイクルがPoEシリーズの常だと思う。文句も言うし、また遊ぶし。」
— X(旧Twitter)日本語コミュニティより(2025年12月)
「PoE2は『面白いけど欠点がある』ではなく、『欠点があるけど面白い』ゲーム。この順番が大事だと思う。」
— note.com PoE2レビュー記事より(2025年)
note記事に見るPoE2体験談
日本語の個人ブログ・note記事でPoE2を語った人たちの視点を紹介する。
「面白さの重心移動」(くろっく氏 / note)
URL: note.com
PoE1と比較しながら「PoE2の面白さは隠れ家(ビルド構築の時間)よりも、実際に戦場に出て戦う時間に移った」という洞察が印象的なレビュー。PoE1では「理論が半分、実戦が半分」だったが、PoE2の戦闘アクションの進化によって「実戦での手応えそのもの」が楽しくなったという切り口は、PoE2の設計思想を見事に言語化している。
「1ヶ月後のPoE2 EA感想」(ハクスラのビルド録)
URL: buildroku.com
1ヶ月経ったプレイヤーへのアンケートをまとめた記事。「楽しんでいる」が約60%、「改善点が多い」が約30%、「失望した」が約10%という分布。戦闘への評価は高いが、エンドゲームのバランスに不満が集中しているという分析は、発売初期から現在まで続く課題を的確に示していた。
「PoE2は神ゲーという証拠を発見」(Path of Exileブログ)
URL: pathofexile.jp
「神ゲーの証拠」というキャッチーな切り口で、PoE2の細かい設計の丁寧さを掘り下げた記事。大手メディアが取り上げない「ゲームの細部への愛情」に着目した独自の視点が面白い。
0.5.0と正式リリースへの道 ― 今後の展望
2026年3月現在、GGGが目標としているのは「2026年内の1.0(正式リリース)」だ。
Jonathan Rogers(ゲームディレクター)は複数回にわたって「2026年内のリリースを強く目指している」「2027年には持ち込まない」と発言しているが、「具体的な日付は言えない」という慎重な姿勢も維持している。
- 残りのアクト: 現在実装済みはAct 1〜Act 5相当。Act 6まで全6章の完成が必要
- 残りのクラス: 12クラス×3アセンダンシーの完全実装が目標。現在8クラスが実装済み(2026年3月時点)
- エンドゲームの完成: アトラスシステム、リーグメカニクスの更なる充実
- 0.5.0アップデート: 次の大型アップデート。詳細は2026年春〜夏頃に発表予定
- F2P移行: 1.0と同時に基本無料化。新規プレイヤーの大波が来ることが予想される
正式リリース時が「PoE2の本当のスタート」になる可能性が高い。
基本無料化によって新規プレイヤーが大量流入し、コミュニティが活性化する。マッチング環境も改善される。エンドゲームコンテンツも充実している。「今の早期アクセス版で感じる荒削り感」の多くが解消された状態で遊べるのが正式リリース後だ。
PoE1がリリースから何年も経って「今が一番完成度が高い」と言われるように、PoE2も時間をかけて磨かれていく。その成長の過程を最初から見届けるか、完成版を待つかは、あなた次第だ。
よくある疑問Q&A
PoE2について聞かれることが多い疑問に直接答える。
A. 全く問題ない。PoE2はPoE1の20年後が舞台だが、ゲームとして独立している。PoE1の知識があればニヤッとする場面もあるが、なくても楽しめる。
A. 完全に楽しめる。PoE2はむしろソロプレイがメインの設計。マルチプレイは「一緒にやると楽しい」程度のオプション。
A. キャンペーンは攻略サイトなしでも進める。ただし、エンドゲームのビルド完成には攻略情報が実質必須になる。「自力でビルドを考えるのが好き」な人はなしで遊ぶのもアリ。
A. 目的が違うので比較しにくい。「爽快感・手軽さ」ならDiablo 4。「深さ・やり込み」ならPoE2。どちらが「面白い」かは求めるもの次第。両方やるのもアリ。
A. ゲームコンテンツは同じ。コントローラー操作はPS5版の方が最適化されている。PC版はキーボード&マウスでの細かい操作が可能。グラフィックス品質はPC版が上(スペック次第)。クロスプレイ対応なので友人がPS5でも一緒に遊べる。
A. ハクスラ初心者や「完成品を遊びたい人」は待つのが賢い。早期アクセス中にビルドや通貨がリセットされるリスクもある。今すぐやりたいコアゲーマーには今でも十分楽しめる。
A. 現在の早期アクセス中はFounders Pack(EA参加パック)が主な課金。正式リリース後はコスメアイテム(スキルエフェクト、防具スキン、ペット、ハウジング装飾など)の課金のみになる予定。ゲームの強さに関わる課金要素はない(PoE1の方針を踏襲)。
似たゲームが気になる人へ
PoE2を検討している人には、こんなゲームも気になっているかもしれない。当サイトで詳しく紹介しているので合わせて参考にしてほしい。
アクション性の高いオープンワールドRPGが好きなら――
世界規模で話題になった「黒い砂漠」開発元の最新作。オープンワールドARPGとしてPoE2と並んで注目される大作タイトル。

ゴシックダークファンタジーRPGが好きなら――
同じ暗い世界観で骨太なRPGを求めている人に。Bohemia Interactiveが送るKingdom Come: Deliverance 2は、リアル中世ヨーロッパの重厚なRPG体験を提供する。

ソロで遊べる傑作RPGなら――
PoE2を遊ぶ前に「アクションRPGの名作を一本やってみたい」という人には、Baldur’s Gate 3という選択肢がある。DRPGの最高峰と呼ばれる作品。
まとめ ― PoE2は「今」買うべきか?
結論から言う。
「ハクスラが好きで、ビルドを考えるのが楽しい」人には今すぐ買う価値がある。
逆に「ハクスラが初めて」「爽快系を求めている」「完成品を求めている」なら、正式リリース(基本無料化)まで待つのが賢い。
- ✅ PoE1またはDiablo 2/3/4、Last Epochを楽しんだことがある → 今すぐOK
- ✅ ソウルライクな高難度ボス戦が好き → 今すぐOK
- ✅ ビルドを自分で考えるのが楽しい → 今すぐOK
- ⏳ ハクスラは好きだが爽快感重視 → 0.5.0以降か正式リリース待ち
- ⏳ PoE2が初ハクスラ → 無料になってから試す
- ⏳ 完成品を求めている → 正式リリース待ち
0.2.0の炎上、マップが広すぎる問題、ビルド格差——課題は確かに多い。でも、これだけ深くて、これだけ熱心なコミュニティが支えているゲームが「失敗作」に終わるとは思えない。
PoE1が12年かけて磨き上げてきたものが、PoE2という器に注ぎ込まれている。完成形は、まだ見えていない。
正式リリースが楽しみだ。でも待ちきれない人は、もう始めている。
公式・関連リンク
| 公式サイト | pathofexile2.com |
| Steam | Steamストアページ |
| PS5版 | PlayStation Store |

