「建物ごとぶっ壊して勝つFPS」——THE FINALSを初めて触ったとき、誰もがこの衝撃を受ける。
壁を撃てば穴が開く。床を壊せば敵が落ちる。ビル丸ごと崩壊させて、瓦礫の中からキャッシュアウトを奪い取る。こんなFPS、他にない。
2023年12月にリリースされたTHE FINALS(ザ・ファイナルズ)は、Embark Studiosが開発した基本プレイ無料のチーム対戦FPSだ。Steam同接ピーク24万2,000人を叩き出し、リリース直後から世界中のFPSファンを熱狂させた。
開発元のEmbark Studiosは、元DICEのCEO・Patrick Soderlund氏がストックホルムで設立したスタジオ。つまり、バトルフィールドシリーズの「破壊表現」を生み出した人物が、その経験をすべて注ぎ込んで作ったのがTHE FINALSということになる。「環境破壊FPS」の系譜を知っている人なら、この血統の意味がわかるだろう。
2026年3月現在、シーズン9「Dragon Rising」が展開中で、まもなくシーズン10が開幕する。チーター対策の強化、新マップの追加、eスポーツ大会の開催と、リリースから2年以上経った今もアップデートが止まる気配はない。
この記事では、THE FINALSの魅力から課題まで、忖度なしで全部書く。「破壊が楽しいだけのゲームでしょ?」と思っている人にこそ読んでほしい。
公式トレーラー
こんな人におすすめ / こんな人には合わない
- 「撃ち合いだけのFPS」に飽きた人——環境破壊で戦術の幅が段違いに広い
- バトルフィールドの破壊表現が好きだった人——あの「壁が崩れる興奮」を超えた体験がある
- 基本無料で質の高いFPSを探している人——Pay to Winなし
- チームプレイが好きな人——3人の連携が勝敗を決める
- ゲームショー的な演出やカオスが好きな人——実況・観客・爆破の三拍子
- Apex Legendsやヴァロラントとは違う方向性のFPSを求めている人
- チーターが絶対に許せない人——高ランク帯では遭遇率が高い時期がある
- ソロで黙々とプレイしたい人——チーム連携が前提の設計
- 安定した競技環境を求める人——メタが頻繁に変わり、環境破壊で「不確定要素」が常にある
- 低スペックPCしかない人——破壊演出のぶん、要求スペックはそれなり
- FPSの基本(エイム・立ち回り)に自信がない超初心者——カオスな戦場は最初かなり混乱する
基本情報
| 正式名称 | THE FINALS(ザ・ファイナルズ) |
|---|---|
| ジャンル | チーム対戦FPS(環境破壊・ゲームショー型) |
| 開発 | Embark Studios(ストックホルム、スウェーデン) |
| パブリッシャー | Nexon / Embark Studios |
| 対応機種 | PC(Steam)/ PS5 / Xbox Series X|S ※PS4版は2026年3月18日でサービス終了 |
| リリース日 | 2023年12月7日(正式リリース) |
| 料金 | 基本プレイ無料(課金はスキン・バトルパスのみ / Pay to Winなし) |
| Steam評価 | ほぼ好評(全体スコア78/100 / レビュー26万件超) |
| Steam同接ピーク | 242,619人(2023年12月) |
| クロスプレイ | 対応(PC / PS5 / Xbox間) |
| 公式サイト | https://www.reachthefinals.com/ |
THE FINALSとは何か——「環境破壊×ゲームショー」という唯一無二のFPS
THE FINALSを一言で表すなら、「建物を壊し尽くして金を奪い合う、テレビのバラエティ番組みたいなFPS」だ。
まず、ゲームの舞台設定が面白い。プレイヤーは「バーチャル・ゲームショー」の出場者(コンテスタント)で、観客がいて、実況がいて、ド派手な爆破演出がある。試合中に観客の声援が聞こえてきたり、ゲームイベントで隕石が降ってきたりする。FPSなのに、どこかエンターテインメント・ショーの空気が漂っている。
「FPSにそんな演出いる?」と思うかもしれないが、実際やってみるとこの「ショー感」がめちゃくちゃ効いている。殺伐とした撃ち合いの中に、どこか「お祭り感」があるから、負けてもそこまでストレスにならない。Redditでも「この雰囲気が好きで戻ってくる」という声をよく見かける。
そして、このゲーム最大の売りが環境破壊だ。
壁を撃てば穴が開く。C4を仕掛ければ床が崩落する。RPGを撃ち込めばビルの1フロアが消し飛ぶ。3階で戦っていたはずが、床が抜けて1階まで落ちる。屋上に陣取っていた敵チームの足元を吹き飛ばして、ビルごと崩壊させる。
バトルフィールドの「レボリューション」とは比較にならないレベルの破壊が、ここにはある。BFの破壊が「演出としての破壊」だったとすれば、THE FINALSの破壊は「戦術としての破壊」だ。壁の向こうに敵がいるなら、壁ごと壊せばいい。高台に籠もっている敵がいるなら、足場を崩せばいい。この発想の自由さが、他のFPSにはない独自の体験を生んでいる。
Steamのレビューでも、破壊表現への評価は圧倒的に高い。「建物が崩れる瞬間の迫力がすごい」「FPS視点だから、目の前で壁が崩落する恐怖感がある」という声が多数ある。
開発元のEmbark Studiosは、2018年にストックホルムで設立された比較的若いスタジオだ。しかし、創設者のPatrick Soderlund氏は元DICEのCEOであり、EA(エレクトロニック・アーツ)のChief Design Officerを務めた人物。つまり、バトルフィールドシリーズの破壊表現を築き上げた人が、「もっと自由に壊せるFPSを作りたい」という思いでEmbarkを立ち上げ、その結果がTHE FINALSなのだ。
この「血統」は、ゲームの随所に感じられる。破壊の物理演算の精度、瓦礫が散らばる表現の細かさ、建物が崩壊するときの「重さ」の演出——こういった部分に、BFシリーズで培われたノウハウが活きている。2021年にNexonがEmbarkを完全子会社化し、開発リソースも潤沢。独立スタジオの志と大資本のバックアップという、理想的な体制で運営されている。
3つのビルド(クラス)——ライト・ミディアム・ヘビー
THE FINALSのクラスシステムは、「ライト」「ミディアム」「ヘビー」の3種類。シンプルだが、それぞれの個性がはっきり分かれていて、チーム編成の奥深さを生んでいる。
ライトビルド——速さで翻弄する暗殺者
移動速度:最速
特徴:ヒット&ラン、ステルス、フランキング(側面攻撃)
主な武器:SMG各種、ピストル、投げナイフ、刀
代表的なスペシャリゼーション:
- グラップリングフック——建物の上層に一瞬で移動。環境破壊で足場がなくなっても、フックで脱出できる
- クローキングデバイス——一定時間透明化。静止していればほぼ見えない。キャッシュアウトの横取りに最適
- イベーシブダッシュ——高速ダッシュで距離を詰めるor離脱する
主なガジェット:ブリーチチャージ、ソナーグレネード、グリッチグレネード、グラビティヴォルテックス、サーマルボア、トラッキングダート、バニシングボム
ライトは「ちょっかいを出して逃げる」のが仕事。体力が低いから正面切っての撃ち合いでは不利だけど、グラップリングフックやダッシュで一気に接近→キルを取って即離脱、という動きが決まると最高に気持ちいい。
クローキングで透明化して敵のキャッシュアウトに忍び寄り、横取りする「ステルスキャッシュアウト」はTHE FINALS特有の快感だ。Steamコミュニティでも「ライトの透明キャッシュアウト泥棒が一番アドレナリン出る」という意見をよく見かける。
ただし、扱いは3クラス中で最も難しい。体力が低いのでミスが即死に直結する。初心者がいきなりライトを選ぶと、「瞬殺されてばかりで何もできない」という地獄を味わうことになる。
ミディアムビルド——チームの要、万能サポーター
移動速度:中
特徴:回復・蘇生・索敵などチームへの貢献度が最も高い
主な武器:アサルトライフル各種、ショットガン、グレネードランチャー、ライオットシールド
代表的なスペシャリゼーション:
- ヒーリングビーム——味方を回復し続けるビーム。ヘビーをビームで支えながら前線を押し上げるのが鉄板
- リコンセンス——壁越しに敵の位置を可視化。情報は味方全員で共有される
- ガーディアンタレット——設置型の自動砲台。キャッシュアウト周辺の防衛に有効
主なガジェット:ディフィブリレーター(味方蘇生)、ジップライン、ジャンプパッド、APSタレット、エクスプローシブマイン、ガスマイン、グリッチトラップ、データリシェイパー
THE FINALSで最もプレイヤー人口が多いのがミディアムだ。それもそのはず、ヒーリングビームで味方を回復できるし、ディフィブリレーターで倒れた味方を蘇生できるし、ジップラインやジャンプパッドでチームの機動力を底上げできる。
「何を選べばいいかわからない」という初心者にはまずミディアムをおすすめする。ヒーリングビーム+ディフィブリレーターのセットを持てば、味方を回復・蘇生しているだけでチームに多大な貢献ができる。撃ち合いに自信がなくても、サポートで活躍できるのがミディアムの強みだ。
武器もアサルトライフルが使えるので、中距離での撃ち合いにも対応できる。グレネードランチャーは環境破壊との相性が抜群で、敵が立てこもっている建物の壁をグレランで吹き飛ばしてから突入する、なんてことも可能だ。
ヘビービルド——破壊の権化、鉄壁の前衛
移動速度:最遅
特徴:圧倒的な体力と火力で前線を押し上げる。環境破壊の主役
主な武器:LMG各種、フレイムスロワー、スレッジハンマー、ショットガン
代表的なスペシャリゼーション:
- チャージ&スラム——突進して障害物を突き破り、着地でダメージ。壁を文字通り突き破って敵陣に突撃できる
- グーガン——粘着性のグーを射出して壁や足場を即席で作る。穴をふさいだり、階段代わりにしたり
- メッシュシールド——正面にバリアを展開。味方を守りながら前進する盾役
主なガジェット:バリケード、ドームシールド、ロックボルト、反重力キューブ
ヘビーはTHE FINALSの「花形」だと個人的には思っている。なぜなら、このゲーム最大の魅力である「環境破壊」を最も体現するクラスだからだ。
チャージ&スラムで壁をぶち破って突入し、フレイムスロワーで室内を焼き払い、LMGで援護射撃をしながらキャッシュアウトを確保する。この「脳筋プレイ」がめちゃくちゃ楽しい。
一方で、グーガンを使えば「壊すだけでなく作る」こともできる。崩落した床にグーを撒いて足場を復元したり、窓をグーでふさいで防御拠点を作ったり。「破壊と建築」の両方ができるのがヘビーの面白さだ。
メッシュシールドを構えたヘビーの後ろにミディアムがヒーリングビームを当てながら前進する「ファランクス戦術」は、ランク戦でもよく見かける定番ムーブ。見た目は地味だけど、組織的に動けるチームにとっては非常に強力だ。
弱点は機動力の低さ。ライトにグルグル回られると対応できないことが多い。フレイムスロワーなら範囲攻撃で対処できるけど、SMGで遠距離からちくちくされると厳しい。チームメイトとの連携が前提のクラスだ。
ゲームモード——遊び方の幅が広い
THE FINALSには複数のゲームモードがあり、カジュアルから競技志向まで幅広く遊べる。
キャッシュアウト(Cashout)——THE FINALSの代名詞
- マップ上にある「ヴォルト(金庫)」を開ける
- 中からキャッシュボックス(お金の入った箱)を取り出す
- キャッシュアウトステーション(ATMのようなもの)に箱を設置する
- 一定時間ステーションを防衛して「キャッシュアウト(換金)」を完了させる
- 最も多くの金額を確保したチームが勝利
シンプルなルールだが、ここに環境破壊が加わると途端にカオスになる。
キャッシュアウトステーションを建物の中に設置して防衛していたら、敵チームがC4で壁を吹き飛ばしてなだれ込んでくる。かと思えば、別の敵チームが下の階の天井を破壊して真下から箱を奪おうとしてくる。4チーム同時対戦だから、常に「第三者の介入」があるのも面白い。
2チームが激しくキャッシュアウトを奪い合っている間に、静かに近づいてきた第3のチームのライトが透明化して箱を横取りする——そんな展開が日常茶飯事だ。
ランクドキャッシュアウト(Ranked)——ガチ勢の戦場
キャッシュアウトのランク版。8チームによるトーナメント形式で、予選2ラウンド→決勝戦という構成。勝つとランクスコア(RS)が上がり、ブロンズからダイヤモンドまでのリーグを駆け上がっていく。
ランク戦はカジュアルとは別次元の緊張感がある。チーム編成、ガジェットの選択、キャッシュアウトの位置取り——すべてが綿密に計画される。ヘビーのメッシュシールド+ミディアムのヒーリングビームでキャッシュアウトを守る「要塞型」、ライト2枚+ミディアムで機動力を活かして複数のヴォルトを制圧する「遊撃型」など、チーム戦略の多様性が光る。
ただし、高ランク帯(ゴールド以上)ではチーター遭遇率が上がるという声も多い。この点は後で詳しく触れる。
バンクイット(Bank It)——カジュアルに撃ち合いたい人向け
4チーム×3人で、マップ上に散らばるコインを集めて一時的に出現するデポジットポイントに入金するモード。キャッシュアウトよりPvP要素が強く、敵を倒すと相手が持っていたコインを奪える。
「とりあえず撃ち合いがしたい」という日にはこのモードがおすすめ。ルールがシンプルなぶん、純粋なエイム力と立ち回りの勝負になる。
チームデスマッチ(TDM)——シーズン6から常設化
シーズン6で常設モードに昇格した5v5のチームデスマッチ。THE FINALSの環境破壊と武器バランスを「制限なしの殺し合い」で楽しめるモード。練習やウォーミングアップにも最適で、新武器の試し撃ちにもちょうどいい。
ポイントブレイク(Point Break)——シーズン9の新モード
シーズン9「Dragon Rising」で追加された8v8の非対称モード。攻撃側と防衛側に分かれて戦う、THE FINALSとしては珍しい大人数モード。マップの破壊をフルに活用した攻防戦が展開される。
マップ(アリーナ)——世界各地をぶっ壊す旅
THE FINALSのマップは「アリーナ」と呼ばれ、世界の実在する都市をモチーフにしたものが多い。それぞれに昼夜や天候のバリエーションがあり、同じマップでも全く違う体験になる。
ソウル(Seoul)
ソウルのダウンタウンの高層ビル群を舞台にしたマップ。垂直方向の戦闘が多く、屋上からの狙撃、ビル内部での近接戦闘、エレベーターシャフトを使った奇襲など、立体的な戦いが楽しめる。ライトのグラップリングフックが特に活きるマップだ。
モナコ(Monaco)
石畳の路地が入り組んだモナコの街並み。建物の密度が高く、近距離戦闘が多い。壁を破壊して即座にショートカットを作れるのがTHE FINALSならでは。フレイムスロワーが猛威を振るうマップとしても知られている。
京都1568(Kyoto 1568)
16世紀の京都をモチーフにしたユニークなマップ。寺院、庭園、竹林が広がる和風の世界で銃撃戦を繰り広げるシュールさが魅力。シーズン5で竹林エリアがリデザインされ、見通しと動線が改善された。
ラスベガス(Las Vegas)
カジノと巨大看板が輝く夜のラスベガス。華やかなネオンの中で繰り広げられる破壊の饗宴。シーズン6でフルリデザインされ、動線とサイトラインが大幅に改善された。
スカイウェイスタジアム(Skyway Stadium)
空中に浮かぶ構造物が特徴の実験的なマップ。高所からの落下死が多発する危険地帯。環境破壊で足場が崩れやすく、常に「足元注意」の緊張感がある。
SYS$HORIZON
ゲームショーの「ロード画面の世界」という設定のグリッチ空間。ネオンとバグった地形が特徴で、SF感溢れるビジュアル。他のマップとは一線を画す異質な雰囲気で、好き嫌いが分かれる。
バーナル(Bernal)
メキシコの巨大一枚岩「ペニャ・デ・ベルナル」のふもとに広がる町。石畳の路地、色鮮やかな建物、屋根の上を走り回れるルーフトップ戦が特徴。シーズン5で追加された。
ファンワイシティ(Fangwai City)
シーズン9で追加された最新マップ。未来的な中国の大都市をモチーフにしていて、香港や上海にインスパイアされた垂直構造の戦場。高架歩道、密集したアパート群、リバーフロントなど、多様なエリアが詰め込まれている。
マップの多様性はTHE FINALSの大きな魅力の一つだ。シーズンごとに新マップが追加され、既存マップのリデザインも行われるため、長く遊んでも新鮮さが持続する。Redditでは「モナコの路地裏でショットガン戦するのが一番楽しい」「ソウルのビル間をグラップリングで飛び回るのが快感」など、プレイヤーそれぞれにお気に入りのマップがある。
環境破壊——THE FINALSの心臓部
他のFPSにも「壁が壊れる」「障害物を破壊できる」というゲームはある。レインボーシックスシージの壁破壊、バトルフィールドのレボリューションなどが代表例だ。でも、THE FINALSの環境破壊は次元が違う。
「壊す」が戦術になる
THE FINALSでは、環境破壊が単なる演出ではなくコアな戦術要素として機能している。具体的に何ができるのか、例を挙げてみよう。
- 敵が3階に陣取っている → 2階の天井(=3階の床)をC4で爆破して落とす
- 壁の向こうに敵がいる → RPGやブリーチチャージで壁ごと吹き飛ばす
- キャッシュアウトを建物内で守っている敵 → 建物そのものを崩壊させる
- 高台のスナイパーが邪魔 → 足場の柱を破壊して高台ごと崩す
防衛的な破壊:
- 敵の侵入経路の階段を破壊して、ルートを潰す
- グーガンで穴をふさいで侵入を防ぐ
- バリケードとグーで即席の防御拠点を構築する
移動としての破壊:
- 壁に穴を開けてショートカットを作る
- 床を壊して下の階に高速移動する
- 天井を壊して上の階にジャンプパッドで飛ぶ
この自由度の高さが、THE FINALSの真髄だ。FPSの基本は「射線管理」と「ポジション取り」だが、このゲームでは「ポジション自体を物理的に消滅させる」ことができる。だから、「有利ポジションを取った側が圧倒的に有利」という従来のFPSの常識が通用しない。
Steamのレビューでも、「高台を取ってドヤ顔してたら足場ごと崩されて笑った」「壁に穴を開けてショットガンで撃ったら敵が困惑してた」「建物崩壊に巻き込まれて味方もろとも全滅した」といった「破壊にまつわるエピソード」が大量に投稿されている。この「予測不能な展開」こそが、THE FINALSのリプレイ性を高めている。
ゲームイベント——さらにカオスを加速させる要素
マップには試合中にランダムで発生する「ゲームイベント」がある。
- 隕石落下——マップの一部に隕石が降り注ぎ、地形を大きく変える
- 低重力ゾーン——特定エリアの重力が低下し、ジャンプが異常に高くなる
- 台風——強風が吹き荒れ、プレイヤーが吹き飛ばされる
- 浮遊プラットフォーム——マップ上に浮遊する足場が出現
これらのイベントがゲームの途中で突然発生するため、「計画通りに行かない」のがTHE FINALSの日常。でも、この不確定要素がチームの対応力を試す良いスパイスになっている。Steamコミュニティでは「隕石で有利ポジションが消し飛んだ瞬間が最高に面白い」という声も。逆に「ランダム要素が多すぎて実力ゲーにならない」という批判もあり、ここは好みが分かれるポイントだ。
チーム編成とメタ——勝つための構成理論
THE FINALSのチームは3人構成。この3枠をどう埋めるかが、勝率を大きく左右する。
定番構成:ヘビー1+ミディアム2
アグレッシブ構成:ライト1+ミディアム1+ヘビー1
フルミディアム構成:ミディアム3
忍者構成:ライト2+ミディアム1
チーム構成の選択肢が豊富で、マップやモードによって最適解が変わる。この「正解が一つじゃない」感覚が、THE FINALSの対戦を飽きさせない要因になっている。
シーズンアップデートの歩み——進化し続けるゲーム
THE FINALSは約3ヶ月ごとにシーズンが更新され、新コンテンツが追加される。2023年12月のリリースからこれまでの歩みを振り返ってみよう。
シーズン1(2023年12月〜)
ローンチシーズン。Steam同接24万人超を記録し、衝撃のデビュー。キャッシュアウトとバンクイットがメインモード。
シーズン2(2024年3月〜)
ランクモードの本格導入。新武器・新ガジェットの追加。
シーズン3(2024年6月〜)
新マップ追加。ゲームバランスの大幅調整。
シーズン4(2024年9月〜)
ターミナルアタック(5v5の攻防戦モード)追加。
シーズン5「NEXT STAGE」(2024年12月〜)
新マップ「バーナル」追加。PS4版対応開始。3v3ファイナルラウンドの追加。京都マップの竹林リデザイン。Xbox Series X / PS5 / PS5 Proでの120Hz対応。
シーズン6「RISING STARS」(2025年3月〜)
チームデスマッチ常設化。新武器3種追加(ヘビー用ミニガン、ライト用ARN-220、ミディアム用CB-01リピーター)。ラスベガスマップのフルリデザイン。eスポーツ大会「Grand Major 2025」発表(賞金総額10万ドル)。
シーズン7「THE DIVIDE」(2025年6月〜)
スポンサー対立テーマ(VAIIYA vs CNS)。プレイヤー数が一時的に回復し、ピーク約2.9万人を記録。
シーズン8(2025年9月〜)
Grand Major 2025開催に向けた品質改善。ターミナルアタックが「Head-2-Head」に置き換え。アンチチート強化。
シーズン9「DRAGON RISING」(2025年12月〜2026年3月)
中国・東洋テーマ。新マップ「ファンワイシティ」追加。8v8新モード「ポイントブレイク」実装。現在進行中。
シーズン10(2026年3月26日〜予定)
間もなく開幕。公式が「アリーナが劇的に変わる」と予告しており、大型アップデートが期待されている。
約3ヶ月ごとにしっかりアップデートが来るのは、ライブサービスFPSとして信頼できるペースだ。新マップ、新武器、バランス調整、新モードと、毎シーズン何かしら目玉コンテンツがある。Embark Studiosの「ゲームを長く支える」という姿勢は、ユーザーからも一定の評価を受けている。
プレイヤー人口の推移——光と影
正直に書こう。THE FINALSのプレイヤー人口は、リリース直後のピークからは大幅に減少している。
- 2023年12月(リリース):ピーク約24万人
- 2025年2月:平均約1.2万人、ピーク約2万人
- 2025年6月(シーズン7):ピーク約2.9万人(シーズン更新による一時回復)
- 2026年3月(現在):同接約1万人前後
※PS5・Xbox版の人数は含まない。クロスプレイ対応のため、実際のアクティブ人口はこれより多い。
ピーク24万→現在1万。数字だけ見ると「オワコン」に見えるかもしれない。だが、これはほぼすべてのライブサービスFPSが経験する「ローンチバブルの崩壊」であり、THE FINALSだけの現象ではない。
重要なのは、シーズン更新のたびにプレイヤーが戻ってくるサイクルが維持されていること。シーズン7では一時的にピーク約2.9万人まで回復した。コンソール版を含めれば、マッチングに困るほど過疎しているわけではない。
ただし、高ランク帯やマイナーなモードでは待ち時間が長くなることがあるのも事実。特に深夜帯の日本サーバーでは、マッチングに時間がかかるケースがある。
Steamのコミュニティフォーラムでも「人が減った」という声は多いが、同時に「コアなファンが残っていて、マッチの質はむしろ上がった」という意見もある。ライトユーザーが去り、ゲームを理解したプレイヤーが残ったことで、チーム連携のレベルが全体的に上がっているのだ。
課題と批判——忖度なしで書く
THE FINALSは素晴らしいゲームだが、問題がないわけではない。むしろ、このゲームが抱える課題を正直に書かないのは不誠実だと思う。
チーター問題——最大の暗部
THE FINALSが抱える最大の問題は、チーターの存在だ。
エイムボット、ウォールハック、スピードハック——FPSの定番チートが一通り確認されている。特にランク戦のゴールド以上で遭遇率が高く、「せっかくランクを上げたのにチーターに台無しにされた」という報告が後を絶たない。
Embark Studiosもこの問題を認識しており、対策を講じてきた。シーズン8ではカーネルレベルのアンチチートを導入し、AI分析によるチート検出システムも実装。「エイムのパターン、反応速度、リコイル制御の不自然さ」を機械学習で判定するという仕組みだ。
しかし、一時期は技術的な問題でBANが正常に機能しなくなるトラブルもあったとEmbark自身が認めている。コミュニティからは「報告しても何も起きない」「同じチーターに何回も当たる」という不満が噴出した。
2026年現在、状況は改善傾向にあるが、「チーター問題が完全に解決した」とは言えない状態だ。これは正直に書いておく。特にランク戦をガチでやりたい人にとっては、最大のストレス要因になりうる。
バランス調整の波
シーズンごとにメタが大きく変わるのは、良い面でもあり悪い面でもある。「前シーズンで強かったビルドがナーフされて使い物にならなくなった」という体験は、プレイヤーのモチベーションを下げる要因になる。
Steamコミュニティでは「バランス調整が極端すぎる」「強かった武器が一気にゴミになるのはやめてほしい」という声がある。一方で、「メタが固定化するよりはマシ」という意見もあり、ここは人によって評価が割れるところだ。
ソロプレイヤーの厳しさ
THE FINALSは3人チームが前提のゲームだ。ソロでマッチングすると、野良(ランダムマッチング)になる。連携の取れたフルパーティと当たると、ほぼ勝てない。
VCを使えばある程度のコミュニケーションは取れるが、言語の壁もあるし、そもそもVCを使いたくないプレイヤーも多い。ピンシステム(マーカー)は実装されているが、「あそこのキャッシュアウトを壊して横取りしよう」みたいな高度な連携は、ピンだけでは伝えきれない。
新規プレイヤーの学習曲線
THE FINALSは「環境破壊」という他のFPSにない要素があるため、FPS経験者でも最初は戸惑う。「どの壁が壊せるのか」「どのガジェットがどの状況で有効なのか」「ゲームイベントにどう対応すべきか」——覚えることが多い。
チュートリアルはあるものの、「環境破壊を活かした戦術」を教えてくれる導線は弱い。結果として、「よくわからないうちに殺されて、よくわからないうちに負ける」という体験が序盤に集中する。ここで離脱してしまうプレイヤーも少なくないだろう。
初心者向けガイド——始めて1週間でやるべきこと
ここからは、THE FINALSをこれから始める人に向けた実用的なアドバイスを書く。
ステップ1:まずはミディアムでヒーリングビームを使え
何を選んでいいかわからないなら、迷わずミディアム。スペシャリゼーションはヒーリングビーム。ガジェットはディフィブリレーター+ジャンプパッド。武器はAKM(アサルトライフル)。
この構成なら、味方を回復しているだけでチームに貢献できる。倒れた味方はディフィブリレーターで蘇生できる。「撃ち合いに自信がないから戦力にならない」と思っている人ほど、ヒーラーミディアムをやるべきだ。味方を生かすことが、そのまま勝利に直結する。
ステップ2:「壊せるもの」を覚えろ
THE FINALSの世界では、ほとんどのものが壊せる。壁、床、天井、家具、街灯、看板、木——すべてが破壊対象だ。逆に、金属製の柱や一部の構造物は壊せない。
最初のうちは、色々なものを撃って「これは壊せる?壊せない?」を確認していこう。破壊可能なオブジェクトの見分けがつくようになると、戦術の幅が一気に広がる。
ステップ3:ガジェットをケチるな
初心者にありがちなのが「ガジェットをもったいなくて使えない」というパターン。THE FINALSのガジェットはリスポーンすればリセットされるので、惜しみなく使え。
特に重要なのが以下:
- ディフィブリレーター——味方が倒れたら即蘇生。3秒以内なら全快で復活する
- ジャンプパッド——移動の幅が劇的に広がる。上の階への移動、崩落した床の代替ルート確保に
- ブリーチチャージ——壁に貼り付けて爆破。ショートカットの作成に最適
- グーグレネード——穴をふさいだり、即席の障害物を作ったり。防衛時に特に有効
ステップ4:キャッシュアウトの「タイミング」を学べ
キャッシュアウトモードで最も重要なのは、「いつキャッシュアウトを始めるか」と「いつ横取りを狙うか」の判断。
基本は、「他の2チームが争っている間に別のヴォルトを開ける」のが初心者にとって最も効率的な立ち回りだ。4チーム同時対戦だからこそ、「漁夫の利」を狙うタイミングが常にある。
ステップ5:リプレイを見ろ
THE FINALSにはリプレイ機能がある。負けた試合を見返して「敵はどこから来たか」「どうやって建物を壊して侵入してきたか」を分析すると、上達速度が格段に上がる。
特に「自分がどうやって倒されたか」を繰り返し確認することで、次回からその攻撃パターンに対処できるようになる。環境破壊を活かした攻めのパターンは有限なので、経験すればするほど「次に何が来るか」が読めるようになっていく。
PC版の推奨スペックと最適化
THE FINALSは環境破壊の計算処理が重いため、要求スペックはやや高め。快適にプレイするなら、推奨スペック以上のPCを用意したい。
| 項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
|---|---|---|
| CPU | Intel Core i5-6600K / AMD Ryzen 5 1500X | Intel Core i5-9600K / AMD Ryzen 5 3600 |
| GPU | NVIDIA GTX 970 / AMD RX 580 | NVIDIA RTX 2070 / AMD RX 5700 XT |
| RAM | 12GB | 16GB |
| ストレージ | 60GB(HDD可) | 60GB(SSD推奨) |
| 目安解像度 / FPS | 1080p / 30fps | 1440p / 60fps |
- SSDに入れる——ロード時間が劇的に短縮される。HDD環境では試合開始に間に合わないこともある
- GPUドライバを最新に保つ——シーズン更新後は特に重要。最適化が含まれることが多い
- DLSSまたはFSRをオンにする——対応GPUなら、画質を維持しつつフレームレートを大幅に向上できる
- 影の品質を下げる——破壊演出の影計算は重い。ここを下げるだけでかなり軽くなる
- テクスチャはそのまま——テクスチャ品質はVRAM消費が主で、フレームレートへの影響は少ない。4GB以上のVRAMがあれば高設定で問題ない
課金要素——Pay to Winなし、スキンとバトルパスのみ
THE FINALSの課金モデルは、完全にコスメティック(見た目のみ)。課金しても強くならない、Pay to Winなしの設計だ。
- スキン(キャラクターの見た目)
- エモート(勝利ポーズなど)
- バトルパス(シーズンごとの報酬パス)
- ストア限定の装飾アイテム
課金では手に入らないもの:
- 武器の性能アップ
- ガジェットの強化
- 特殊なスペシャリゼーション
- マッチングの優遇
バトルパスは無料版と有料版があり、有料版(約1,000円前後)を購入すると報酬が増える。シーズン6のバトルパスは106段階の報酬があり、ボリュームは十分。プレイだけで無料版の報酬は全部もらえるので、「無料のまま遊び続ける」も全然アリだ。
この「Pay to Winなし」のポリシーは、Embark Studiosがリリース当初から一貫して守っている。基本無料FPSの中には、後から課金武器を追加してバランスを崩すタイトルもあるが、THE FINALSは2年以上経った今もその一線を守っている。これは素直に評価すべきポイントだ。
eスポーツ——賞金10万ドルのGrand Major
THE FINALSはeスポーツシーンへの参入も進めている。シーズン6で発表された「Grand Major 2025」は、賞金総額10万ドル(約1,500万円)の公式大会だ。
特筆すべきは、予選がゲーム内のランクマッチから直接つながるという設計。プロチーム限定ではなく、一般プレイヤーも予選に参加できる。「自分たちの腕前で世界大会に出られるかもしれない」というロマンは、競技志向のプレイヤーにとって大きなモチベーションになる。
環境破壊という不確定要素を含むFPSのeスポーツ化は挑戦的な試みだ。「壊せる壁の向こう側が見えない」という情報の非対称性、「建物が崩壊するタイミング」という物理演算の不確実性——これらをどう競技ルールに落とし込むかが、今後の課題であり面白さでもある。
開発元Embark Studios——元DICEの「本気」
THE FINALSを語る上で、開発元のEmbark Studiosについても触れておきたい。
Embark Studiosは2018年11月、Patrick Soderlund氏によってストックホルムで設立された。Soderlund氏はDICEの元CEO、EAのChief Design Officerを歴任した人物で、バトルフィールドシリーズの「生みの親」の一人と言える。
共同創設者には、同じくDICE出身のRob Runesson氏、Stefan Strandberg氏、Johan Andersson氏、Jenny Huldschiner氏、Magnus Nordin氏が名を連ねる。要するに、DICEの主要メンバーがごっそり抜けて作ったスタジオがEmbarkだ。
2021年にNexonがEmbarkを完全子会社化。韓国の大手パブリッシャーの資本力を背景に、「開発の自由度」と「安定した資金」の両立を実現した。THE FINALS以外にも「ARC Raiders」というSFサバイバルシューターの開発も進めている。
また、Embarkは設立当初からAI技術とゲーム開発の融合に注力してきたスタジオでもある。アンチチートのAI検出システムもその方針の延長線上にある取り組みだ。
このような「血統」と「資本力」を持つスタジオが作ったTHE FINALSは、単なる「BFクローン」でも「環境破壊が売りなだけのゲーム」でもない。DICE出身者が「自分たちが本当に作りたかったFPS」を形にした、情熱のプロジェクトなのだ。
他の人気FPSとの比較
THE FINALSのポジションを明確にするために、他の人気FPSと比較してみよう。
| 項目 | THE FINALS | Apex Legends | VALORANT | R6 シージ |
|---|---|---|---|---|
| チーム人数 | 3人 | 3人 | 5人 | 5人 |
| 環境破壊 | 圧倒的 | 一部のみ | なし | 壁・床のみ |
| TTK(キルまでの時間) | 中〜長 | 長め | 短い | 短い |
| 試合の雰囲気 | カオス・お祭り | バトロワ緊張感 | タクティカル | タクティカル |
| ソロの遊びやすさ | やや辛い | 普通 | 普通 | やや辛い |
| 料金 | 無料 | 無料 | 無料 | 有料 |
THE FINALSが他と決定的に違うのは、環境破壊の規模と自由度だ。R6シージも壁を壊せるが、あくまで「壁面を壊す」レベル。THE FINALSは「ビル丸ごと崩壊させる」レベル。この差は体験として圧倒的に違う。
また、「4チーム同時対戦」という構造も他にはない特徴。1対1の構図にならず、常に第三者が介入してくるため、「正面から強いチームが必ず勝つ」わけではない。この「不確定要素の多さ」を楽しいと思うか、ストレスと思うかで、THE FINALSの評価は分かれるだろう。
Steam Deckでも遊べる?
THE FINALSはSteam Deckにも対応している。Embark Studiosは公式にSteam Deck / SteamOSデバイスのサポートを明言しており、カーネルレベルのアンチチート導入後もLinux系OSでのプレイを継続的にサポートする姿勢を示している。
ただし、Steam Deckのハードウェアでは高設定でのプレイは厳しい。低〜中設定で30〜45fps程度が現実的なライン。携帯モードでFPSをプレイすること自体の操作性の問題もあるので、「外出先でサブとして遊ぶ」くらいの位置づけが無難だろう。
コミュニティの空気感——THE FINALSの「今」
2026年3月現在、THE FINALSのコミュニティはどんな雰囲気なのか。
正直に言うと、「熱狂的なファン」と「不満を抱えるプレイヤー」が混在している状態だ。
Steamのレビューは「ほぼ好評」。環境破壊の楽しさ、ゲームショーの雰囲気、チーム連携の奥深さを評価する声が多い。一方で、チーター問題、バランス調整への不満、人口減少への懸念を指摘する声もある。
Redditのコミュニティは活発で、ハイライトクリップの投稿、ビルドの議論、パッチノートの分析などが日常的に行われている。「環境破壊を使った神プレイ」のクリップが定期的にバズるのは、このゲームの魅力の証左だろう。
「1年前と比べてゲーム性が変わった」という声も興味深い。リリース当初は「対面の撃ち合いゲーム」だったのが、アップデートを重ねるにつれて「罠と戦略が重要な戦術ゲーム」に進化したという分析がある。ガジェットの種類が増え、ゲームイベントの多様性が増し、「撃ち合い以外の勝ち筋」が増えたことで、ゲームの深みが増しているのだ。
今後の展望——シーズン10と未来
2026年3月26日にはシーズン10が開幕予定。公式は「アリーナが劇的に変わる」と予告しており、大型のアップデートが控えていることが示唆されている。
PS4版のサービス終了(2026年3月18日)により、開発リソースを現行世代に集中できるようになる。これが今後のコンテンツのクオリティアップにつながることを期待したい。
eスポーツ展開も今後の注目ポイントだ。Grand Major 2025の成功如何によって、THE FINALSが「競技タイトル」としてのポジションを確立できるかが決まる。環境破壊という独自要素を持つFPSの競技化は、シーン全体にとっても新しいチャレンジだ。
また、Embark Studiosは並行して「ARC Raiders」の開発も進めている。社内リソースの配分がTHE FINALSの開発速度に影響する可能性はあるが、Nexonの資本力を考えれば、両立は十分可能だろう。
総評——「壊す自由」があるFPSは、ここだけ
THE FINALSは、「環境破壊」という他のどのFPSにもない武器を持ったユニークな作品だ。
壁を壊す。床を落とす。ビルを崩す。敵の「安全地帯」を物理的に消滅させる。この自由度は、BFの破壊表現に感動した人が「もっとこうだったらいいのに」と思っていた理想形に近い。
元DICEメンバーが集結したEmbark Studiosの開発力と、Nexonの資本力。その組み合わせは、ライブサービスFPSとして2年以上安定した運営を可能にしている。シーズンごとの新コンテンツ投入、バランス調整、eスポーツ展開と、「ゲームを育てる」姿勢は一貫している。
一方で、チーター問題、人口減少、ソロプレイヤーの厳しさという課題も抱えている。特にチーター問題は、ランク戦を真剣にプレイする層にとって大きな障害だ。ここが改善されれば、THE FINALSの評価はさらに上がるだろう。
「環境破壊が面白い」だけのゲームじゃない。チーム連携の奥深さ、ゲームショーという独自の世界観、多様なゲームモード、そして何より「同じ試合は二度とない」というリプレイ性。THE FINALSは、FPSというジャンルに本当の意味で新しい選択肢を提示した作品だ。
基本プレイ無料。Steamでダウンロードすれば、今すぐ「壊す楽しさ」を体験できる。まだ触ったことがないなら、まずは1時間だけ遊んでみてほしい。ビルが崩壊する瞬間の興奮は、言葉で伝えるより体験したほうが100倍早い。
| 環境破壊の楽しさ | ★★★★★(唯一無二) |
| チーム連携の奥深さ | ★★★★☆ |
| コンテンツの充実度 | ★★★★☆ |
| 課金の公平性 | ★★★★★(P2Wなし) |
| アンチチート | ★★★☆☆(改善傾向だが不十分) |
| 初心者の入りやすさ | ★★★☆☆ |
| ソロプレイの快適さ | ★★☆☆☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆(FPSに新しい選択肢を求める人に強くおすすめ) |
- Steam ストアページ(基本プレイ無料)
- 公式サイト
- Embark Studios 公式

