発売5日で500万本。2週間で600万本。Steam同接34万人超え。
『バイオハザード レクイエム』がとんでもない数字を叩き出している。バイオハザードシリーズ30周年の記念作にして、ナンバリング11作目。メタスコア88点。Steam評価は「非常に好評」。PS Storeでは星4.95。
数字だけ見れば「神ゲー確定じゃん」と言いたくなる。実際、そう言い切っている人も多い。
でも、ちょっと待ってほしい。
クリア時間10時間で8,990円。マーセナリーズは未実装。後半の展開には賛否が分かれている。Steamのレビュー欄には「ストーリーが同人作品レベル」と書いている人もいる。
この記事では、バイオハザード レクイエムを「買うべきか?」の判断材料として、良いところも辛口な部分も全部まとめた。ゲームシステムの詳細、キャラクターの魅力と問題点、PC版のパフォーマンス事情、そしてSteam・X(Twitter)のユーザーの生の声も大量に引用している。他のレビューサイトが触れていない「価格とボリュームのリアルな費用対効果」についても正直に書いた。購入を迷っている人は、最後まで読んでから決めても遅くない。
公式トレーラー
こんな人におすすめ / こんな人には合わない
おすすめできる人
- バイオハザードシリーズが好きで、RE:2やRE:4リメイクにハマった人
- サバイバルホラーの「弾が足りない恐怖」と「ゾンビをなぎ倒す爽快感」を両方味わいたい人
- グラフィック重視のPCゲーマー(パストレーシング対応で光源表現がえげつない)
- 10~15時間で濃密な体験ができれば満足な人
- レオン・S・ケネディが好きな人(今作のレオンは歴代最高クラスにカッコいい)
合わないかもしれない人
- 1本のゲームに30時間以上のボリュームを求める人
- マーセナリーズなどのやり込み要素を重視する人(発売時点では未実装)
- ストーリーの整合性や伏線回収の丁寧さを最重要視する人
- ホラーゲームが根本的に苦手な人(一人称視点だとガチで怖い)
- 新キャラ主人公に抵抗がある人(グレースの賛否はかなり割れている)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | バイオハザード レクイエム(BIOHAZARD requiem / Resident Evil Requiem) |
| 開発・販売 | カプコン |
| ジャンル | サバイバルホラー |
| 発売日 | 2026年2月27日 |
| 対応機種 | PC(Steam / Epic Games Store)、PS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2 |
| 価格 | 8,990円(税込・買い切り) |
| プレイ人数 | 1人 |
| エンジン | RE ENGINE |
| メタスコア | 88/100 |
| Steam評価 | 非常に好評(約13万件超、おすすめ率約80%) |
| Steam最大同接 | 344,214人(シリーズ歴代最高記録) |
| 販売本数 | 600万本突破(発売2週間、シリーズ最速) |
ゲーム概要 —— 30年分の「バイオ」を1本に詰め込んだ記念作

バイオハザード レクイエムは、シリーズ30周年を飾るナンバリング11作目だ。ロゴの「q」が「9」に見えるデザインになっていて、実質的には「バイオ9」。時系列的には2026年10月、ラクーンシティ壊滅から28年後の物語になる。
最大の特徴はダブル主人公制。新キャラクターのグレース・アッシュクロフト(FBI分析官)と、シリーズおなじみのレオン・S・ケネディが交互にプレイアブルになる。
この2人のパート、ゲーム体験がまるで別物なのが面白い。
グレースパートは『バイオハザード RE:2』を彷彿とさせるサバイバルホラー。弾薬は常にカツカツで、移動も遅い。体術も弱い。暗い廊下を進むたびに「次の角にゾンビがいたらどうしよう」という恐怖が襲ってくる。懐中電灯の光の範囲しか見えない中、背後から何かの気配がする——あの感覚だ。
一方、レオンパートは『バイオハザード RE:4』系の爽快アクション。豊富な武器、強力な体術、敵を倒せば弾薬がドロップする。トマホークでのパリィも気持ちいい。ゾンビの群れを蹴散らす快感がある。グレースパートで溜まったストレスを、レオンパートで一気に発散する。この緩急がたまらない。
つまり、1本のゲームで「逃げ回るバイオ」と「ぶっ倒すバイオ」の両方が体験できる。これがレクイエムの核だ。
カプコンの中西ディレクターが「レオンが今さらビビるはずがない」と語ったのは、まさにこの設計思想を端的に表している。数々の死線をくぐり抜けてきたレオンに「恐怖」は似合わない。RE:4のレオンはスーパーマンに近い存在で、彼がゾンビを怖がる姿は想像しにくい。だから恐怖を担当する新キャラが必要だった。グレースが生まれた理由は、ゲームデザイン的に極めて合理的なものだ。
バイオハザードシリーズの30年を振り返ると、「恐怖」と「アクション」の間で常に揺れ動いてきた歴史がある。初代は純粋なホラー。4でアクションに振り切って大成功。5と6でアクション寄りが加速して賛否が分かれ、7で原点回帰のホラーに戻った。レクイエムは「じゃあ両方やればいいじゃん」というシンプルで大胆な回答を出した。この設計が成功したかどうかは、メタスコア88点と600万本の売上が証明している。
ちなみに開発者によると、グレースとレオンのプレイ時間はほぼ半々。どちらかのオマケではなく、ガッツリ両方楽しめる設計になっている。
ストーリー —— ラクーンシティの亡霊が28年後に動き出す
主人公のグレース・アッシュクロフトは、FBI所属の分析官。実は初代『バイオハザード アウトブレイク』の主人公アリッサ・アッシュクロフトの娘で、アンブレラ創設者オズウェル・E・スペンサーの養女という複雑な出自を持つ。内向的な読書家で、戦闘は苦手。
物語の発端は、アメリカ中西部の廃ホテル「レンウッド・ホテル」で発見された謎の遺体。T-ウイルスの残留変異による「ラクーンシティ症候群(RCS)」が関わっているらしい。グレースが捜査に向かうと、行方不明の警察官を追ってベテランエージェントのレオンも合流する。
舞台はレンウッド・ホテルからローズヒル療養センター、そして最終的にはラクーンシティの廃墟へ。シリーズファンなら「ラクーンシティ」という単語だけでテンションが上がるはずだ。
敵対勢力として登場するのは、元アンブレラ科学者のビクター・ギデオンと、犯罪組織「コネクション」のエージェントゼノ。ゼノはアルバート・ウェスカーに酷似した外見で、シリーズファンの心をざわつかせる。彼らはスペンサーが残した「エルピスウイルス」を巡って暗躍しており、グレースがウイルスへの免疫を持つことが判明して事態は加速する。
レオンをサポートするのは、かつてラクーンシティで彼に救われたシェリー・バーキン。RE:2で幼い少女だったシェリーが、今ではDSO(国家安全保障機関)のエージェントとして成長している。レオンとシェリーの再会シーンは、シリーズファンなら胸が熱くなるはずだ。28年前の約束がここに繋がる。
物語は複数の時間軸が交錯しながら進行する。現在のグレースの捜査と、過去のラクーンシティ事件が少しずつ繋がっていく構成だ。前半はじわじわと謎が提示されるミステリー色が強く、中盤から一気にアクションとホラーが加速する。「後半がすごい」というファミ通の評価は、このテンポチェンジに言及している。
ストーリーの評価は正直、賛否が分かれている。後半のドラマチックな展開は「やめどき皆無」とファミ通が絶賛するほどだが、伏線回収の詰めの甘さやグレースの行動原理に疑問を呈する声もある。シリーズの歴史を知っているほど「おっ」と思う小ネタが散りばめられている反面、新規プレイヤーには背景が掴みづらい部分も。ここは後の辛口セクションで詳しく触れる。
ゲームシステム詳細
ダブル主人公による二つのゲーム体験
開発者インタビューによると、グレースとレオンのプレイ時間はほぼ半々に設計されている。カプコンの中西ディレクターは「レオンが今さらビビるはずない」というシンプルな理由から、恐怖を担当する新主人公グレースが生まれたと語っている。
グレースパート(サバイバルホラー)
- 弾薬は常に不足。血液を採取してクラフト素材にする独自システム
- 移動速度が遅く、体術も弱い。正面からの戦闘は避けるべき
- ゾンビの特性を利用して戦闘を回避する立ち回りが重要
- 推奨視点は一人称。暗い廊下を進むときの没入感と恐怖が段違い
- RE:2リメイクのMr.Xに追われるような緊張感が全編に漂う
レオンパート(アクションホラー)
- 豊富な武器と強力な体術。敵を倒せば弾薬がドロップ
- トマホークによるパリィシステムが追加。タイミングよく弾くのが気持ちいい
- 敵との位置関係で即死技「フィニッシュアタック」が発動
- 推奨視点は三人称。RE:4系の肩越しカメラで迫力のアクション
- ゾンビの群れをなぎ倒す爽快感はシリーズ随一
視点の自由切替 —— シリーズ初の革命的システム
レクイエムで最も画期的なのが、一人称と三人称をリアルタイムで自由に切り替えられるシステムだ。ボタン一つでシームレスに視点が変わる。カメラの切替時にカクつきやロードが入ることもなく、文字通りシームレス。
公式の推奨はグレースが一人称、レオンが三人称。だけど自由に設定できるので、「レオンも一人称でやりたい」「グレースを三人称で俯瞰したい」というプレイスタイルも可能。面白いのは、RE:2リメイクの初代バイオ2(1998年)がバイオ7(2017年)と同じ一人称だったらどうなっていたか——という「もしも」を、レクイエムで疑似体験できること。
一人称でグレースパートをプレイすると本当に怖い。背後が見えない恐怖、角を曲がった先に何がいるか分からない緊張感。RE:7のあの感覚が蘇る。逆に三人称にすると視界が広がって多少は安心感がある。実はRE:2ディレクターの神谷英樹氏が「レクイエムは自分には怖すぎる」と発言して話題になった。「ゾンビが全部可愛くなって、血しぶきが桜の花びらになるモードが欲しい」と冗談交じりにコメントしていたのが面白い。
このシステムは単なるオプションじゃなくて、ゲーム体験そのものを変える。同じシーンでも視点を変えるだけで別ゲームのように感じる。周回プレイのモチベーションにもなるし、配信映えもする。「1周目は推奨設定で、2周目は全部一人称で」という遊び方が自然にできるのは大きなリプレイバリューだ。
戦闘システム —— パリィとフィニッシュアタックの快感
レクイエムの戦闘システムは、前作までの蓄積に新要素を加えたハイブリッド型だ。
レオンパートの目玉はトマホークによるパリィシステム。敵の攻撃をタイミングよくトマホークで弾くと、一瞬の隙が生まれる。そこからの反撃が気持ちいい。RE:4リメイクのナイフパリィを更に発展させた形で、「受けて返す」リズムが戦闘全体を支配する。
さらに、敵との位置関係によってフィニッシュアタックが自動発動する。壁際に追い込んだゾンビの頭部を破壊する即死技や、ダウンした敵への追撃など、条件を満たせばド派手なキル演出が入る。これが決まると文字通り脳汁が出る。
グレースパートの戦闘は真逆のアプローチ。正面からの殴り合いは基本的に不利なので、ゾンビの行動パターンを観察して戦闘を回避する立ち回りが重要になる。ゾンビの視覚・聴覚をうまく利用して背後を取ったり、環境オブジェクトで注意を逸らしたりする。弾丸を1発も使わずにエリアを突破できたときの達成感は、レオンパートとは質の違う快感がある。
グレース独自の要素として、血液採取によるクラフトシステムがある。倒したクリーチャーから血液を採取し、それを素材にして弾薬や回復アイテムをクラフトする。限られたリソースをどう使うか、何を作るかの判断が生存を左右する。RE:3リメイクの火薬調合をさらに深くした感覚だ。
マップ探索 —— シリーズトップクラスの広さと密度
レクイエムのマップ設計は、シリーズの中でもトップクラスの作り込みだ。特に序盤の舞台「ローズヒル療養センター」は、4Gamerが指摘している通り、シリーズでも屈指の広さを誇るエリア。
ギミックで区切られたエリアを行き来しながら鍵やアイテムを集めて先に進む——という「バイオハザードらしい」マップ探索がしっかり健在。メインルートだけ追っても楽しいけど、脇道を探索すると隠しアイテムや背景ストーリーを語るドキュメントが見つかる。こういう寄り道の楽しさは、オープンワールド全盛の今だからこそ新鮮に感じる。
探索が好きな人は初見プレイで12時間くらいかかるだろうし、逆にストーリーだけサクッと追いたい人なら10時間を切ることもできる。この幅の広さは評価できるポイントだ。
アイテム管理 —— アタッシェケースの帰還
RE:4で好評だったアタッシェケース方式を踏襲。限られたスペースにアイテムをテトリスのように詰め込む。アイテムボックスは使えないので、何を持っていくかの取捨選択が常に求められる。
グレースパートではこのリソース管理が命に直結する。回復薬を優先するか、弾薬を優先するか。クラフト素材を持っておくか。判断を間違えると詰む。この「何を捨てるか」の選択を迫られる感覚こそ、サバイバルホラーの醍醐味だ。
レオンパートでも同じアタッシェケースを使うが、敵がアイテムをドロップするので圧迫感はだいぶマシ。グレースの「どれを捨てるか」に対して、レオンは「どれから使うか」。同じシステムなのにプレイ感覚がまったく違うのは、ゲームデザインの妙だ。
難易度設定 —— 初心者にも上級者にも対応
本作には複数の難易度が用意されている。最も易しい「カジュアル」から、標準的な「スタンダード」「スタンダード(クラシック)」、そしてクリア後に解放される最高難度「Insanity」まで。
「カジュアル」はホラーが苦手な人でもクリアできるように設計されている。敵の攻撃力が低く、弾薬も多めにドロップする。オートエイムのアシストも強めで、アクションゲームが不得意な人でも戦闘を楽しめる。一方「Insanity」は敵の攻撃力と体力が大幅強化された、ガチ勢向けの高難度。初見では回避不可能な攻撃も増えるので、パターンの暗記とリソース管理の完璧な最適化が前提になる。トロフィー/実績コンプリートを目指す人にとっては、この「Insanity」クリアが最大の壁になるだろう。
クリア率が約60%というのは、ホラーゲームとしてはかなり高い数字だ。怖すぎない配慮、三人称への視点切替によるセーフティネット、そして難易度選択の幅広さが、多くのプレイヤーをエンディングまで導いている。バイオシリーズはここ数年「間口を広げつつ、コア層も満足させる」方向に舵を切っているが、レクイエムでもその路線は踏襲されている。
パストレーシング —— シリーズ初のリアルタイム光源処理
PC版限定の目玉機能として、NVIDIAのDLSS 4と連携したパストレーシングに対応している。これはバイオハザードシリーズ初。
パストレーシングをONにすると、廊下の蛍光灯の反射、ライターの炎による影の揺らめき、ガラスの透過・反射がすべてリアルタイムで計算される。ホラーゲームにおいて「光と影」は恐怖の根幹なので、この効果は絶大だ。
ただし、要求スペックは高い。パストレーシングONでまともに遊ぶなら、最低でもGeForce RTX 5070クラスが必要。RTX 5060 Ti以下だとフレームレートが厳しい。4K+パストレーシングという最高設定を狙うならRTX 5090クラスが現実的な選択肢になる。パストレーシングOFFなら従来のRE ENGINEゲーム同様に軽く動くので、ミドルスペックのPCでも問題ない。
「パストレーシングのためにグラボを買い替える価値はあるか?」という質問には、正直「ホラーゲーム好きなら一度は体験すべき」と答えたい。光と影の表現がここまで進化すると、ゲームの恐怖体験そのものが次のレベルに到達する。予算に余裕があるなら、レクイエムは「パストレーシングを試す最高の入門ゲーム」と言える。
前作・シリーズ他作品との比較
レクイエムがシリーズの中でどこに位置するのか、数字で比較してみよう。
| タイトル | Steam最大同接 | メタスコア | 初動販売 |
|---|---|---|---|
| レクイエム (2026) | 344,214人 | 88 | 5日で500万本 |
| RE:4 リメイク (2023) | 168,191人 | 93 | 3日で300万本 |
| ヴィレッジ (2021) | 106,631人 | 84 | 3日で300万本 |
| RE:2 リメイク (2019) | 74,227人 | 91 | 発売1ヶ月で400万本 |
| バイオ7 (2017) | 18,648人 | 86 | 発売3日で250万本 |
同接数と初動販売はシリーズぶっちぎりの1位。RE:4リメイクの約2倍、ヴィレッジの約3倍という異次元の数字だ。
メタスコアはRE:4リメイク(93)やRE:2リメイク(91)には及ばないが、ヴィレッジ(84)やバイオ7(86)は超えている。ナンバリング作品としてはバイオ4以来の高得点。
RE:4リメイクとの違いを簡単に言うと、RE:4が「完成されたアクションホラー」なら、レクイエムは「恐怖と爽快感を交互に味わうジェットコースター」。RE:4は終始レオンの一貫したゲームプレイだったが、レクイエムはグレースとレオンで体験がガラッと変わる。
バイオ7との比較で言えば、一人称視点の恐怖体験はバイオ7直系。あのベイカー邸の薄暗い廊下を歩く恐怖が、レクイエムのグレースパートにしっかり受け継がれている。ただしレクイエムでは三人称に逃げられるので、「怖すぎて進めない」という問題が軽減されている。
ヴィレッジ(バイオ8)との比較も面白い。ヴィレッジは「ホラー → アクション」と進行に応じてジャンルが変わっていく構成だったが、レクイエムは「ホラーとアクションが常に交互に来る」構成。ヴィレッジのドミトレスク城が好きだった人はグレースパートにハマるだろうし、ヴィレッジ後半の戦闘が好きだった人はレオンパートで満足するはずだ。
なお、レクイエムの同接34万人という数字は、2026年のPCゲーム市場でも相当な記録だ。同年発売のモンスターハンター ワイルズ(同接138万人)には及ばないものの、シングルプレイのストーリーゲームとしてこの数字は驚異的。「バイオ」というIPの力がPCゲーマーにも浸透してきた証拠と言える。
RE:2リメイク(2019年、同接7.4万人)からわずか7年で約5倍。カプコンがRE ENGINEでPC最適化に本気を出してきた結果が、この数字に表れている。Steam版でパストレーシングという最新技術をいち早く投入したのも、PCプラットフォームを重視している証拠だ。PS5やSwitchからPCに移行するゲーマーが増えている昨今、この動きは今後のカプコン作品にも影響するだろう。
登場キャラクター詳細

グレース・アッシュクロフト —— シリーズの未来を背負う新ヒロイン
グレースはFBI所属の分析官で、年齢は20代半ば。母親のアリッサ・アッシュクロフトは初代『バイオハザード アウトブレイク』の主人公で、ラクーンシティ事件のサバイバーだ。さらに養父がアンブレラ創設者オズウェル・E・スペンサーという、シリーズの根幹に関わる出自を持つ。
内向的な読書家で、戦闘には不慣れ。ゲーム的にはこの「弱さ」がサバイバルホラーの緊張感を生んでいる。分析官としての能力は高く、血液サンプルの採取やクラフトによるサバイバルで切り抜けるという、頭脳派の主人公だ。
キャラクターとしての評価は真っ二つに割れている。「戦闘が苦手な主人公だからこそ怖い」という肯定派と、「行動が不自然で感情移入しにくい」という否定派。プレイヤーの好みが分かれるポイントだが、カプコンが「次の30年」を担わせるつもりのキャラクターであることは間違いない。DLC以降の展開次第で評価が変わる可能性は充分ある。
レオン・S・ケネディ —— 歴戦のエージェント、再び
説明不要のシリーズアイコン。RE:2で新人警官としてデビューし、RE:4ではスパイ映画さながらの大冒険を繰り広げ、RE:6では世界規模のバイオテロに立ち向かった。レクイエムでは28年の経験を持つベテランとして登場し、若い頃とは違う落ち着きと実力を見せる。
プレイヤーアンケートでは54.8%がレオンパートを好むと回答しており、やはりシリーズの顔としての人気は健在だ。アクション面での爽快感に加えて、シェリーとの再会シーンや、グレースとの世代を超えた協力関係など、ドラマ面でも見せ場が多い。
その他の注目キャラクター
シェリー・バーキン — RE:2で幼い少女だった彼女が、DSO(国家安全保障機関)のエージェントとして成長。レオンのサポート役として活躍する。28年前に彼に救われた少女が、今度は彼を助ける立場に。この成長の描写だけでシリーズファンは泣ける。
ビクター・ギデオン — 元アンブレラの科学者で、本作のメインアンタゴニストの一人。スペンサーの遺志を継ごうとする狂気の科学者。エルピスウイルスの解放を目論む。
ゼノ — 犯罪組織「コネクション」のエージェント。アルバート・ウェスカーに酷似した外見を持つ謎の人物。サングラスにオールバック、冷酷な立ち居振る舞い——初登場シーンで「ウェスカーじゃん!」と叫んだプレイヤーは多いはず。シリーズファンをざわつかせる存在で、彼の正体はストーリーの核心に関わる。ネタバレは避けるが、ウェスカーファンは注目すべきキャラだ。RE:5でウェスカーが退場して以降、カプコンがどう「次のカリスマ悪役」を作るかは長年の課題だった。ゼノがその答えになるかどうかは、DLCや今後のシリーズ展開にかかっている。
良いところ・推しポイント

1. グレースとレオンのコントラストが絶妙
これがレクイエム最大の魅力。「もう無理、怖い、弾ない」というグレースパートの後に、レオンパートでゾンビをバッタバッタと倒す。この緩急の気持ちよさは、どちらか一方だけでは絶対に味わえない。
例えるなら、ジェットコースターの「ゆっくり上昇する恐怖」と「急降下する爽快感」を交互に体験する感覚。グレースパートで精神的にギリギリまで追い詰められた後に、レオンパートで一気にカタルシスを得る。このリズム設計がとにかく上手い。
GameSpotが「ほぼ2つの別ゲームが並行して走っている」と表現したのは的を射ている。サバイバルホラーとアクションホラーのいいとこ取りだ。
2. 視点切替がゲーム体験を根底から変える
一人称と三人称の切替は、最初は「ふーん、おまけ機能か」と思うかもしれない。でも実際に使ってみると、同じ場面でも恐怖度がまったく違う。一人称のグレースパートは本気で心臓に悪い。三人称にすると少し余裕が生まれて、「あ、ゲームをプレイしてるんだ」と我に返る。
この切替の存在が、ホラーが苦手な人にとってもセーフティネットになっている。実際、本作のクリア率は約60%で、ホラーゲームとしては驚異的に高い。
3. パストレーシングによる「本物の恐怖」
PC版でパストレーシングをONにしてプレイした人なら分かると思うけど、光と影の表現がもう異次元。ライターの炎が壁に落とす影の揺らめき、窓から差し込む月明かりの質感、濡れた床に映る蛍光灯の反射。
ホラーゲームにおいて「暗さ」は恐怖の生命線だ。パストレーシングがあると、その暗さの中にリアルな光源があることで、逆に「見えない部分」が際立つ。従来のレイトレーシングとは次元の違う没入感がある。
4. 「後半がすごい」は本当
ネタバレは避けるが、ファミ通が「後半がすごい」と濁して書いた気持ちは分かる。序盤~中盤でじわじわ積み上げた伏線が、後半で一気に動き出す。特にラクーンシティに関連するくだりは、長年のシリーズファンほど衝撃を受けるはずだ。
「やめどき皆無」という表現は大げさじゃない。後半に入ると本当に止められなくなる。深夜2時から始めて気づいたら朝6時、みたいなことが普通に起きる。
5. レオンが歴代最高にカッコいい
これは個人的な推しポイントだけど、今作のレオンは文句なしにカッコいい。森川智之さんのボイスも健在。トマホークパリィからのフィニッシュアタックを決めたときの「これぞレオン」感。X(Twitter)でも「レオンの行動すべてがイケメンムーヴ」という声が上がっている。
アンケート調査ではプレイヤーの54.8%がレオンパートを好んだという結果も出ている。RE:4、RE:6を経て、今作のレオンはベテランエージェントとしての貫禄が増している。若い頃のがむしゃらさとは違う、経験に裏打ちされた冷静さと判断力。それでいてピンチの時には昔の癖が出る。このバランスがいい。
声優ファン的にも、森川智之さんのレオンが日本語で聴けるのは大きい。吹替版のクオリティが高いのはカプコンの伝統だが、今作も期待通り。英語版と日本語版で2周する人が続出しているらしい。
6. クリーチャーデザインが秀逸
ネタバレを避けるために詳細は伏せるが、レクイエムのクリーチャーデザインはシリーズの中でも白眉の出来だ。単純なゾンビだけでなく、T-ウイルスの変異による独自のクリーチャーが登場する。見た目のインパクトもさることながら、それぞれに固有の攻略パターンがあるのが良い。
特にグレースパートで遭遇する一部のクリーチャーは、生理的な嫌悪感を刺激するデザインになっていて、一人称視点で対峙すると本気で鳥肌が立つ。RE ENGINEの表現力と相まって、「これバイオで一番怖い敵じゃない?」と言いたくなる場面が複数ある。
7. 音響設計の完成度
パストレーシングのグラフィックに話題が集中しがちだけど、音響面の進化も見逃せない。足音、ドアのきしみ、遠くから聞こえるクリーチャーのうめき声——これらの環境音が空間的に配置されていて、ヘッドフォンでプレイすると「どの方向から音がするか」がはっきり分かる。
グレースパートでは特にこの音響が恐怖を増幅する。見えないけど聞こえる。近づいてきている気配がする。でも振り返ったら何もいない。こういう演出が繰り返されることで、心理的な圧迫感が蓄積していく。ホラーゲームの音響として、ここ数年で最高クラスだと思う。
辛口ポイント・正直に言いたいこと
ここからは辛口。良いところだけ書くのは誠実じゃないので、ちゃんと気になった点も書く。
1. ボリューム問題 —— 10時間で8,990円は高いのか
これが一番議論を呼んでいるポイントだ。
メインストーリーのクリア時間は約10時間。丁寧に探索しても12時間程度。8,990円という価格に対して、この時間は「短い」と感じる人が一定数いる。
比較対象として、RE:4リメイクは初見15~20時間。モンハンワイルズは100時間以上遊べる。同じ価格帯で倍以上の体験時間があるゲームがゴロゴロしている中で、10時間はどうしても見劣りする。さらにスピードクリアの実績が「4時間以内」に設定されていることから分かるように、慣れたプレイヤーなら半分以下の時間でクリアできてしまう。
ただし、バイオシリーズは伝統的に「密度の濃い10時間」を提供するタイプのゲームだ。バイオ7も初見10~12時間だったし、RE:2リメイクも8~10時間。「時間単価」で測るゲームではない、というのがファンの意見。
個人的には、この密度の10時間に8,990円は妥当だと思う。ただし、クリア後要素の弱さが問題を悪化させている。マーセナリーズが最初からあれば、ボリュームの印象はだいぶ違ったはずだ。
2. マーセナリーズ未実装 —— クリア後のモチベーション
発売時点でマーセナリーズは存在しない。クリア後に解放される要素は、高難度「Insanity」モードとスピードクリア実績くらい。やり込み要素が弱い。
カプコンは5月にミニゲームの追加、その後に追加ストーリーDLCの開発を発表している。フォトモードも予定されている。つまり「後から追加します」というスタンスだ。
RE:4リメイクもマーセナリーズは後から無料追加だったので、カプコンの手法としては前例がある。ただ、発売時点の「やることがない」感は否めない。特にフルプライスで買った直後に「あれ、もう終わり?」と感じてしまうのは痛い。
3. グレースというキャラクターの賛否
グレースは好みが分かれるキャラクターだ。戦闘が苦手な分析官という設定はゲームプレイ的には面白いけど、ストーリー上の行動に「それ、そこでそうする?」という場面がある。
ゲームの構成を成立させるために、キャラクターの行動の説得力が犠牲になっている——という指摘は一理ある。戦闘が苦手なはずなのに、なぜか単独で危険な場所に踏み込んでいく。FBIの分析官がそんなことする? という疑問は当然出てくる。
一方で、グレースの「弱さ」がゲームプレイの恐怖を生み出している面もある。強いキャラなら怖くないわけで、この弱さは意図的なデザインだ。キャラの説得力とゲーム体験のバランスをどこに置くか、という難しい問題ではある。
4. 後半の構成にムラがある
ファミ通が「後半がすごい」と言ったのは事実だが、その「すごい」後半に至る途中で、ダレるパートがある。
具体的には、レオンパートの中盤以降で「ロックされたエリアで敵を倒すだけ」のセクションが続く場面がある。探索要素が薄くなり、ただ敵が湧いてくるのを処理するだけ。RE:4のような変化に富んだステージ構成と比べると、レベルデザインの練り込みが足りない。
また、グレースパートでは隠れて動かないだけの演出シーンが長い場面がある。フラッシュバックの中で所定の位置に隠れて数分待つだけ、という場面は正直退屈だ。
5. ストーリーの伏線回収
30周年記念作として過去のシリーズ作品をたくさん回収しようとしているのは分かる。分かるんだけど、回収の仕方が「安易」と感じる場面がある。唐突にボスが登場して、物語的な積み上げも演出もなく倒して終わり、というパターンが中盤以降に目立つ。
Steamの不評レビューで「ストーリーが同人作品レベル」と書かれているのは言い過ぎだと思うけど、「もう少し丁寧に回収できたのでは」という気持ちは分かる。特にエンディングは賛否が分かれる展開で、「え、ここで終わり?」という印象を持つ人は多いだろう。
DLCでの補完が予定されているので、最終評価はそこまで待った方がいいかもしれない。
6. 親切設計が過剰 —— 黄色ペイント問題
これは最近のカプコン作品全般に言えることだが、プレイヤーを導くための「黄色ペイント」(進むべき方向に塗られた黄色い塗料)がレクイエムでも健在だ。加えて、HUD上の常時表示される目的通知、マップ上の消せないアイコンなど、情報過多な面がある。
サバイバルホラーの本質は「不安」と「発見」にある。行き先が分からない不安、手探りで正解を見つけたときの達成感。黄色ペイントが至る所に塗ってあると、その不安感が薄れる。「ここ行けばいいんでしょ」と分かってしまう。
もちろん、初心者や方向音痴なプレイヤーにとっては親切な設計だ。これを非表示にするオプションがあれば理想的だったが、残念ながら現時点ではON/OFFの切替はない。コミュニティからの要望は強いので、今後のアップデートに期待したい。
7. Ada Wongの不在
シリーズファンの間で地味に話題になっているのが、エイダ・ウォンの不在だ。レオンの物語には切っても切れない存在のはずなのに、レクイエムには登場しない。DLCでの登場が噂されているが、本編で全く触れられないのは寂しい。
エイダの代わりにシェリーがサポート役を務めているのは、RE:2からの伏線回収としては正しい。ただ、レオンとエイダの関係性を期待していたファンにとっては肩透かしだろう。「エイダがいない分、グレースが存在する」という読み方もできるが、それなら別に新キャラじゃなくてエイダでよかったのでは……という声があるのも事実だ。
ユーザーの声 —— Steam・X(Twitter)で何が語られているか
Steamレビューの声
Steamでは約13万件のレビューが集まっており、評価は「非常に好評」。おすすめ率は約80%。以下は実際のレビューから拾った声だ。
「グレースパートはRE:2リメイクの恐怖、レオンパートはRE:4リメイクの爽快感。1本で2つの体験ができる」
— Steamユーザーレビュー(好評)
「パストレーシングONでプレイしたら、廊下の光源表現が本当にヤバい。ホラーゲームのグラフィック基準を塗り替えた」
— Steamユーザーレビュー(好評)
「中盤以降のボスの扱いが唐突。物語的な積み上げも演出もなく”え、これで終わり?”の連続」
— Steamユーザーレビュー(不評)
「10時間で9,000円は高い。マーセナリーズもないし、クリア後要素が弱すぎる」
— Steamユーザーレビュー(不評)
X(Twitter)の声
【バイオハザード9 ネタバレなしで軽く感想】難易度スタンダードでクリアしました!普通に進めれば初見クリアで10~15時間ほどだと思います。グレースパートは常に資源がギリギリで、緊張感が途切れないのが本当に楽しい。
レクイエムクリアしました!!最後びっくりしたー!バイオファンにも大変楽しめるお話だった!この続きが気になるからDLCでてほしいな~!
集大成なんじゃないかってくらい懐かしい敵キャラが出たり過去が明かされたりして盛り上がったね!長いこと愛される神ゲーやわ レオンの行動すべてがイケメンムーヴすぎて
今回のバイオレクイエム 日本国内版のグロ規制 海外版とほぼ差異無しなのはありがたい!そして日本語ボイスもあるのもありがたい!レオンはシリーズで聴き慣れている森川智之さんの続投で安心しました
That’s a wrap on Resident Evil: Requiem! With about 14 hours on the clock, this will go down as one of my favorite titles in the whole series, easily in the top 5. It’s like Capcom went and picked out the best parts of RE2 and RE4 and made it even more badass.
Resident Evil: Requiem makes me feel like I haven’t played a true new Resident Evil game since 2012. Perfect balance between horror & action. Leon’s peak, farming aura every second.
バイオ9の音ズレ問題、Steamのインストール場所がHDDだと発生するっぽい…?でも、Cドライブの容量カツカツで入れたくない~!早く修正パッチきてほしい…
I’ve finished RE9 four times now, and gotten the platinum. I am happy to report that RE9 stands out as one of the best Resident Evil games ever.
23 hours and 45 minutes is my playtime with Resident Evil Requiem. The visuals, sophisticated environments, music, ambiance, enemy variety, scary elements and story — an absolute Game of the Year contender.
メディアレビュー
「後半がすごい。めっちゃ怖い、でもおもしろい。やめどき皆無の理想的なホラー作品だと確信」
「過去の遺産を光らせる職人技、しかし未来への課題も見える周年作品」
「シリーズの歴史を塗り替える。やや粗のある物語だがゲームプレイは反則級の面白さ」
「Resident Evil Requiem captures the best parts of the franchise to the point where it is almost two separate games running in parallel, both extremely compelling in their own ways.」(シリーズの最良の要素を取り込み、ほぼ2つの別ゲームが並行して走っている。どちらも独自の魅力がある)
DLC・今後のアップデート情報
カプコンはレクイエムのポストローンチサポートを明言している。600万本という大ヒットを受けて、追加コンテンツへの投資は充分にペイすると判断したのだろう。現時点で発表されている内容は以下の通り。
発表済みのアップデート予定
- フォトモード — 実装時期未定(パストレーシング環境でのスクショ需要が高い)
- ミニゲーム追加 — 2026年5月予定(「ちょっとしたミニゲーム」と公式が表現。マーセナリーズ的なものか?)
- 追加ストーリーDLC — 開発中(「世界観を更に掘り下げて楽しめる内容を目指す」と発表)
- USJコラボ — 2026年内開催決定(シリーズ30周年記念イベント)
RE:4リメイクが無料でマーセナリーズを追加し、有料DLCでエイダの追加ストーリー「Separate Ways」を配信した前例を考えると、レクイエムも似た路線になると予想される。追加ストーリーではグレースやレオンの別視点が描かれるのか、あるいは全く新しいキャラクターの物語になるのか。エイダの登場を期待するファンも多い。
ボリューム不足を感じている人は、5月のミニゲーム追加まで待つか、DLCも含めてセールで買うのも一つの手だ。カプコンのゲームは発売後半年~1年でかなり値下がりする傾向があるので、急いでいなければ「Game of the Year Edition」的なものを待つ戦略もアリだろう。
ただ、中西ディレクターが語った「難しい謎解きは周回プレイでゆっくり楽しんでください」という発言を見ると、現時点の本編にもまだ発見されていない要素がある可能性はある。すでに初見では気づけないイースターエッグや隠しルートの報告が上がってきており、やり込み勢はコミュニティ情報を追いかけるのも楽しいかもしれない。
PC版のスペック要件と注意点
RE ENGINEは最適化が優秀で知られているが、パストレーシングの有無でスペック要件が大きく変わる。
パストレーシングOFF(通常プレイ)
従来のバイオシリーズ同様、ミドルスペックPCで快適にプレイ可能。GTX 1060~RTX 3060クラスでも60fps維持できる場面が多い。
パストレーシングON(最高画質)
NVIDIA DLSS 4対応が前提。1080pでMin 60fpsを維持するにはGeForce RTX 5070以上が推奨。RTX 5060 Ti 16GBでもギリギリ。4K環境ならRTX 5090クラスが必要。
また、PC版特有の注意点として、インストール先がHDDだと音ズレが発生する問題が報告されている。SSDへのインストールが強く推奨される。発売後のパッチで改善されている可能性もあるが、これからプレイする人はSSDに入れておこう。
日本版の表現規制については、海外版とほぼ差異なし。かつてのバイオシリーズでは日本版のグロ規制が問題になることが多く、「日本版はマイルドすぎて恐怖感が半減する」という声がつきものだった。しかしレクイエムではその心配は不要だ。X(Twitter)でも「今回のグロ規制は海外版とほぼ差異なし!」と喜ぶ声が上がっている。日本語ボイスにも完全対応しており、レオン役の森川智之さんも続投。英語版と日本語版の両方が楽しめるのは、PC版ならではのメリットだ。
売上の推移と市場のインパクト
レクイエムの売上推移を時系列で追うと、そのロケットスタートぶりがよく分かる。
- 発売前 — アメリカの主要小売店で予約枠が売り切れる異常事態。Amazon USではデラックス版の予約がキャンセルされるトラブルも
- 発売日 (2/27) — Steam同接がリリース1時間で26万人を突破。いきなりシリーズ歴代最高記録を更新
- 発売2日目 (2/28) — Steam同接が344,214人に到達。RE:4リメイク(168,191人)の2倍以上
- 発売5日 (3/4) — 全世界販売本数500万本突破。RE:4リメイクが同じ数字に達するのに4ヶ月かかったことを考えると驚異的
- 発売2週間 (3/16) — 600万本突破。シリーズ史上最速の記録
この数字の背景には、いくつかの要因がある。まず、RE:2リメイク以降のカプコンの「RE ENGINE新作はハズレなし」という信頼感。次に、30周年記念作というお祭り感。そしてNintendo Switch 2同時発売による新規層の取り込み。Steam版のパストレーシング対応もPCゲーマーの購買意欲を刺激した。
日経新聞が取り上げるほどのニュースになったのも印象的だ。ゲーム業界の枠を超えて、「カプコンの大型新作」として経済ニュースになる——それだけのインパクトがある数字だったということだ。
ただし、発売後の同接数は急速に減少している。直近では3万人台まで落ちており、ピーク時の約10分の1。これはシングルプレイゲームとしては自然な推移だが、マーセナリーズのような継続コンテンツがあれば、もう少し長く定着したのでは、という見方もできる。
似たゲームが好きなら——サバイバルホラー好きへの内部リンク
レクイエムが気に入った人、あるいはまだ迷っている人に、当サイトで紹介しているゲームをいくつか。
バイオハザードシリーズの原点回帰として高い評価を受けたのが、バイオハザード7。一人称視点の恐怖体験は、レクイエムのグレースパートの直系祖先とも言える作品だ。レクイエムで一人称視点の怖さにハマった人なら、バイオ7は絶対にプレイしておくべき。

同じカプコンが手がけた大作として、モンスターハンター ワイルズもある。Steam同接138万人という化け物級の数字を叩き出したアクションRPGだ。レクイエムのレオンパートのような爽快なアクションが好きなら、こちらもチェックしてほしい。

「バイオ6はどうだったの?」と思った人もいるだろう。バイオハザード6は4人の主人公を操作できるホラーTPSで、賛否が大きく分かれた作品。レクイエムのダブル主人公制はバイオ6の「複数主人公」アプローチを洗練させたものとも言える。比較対象として面白い。

バイオハザード リベレーションズもホラーTPS好きなら見逃せない。ナンバリングとは違う「番外編」だからこそできた実験的な恐怖演出が魅力で、レクイエムのグレースパートが好きなら相性がいい。地中海を舞台にした閉鎖空間でのサバイバルホラーは、レクイエムのホテルパートと通じるものがある。

まとめ —— 買いか、待ちか
バイオハザード レクイエムは、シリーズ30年の集大成として間違いなく良いゲームだ。グレースとレオンの対照的な体験、視点切替の自由度、パストレーシングのグラフィック、後半の怒涛の展開。メタスコア88点、Steam同接34万人、発売2週間で600万本という数字は伊達じゃない。
ただし、完璧ではない。
10時間前後のボリューム、マーセナリーズ不在、グレースのキャラクター性、後半の構成のムラ、ストーリーの詰めの甘さ。これらが気になるかどうかは、個人の価値観次第だ。
結論
今すぐ買い:バイオシリーズファン、サバイバルホラー好き、レオンが好き、パストレーシングを体験したいPCゲーマー
セール待ち推奨:ボリュームに8,990円は高いと感じる人、マーセナリーズを待ちたい人、DLCが揃ってから一気にやりたい人
見送り:ホラーが根本的にダメな人、30時間以上のプレイタイムを求める人
5月にはミニゲームが追加される。追加ストーリーDLCも開発中。セールを待てば、もっとお得にフルパッケージを楽しめる可能性は高い。
ただ、バイオハザードシリーズが好きで、「最新作をリアルタイムで体験する」ということ自体に価値を感じるなら——今すぐ買って後悔はしないはずだ。あのレンウッド・ホテルの廊下を歩く緊張感は、ネタバレを食らう前に自分の手で味わうべきだと思う。SNSでのネタバレ回避がどんどん難しくなっている今、「発売直後に遊ぶ」こと自体が一つの体験になっている。特にレクイエムは後半に大きなサプライズがあるゲームなので、ネタバレなしでたどり着く価値は高い。
個人的な推奨プレイ方法を書いておくと、PC版でパストレーシングON、ヘッドフォン着用、部屋の電気を消して、グレースパートは一人称視点。これが「レクイエムを最大限楽しむ黄金設定」だ。ただし心臓が弱い人は自己責任で。真夜中にやると本気で後悔する怖さがある。
レクイエムは「バイオハザードの最終回」ではなく、「次の30年への扉」だ。グレースという新主人公の登場、DLCによる世界観の拡張、そしてカプコンが明かした「バイオハザードの未来」。エンディング後のあの余韻は、シリーズがまだまだ続くことへの期待を感じさせる。
その扉を開けるかどうかは、あなた次第。シリーズ30年の歴史を知る人にとっても、今作が初バイオの人にとっても、レクイエムは「サバイバルホラーとは何か」を体感できる一本であることは間違いない。
配信・実況との相性
レクイエムは配信映えするゲームだ。ホラーゲームは配信者のリアクションが醍醐味だし、視点切替システムがあるので「チャットの投票で一人称/三人称を決める」といったインタラクティブな配信ができる。
実際、発売直後からTwitchやYouTubeではバイオレクイエムの配信が大量に上がっている。VTuberの周防パトラさんもクリア後に「最後びっくりしたー!」と感想を投稿していたし、多くの配信者がグレースパートの恐怖リアクションでバズっている。
ただし注意点もある。ストーリーのネタバレが致命的なゲームなので、自分でプレイする予定がある人は配信アーカイブを見る順番に気をつけたい。特に後半の「あの展開」は、自分の手でたどり着いた方が100倍衝撃を受ける。配信を見てからプレイするのと、プレイしてから配信を見るのでは、体験の質がまったく違う。
逆に、ホラーが苦手で自分ではプレイできないけどストーリーは気になる、という人にとっては、配信視聴はベストな選択肢だ。一人称視点でプレイしている配信を大画面で見ると、自分がプレイしているかのような臨場感がある。RE ENGINEのグラフィック品質の高さがここでも活きている。
よくある質問(FAQ)
Q. バイオシリーズ未経験でも楽しめる?
基本的には楽しめる。ゲームプレイ自体はシリーズの知識がなくても問題ない。ただし、ストーリーの小ネタや伏線回収はシリーズファン向けの部分が多い。特にRE:2やバイオ7をプレイ済みだと、ニヤリとできる場面が格段に増える。時間があるならRE:2リメイクだけでも先にやっておくと、グレースの物語がもっと深く刺さるはずだ。
Q. クリア時間が短いって聞くけど、8,990円の価値はある?
正直、ここは価値観次第。「密度の濃い10時間」に価値を感じるか、「100時間遊べるゲーム」を求めるかで評価が分かれる。バイオシリーズは伝統的に「短くて濃い」作りだし、周回プレイや高難度挑戦を含めれば20~30時間は遊べる。それでも「高い」と感じるなら、5月のDLC追加後やセール時が狙い目。
Q. PC版の推奨スペックは?
パストレーシングを使わなければ、GTX 1060以上で60fps維持可能。RE ENGINEは最適化が優秀なので、ミドルスペックPCでも快適に遊べる。パストレーシングONにするならRTX 5070以上が推奨。SSDへのインストールは必須(HDDだと音ズレの報告あり)。
Q. 日本版の表現規制はある?
海外版とほぼ差異なし。かつてのバイオシリーズで問題になったグロ規制は、レクイエムではほとんどない。日本語ボイスにも完全対応しており、レオン役の森川智之さんも続投。安心して日本版を買っていい。
Q. Nintendo Switch 2版はどう?
Switch 2版も同時発売されている。携帯モードでもプレイ可能だが、パストレーシングは非対応。グラフィック品質はPC版やPS5版に比べると劣るが、いつでもどこでもバイオが遊べるのは魅力。ただし、ホラーゲームを外出先でプレイするのはなかなかシュールな光景ではある。

